JP4639025B2 - 画像記録装置 - Google Patents

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JP4639025B2
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、記録媒体に色材を転写し画像を形成する画像記録装置に関し、特に、多重転写工程における記録媒体と画像位置とのずれを抑制した画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年デジタルカメラの普及に伴って、カラーデジタル画像のプリント出力のニーズが高まっている。カラーデジタル画像のプリントには種々の方式が提案されている。例えば、サーマルヘッドを使った昇華型等の熱転写方式プリンタは既存の銀塩方式プリントと同様の濃度階調による印刷表現が可能であり、極めて銀塩写真に近いプリントが得られる。また、薬品等の液体も使わず小型化可能な為、家庭における銀塩写真に変わるプリンタとして注目されている。
【0003】
図1は、カラー熱転写プリンタの主要部の構成例を示している。主な構成要素として、熱転写リボン1、用紙2、プラテンドラム3、サーマルヘッド4、クランパ5、プラテンドラム駆動モータ6、用紙ホッパ7、ヘッド昇降機構19等を備えている。クランパ5と用紙2との接触部分には、ゴム等の摩擦部材8が貼られている。
【0004】
図1に示す転写(あるいは印字)領域においては、プラテンドラム3の半径方向において、外周側から内周側に向かってサーマルヘッド4、熱転写リボン1、用紙2、プラテンドラム3が用紙2を挟持するように配置されている。熱転写リボン1は複数色の色材の組み合わせが周期的に現れるように色分けして巻回している。例えば、イエロー、マゼンタ、シアンの3色が一つのグループになっている。また、これ等の色以外に黒や表面をコートするための透明オーバコート材を付加したリボンも用意されている。
【0005】
以下、フルカラー画像を用紙に形成する、一連の装置動作を3色のリボンを使用した例で説明する。
【0006】
まず、熱転写リボン1の任意の色が頭出しされる。 次に、サーマルヘッド4が昇降機構19によってプラテンドラム3の表面から離間するように上方に移動され、用紙ホッパ7から用紙2が給紙ローラ18で送り出される。用紙2は、入り口の用紙送りガイドで案内されてプラテンドラム3の外周に沿ってクランパ5の所まで搬送される。次に、プラテンドラム3とクランパ5とで、搬送された用紙2を挟み込み圧力を加えこれを保持する。クランパ5の裏面、すなわち用紙2に接触する部分はゴム等の摩擦部材8によって形成されており、用紙2がプラテンドラムからズレない(すべらない)ように保持している。用紙2の保持完了後、熱転写リボン1と用紙2とを密着させるため、ヘッド昇降機構19はサーマルヘッド4をプラテンドラム3に向けて移動し、用紙2に密着させる。
【0007】
次に、プラテンドラム3の駆動モータ6が回転してドラム3を回転させ、用紙2をドラム3に巻き取るように移動させる。この用紙の移動に同期して図示しない制御部からサーマルヘッド4の微小発熱体群に第一色の画像に相当する電気信号が供給される。微小発熱体は画像の画素を構成する任意のドットに対応して発熱する。この発熱によって熱転写リボン1の色材が用紙2に転写され、用紙2に所定の色による画像が形成される。
【0008】
一色目の転写の終了後、ヘッド昇降機構19は、サーマルヘッド4の用紙2への密着力を開放し、ヘッド4をプラテンドラム3の外周面からクランパ5が通過可能な離間位置4’に移動させる。駆動モータ6によってプラテンドラム3を回転し、用紙2の先頭位置を所定位置に設定すると共に、熱転写リボン1を繰り出して次色の頭出しをする。
【0009】
次に、駆動モータ6が回転してドラム3を回転させ、用紙2をドラム3と共に回転させる。この用紙の回転移動に同期して図示しない制御部からサーマルヘッド4の微小発熱体群に第二色に相当する電気信号が供給される。微小発熱体は画像の画素を構成する任意のドットに対応して発熱する。この発熱によって熱転写リボン1の第2色の色材が用紙2の第1の色材の上に転写され、用紙2に第1及び第2の混色による画像が形成される。このような、色材の転写工程を所要色数だけ繰り返して用紙2にカラー画像を形成する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の方式では用紙2のずれを防止するべくクランパ5で用紙2の先端部を保持している。このため、図2に示すように、用紙2の、クランパ5とサーマルヘッド4との間の区間2aには大きな非転写(無印画)エリアが発生し、用紙全面への転写が出来ない。この非転写エリアは後でカットする手間を要し、比較的高価な熱転写写真用紙の無駄ともなる。また、クランパ5の汚れや用紙の種類等に起因する転写画像の転写位置のずれや転写画像のぼけが生ずる場合がある。
【0011】
よって、本発明はデジタルカメラ等の画像の記録出力装置として、縁なし全面プリントを可能とした画像記録装置を提供することを目的とする。
【0012】
また、本発明は、クランパの摩擦部材の汚れや劣化・摩耗、記録媒体の種類等に起因する記録媒体のすべりの発生を抑制し得る画像記録装置を提供することを他の目的とする。
【0013】
上記目的を達成するために、本発明は、サーマルヘッドによって記録媒体に画像を形成する画像記録装置であって、前記画像の形成に対応して回転し、外周面がゴムで覆われ、前記記録媒体全面にプリントを可能にする摩擦搬送ドラムと、供給される前記記録媒体を前記摩擦搬送ドラムに向けて案内する記録媒体案内機構と、前記記録媒体の少なくとも一部を前記摩擦搬送ドラムに密着させて、該記録媒体を前記摩擦搬送ドラムと共に回転させる1つ又は複数の搬送補助部材と、前記記録媒体の所定位置の通過を検出する検出器と、前記検出器の出力に基づいて前記サーマルヘッドを発熱させる出力制御手段と、を備え、前記摩擦搬送ドラムの外周面を覆うゴム及び前記記録媒体相互間の摩擦係数と、前記記録媒体及び前記搬送補助部材相互間の各摩擦係数とを、互いに回転する前記記録媒体と前記摩擦搬送ドラム間で生ずるすべりが許容範囲内に維持されるよう、前記記録媒体及び前記搬送補助部材相互間の摩擦係数が前記摩擦搬送ドラムの外周面のゴム及び前記記録媒体相互間の摩擦係数の35%以下の比率となるように設定され、前記記録媒体と前記摩擦搬送ドラムとの密着の範囲が該摩擦搬送ドラムの外周の1/4周以上の範囲であり、さらに、前記搬送補助部材が、前記摩擦搬送ドラムの回りに4箇所以上配置されてなる、ことを特徴とする。
