JP2001184055A - 鍵 盤 - Google Patents
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- JP2001184055A JP2001184055A JP37088699A JP37088699A JP2001184055A JP 2001184055 A JP2001184055 A JP 2001184055A JP 37088699 A JP37088699 A JP 37088699A JP 37088699 A JP37088699 A JP 37088699A JP 2001184055 A JP2001184055 A JP 2001184055A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 鉛を用いることなく、単独の部品としての重
りを省略できるとともに、タッチ重さを容易に調整で
き、それにより、製造コストを削減することができる鍵
盤を提供する。 【解決手段】 本発明の鍵盤1は、矩形の断面を有し、
前後方向に延びる揺動自在の鍵盤本体2と、鉛以外の金
属材料とプラスチックとを所定の配合割合でブレンド
し、所定の形状およびサイズに成形された、互いに異な
る重さを有する複数種類の複合プラスチック成形品の1
つで構成され、鍵盤本体2の前部にこれを覆うように取
り付けられた鍵盤カバー3と、を備えている。
りを省略できるとともに、タッチ重さを容易に調整で
き、それにより、製造コストを削減することができる鍵
盤を提供する。 【解決手段】 本発明の鍵盤1は、矩形の断面を有し、
前後方向に延びる揺動自在の鍵盤本体2と、鉛以外の金
属材料とプラスチックとを所定の配合割合でブレンド
し、所定の形状およびサイズに成形された、互いに異な
る重さを有する複数種類の複合プラスチック成形品の1
つで構成され、鍵盤本体2の前部にこれを覆うように取
り付けられた鍵盤カバー3と、を備えている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピアノなどの鍵盤
に関し、特に所望のタッチ重さを得るために重りを取り
付けた鍵盤に関する。
に関し、特に所望のタッチ重さを得るために重りを取り
付けた鍵盤に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来のグランドピアノの鍵盤
(白鍵)を部分的に示している。この鍵盤51は、断面
矩形の細長い木製の鍵盤本体52と、その前部に取り付
けられた白鍵カバー53と、鍵盤本体52の側面に取り
付けられた重り54などを備えている。鍵盤本体52
は、その中央部において、バランスピン(図示せず)に
揺動自在に支持されるとともに、バランスピンよりも後
ろ側の部分に、アクション(図示せず)が載置されてい
る。白鍵カバー53は、アクリルなどのプラスチックの
成形品で構成され、L形の断面を有していて、鍵盤本体
52の上面前部および前面にこれらを覆うように接着さ
れている。
(白鍵)を部分的に示している。この鍵盤51は、断面
矩形の細長い木製の鍵盤本体52と、その前部に取り付
けられた白鍵カバー53と、鍵盤本体52の側面に取り
付けられた重り54などを備えている。鍵盤本体52
は、その中央部において、バランスピン(図示せず)に
揺動自在に支持されるとともに、バランスピンよりも後
ろ側の部分に、アクション(図示せず)が載置されてい
る。白鍵カバー53は、アクリルなどのプラスチックの
成形品で構成され、L形の断面を有していて、鍵盤本体
52の上面前部および前面にこれらを覆うように接着さ
れている。
【0003】重り54は、所要のタッチ重さ(静荷重)
を得るために取り付けられるものであり、円柱状に成形
した所定サイズの鉛で構成されている。一方、鍵盤本体
52の前部の所定位置には、所定サイズの1〜3個の埋
設孔55が側方に貫通して形成されており、重り54
は、各埋設孔55に挿入した後、かしめることによっ
て、鍵盤本体52に取り付けられている。このように重
り54として鉛が採用されているのは、金属の中でも比
重が高い(約11.3)こと、安価であることや、柔軟
性および延性に富み、上記のような加工を行いやすいこ
となどによる。
を得るために取り付けられるものであり、円柱状に成形
した所定サイズの鉛で構成されている。一方、鍵盤本体
52の前部の所定位置には、所定サイズの1〜3個の埋
設孔55が側方に貫通して形成されており、重り54
は、各埋設孔55に挿入した後、かしめることによっ
て、鍵盤本体52に取り付けられている。このように重
り54として鉛が採用されているのは、金属の中でも比
重が高い(約11.3)こと、安価であることや、柔軟
性および延性に富み、上記のような加工を行いやすいこ
となどによる。
【0004】また、上記のように重り54を取り付けた
後、鍵盤間のタッチ重さのばらつきを無くしたり、演奏
者の好みに合わせたりすることを目的として、タッチ重
さを調整することも一般に行われている。このタッチ重
さの調整は、重り54がかしめにより取り付けられてい
て、その取外しが困難であることから、タッチ重さを軽
くしたい場合には、重り54の側面を切削することによ
って行われる。一方、タッチ重さを重くしたい場合に
は、同じ理由から、同図に破線で示すように、あらかじ
め用意した別の鉛製の調整用重り56が少なくとも1
個、鍵盤本体52の例えば重り54、54の間に追加し
て取り付けられる。この場合、調整用重り56によるバ
ランスピン回りのモーメントが、付加すべきタッチ重さ
