JP4640741B2 - 液体吐出容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は容器体下部内に摺動底板を、又容器体上部に液体吐出ポンプを、それぞれ有する液体吐出容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
容器体胴部の下端面を開口してその底部内に摺動底板を設けると共に、容器体上部に液体吐出ポンプを設けて、該ポンプ操作での容器体内液体減少による負圧化で、摺動底板が上昇してその負圧状態を解消するよう設けた液体吐出容器は広く知られ、用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記液体吐出容器は、従来液体吐出の機能面から考慮されているがその液体吐出操作時、容器が通常と異る音色の音を発するよう設ければ、吐出液体使用者の心を和ませ、或いは楽しませたりすることが可能である。又このようにすることは、似たような商品が多い中での商品の差別化に役立たせることが出来る。
【0004】
本発明は、上記摺動底板とは別に容器体下端面を底壁で密閉し、又該底壁に外気吸入弁を設けると共に該吸入弁を通過する外気の音に共鳴する共鳴管を設けて、液体吐出操作が終わった後、上記摺動底板上昇時に共鳴管が鳴るよう設けたものである。
【0005】
第1の手段として容器体下端面を開口して底部内に摺動底板2を、容器体上部に液体吐出ポンプ3を、それぞれ設けて、該液体吐出ポンプ操作での容器体内液体減少による負圧化で、摺動底板2が上昇可能に設けた液体吐出容器において、容器体胴部の下端面を底壁11で密閉すると共に、該底壁一部を開口して、該開口周縁から上記内面に内向きフランジ14を有する保持筒15を起立しておき、又外枠部22内面から弁板24を突出する弁部材21を設けて、上記外枠部22を内向きフランジ上方の保持筒部分内面へ嵌着させると共に弁板圧接により内向きフランジのフランジ孔16を密閉して、これ等弁板とフランジ孔とで外気流入時に僅かに開口し、外気流入により音を発するように設けた外気吸入弁25を形成し、又上記底壁11の外周部から脚筒13を垂下させ、上記内向きフランジ14下方の保持筒部分内へ一端を嵌着させるとともに、該一端を除く管壁部分を脚筒内に配する共鳴管31を設けた。
【0006】
第2の手段として、上記第1の手段を有すると共に弁部材21を、外枠部22の内周からほぼ等間隔に複数同長の弾性螺条片23を同方向へ突出すると共にこれ等弾性螺条片先端を外枠部内に位置する弁板24外周へ付設して設けた。
【0007】
第3の手段として、上記第1又は第2の手段を有すると共にフランジ孔16の内周上面に突条17を周設し、該突条上面へ弁板24の外周部下面を圧接させた。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下図面について説明する。まず従来公知の部分について説明すると、1は下端面開口の容器体、2はその容器体の底部内へ、上方への摺動が可能に嵌合させた摺動底板、3は容器体上部に装着させた液体吐出ポンプである。該ポンプは、容器体内へ垂下されたシリンダ内から下端に筒状ピストンを有するステムを起立し、該ステム上端に、ノズル付きの押下げヘッド4を嵌合させた作動部材を上方付勢させて設け、又シリンダ底壁には吸込み弁を設けて、上記作動部材の上下動で容器体内液体をノズル5から吐出し、容器体内液体の減少による負圧化で、上記摺動底板2が上昇してその容器体内負圧状態を解消するものである。
【0009】
本発明にあっては、上記容器体胴部の下端面を底壁11で密閉する。図示例にあってはその底壁外周部を上面開口の二重筒状部12に形成し、その内外筒部間に胴部の周壁下端部を嵌着させており、又その外筒部分は脚筒13として長く下方へ垂下させている。底壁11の中央部には透孔を設けて該透孔周縁から、上部内面に内向きフランジ14を有する保持筒15を起立している。その内向きフランジが有するフランジ孔16の内周縁からは突条17を起立させることが望ましい。
【0010】
上記内向きフランジ上方の保持筒部分には弁部材21を嵌合させる。該弁部材は図示においては図3が示すように外枠部22の内周からほぼ等間隔に複数で同一長さの弾性螺条片23を突出し、これ等螺条片先端を外枠部内に位置する弁板24外周へ付設したもので、既述突条17を設けた場合は外枠部外周から短筒を垂下し、その短筒下端を内向きフランジの外周部上面へ載置させて外枠部22を、その内向きフランジ上方の保持筒部分内面へ嵌着させる。このとき弁板24外周は上記突条17上面へ圧接するよう設ける。
【0011】
弁部材21は上記構成に限らず、例えば外枠部22の一部から直接に弁板24を突出するものでもよいが、後述外気の流入によってその弁板がフランジ孔周縁から大きく離れることがなく、狭い隙間だけが形成されて外気流入による音を発することが必要である。既述突条17も必ずしも必要とせず、この場合はフランジ孔周縁の上面へ弁板外周が気密に圧接し、外気流入時に僅かに離れるよう設ければよい。
【0012】
