JP4638683B2 - 血管内異物除去吸引用カテーテル - Google Patents

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Description

本発明は、血管内の狭窄原因物を除去し除去物を吸引採取するための血管内異物除去吸引用カテーテルに関する。
血管内の血栓または異物除去装置としては、例えば、米国特許第3,435,826号(特許文献1)のフォガティーカテーテル、米国特許4,842,579号(特許文献2)のアテロームカッター等が実用化されている。しかし、これらは、構造が複雑で径も太く、単独使用あるいは太いガイドカテーテルを必要とするものであり、細径の血管に使用できるものではない。また、特許2620881号公報(特許文献3)では、ワイヤループを有する動脈内摘出装置が開示されている。これらの特許文献に開示されているものは、血管内の異物を捕捉して除去しようとするものである。
米国特許第3,435,826号 米国特許4,842,579号 特許2620881号公報 特開2003−10193号公報
上述した特許文献に開示されているものは、血管内の異物を捕捉して除去しようとするものであり、十分な捕捉が行えるものではない。また、本件出願人は、特開2003−10193号公報(特許文献4)に示す血管内異物除去用ワイヤおよび医療用器具を提案している。このものによれば十分な効果を有するものの、より容易かつ確実に、血管内異物を除去採取できることが望まれている。
本発明の目的は、簡単な構造で、血管にダメージを与えることなく、血管内の塞栓物を血管より剥離させ、かつ剥離した異物を回収することができる血管内異物除去吸引用カテーテルを提供することにある。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
) 血管内の異物を除去するためのループ部を有するワイヤ状部材と、内部にルーメンを有するとともに該ルーメン内を吸引するために吸引手段が接続可能なカテーテルチューブとを備える血管内異物除去吸引用カテーテルであって、前記ワイヤ状部材は、無端の完全ループ状のものであり、かつ、複数の柔軟性が異なる部分を有し、前記ループ部において折り返すとともに、カテーテルチューブの後端側に平行に延びる2本の本体部を備え、さらに、前記カテーテルは、前記ワイヤ状部材の2本の本体部の一方のカテーテルの先端側への送り出しおよび本体部の他方のカテーテルの基端側への引き戻しを行い前記ループ部を構成するワイヤ状部材部位を変更するためおよび前記ループ部の前記カテーテルチューブの先端より突出した状態での前記ワイヤ状部材のカテーテルチューブの軸方向への前進および後退を行うための操作部を備え、さらに、前記カテーテルチューブは、チューブ本体と該チューブ本体の後端部に固定されたハブを備え、該ハブは、前記チューブ本体内に形成されたルーメンと連通する吸引手段接続部と、前記吸引手段接続部より基端側となる部位の前記ハブ内に設けられ、該ハブ内を実質的に液密に閉塞するとともに、前記ワイヤ状部材を液密状態にて摺動可能な弁部材を備えている血管内異物除去吸引用カテーテル。
) 前記ワイヤ状部材の少なくとも前記カテーテルチューブの先端より突出しループ部を形成可能な部分の表面は、湿潤時に潤滑性を有する表面となっているものである上記()に記載の血管内異物除去吸引用カテーテル。
) 前記操作部は、操作部ハウジングと、該操作部ハウジング内に収納された操作用ホイールと前記操作用ホイールの回転により回転する第1の従動ホイールおよび第2の従動ホイールと、前記操作用ホイールと連結された回動部材とを備え、前記操作用ホイールと前記第1の従動ホイールは、それぞれの円周上の側面が近接し、前記ワイヤ状部材の一方の前記本体部を挟圧保持し、また、前記操作用ホイールと前記第2の従動ホイールもそれぞれの円周上の側面が近接し、前記ワイヤ状部材の他方の前記本体部を挟圧保持し、前記回動部材の回転により前記ワイヤ状部材は、前記カテーテル内にて、無端ベルトのように回転し、前記ループ部を構成するワイヤ状部材の部位を変化させることができるものである上記()に記載の血管内異物除去吸引用カテーテル。
本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルは、血管内の異物を除去するためのループ部を有するワイヤ状部材と、内部にルーメンを有するとともに該ルーメン内を吸引するために吸引手段が接続可能なカテーテルチューブとを備えるものであり、さらに、前記ワイヤ状部材は、複数の柔軟性が異なる部分を有し、かつ、前記ループ部において折り返すとともに、カテーテルチューブの後端側に平行に延びる2本の本体部を備え、さらに、前記カテーテルは、前記ワイヤ状部材の2本の本体部の一方のカテーテルの先端側への送り出しおよび本体部の他方のカテーテルの基端側への引き戻しを行い前記ループ部を構成するワイヤ状部材部位を変更するためおよび前記ループ部の前記カテーテルチューブの先端より突出した状態での前記ワイヤ状部材のカテーテルチューブの軸方向への前進および後退を行うための操作部を備えている。
このため、状況に応じて適宜ループ部の柔軟性を変更することができるとともに、吸引手段接続部に吸引手段を接続し作用させた状態において、操作部を操作することにより、血管にダメージを与えることなく血管内壁の異物を剥離し、かつカテーテルチューブ内に回収することができる。
そして、前記カテーテルが、前記吸引手段接続部より基端側となる部位の前記カテーテルチューブ内に設けられ、該カテーテルチューブ内を実質的に液密に閉塞するとともに、前記ワイヤ状部材を液密状態にて摺動可能な弁部材を備えているものであれば、吸引手段による吸引状態の維持および血液の漏出を防止できる。
そこで、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルを図面に示す実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルの実施例の部分省略外観図である。図2は、図1に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの先端部分の拡大断面図である。図3は、図1に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの基端部分の拡大断面図である。図4は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルの他の実施例の基端部分の拡大断面図である。図5は、図1に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの作用を説明するための説明図である。図6は、図1に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの作用を説明するための説明図である。
本発明の第1の実施例の血管内異物除去吸引用カテーテル1は、血管内の異物を除去するためのループ部31を有するワイヤ状部材3と、内部にルーメン22を有するとともにルーメン22内を吸引するために吸引手段が接続可能なカテーテルチューブ2とを備える。ループ部31の表面は、湿潤時に潤滑性を有する表面となっており、さらに、カテーテル1は、ワイヤ状部材3を収納可能であるとともに、ループ部31のカテーテルチューブ2の先端からの突出および突出した状態でのカテーテルチューブの軸方向の前方および後方への移動を行うための操作部5を備えている。
この実施例の血管内異物除去吸引用カテーテル1は、図1に示すように、カテーテルチューブ2と、ワイヤ状部材3と、ワイヤ状部材3の後端部に固定された操作部5を構成する操作用部材とを備える。そして、カテーテルチューブ2は、チューブ本体21とその後端部に固定されたハブ4とからなる。なお、操作部は、カテーテルチューブ2の後端部より突出する部分のワイヤ状部材により構成したものであってもよい。
カテーテルチューブ2のチューブ本体21は、先端から後端まで貫通したルーメン22を備える筒状体であり、可撓性材料により形成される。チューブ本体21としては、外径が、1.0〜3.0mm程度であることが好ましく、より好ましくは1.4〜2.7mm程度であり、内径は0.5〜2.7mm程度であることが好ましく、より好ましくは1.1〜2.4mm程度であり、また、長さは500〜2000mm程度であることが好ましく、より好ましくは800〜1500mm程度である。
チューブ本体21は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィンおよびオレフィン系エラストマー(例えば、ポリエチレンエラストマー、ポリプロピレンエラストマー)、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルおよびポリエステルエラストマー、軟質ポリ塩化ビニル、ポリウレタンおよびウレタン系エラストマー、ポリアミドおよびアミド系エラストマー(例えば、ポリアミドエラストマー)、ポリテトラフルオロエチレンおよびフッ素樹脂エラストマー、ポリイミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、シリコーンゴム等の可撓性を有する高分子材料により形成される。
