JP4641158B2 - クリーンルーム - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置、電子部品、機械部品、医薬品、食品等を製造する際に必要とされる高い清浄度の空気環境を有するクリーンルームに関するものである。
従来、図4に示すような空気の清浄度(クリーン度)のレベルが異なる二つの清浄室2,3を有するクリーンルーム1が知られている(特許文献1など参照)。
例えば、第1清浄室2はウェハ処理などの極めて高度な清浄度を要する空間であり、第2清浄室3はこれよりも必要清浄度が低いメンテナンス室等に使用される空間である。
これらの清浄室2,3は、いずれもダウンフロー方式で空気が供給されており、天井部2c,3cから送り込まれた空気は、グレーチングといわれる孔開きの通気床部2d,3dを通過して、床下室2b,3bに流れ出す。
これらの清浄室2,3を通過する空気の清浄度の相違は、そこに空気が送られるまでの処理のレベルによって生じる。
すなわち、第1清浄室2に送り込まれる空気は、まず、大型の外気処理装置5Aによって吸引した外気に対して初期段階の清浄化をおこない、温度及び湿度の調節を厳密におこなう。
そして、外気処理装置5Aから天井室2aに送られた空気は、非常に清浄化能力の高い第1フィルタ4A(例えばULPAフィルタ)を通過して第1清浄室2に送られる。また、この第1清浄室2を通過して床下室2bに流れ出した空気も、大型の再処理装置6Aによって再び浄化及び温湿度調整されて、還気管7Aを通って前記天井室2aに戻される。
これに対して、前記第2清浄室3用に配備される外気処理装置5B及び再処理装置6Bは、前記第1清浄室2用の装置に比べて小型で処理能力の低い装置となる。また、前記天井部3cに取り付けられた第2フィルタ4Bには、例えば、ULPAフィルタに比べて清浄化能力が低下するHEPAフィルタが使用される。
一方、図5に示すような、第1清浄室2で使用した空気を第2清浄室3で再利用するクリーンルーム8も知られている(特許文献2乃至4など参照)。
図5では、第1清浄室2を通過した空気が床下室2bに流れ出し、一部は前記した図4の例と同様に再処理装置6Aを通過して天井室2aに戻される。そして、残りの空気が逆止弁9を通過して給気管10によって前記第2清浄室3の天井室3aに送り込まれる。
そして、第2フィルタ4Bによって清浄化された空気が第2清浄室3に送り込まれ、前記第2清浄室3から床下室3bに送り出された空気の一部は、再処理装置6Bによって再度浄化されて、前記天井室3aに戻される。また、前記床下室3bの残りの空気は、排出管11を通して外部に排出される。
特開平5−240478号公報(図2、0003段落) 特開平5−264082号公報(図1,2、0002段落乃至0005段落) 特開平5−223303号公報(図1) 特開平3−36447号公報(図1、図2)
しかしながら、前記したそれぞれの清浄室2,3に外気処理装置5A,5Bが配備される従来のクリーンルーム1は、非常に高価な外気処理装置5A,5Bを部屋毎に配備することになるので非常に高価な施設になる。
また、クリーン度が数百万レベルの外気をクリーン度が1000程度に下げる処理を、各清浄室2,3に対してそれぞれおこなうことになるため、ランニングコストも非常に高価になる。
さらに、前記した第1清浄室2で使用した空気を再利用する従来のクリーンルーム8では、前記第2清浄室3用の外気処理装置5Bを配備する必要はないが、第2清浄室3用の再処理装置6Bを必要とする。
また、前記第2清浄室3の天井室3aには、前記再処理装置6Bから空気を送り込む還気管7Bと、前記第1清浄室2の床下室2bから空気を送り込む給気管10の二種類の管が接続されているため、前記天井室3aの内圧が上昇して前記第1清浄室2に汚れた空気が逆流するのを防止するために、前記給気管10の途中に逆止弁9を設ける必要がある。
さらに、従来のクリーンルーム8では、前記第1清浄室2から流れ出て前記床下室2bを通った空気を再利用しているが、その床下室2bで空気が汚染される可能性が高く、貴重な清浄度の高い使用済み空気を輸送中に劣化させてしまうことになる。
