JP3569024B2 - 竪樋と排水管との接続構造 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は竪樋と排水管との接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、建物の外壁に樋支持具にて取り付けられた竪樋の下端部と、地中に埋設された排水管の立ち上がり上端部との接続は、排水管カバーが介在されたものであった。すなわち、例えば実開昭62−118828号、実開平4−30628号、実開平6−28053号公報などに記載されているように、排水管カバーの上端部が竪樋の下端部に外挿され、一方、排水管カバーの内側下端部が排水管の立ち上がり上端部に内挿された接続構造である。
【0003】
しかしながら、建物への竪樋の取り付け施工作業と、地中埋設される排水管の埋設施工作業とは別々に、しかも別の施工業者が行うことになっている。そして、通常は排水管の埋設施工が先に行われており、その後で竪樋の取り付け施工が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の竪樋と排水管との接続構造においては、排水管の軸心と竪樋の軸心とがずれて、同一軸心上にない場合、竪樋の下端部と排水管の上端部との間への水管カバーの取付作業を行い難く、しかも、若干無理をして取り付けることができたとしても、施工後の意匠的外観が損なわれるという問題があった。
【0005】
本発明は上記従来の問題を解消しようとするものであり、その目的とするところは、排水管の軸心と竪樋の軸心とが多少ずれていても、この軸心のずれを吸収して竪樋の下端部と排水管の上端部との接続作業を容易に行え、しかも、取付施工後の意匠的外観を損なうことのない竪樋と排水管との接続構造を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明の要旨は、竪樋の下端部と、地中に埋設された排水管の上端部との間に筒状の排水管カバーが介在されている竪樋と排水管との接続構造において、前記排水管カバーは筒部と筒部の下部外周に連結された化粧カバー部とから形成されており、筒部の下端部と排水管の上端部との間に、先細りの短筒状のアダプターが配設され、このアダプターの排水管カバー側の受け口の内径が排水管カバーの筒部の下端部の外径より大きくされ、アダプターの受け口と筒部の下端部との口径差により環状の隙間が形成されていることを特徴とする竪樋と排水管との接続構造にある。
【0007】
本発明における先細りの短筒状のアダプターとしては、両端部に受け口や差し口などの接続部を有する所謂、異径継手状のものであればよく、この際、端部の両接続部の軸心が同心であっても、偏心していてもよい。
【0008】
【作用】
本発明の竪樋と排水管との接続構造においては、先細りの短筒状のアダプターが配設され、このアダプターの排水管カバー側の受け口の内径が排水管カバーの筒部の下端部の外径より大きくされ、アダプターの受け口と筒部の下端部との口径差により環状の隙間が形成され、アダプターの下端差し口が排水管の上端部内に挿着されているので、排水管の軸心と竪樋の軸心とが多少ずれて偏心していても、この軸心のずれを、アダプターの受け口と排水管カバーの筒部の下端部の口径差による環状の隙間にて吸収することができる。
【0009】
この結果、見かけ上、排水管の軸心と竪樋の軸心とが同一軸心上に位置しているかのように、竪樋の下端部と排水管の上端部との接続作業を容易に行え、しかも、取付施工後の意匠的外観を損なうことがない。
【0010】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1実施例を示す概略説明図、図2は図1のA部を拡大して示す拡大断面図、図3は図2のアダプターの使用状態を示す説明図、図4は本発明の第2実施例を一部省略して示す断面図である。
【0011】
家屋の屋根部の軒樋1から断面円形の竪樋2が接続されて外壁Wに沿って垂下され、この竪樋2が地中に埋設された断面円形の排水管3に接続される。排水管3は地中に埋設された排水マス(図示せず)を経て下水管(図示せず)に連通されている。
【0012】
具体的には、図2に示すように、竪樋2の下端部21と、地中に埋設された排水管3の立ち上がり上端部31との間に排水管カバー4が介在されて、竪樋2の下端部21と排水管3の上端部31とが連通されている。なお、図2においては、竪樋2の軸心l2と排水管3の軸心l3は同心とされている。
排水管カバー4は円筒部41と、この円筒部41の下部外周と円錐状テーパー面を介して同心状に連結された断面円形の化粧カバー部42とから形成されている。化粧カバー部42の下端面は円筒部41の下端面より若干突設されている。円筒部41の上端部41aは竪樋2の下端部21との接続部とされている。
【0013】
5は先細りの短円筒状のアダプターであり、上端受け口51の内径は上記排水管カバー4の円筒部41の外径の約1.5倍程度の大径とされ、下端差し口52の外径は上記排水管3の上端部31の内径よりわずか小径とされている。アダプター5の長さは、排水管カバー4の円筒部41下端面と排水管3の上端面との間隔より、受け口51および差し口52の長さ分長くされている。受け口部51および差し口部52の軸心はともに同心とされている。
【0014】
そして、排水管3の上端部31内にアダプター5の差し口52が挿入されて載置され、受け口51内に排水管カバー4の円筒部41の下端部41bが位置するように配設されることにより、竪樋2と排水管3とが排水管カバー4およびアダプター5を介して連通されている。
上記アダプター5においては、受け口51の内径が排水管カバー4の円筒部41の外径よりかなり大きくされているので、図3に示すように、排水管3の軸心l3が竪樋2の軸心l2に対して、外壁Wの前側にずれている場合でも、同一のアダプター5を適用して竪樋2と排水管3とを連通させることができる。
【0015】