に応じて適切に得られるよう、調整用重り56の取付位
置をまず決定し、決定した鍵盤本体52の取付位置に埋
設孔57を新たに形成した後、調整用重り56をかしめ
で取り付けるという作業が、鍵盤51ごとに行われる。
後、鍵盤間のタッチ重さのばらつきを無くしたり、演奏
者の好みに合わせたりすることを目的として、タッチ重
さを調整することも一般に行われている。このタッチ重
さの調整は、重り54がかしめにより取り付けられてい
て、その取外しが困難であることから、タッチ重さを軽
くしたい場合には、重り54の側面を切削することによ
って行われる。一方、タッチ重さを重くしたい場合に
は、同じ理由から、同図に破線で示すように、あらかじ
め用意した別の鉛製の調整用重り56が少なくとも1
個、鍵盤本体52の例えば重り54、54の間に追加し
て取り付けられる。この場合、調整用重り56によるバ
ランスピン回りのモーメントが、付加すべきタッチ重さ
に応じて適切に得られるよう、調整用重り56の取付位
置をまず決定し、決定した鍵盤本体52の取付位置に埋
設孔57を新たに形成した後、調整用重り56をかしめ
で取り付けるという作業が、鍵盤51ごとに行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の鍵盤51で
は、前述した理由から、重り54および調整用重り56
の材料として鉛が用いられている。しかし、鉛は、有害
物質であるため、鍵盤の重りにもできるだけ使用しない
ことが望ましく、鉛に代わる代替材料が求められてい
る。また、従来の鍵盤51では、音域にもよるが概ね1
〜3個の重り54を鍵盤51ごとに取り付ける必要があ
るとともに、重り54を取り付けるのに、鍵盤本体52
への埋設孔55の孔明け作業、および重り54のかしめ
作業を、鍵盤51ごとに行わなければならず、重り54
の取付作業が非常に煩雑である。
は、前述した理由から、重り54および調整用重り56
の材料として鉛が用いられている。しかし、鉛は、有害
物質であるため、鍵盤の重りにもできるだけ使用しない
ことが望ましく、鉛に代わる代替材料が求められてい
る。また、従来の鍵盤51では、音域にもよるが概ね1
〜3個の重り54を鍵盤51ごとに取り付ける必要があ
るとともに、重り54を取り付けるのに、鍵盤本体52
への埋設孔55の孔明け作業、および重り54のかしめ
作業を、鍵盤51ごとに行わなければならず、重り54
の取付作業が非常に煩雑である。
【0006】さらに、かしめにより取り付けた重り54
の取外しが困難であるとともに、その比重が一定である
ため、前述したように、タッチ重さを調整するのに、重
り54の側面を切削したり、調整用重り56の取付位置
を決定しながら、鍵盤本体52に埋設孔57を形成し、
調整用重り56を取り付けるという作業を、黒鍵51ご
とに行わなければならない。特に、調整用重り56を取
り付ける場合には、既設の重り54を避けなければなら
ないため、決定した所望の取付位置に設置できないこと
があり、その場合には、調整用重りの重さおよび取付位
置を変更するなどの調整がさらに必要になる。以上の結
果、調整作業に非常に手間がかかり、製造コストを押し
上げてしまう。また、本来の埋設孔55に加えて埋設孔
57が、鍵盤本体52に側方に貫通して形成されること
で、鍵盤本体52の強度不足を招くという問題もある。
の取外しが困難であるとともに、その比重が一定である
ため、前述したように、タッチ重さを調整するのに、重
り54の側面を切削したり、調整用重り56の取付位置
を決定しながら、鍵盤本体52に埋設孔57を形成し、
調整用重り56を取り付けるという作業を、黒鍵51ご
とに行わなければならない。特に、調整用重り56を取
り付ける場合には、既設の重り54を避けなければなら
ないため、決定した所望の取付位置に設置できないこと
があり、その場合には、調整用重りの重さおよび取付位
置を変更するなどの調整がさらに必要になる。以上の結
果、調整作業に非常に手間がかかり、製造コストを押し
上げてしまう。また、本来の埋設孔55に加えて埋設孔
57が、鍵盤本体52に側方に貫通して形成されること
で、鍵盤本体52の強度不足を招くという問題もある。
【0007】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、鉛を用いることなく、単独の部
品としての重りを省略できるとともに、タッチ重さを容
易に調整でき、それにより、製造コストを削減すること
ができる鍵盤を提供することを目的としている。
になされたものであり、鉛を用いることなく、単独の部
品としての重りを省略できるとともに、タッチ重さを容
易に調整でき、それにより、製造コストを削減すること
ができる鍵盤を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明の鍵盤は、矩形の断面を有し、前後方向に延
びる揺動自在の鍵盤本体と、鉛以外の金属材料とプラス
チックとを所定の配合割合でブレンドし、所定の形状お
よびサイズに成形された、互いに異なる重さを有する複
数種類の複合プラスチック成形品の1つで構成され、鍵
盤本体の前部にこれを覆うように取り付けられた鍵盤カ
バーと、を備えていることを特徴としている。
め、本発明の鍵盤は、矩形の断面を有し、前後方向に延
びる揺動自在の鍵盤本体と、鉛以外の金属材料とプラス
チックとを所定の配合割合でブレンドし、所定の形状お
よびサイズに成形された、互いに異なる重さを有する複
数種類の複合プラスチック成形品の1つで構成され、鍵
盤本体の前部にこれを覆うように取り付けられた鍵盤カ