そこで、本発明は、一旦清浄化した空気を最大限有効利用することによって、低コストで構築及び稼動できるクリーンルームを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、発明は、高度の清浄度に管理された第1清浄室と、該第1清浄室と比べて清浄度が同等以下の第2清浄室とを有するクリーンルームであって、前記第1清浄室の天井裏には所定の清浄度の空気が送り込まれる天井室が備えられ、前記第1清浄室には天井部に備えられた第1清浄化手段を通過して空気が送り込まれ、前記第1清浄室の通気床部の裏面には連絡給気路の取込口部が取り付けられ、前記第1清浄室を通過した空気が前記連絡給気路を通って前記第2清浄室に送り込まれる構成であるとともに、前記連絡給気路は複数設けられ、前記通気床部側の取込口部と前記第2清浄室側の排出口部とが一対一でそれぞれ分岐のない管路部で直接連絡されているクリーンルームであることを特徴とするものである。
また、前記複数の連絡給気路同士は、長さの差が少ない構成とすることができる。さらに、前記取込口部の断面積は、前記管路部の断面積より大きく形成されている構成とすることができる。
また、前記連絡給気路には、前記第2清浄室に送り込まれる空気の風量を調節する送気手段が備えられた構成とすることができる。
そして、前記連絡給気路には、前記第2清浄室に送り込まれる空気の温度を調節する温度調節手段が備えられた構成であってもよい。
さらに、前記連絡給気路には、前記第2清浄室に送り込まれる空気を清浄化する第2清浄化手段が備えられた構成であってもよい。
そして、前記第2清浄室は、前記第1清浄室に隣接して設けられた第3清浄室の内部に収容され、前記第2清浄室から排出された空気が前記第3清浄室に排出されるとともに、前記通気床部の裏面に冷却用給気路の取込口部が取り付けられ、該冷却用給気路を通って供給される空気によって前記第3清浄室に配置された発熱性装置を冷却する構成であってもよい。
また、前記第2清浄室又は前記第3清浄室から排出された空気が、再処理装置によって再度、清浄化されて前記天井室に送り込まれる構成であってもよい。
このように構成された請求項1の発明は、前記第1清浄室で使用された空気が、直接、前記連絡給気路に取り込まれて、前記第2清浄室に送り込まれる。
このため、輸送中に空気が汚染されることがほとんど無く、前記第2清浄室において有効に再利用することができる。また、前記第2清浄室用の外気処理装置を設ける必要がないため、建設コスト及びランニングコストを低減することができる。
また、前記第2清浄室に送り込まれる空気の風量を調節する送気手段が備えられた構成とすることができる。
このため、第2清浄室においても安定したダウンフローを形成することができる。
そして、前記第2清浄室に送り込まれる空気の温度を調節する温度調節手段が備えられた構成とすることができる。
このため、前記第1清浄室で使用されて温度が上昇しても、前記第2清浄室で要求される温度に調節することができる。
さらに、前記第2清浄室に送り込まれる空気を清浄化する第2清浄化手段が備えられた構成とすることができる。
このため、前記第1清浄室で使用されて少々汚染されたとしても、前記第2清浄室で要求される清浄度を確保することができる。
また、前記連絡給気路が複数設けられ、前記通気床部側の取込口部と前記第2清浄室側の排出口部が、それぞれ一対一で直接連絡されている。
このため、清浄度の高い再利用空気を前記第2清浄室内に、偏ることなく均一に供給することができる。
そして、前記第2清浄室が第3清浄室の内部に収容され、前記第2清浄室から排出された空気が前記第3清浄室にて再々利用される構成とすることができる。
このため、一度清浄化した空気を高度に再利用することができる。また、新たに装置を配備しなくとも、一定のクリーン度を確保した空間を設けることができ、必要とされるクリーン度に応じた作業をおこなうことができる。
さらに、前記第2清浄室が前記第3清浄室に収容されるため、前記第2清浄室を温度変化の激しい外気から遮断することができ、前記第2清浄室の温度を低コストで安定させることができる。
また、前記冷却用給気路を通って供給される空気によって前記第3清浄室に配置された発熱性装置を冷却する構成とすることができる。
このため、製造された半導体の品質確認に使用するテスター等の発熱性装置を、安価かつ容易に冷却でき、安定して作動させることができる。
