JP5564507B2 - ステントデリバリーシステム - Google Patents

ステントデリバリーシステム Download PDF

Info

Publication number
JP5564507B2
JP5564507B2 JP2011525864A JP2011525864A JP5564507B2 JP 5564507 B2 JP5564507 B2 JP 5564507B2 JP 2011525864 A JP2011525864 A JP 2011525864A JP 2011525864 A JP2011525864 A JP 2011525864A JP 5564507 B2 JP5564507 B2 JP 5564507B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stent
tube
distal
delivery system
proximal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011525864A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2011016386A1 (ja
Inventor
金弥 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TRUMO KABUSHIKI KAISHA
Original Assignee
TRUMO KABUSHIKI KAISHA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TRUMO KABUSHIKI KAISHA filed Critical TRUMO KABUSHIKI KAISHA
Priority to JP2011525864A priority Critical patent/JP5564507B2/ja
Publication of JPWO2011016386A1 publication Critical patent/JPWO2011016386A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5564507B2 publication Critical patent/JP5564507B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/95Instruments specially adapted for placement or removal of stents or stent-grafts
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/82Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/86Stents in a form characterised by the wire-like elements; Stents in the form characterised by a net-like or mesh-like structure
    • A61F2/89Stents in a form characterised by the wire-like elements; Stents in the form characterised by a net-like or mesh-like structure the wire-like elements comprising two or more adjacent rings flexibly connected by separate members
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/95Instruments specially adapted for placement or removal of stents or stent-grafts
    • A61F2/9517Instruments specially adapted for placement or removal of stents or stent-grafts handle assemblies therefor
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/95Instruments specially adapted for placement or removal of stents or stent-grafts
    • A61F2/962Instruments specially adapted for placement or removal of stents or stent-grafts having an outer sleeve
    • A61F2/966Instruments specially adapted for placement or removal of stents or stent-grafts having an outer sleeve with relative longitudinal movement between outer sleeve and prosthesis, e.g. using a push rod