バーと、を備えていることを特徴としている。
【0009】この鍵盤では、その鍵盤カバーが、複数種
類の複合プラスチック成形品の1つで構成されている。
これらの複数種類の複合プラスチック成形品は、鉛以外
の金属材料とプラスチックとを所定の配合割合でブレン
ドし、所定の形状およびサイズに成形したものであり、
互いに異なる重さを有している。この場合、例えば、鉛
以外の金属材料として、適当な高比重の金属を用いるこ
とによって、複合プラスチック成形品の比重をかなり大
きくすることが可能である。したがって、鍵盤カバー全
体の重さを十分に確保できるので、この鍵盤カバーを重
りとして兼用でき、従来の鉛などの円柱状の重りは不要
になる。その結果、鍵盤カバーを従来と同様に鍵盤本体
に取り付けるだけで、所要の重さを付加することがで
き、従来行われていた、重りを取り付けるための埋設孔
の孔明け作業や、重りのかしめ作業は不要になり、その
分、鍵盤の製造コストを削減することができる。また、
鍵盤本体の前部に配置される鍵盤カバーを、重りとして
用いるので、特に、鍵盤の前部に重りを集中して配置す
ることが必要とされるグランドピアノなどの鍵盤に対し
て、鍵盤カバーによって重さを効果的に付与することが
できる。
類の複合プラスチック成形品の1つで構成されている。
これらの複数種類の複合プラスチック成形品は、鉛以外
の金属材料とプラスチックとを所定の配合割合でブレン
ドし、所定の形状およびサイズに成形したものであり、
互いに異なる重さを有している。この場合、例えば、鉛
以外の金属材料として、適当な高比重の金属を用いるこ
とによって、複合プラスチック成形品の比重をかなり大
きくすることが可能である。したがって、鍵盤カバー全
体の重さを十分に確保できるので、この鍵盤カバーを重
りとして兼用でき、従来の鉛などの円柱状の重りは不要
になる。その結果、鍵盤カバーを従来と同様に鍵盤本体
に取り付けるだけで、所要の重さを付加することがで
き、従来行われていた、重りを取り付けるための埋設孔
の孔明け作業や、重りのかしめ作業は不要になり、その
分、鍵盤の製造コストを削減することができる。また、
鍵盤本体の前部に配置される鍵盤カバーを、重りとして
用いるので、特に、鍵盤の前部に重りを集中して配置す
ることが必要とされるグランドピアノなどの鍵盤に対し
て、鍵盤カバーによって重さを効果的に付与することが
できる。
【0010】また、複数種類の複合プラスチック成形品
が互いに異なる重さを有しており、すなわち、異なる重
さの複数種類の鍵盤カバーが用意されているので、これ
らの鍵盤カバーの中から、所望の重さを有する1つの鍵
盤カバーを選択して、鍵盤本体に取り付けることによっ
て、鍵盤カバーだけで、タッチ重さを容易に調整するこ
とができる。その結果、従来行われていた、タッチ重さ
を軽くする場合の重りの切削や、重くする場合の調整用
重りの増設やその位置決定もまったく不要になり、その
ような煩雑な作業が省略される分、鍵盤の製造コストを
さらに削減することができる。また、従来と異なり、鍵
盤本体に埋設孔がまったく形成されないので、埋設孔の
形成に起因する鍵盤本体の強度低下を防止でき、その強
度を十分に維持することができる。
が互いに異なる重さを有しており、すなわち、異なる重
さの複数種類の鍵盤カバーが用意されているので、これ
らの鍵盤カバーの中から、所望の重さを有する1つの鍵
盤カバーを選択して、鍵盤本体に取り付けることによっ
て、鍵盤カバーだけで、タッチ重さを容易に調整するこ
とができる。その結果、従来行われていた、タッチ重さ
を軽くする場合の重りの切削や、重くする場合の調整用
重りの増設やその位置決定もまったく不要になり、その
ような煩雑な作業が省略される分、鍵盤の製造コストを
さらに削減することができる。また、従来と異なり、鍵
盤本体に埋設孔がまったく形成されないので、埋設孔の
形成に起因する鍵盤本体の強度低下を防止でき、その強
度を十分に維持することができる。
【0011】この場合、複数種類の複合プラスチック成
形品は、鉛以外の金属材料とプラスチックとが互いに異
なる配合割合でブレンドされることにより、互いに異な
る重さを有していることが好ましい。
形品は、鉛以外の金属材料とプラスチックとが互いに異
なる配合割合でブレンドされることにより、互いに異な
る重さを有していることが好ましい。
【0012】この構成によれば、例えばサイズおよび形
状が同一で、比重の差異により重さが異なる複数種類の
鍵盤カバーを容易に得ることができる。したがって、鍵
盤カバーの外観および取付方法の統一性を保持しなが
ら、タッチ重さの調整を容易に行うことができる。
状が同一で、比重の差異により重さが異なる複数種類の
鍵盤カバーを容易に得ることができる。したがって、鍵
盤カバーの外観および取付方法の統一性を保持しなが
ら、タッチ重さの調整を容易に行うことができる。
【0013】これらの場合、複数種類の複合プラスチッ
ク成形品は、互いに異なる形状に形成されることによ
り、互いに異なる重さを有していることが好ましい。
ク成形品は、互いに異なる形状に形成されることによ
り、互いに異なる重さを有していることが好ましい。
【0014】この構成では、例えば、複合プラスチック
成形品の比重を同一とし、形状を変えるだけで、異なる
重さの複数種類の鍵盤カバーを容易に得ることができ
る。したがって、タッチ重さの調整を容易に行うことが
できる。この場合、複合プラスチック成形品の形状とと
もに、さらに比重を変えてもよく、それにより、それら
の組合わせの数を多くし、鍵盤カバーの重さをより多段