そして、前記第2清浄室又は前記第3清浄室で使用した空気が、再処理装置によって再度、清浄化されて前記天井室に送り込まれる構成とすることができる。
このため、充分に利用した空気であっても繰り返し使用することができる。また、前記第1清浄室の天井裏に備えた前記天井室に空気を戻すため、逆止弁等を設けなくとも、汚れた空気が逆流することがない。
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態によるクリーンルーム12の構成を示した図である。
まず、構成から説明すると、このような本実施の形態のクリーンルーム12は、高度の清浄度に管理された第1清浄室13と、該第1清浄室13と比べて清浄度が同等以下の第2清浄室14とを有する。
ここで、本実施の形態では、前記第1清浄室13で使用した空気を前記第2清浄室14で再利用するので、前記第2清浄室14の空気の方が前記第1清浄室13の空気よりも清浄度が高くなることはないという意味において、「清浄度が同等以下」と定義した。
本実施の形態の第1清浄室13は、天井裏に天井室13aという空間を備えており、この天井室13aには外気処理装置17によって清浄化された空気が送り込まれる。
この外気処理装置17は、外気を吸引して、空気の清浄度、温度及び湿度を調節する装置である。
また、前記外気処理装置17は、空気洗浄機、プレフィルタ、中性能フィルタ、高性能フィルタ、空調機、送風機等を備えており、数百万レベルのクリーン度であるといわれる外気を段階的に清浄化させる。
そして、前記外気処理装置17によって、一定水準以上のクリーン度、温度及び湿度に調節された空気が、前記天井室13aに送り出される。この天井室13aは、天井裏天井部13h、壁部13f,15b、天井部13cで囲まれた空間であり、これらの表面は硬質で発塵量の少ない材料で形成されている。
さらに、前記天井室13aに送り出された空気は、前記第1清浄室13の天井部13c(前記天井室13aの床面部)に備えられた、第1清浄化手段としての第1フィルタ16Aを通過して、前記第1清浄室13に供給される。
ここで、第1フィルタ16Aには、超高性能フィルタ(ULPAフィルタ)、高性能フィルタ(HEPAフィルタ)、無機イオン吸着フィルタ等を使用することができる。
この第1清浄室13の壁部13fは、硬質で発塵量が極めて少ない素材である塩化ビニル等によって形成される。この塩化ビニルには、静電気が発生し難くなるように帯電防止処理が施されている。
また、前記第1清浄室13の床面は、室内の空気が停滞することなく流れ出されるように、空気が通過する孔が複数設けられた通気床部13dによって形成される。
この通気床部13dには、アルミニウム等の金属材料で形成されたグレーチングまたはフリーアクセスと呼ばれる、小孔が複数設けられた板材が使用できる。
前記通気床部13dの裏面には、後述する連絡給気路18の取込口部18aが取り付けられる。このため、前記第1清浄室13で使用された空気は、前記通気床部13dの下方に設けられた床下室13bの床面を形成する床下床部13g等に接して汚染されることなく、直接、連絡給気路18に取り込まれる。
この連絡給気路18は、前記第2清浄室14に空気を送り込むための連絡通路であり、一端に前記取込口部18aが設けられ、他端にその中を通過した空気が排出される排出口部18bが設けられ、その間が管路部18cによって接続される。
この取込口部18a及び排出口部18bは、空気を搬送する前記管路部18cよりも断面積が大きく箱型に形成され、空気が流入又は排出され易く構成されている。
ここで、図2に図1のA−A線断面図を示す。
例えば、図2の左上に示した前記取込口部18aは、途中で分岐されることのない1本の前記管路部18cによって、図2の右上から2列目の前記排出口部18bに連絡される。また、その隣の前記取込口部18aは、右上の前記排出口部18bに分岐することのない管路部18cで連絡される。
このように、前記連絡給気路18,18,・・・の長さの差が少なくなるように、一対一で前記取込口部18a,18a,・・・と前記排出口部18b,18b,・・・が連絡されることで、クリーン度や温度に斑を生じさせることなく、使用済み空気を前記第2清浄室14に供給することができる。