    • A61F2002/9665Instruments specially adapted for placement or removal of stents or stent-grafts having an outer sleeve with relative longitudinal movement between outer sleeve and prosthesis, e.g. using a push rod with additional retaining means

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Transplantation (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)

Description

本発明は、血管、胆管、気管、食道、尿道、消化管その他の臓器などの生体内に形成された狭窄部または閉塞部に、ステントを留置するためのステントデリバリーシステムに関する。
従来より、血管、胆管、食道、気管、尿道、消化管その他の臓器などの生体管腔または体腔に形成された狭窄部あるいは閉塞部にステントを留置して、管腔または体腔空間を確保するステントデリバリーシステムが提案されている。
上記ステントデリバリーシステムを構成するステントとしては、機能および留置方法によって、バルーン拡張型ステントと自己拡張型ステントとがある。
バルーン拡張型ステントは、ステント自身に拡張機能はなく、ステントを目的部位に留置するには、例えば、バルーン上にマウントしたステントを目的部位まで挿入した後、バルーンの拡張力によりステントを拡張(塑性変形)させ目的部位の内面に密着させて固定する。
このタイプのステントは上記のようなステントの拡張作業が必要であるが、収縮したバルーンにステントを直接取り付けて留置することができるので、留置に関してはさほど問題がない。
これに対して、自己拡張型ステントは、ステント自身が収縮および拡張機能を有している。このステントを目的部位に留置するためには、収縮させた状態にて目的部位に挿入した後、収縮状態の維持のために負荷した応力を除去する。例えば、目的部位の内径より小さい外径のシース内にステントを収縮させて収納し、このシースの先端を目的部位に到達させた後、ステントをシースより押し出す。押し出されたステントは、シースから解放されることにより応力負荷が解除され、収縮前の形状に復元し拡張する。これにより、目的部位の内面に密着し固定される。
このタイプのステントは、ステント自身が拡張力を有しているので、バルーン拡張型ステントのような拡張作業は必要なく、血管の圧力等によって径が次第に小さくなり再狭窄を生じるといった問題もない。
しかしながら、自己拡張型ステントは、バルーン拡張型ステントより、一般的に正確に留置しにくいと言われている。その理由は、バルーン拡張型ステントにおいては、ステントを目的の狭窄部に配置した後は、バルーンの中に液体を注入するだけであるため、ステントの拡張時にステントが前後に動くことがない。一方、自己拡張型ステントのデリバリーシステムの構造は、内管と外管の間にステントを収納して拘束し、内管のステント基端側にステントの動きを規制する係止部を設け、外管を基端側に引くことで、ステントの拘束を解放して自己拡張させるものである。このとき外管の体腔内でのたるみや、外管と体腔若しくは外管を導入しているカテーテルとの摩擦、または、システムを体内に導入するためのイントロデューサーといわれるデバイスの弁との摩擦などに起因して、ステントは拡張するときに前進しやすいといわれている。
そこで、本件出願人は、特許文献1(特開2008−272261号公報、米国特許公開2010/0076541号、ヨーロッパ特許公開第2143404号)、特許文献2(特開2008−272262号公報、米国特許公開2010/0076541号、ヨーロッパ特許公開第2143404号)に示すものを提案している。
上記特許文献1のステントデリバリーシステム1は、先端側チューブ2と、基端側チューブ4と、ステント収納用筒状部材5の基端に近接するように配置されたスライドチューブ7と、先端側チューブ2と基端側チューブ4が固定され、かつスライドチューブ7を収納可能な固定チューブ8と、筒状部材5を基端側に移動させるための牽引ワイヤ6a,6bを備える。
また、上記特許文献2のステントデリバリーシステム1は、先端側チューブ2と、基端側チューブ4と、ステント収納用筒状部材5の基端に近接し、かつ筒状部材5に固定されていないスライドチューブ7と、先端側チューブ2と基端側チューブ4が固定され、かつスライドチューブ7を収納可能な固定チューブ8と、筒状部材5を基端側に移動させるための牽引ワイヤ6を備える。スライドチューブ7は、牽引ワイヤ6の牽引により基端側に移動可能であり、内部に収納され、牽引ワイヤが固定されかつスライドチューブとともに移動可能なリング状部材75を備える。
そして、このステントデリバリーシステムは、先端側チューブの先端開口より挿入したガイドワイヤを出すための開口部がデリバリーシステムの基端ではなく、固定チューブに設けられているため、ステント留置作業時において、他のステントデリバリーシステムに交換する作業が容易である。そして、牽引ワイヤを基端側に牽引することにより、ステントを放出できるため、ステントの放出作業時におけるステントの位置移動が極めて少ない。さらに、ステント収納用筒状部材を基端側に牽引するワイヤの過剰巻取によるカテーテルの不必要な湾曲、損傷の発生がないという利点を備えている。
特開2008−272261号公報(米国特許公開2010/0076541号、ヨーロッパ特許公開第2143404号) 特開2008−272262号公報(米国特許公開2010/0076541号、ヨーロッパ特許公開第2143404号)