【0014】
かかる構成とすることによって、記録媒体の摩擦搬送ドラム上でのすべりが防止され、安定した記録媒体搬送が可能となる。多色刷りの工程を行っても色ずれが抑制される。
【0016】
かかる構成とすることによって、記録媒体の位置を検出した時点から転写開始時点を決定することが可能となるので、検出時点から転写開始までの間におけるすべりのみが転写のずれとなり、記録媒体のすべりによる影響範囲を軽減することが可能となる。また、記録媒体の端部等を検知することによって、摩擦搬送ドラムに巻き付いている記録媒体の位置情報を基にサーマルヘッドの通電開始位置を変化させ、微少なズレを電気的に補正し色ずれのないプリントを可能とする。
【0017】
好ましくは、更に、上記サーマルヘッドを前記摩擦搬送ドラムと当接する位置及び離間する位置の相互間に進退させるヘッド移動機構と、上検出器の出力に基づいて上ヘッド移動機構を動作させる動作制御手段と、を備える。それにより、非転写工程においてサーマルヘッドが記録媒体と接触することを回避し、記録媒体のすべりを防止することが可能となる。
【0018】
好ましくは、画像記録装置は、更に、上記サーマルヘッドと上記摩擦搬送ドラム間を通過するリボンを備え、上記サーマルヘッドは上記リボンを加熱し、該リボンから色材を上記記録媒体に転写する。それにより、昇華型の熱転写方式のプリンタを構成することが可能となる。
【0019】
好ましくは、上記記録媒体及び上記搬送補助部材相互間の摩擦係数が上記摩擦搬送ドラム及び上記記録媒体相互間の摩擦係数の35%以下の比率となるように設定される。それにより、摩擦搬送における記録媒体のすべりが顕著に減少する。
【0020】
好ましくは、上記記録媒体と上記摩擦搬送ドラムとの密着の範囲が該摩擦搬送ドラムの外周の約1/4周以上の範囲に渡るようにする。それにより、摩擦搬送における記録媒体のすべりが顕著に減少する。
【0021】
好ましくは、上記搬送補助部材が、上記摩擦搬送ドラムの回りに4箇所以上配置される。それにより、上記記録媒体と上記摩擦搬送ドラムとの密着の範囲を該摩擦搬送ドラムの外周の約1/4周以上としつつ、該記録媒体を回転移動させることが可能となる。
【0022】
好ましくは、上記検出器は、上記サーマルヘッドに近接して設けられる。それにより、該検出器から該サーマルヘッド間での距離を短くし、その間において生じ得るすべりを少なくする。
【0023】
好ましくは、上記出力制御手段は、上記検出器の出力後、上記検出器から上記サーマルヘッドまでの距離に対応した時間の経過後に上記サーマルヘッドを発熱させる。それにより、記録媒体上の画像の転写開始位置を一定位置により正確に設定することが可能となる。
【0024】
好ましくは、上記出力制御手段は、更に、上記記録媒体の種類、大きさ及び上記リボンの張り加減のうち少なくともいずれかを参照して上記記録媒体のすべりを予測し、このすべり分で上記サーマルヘッドの発熱タイミングを微調整する。それにより、記録媒体によってばらつく微小なすべりの差を更に調整することが可能となる。
【0025】
好ましくは、上記出力制御手段は、更に、上記リボンの繰り出し量に連動するエンコーダのパルスの周期から上記リボンの張り加減を推定し、それにより発生するすべりを予測する。それにより、転写開始タイミングに記録媒体に接するリボンのすべりへの影響を反映することが可能となる。
【0026】
好ましくは、上記出力制御手段は、上記すべりの予測を予め記憶されたデータテーブルを参照して行う。リボンの張力と記録媒体のすべりの関係を予め記憶しておいて、随時、リボンの張力に対応したすべり調整を可能とする。
【0027】
好ましくは、上記記録媒体は、熱転写専用用紙、普通紙、ラベル用紙、透明フィルム、感熱記録用紙、感熱カラー記録用紙、のいずれかを含む。記録媒体は、昇華型熱転写方式の記録媒体のみならず、感熱記録式の記録媒体にも本発明を適用可能である。
【0028】
好ましくは、上記搬送補助部材は、板状又は螺旋状の弾性体を含む。それにより、搬送補助部材に付勢力を与えて記録媒体を摩擦搬送ドラム面に密着させる。
【0029】
好ましくは、上記搬送補助部材は、上記記録媒体の移動を上記摩擦搬送ドラムの回転方向に案内する機能を更に備える。それにより、記録媒体の摩擦搬送ドラムの周方向への移動を円滑に行うことを可能とする。
【0030】
好ましくは、上記搬送補助部材は、上記記録媒体を上記摩擦搬送ドラムに密着させる圧力を上記記録媒体の種類に対応して設定される。それにより、当該記録媒体に適合した圧力で記録媒体を上記摩擦搬送ドラムに密着させて、すべりの防止と記録媒体の皺、折れ、ジャム等の両立を図ることが可能となる。
【0031】
好ましくは、上記搬送補助部材は、上記記録媒体を上記摩擦搬送ドラムに密着させる圧力を変更可能に構成される。それにより、記録媒体最適な押圧力を任意に設定することが可能となる。
【0032】
好ましくは、更に、複数の上記搬送補助部材の、上記記録媒体を上記摩擦搬送ドラムに密着させる圧力を共通に設定するリンク機構を備える。それにより、各搬送補助部材の押圧力を同時に設定することが可能となる。
【0033】
好ましくは、上記リンク機構は環状の絞り機構であり、内周に複数のカム面が形成されて周方向に移動(回動)可能な環状部材と、上記複数の搬送補助部材を上記摩擦搬送ドラムに押しつける付勢力をそれぞれが発生する複数の弾性体と、上記環状部材の複数のカム面に沿ってそれぞれが該環状部材の径方向に進退し、各弾性体を伸縮させることによって各付勢力を複数段階に設定する複数のカムフォロワと、を含む。それにより、環状部材の回転位置(回転角度)を設定することによって各弾性体の伸縮が設定され、各搬送補助部材の付勢力を共通に設定することが可能となる。