ハブ4は、いわゆる分岐ハブであり、吸引手段接続部6を備えるハブ本体41と、ハブ本体41の後端部に固定された筒状部材42と、ハブ本体内に収納された弁部材45を備えている。ハブ4の内部は、チューブ本体21内に形成されたルーメン22と連通し、吸引手段接続部6は、ルーメン22と連通している。
弁部材45は、吸引手段接続部6より基端側となる部位のカテーテルチューブ内(具体的には、ハブ内)に設けられ、カテーテルチューブを実質的に液密に閉塞するとともに、後述するワイヤ状部材3を液密状態にて摺動可能なものである。具体的には、弁部材45は、ハブ本体41の後端部内に収納されるとともに、ハブ本体41の後端部内に侵入した筒状部材42の先端部とハブ本体41間により、実質的に移動不能に保持されている。弁部材45は、ワイヤ状部材3の通過および摺動を許容し、液体の通過を阻止するものである。具体的には、弁部材は、ワイヤ状部材の挿入が可能な切り込み、または孔を有する。また、弁部材の形成材料としては、天然もしくは合成ゴム、もしくはエラストマーが使用できる。さらに、弁部材のワイヤ状部材との接触部には、潤滑剤を塗布またはコーティングしても良い。潤滑剤としては、親水性ポリマーや、シリコーンオイル等が挙げられる。
筒状部材42は、後述する操作用部材5の先端側部分5aを軸方向に摺動可能に収納するとともに、操作用部材5の突起5bを摺動可能に収納する軸方向に延びるスリット43と、操作用部材5の筒状部材からの離脱を阻止するための係止部44を備えている。操作用部材5の突起5bは、係止部44に当接する。
ハブ本体41および筒状部材42の形成材料としては、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂が好適に使用できる。
ワイヤ状部材3は、図2に示すように、先端に形成されたループ部31と、ループ部31より後端側に延びる本体部を備えている。さらに、この実施例では、図2に示すように、ループ部形成用部材32を備えている。また、ワイヤ状部材3の後端は、カテーテルチューブ2の後端より突出している。ループ部形成用部材32は、ワイヤ状部材3の先端部を保持するための第1の孔と、ループ部の後端部を保持するための第2の孔を備えている。そして、ワイヤ状部材3は、第1の孔を貫通し屈曲する係止部3aを備えている。また、ループ部形成用部材32を設けることなく、ワイヤ状部材3の一端をワイヤ状部材の一端より所定距離基端側部分に固定もしくは巻き付けることによりループ部を形成してもよい。また、ワイヤ状部材3の一端部によりリング状部分もしくはコイル状部分を形成し、この中をワイヤ状部材の一端より所定距離基端側の部分を通過させることによりループ部を形成してもよい。上述したタイプのループ部は、大きさが一定である。
ループ部の形状としては、真円状、楕円状多角形状のいずれであってもよい。ループ部31の大きさとしては、真円状の場合には、直径0.5〜5.0mmであることが好ましく、より好ましくは、1.5〜4.0mmである。また、楕円状もしくは多角形状の場合には、長さ(軸方向に平行な方向の長さ)が、3〜30mmであることが好ましく、より好ましくは、5〜20mmであり、幅(軸方向に直交する方向の長さ)が、0.5〜5.0mmであることが好ましく、より好ましくは、1.5〜4.0mmである。ワイヤ状部材3としては、線径0.1mm〜1.5mm、長さは700mm〜3000mm、好ましくは1000mm〜2000mmである。
ワイヤ状部材の形成材料としては、弾性金属線、コイル、繊維体が好ましい。特に、細径にできることより、弾性金属線が好適である。弾性金属線に用いられる弾性金属としては、ステンレス鋼(例えば、SUS304等)、βチタン鋼、Co−Cr合金、ピアノ線、プラチナ−イリジウム合金(Pt90/Ir10、Pt80/Ir20等)その他の貴金属のバネ合金、ニッケルチタン合金等のバネ性を有する合金等の各種金属材料が好ましい。繊維体としては、樹脂製のモノ・マルチ繊維が好ましい。また、ワイヤ状部材としては、ループ部形成部と本体部(言い換えれば、ループ部形成部以外の部分)とは、弾性が異なるものであってもよい。この場合、本体部としては、ワイヤ状部材の軸方向への移動応答を高めるためにある程度の硬度を有するものを用い、ループ部としては、本体部より柔軟なものとすることが考えられる。
さらに、ワイヤ状部材としては、超弾性合金線を用いてもよい。超弾性合金とは、引張りひずみが8%程度でも塑性変形しない広い弾性領域を有する合金であり、例えば、Ni−Ti系合金、Cu−Al−Ni系合金、Cu−Zn−Al系合金等の超弾性材料が好適である。また、ワイヤ状部材3は、先端側(ループ部)が柔軟であることが好ましい。
さらに、ワイヤ状部材3のループ部31の外面には、湿潤時(言い換えれば、血液接触時)に摩擦抵抗が低下する潤滑性表面となっている。なお、ワイヤ状部材3の全体を潤滑性表面としてもよい。
潤滑性表面とするためには、例えば、潤滑性付与剤がコーティングされる。その厚さとしては、数ミクロンないし数百ミクロン程度が好ましい。潤滑性付与剤としては、水溶性高分子物質またはその誘導体が好ましく、例えば、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリヒドロキシエチルアクリレート、セルロース系高分子物質(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース)、無水マレイン酸系高分子物質(例えば、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体)、アクリルアミド系高分子物質(例えば、ポリアクリルアミド)、ポリエチレンオキサイド系高分子物質(例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール)、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸系高分子物質(例えば、ポリアクリル酸ソーダ)、フタル酸系高分子物質(例えば、ポリヒドロキシエチルフタル酸エステル)、水溶性ポリエステル(例えば、ポリジメチロールプロピオン酸エステル)、ケトンアルデヒド樹脂(例えば、メチルイソプロピルケトンホルムアルデヒド)、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリスチレンスルホネート、水溶性ナイロンなどが使用できる。
さらに、潤滑性付与剤が容易に剥離または流出しないようにすることが好ましい。このために、ワイヤ状部材のループ部の外面もしくはワイヤ状部材の全体に、被覆形成性(被膜形成性)を有する化合物を被覆することが好ましい。この被膜形成性化合物の被膜を設けることにより、ワイヤ状部材に潤滑性付与剤をコーティングするよりも、付与剤の付着性が向上する。さらに、被膜形成性を有する化合物として、反応性官能基を有するものを用いることが好ましい。このような反応性官能基を有する化合物の被膜を上記ワイヤ状部材の外面に最初に形成し、潤滑性付与剤である水溶性高分子物質またはその誘導体を上記化合物の反応性官能基とイオン結合または共有結合させ上記化合物の被膜の上に水溶性高分子物質またはその誘導体の被覆することが好ましい。水溶性高分子物質またはその誘導体としては、上記の物質が好適に使用できる。
反応性官能基としては、イソシアネート基、アミノ基、アルデヒド基、エポキシ基などが好適であり、従って、反応性官能基を有し、かつ被覆形成性(被膜形成性)を有する化合物としては、ポリウレタン、ポリアミドなどが好適である。さらに、反応性官能基を増加させるために、上記化合物中に反応性官能基を有する物質を混合することが好ましい。そのような物質としては、エチレンジイソシアネート、ヘキサンメチレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどのイソシアネート、およびそれらイソシアネートとポリオールのアダクトまたはプレポリマー、ポリアミン(例えば、低分子ポリアミン、エチレンジアミン、トリメチレンジアミンなど、また高分子ポリアミン)グルタールアルデヒドなどが挙げられる。
また、被覆方法としては、反応性官能基を有する物質[例えば、ポリウレタンの溶液(テトラヒドロフラン溶液)]と反応性官能基を有する物質[例えば、4,4´ジフェニルメタンジイソシアネートの溶液(メチルエチルケトン溶液)]との混合物に、被覆部位(本体部芯金2の外面)を接触させ、乾燥させた後、水溶性高分子[例えば、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体の溶液(メチルエチルケトン溶液)]に接触させ、乾燥させることにより行うことができる。このようにすることにより、ガイドワイヤの表面に潤滑性を付与することができ、さらにその潤滑性を長時間維持することができる。
そして、カテーテルチューブ2の後端、具体的には、ハブ本体41より突出するワイヤ状部材の後端部に操作用部材5が固定されている。上述したように、操作用部材5の先端側部分5aは、筒状部材42内に軸方向に移動可能に収納されている。さらに、操作用部材5の係止部44に当接するまで、操作用部材5の突起5bは、筒状部材42のスリット43内を移動可能である。操作用部材の形成材料としては、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂が好適に使用できる。
