JPH0715920U - たて樋継手装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 建物の外壁に沿って取付けられるたて樋接合
部の継ぎ目に段差を有しないストレートな継手部を提供
し、たて樋の直管部は両端部に異形の受口や差口を有し
ないストレートな直管を用いることを可能にし、而も簡
単な構成でコスト的にも有利なたて樋継手装置を提供す
ることを可能とする。 【構成】 上部に、上流側となる管体４の下端口に外嵌
する上部嵌合部１ａを形成し、下部に下流側となる管体
の上端口に内嵌する下部嵌合部１ｂを形成した継手管１
を、直管部と彎曲部の間、又は直管部同志の間にテーパ
ー嵌合により設けることを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、屋上部の雨水を集めて地上排水部へ導くために、建物の外壁に沿っ て設けられるたて樋、特にそのたて樋継手装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

建物の外壁に沿って取付けられるたて樋は、外壁部の形や取付部の諸条件によ って、垂直から傾斜、或いは水平等の取付けが要求されるため、複数の直管をエ ルボ管やその他の継手管を用いて種々の形に対応した取付けが行われている。

【０００３】 従来このようなたて樋の継手装置としては、図１〜２に示すものが知られてい る。

【０００４】 図１の継手装置は、上部に上流側となる管体１０の後端口１１に外嵌する管拡 した又は大口径の上端受口部１２を有し、下部に下流側となる管体１４の管拡し た又は大口径の上端受口部１３に内嵌する下部嵌合部１６を有するエルボ継手１ ５を２つの管体１０・１４の間に接合し、直管同志の場合は、上部に管拡又は大 径の受口１３・１６′を設けた直管１４・１７を用いて下端口１３′を受口１６ ′に内嵌することにより接合させている。

【０００５】 また、図２の継手装置は、上部に上流側となる管体２０の管縮又は小口径とし た後端口２１に外嵌する管の基本外径を有する上部口２２を有し、下部に下流側 となる管体２４の管の基本外径を有する上端口２８に内嵌する管縮又は小口径と した下部口２３を有するエルボ継手２５を２つの管体２０・２４の間に接合し、 直管同志の場合は、下部に管縮又は小口径とした差口２４′を設けた直管２４・ ２４を用いて管の基本外径を有する上端の差口２８′に下端の差口２４′を外嵌 することにより接合するものである。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、このような従来の継手装置では、上端口又は下端口の何れか一方に大 径の受口又は小径の差口を形成した特殊なものが必要となる上に、接続部に大き な段差が形成されることになって外観上の美観の点から体裁が悪いといった問題 点を有していた。特にたて樋を薄いステンレス等の金属製のものを対象とする場 合には、このような段差が特に顕著に現われ建物全体のイメージを損いまた直管 部は端部を管拡又は管縮するなどの加工を施さないストレートな市販のパイプが 使用できず、また長尺の直管を適当な長さに切断したままでは継手装置とは嵌合 することができないといった問題点を有していた。

【０００７】 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり 、その目的とするところは、両端部に受口や差口を有しないストレートの直管を 用いて簡単にたて樋の取付けを行うことを可能にするとともに、接続部に段差を 生じないで外観上デザイン的に体裁のよいコスト的にも有利なたて樋継手装置を 提供しようとするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案におけるたて樋継手装置は、たて樋の直管 部及び彎曲部を接続する薄質金属製のたて樋継手において、上部に上流側となる 管体の下端口に外嵌する上部嵌合部を有し下部に下流側となる管体の上端口に内 嵌する下部嵌合部を形成した少なくとも１つ又は２つ以上の継手管を、直管部と 彎曲部の間、又は直管部と直管部の間に設けてなるものである。