また、前記連絡給気路18の排出口部18b付近には、前記第2清浄室14に送り出される空気の風量(又は風速)を調節するために、送気手段としての送気ファン19が設けられている(図1参照)。
この送気ファン19はモータによって回転し、その回転速度によって前記排出口部18bから送り出される風量が任意の風量に調節される。
そして、前記排出口部18b付近の前記管路部18c外面には、温度調節手段として冷却装置20が取り付けられ、その装置内を通る冷媒の温度によって前記管路部18c内を通過する空気の温度が下げられる。
さらに、前記排出口部18b内には、第2清浄化手段としての第2フィルタ16Bが装着されている。本実施の形態では、第2フィルタ16Bには、HEPAフィルタ、無機イオン吸着フィルタ、ULPAフィルタ等が使用できる。
また、前記第2清浄室14の天井部14a、壁部14b、床部14cは、硬質で粉塵の発生し難い塩化ビニルや金属材料等で形成されている。
そして、前記第2清浄室14は、前記第1清浄室13に隣接して設けられた前記第3清浄室15の内部に収容されている。
この第3清浄室15と前記第1清浄室13の間の壁部15bは、断熱性の高い二重構造の壁材で形成されており、この壁材には塩化ビニル等が使用される。また、天井部15a、壁部15e、床部15cは、硬質で粉塵の発生しにくい塩化ビニルや金属材料等によって形成される。
さらに、前記第3清浄室15には、前記第2清浄室14に密接して発熱性装置としての半導体検査装置21が配置されている。この半導体検査装置21の検査器21aは、前記第2清浄室14内に突出されており、作業台21bに載せられた半導体の品質検査を前記第2清浄室14内でおこなうことが出来るように構成されている。
また、この半導体検査装置21は作動時に発熱するので、安定して作動させるために冷却する必要がある。そこで、前記第1清浄室13で使用された温度が低い状態にある空気を、冷却用給気路22を通して前記半導体検査装置21に供給して装置を冷却する。
この冷却用給気路22は、前記通気床部13dの裏面に取込口部22aが取り付けられているので、前記第1清浄室13から送り出された空気が、直接、この冷却用給気路22に取り込まれる。
そして、前記管路部22cを通った空気は、前記半導体検査装置21の近傍に配置された排出口部22bから排出される。
なお、前記通気床部13dを通過した空気のうち、前記取込口部18a,・・・及び前記取込口部22a,・・・から取り込まれずに、前記床下室13bに送り出された空気は、前記壁部15bに設けられた排気口部13eを通って前記第3清浄室15に排出される。
また、前記第2清浄室14で使用された空気も、前記壁部14bの下部に設けられた排気口部14dを通って前記第3清浄室15に排出される。
そして、前記第3清浄室15で使用された空気は、その部屋の壁部15eの下端に設けられた排気口部15dから外部に排出される。
次に、本実施の形態の作用について説明する。
前記のように構成されたクリーンルーム12は、まず、所定の量の外気を前記外気処理装置17で吸引して、段階的に清浄化するとともに、温度及び湿度を所定の範囲内に調節する。
そして、前記外気処理装置17から前記天井室13aに送り出された空気は、前記天井室よりも内圧の低い前記第1清浄室13へ前記第1フィルタ16Aを通って送り出される。
このようにして前記第1清浄室13に送り出された空気は、垂直層流となって前記通気床部13dに向けて降りてくる。この第1清浄室13は、クリーン度だけでなく、温度及び湿度も高度に管理されているので、半導体の製造室などに使用できる。なお、この第1清浄室13で使用された空気は、若干汚染されるとともに、若干温度が上昇する。
さらに、前記通気床部13dを通過した空気は、前記取込口部18a,・・・、前記取込口部22a,・・・又は前記床下室13bに流れ込む。
このなかで、前記取込口部18a,・・・から取り込まれた空気は、前記第1清浄室13よりも内圧の低い前記第2清浄室14に向けて前記連絡給気路18を流れる。そして、前記冷却装置20によって所定の温度まで下げられた後に、前記送気ファン19によって所定の風量に調整され、前記第2フィルタ16Bを通過して前記第2清浄室14に送り出される。
このため、前記第1清浄室13で使用した空気を、簡単な設備で温度調節して、風量を整え、さらに簡単に清浄化することによって、前記第2清浄室14で有効に再利用することができる。