上述のように、この実施例のカテーテルでは、操作用部材は、回転不能に軸方向にスライドするものとなっている。このため、ループ部を軸方向に安定して動かすことができる。なお、このようなものに限定されるものではなく、図4に示すように、操作用部材は、回転可能かつ軸方向にスライドするものであってもよい。この実施例と上述したものとの相違は、筒状部材のスリットおよび操作用部材の突起部を備えない点のみである。この実施例では、操作用部材の先端部分5aの先端側面にリブ(好ましくは環状リブ)が設けられており、このリブが筒状部材42の係止部44に当接するため、操作用部材の筒状部材からの離脱が防止されている。
そして、操作用部材5をカテーテルチューブの軸方向前方に押すことにより、図2の破線に示すように、ループ部31は、カテーテルチューブの先端より離間するように突出する。このため、操作用部材5の軸方向の前後への操作により、ループ部31はカテーテルチューブ2の先端より突出した状態にてカテーテルチューブ2の軸方向の前後に移動する。このため、血管内壁に付着している異物を剥離する。
さらに、図5に示すように、操作用部材5を突起部5bが筒状部材42の係止部44に当接するまで、カテーテルチューブの軸方向後方に引くことにより、図6に示すように、ワイヤ状部材3もカテーテルチューブの軸方向後方に移動し、ループ部31は、カテーテルチューブ2(チューブ体2)内に収納される。
次に、本発明の他の実施例の血管内異物除去吸引用カテーテルについて説明する。
図7は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルの他の実施例の部分省略外観図である。図8は、図7に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの先端部分の拡大断面図である。図9は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルの他の実施例の先端部の拡大断面図である。図10は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルの他の実施例の先端部の拡大断面図である。図11は、図7に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの基端部分の拡大断面図である。
この実施例の血管内異物除去吸引用カテーテル10の基本構造は、上述した血管内異物除去吸引用カテーテル1と同じであり、相違点は、ワイヤ状部材3が、ループ部の一端側および他端側を保持する保持部材32を備え、ワイヤ状部材3は、ワイヤ状部材3を捻ることにより保持部材32により保持されるループ部の一端側と他端側間の長さが変化し、ループ部31の大きさを変更可能である点および操作部がワイヤ状部材の前進および後退並びに捻りを行うことが可能となっている点のみであり、相違点のみを説明し、同じ構成部分は、上述の説明を参照するものとする。
この実施例の血管内異物除去吸引用カテーテル10は、図7に示すように、カテーテルチューブ2と、ワイヤ状部材3と、ワイヤ状部材3の後端部に固定された操作部15を構成する操作用部材とを備える。そして、カテーテルチューブ2は、チューブ本体21とその後端部に固定されたハブ14とからなる。
カテーテルチューブ2としては、上述したものが好適に使用できる。
ハブ14は、図11に示すように、いわゆる分岐ハブであり、吸引手段接続部6を備えるハブ本体41と、ハブ本体41の後端部に固定された筒状部材42と、ハブ本体内に収納された弁部材45を備えている。ハブ14の内部は、チューブ本体21内に形成されたルーメン22と連通し、吸引手段接続部6は、ルーメン22と連通している。
弁部材45は、吸引手段接続部6より基端側となる部位のカテーテルチューブ内(具体的には、ハブ内)に設けられ、カテーテルチューブを実質的に液密に閉塞するとともに、後述するワイヤ状部材3を液密状態にて摺動可能なものである。具体的には、弁部材45は、ハブ本体41の後端部内に収納されるとともに、ハブ本体41の後端部内に侵入した筒状部材42の先端部とハブ本体41間により、実質的に移動不能に保持されている。弁部材45としては、上述したものが好適に使用される。
筒状部材42は、後述するシャフト部材17の先端側部分を軸方向に摺動可能に収納するとともに、シャフト部材17の突起18を摺動可能に収納する軸方向に延びるスリット43と、シャフト部材17の筒状部材からの離脱を阻止するための係止部44を備えている。シャフト部材17の突起18は、係止部44に当接する。
ハブ本体41および筒状部材42の形成材料としては、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂が好適に使用できる。
ワイヤ状部材3は、図8に示すように、先端に形成されたループ部31と、ループ部31より後端側に延びる本体部を備えている。さらに、この実施例では、図8に示すように、ループ部形成用部材32を備えている。また、ワイヤ状部材3の後端は、カテーテルチューブ2の後端より突出している。ループ部形成用部材32は、ワイヤ状部材3の先端部を保持するための第1の孔と、ループ部の後端部を保持するための第2の孔を備えている。そして、ワイヤ状部材3は、第1の孔を貫通し屈曲する係止部3aを備えている。さらに、ループ部形成用部材32の第2の孔付近の外面、言い換えれば、ワイヤ状部材の先端より所定距離後端側の部位の外面に形成された螺旋状係合部3b(具体的には、螺旋状リブ)が設けられており、ループ部形成用部材32の第2の孔の内面には、その螺旋状係合部3bと螺合可能な螺旋状係合部32a(具体的には、螺旋状凹部)を備えている。このため、ワイヤ状部材3を所定の方向に捻ることにより、ワイヤ状部材32の螺旋状リブ3b部分が前方に進行し、保持部材32により保持されるループ部の一端側と他端側間の長さが長くなり、ループ部31の大きさが大きくなる。また、ワイヤ状部材3を上記の所定方向と反対方向に捻ることにより、ワイヤ状部材32の螺旋状リブ3b部分が後方に進行し、保持部材32により保持されるループ部の一端側と他端側間の長さが短くなり、ループ部31の大きさが小さくなる。
また、ワイヤ状部材3の構成は、図9に示すようなものであってもよい。図9に示すワイヤ状部材3では、ワイヤ状部材3の先端部は、ループ部形成用部材32の第1の孔に回動可能に保持されている。ループ部形成用部材32の第1の孔には、ワイヤ状部材を回動可能に保持するためにリング状部材33,34が設けられており、ワイヤ状部材3の先端には、ループ部形成用部材からの抜けを防止するための膨出部3cが形成されている。そして、図8に示し上述したものと同様に、ループ部形成用部材32の第2の孔付近の外面、言い換えれば、ワイヤ状部材の先端より所定距離後端側の部位の外面に形成された螺旋状係合部3b(具体的には、螺旋状リブ)が設けられており、ループ部形成用部材32の第2の孔の内面には、その螺旋状係合部3bと螺合可能な螺旋状係合部32a(具体的には、螺旋状凹部)を備えている。ワイヤ状部材3を所定の方向に捻ることにより、ワイヤ状部材32の螺旋状リブ3b部分が前方に進行し、保持部材32により保持されるループ部の一端側と他端側間の長さが長くなり、ループ部31の大きさが大きくなる。また、ワイヤ状部材3を上記の所定方向と反対方向に捻ることにより、ワイヤ状部材32の螺旋状リブ3b部分が後方に進行し、保持部材32により保持されるループ部の一端側と他端側間の長さが短くなり、ループ部31の大きさが小さくなる。そして、上記のワイヤ状部材に捻りを与えたとき、ワイヤ状部材3の先端部がループ部形成用部材32の第1の孔に回動可能に保持されているため、ワイヤ状部材自体が回転し、ループ部に捻りに起因するねじれが残らない。
また、ワイヤ状部材3の構成は、図10に示すようなものであってもよい。図10に示すワイヤ状部材3では、先端にループ部形成用部材からの抜けを防止するための屈曲部3aと、螺旋状部分3dを備えている。この実施例では、螺旋状部分3dは、ループ部形成用部材32の第1の孔内に収納されている。そして、図8に示し上述したものと同様に、ループ部形成用部材32の第2の孔付近の外面、言い換えれば、ワイヤ状部材の先端より所定距離後端側の部位の外面に形成された螺旋状係合部3b(具体的には、螺旋状リブ)が設けられており、ループ部形成用部材32の第2の孔の内面には、その螺旋状係合部3bと螺合可能な螺旋状係合部32a(具体的には、螺旋状凹部)を備えている。ワイヤ状部材3を所定の方向に捻ることにより、ワイヤ状部材32の螺旋状リブ3b部分が前方に進行し、保持部材32により保持されるループ部の一端側と他端側間の長さが長くなり、ループ部31の大きさが大きくなる。また、ワイヤ状部材3を上記の所定方向と反対方向に捻ることにより、ワイヤ状部材32の螺旋状リブ3b部分が後方に進行し、保持部材32により保持されるループ部の一端側と他端側間の長さが短くなり、ループ部31の大きさが小さくなる。そして、上記のワイヤ状部材に捻りを与えたとき、捻りは螺旋状部分(コイル状部分)に吸収されるため、ループ部に捻りに起因するねじれが残ることが少ないものとなる。