【０００９】 また、上部嵌合部より下部嵌合部に至る継手管の外形面を下部に向うにしたが い漸進的に小径となるテーパを形成する。

【００１０】

【実施例】

本考案の好ましい実施例を図面を参照して説明する。

【００１１】 図３はビルの外壁ａに継手管１・２・３で直管４・４……を接合してなるたて 樋ｂを取付けた状態が示されている。

【００１２】 継手管１は約９０度に彎曲した部位を接続する謂ゆるエルボ管と称されるもの である。

【００１３】 このエルボ継手管１は図４〜５に示す構成からなる。エルボ継手管１は上部に 上流側となる管体４の下端口４ｂに外嵌する上部嵌合部１ａを有し、下部に下流 側となる管体５の上端口５ａに内嵌する下部嵌合部１ｂを一体に形成する。上部 嵌合部１ａの内径ｄ′は管体４の下端口４ｂの外径Ｄ′と同等に規定し、下部嵌 合部１ｂの外径ｄ″は管５の上端口５ａの内径Ｄ″と同等に規定し、Ｄ′＝Ｄと なす。継手管１の外形面は上部嵌合部１ａから下部嵌合部１ｂに向うにしたがい 漸進的に小径となるようにテーパ面となす。

【００１４】 第２の継手管２は９０度より大きい角度に形成された彎曲継手管であり、上部 嵌合部２ａと下部嵌合部２ｂは前記エルボ継手管１の上下各嵌合部１ａ・１ｂと 同等に形成されている。また、外形面のテーパも前記と同様下部に向うほど小径 となす。

【００１５】 第３の継手管３は直管４同志を接続するもので、上部の嵌合部３ａと下部の嵌 合部３ｂを一直線上に形成したもので、夫々の形、寸法は前記エルボ継手管１の 上下各嵌合部１ａ・２ｂと同等に形成し、外形面のテーパも前記と同様下部に向 うほど小径となす。

【００１６】 上部の集水管８用に対してはＴ字管７を使用する。Ｔ字管７は下部に下流側と なる管体４の上端口に内嵌するに下部嵌合部７ａを形成する。

【００１７】 エルポなどの管継手には、上端挿入部の過剰入り込みを防止するストッパー９ を介装させる。また、接続部に径を調整するためにデイスタンスパイプ６を使用 することもある。

【００１８】 たて樋ｂの下端部は案内部材３１を介して地下排水口３０に接続させる。

【００１９】

【作用】

雨水は屋上の集水管８からＴ字管７に入り、これより鉛直下方に設置された直 管４、彎曲継手管１等の中空内部を流下して地下排水口３０より地下へ排出され る。

【００２０】

【考案の効果】

本考案は上述のように構成されているので、継手管の間の直管部は両端口が同 じ寸法のストレートなパイプがそのまま使えることになるため、製作加工が簡単 になり、コスト的に有利となる。また、外観的には接手部がテーパを利用して密 嵌合され、従来のように大きな段差を生じないてめ、外観上デザイン的にも美麗 であり、且つ強度的にも有利となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来のたて樋継手部の側面図である。

【図２】従来の他の例を示すたて樋継手部の側面図であ
る。

【図３】本考案によるたて樋継手部の側面図である。

【図４】彎曲部における継手部の拡大断面図である。

【図５】エルボ継手管の一部断面で表わした側面図であ
る。

【符号の説明】

１・２・３ 継手管 ４・５ 管体 ６ デイスタンスパイプ ７ Ｔ字管 ８ 集水管 ９ 位置決めストッパー １ａ 上部嵌合部 １ｂ 下部嵌合部 ５ａ 上端口 ５ｂ 下端口

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 たて樋の直管部及び彎曲部を接続する薄
   質金属製のたて樋継手において、上部に上流側となる管
   体の管の基本外径を有する下端口に外嵌する上部嵌合部
   を有し下部に下流側となる管体の管の基本外径を有する
   上端口に内嵌する下部嵌合部を形成した少なくとも１つ
   又は２つ以上の継手管を、直管部と彎曲部の間、又は直
   管部と直管部の間に設けてなることを特徴とするたて樋
   継手装置。
2. 【請求項２】 上部嵌合部より下部嵌合部に至る継手管
   の外形面を下部に向うにしたがい漸進的に小径となるテ
   ーパを形成してなる請求項１記載のたて樋継手装置。