【0034】
好ましくは、上記リンク機構は、上記摩擦搬送ドラムの周囲に配置される上記複数の搬送補助部材を上記摩擦搬送ドラムに押しつける付勢力をそれぞれが発生する弾性体と、上記複数の搬送補助部材の近傍にそれぞれ回動可能に配置されて上記弾性体を伸縮させる複数のレバーと、上記レバー相互間を接続する1又は複数の連結部材と、を含む。それにより、連結部材(又はレバー)の位置を設定することによって各弾性体の伸縮が設定され、各搬送補助部材の付勢力を共通に設定することが可能となる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の画像記録装置の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0036】
図3は、本発明の第1の実施例を示しており、画像記録装置は、主要な構成要素として、熱転写リボン送り機構21、用紙(記録媒体)22、プラテンドラム(摩擦搬送ドラム)23、サーマルヘッド24、プラテンドラム駆動モータ26、用紙ホッパ27、紙送りローラ28、筒状のガイド29、用紙位置検出装置30、接触子(搬送補助部材)35a,35b,35c、35d、リボン送り検出装置40、等、ヘッド昇降機構41等で構成されている。なお、これ等の動作を制御する画像転写工程の制御回路については後述する。
【0037】
熱転写リボン送り機構21は、熱転写リボン21cを巻き取る巻取りリール21aと、熱転写リボン21cを巻回収納している収納リール21bと、これ等を駆動する図示しない熱転写リボン21cの送りモータなどによって構成される。収納リール21bから引き出された熱転写リボン21cはサーマルヘッド24の下面の発熱ヘッド部を通って巻取りリール21aに巻き取られる。熱転写リボン21cは複数色の色材がベース材に塗布されており、各色が周期的に色分けされている。例えばイエロー、マゼンタ、シアンの3色が一つのグループになっている。又、場合によってはこの色以外に黒や表面をコートするための透明オーバコート材等が付加されているリボンも用意されている。
【0038】
リボン送り検出装置40は、リボンの所定量の送り毎にパルスを発生し、後述の制御部に供給する。制御部はパルス間隔の変化によってリボンの引き出し力や使用量を等を推定する。
【0039】
サーマルヘッド24は、一つの画素に相当する微細な発熱素子の多数個を一列又は複数列に並べて構成される。後述の制御部から画像(画素)パターンに対応したパルス(PAM)電流を各発熱素子に供給することにより、各発熱素子はパルスレベルに対応した高熱を瞬間的に発生する。この熱によって色材が溶解してリボンのベースから用紙22に転写される。
【0040】
ヘッド昇降機構41は、サーマルヘッド24をプラテンドラム23の径方向に移動(進退)してプラテンドラム23に接触させ、あるいは離間させる。通常、ヘッド昇降機構41は、色材の用紙への転写状態ではサーマルヘッド24を密着させ、用紙22の空送りやリボン21cの送りの際には離間した位置24’に位置させる。
【0041】
プラテンドラム23は筒状であり、その外周面は摩擦材で覆われている。摩擦材としては、例えば、シリコンゴム、EPDM、クロロプレン、NBR等の合成ゴムが使用可能である。例えば、摩擦材と所定の用紙との静止摩擦係数μは、0.8程度である。ここで、静止摩擦係数とは、被測定物の相対すべり速度が秒速1ミリメートル以下の摩擦係数のことを意味する。プラテンドラム23は、モータ26によって適宜に回転駆動される。プラテンドラム23は用紙22の周方向の送りを案内する筒状のガイド29に囲まれ、プラテンドラム23及びガイド29相互間の隙間が用紙の搬送路を構成する。
【0042】
プラテンドラム23の外周囲には、反時計方向回りに、接触子35a、サーマルヘッド24、接触子35b、35c、35d、用紙位置検出装置30が配置されている。各接触子は、断面が「へ」の字状の板状体であり、一定の弾性を有している。各接触子は、用紙22をプラテンドラム23に押しつけて密着させる。また、ドラム23の周方向に回転移動する用紙22を案内するガイドの役割も担っている。
【0043】
後述するように、各接触子と用紙22相互間の静止摩擦係数は、上述した摩擦材と所定の用紙との静止摩擦係数の約35%以下、より好ましくは、30%以下となるように設定される。それにより、相対的に摩擦材と用紙間により強い摩擦力を確保して用紙がすべるのを防止する。また、この実施例では、隣接する接触子の相互間は、プラテンドラム23の回転軸回りの角度で90度になるように配置されている。これは、用紙22が少なくとも上記90度の範囲(ドラムの外周の1/4)でドラムに密着することに寄与する。これは、後述する用紙22のすべり防止に好都合である。もっとも、後述するように接触子の相互間の配置はこの角度に限定されるものではなく、陽子がいくつかの接触子によって保持されて巻き付け角度が90度以上であればよい。
【0044】
用紙位置検出装置30は、用紙の所定位置、例えば、用紙の先端の通過を検出し、検出信号を後述の制御部76に供給する。この信号は、例えば、サーマルヘッド24の進退の制御や通電加熱の開始タイミングの決定に使用される。
【0045】
次に、図4を参照して上述した熱転写機構の用紙送り動作の例を説明する。
【0046】
まず、図4(a)に示されるように、サーマルヘッド24が離間位置に設定され、熱転写リボン21の任意の色が頭出しされる。次に、用紙ホッパ27から給紙ローラ28によって用紙22が送り出される。用紙22は接触子35aの側面に案内されて接触子35aの先端部に導かれる。接触子35aは用紙の種類やサイズに対応した所定の押圧力でプラテンドラム23に接触しており、用紙22は、接触子35aとプラテンドラム23間に保持されつつ、サーマルヘッド24の直前まで送られる。この接触子35aは、摩擦係数の少ない素材を板状にしたものであるが、後述のように先端部にローラを設けてドラム23と共に回転させることで、摩擦係数を低下させるものであってもよい。