階に設定することで、タッチ重さをよりきめ細かく精度
良く調整することができる。
成形品の比重を同一とし、形状を変えるだけで、異なる
重さの複数種類の鍵盤カバーを容易に得ることができ
る。したがって、タッチ重さの調整を容易に行うことが
できる。この場合、複合プラスチック成形品の形状とと
もに、さらに比重を変えてもよく、それにより、それら
の組合わせの数を多くし、鍵盤カバーの重さをより多段
階に設定することで、タッチ重さをよりきめ細かく精度
良く調整することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、図
面を参照しながら説明する。図1および図2は、本発明
の第1実施形態によるグランドピアノの鍵盤(白鍵)を
示している。同図に示すように、この鍵盤1は、鍵盤本
体2と、鍵盤本体2の前部に取り付けられた白鍵カバー
3(鍵盤カバー)などを備えている。
面を参照しながら説明する。図1および図2は、本発明
の第1実施形態によるグランドピアノの鍵盤(白鍵)を
示している。同図に示すように、この鍵盤1は、鍵盤本
体2と、鍵盤本体2の前部に取り付けられた白鍵カバー
3(鍵盤カバー)などを備えている。
【0016】鍵盤本体2は、スプルスなどの比較的軽量
で、粘り強く、弾力性に富む木質材から成り、矩形の断
面を有し、前後方向に延びている。鍵盤本体2の上面中
央部には中座板7aが接着され、これらを上下方向に貫
通するようにバランスピン孔7が形成されている。そし
て、このバランスピン孔7が、立設するバランスピン
(図示せず)に係合することによって、鍵盤1が揺動自
在に支持されている。
で、粘り強く、弾力性に富む木質材から成り、矩形の断
面を有し、前後方向に延びている。鍵盤本体2の上面中
央部には中座板7aが接着され、これらを上下方向に貫
通するようにバランスピン孔7が形成されている。そし
て、このバランスピン孔7が、立設するバランスピン
(図示せず)に係合することによって、鍵盤1が揺動自
在に支持されている。
【0017】さらに、鍵盤本体2の上面のバランスピン
孔7よりも後ろ側の位置には、キャプスタン座板8aを
介して、キャプスタンスクリュー8が取り付けられてお
り、このキャプスタンスクリュー8上にアクション(図
示せず)が載置される。以上の構成により、鍵盤1の前
部を押鍵したときに、鍵盤1がバランスピンを中心とし
て揺動し、これに伴い、アクションはキャプスタンスク
リュー8で突き上げられることで作動する。また、鍵盤
1のタッチ重さは、アクションと鍵盤1の重さによるバ
ランスピン回りのモーメントのバランスによって定めら
れることになる。
孔7よりも後ろ側の位置には、キャプスタン座板8aを
介して、キャプスタンスクリュー8が取り付けられてお
り、このキャプスタンスクリュー8上にアクション(図
示せず)が載置される。以上の構成により、鍵盤1の前
部を押鍵したときに、鍵盤1がバランスピンを中心とし
て揺動し、これに伴い、アクションはキャプスタンスク
リュー8で突き上げられることで作動する。また、鍵盤
1のタッチ重さは、アクションと鍵盤1の重さによるバ
ランスピン回りのモーメントのバランスによって定めら
れることになる。
【0018】白鍵カバー3は、従来と同様、前後方向に
延びる板状の上壁部4と、その前端部から下方に延びる
板状の前壁部5とから、断面L形に形成されていて、鍵
盤本体2の上面前部および前面に、これらを覆うように
接着されている(図2参照)。また、白鍵カバー3は、
鉛以外の金属材料、例えば粉状のタングステンと、プラ
スチック、例えばナイロンとをブレンドした複合プラス
チック成形品で構成されており、例えば射出成形で成形
されている。
延びる板状の上壁部4と、その前端部から下方に延びる
板状の前壁部5とから、断面L形に形成されていて、鍵
盤本体2の上面前部および前面に、これらを覆うように
接着されている(図2参照)。また、白鍵カバー3は、
鉛以外の金属材料、例えば粉状のタングステンと、プラ
スチック、例えばナイロンとをブレンドした複合プラス
チック成形品で構成されており、例えば射出成形で成形
されている。
【0019】さらに、白鍵カバー3は、複数種類の白鍵
カバー3A1、・・・3Anで構成されている(図2に
白鍵カバー3Aのみ図示)。これらの白鍵カバー3A
1、・・・3Anは、互いに同じ形状およびサイズに形
成されるとともに、タングステンとナイロンの配合割合
を変えることで、互いに異なる比重、したがって異なる
重さを有している。この場合の比重は、鉛と同等の大き
な値の比重を含む所定の範囲に設定されており、それに
より、選択した1つの白鍵カバー3を鍵盤本体2に取り
付けることによって、鍵盤本体2に所要の重さを付与で
きるようになっている。
カバー3A1、・・・3Anで構成されている(図2に
白鍵カバー3Aのみ図示)。これらの白鍵カバー3A
1、・・・3Anは、互いに同じ形状およびサイズに形
成されるとともに、タングステンとナイロンの配合割合
を変えることで、互いに異なる比重、したがって異なる
重さを有している。この場合の比重は、鉛と同等の大き
な値の比重を含む所定の範囲に設定されており、それに
より、選択した1つの白鍵カバー3を鍵盤本体2に取り
付けることによって、鍵盤本体2に所要の重さを付与で
きるようになっている。
【0020】なお、白鍵カバー3を構成する複合プラス
チックの金属材料として、タングステンが好ましいの
は、無害であるとともに、比重が非常に大きい(約1
9.3)ので、ナイロンとのブレンドにより鉛と同等あ
るいは近似した大きな比重を得るのに特に適しているか