上記のように、ループ部の大きさを変化させることができる場合におけるループ部の形状としては、真円状、楕円状多角形状のいずれであってもよい。ループ部31の最小時の大きさとしては、真円状の場合には、直径0.5〜2.5mmであることが好ましく、より好ましくは、1〜2mmであり、最大時の大きさとしては、真円状の場合には、直径2.6〜5mmであることが好ましく、より好ましくは、3〜4mmである。また、楕円状もしくは多角形状の場合には、最小時の長さ(軸方向に平行な方向の長さ)が、3〜10mmであることが好ましく、より好ましくは、5〜8mmであり、最小時の幅(軸方向に直交する方向の長さ)が、0.5〜2.5mmであることが好ましく、より好ましくは、1〜2mmであり、最大時の長さ(軸方向に平行な方向の長さ)が、20〜30mmであることが好ましく、より好ましくは、22〜28mmであり、最大時の幅(軸方向に直交する方向の長さ)が、3〜5mmであることが好ましく、より好ましくは、3.5〜4.5mmである。ワイヤ状部材3としては、線径0.1mm〜1.5mm、長さは700mm〜3000mm、好ましくは1000mm〜2000mmである。
ワイヤ状部材の形成材料としては、上述したものが使用できる。
さらに、ワイヤ状部材3のループ部31の外面、この実施例の場合、少なくともループ部となりうる部分の外面は、湿潤時(言い換えれば、血液接触時)に摩擦抵抗が低下する潤滑性表面となっている。なお、ワイヤ状部材3の全体を潤滑性表面としてもよい。潤滑性表面については、上述したものと同じである。
そして、カテーテルチューブ2の後端、具体的には、ハブ本体41より突出するワイヤ状部材の後端部に操作用部材15が固定されている。操作用部材15は、シャフト部材17と、ワイヤ状部材3の後端部に固定され、かつシャフト部材17の後端部に回動可能に取り付けられた回動部材16を備えている。シャフト部材17は、内部にワイヤ状部材3を貫通する通路を備え、また、ハブ14の筒状部材42内に軸方向に移動可能に収納されている。さらに、シャフト部材17の突起18は、筒状部材42の係止部44に当接するまで、筒状部材42のスリット43内を移動可能である。
そして、操作用部材15をカテーテルチューブの軸方向前方に押すことにより、図2の破線に示すものと同様に、ループ部31は、カテーテルチューブの先端より離間するように突出する。このため、操作用部材15の軸方向の前後への操作により、ループ部31はカテーテルチューブ2の先端より突出した状態にてカテーテルチューブ2の軸方向の前後に移動する。このため、血管内壁に付着している異物を剥離する。さらに、操作用部材15をシャフト部材17の突起1が筒状部材42の係止部に当接するまで、カテーテルチューブの軸方向後方に引くことにより、図6に示すものと同様に、ワイヤ状部材3もカテーテルチューブの軸方向後方に移動し、ループ部31は、カテーテルチューブ2(チューブ体2)内に収納される。
また、シャフト部材17の後端部には、螺旋状係合部17a(具体的には、螺旋状リブ)が設けられており、回動部材16の先端部には、上記の螺旋状係合部17と螺合する螺旋状係合部15a(具体的には、螺旋状凹部)を備えている。このため、回動部材16を所定の方向に回転させると、回動部材16に固定されているワイヤ状部材3がひねられるとともに、回動部材16およびワイヤ状部材3は、カテーテルの軸方向前方に移動する。また、回動部材16を上記の所定の方向と反対方向に回転させると、回動部材16に固定されているワイヤ状部材3がひねられるとともに、回動部材16およびワイヤ状部材3は、カテーテルの軸方向後方に移動する。操作用部材(具体的には、回動部材16,シャフト部材17)の螺旋状係合部15a,17aのピッチは、上述したワイヤ状部材3の先端より所定距離後端側の部位の外面に形成された螺旋状係合部3b(具体的には、螺旋状リブ)およびループ部形成用部材32の第2の孔の内面に設けられた螺旋状係合部32a(具体的には、螺旋状凹部)のピッチとほぼ同じであることが好ましい。
次に、本発明の他の実施例の血管内異物除去吸引用カテーテルについて説明する。
図12は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルの他の実施例の部分省略外観図である。図13は、図12に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの先端部分の拡大断面図である。図14は、図12に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの基端部分の拡大断面図である。
この実施例の血管内異物除去吸引用カテーテル50は、血管内の異物を除去するためのループ部31を有するワイヤ状部材3と、内部にルーメン22を有するとともにルーメン22内を吸引するために吸引手段が接続可能なカテーテルチューブ2とを備える。さらに、カテーテル50のループ部31の表面は、湿潤時に潤滑性を有する表面となっており、さらに、ループ部31は、カテーテルチューブ2の先端部に固定されたワイヤ状部材3の一端部36とカテーテルチューブ2内に収納された本体部37間により形成されており、さらに、カテーテル50は、ワイヤ状部材3の本体部37のカテーテルの先端側への送り出しおよび基端側への引き戻しによるループ部31の大きさ変更のための操作部55を備えている。
そして、この実施例のカテーテル50では、ワイヤ状部材3の本体部37は、カテーテルチューブ2のルーメン22内に収納されている。
この実施例の血管内異物除去吸引用カテーテル50は、図12に示すように、カテーテルチューブ2と、ワイヤ状部材3と、ワイヤ状部材3の後端部に固定された操作部55を構成する操作用部材とを備える。そして、カテーテルチューブ2は、チューブ本体21とその後端部に固定されたハブ51とからなる。なお、操作部は、カテーテルチューブ2の後端部より突出する部分のワイヤ状部材により構成したものであってもよい。
カテーテルチューブ2のチューブ本体21は、先端から後端まで貫通したルーメン22を備える筒状体であり、可撓性材料により形成される。チューブ本体21としては、外径が、1〜3mm程度であることが好ましく、より好ましくは1.4〜2.7mm程度であり、内径は0.5〜2.7mm程度であることが好ましく、より好ましくは1.1〜2.4mm程度であり、また、長さは500〜2000mm程度であることが好ましく、より好ましくは800〜1500mm程度である。チューブ本体21の形成材料としては、上述したものが使用される。
ハブ51は、図12および図14に示すように、いわゆる分岐ハブであり、吸引手段接続部6を備えるハブ本体52と、ハブ本体52の後端部に固定されたキャップ54と、ハブ本体内に収納された弁部材53を備えている。ハブ51の内部は、チューブ本体21内に形成されたルーメン22と連通し、吸引手段接続部6は、ルーメン22と連通している。弁部材53は、吸引手段接続部6より基端側となる部位のカテーテルチューブ内(具体的には、ハブ51内)に設けられ、カテーテルチューブを実質的に液密に閉塞するとともに、後述するワイヤ状部材3を液密状態にて摺動可能なものである。具体的には、弁部材53は、ハブ本体52の後端部内に収納されるとともに、ハブ本体52の後端部内に侵入したキャップ54の内筒部の先端部とハブ本体52間により、実質的に移動不能に保持されている。弁部材53は、ワイヤ状部材3の通過および摺動を許容し、液体の通過を阻止するものである。具体的には、弁部材は、ワイヤ状部材の挿入が可能な切り込み、または孔を有する。なお、図示する弁部材53は、先端側に向かって縮径する先端テーパー部と先端側に向かって縮径するテーパ状内腔を備えている。弁部材の形成材料としては、天然もしくは合成ゴム、もしくはエラストマーが使用できる。さらに、弁部材のワイヤ状部材との接触部には、潤滑剤を塗布またはコーティングしても良い。潤滑剤としては、親水性ポリマーや、シリコーンオイル等が挙げられる。ハブ本体52およびキャップ54の形成材料としては、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂が好適に使用できる。
ワイヤ状部材3は、図13に示すように、先端に形成されたループ部31と、ループ部31より後端側に延びる本体部を備えている。さらに、この実施例では、図13に示すように、ワイヤ状部材3の一端部36は、カテーテルチューブ2の先端部の内面に固定材25により固定されている。そして、ループ部31より基端となるワイヤ状部材3の本体部37は、カテーテルチューブ2のルーメン22内に、摺動可能に収納されている。このため、ループ部31は、ワイヤ状部材3のカテーテルの先端側への送り出しおよび基端側への引き戻しにより大きさが変化する。
ループ部の形状としては、真円状、楕円状多角形状のいずれであってもよい。ループ部31の最小時の大きさとしては、真円状の場合には、直径0.5〜2.5mmであることが好ましく、より好ましくは、1〜2mmであり、最大時の大きさとしては、真円状の場合には、直径2.6〜5mmであることが好ましく、より好ましくは、3〜4mmである。また、楕円状もしくは多角形状の場合には、最小時の長さ(軸方向に平行な方向の長さ)が、3〜10mmであることが好ましく、より好ましくは、5〜8mmであり、最小時の幅(軸方向に直交する方向の長さ)が、0.5〜2.5mmであることが好ましく、より好ましくは、1〜2mmであり、最大時の長さ(軸方向に平行な方向の長さ)が、20〜30mmであることが好ましく、より好ましくは、22〜28mmであり、最大時の幅(軸方向に直交する方向の長さ)が、3〜5mmであることが好ましく、より好ましくは、3.5〜4.5mmである。ワイヤ状部材3としては、線径0.1mm〜1.5mm、長さは700mm〜3000mm、好ましくは1000mm〜2000mmである。