【0047】
次に、ドラム駆動モータ26を回転させる。回転するプラテンドラム23と接触子35aによる用紙22の保持によって用紙が反時計方向に搬送される。用紙22の先端は、サーマルヘッド24の下を通り、接触子35bに至り、接触子35bとドラム23によっても用紙が保持される。更に、用紙22をプラテン23に巻き付けるべく、接触子35a,35b,35c、35dによってガイド搬送しながら用紙22をサーマルヘッド14のヒータライン(発熱素子)直前まで用紙22を搬送させる。このとき、用紙22はプラテンドラム23に強固に巻きついており、さらに接触子35a乃至35dによって用紙22が保持されている。
【0048】
図4(b)に示すように、用紙22の先端部がサーマルヘッド24のヒータライン下の、適切な位置に達すると熱転写リボン21と用紙22とを密着させるため、ヘッド移動機構41を動作させてサーマルヘッド24をプラテンドラム23に向けて移動し圧力を加える。サーマルヘッド24が任意のドット(画素)に応じて通電され発熱し、熱転写リボン21から用紙22に加熱した色材が転写されながら用紙22が搬送されて、用22に第一色による画像が形成される(図4(c)参照)。
【0049】
第一色の画像転写の終了後、図4(d)に示すように、ヘッド移動機構41を動作させてサーマルヘッド24の圧力を開放し、プラテンドラム23から離間させる。熱転写リボン21cを繰り出して第二色の頭出しを行うと共に、プラテンドラム23を反時計方向(画像形成方向)に回転させ、用紙22の先端部位置合わせ(頭出し)を行う。先端位置の検出には、後述のように検出装置30を使用できる。
【0050】
上述した、図4(b)乃至図4(d)の工程を必要回数だけ繰り返して、更に、他の色の画像を用紙22に転写形成し、複数色重畳カラー画像を形成する。カラー画像の形成後は、ドラム23の回りに構成された図示しない用紙排出経路のガイドを開いて記録装置の外部にプリント済み用紙を送り出す。
【0051】
図5は、上述した接触子の他の構成例を示している。同図において図3と対応する部分には同一符号が付されており、かかる部分の説明は省略する。
【0052】
この例では、接触子39a乃至39dの先端部をローラとして接触子36及び用紙22相互間の摩擦係数が低くなるようにしている。また、ローラに用紙22をプラテンドラム23に押し付ける付勢力を与えるために、弾性体、例えば、コイルバネや板バネ、ゴム等が設けられている。それにより、用紙22及び接触子39相互間の静止摩擦係数が、用紙22及びドラム23相互間の摩擦係数の約30%以下となるように、容易に選定出来るようにしている。
【0053】
図6は、プラテンドラムに巻回されて搬送される用紙がすべらない条件を見い出すために種々実験した結果を説明する説明図である。
【0054】
同図に示す表及びグラフは、プラテンドラム23及び用紙(サイズ127mm×89mm)22相互間の静止摩擦係数μと、用紙22及び接触子35相互間の静止摩擦係数μの種々の比(μ/μ)による、印画ズレ量の変化を表している。実験例ではμ=0.8に固定し、μを種々変更した。また、プリント枚数を1枚目、25枚目、50枚目としてすべりの変化を追っている。これは、インクリボンを巻取り駆動する図示しないインクリボンクラッチがトルク一定となるように動作するため、リボン巻数(リボンの巻き直径)が変わるとリボンテンションが変わる傾向があり、結果的に、プリント枚数が変わるとリボンテンションも変わる傾向があることを考慮したものである。許容ずれ量は、フルカラー印刷の画像を人の目で見て一般的に違和感のないずれ量の限界である75μmに設定している。通常、高精細なカラープリンタの場合、人間の目の白黒での弁別能力は50μmであることから、カラー画像の場合、そのズレ量は75μm程度とされている。
【0055】
このグラフより、静止摩擦係数の比が低くなればなるほど精度の高い用紙送りが出来ることが判る。摩擦係数の比が35%程度であれば、連続印画真数50枚であっても、用紙のすべりは略許容ずれにある。特に、摩擦係数の比が30%程度であれば、用紙のすべりは許容ずれの範囲内に十分に収まる。
【0056】
そこで、上述した実施例においては、プラテンドラム23の外周に合成ゴムなどの適当な摩擦係数の摩擦部材を形成している。また、接触子の先端の摺動面を平滑にしたり(35a乃至35d)、先端を回転させることによって摩擦係数を低く設定している(39a乃至39d)。そして、摩擦係数の比を35%以下、より好ましくは、30%以下に設定している。
【0057】
図7は、上記結果に基づいて静止摩擦係数比を30%とした場合において、用紙の巻き付き加減を種々に設定して用紙のすべり加減を実験した例を示している。図8は、用紙の種々のドラム巻き付け角度(用紙の密着範囲)を得るために用いた用紙送り機構の構成例を示している。同図において図3と対応する部分には同一符号を付している。
【0058】
この実験結果によれば、プラテンドラム23への巻き付け角度がドラム23の回転軸回りの角度で約90度(プラテンドラムの外周で1/4周に相当する)を超えると、顕著に印画位置のずれ(用紙のすべり)が減少することが判る。
【0059】
なお、印画枚数1枚目の場合において、巻き付け角度が45度のときに用紙のずれが「−」方向にずれている。これは、用紙22が相対的にドラム23よりも更に回転する状態が生じていることを意味する。このような状態が生ずるのは、熱転写リボン送り機構21によるリボン21cの巻取りが用紙22を引き出すように作用するからである。すなわち、用紙の微小なすべりには、リボン21cのテンションも影響している。ただ、この場合であっても、用紙22のプラテンドラム23への巻付け角度が80度を越えて多くなるとリボンテンションが用紙のすべりに与える影響は少なくなる。用紙22とドラム23相互間の密着面(摩擦力)が増加してすべり難くなり、リボンの影響を受け難くなる。なお、ドラム巻き付け角度は、用紙がドラムによって回転するため、接触子との接触点が変動し、巻き付け角度も変動する。この場合の巻き付け角度は、一枚印画中の最小の巻き付け角度に相当する。
【0060】