らである。また、ナイロンは、プラスチックの中では比
較的、強靱で、耐衝撃性に優れていて、白鍵カバー3の
ベースレジンとして適しているとともに、射出成形が可
能であるなど、成形性に優れているためである。
チックの金属材料として、タングステンが好ましいの
は、無害であるとともに、比重が非常に大きい(約1
9.3)ので、ナイロンとのブレンドにより鉛と同等あ
るいは近似した大きな比重を得るのに特に適しているか
らである。また、ナイロンは、プラスチックの中では比
較的、強靱で、耐衝撃性に優れていて、白鍵カバー3の
ベースレジンとして適しているとともに、射出成形が可
能であるなど、成形性に優れているためである。
【0021】以上の構成の鍵盤1は、例えば次のように
して、タッチ重さを調整しながら、組み立てられる。ま
ず、例えば標準的な重さを有する1つの白鍵カバー3を
鍵盤本体2に仮止めした状態で、タッチ重さを測定す
る。測定されたタッチ重さが所望のタッチ重さと異なる
場合には、その過不足分に応じて、異なる重さの別の白
鍵カバー3を選択し、タッチ重さを同様に測定する。所
望のタッチ重さが得られたら、白鍵カバー3を鍵盤本体
2に接着する。以上により、タッチ重さの調整が完了す
るとともに、鍵盤1の組立が完了する。
して、タッチ重さを調整しながら、組み立てられる。ま
ず、例えば標準的な重さを有する1つの白鍵カバー3を
鍵盤本体2に仮止めした状態で、タッチ重さを測定す
る。測定されたタッチ重さが所望のタッチ重さと異なる
場合には、その過不足分に応じて、異なる重さの別の白
鍵カバー3を選択し、タッチ重さを同様に測定する。所
望のタッチ重さが得られたら、白鍵カバー3を鍵盤本体
2に接着する。以上により、タッチ重さの調整が完了す
るとともに、鍵盤1の組立が完了する。
【0022】以上のように、本実施形態の鍵盤1によれ
ば、無害なタングステンとナイロンとの複合プラスチッ
ク成形品から成る白鍵カバー3を重りとして兼用できる
ので、従来の鉛などの円柱状の重りは不要になる。その
結果、白鍵カバー3を従来と同様に鍵盤本体2に接着す
るだけで、所要の重さを付加することができ、従来行わ
れていた、重りを取り付けるための埋設孔の孔明け作業
や、重りのかしめ作業は不要になり、その分、鍵盤1の
製造コストを削減することができる。また、鍵盤1の前
部に配置される白鍵カバー3を、重りとして用いるの
で、特に、本実施形態のグランドピアノの鍵盤1のよう
に、その前部に重りを集中して配置することが必要とさ
れる鍵盤に対して、白鍵カバー3によって重さを効果的
に付与することができる。
ば、無害なタングステンとナイロンとの複合プラスチッ
ク成形品から成る白鍵カバー3を重りとして兼用できる
ので、従来の鉛などの円柱状の重りは不要になる。その
結果、白鍵カバー3を従来と同様に鍵盤本体2に接着す
るだけで、所要の重さを付加することができ、従来行わ
れていた、重りを取り付けるための埋設孔の孔明け作業
や、重りのかしめ作業は不要になり、その分、鍵盤1の
製造コストを削減することができる。また、鍵盤1の前
部に配置される白鍵カバー3を、重りとして用いるの
で、特に、本実施形態のグランドピアノの鍵盤1のよう
に、その前部に重りを集中して配置することが必要とさ
れる鍵盤に対して、白鍵カバー3によって重さを効果的
に付与することができる。
【0023】また、白鍵カバー3として、異なる重さを
有する複数種類の白鍵カバー3A1、・・・3Anが用
意されているので、これらの中から、所望の重さを有す
る1つの白鍵カバー3を選択して、鍵盤本体2に取り付
けることによって、白鍵カバー3だけで、タッチ重さを
容易に調整することができる。その結果、従来行われて
いた、タッチ重さを軽くする場合の重りの切削や、重く
する場合の調整用重りの増設やその位置決定もまったく
不要になり、そのような煩雑な作業が省略される分、鍵
盤の製造コストをさらに削減することができる。
有する複数種類の白鍵カバー3A1、・・・3Anが用
意されているので、これらの中から、所望の重さを有す
る1つの白鍵カバー3を選択して、鍵盤本体2に取り付
けることによって、白鍵カバー3だけで、タッチ重さを
容易に調整することができる。その結果、従来行われて
いた、タッチ重さを軽くする場合の重りの切削や、重く
する場合の調整用重りの増設やその位置決定もまったく
不要になり、そのような煩雑な作業が省略される分、鍵
盤の製造コストをさらに削減することができる。
【0024】さらに、従来と異なり、鍵盤本体2に埋設
孔がまったく形成されないので、埋設孔の形成に起因す
る鍵盤本体2の強度低下を防止でき、その強度を十分に
維持することができる。また、本実施形態では特に、複
数種類の白鍵カバー3A1、・・・3Anのサイズおよ
び形状が同一であるので、白鍵カバー3の外観および取
付方法の統一性などを確保しながら、タッチ重さの調整
を容易に行うことができる。
孔がまったく形成されないので、埋設孔の形成に起因す
る鍵盤本体2の強度低下を防止でき、その強度を十分に
維持することができる。また、本実施形態では特に、複
数種類の白鍵カバー3A1、・・・3Anのサイズおよ
び形状が同一であるので、白鍵カバー3の外観および取
付方法の統一性などを確保しながら、タッチ重さの調整
を容易に行うことができる。
【0025】図3は、本発明の第2実施形態による鍵盤
11を示している。この鍵盤11では、白鍵カバー3
が、複数種類の白鍵カバー3B1、3B2、・・・3B
n(2つのみ図示)で構成されている。これらの白鍵カ
バー3B1、3B2・・・はそれぞれ、上壁部4および