ステントデリバリーシステムは、内部の空気を液体と置換するプライミング作業を行った後、生体内に挿入されるが、特許文献1および特許文献2のものでは、先端側チューブ2と、ステント収納用筒状部材5、スライドチューブ7および固定チューブ8間に形成される空間内のプライミング作業が必ずしも容易なものではなかった。
そこで、本発明の目的は、自己拡張型ステントを用いるステントデリバリーシステムであって、使用前に行うプライミング作業が容易であり、かつ、ステント留置作業を容易かつ確実に行うことができるステントデリバリーシステムを提供するものである。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
ガイドワイヤルーメンを有する先端側チューブと、基端側チューブと、前記先端側チューブの後端開口を閉塞しないように前記先端側チューブの基端部および前記基端側チューブの先端部が固定された固定チューブと、前記先端側チューブの先端側を被包しかつ前記先端側チューブの基端方向に摺動可能であるステント収納用筒状部材と、該ステント収納用筒状部材内に収納されたステントと、前記ステント収納用筒状部材に一端部が固定され、前記基端側チューブ内を延びるとともに該基端側チューブの基端側に牽引することにより、前記ステント収納用筒状部材を基端側に移動させるための少なくとも一つの牽引ワイヤとを備えるステントデリバリーシステムであって、
前記ステントは、略円筒形状に形成され、中心軸方向に圧縮された状態にて前記ステント収納用筒状部材内に収納され、前記ステント収納用筒状部材からの放出時には外方に拡張可能なものであり、
前記先端側チューブは、該先端側チューブの先端側に位置し、前記ステント収納用筒状部材内に収納された前記ステントの基端と当接し、該ステントの基端側への移動を規制するステント基端部係止部と、該ステント基端部係止部に近接する側壁に設けられたプライミング用先端側スリットと、前記先端側チューブの基端側の側壁に設けられたプライミング用基端側スリットとを備え、
前記プライミング用先端側スリットおよび前記プライミング用基端側スリットは、前記ガイドワイヤルーメンの先端開口もしくは後端開口を閉塞した状態にて前記ガイドワイヤルーメンに液体を注入することにより開口するものであるステントデリバリーシステム。
本発明のステントデリバリーシステムでは、ガイドワイヤルーメンを有する先端側チューブと、基端側チューブと、先端側チューブの後端開口を閉塞しないように先端側チューブの基端部および基端側チューブの先端部が固定された固定チューブと、先端側チューブの先端側を被包しかつ先端側チューブの基端方向に摺動可能であるステント収納用筒状部材と、ステント収納用筒状部材内に収納されたステントと、ステント収納用筒状部材に一端部が固定され、基端側チューブ内を延びるとともに基端側チューブの基端側に牽引することにより、ステント収納用筒状部材を基端側に移動させるための少なくとも一つの牽引ワイヤとを備える。
そして、先端側チューブは、ステント基端部係止部に近接する側壁に設けられたプライミング用先端側スリットと、先端側チューブの基端側の側壁に設けられたプライミング用基端側スリットとを備える。
このため、ガイドワイヤルーメンの先端開口もしくは後端開口を封止した状態にて、ガイドワイヤルーメン内に液体を注入することにより、ステントデリバリーシステムの先端側チューブ内かつ先端側チューブの外側に形成される空間のプライミング作業を容易に行うことができる。さらに、プライミング用先端側スリットおよびプライミング用基端側スリットは、ガイドワイヤルーメンの先端開口もしくは後端開口を閉塞した状態にてガイドワイヤルーメンに液体を注入することにより開口するものとなっている。プライミング用先端側スリットおよびプライミング用基端側スリットは通常状態では実質的に閉塞した状態となっており、プライミング用開口部に起因するキンクが少なく、また、生体内留置作業時におけるプライミング用開口部に起因する血液流通も抑制できる。
特に、本発明では、従来、基端部だけであった内管のプライミング用開口部(本発明では、スリット)を先端側(ステント収納用筒状部材内となる部分の内管)に施すことでプライミングの作業を簡単、確実に行えるものとなっている。さらに、プライミング用開口部をスリットにすることで細径の先端側チューブの場合は、ダメージを与えずにキンクのきっかけとならないものとなっている。
図1は、本発明の実施例のステントデリバリーシステムの部分省略外観図である。 図2は、図1のステントデリバリーシステムの先端部の拡大外観図である。 図3は、図1のステントデリバリーシステムの先端部の拡大断面図である。 図4は、図2のA−A線断面図である。 図5は、図2のB−B線断面拡大図である。 図6は、図2のC−C線断面拡大図である。 図7は、図2のD−D線断面拡大図である。 図8は、図2のE−E線断面拡大図である。 図9は、図1のステントデリバリーシステムのステント収納用筒状部材の基端部およびスライドチューブの先端部付近の拡大断面図である。 図10は、本発明の実施例のステントデリバリーシステムの作用を説明するための説明図である。 図11は、本発明の実施例のステントデリバリーシステムの作用を説明するための説明図である。 図12は、本発明の他の実施例のステントデリバリーシステムの先端部の拡大断面図である。 図13は、本発明の他の実施例のステントデリバリーシステムの先端部の拡大断面図である。 図14は、本発明の他の実施例のステントデリバリーシステムの先端部の拡大断面図である。 図15は、本発明のステントデリバリーシステムに使用されるステントの一例の外観図である。 図16は、本発明のステントデリバリーシステムの操作部付近の拡大正面図である。 図17は、図16に示したステントデリバリーシステムの操作部付近の背面図である。 図18は、図16に示したステントデリバリーシステムの操作部の内部構造を説明するための説明図である。 図19は、図16に示したステントデリバリーシステムの操作部分のみの右側面図である。 図20は、図16に示したステントデリバリーシステムの操作部の内部構造を説明するための説明図である。