この第2清浄室14は、前記第1清浄室13と同じレベルでクリーン度や温度及び湿度を厳格に管理することは難しいが、半導体の検査を行うなどの環境としては充分である清浄な空気を確保することができる。
また、前記取込口部22aから取り込まれた空気は、前記冷却用給気管22を通って前記排出口部22bから排出され、前記半導体検査装置21を冷却する。このため、前記半導体検査装置21を安定した状態で作動させることができ、維持、管理を安価かつ容易におこなうことができる。
そして、前記床下室13bに送り出された空気は、ここよりも内圧の低い前記第3清浄室15に前記排出口部13eを通って流れ出す。
このため、前記第3清浄室15には、前記第1清浄室13で使用された空気、前記第2清浄室14で使用されて前記排出口部14dから排出された空気及び前記半導体検査装置21の冷却に使用された空気が供給され、新たに装置を配備しなくとも所定のクリーン度の空気を確保することができる。この第3清浄室15では、確保されたクリーン度に応じた作業をおこなえばよい。
さらに、前記第2清浄室14、前記連絡給気路18及び前記冷却用給気路22は、この第3清浄室15に収容されているので、厳しい環境の外気に晒されることがなく、前記第1清浄室13で使用した空気の変化を最小限に抑えて有効に再利用することができる。また、前記第2清浄室14の温度を低コストで安定させることができる。
以上に示したように、本実施の形態によれば、前記第1清浄室13で使用した空気が、直接、前記連絡給気路18に取り込まれて、前記第2清浄室14に送り込まれるため、輸送中に空気が汚染されることがほとんど無く、前記第2清浄室14において有効に再利用することができる。
また、前記第2清浄室14用の外気処理装置を設ける必要がないため、建設コスト及びランニングコストを大幅に低減することができる。
そして、前記連絡給気路18,・・・を複数設け、前記通気床部13d側の取込口部18a,・・・と前記第2清浄室14側の排出口部18b,・・・が、分岐されることのない一本道の管路部18cでそれぞれ一対一に直接連絡されている。このため、清浄度の高い再利用空気を、前記第2清浄室14内に偏ることなく均一に供給することができる。
以下、前記した実施の形態の実施例1について説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
実施例1では、前記第1フィルタ16A及び前記第2フィルタ16AにHEPAフィルタを使用する。
まず、クリーン度が数百万レベルの外気を、クリーン度が1000程度、温度が24℃以下、湿度が40%以下になるように前記外気処理装置17で調節する。
このようにして前記天井室13aを通って前記第1清浄室13に送り出された空気は、クリーン度が10〜100程度の清浄度の高い空気となる。また、温度は24℃程度、湿度は40%程度に厳密に管理される。このため、半導体の製造などの高度な清浄度が要求される空間として、前記第1清浄室13を使用することができる。
さらに、前記第1清浄室13をダウンフローし、前記通気床部13dを通過して前記連絡給気路18を介して前記第2清浄室14に送り出される空気は、クリーン度が1000程度となって供給されるため、この部屋を半導体の検査等に使用できる。
また、前記第2清浄室14から排出された空気を使用する前記第3清浄室15のクリーン度は、2000〜3000程度となるため、半導体製造の後工程で発生する様々な作業をおこなう空間として使用することができる。
そして、前記冷却用給気路22を通って前記半導体検査装置21に供給される空気の温度は、25〜26℃程度であり、冷却用空気としては充分な低温度の空気であるといえる。
このように、一旦高度に浄化された空気を、特別高価な装置によって再度浄化しなくとも有効に再利用することができる。このため、各清浄室13,14,15において、確保されるクリーン度、温度、又は湿度に合わせた作業をおこなうことで、清浄化された空気を高度に再利用することができる。
以下、前記した実施の形態の実施例2について説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
