JP4638974B2 - 竪樋の連結構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、雨水などを排水するために建造物の壁面等に取付けられる竪樋の連結構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は、従来の竪樋の連結構造を示す概略斜視図である。
【0003】
家屋の壁面等に取付けられた竪樋Tは、長尺物であるが、これは、複数の竪樋101、101a、…を継手管102で連結して長尺物に形成したものである。
【0004】
ここで、従来の竪樋101、101a、…は、円筒、角筒などの筒状に形成したものである。
【0005】
また、従来の継手管102は、竪樋101、101a、…の内径と略同一の外径に形成した筒状であって、且つ、その中央外壁には、竪樋101、101a、…と同外径の帯部112が周方向に形成されている。
【0006】
そのため、従来の竪樋の連結構造100は、竪樋101の一端111に向けて、継手管102の一端122を内嵌し、この継手管102の他端132に向けて、他の竪樋101aの他端111aを外嵌して長尺の竪樋T(以下、これを「長尺竪樋T」と呼ぶ。)を形成して成る。
【0007】
図6は、他の継手管を使用した従来の竪樋の連結構造Rを示す概略断面図である。
【0008】
上記した図5以外にも図6で示すような継手管102が従来にはあった。
【0009】
図6(a)の継手管102は、竪樋101、101aの外径と略同一の内径に形成した筒状であって、且つ、その中央内壁には、竪樋101、101aと同内径の帯部112が周方向に形成されており、この継手管102で竪樋101、101aを連結した竪樋の連結構造Rを構成している。
【0010】
図6(b)の継手管102は、一方を他の竪樋101aの外径と略同一の内径にして筒状に形成され、且つ、その中央部分から段落ちして他方に向けて筒状に連続形成され、他方の筒状の外径を竪樋101の内径と略同径としたもので、この継手管102で、異なる外径の竪樋101、101aを連結した竪樋の連結構造Rを構成している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、何れの竪樋の連結構造100、Rであっても、竪樋101、101aを連結するための継手管102は、帯部112を形成したり、或いは段落ちを形成するなどの複雑な構造であった。
【0012】
また、竪樋101、101aの連結部分に継手管102、或いは、その帯部112が外被されてしまうので、見栄えが悪いという問題もある。
【0013】
特に、近年の建造物はデザイン化が進み、この建造物に取付ける長尺竪樋Tも、これに似合うようにスッキリとした一本の長尺竪樋Tに見えるようなものが要望されている。
【0014】
なお、一本の長尺竪樋を成形することは、製造技術上やコスト面から考えてもできない。
【0015】
本発明は、かかる課題を解決することを目的とするもので、単なる筒状の継手管によって長尺竪樋Tの継ぎ目が判らないように連結でき、まるで一本の長尺竪樋であるかの如くスッキリとした見栄えの良い竪樋の連結構造を提供する。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、
請求項1に係る竪樋の連結構造は、筒状に形成した竪樋の一端側の壁面適所には、突部を形成すると共に、上記竪樋と他の竪樋とを筒状に形成した継手管で連結する構造であって、上記竪樋に形成した突部は、この竪樋の両端側の内面適所に、竪樋を切断した場合にそれら両端の突部が個別に上記継手管の連結用として使用されるように両端それぞれに、押圧加工によって内方に向けて突出して形成して成り、上記竪樋の一端に上記継手管の一端を内嵌して、この継手管の端縁を上記突部にて当止し、内嵌した継手管の他端に他の竪樋の他端を外嵌して、竪樋の一端縁と他の竪樋の他端縁とを接合して成ることを特徴としている。
【0017】
請求項1では、新たな竪樋及び継手管を提供し、新たな竪樋の連結構造を成している。
【0018】
ここで、長尺竪樋とは、複数の竪樋を連結して建造物の壁面等に取付けられた後の完成物を意味する。
【0019】
(欠番)
【0020】
このように、継手管を竪樋に内嵌する構造であるため、竪樋に突部を形成するだけで、簡易な構造の継手管を用いることができる。また、突部を押圧加工によって形成しているので、既存の竪樋を利用して、所望の位置に突部を簡単に形成できる。更に、突部を竪樋の両側に備えているので、例えば、竪樋を順次連結して施工した際に、最後の竪樋が長すぎて不要な長さだけを切断したときでも、その切断された竪樋を廃棄することなく、短い竪樋として再利用できる。