次に、本発明のステントデリバリーシステム(生体器官拡張器具)について実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例のステントデリバリーシステムの部分省略外観図である。図2は、図1のステントデリバリーシステムの先端部の拡大外観図である。図3は、図1のステントデリバリーシステムの先端部の拡大断面図である。図4は、図2のA−A線断面図である。図5は、図2のB−B線断面拡大図である。図6は、図2のC−C線断面拡大図である。図7は、図2のD−D線断面拡大図である。図8は、図2のE−E線断面拡大図である。図9は、図1のステントデリバリーシステムのステント収納用筒状部材の基端部およびスライドチューブの先端部付近の拡大断面図である。図10および図11は、本発明の実施例のステントデリバリーシステムの作用を説明するための説明図である。
本発明のステントデリバリーシステム1は、ガイドワイヤルーメン21を有する先端側チューブ2と、基端側チューブ4と、先端側チューブ2の後端開口を閉塞しないように先端側チューブ2の基端部および基端側チューブ4の先端部が固定された固定チューブ8と、先端側チューブ2の先端側を被包しかつ先端側チューブ2の基端方向に摺動可能であるステント収納用筒状部材5と、ステント収納用筒状部材5内に収納されたステント3と、ステント収納用筒状部材5に一端部が固定され、基端側チューブ4内を延びるとともに基端側チューブの基端側に牽引することにより、ステント収納用筒状部材5を基端側に移動させるための牽引ワイヤ6(6a,6b)とを備える。
ステント3は、略円筒形状に形成され、中心軸方向に圧縮された状態にてステント収納用筒状部材5内に収納され、ステント収納用筒状部材5からの放出時には外方に拡張して圧縮前の形状に復元するものである。
そして、先端側チューブ2は、先端側チューブ2の先端側に位置し、ステント収納用筒状部材5内に収納されたステント3の基端と当接し、ステント3の基端側への移動を規制するステント基端部係止部22と、ステント基端部係止部22に近接する側壁に設けられたプライミング用先端側スリット45と、先端側チューブ2の基端側の側壁に設けられたプライミング用基端側スリット46とを備える。そして、プライミング用先端側スリット45およびプライミング用基端側スリット46は、ガイドワイヤルーメン21の先端開口25aもしくは後端開口23を閉塞した状態にてガイドワイヤルーメン21に液体を注入することにより開口するものとなっている。
また、この実施例のステントデリバリーシステム1では、基端側チューブ4の外径が、ステントデリバリーシステム1の基端側チューブ4より先端側における最大径部分の外径より小さいものとなっている。このため、開口23より基端側に延びるガイドワイヤを基端側チューブの側面に沿わせた状態においても、基端側チューブの外径が、ステントデリバリーシステムの基端側チューブより先端側における最大径部分の外径と同等程度のものとすることができ、細径の血管への挿入が可能である。
そして、この実施例のステントデリバリーシステム1は、基端側チューブ4の基端部には、牽引ワイヤ6を巻き取り、ステント収納用筒状部材5を基端側に移動させるための牽引ワイヤ巻取機構を備えている。
この実施例のステントデリバリーシステム1は、先端側チューブ2、ステント3、基端側チューブ4、ステント収納用筒状部材5、牽引ワイヤ6、スライドチューブ7,固定チューブ8および牽引ワイヤ6の巻取機構を有する操作部10を備えている。そして、固定チューブ8は、先端側チューブ2と基端側チューブ4を接続するとともに、先端側チューブ2の基端部と連通する開口23を備えている。
先端側チューブ2は、図1ないし図10に示すように、先端から基端まで貫通するガイドワイヤルーメン21を有するチューブ体であり、先端に固定された先端部材25により、先端部が形成されており、その先端に、先端開口25aを備えている。なお、先端部は、先端側チューブと一体に形成してもよい。そして、先端側チューブ2は、基端部において、固定チューブ8に固定されている。また、先端側チューブ2の基端は、固定チューブ8に形成された開口23と連通している。また、先端側チューブ2の基端部は、図4に示すように、湾曲している。また、開口23は、図1および図4に示すように、基端側に向かって傾斜するように斜めに形成されている。これにより、ガイドワイヤの誘導を容易にしている。
先端側チューブ2は、図に示すように、先端から基端まで貫通したガイドワイヤルーメン21を有するチューブ体である。先端側チューブ2としては、外径が0.3〜2.0mm、好ましくは0.5〜1.5mmであり、内径が0.2〜1.5mm、好ましくは0.3〜1.2mm、長さが、20〜600mm、好ましくは30〜500mmである。
そして、先端部材25は、ステント収納用筒状部材5の先端より先端側に位置し、かつ、図1ないし図4に示すように、先端に向かって徐々に縮径するテーパー状に形成されていることが好ましい。このように形成することにより、狭窄部への挿入を容易なものとする。また、先端側チューブ2は、ステント3よりも先端側に設けられ、ステント収納用筒状部材の先端方向への移動を阻止するストッパーを備えることが好ましい。この実施例では、先端部材25の基端は、ステント収納用筒状部材5の先端と当接可能なものとなっており、上記のストッパーとして機能している。