既述内向きフランジ下方の保持筒15部分内へは共鳴管31の一端部を嵌合させる。該共鳴管は図1の場合は上部が大径で下部が小径の管とし、図2の場合は側面からみてL字状とするが、どのような形状でもよく、又材質も特に限定するものではなく、既述外気の通過音に共鳴するものであればよい。既述底壁11および弁部材21の材質についても同様で、どのようなものでもよい。
【0013】
上記構成において、容器体内へ予め液体を入れておき、ポンプ操作で液体吐出させると、容器体内液体減少による負圧化で摺動底板2が上昇し、該底板上昇により該底板2と底壁11との間の容器体内下部空間が拡がることで該空間内も負圧化し、すると共鳴管内および内向きフランジのフランジ孔16と弁板24とが形成する外気吸入弁25を通って外気が上記容器体下部の空間内へ流入する。該外気通過により弁板24は、該弁板の外周部下面が接する弁座、つまり突条17の上面ないしフランジ孔周縁の上面から僅かに離れて小間隙を形成し、該小間隙を通る外気の通過音に共鳴管31が共鳴して音を発する。尚その音を発する理由は明確ではないが、恐らく上記外気の通過音が共鳴管内で反響することによるものと考えられる。
【0014】
【発明の効果】
本発明は既述構成としたから、ポンプ操作のたびに共鳴管31が鳴り、音を発することとなり、液体吐出容器使用者を楽しませることが出来る。
【0015】
又外気流入弁25と共鳴管31とは、容器体胴部下端を閉塞する底壁11から起立させた保持筒15に設けて、ポンプ操作による容器体内液体減少で摺動底板2が上昇し、その摺動底板と容器体胴部下端面を閉塞する底壁11との間の容器体内下方空間が拡開する際の外気流入により外気流入弁25が音を発し、かつ該音が共鳴するよう設けたから、又上記摺動底板2の上昇はポンプの作動部材押下げによる液体注出が終わった後となるため、上記共鳴音が液体吐出音により妨げられることがない。
【0016】
請求項2の場合のように、外枠部22内周から複数の弾性螺条片23を突出してその先端を弁板24外周へ付着する弁部材21とすることで、容器体下部内への外気流入時に僅かに開口する外気流入弁25を形成することが容易である。
【0017】
請求項3のようにフランジ孔16の内周上面に突条17を周設して、該突条上面へ弁板24の外周部下面を圧接させることでその突条上面と弁板下面との接触を線接触とすることが出来、よってその接触を気密に行うことが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明容器を、要部だけ断面として示す側面図である。
【図2】 実施形態を異にして示す、図1と同様な側面図である。
【図3】 図1、図3の容器に用いる弁部材を一実施例として示す拡大平面図である。
【符号の説明】
2…摺動底板 3…液体吐出ポンプ
11…底壁 15…保持筒
16…フランジ孔 21…弁部材
22…外枠部 24…弁板
25…外気吸入弁 31…共鳴管
Claims (3)
- 容器体下端面を開口して底部内に摺動底板(2)を、容器体上部に液体吐出ポンプ(3)を、それぞれ設けて、該液体吐出ポンプ操作での容器体内液体減少による負圧化で、摺動底板(2)が上昇可能に設けた液体吐出容器において、
容器体胴部の下端面を底壁(11)で密閉すると共に、該底壁一部を開口して、該開口周縁から上部内面に内向きフランジ(14)を有する保持筒(15)を起立しておき、
又外枠部(22)内面から弁板(24)を突出する弁部材(21)を設けて、上記外枠部(22)を内向きフランジ上方の保持筒部分内面へ嵌着させると共に弁板圧接により内向きフランジのフランジ孔(16)を密閉して、これ等弁板とフランジ孔とで外気流入時に僅かに開口し、外気流入により音を発するように設けた外気吸入弁(25)を形成し、
又上記底壁(11)の外周部から脚筒(13)を垂下させ、上記内向きフランジ(14)下方の保持筒部分内へ一端を嵌着させるとともに、該一端を除く管壁部分を脚筒内に配する共鳴管(31)を設けたことを特徴とする液体吐出容器。 - 弁部材(21)を、外枠部(22)の内周からほぼ等間隔に複数同長の弾性螺条片(23)を同方向へ突出すると共にこれ等弾性螺条片先端を外枠部内に位置する弁板(24)外周へ付設して設けたことを特徴とする、請求項1記載の液体吐出容器。
- フランジ孔(16)の内周上面に突条(17)を周設し、該突条上面へ弁板(24)の外周部下面を圧接させたことを特徴とする請求項1又は2記載の液体吐出容器。
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Citations (5)
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---|---|---|---|---|
JPS58161670U (ja) * | 1982-04-23 | 1983-10-27 | 株式会社吉野工業所 | 霧、泡等噴出器 |
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-
2000
- 2000-12-05 JP JP2000370358A patent/JP4640741B2/ja not_active Expired - Fee Related
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