実施例2では、図3に基づいて、第3清浄室15から排出された空気を再利用するクリーンルーム23について説明する。
前記第3清浄室15から排出される空気は、前記第1清浄室13及び前記第2清浄室14においても使用された空気であって、汚染の度合いが高まった空気である。しかし、この空気であっても、外気に比べれば清浄度が非常に高く、そのまま排出したのでは不経済である。
このため、前記第3清浄室15から前記排気口部15dを通って排出された空気を、還気路24を通して再処理装置25に送って、再度、浄化する。この再処理装置25は、外気処理装置17を簡易化した装置であり、温度及び湿度も調節することができる。また、汚染分子を吸着させる活性炭等からなる分子汚染用フィルタを装着させることもできる。
そして、所定のクリーン度、温度及び湿度に調節した排出空気を、還気路24を通して、再び、前記天井室13aに送り込む。
このように実施例2によれば、充分に利用した空気を再度、清浄化処理することによって繰り返し使用することができる。
また、前記第1清浄室13の天井裏に備えた前記天井室13aに空気を戻すので、前記第1清浄室13、前記第2清浄室14、前記第3清浄室15の順に内圧が下がっていき、その内圧差によって空気が上流から下流に流れていくという構成が変化することがなく、逆止弁等を設けなくとも汚れた空気が逆流することがない。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態と略同様であるので説明を省略する。
以下、前記した実施の形態の実施例3について説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
実施例3では、一種類の清浄室しか持たない既存のクリーンルームを、清浄室を複数有するクリーンルームに改築する実施例について説明する。
既存のクリーンルームは、図4に示すように、前記天井室2aを通って前記第1清浄室2に送り込まれた空気が、前記床下室2bに流れ出し、前記再処理装置6Aによって再び浄化及び温湿度調整されて、還気管7Aを通って前記天井室2aに戻されるという構成のクリーンルームであったとする。
そして、このクリーンルームを複数の清浄室を有するクリーンルームに改築する。
まず、前記第1清浄室2に隣接して前記第3清浄室15及び前記第2清浄室14を構築する(図3参照)。そして、既設の前記通気床部2dの裏面に、前記取込口部18a,・・・、前記取込口部22a,・・・を取り付けて、前記第2清浄室14及び前記半導体検査装置21まで配管させる。
さらに、既設の前記再処理装置6Aを、前記実施例2で配備した前記再処理装置25として使用するために、前記第2清浄室14又は前記第3清浄室15で使用されて排出された空気が前記再処理装置6Aに流入するように配管し直す。
このように配管し直して、前記第1清浄室2で使用した空気を直接取り込む前記連絡給気路18及び前記冷却用給気路22を設けることで、前記床下室2bで汚染されて前記再処理装置6Aで再浄化するしかなかった空気を、そのまま有効に再利用することができる。
なお、前記床下室2bから前記再処理装置6Aを通って前記天井室2aに流れ込むルートを残しておくこともできる。
この実施例3で示したように、一種類の清浄室しか持たない既存のクリーンルームを改築すれば、高価な前記外気処理装置5Aや前記再処理装置6Aを転用することができるので、低コストで複数の清浄室を有するクリーンルームを構築することができる。
また、前記第1清浄室2の天井裏に備えた前記天井室2aに常に空気を戻すので、内圧差によって空気が上流から下流に流れていくという構成が変化することがなく、逆止弁等を設けなくとも汚れた空気が逆流することがない。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態と略同様であるので説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記第1清浄室13で使用されて排出された空気が、前記第2清浄室14で要求される清浄度を満たす場合は、第2フィルタ16Bを省略することができる。
また、温度調節手段として前記冷却装置20を使用したが、加熱装置であってもよい。