ワイヤ状部材の形成材料としては、上述したものと同じである。
そして、ワイヤ状部材3のループ部31となりうる部分の外面は、湿潤時(言い換えれば、血液接触時)に摩擦抵抗が低下する潤滑性表面となっている。なお、ワイヤ状部材3の全体を潤滑性表面としてもよい。潤滑性表面については、上述したものと同じである。
そして、この実施例のカテーテル50では、図14に示すように、操作部55は、ワイヤ状部材3のカテーテルの先端側への送り出しおよび基端側への引き戻しを行うための機能を備えている。
具体的には、操作部55は、操作部ハウジング56と、この操作部ハウジング内に収納された操作用ホイール58と操作用ホイール58の回転により回転する従動ホイール57と、ハブ51(具体的には、キャップ54)への装着用部材59a、後端部材59bとを備えている。2つのホイール58,5は、それぞれの円周上の側面が近接し、ワイヤ状部材3を挟圧保持するようにハウジング56に収納されている。さらに、ホイール58,5の円周上の側面には、ワイヤ状部材3を把持し送り出すための係合部(具体的には、リブもしくは凹部)を備えていてもよい。さらに、ワイヤ状部材3の後端部外面には、上記の係合部と係合可能な係合部(具体的には、凹部もしくはリブ)を備えていてもよい。そして、操作用ホイール58は、ハウジング56より部分的に露出しており、露出部分においてホイールの回転操作が行われる。この実施例の操作部55では、ホイール58をカテーテルの後端側に回転させることにより、ワイヤ状部材3は、先端側に押し出され、図13の実線もしくは前方の破線に示すように、ループ部31が、カテーテルチューブ2の先端より露出するとともに、拡大する。また、逆に、ホイール58をカテーテルの先端側に回転させることにより、ワイヤ状部材3は、後端側に引き戻され、ループ部31は、縮小するとともに、最終的には、図13の後端側の破線に示すように、ループ部31は、カテーテルチューブ2のルーメン内に収納される。
次に、本発明の他の実施例の血管内異物除去吸引用カテーテルについて説明する。
図15は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルの他の実施例の部分省略外観図である。図16は、図15に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの先端部分の拡大斜視図である。図17は、図15に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの先端部分の拡大面図である。図18は、図15に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの基端部分の拡大断面図である。
この実施例の血管内異物除去吸引用カテーテル60は、血管内の異物を除去するためのループ部62aを有するワイヤ状部材62と、内部にルーメン22を有するとともにルーメン22内を吸引するために吸引手段が接続可能なカテーテルチューブ2とを備える。さらに、カテーテル60のループ部62aの表面は、湿潤時に潤滑性を有する表面となっており、さらに、ループ部62aは、カテーテルチューブ2の先端部に固定されたワイヤ状部材62の一端部62bとカテーテルチューブ2内に収納された本体部62c間により形成されており、さらに、カテーテル60は、ワイヤ状部材62の本体部62cのカテーテルの先端側への送り出しおよび基端側への引き戻しによるループ部62aの大きさ変更のための操作部80を備えている。
そして、この実施例のカテーテル60では、ワイヤ状部材62の本体部62cは、カテーテルチューブ2のルーメン22とは別に設けられたワイヤ状部材収納ルーメン内に収納されている。
この実施例の血管内異物除去吸引用カテーテル60は、図15に示すように、カテーテルチューブ2と、第1のワイヤ状部材62と、第2のワイヤ状部材63と、ワイヤ状部材62の後端部を操作するための第1の操作部80と、ワイヤ状部材63の後端部を操作するための第2の操作部90とを備える。そして、カテーテルチューブ2は、チューブ本体21とその後端部に固定されたハブ64とからなる。なお、この実施例では、2本のワイヤ状部材およびそれらの操作部を備えているが、一方のみであってもよい。さらに、操作部は、カテーテルチューブ2の後端部より突出する部分のワイヤ状部材により構成したものであってもよい。
カテーテルチューブ2のチューブ本体21は、先端から後端まで貫通したルーメン22を備える筒状体であり、可撓性材料により形成される。チューブ本体21としては、外径が、1〜3mm程度であることが好ましく、より好ましくは1.4〜2.7mm程度であり、内径は0.5〜2.7mm程度であることが好ましく、より好ましくは1.1〜2.4mm程度であり、また、長さは500〜2000mm程度であることが好ましく、より好ましくは800〜1500mm程度である。チューブ本体21の形成材料としては、上述したものが使用される。
ハブ64は、図15および図18に示すように、2つの分岐部を有するハブであり、吸引手段接続部6を備えるハブ本体65と、ハブ本体65の後端分岐部の一方に固定されたキャップ66aと、ハブ本体65の後端分岐部の一方内に収納された弁部材67aと、ハブ本体65の後端分岐部の他方に固定されたキャップ66bと、ハブ本体の後端分岐部の他方内に収納された弁部材67bとを備えている。ハブ64の内部は、チューブ本体21内に形成されたメインルーメン22と連通し、吸引手段接続部6は、ルーメン22と連通している。弁部材67a,67bは、吸引手段接続部6より基端側となる部位のカテーテルチューブ内(具体的には、ハブ64内)に設けられ、カテーテルチューブを実質的に液密に閉塞するとともに、ワイヤ状部材62,63を液密状態にて摺動可能なものである。具体的には、弁部材67a,67bは、ハブ本体65のそれぞれの後端分岐部内に収納されるとともに、ハブ本体65の後端分岐部のそれぞれの端部内に侵入したキャップ66a,66bの内筒部の先端部とハブ本体65間により、実質的に移動不能に保持されている。弁部材67a,67bは、ワイヤ状部材62,63の通過および摺動を許容し、液体の通過を阻止するものである。具体的には、弁部材は、ワイヤ状部材の挿入が可能な切り込み、または孔を有する。なお、図示する弁部材67a,67bは、先端側に向かって縮径する先端テーパー部と先端側に向かって縮径するテーパ状内腔を備えている。弁部材の形成材料としては、天然もしくは合成ゴム、もしくはエラストマーが使用できる。さらに、弁部材のワイヤ状部材との接触部には、潤滑剤を塗布またはコーティングしても良い。潤滑剤としては、親水性ポリマーや、シリコーンオイル等が挙げられる。ハブ本体65およびキャップ66a,66bの形成材料としては、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂が好適に使用できる。
第1のワイヤ状部材62は、図16および図17に示すように、先端に形成されたループ部62aと、ループ部62aより後端側に延びる本体部62cを備えている。さらに、この実施例では、図16および図17に示すように、ワイヤ状部材62の一端部62bは、カテーテルチューブ2の先端部に固定材25により固定されている。そして、ループ部62aより基端となるワイヤ状部材62の本体部62cは、カテーテルチューブ2の肉厚内に形成されたワイヤ状部材収納ルーメン26内に、摺動可能に収納されている。このため、ループ部62aは、ワイヤ状部材62のカテーテルの先端側への送り出しおよび基端側への引き戻しにより大きさが変化する。
第2のワイヤ状部材63は、図16および図17に示すように、先端に形成されるとともに、第1のワイヤ状部材62のループ部62a上を越えるように設けられたループ部63aと、ループ部63aより後端側に延びる本体部63cを備えている。さらに、この実施例では、図16および図17に示すように、ワイヤ状部材63の一端部63bは、カテーテルチューブ2の先端部に固定材(図示せず)により固定されている。そして、ループ部63aより基端となるワイヤ状部材63の本体部63cは、カテーテルチューブ2の肉厚内に形成された第2のワイヤ状部材収納ルーメン(図示せず)内に、摺動可能に収納されている。このため、ループ部63aは、ワイヤ状部材63のカテーテルの先端側への送り出しおよび基端側への引き戻しにより大きさが変化する。