すなわち、上記実施例においては、竪樋2の軸心l2に対して、排水管3の軸心l3が建物の壁に対して前後方向または左右方向にある程度ずれて偏心していても、この軸心のずれを、アダプター5の受け口51と排水管カバー4の円筒部41との口径差による環状の隙間にて吸収して、排水管3の軸心l3と竪樋2の軸心l2とが、見かけ上同一軸心上に位置しているかのように、竪樋2の下端部21と排水管3の上端部31との接続作業を容易に行える。しかも、排水管カバー4を取り付けた後の意匠的外観も損なわれない。
【0016】
次に、図4に基づいて、本発明の第2実施例を説明する。
この場合、図から明らかなように、地中に埋設された排水管3の立ち上がり上端部31が外壁W側にかなり接近して敷設されている。なお、上記第1実施例と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0017】
上記第1実施例と異なる点は、アダプター5aの上端受け口51aの軸心と、下端差し口52aの軸心とがずれて偏心していることである。このように、アダプター5aを偏心タイプのものとすることにより、排水管3の軸心l3が竪樋2の軸心l2に対して、外壁Wの前後、左右あるいは斜め方向にかなり大幅にずれている場合でも、対応することができる。
【0018】
以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、具体的な構成は上記の実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更などがあっても本発明に含まれる。 例えば、上記実施例では、排水管カバーとして断面形状が円形のものを図示したが、円形の他、角形、三角形、三味胴形、その他の形状のいずれの形状でもよく、竪樋の形状に応じて決めればよい。また、排水管カバーは一体成形されたものに限らず、長手方向(軸心方向)に二分割されたものであってもよい。
さらに、アダプターの下端差し口の外径を排水管の上端部の内径より小さくして、この部分でも微調整することができるようにしてもよい。
【0019】
【発明の効果】
本発明の竪樋と排水管との接続構造においては、排水管カバーの筒部の下端部と排水管の上端部との間に、先細りの短筒状のアダプターが配設され、このアダプターの排水管カバー側の受け口の内径が排水管カバーの筒部の下端部の外径より大きくされ、アダプターの受け口と筒部の下端部との口径差により環状の隙間が形成され、アダプターの下端差し口が排水管の上端部内に挿着されているので、排水管の軸心と竪樋の軸心とが多少ずれて偏心していても、この軸心のずれを、アダプターの受け口と排水管カバーの筒部の下端部の口径差による環状の隙間にて吸収して、排水管の軸心と竪樋の軸心とが、見かけ上同一軸心上に位置しているかのように、竪樋の下端部と排水管の上端部との接続作業を容易に行える。しかも、排水管カバーを取り付け施工した後の意匠的外観を損なうことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す概略説明図である。
【図2】図1の要部を拡大して示す拡大断面図である。
【図3】図2のアダプターの使用状態を示す説明図である。
【図4】本発明の第2実施例を一部省略して示す断面図である。
【符号の説明】
2 竪樋
21 下端部
3 排水管
31 上端部
4 排水管カバー
41 円筒部
5 アダプター
51 受け口
Claims (1)
- 竪樋の下端部と、地中に埋設された排水管の上端部との間に筒状の排水管カバーが介在されている竪樋と排水管との接続構造において、前記排水管カバーは筒部と筒部の下部外周に連結された化粧カバー部とから形成されており、筒部の下端部と排水管の上端部との間に、先細りの短筒状のアダプターが配設され、このアダプターの排水管カバー側の受け口の内径が排水管カバーの筒部の下端部の外径より大きくされ、アダプターの受け口と筒部の下端部との口径差により環状の隙間が形成され、アダプターの下端差し口が排水管の上端部内に挿着されていることを特徴とする竪樋と排水管との接続構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09380995A JP3569024B2 (ja) | 1995-04-19 | 1995-04-19 | 竪樋と排水管との接続構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09380995A JP3569024B2 (ja) | 1995-04-19 | 1995-04-19 | 竪樋と排水管との接続構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08284344A JPH08284344A (ja) | 1996-10-29 |
JP3569024B2 true JP3569024B2 (ja) | 2004-09-22 |
Family
ID=14092739
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09380995A Expired - Lifetime JP3569024B2 (ja) | 1995-04-19 | 1995-04-19 | 竪樋と排水管との接続構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3569024B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
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-
1995
- 1995-04-19 JP JP09380995A patent/JP3569024B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08284344A (ja) | 1996-10-29 |
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