そして、前記実施の形態では、前記取込口部18a,22a,・・・に取り込まれることなく、前記床下室13bに流れ出した空気は、前記排出口部13eを通って前記第3清浄室15に送り込まれたが、この空気を外部に備えた再処理装置25に前記床下室13bから直接送って、清浄化及び温湿度調節をおこなった後に、再び、前記天井室13aに戻すこともできる。
さらに、前記第2清浄室14または前記第3清浄室15の床部14c,15cも、前記第1清浄室13と同様の通気床構造とすることも可能である。
また、前記第2清浄室14を前記第3清浄室15の内部に複数設けることもできる。
本発明の最良の実施の形態のクリーンルームを説明する説明図である。 図1のA−A線断面図である。 実施例2のクリーンルームを説明する説明図である。 従来例の2つの清浄室を有するクリーンルームの説明図である。 従来例の清浄化した空気を再利用するクリーンルームの説明図である。
符号の説明
12 クリーンルーム
13 第1清浄室
13a 天井室
13c 天井部
13d 通気床部
14 第2清浄室
14d 排気口部
15 第3清浄室
16A 第1フィルタ(第1清浄化手段)
16B 第2フィルタ(第2清浄化手段)
17 外気処理装置
18 連絡給気路
18a 取込口部
18b 排出口部
18c 管路部
19 送気ファン(送気手段)
20 冷却装置(温度調節手段)
21 半導体検査装置(発熱性装置)
22 冷却用給気路
22a 取込口部
22b 排出口部
22c 管路部
23 クリーンルーム
25 再処理装置

Claims (8)

  1. 高度の清浄度に管理された第1清浄室と、該第1清浄室と比べて清浄度が同等以下の第2清浄室とを有するクリーンルームであって、
    前記第1清浄室の天井裏には所定の清浄度の空気が送り込まれる天井室が備えられ、前記第1清浄室には天井部に備えられた第1清浄化手段を通過して空気が送り込まれ、前記第1清浄室の通気床部の裏面には連絡給気路の取込口部が取り付けられ、前記第1清浄室を通過した空気が前記連絡給気路を通って前記第2清浄室に送り込まれる構成であるとともに、
    前記連絡給気路は複数設けられ、前記通気床部側の取込口部と前記第2清浄室側の排出口部とが一対一でそれぞれ分岐のない管路部で直接連絡されていることを特徴とするクリーンルーム。
  2. 前記複数の連絡給気路同士は、長さの差が少ないことを特徴とする請求項1に記載のクリーンルーム。
  3. 前記取込口部の断面積は、前記管路部の断面積より大きく形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のクリーンルーム。
  4. 前記連絡給気路には、前記第2清浄室に送り込まれる空気の風量を調節する送気手段が備えられたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のクリーンルーム。
  5. 前記連絡給気路には、前記第2清浄室に送り込まれる空気の温度を調節する温度調節手段が備えられたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のクリーンルーム。
  6. 前記連絡給気路には、前記第2清浄室に送り込まれる空気を清浄化する第2清浄化手段が備えられたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のクリーンルーム。
  7. 前記第2清浄室は、前記第1清浄室に隣接して設けられた第3清浄室の内部に収容され、前記第2清浄室から排出された空気が前記第3清浄室に排出されるとともに、
    前記通気床部の裏面に冷却用給気路の取込口部が取り付けられ、該冷却用給気路を通って供給される空気によって前記第3清浄室に配置された発熱性装置を冷却することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のクリーンルーム。
  8. 前記第2清浄室又は前記第3清浄室から排出された空気が、再処理装置によって再度、清浄化されて前記天井室に送り込まれることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のクリーンルーム。
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