【0021】
(欠番)
【0022】
また、請求項1では、竪樋の内面に突部を形成するだけで、建造物の壁面等に取付けられた長尺竪樋の継ぎ目が判らないように連結でき、まるで一本の長尺竪樋であるかの如くスッキリとした見栄えの良い長尺竪樋を形成できる。
【0023】
(欠番)
【0024】
(欠番)
【0025】
請求項2に係る竪樋の連結構造は、請求項1において、上記竪樋に形成した突部が少なくとも1組以上を対応して突出形成されている。
【0026】
請求項2では、1組以上の突部を形成しているので、外嵌した竪樋を安定して接合できる。
【0027】
請求項3に係る竪樋の連結構造は、請求項1又は2において、上記竪樋に形成した突部は、環状に突出して形成されている。
【0028】
請求項3では、環状の突部を形成しているので、外嵌した竪樋をより安定して接合できる。
【0029】
(削除)
【0030】
(削除)
【0031】
(削除)
【0032】
(削除)
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る竪樋の連結構造を図面に基づき説明する。
【0034】
図1は、本発明に係る竪樋の連結構造の参考例を示す概略斜視図、図2は、図1の要部を拡大した概略縱断面図である。なお図1及び図2は、後述する本発明に係る竪樋の連結構造の実施例として示した図4においても適用される。
【0035】
この竪樋1は、円筒、角筒、略円筒、略角筒などの筒状に形成してあり、その竪樋1の一端11側の壁面適所には、突出した突部12が形成されている。
【0036】
この図1で示した突部12は、竪樋1の一端11側の内面に、内方に向けて突出して形成してある。
【0037】
また、突部12は、竪樋1の一端11から、後述の継手管2の略半分の長さの位置に突出して形成されている。
【0038】
このような突部12は、竪樋1の外方から内方に向けて押圧加工すれば容易に形成することができる。
【0039】
また、突部12として、竪樋1に付される社名や商品名などの刻印を利用することも考えられ、この場合には、この刻印を突部12として兼用させれば、新たに突部12を形成する必要がない。
【0040】
一方、継手管2は、竪樋1の内径と略同一の外径に形成した筒である。
【0041】
そのため、継手管2は、竪樋1の内径と略同一の外径を備えた別の竪樋(不図示)を所望の長さに切断するだけで簡単に形成でき、複雑な構造の継手管を必要としない。
【0042】
このように形成した竪樋1及び継手管2を用いて構成される本発明に係る竪樋の連結構造Rは、次のようにして形成できる。すなわち、先ず竪樋1の一端11に向けて、継手管2の一端21を内嵌する。
【0043】
すると、内嵌された継手管2の一端21の端縁が、竪樋1の突部12にて当止し、継手管2のそれ以上の内嵌が規制される。
【0044】
次に、外被している継手管2の他端22に向けて、他の竪樋3の他端31を外嵌すれば、この他端縁31aが、竪樋1の一端11の一端縁11aに接合して、両竪樋1、3が連結された長尺竪樋Tを形成する。
【0045】
このような竪樋の連結構造Rによれば、竪樋1に突部12を形成するだけで、単なる筒状の継手管2を用いての竪樋1と他の竪樋3とを連結した長尺竪樋Tを形成できる。
【0046】
また、本参考例で示したように突部12を内方に向けて突出形成すれば、連結後の継手管2が外被しないので、建造物の壁面等に取付けられた長尺竪樋Tの継ぎ目が判らないように連結でき、まるで一本の長尺竪樋Tであるかの如くスッキリとした見栄えの良い長尺竪樋Tを形成できる。
【0047】
また、実際の施工では、竪樋1と継手管2、継手管2と他の竪樋3とを連結する際において、先ず竪樋1の一端11側の内壁全周に、シリコン等を塗布した後、継手管2の一端21を内嵌し、次に、外被している継手管2の他端22に向けて、他端31の内壁全周にシリコン等を塗布した他の竪樋3を外嵌して、両竪樋1、3が連結された長尺竪樋Tを形成する。
【0048】
そのため、接合部分にはシリコン等が充填された状態で接着しているので、雨水等の漏水等を防止し、防錆効果を高めることができる。
【0049】
図3(a)〜(c)は、本発明に係る竪樋の連結構造における他の参考例及び実施例を示す要部の概略縦断面図である。なお図3(c)は、後述する本発明に係る竪樋の連結構造の実施例として示した図4において適用されるものである。
【0050】
なお、図1、2と共通する部位については、同一の符号を付して、その説明は省略している。
【0051】