このように、プラテンドラム23への用紙22の巻付け角度が大きくなるほど精度の高い(すべりの生じない)用紙送りが可能となることが判る。
【0061】
図9は、接触子の押圧力を可変に設定するようにした実施例を示している。同図において図3と対応する部分には同一符号を付しており、係る部分の説明は省略する。
【0062】
画像記録装置においても各種の記録用紙を使用出来れば便利である。用紙送りを安定化するためには、用紙の種類、例えば、普通紙、熱昇華型記録紙、シール用紙、はがき等に対応して用紙の保持力を設定することが望ましい。そこで、図9に示す構成では、各接触子の押圧力を可変に設定、例えば、「小」、「中」、「大」に設定することが出来るようにしている。
【0063】
同図において、筒状のガイド29の外側を囲むように環状のリンク部材51が設けられている。この環状リンク部材51は、特に図示しないが、正逆方向に回動可能に構成されている。環状リンク部材51の内周側には、各接触子に対応した位置に階段状のカム面51a、51b、51cが形成されている。カム面には、カムフォロワ55が接している。カムフォロワ55は図示しないプレートに半径方向に形成された長溝穴54によって案内され、環状リンク51が回動すると、環状リンク51の径方向(ドラム23の径方向)に移動する。カムフォロワ55と摺動子35との相互間には、弾性部材53、例えば、コイルスプリング、合成ゴム、板バネ等、適当なものが配置されている。
【0064】
図10は、環状リンク51を回動したときの機構の動作例を説明する図である。図10(a)は、押圧力「中」の状態であり、カムフォロワ55が中段のカム面51bに位置している。それにより、弾性体53が印加する接触子への圧力は中程度となっている。図10(b)は、図10(a)の状態から環状リンク51を時計回り方向に回動したときの機構の動作例を示しており、押圧力「弱」の状態であり、カムフォロワ55が下段のカム面51aに位置し、弾性部材53が伸張して弾性部材53の付勢力が低下している。それにより、接触子35への圧力は低下する。図10(c)は、図10(a)の状態から環状リンク51を反時計回り方向に回動したときの機構の動作例を示しており、押圧力「強」の状態である。カムフォロワ55が上段のカム面51cに位置し、弾性部材53が縮小して弾性部材53の付勢力が増大している。それにより、接触子35への圧力は増加する。
【0065】
環状のリンク部材51は、手動により回動可能であり、接触子の押圧力を用紙の種類等に応じて設定することが出来る。また、環状リンク部材51にウォームギアを形成し、これを図示しないモータで回転駆動することによって環状リンク部材51を正及び逆方向に回動することが可能である。
【0066】
図11は、接触子の押圧力を可変に設定するようにした他の実施例を示している。同図において図3と対応する部分には同一符号を付しており、係る部分の説明は省略する。
【0067】
この例では、回動可能に連結された直線(棒)状のリンク部材61を用いている。リンク部材61は曲がっていても良いものである。接触子35b乃至35d各々の外方に、支点62に回動自在に支持される「く」字状のレバー63がそれぞれ配置される。レバー63の一端と接触子間には弾性部材53が配置される。レバー63の他端には連結ピン64を介して回動可能にリンク部材61の一端が接続される。このリンク部材61の他端は他のレバー63の他端に連結ピン64を介して接続される。各レバー64がリンク部材61で接続されることによって全レバー63が連動し、弾性体53を介して接触子35の押圧力を同じ圧力に設定する。また、リンク部材61の形状やレバー63の形状を個別に設定することによって、各接触子の圧力を別々に設定することも可能である。
【0068】
図12は、図11に示す接触子の圧力調整機構の作動例を示す説明図である。図12(a)は、押圧力「中」の状態であり、レバー63が中間位置に位置している。それにより、弾性体53が印加する接触子への圧力は「中」程度となっている。図12(b)は、図12(a)の状態からリンク61を時計回り方向に移動したときの機構の動作例を示しており、押圧力「弱」の状態である。レバー63が反時計回りに回動して外方に開いて、弾性部材53が伸張して弾性部材53の付勢力が低下している。それにより、接触子35への圧力は低下する。図12(c)は、図12(a)の状態からリンク61を反時計回り方向に移動したときの機構の動作例を示しており、押圧力「強」の状態である。レバー63が時計回りに回動して、弾性部材53を縮小させ、弾性部材53の付勢力が増大している。それにより、接触子35への圧力は増加する。
【0069】
上述した例は、機械構造的な工夫によって用紙のすべりを抑制した例であるが、図13乃至17に示す実施例は、用紙の微小なすべりを予測してより精密に画像の転写開始位置を決定し、カラー画像における各色の画像同士のずれを防止せんとする実施例を示している。
【0070】
図13は、すべりを予測した動作制御によって転写開始位置と用紙の先頭位置とのずれを防止せんとする制御系の動作を説明するブロック図である。前述した給紙トレイ27には用紙セットガイドなどの位置を検出することにより、用紙サイズを検出する用紙サイズ検出装置71が設けられており、検出した用紙サイズを制御部76に供給し、内部メモリに用紙サイズに対応したフラグを設定する。また、給紙と例の近傍には、用紙の種類をセットする用紙設定スイッチ72が設けられている。例えば、使用者が普通紙、昇華転写用紙、ラベル用紙、等の用紙の種類を選択スイッチによって設定すると、その出力が制御部76に供給され、内部のメモリに用紙の種類を示すフラグが設定される。用紙などの記録媒体の通過を検出する媒体検出装置30の検出出力は制御部76に供給され、内部のメモリに通過検出フラグを設定する。リボン残量検出装置40は、リボンの送りに伴う周期的パルスの発生を検出してこれを制御部76に供給する。制御部76は、パルス間隔の変化からリボン外径を推察し、後述のように、リボン外径変化によるリボンテンション変化に起因する、印画色の重ね合わせの微少位置ずれを推定する。RAMによって構成される画像データメモリ73は、デジタルカメラなどの外部装置からインタフェース75を介して制御部に供給された画像データを記憶している。制御部76によって適宜読み出される。ROM74は図示しない制御プログラムやすべりに関連する諸データのデータベースを記憶し保持している。ヘッド駆動機構41は、制御部76からの指令に応じてサーマルヘッド24の進退を行う。駆動回路77は、制御部76から供給される画像データ信号をパワー増幅し、サーマルヘッド24の通電加熱体を駆動する。圧力調整機構60は、制御部76の指令に応じて接触子の押圧力を設定する。それにより、用紙種類やサイズに応じて該押圧力を自動出来に設定する。インタフェース75は、デジタルカメラ等の外部装置から画像データを受け取り、例えば、DMA動作によって画像データメモリ73にデータを記憶させる。