前壁部5に加えて、これらと一体で且つ前壁部5から後
方に延びる側壁部6を備えており、側壁部6の奥行を変
えることによって、互いに異なる重さを有するように形
成されている。また、白鍵カバー3B1、3B2、・・
・は、第1実施形態の白鍵カバー3と同様、タングステ
ンとナイロンとの複合プラスチック成形品で構成されて
いる一方、この白鍵カバー3と異なり、タングステンと
ナイロンの配合割合、すなわち比重は互いに同一であ
る。この場合の比重は、鉛と同等またはその付近の大き
な値に設定されており、それにより、鍵盤本体2に所要
の重さを付与できるようになっている。
11を示している。この鍵盤11では、白鍵カバー3
が、複数種類の白鍵カバー3B1、3B2、・・・3B
n(2つのみ図示)で構成されている。これらの白鍵カ
バー3B1、3B2・・・はそれぞれ、上壁部4および
前壁部5に加えて、これらと一体で且つ前壁部5から後
方に延びる側壁部6を備えており、側壁部6の奥行を変
えることによって、互いに異なる重さを有するように形
成されている。また、白鍵カバー3B1、3B2、・・
・は、第1実施形態の白鍵カバー3と同様、タングステ
ンとナイロンとの複合プラスチック成形品で構成されて
いる一方、この白鍵カバー3と異なり、タングステンと
ナイロンの配合割合、すなわち比重は互いに同一であ
る。この場合の比重は、鉛と同等またはその付近の大き
な値に設定されており、それにより、鍵盤本体2に所要
の重さを付与できるようになっている。
【0026】したがって、本実施形態においても、第1
実施形態と同様にして、複数種類の白鍵カバー3B1、
3B2、・・・の中から、適当な重さを有する1つの白
鍵カバー3を選択し、鍵盤本体2に接着することによっ
て、所望のタッチ重さを容易に得ることができ、前述し
た第1実施形態の効果を同様に得ることができる。ま
た、本実施形態では特に、通常の白鍵カバーの前部に側
壁部6を付加したものであるので、鍵盤本体2に重さを
効果的に且つ不足なく容易に付与することができる。
実施形態と同様にして、複数種類の白鍵カバー3B1、
3B2、・・・の中から、適当な重さを有する1つの白
鍵カバー3を選択し、鍵盤本体2に接着することによっ
て、所望のタッチ重さを容易に得ることができ、前述し
た第1実施形態の効果を同様に得ることができる。ま
た、本実施形態では特に、通常の白鍵カバーの前部に側
壁部6を付加したものであるので、鍵盤本体2に重さを
効果的に且つ不足なく容易に付与することができる。
【0027】図4は、上述した第2実施形態の変形例を
示している。すなわち、この鍵盤11では、白鍵カバー
3が、複数種類の白鍵カバー3C1、3C2、・・・3
Cn(2つのみ図示)で構成されていて、これらの白鍵
カバー3C1、3C2、・・・は、上壁部4から下方に
延びる側壁部6の上下方向長さを変えることにより、互
いに異なる重さを有するように形成されている。したが
って、この変形例においても、複数種類の白鍵カバー3
C1、3C2、・・・の中から、適当な重さを有する1
つの白鍵カバー3を選択することによって、所望のタッ
チ重さを容易に得ることができる。
示している。すなわち、この鍵盤11では、白鍵カバー
3が、複数種類の白鍵カバー3C1、3C2、・・・3
Cn(2つのみ図示)で構成されていて、これらの白鍵
カバー3C1、3C2、・・・は、上壁部4から下方に
延びる側壁部6の上下方向長さを変えることにより、互
いに異なる重さを有するように形成されている。したが
って、この変形例においても、複数種類の白鍵カバー3
C1、3C2、・・・の中から、適当な重さを有する1
つの白鍵カバー3を選択することによって、所望のタッ
チ重さを容易に得ることができる。
【0028】図5および図6は、本発明を黒鍵に適用し
た例を示している。図5に示すように、この黒鍵21
は、通常と同様、鍵盤本体2と、その上面前部に接着さ
れた黒鍵カバー23(鍵盤カバー)などを備えている。
黒鍵カバー23は、斜め前下がりの前壁部24、上壁部
25および左右の側壁部26などを有し、下面が開放し
た中空状に形成されている(図6参照)。この黒鍵カバ
ー23もまた、前述した白鍵カバー3と同様、タングス
テンとナイロンをブレンドした複合プラスチック成形品
で構成されることで、鍵盤本体2に所要の重さを付加で
きるようになっている。
た例を示している。図5に示すように、この黒鍵21
は、通常と同様、鍵盤本体2と、その上面前部に接着さ
れた黒鍵カバー23(鍵盤カバー)などを備えている。
黒鍵カバー23は、斜め前下がりの前壁部24、上壁部
25および左右の側壁部26などを有し、下面が開放し
た中空状に形成されている(図6参照)。この黒鍵カバ
ー23もまた、前述した白鍵カバー3と同様、タングス
テンとナイロンをブレンドした複合プラスチック成形品
で構成されることで、鍵盤本体2に所要の重さを付加で
きるようになっている。
【0029】図6(a)に示す黒鍵カバー23は、図2
に示した第1実施形態に対応しており、形状およびサイ
ズが互いに同一で、かつタングステンとナイロンの配合
割合(比重)を変えることで、互いに異なる重さを有す
る複数種類の黒鍵カバー23A1、・・・23Anで構
成されている(1つのみ図示)。また、同図(b)の黒
鍵カバー23は、図3に示した第2実施形態に対応して
おり、タングステンとナイロンの配合割合が互いに同一
で、かつ前壁部24の厚さを変えることで、互いに異な
る重さを有する複数種類の黒鍵カバー23B1、・・・
23Bnで構成されている(1つのみ図示)。さらに、