ループ部62a,63aの形状としては、真円状、楕円状多角形状のいずれであってもよい。ループ部の最小時の大きさとしては、真円状の場合には、直径0.5〜2.5mmであることが好ましく、より好ましくは、1〜2mmであり、最大時の大きさとしては、真円状の場合には、直径2.6〜5mmであることが好ましく、より好ましくは、3〜4mmである。また、楕円状もしくは多角形状の場合には、最小時の長さ(軸方向に平行な方向の長さ)が、3〜10mmであることが好ましく、より好ましくは、5〜8mmであり、最小時の幅(軸方向に直交する方向の長さ)が、0.5〜2.5mmであることが好ましく、より好ましくは、1〜2mmであり、最大時の長さ(軸方向に平行な方向の長さ)が、20〜30mmであることが好ましく、より好ましくは、22〜28mmであり、最大時の幅(軸方向に直交する方向の長さ)が、3〜5mmであることが好ましく、より好ましくは、3.5〜4.5mmである。ワイヤ状部材62,63としては、線径0.1mm〜1.5mm、長さは700mm〜3000mm、好ましくは1000mm〜2000mmである。
ワイヤ状部材の形成材料としては、上述したものと同じである。
そして、ワイヤ状部材62,63のループ部62a,63aとなりうる部分の外面は、湿潤時(言い換えれば、血液接触時)に摩擦抵抗が低下する潤滑性表面となっている。なお、ワイヤ状部材の全体を潤滑性表面としてもよい。潤滑性表面については、上述したものと同じである。
そして、この実施例のカテーテル60では、図15および図18に示すように、操作部80,90は、ワイヤ状部材62,63のカテーテルの先端側への送り出しおよび基端側への引き戻しを行うための機能を備えている。
具体的には、第1のワイヤ状部材62のための操作部80は、操作部ハウジング81と、この操作部ハウジング内に収納された操作用ホイール83と操作用ホイール83の回転により回転する従動ホイール84と、ハブ64(具体的には、キャップ66a)への装着用部材86、後端部材87とを備えている。2つのホイール83,84は、それぞれの円周上の側面が近接し、ワイヤ状部材62を挟圧保持するようにハウジング81に収納されている。さらに、ホイール83,84の円周上の側面には、ワイヤ状部材62を把持し送り出すための係合部(具体的には、リブもしくは凹部)を備えていてもよい。さらに、ワイヤ状部材62の後端部外面には、上記の係合部と係合可能な係合部(具体的には、凹部もしくはリブ)を備えていてもよい。そして、操作用ホイール83は、ハウジング81より部分的に露出しており、露出部分においてホイールの回転操作が行われる。この実施例の操作部80では、ホイール83をカテーテルの後端側に回転させることにより、ワイヤ状部材62は、先端側に押し出され、ループ部62aが拡大する。また、逆に、ホイール83をカテーテルの先端側に回転させることにより、ワイヤ状部材62は、後端側に引き戻され、ループ部62aは縮小する。
同様に、第2のワイヤ状部材63のための操作部90は、操作部ハウジング91と、この操作部ハウジング内に収納された操作用ホイール93と操作用ホイール93の回転により回転する従動ホイール94と、ハブ64(具体的には、キャップ66b)への装着用部材96、後端部材97とを備えている。2つのホイール93,94は、それぞれの円周上の側面が近接し、ワイヤ状部材63を挟圧保持するようにハウジング91に収納されている。さらに、ホイール93,94の円周上の側面には、ワイヤ状部材63を把持し送り出すための係合部(具体的には、リブもしくは凹部)を備えていてもよい。さらに、ワイヤ状部材63の後端部外面には、上記の係合部と係合可能な係合部(具体的には、凹部もしくはリブ)を備えていてもよい。そして、操作用ホイール93は、ハウジング91より部分的に露出しており、露出部分においてホイールの回転操作が行われる。この実施例の操作部90では、ホイール93をカテーテルの後端側に回転させることにより、ワイヤ状部材63は、先端側に押し出され、ループ部63aが拡大する。また、逆に、ホイール93をカテーテルの先端側に回転させることにより、ワイヤ状部材63は、後端側に引き戻され、ループ部63aは縮小する。
ハウジングおよびホイールの形成材料としては、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体等の硬質もしくは半硬質樹脂、さらには金属材料(例えば、ステンレス鋼、チタン合金)が好適に使用できる。
次に、本発明の他の実施例の血管内異物除去吸引用カテーテルについて説明する。
図19は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルの一実施例の部分省略外観図である。図20は、図19に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの先端部の拡大断面図である。図21は、図19に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの基端部分の拡大図である。図22は、図19に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの基端部分の拡大断面図である。図23は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルの他の実施例の基端部分の拡大断面図である。図24は、図19に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの作用を説明するための説明図である。図25は、図19に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの作用を説明するための説明図である。図26は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルに使用されるワイヤ状部材の一例を説明するための説明図である。図27は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルの他の実施例の先端部の拡大断面図である。
この実施例の血管内異物除去吸引用カテーテル100は、血管内の異物を除去するためのループ部31を有するワイヤ状部材3と、内部にルーメン22を有するとともにルーメン22内を吸引するために吸引手段が接続可能なカテーテルチューブ2とを備える。ワイヤ状部材3は、複数の柔軟性が異なる部分A1,A2,A3を有し、かつ、ループ部31において折り返すとともに、カテーテルチューブの後端側に平行に延びる2本の本体部38,39を備える。さらに、カテーテル100は、ワイヤ状部材3の2本の本体部38,39の一方のカテーテルの先端側への送り出しおよび本体部38,39の他方のカテーテルの基端側への引き戻しを行いループ部31を構成するワイヤ状部材31の部位を変更するためおよびループ部31のカテーテルチューブ2の先端からの突出ならびにループ部31の突出状態でのワイヤ状部材3のカテーテルチューブ2の軸方向への前進および後退を行うための操作部150を備えている。
そして、この実施例のカテーテル100では、操作部150は、ワイヤ状部材3の2本の本体部38,39の一方のカテーテルの先端側への送り出しおよび引き戻しならびに本体部38,39の他方のカテーテルの基端側への引き戻しおよび先端側への送り出しを行うことができるものとなっている。さらに、この実施例のカテーテル100では、操作部150は、ワイヤ状部材3自体をカテーテルチューブの軸方向に前進および後退させるための機能を備えている。
この実施例の血管内異物除去吸引用カテーテル100は、図19に示すように、カテーテルチューブ2と、ワイヤ状部材3と、ワイヤ状部材3を後端部にて操作するための操作部150を構成する操作用部材とを備える。
そして、カテーテルチューブ2は、チューブ本体21とその後端部に固定されたハブ140とからなる。なお、操作部150は、カテーテルチューブ2の後端部より突出する部分のワイヤ状部材により構成したものであってもよい。
カテーテルチューブ2のチューブ本体21としては、上述したものと同じである。
ハブ140は、図19、図21および図22に示すように、いわゆる分岐ハブであり、吸引手段接続部6を備えるハブ本体141と、ハブ本体141の後端部に固定された筒状部材142と、ハブ本体内に収納された弁部材145を備えている。ハブ140の内部は、チューブ本体21内に形成されたルーメン22と連通し、吸引手段接続部6は、ルーメン22と連通している。
弁部材145は、吸引手段接続部6より基端側となる部位のカテーテルチューブ内(具体的には、ハブ内)に設けられ、カテーテルチューブを実質的に液密に閉塞するとともに、後述するワイヤ状部材3の2本の本体部を液密状態にて摺動可能なものである。具体的には、弁部材145は、ハブ本体141の後端部内に収納されるとともに、ハブ本体141の後端部内に侵入した筒状部材142の先端部とハブ本体141間により、実質的に移動不能に保持されている。弁部材145は、ワイヤ状部材3のそれぞれの本体部の通過および摺動を許容し、液体の通過を阻止するものである。弁部材145としては、上述した弁部材45と同様のものが使用される。
筒状部材142は、後述する操作用部材150の先端側部分152aを軸方向に摺動可能に収納するとともに、操作用部材150の突起156を摺動可能に収納する軸方向に延びるスリット143と、操作用部材150の筒状部材142からの離脱を阻止するための係止部144を備えている。操作用部材150を後方に引くと、その突起156は、係止部144に当接する。