【0071】
制御部76は、CPU、メモリ、インタフェース、タイマ、等が組み込まれた1チップLSIによって構成され、少なくとも、用紙のすべりを防止する後述の制御を行う。
【0072】
図14及び図15は、ROM74に予め記憶されているデータ変換テーブルの例を示している。
【0073】
図14は、用紙の種類と用紙サイズによって最適な接触子の圧力を設定するためのテーブルデータを保存している。用紙の種類Pと用紙サイズSのフラグデータに基づいてリンク51の位置を設定して各接触子に最適な付勢力F(P,S)を設定し、用紙送りにおけるすべりを防止する。
【0074】
図15は、用紙のすべりの原因となる要素とそれ等によるすべりの程度を予めデータベース化したテーブルの例を示している。すべりの要因としては、例えば、用紙の種類P、接触子による用紙押さえの圧力F、用紙のサイズS、リボンテンションRがある。これ等の要素の各種の組み合わせによる当該用紙のすべりの値Tをテーブルに記憶している。組み合わせには、特定のすべり要素が0である場合や全てのすべり要素が0の場合(テーブルを使用しない場合)を含めることができ、制御要素を影響の大きい任意のものに限定することも可能である。例えば、リボンテンションが用紙のすべりに影響しない用紙送り構造である場合には、リボンテンションRはパラメータから除かれる(パラメータ値「0」)。
【0075】
図16は、制御部76のCPUが実行する種々のプログラムのうち、用紙の種類、サイズなどの入力状態のパラメータに対応した諸設定を行うパラメータ設定ルーチンの例を示すフローチャートである。
【0076】
CPUは、起動直後に、その後は定期的に、メモリのフラグレジスタをチェックする。フラグ設定に変化がないと、本ルーチンは終了する(S12;No)。例えば、用紙の種類、サイズを示すフラグが変更されていると(S12;Yes)、データテーブル(図14)を参照して接触子に設定すべき圧力を決定する(S14)。この決定に基づいて圧力強制機構60を該当する付勢力を接触子に印加する状態に設定する(S16)。次に、各種フラグの状態やすべり要因のパラメータ値に基づいてすべり予測テーブル(図15)を参照してすべり予測時間を決定する(S18)。すべり予測時間分で、検出装置30から基準転写開始位置までの用紙移動時間を修正し、この修正値を制御部の内蔵タイマに設定する(S20)。その後、元の処理ルーチンに戻る。
【0077】
図17は、転写工程において、用紙への転写開始タイミングを決定するルーチンの例を示すフローチャートである。
【0078】
まず、CPUは、用紙先端位置の通過を検出する検出装置30から検出が通知されたかどうかをフラグ設定の有無によって判別する(S32)。該フラグが設定されていない場合には(S32;No)、本ルーチンを終了する。該フラグが設定された場合には(S32;Yes)、制御部に内蔵する第1及び第2のタイマの計時動作を開始させる。タイマはシステムクロックを計数するカウンタによって構成することが可能である。第1タイマには、検出装置30を用紙が通過した後、サーマルヘッドをドラム(あるいは用紙)に接触させるまでの時間が設定されている。第2のタイマには、用紙が通過した後、サーマルヘッドへの通電加熱を開始する時間が設定されている。前述したようにこの通電開始時間は、用紙の推定すべり量に応じた時間が補償されたものとなっている(S34)。第1のタイマに設定された時間が経過すると(S36;Yes)、CPUはヘッド移動機構41に動作を指令し、サーマルヘッドをドラム位置接触に移動させ、好ましくは、サーマルヘッドの下面が用紙先端部の上に降りるようにする。第2のタイマに設定された時間が経過すると(S40;Yes)、CPUは、駆動回路77に画像データ信号の供給を開始する。画像データは用紙送りに同期して一走査線分毎の画像データとして連続的に供給される。それにより、特定色の画像がリボンから用紙に転写される(S42)。その後、この処理を終了して元の処理ルーチンに戻る。
【0079】
このステップS32からS42の工程は、各色の転写工程について行われるので、可及的にフルカラー画像の形成における画像の色ずれが防止される。
【0080】
このように、サーマルヘッド24の近傍に設けられる検出装置30の出力に基づいてサーマルヘッド24を制御することによって、検出装置30からサーマルヘッド24下の機械的転写位置に至るまでの少しの距離の区間における用紙のすべり以外は転写画像のずれに影響しないようにする。そして、この短い区間における僅かなすべり(機械的に十分に補正しきれない微少な用紙のずれ)もヘッドの転写開始時点を推定すべり値によって微調整することによって補償する。それにより、略ずれのないカラー画像を形成することが可能となる。
【0081】
図18は、上述した電気的な調整による用紙のすべりを補償する回路構成部分をより簡易に構成した例を示している。同図において、図13と対応する部分には、同一符号を付している。この実施例では、用紙22の先端位置の通過を検出装置30が検出すると、制御部76はこの検出時点から所定時間後にヘッド駆動部41を作動させてサーマルヘッド24を降下させる。更に、ヘッド24に通電加熱を開始する。それにより、用紙のすべりが問題となる用紙送りの範囲をせまくする。既述した用紙すべりを減少する機械的構成と組み合わせれば用紙のすべり対策は十分である。更に、用紙位置検出装置30と制御部30との間に時間軸調整回路80、例えば、可変信号遅延回路を設け、リボンテンションなどが問題となる場合に、検出信号の制御部への供給タイミングを微調整可能としている。それにより、転写画像間のずれ分を補償可能としている。