なお、先端部材(先端部)25の最先端部の外径は、0.5〜1.8mmであることが好ましい。また、先端部材(先端部)25の最大径部の外径は、0.8〜4.0mmであることが好ましい。さらに、先端側テーパー部の長さは、2.0〜20.0mmが好ましい。
また、先端側チューブ2は、図3および図4に示すように、ステント3の基端側への移動を規制するために、チューブ2の先端より所定距離基端側となる位置に設けられたステント基端部係止部22を備えている。係止部22は、環状突出部であることが好ましい。そして、このステント基端部係止部22より先端側が、ステント収納部位となっている。この係止部22の外径は、圧縮されたステント3の基端と当接可能な大きさとなっている。そして、ステント収納用筒状部材5が、基端側に移動しても、係止部22によりステント3は位置を維持するため、ステント収納用筒状部材5より、結果的に放出される。
そして、この実施例のステントデリバリーシステム1では、先端側チューブ2は、図3および図4に示すように、ステント基端部係止部22より所定長(ほぼステントの軸方向長)先端側となる位置に設けられたステント先端部係止部26を備えている。ステント先端部係止部26は、図3および図4に示すように、ステント収納用筒状部材5の先端より、若干基端側に位置している。係止部26は、環状突出部であることが好ましい。そして、このステント先端部係止部26とステント基端部係止部22間が、ステント収納部位となっている。この係止部26の外径は、圧縮されたステント3の先端と当接可能な大きさとなっている。また、ステント先端部係止部26は、基端面が基端方向に向かって縮径するテーパー面となっている。このため、ステント放出時において、ステント先端部係止部26が障害となることがなく、また、ステント3の放出後のステントデリバリーシステム1の回収(具体的には、ガイディングシースあるいはシース内への収納)が容易となる。
ステント基端部係止部22およびステント先端部係止部26の外径は、0.5〜4.0mmであることが好ましい。なお、ステント基端部係止部22およびステント先端部係止部26は、図示するような環状突出部が好ましいが、ステント3の移動を規制し、かつ、押出可能であればよく、例えば、先端側チューブ2に一体にあるいは別部材で設けられた1つまたは複数の突起であってもよい。また、ステント基端部係止部22およびステント先端部係止部26は、X線造影性材料からなる別部材により形成されていてもよい。これにより、X線造影下でステントの位置を的確に把握することができ、手技がより容易なものとなる。X線造影性材料としては、例えば、金、プラチナ、プラチナ−イリジウム合金、銀、ステンレス、白金、あるいはそれらの合金等が好適である。そして、突出部は、X線造影性材料によりワイヤを形成し先端側チューブの外面に巻きつけること、もしくはX線造影性材料によりパイプを形成しかしめる又は接着することにより取り付けられる。
そして、先端側チューブ2は、ステント基端部係止部22に近接する側壁に設けられたプライミング用先端側スリット45を備えている。特に、この実施例のステントデリバリーシステム1では、プライミング用先端側スリット45は、先端側チューブ2の軸方向に複数設けられている。スリット45の数としては、2〜5程度が好ましい。また、プライミング用先端側スリット45は、先端側チューブ2の軸方向に延びるように形成されている。特に、プライミング用先端側スリット45は、先端側チューブ2の中心軸にほぼ平行となるように形成されていることが好ましい。そして、プライミング用先端側スリット45は、ステント基端部係止部22に対して先端側および基端側の側壁に設けられていることが好ましい。この実施例のステントデリバリーシステム1では、ステント基端部係止部22より先端側の側壁に複数(具体的には2つ)のスリット45が設けられるとともに、ステント基端部係止部22より基端側の側壁にもスリット45が設けられている。
また、先端側チューブ2は、先端側チューブ2の基端側の側壁に設けられたプライミング用基端側スリット46を備える。特に、この実施例のステントデリバリーシステム1では、プライミング用基端側スリット46は、先端側チューブ2の軸方向に複数設けられている。スリット46の数としては、2〜5程度が好ましい。また、プライミング用基端側スリット46は、先端側チューブ2の軸方向に延びるように形成されている。特に、プライミング用基端側スリット46は、先端側チューブ2の中心軸にほぼ平行となるように形成されていることが好ましい。
また、先端側チューブ2の外面には、固定チューブ8内、具体的には、図3に示すように、先端側固定チューブ81の基端部となる位置に、スライドチューブ係止部24が設けられている。そして、プライミング用基端側スリット46は、スライドチューブ係止部24に近接した側壁に設けられている。特に、この実施例のステントデリバリーシステム1では、スライドチューブ係止部24より先端側の側壁に複数(具体的には2つ)のスリット46が設けられるとともに、スライドチューブ係止部24より基端側の側壁にもスリット46が設けられている。
そして、プライミング用先端側スリット45およびプライミング用基端側スリット46は、通常状態では開口しないものとなっている。具体的には、スリット45、46は、いわゆる切り込みであり、幅を持たないものとなっている。このため、スリット45、46は、ガイドワイヤルーメン21の先端開口25aもしくは後端開口23を閉塞した状態にて液体を注入することにより開口するものとなっている。また、スリット45、46は、先端側チューブ2のガイドワイヤルーメン21の先端開口25aもしくは後端開口23を閉塞しない状態にて液体を注入しても、実質的に液体が流通しないものとなっている。