ハブ本体141および筒状部材142の形成材料としては、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂が好適に使用できる。
ワイヤ状部材3は、図19および図20に示すように、先端に形成されたループ部31と、ループ部31より後端側に延びる2本の本体部38,39を備えている。この実施例に用いられているワイヤ状部材3は、図26に示すように、複数の柔軟性が異なる部分A1,A2,A3を有しており、第1領域A1,第領域A2,第3領域A3の順で柔軟性が高くなっている。つまり、領域A3が最も柔軟であり、領域A1が最も硬く、領域A2は、両者の中間の柔軟度となっている。なお、柔軟性は、このような段階的なものではなく、領域A1から領域A3に向かうに従って徐々に柔軟性が高くなるようにしてもよい。なお、柔軟性の異なる領域の数としては、上記の3つに限定されるものではなく、2〜5程度が好ましい。そして、この実施例におけるワイヤ状部材3は、無端の完全ループ状となっている。なお、ワイヤ状部材としては、このような無端のものに限定されるものではなく、操作部より露出する2つの自由端を有するものであってもよい。
また、この実施例におけるワイヤ状部材3は、第1領域A1と対をなす第1表示領域S1、第2領域A2と対をなす第2表示領域S2,第3領域A3と対をなす第3表示領域S3を備えている。これら表示領域は、対をなす領域部分によりループ部31が構成されている状態において、操作部150より露出する。このため、第1表示領域S1、第2表示領域S2,第3表示領域S3を識別可能とすることにより、ループ部31が、どの柔軟性を有する領域において構成されているかを容易に確認できる。第1表示領域S1、第2表示領域S2,第3表示領域S3を識別可能とする方法としては、異なる色もしくは模様を付すこと、外面形状を異なるものとすることなどにより行うことができる。
ループ部31の形状としては、真円状、楕円状多角形状のいずれであってもよい。ループ部31の大きさとしては、真円状の場合には、最大時の直径0.5〜5mmであることが好ましく、より好ましくは、1.5〜4.5mmである。また、楕円状もしくは多角形状の場合には、最大時の長さ(軸方向に平行な方向の長さ)が、3〜30mmであることが好ましく、より好ましくは、5〜20mmであり、最大時の幅(軸方向に直交する方向の長さ)が、0.5〜5.0mmであることが好ましく、より好ましくは、1.5〜4mmである。ワイヤ状部材3としては、線径0.1mm〜1.5mm、長さは1200mm〜6000mm、好ましくは1800mm〜4000mmである。
ワイヤ状部材の形成材料としては、上述したものと同じである。
そして、ワイヤ状部材3のループ部31となりうる部分(上述した実施例における柔軟性が異なる部分A1,A2,A3)の外面は、湿潤時(言い換えれば、血液接触時)に摩擦抵抗が低下する潤滑性表面となっている。なお、ワイヤ状部材の全体を潤滑性表面としてもよい。潤滑性表面については、上述したものと同じである。
そして、図19、図21および図22に示すように、カテーテルチューブ2の後端、具体的には、ハブ本体41より突出するワイヤ状部材31の後端部を操作するための操作用部材150が設けられている。上述したように、操作用部材150の先端側部分152aは、筒状部材142内に軸方向に移動可能に収納されている。さらに、筒状部材142の係止部144に当接するまで、操作用部材150の突起156は、筒状部材142のスリット143内を移動可能である。上述のように、この実施例のカテーテルでは、操作用部材は、回転不能に軸方向にスライドするものとなっている。このため、ループ部を軸方向に安定して動かすことができる。なお、このようなものに限定されるものではなく、図23に示すように、操作用部材は、回転可能かつ軸方向にスライドするものであってもよい。この実施例と上述したものとの相違は、筒状部材のスリットおよび操作用部材の突起部を備えない点のみである。この実施例では、操作用部材の先端部分152aの先端側面にリブ(好ましくは環状リブ)が設けられており、このリブが筒状部材142の係止部144に当接するため、操作用部材の筒状部材からの離脱が防止されている。
具体的には、操作部150は、図22に示すように、操作部ハウジング152と、この操作部ハウジング内に収納された操作用ホイール155と操作用ホイール155の回転により回転する第1の従動ホイール153および第2の従動ホイール154と、図21に示すように、操作用ホイール155と連結された回動部材151とを備えている。そして、操作用ホイール155と従動ホイール153は、それぞれの円周上の側面が近接し、ワイヤ状部材3の本体部38を挟圧保持し、また、操作用ホイール155と従動ホイール154もそれぞれの円周上の側面が近接し、ワイヤ状部材3の本体部39を挟圧保持している。なお、ハウジング152の中央突起部152bは、ワイヤ状部材3の本体部38、39を確実に離間させるために設けられている。各ホイール153,154,155の円周上の側面には、ワイヤ状部材3の本体部38、39の送り出しおよび引き戻しを確実なものとするための係合部(具体的には、リブもしくは凹部)を備えていてもよい。さらに、ワイヤ状部材3の本体部外面には、上記の係合部と係合可能な係合部(具体的には、凹部もしくはリブ)を備えていてもよい。回動部材151は、図21に示すように、ハウジング152の表面に設けられている。回動部材151は、回動操作のためのつまみ151aを備えている。
操作用ハウジング、ホイールおよび回動部材の形成材料としては、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体等の硬質もしくは半硬質樹脂、さらには金属材料(例えば、ステンレス鋼、チタン合金)が好適に使用できる。
この実施例の操作部150では、回動部材151を図21中の矢印の上側(ホイール153側)に回転させると、図24におけるホイール153は、ワイヤ状部材3の本体部39を後方に移動(言い換えれば、引き戻す)方向に回転するとともに、ホイール154は、ワイヤ状部材3の本体部38を前方に移動(言い換えれば、押し出す)方向に回転する。これにより、ワイヤ状部材3は、カテーテル内にて、無端ベルトのように回転する。そして、このワイヤ状部材3の動きにより、ループ部31を構成するワイヤ状部材の部位が順次変化する。このため、目的に応じた柔軟性を備える部位によりループ部を構成させることができる。また、ワイヤ状部材3の後端部は、操作部150より露出しており、この露出部に表れる上述した表示領域を確認することにより、ループ部を構成する柔軟性領域を確認することができる。
さらに、操作部150自体をカテーテルの軸方向の前方および後方に移動させることにより、ループ部の突出ならびにループ部の大きさを調整できる。具体的には、図24の最も操作部が後方に位置する状態では、ループ部は、図20の最も内側の破線に示す状態であり、カテーテルチューブ2内に収納されている。そして、操作部150を所定距離前方に押し出すと、図20中の破線に示すように、ループ部がカテーテルチューブより突出する。そして、操作部の先端が筒状部材に当接するまで押し込むと、図20の実線に示す状態となり、ループ部が拡大するとともにその先端位置も前方側に移動する。このため、操作用部材150の軸方向の前後への操作により、ループ部31はカテーテルチューブ2の先端より突出した状態にてカテーテルチューブ2の軸方向の前後に移動する。このため、血管内壁に付着している異物を剥離する。
また、ワイヤ状部材3は、図27に示すようなものであってもよい。この実施例におけるワイヤ状部材3は、ループ部形成用部材32を備えている。ループ部形成用部材32は、ワイヤ状部材3のループ部の一端側を保持するための第1の孔と、ループ部の他端側を保持するための第2の孔を備えている。このループ部形成用部材32を備えることにより、ループ部の大きさは変化しないものとなっている。この点以外は、上述した実施例のカテーテル100と同じである。
この実施例におけるループ部の形状としては、真円状、楕円状多角形状のいずれであってもよい。ループ部31の大きさとしては、真円状の場合には、直径0.5〜5mmであることが好ましく、より好ましくは、1.5〜4.5mmである。また、楕円状もしくは多角形状の場合には、長さ(軸方向に平行な方向の長さ)が、3〜30mmであることが好ましく、より好ましくは、5〜20mmであり、幅(軸方向に直交する方向の長さ)が、0.5〜5mmであることが好ましく、より好ましくは、1.5〜4mmである。ワイヤ状部材3としては、線径0.1mm〜1.5mm、長さは1100mm〜4200mm、好ましくは1700mm〜3200mmである。
そして、この実施例においては、操作部150自体をカテーテルの軸方向の前方および後方に移動させることにより、ループ部31は、同じ大きさを維持した状態にて、カテーテルチューブの先端より離間するように突出する。このため、操作用部材150の軸方向の前後への操作により、ループ部31はカテーテルチューブ2の先端より突出した状態にてカテーテルチューブ2の軸方向の前後に移動する。このため、血管内壁に付着している異物を剥離する。さらに、操作用部材150もカテーテルチューブの軸方向後方に完全に引くことにより、ループ部31は、カテーテルチューブ2(チューブ体2)内に収納される。