【0082】
このように、本発明の実施の形態によれば、クランプ機構を設けずとも、用紙のすべりが生じにくいように用紙搬送機構を構成しているので、用紙(画像記録媒体)の外縁に大きい余白を生じない、用紙全面の転写画像を形成することが可能となる。
【0083】
また、サーマルヘッドの近傍位置で用紙位置を検出し、該位置からヘッドへの通電開始タイミングを設定するので用紙のすべりが転写位置のずれとなる範囲を限定することが可能となる。
【0084】
また、この範囲におけるすべりを推定して更に通電開始タイミングを調整することもできるので、搬送中の用紙のすべりによる不具合も解消可能となる。
【0085】
また、プラテンドラムを使用することで、一方向にのみ用紙を搬送する一方向プリントが可能になり、用紙を往復移動する必要がなく高速なフルカラープリントが可能となる。
【0086】
また、クランプ機構等の付随する部品が必要なくなり、さらにグリップローラ方式のように用紙を往復移動させる為のスペースも必要ない為、小型で安価に構成可能であり、用紙カット屑もなく、高速で品質の高いプリンタが実現可能となって具合がよい。
【0087】
なお、図9に示すように、用紙先端位置(又は所定位置)を検出する検出装置30をよりサーマルヘッド24に近接した位置に配置することが可能である。
【0088】
また、リボンテンション変化が用紙のすべりに影響を与える構造である場合には、検出部40によって、リボンの周期的パルスの変化からリボン外径を推察し、リボン印画枚数による、リボン外径変化によって発生するリボンテンション変化による、印画色の重ね合わせの微少位置ずれをテーブル(図15)に予め記憶させておき、プリント中に検出されるリボンエンコーダ検出部40によって、その径を推察することによって、プラテンドラムに巻き付いている用紙のプラテンドラムとの微少な相対位置ズレを予測し、そのずれに応じたサーマルヘッドによる通電加熱位置を制御することにより、より色ズレのない品質の高いカラー画像が出力される。
【0089】
また、実施例は、主として用紙を搬送する例で説明しているが、シール用紙、昇華型熱転写用用紙、透明フィルム、感熱記録用紙、感熱カラー記録用紙、等の各種の記録媒体が使用可能である。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の画像記録装置は、摩擦搬送ドラムに巻き付けた記録媒体をクランパ等の保持部材を使わずに巻き付け、正確に用紙を送ることが可能である。クランパ等の保持部材がない為に、サーマルヘッドを用紙に対しどの位置に対しても押し当てることが可能であり、用紙前端部から用紙後端部のいずれにもサーマルヘッドとインクリボンを圧接させることが可能であり用紙全面にプリントできる。従って、余白のない用紙全面にプリントした印画物が得られ、従来のようにプリント出力後ミシン目でカットしたり、又鋏でカットしたり、高価な自動カッターでカットすることもないため用紙屑を発生させることもなく、完全な縁なしプリントが可能となって具合がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来方式の熱転写方式の画像記録装置の例を説明する説明図である。
【図2】従来方式における熱転写工程を説明する説明図である。
【図3】本発明の画像記録装置の実施例を説明する説明図である。
【図4】本発明の実施例における一の転写工程を説明する説明図である。
【図5】本発明の他の実施例を説明する説明図である。
【図6】摩擦搬送ドラム及び記録媒体相互間の静止摩擦係数と記録媒体及び搬送補助部材相互間の摩擦係数との各種の比と印画位置のずれとの関係を印画枚数をパラメータとして示すグラフである。
【図7】記録媒体の摩擦搬送ドラムへの巻付け角度と印画レジズレとの関係を印画枚数をパラメータとして示すグラフである。
【図8】図7の実験例を説明する説明図である。
【図9】環状のリンクを用いて複数の搬送補助部材の付勢力を可変とした実施例を説明する説明図である。
【図10】環状のリンクの回転による搬送補助部材の付勢力設定を説明する説明図である。
【図11】直線状のリンクを用いて複数の搬送補助部材の付勢力を可変とした他の実施例を説明する説明図である。
【図12】直線状のリンクの移動による搬送補助部材の付勢力設定を説明する説明図である。
【図13】画像記録装置の制御系を説明するブロック図である。
【図14】データベースに記憶された圧力設定テーブルの例を説明する説明図である。
【図15】データベースに記憶されたすべり予測テーブルの例を説明する説明図である。
【図16】制御部のパラメータ設定動作を説明するフローチャートである。
【図17】制御部のサーマルヘッドの通電加熱の開始タイミング設定動作を説明するフローチャートである。
【図18】制御部のサーマルヘッドの通電加熱の開始タイミング設定動作(基本動作)を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 熱転写リボン
2 用紙
2a 用紙無印画範囲
3 プラテンドラム
4 サーマルヘッド
5 クランパ
6 プラテンドラム駆動モータ
7 用紙ホッパ
8 ゴム等の摩擦材
9 プラテンガイド
10 プラテンドラム3とプラテンガイド9との隙間
21 熱転写リボン
22 用紙
23 プラテンドラム
24 サーマルヘッド
26 プラテンドラム駆動モータ
27 用紙ホッパ
29 プラテンガイド
30 検出部
35a〜35c プレートタイプの接触子(搬送補助部材)
39a〜39d ローラタイプの接触子

Claims (19)

  1. サーマルヘッドによって記録媒体に画像を形成する画像記録装置であって、
    前記画像の形成に対応して回転し、外周面がゴムで覆われ、前記記録媒体全面にプリントを可能にする摩擦搬送ドラムと、