プライミング用先端側スリット45の長さとしては、設けるスリットの数によっても相違するが、0.5〜5mmであることが好ましく、特に、1〜3mmであることが好ましい。
そして、プライミング用先端側スリット45およびプライミング用基端側スリット46は、専用の加工用設備やエキシマレーザー装置等を使用することなく簡便に形成することができる。そして、スリット45,46は、細い切り込みであるため、内管を屈曲させてもその部分がキンクすることが少ない。
スリット45,46は、例えば、先端側チューブ内に、芯金を挿入し、スリット形成用窓部を有するスリット用のマスクにセットし、その窓部にカッターを差し込んで線を引くように移動させることにより、形成することができる。
また、本発明のステントデリバリーシステム1では、プライミング用先端側スリット45およびプライミング用基端側スリット46の両者を有するため、プライミング時に液体が両方から流れてきて、低圧にてスムーズかつ短時間でプライミングを行うことができる。
先端側チューブの形成材料としては、硬度があってかつ柔軟性がある材質であることが好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ETFE等のフッ素系ポリマー、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、ポリイミドなどが好適に使用できる。特に、上記の樹脂のうち、熱可塑性を有する樹脂が好ましい。なお、先端側チューブの露出する外面には、生体適合性、特に抗血栓性を有する材料をコーティングしてもよい。抗血栓性材料としては、例えば、ポリヒドロキシエチルメタアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレートとスチレンの共重合体(例えば、HEMA−St−HEMAブロック共重合体)などが好適に使用できる。
また、先端部を先端側チューブと別部材により構成する場合には、先端部(先端部材)25としては、柔軟性を有する材料を用いることが好ましい。例えば、オレフィン系エラストマー(例えば、ポリエチレンエラストマー、ポリプロピレンエラストマー)、ポリアミドエラストマー、スチレン系エラストマー(例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレンコポリマー、スチレン−エチレンブチレン−スチレンコポリマー)、ポリウレタン、ウレタン系エラストマー、フッ素樹脂系エラストマーなどの合成樹脂エラストマー、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴムなどの合成ゴム、ラテックスゴムなどの天然ゴムなどのゴム類が使用される。
さらに、先端側チューブ2は、全体もしくは部分的に設けられた補強層28を備えていてもよい。さらに、プライミング用先端側スリット45、プライミング用基端側スリット46は、補強層28が形成されている部分に設けられていてもよい。また、先端側チューブ2のスリット形成部を除く部分に補強層28を備えるものであってもよい。また、先端側チューブは、補強層を持たないものであってもよい。補強層は、網目状の補強層であることが好ましい。網目状の補強層は、ブレード線で形成することが好ましい。例えば、ワイヤブレードであり、線径0.01〜0.3mm、好ましくは0.03〜0.2mmのステンレス、弾性金属、超弾性合金、形状記憶合金等の金属線で形成することができる。または、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維等の合成繊維で形成してもよい。
そして、先端側チューブ2の外面、ステント3の内面には、摺動性物質が被覆されていることが好ましい。加えて、先端側チューブ2の内面、ステント収納用筒状部材5の内面、スライドチューブ本体71の内面、固定チューブ81の内面、リング状部材41の内面にも摺動性物質が塗布されていることがより好ましい。なお、摺動性物質は、それぞれの面の全体であることが好ましいが、一部であってもよい。このようにすることにより、ステント収納用筒状部材5およびリング状部材41の移動がより良好なものとなる。また、ガイドワイヤの摺動も良好となる。
摺動性物質としては、シリコーンオイルもしくはシリコーン樹脂であることが好ましい。シリコーンオイルとしては、シリコーン油基準(II:薬機第327号厚生省薬務局医療)又はこれと同等以上の外国の基準に適合するものが好適に用いられる。また、シリコーン樹脂としては、ジメチルポリシロキサンなどを主成分とするシリコーン溶液の固化物が好適である。
また、プライミング用先端側スリット45、プライミング用基端側スリット46内面には、スリット密着抑制物質が付着していることが好ましい。スリット密着抑制物質を付着させることにより、プライミング時のスリットの開放が容易なものとなる。スリット密着抑制物質としては、摺動性物質として上述したものが好適に使用できる。