そして、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルの使用時の構成を図面を用いて説明する。
図28は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルに吸引手段を取り付けた状態の一例を説明するための説明図である。
血管内異物除去吸引用カテーテル1の吸引手段接続部に、吸引手段であるシリンジ110が取り付けられている。そして、シリンジにて吸引した状態において、操作部5をカテーテルの軸方向前後に操作することにより、血管内壁に付着していた異物が剥離されるとともに、異物は、カテーテルチューブ2内に採取される。
また、図29は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルに吸引手段を取り付けた状態の他の例を説明するための説明図である。
血管内異物除去吸引用カテーテル1の吸引手段接続部には、チューブ121を介して吸引装置120が取り付けられている。そして、吸引装置120によりカテーテルチューブ2のルーメンを所定圧に吸引した状態において、操作部5をカテーテルの軸方向前後に操作することにより、血管内壁に付着していた異物が剥離されるとともに、異物は、カテーテルチューブ2内に採取される。吸引装置120としては、例えば定圧吸引ポンプが使用できる。
上述した血管内異物除去吸引用カテーテルの使用時の構成では、血管内異物除去吸引用カテーテル1を用いて説明したが、上述したすべての実施例のカテーテルにおいても同様に行うことができる。
図1は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルの実施例の部分省略外観図である。 図2は、図1に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの先端部分の拡大断面図である。 図3は、図1に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの基端部分の拡大断面図である。 図4は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルの他の実施例の基端部分の拡大断面図である。 図5は、図1に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの作用を説明するための説明図である。 図6は、図1に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの作用を説明するための説明図である。 図7は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルの他の実施例の部分省略外観図である。 図8は、図7に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの先端部分の拡大断面図である。 図9は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルの他の実施例の先端部の拡大断面図である。 図10は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルの他の実施例の先端部の拡大断面図である。 図11は、図7に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの基端部分の拡大断面図である。 図12は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルの他の実施例の部分省略外観図である。 図13は、図12に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの先端部分の拡大断面図である。 図14は、図12に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの基端部分の拡大断面図である。 図15は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルの他の実施例の部分省略外観図である。 図16は、図15に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの先端部分の拡大斜視図である。 図17は、図15に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの先端部分の拡大面図である。 図18は、図15に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの基端部分の拡大断面図である。 図19は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルの一実施例の部分省略外観図である。 図20は、図19に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの先端部の拡大断面図である。 図21は、図19に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの基端部分の拡大図である。 図22は、図19に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの基端部分の拡大断面図である。 図23は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルの他の実施例の基端部分の拡大断面図である。 図24は、図19に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの作用を説明するための説明図である。 図25は、図19に示した血管内異物除去吸引用カテーテルの作用を説明するための説明図である。 図26は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルに使用されるワイヤ状部材の一例を説明するための説明図である。 図27は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルの他の実施例の先端部の拡大断面図である。 図28は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルに吸引手段を取り付けた状態の一例を説明するための説明図である。 図29は、本発明の血管内異物除去吸引用カテーテルに吸引手段を取り付けた状態の他の例を説明するための説明図である。
符号の説明
1 血管内異物除去吸引用カテーテル
2 カテーテルチューブ
3 ワイヤ状部材
31 ループ部
5 操作部
6 吸引手段接続部

Claims (3)

  1. 血管内の異物を除去するためのループ部を有するワイヤ状部材と、内部にルーメンを有するとともに該ルーメン内を吸引するために吸引手段が接続可能なカテーテルチューブとを備える血管内異物除去吸引用カテーテルであって、前記ワイヤ状部材は、無端の完全ループ状のものであり、かつ、複数の柔軟性が異なる部分を有し、前記ループ部において折り返すとともに、カテーテルチューブの後端側に平行に延びる2本の本体部を備え、さらに、前記カテーテルは、前記ワイヤ状部材の2本の本体部の一方のカテーテルの先端側への送り出しおよび本体部の他方のカテーテルの基端側への引き戻しを行い前記ループ部を構成するワイヤ状部材部位を変更するためおよび前記ループ部の前記カテーテルチューブの先端より突出した状態での前記ワイヤ状部材のカテーテルチューブの軸方向への前進および後退を行うための操作部を備え、さらに、前記カテーテルチューブは、チューブ本体と該チューブ本体の後端部に固定されたハブを備え、該ハブは、前記チューブ本体内に形成されたルーメンと連通する吸引手段接続部と、前記吸引手段接続部より基端側となる部位の前記ハブ内に設けられ、該ハブ内を実質的に液密に閉塞するとともに、前記ワイヤ状部材を液密状態にて摺動可能な弁部材を備えていることを特徴とする血管内異物除去吸引用カテーテル。
  2. 前記ワイヤ状部材の少なくとも前記カテーテルチューブの先端より突出しループ部を形成可能な部分の表面は、湿潤時に潤滑性を有する表面となっているものである請求項に記載の血管内異物除去吸引用カテーテル。
  3. 前記操作部は、操作部ハウジングと、該操作部ハウジング内に収納された操作用ホイールと前記操作用ホイールの回転により回転する第1の従動ホイールおよび第2の従動ホイールと、前記操作用ホイールと連結された回動部材とを備え、前記操作用ホイールと前記第1の従動ホイールは、それぞれの円周上の側面が近接し、前記ワイヤ状部材の一方の前記本体部を挟圧保持し、また、前記操作用ホイールと前記第2の従動ホイールもそれぞれの円周上の側面が近接し、前記ワイヤ状部材の他方の前記本体部を挟圧保持し、前記回動部材の回転により前記ワイヤ状部材は、前記カテーテル内にて、無端ベルトのように回転し、前記ループ部を構成するワイヤ状部材の部位を変化させることができるものである請求項に記載の血管内異物除去吸引用カテーテル。
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