    供給される前記記録媒体を前記摩擦搬送ドラムに向けて案内する記録媒体案内機構と、
    前記記録媒体の少なくとも一部を前記摩擦搬送ドラムに密着させて、該記録媒体を前記摩擦搬送ドラムと共に回転させる1つ又は複数の搬送補助部材と、
    前記記録媒体の所定位置の通過を検出する検出器と、
    前記検出器の出力に基づいて前記サーマルヘッドを発熱させる出力制御手段と、を備え、
    前記摩擦搬送ドラムの外周面を覆うゴム及び前記記録媒体相互間の摩擦係数と、前記記録媒体及び前記搬送補助部材相互間の各摩擦係数とを、互いに回転する前記記録媒体と前記摩擦搬送ドラム間で生ずるすべりが許容範囲内に維持されるよう、前記記録媒体及び前記搬送補助部材相互間の摩擦係数が前記摩擦搬送ドラムの外周面のゴム及び前記記録媒体相互間の摩擦係数の35%以下の比率となるように設定され、前記記録媒体と前記摩擦搬送ドラムとの密着の範囲が該摩擦搬送ドラムの外周の1/4周以上の範囲であり、さらに、前記搬送補助部材が、前記摩擦搬送ドラムの回りに4箇所以上配置されてなることを特徴とする画像記録装置。
  2. 更に、前記サーマルヘッドを前記摩擦搬送ドラムと当接する位置及び離間する位置の相互間に進退させるヘッド移動機構と、
    前記検出器の出力に基づいて前記ヘッド移動機構を動作させる動作制御手段と、を備える請求項記載の画像記録装置。
  3. 更に、前記サーマルヘッドと前記摩擦搬送ドラム間を通過するリボンを備え、前記サーマルヘッドは前記リボンを加熱し、該リボンから色材を前記記録媒体に転写する、請求項1又は2記載の画像記録装置。
  4. 前記検出器は、前記サーマルヘッドに近接して設けられる、請求項1乃至3のいずれかに記載の画像記録装置。
  5. 前記出力制御手段は、前記検出器の出力後、前記検出器から前記サーマルヘッドまでの距離に対応した時間の経過後に前記サーマルヘッドを発熱させる、請求項1乃至4のいずれかに記載の画像記録装置。
  6. 前記出力制御手段は、更に、前記記録媒体の種類、大きさ及び前記リボンの張り加減のうち少なくともいずれかを参照して前記記録媒体のすべりを予測し、このすべり分で前記サーマルヘッドの発熱タイミングを微調整する、請求項に記載の画像記録装置。
  7. 前記出力制御手段は、更に、前記リボンの繰り出し量に連動するエンコーダのパルスの周期から前記リボンの張り加減を推定し、それにより発生するすべりを予測する、請求項記載の画像記録装置。
  8. 前記出力制御手段は、前記すべりの予測を予め記憶されたデータテーブルを参照して行う、請求項6又は7記載の画像記録装置。
  9. 前記記録媒体は、熱転写専用用紙、普通紙、ラベル用紙、透明フィルム、感熱記録用紙、感熱カラー記録用紙、のいずれかを含む、請求項1乃至8のいずれかに記載の画像記録装置。
  10. 前記搬送補助部材は、板状又は螺旋状の弾性体を含む、請求項1乃至のいずれかに記載の画像記録装置。
  11. 前記搬送補助部材は、前記記録媒体の移動を前記摩擦搬送ドラムの回転方向に案内する機能を更に備える請求項1乃至10のいずれかに記載の画像記録装置。
  12. 前記搬送補助部材は、前記記録媒体を前記摩擦搬送ドラムに密着させる圧力を前記記録媒体の種類に対応して設定される、請求項1乃至11のいずれかに記載の画像記録装置。
  13. 前記搬送補助部材は、前記記録媒体を前記摩擦搬送ドラムに密着させる圧力を変更可能に構成される、請求項1乃至12のいずれかに記載の画像記録装置。
  14. 更に、複数の前記搬送補助部材の、前記記録媒体を前記摩擦搬送ドラムに密着させる圧力を共通に設定するリンク機構を備える、請求項1乃至13のいずれかに記載の画像記録装置。
  15. 前記リンク機構は、内周に複数のカム面が形成されて周方向に移動可能な環状部材と、前記複数の搬送補助部材を前記摩擦搬送ドラムに押しつける付勢力をそれぞれが発生する複数の弾性体と、前記環状部材の複数のカム面に沿ってそれぞれが該環状部材の径方向に進退し、各弾性体を伸縮させることによって各付勢力を複数段階に設定する複数のカムフォロワと、を含む請求項14に記載の画像記録装置。
  16. 前記リンク機構は、前記摩擦搬送ドラムの周囲に配置される前記複数の搬送補助部材を前記摩擦搬送ドラムに押しつける付勢力をそれぞれが発生する弾性体と、前記複数の搬送補助部材の近傍にそれぞれ回動可能に配置されて前記弾性体を伸縮させる複数のレバーと、前記レバー相互間を接続する1又は複数の連結部材と、を含む請求項15に記載の画像記録装置。
  17. サーマルヘッドによって記録媒体に画像を形成する熱転写方式の画像記録装置であって、
    前記熱転写の工程に対応して回転する摩擦搬送ドラムと、
    供給される前記記録媒体を前記摩擦搬送ドラムに向けて案内する記録媒体案内機構と、
    前記記録媒体の少なくとも一部を前記摩擦搬送ドラムに密着させて、該記録媒体を前記摩擦搬送ドラムと共に回転させる1つ又は複数の搬送補助部材と、
    前記記録媒体の所定位置の通過を検出する検出器と、
    前記検出器の出力に基づいて前記サーマルヘッドを発熱させる出力制御手段と、を備え、
    前記出力制御手段は、前記検出器の出力後、前記検出器から前記サーマルヘッドまでの距離に対応した時間の経過後に前記サーマルヘッドを発熱させるとともに、更に、前記記録媒体の種類、大きさ及び前記リボンの張り加減のうち少なくともいずれかを参照して前記記録媒体のすべりを予測し、このすべり分で前記サーマルヘッドの発熱タイミングを微調整する、ことを特徴とする画像記録装置。
  18. 前記出力制御手段は、更に、前記リボンの繰り出し量に連動するエンコーダのパルスの周期から前記リボンの張り加減を推定し、それにより発生するすべりを予測する、請求項17記載の画像記録装置。
  19. 前記出力制御手段は、前記すべりの予測を予め記憶されたデータテーブルを参照して行う、請求項17又は18記載の画像記録装置。
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