そして、先端側チューブ2の外面、先端側チューブ2の内面、ステント3の内面、ステント収納用筒状部材5の内面、スライドチューブ本体71の内面、固定チューブ81の内面、リング状部材41の内面への摺動性物質の塗布は、プライミング用先端側スリットおよびプライミング用基端側スリットを用いた後述するプライミングと同様の操作にて行うことができる。具体的には、先端部材25にキャップ部材47を取り付け、先端開口25aを閉塞し、この状態にて、固定チューブ8の開口23に摺動性物質含有液(例えば、液状シリコーン)を充填したシリンジ(図示せず)を取り付け、シリンジのプランジャを押圧して、摺動性物質含有液を先端側チューブ2内に注入する。この摺動性物質含有液の注入により、プライミング用先端側スリット45およびプライミング用基端側スリット46は、開口し、摺動性物質含有液が、ステントデリバリーシステムの先端側チューブ内かつ先端側チューブの外側に形成される空間に流入する。そして、余剰の摺動性物質含有液を回収することにより、摺動性物質を被覆することができる。また、プライミング用先端側スリット45、プライミング用基端側スリット46内面へのスリット密着抑制物質の付着も上述したものと同様の操作により行うことができる。特に、スリット密着抑制物質として、摺動性物質と同じものを用いる場合には、上記の摺動性物質含有液の先端側チューブ2内への注入により、同時に行うことができる。なお、上記操作は、固定チューブ8の開口23をシール部材等により封止し、先端部材25に摺動性物質含有液を充填したシリンジを装着することにより行ってもよい。
また、この実施例のステントデリバリーシステム1では、先端側チューブ2と先端部材25は、別部材にて形成されているとともに、先端側チューブ2は、先端部に、ストッパー部材27が固定されている。ストッパー部材27は、先端側チューブ2に固定された筒状部とこの筒状部より、テーパー状に広がるスカート部を備えている。そして、ストッパー部材27は、先端部材25内に埋設された状態となっており、先端部材25の離脱および先端側への移動を防止している。ストッパー部材27は、金属(例えば、ステンレス鋼)により形成することが好ましい。
基端側チューブ4は、図1、図2および図4に示すように、先端から基端まで貫通したチューブ体であり、基端に固定された操作部10を備えている。基端側チューブ4の先端部は、固定チューブ8に、固定部材84により、接合されている。基端側チューブ4は、内部に牽引ワイヤ6を挿通可能な牽引ワイヤ用ルーメンを備えている。
基端側チューブ4としては、長さが300〜1500mm、より好ましくは、700〜1400mmであり、外径が0.5〜1.5mm、好ましくは0.6〜1.3mmであり、内径が0.3〜1.4mm、好ましくは0.5〜1.2mmである。
基端側チューブ4の中心軸と先端側チューブ2の中心軸とのずれの距離としては、0.1〜2.0mmが好ましく、特に、0.5〜1.5mmが好ましい。
基端側チューブの形成材料としては、硬度があってかつ柔軟性がある材質であることが好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ETFE等のフッ素系ポリマー、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、ポリイミドなどが好適に使用できる。なお、基端側チューブの外面には、生体適合性、特に抗血栓性を有する材料をコーティングしてもよい。抗血栓性材料としては、例えば、ポリヒドロキシエチルメタアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレートとスチレンの共重合体(例えば、HEMA−St−HEMAブロック共重合体)などが使用できる。また、基端側チューブ4の形成材料としては、比較的剛性の高い材質を用いてもよい。例えばNi−Ti、真鍮、ステンレス鋼、アルミ等の金属、さらには、比較的剛性の高い樹脂、例えば、塩化ビニル、ポリカーボネート等を用いることもできる。
ステント収納用筒状部材5は、図1ないし図4および図9に示すように所定長を備える管状体であり、先端および後端は開口している。先端開口は、ステント3を体腔内の狭窄部に留置する際、ステント3の放出口として機能する。ステント3は、図11に示すように、この先端開口より押し出されることにより応力負荷が解除されて拡張し圧縮前の形状に復元する。
ステント収納用筒状部材5の長さとしては、20〜400mm程度が好ましく、特に、30〜300mmが好ましい。また、外径としては、0.8〜4.0mm程度が好ましく、特に、1.5〜3.0mmが好ましい。また、ステント収納用筒状部材5の内径としては、1.0〜2.5mm程度が好ましい。
そして、このステント収納用筒状部材5は、基端部に設けられた小径部51aを備える筒状部材本体部51と、この小径部51aを被包するように設けられた筒状部52を備えている。なお、小径部51aの基端部は、筒状部52より突出している。具体的には、牽引ワイヤ6(6a、6b)の先端部69(69a,69b)は、小径部51aと筒状部52間に形成された空隙内に侵入し、空隙に充填された固定剤53により、ステント収納用筒状部材5に固定されている。小径部51aは、外径が基端側に向かって縮径するテーパー部とこのテーパー部より基端側に延びる短い円筒部を備えている。そして、筒状部材本体部51の縮径部51aを被包するように筒状部52は、筒状部材本体部51の基端部に固定されている。このため、筒状部材本体部51の小径部51aは、筒状部材5の内方かつ基端方向に突出する環状突出部を構成している。そして、この環状突出部とステント収納用筒状部材5(具体的には、筒状部52の先端部)内面間により、環状空隙部が形成されている。そして、この実施例では、牽引ワイヤ6(6a、6b)の先端部69(69a,69b)は、小径部51aの外面にて固定されている。そして、この空隙部には、固定剤(接着剤)が充填されており、筒状部材本体部51と筒状部52を一体化している。また、環状空隙部に充填された固定剤等により、後述する牽引ワイヤ6(6a,6b)の先端部(固定点)69(69a,69b)は、筒状部材5に固定されている。固定剤としては、エポキシ樹脂、紫外線硬化樹脂、シアノアクリレート系樹脂などの接着剤を用いることが好ましいが、熱融着であってもよい。