図3(a)に示す竪樋の連結構造R1では、竪樋1に形成した突部12は、この竪樋1の一端11側の内壁適所に少なくとも1組以上が対応して突出形成されている。
【0052】
このように、1組以上の突部12、12を形成すれば、竪樋1に内嵌した継手管2を安定して接合できる。
【0053】
図3(b)に示す竪樋の連結構造R2では、竪樋1に形成した突部12は、この竪樋1の一端11側の内壁適所に内方へ向けて環状に突出形成されている。
【0054】
このように、環状の突部12を形成すれば、竪樋1に内嵌した継手管2をより安定して接合できる。
【0055】
図3(c)に示す竪樋の連結構造R3では、図1で既述したとおり、竪樋1に形成した突部12は、押圧加工によって内方に向けて突出形成したものを示している。
【0056】
このように、突部12を押圧加工によって形成しているので、既存の竪樋を利用して、所望の位置に突部12を簡単に形成できる。
【0057】
図4は、本発明に係る竪樋の連結構造における実施例を示す竪樋の概略縦断面図である。
【0058】
この実施例で示す竪樋1は、筒状に形成した竪樋1の両端11、31側の内壁適所に内方へ向けて突出した突部12、12が各々形成されている。
【0059】
この竪樋1によれば、突部12、12を竪樋1の両側に形成しているので、例えば、竪樋1を順次連結して施工した際に、最後の竪樋1が長すぎて不要な長さだけを切断したときでも、その切断された竪樋1を廃棄することなく、短い竪樋1として再利用できる。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果がある。
【0061】
請求項1に係る竪樋の連結構造によれば、新たな竪樋及び継手管を提供し、新たな竪樋の連結構造を成している。
【0062】
そのため、竪樋に突部を形成するだけで、簡易な構造の継手管を用いることができる。
【0063】
また、請求項1に係る竪樋の連結構造によれば、竪樋の内面に突部を形成するだけで、建造物の壁面等に取付けられた長尺竪樋の継ぎ目が判らないように連結でき、まるで一本の長尺竪樋であるかの如くスッキリとした見栄えの良い長尺竪樋を形成できる。また、突部を押圧加工によって形成しているので、既存の竪樋を利用して、所望の位置に突部を簡単に形成できる。更に、突部を竪樋の両側に形成しているので、例えば、竪樋を順次連結して施工した際に、最後の竪樋が長すぎて不要な長さだけを切断したときでも、その切断された竪樋を廃棄することなく、短い竪樋として再利用できる。
【0064】
(欠番)
【0065】
請求項2に係る竪樋の連結構造によれば、1組以上の突部を形成しているので、外嵌した竪樋を安定して接合できる。
【0066】
請求項3に係る竪樋の連結構造によれば、環状の突部を形成しているので、外嵌した竪樋をより安定して接合できる。
【0067】
(削除)
【0068】
(削除)
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る竪樋の連結構造の参考例を示す概略斜視図
【図2】図1の要部を拡大した概略縱断面図
【図3】(a)、(b)は、本発明に係る竪樋の連結構造における他の参考例、(c)は、本発明に係る竪樋の連結構造の実施例を示す要部の概略縦断面図
【図4】本発明に係る竪樋の連結構造における実施例を示す竪樋の概略縦断面図
【図5】従来の竪樋の連結構造を示す概略斜視図
【図 6】他の継手管を使用した従来の竪樋の連結構造示す概略断面図
【符号の説明】
R 竪樋の連結構造
T 長尺竪樋
1 竪樋
11 一端
12 突部
2 継手管
21 一端
22 他端
3 他の竪樋
31 他端
Claims (3)
- 筒状に形成した竪樋の一端側の壁面適所には、突部を形成すると共に、上記竪樋と他の竪樋とを筒状に形成した継手管で連結する構造であって、
上記竪樋に形成した突部は、この竪樋の両端側の内面適所に、竪樋を切断した場合にそれら両端の突部が個別に上記継手管の連結用として使用されるように両端それぞれに、押圧加工によって内方に向けて突出して形成して成り、
上記竪樋の一端に上記継手管の一端を内嵌して、この継手管の端縁を上記突部にて当止し、内嵌した継手管の他端に他の竪樋の他端を外嵌して、竪樋の一端縁と他の竪樋の他端縁とを接合して成ることを特徴とする竪樋の連結構造。 - 請求項1において、
上記竪樋に形成した突部は、少なくとも1組以上を対応して突出形成されている竪樋の連結構造。 - 請求項1又は2において、
上記竪樋に形成した突部は、環状に突出して形成されている竪樋の連結構造。
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