同図(c)の黒鍵カバー23は、図4に示した第2実施
形態の変形例に対応しており、タングステンとナイロン
の配合割合が互いに同一で、かつ上壁部25の厚さを変
えることで、互いに異なる重さを有する複数種類の黒鍵
カバー23C1、・・・23Cnで構成されている(1
つのみ図示)。
に示した第1実施形態に対応しており、形状およびサイ
ズが互いに同一で、かつタングステンとナイロンの配合
割合(比重)を変えることで、互いに異なる重さを有す
る複数種類の黒鍵カバー23A1、・・・23Anで構
成されている(1つのみ図示)。また、同図(b)の黒
鍵カバー23は、図3に示した第2実施形態に対応して
おり、タングステンとナイロンの配合割合が互いに同一
で、かつ前壁部24の厚さを変えることで、互いに異な
る重さを有する複数種類の黒鍵カバー23B1、・・・
23Bnで構成されている(1つのみ図示)。さらに、
同図(c)の黒鍵カバー23は、図4に示した第2実施
形態の変形例に対応しており、タングステンとナイロン
の配合割合が互いに同一で、かつ上壁部25の厚さを変
えることで、互いに異なる重さを有する複数種類の黒鍵
カバー23C1、・・・23Cnで構成されている(1
つのみ図示)。
【0030】したがって、(a)〜(c)の黒鍵カバー
23のいずれの場合でも、適当な重さを有する1つの黒
鍵カバー23を選択することによって、所望のタッチ重
さを容易に得ることができ、前述した白鍵カバー3の場
合とまったく同じ効果を得ることができる。また、
(a)の黒鍵カバー23の場合には、形状およびサイズ
が互いに同一に形成され、(b)(c)の黒鍵カバー2
3の場合には、前壁部24または上壁部25を内方へ延
ばし、その厚さを変えたものである。したがって、いず
れの場合にも、黒鍵カバー23の外観は、重さが異なる
ものの間でまったく同じであり、その統一性を保持する
ことができる。
23のいずれの場合でも、適当な重さを有する1つの黒
鍵カバー23を選択することによって、所望のタッチ重
さを容易に得ることができ、前述した白鍵カバー3の場
合とまったく同じ効果を得ることができる。また、
(a)の黒鍵カバー23の場合には、形状およびサイズ
が互いに同一に形成され、(b)(c)の黒鍵カバー2
3の場合には、前壁部24または上壁部25を内方へ延
ばし、その厚さを変えたものである。したがって、いず
れの場合にも、黒鍵カバー23の外観は、重さが異なる
ものの間でまったく同じであり、その統一性を保持する
ことができる。
【0031】なお、本発明は、説明した実施形態に限定
されることなく、種々の態様で実施することができる。
例えば、実施形態では、白鍵カバー3および黒鍵カバー
23を、いずれもタングステンとナイロンとの複合プラ
スチックで構成しているが、鍵盤本体2に所要の重さを
付加可能な比重を確保できるものであれば、これらの材
料に代えて、鉛以外の金属材料とナイロン以外のプラス
チックとの複合プラスチック材料を採用してもよいこと
は、もちろんである。
されることなく、種々の態様で実施することができる。
例えば、実施形態では、白鍵カバー3および黒鍵カバー
23を、いずれもタングステンとナイロンとの複合プラ
スチックで構成しているが、鍵盤本体2に所要の重さを
付加可能な比重を確保できるものであれば、これらの材
料に代えて、鉛以外の金属材料とナイロン以外のプラス
チックとの複合プラスチック材料を採用してもよいこと
は、もちろんである。
【0032】また、実施形態では、タングステンとナイ
ロンの配合割合すなわち比重と、形状とのいずれか一方
を変えることによって、異なる重さの鍵盤カバーを得て
いるが、比重および形状の双方を同時に変えてもよく、
それにより、それらの組合わせの数を多くし、鍵盤カバ
ーの重さをより多段階に設定することで、タッチ重さを
よりきめ細かく精度良く調整することができる。
ロンの配合割合すなわち比重と、形状とのいずれか一方
を変えることによって、異なる重さの鍵盤カバーを得て
いるが、比重および形状の双方を同時に変えてもよく、
それにより、それらの組合わせの数を多くし、鍵盤カバ
ーの重さをより多段階に設定することで、タッチ重さを
よりきめ細かく精度良く調整することができる。
【0033】また、実施形態は、グランドピアノの鍵盤
の例であるが、本発明は、アップライトピアノ、電子ピ
アノや鍵盤楽器玩具の鍵盤など、重りが取り付けられる
すべての鍵盤に広く適用することが可能である。その
他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更
することが可能である。
の例であるが、本発明は、アップライトピアノ、電子ピ
アノや鍵盤楽器玩具の鍵盤など、重りが取り付けられる
すべての鍵盤に広く適用することが可能である。その
他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更
することが可能である。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の鍵盤は、
鉛を用いることなく、単独の部品としての重りを省略で
きるとともに、タッチ重さを容易に調整でき、それによ
り、製造コストを削減することができるなどの効果を有
する。
鉛を用いることなく、単独の部品としての重りを省略で
きるとともに、タッチ重さを容易に調整でき、それによ
り、製造コストを削減することができるなどの効果を有
する。
【図1】本発明の第1実施形態によるグランドピアノの
白鍵を示す斜視図である。
白鍵を示す斜視図である。
【図2】図1の鍵盤の部分拡大斜視図である。
【図3】本発明の第2実施形態によるグランドピアノの
白鍵の、図2と同様の部分拡大斜視図である。
白鍵の、図2と同様の部分拡大斜視図である。
【図4】第2実施形態の変形例によるグランドピアノの
白鍵の、図2と同様の部分拡大斜視図である。
白鍵の、図2と同様の部分拡大斜視図である。
【図5】本発明の第3実施形態によるグランドピアノの
黒鍵を示す部分斜視図である。
黒鍵を示す部分斜視図である。
【図6】図5の黒鍵の3つの例を示す部分縦断面図であ
る。
る。
【図7】従来の黒鍵の前部を示す部分側面図である。
1 鍵盤(白鍵) 2 鍵盤本体 3 白鍵カバー(鍵盤カバー) 21 鍵盤(黒鍵) 23 黒鍵カバー(鍵盤カバー)
Claims (3)
- 【請求項1】 矩形の断面を有し、前後方向に延びる揺
動自在の鍵盤本体と、 鉛以外の金属材料とプラスチックとを所定の配合割合で
ブレンドし、所定の形状およびサイズに成形された、互
いに異なる重さを有する複数種類の複合プラスチック成
形品の1つで構成され、前記鍵盤本体の前部にこれを覆
うように取り付けられた鍵盤カバーと、 を備えていることを特徴とする鍵盤。 - 【請求項2】 前記複数種類の複合プラスチック成形品
は、前記鉛以外の金属材料と前記プラスチックとが互い
に異なる配合割合でブレンドされることにより、互いに
異なる重さを有していることを特徴とする、請求項1に
記載の鍵盤。 - 【請求項3】 前記複数種類の複合プラスチック成形品
は、互いに異なる形状に形成されることにより、互いに
異なる重さを有していることを特徴とする、請求項1ま
たは2に記載の鍵盤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37088699A JP2001184055A (ja) | 1999-12-27 | 1999-12-27 | 鍵 盤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37088699A JP2001184055A (ja) | 1999-12-27 | 1999-12-27 | 鍵 盤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001184055A true JP2001184055A (ja) | 2001-07-06 |
Family
ID=18497771
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP37088699A Withdrawn JP2001184055A (ja) | 1999-12-27 | 1999-12-27 | 鍵 盤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001184055A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6531651B2 (en) * | 1999-11-11 | 2003-03-11 | Kabushiki Kaisha Kawai Gakki Seisakusho | Key for musical instrument |
JP2006038942A (ja) * | 2003-09-12 | 2006-02-09 | Yamaha Corp | 鍵構造体 |
WO2009018970A2 (de) * | 2007-08-06 | 2009-02-12 | Udo Elliger | Taste für ein musikinstrument und verfahren zu deren herstellung |
JP2009139467A (ja) * | 2007-12-04 | 2009-06-25 | Yamaha Corp | 電子楽器の鍵盤装置 |
-
1999
- 1999-12-27 JP JP37088699A patent/JP2001184055A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6531651B2 (en) * | 1999-11-11 | 2003-03-11 | Kabushiki Kaisha Kawai Gakki Seisakusho | Key for musical instrument |
JP2006038942A (ja) * | 2003-09-12 | 2006-02-09 | Yamaha Corp | 鍵構造体 |
JP4678153B2 (ja) * | 2003-09-12 | 2011-04-27 | ヤマハ株式会社 | 鍵構造体 |
WO2009018970A2 (de) * | 2007-08-06 | 2009-02-12 | Udo Elliger | Taste für ein musikinstrument und verfahren zu deren herstellung |
WO2009018970A3 (de) * | 2007-08-06 | 2010-04-29 | Udo Elliger | Taste für ein musikinstrument und verfahren zu deren herstellung |
JP2009139467A (ja) * | 2007-12-04 | 2009-06-25 | Yamaha Corp | 電子楽器の鍵盤装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070306 |