そして、この実施例において用いられているステント収納用筒状部材5では、筒状部材本体部51および筒状部52は、ほぼ同じ外径を有するものとなっている。ステント収納部位の外径としては、1.0〜4.0mm程度が好ましく、特に、1.5〜3.0mmが好ましい。また、ステント収納用筒状部材5の長さとしては、20〜400mm程度が好ましく、特に、30〜300mmが好ましい。また、筒状部材本体部51の長さとしては、10〜200mm程度が好ましく、特に、15〜150mmが好ましく、筒状部52の長さとしては、10〜200mm程度が好ましく、特に、15〜150mmが好ましい。
なお、ステント収納用筒状部材5としては、上述したような筒状部材本体部51と筒状部52からなるものに限定されるものではなく、一体物であってもよい。
スライドチューブ7は、その先端が、ステント収納用筒状部材5の基端に近接するように配置されている。また、スライドチューブ7は、その基端側より固定チューブ8内に収納可能なものとなっている。なお、スライドチューブ7は、基端側より固定チューブ8に被嵌可能なものであってもよい。スライドチューブ7は、牽引ワイヤ6の牽引によりステント収納用筒状部材5とともに基端側に移動可能であり、かつ、ステント収納用筒状部材5に固定されていないものとなっている。
そして、本発明のステントデリバリーシステム1では、図2ないし図9に示すように、スライドチューブ7は、スライドチューブ本体71と、スライドチューブ本体71の先端部に固定され、スライドチューブ本体71の先端を覆い、かつスライドチューブ本体71の先端よりステントデリバリーシステム1の先端側に延びる先端側筒状部材72とを備えている。そして、先端側筒状部材72は、先端側筒状部材72の先端と基端間に位置しかつ少なくとも内径が縮径した縮径部73を有する一体成形筒状体となっている。そして、この実施例では、縮径部73の内径は、スライドチューブ本体71の内径とほぼ等しいまたは若干大きいもしくは若干小さいものとなっている。さらに、この実施例のステントデリバリーシステム1では、図2ないし図9に示すように、先端側筒状部材72は、少なくとも縮径部73以外の部分の外径および内径が、スライドチューブ本体71より大きいものとなっている。そして、縮径部73は、先端側筒状部材72の先端と基端間、具体的には、先端より若干基端側に位置するものとなっている。
そして、この実施例におけるステントデリバリーシステム1では、スライドチューブ本体71の先端と先端側筒状部材72の縮径部73間に、リング状部材41が収納されている。そして、牽引ワイヤ6a,6bは、リング状部材41に固定されている。そして、先端側筒状部材72の縮径部73の内径は、先端側チューブ2の外径より大きいものとなっている。このため、先端側筒状部材72は、先端側チューブ2に接触することなく、基端側に移動可能となっている。また、先端側筒状部材72の縮径部73の内径は、リング状部材41の外径より小さいものとなっている。このため、リング状部材41の先端方向への移動を規制する。そして、牽引ワイヤ6a,6bが基端側に牽引されることにより、スライドチューブ7は、リング状部材41とともに基端側に移動する。また、リング状部材41は、スライドチューブ本体71および先端側筒状部材72のいずれにも固定されておらず、スライドチューブ本体71の先端と先端側筒状部材72の縮径部73間に回動可能に収納されている。スライドチューブ7の先端側筒状部材72は、リング状部材41の回動を許容し、かつ軸方向への大きな移動を縮径部73とスライドチューブ本体71の先端により、実質的に阻止している。このように、リング状部材41が、スライドチューブ7に対して、回動可能であることにより、先端側筒状部材72(スライドチューブ7)の回動に対して、リング状部材41、牽引ワイヤの固定部および牽引ワイヤ自体が追従しにくいものとなる。
この実施例でのリング状部材41は、プラスチック製外筒部材42とこのプラスチック製外筒部材42内に挿入されたプラスチック製外筒部材43と、プラスチック製外筒部材42とプラスチック製外筒部材43間に充填された接着剤44により構成されている。そして、牽引ワイヤ6a,6bは、プラスチック製外筒部材42とプラスチック製外筒部材43間を貫通するとともに、接着剤44によりリング状部材41に固定されている。プラスチック製外筒部材42およびプラスチック製外筒部材43としては、摩擦抵抗の少ないものが好ましく、例えば、ETFE等のフッ素系ポリマー、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、ポリイミドなどが好適に使用できる。
スライドチューブ7は、具体的には、図2ないし図9に示すように、スライドチューブ本体71と、その先端部に固定され、スライドチューブ本体71より外径および内径が大きい先端側筒状部材72とを備えている。そして、この実施例では、スライドチューブ7の先端側部材72は、図9に示すように、先端部74と基端部と、先端部と基端部間(具体的には、先端より若干基端側となる位置)に設けられた縮径部73を備えている。この実施例では、縮径部73は、外径および内径ともに縮径している。なお、縮径部73は、内径のみ縮径するものであってもよい。縮径部73の内径は、上述したように、先端側チューブ2の外径よりある程度大きく、リング状部材41の外径より小さいものとなっている。また、縮径部73は、所定長ほぼ同じ内径にて軸方向に延びるものとなっている。このため、牽引ワイヤの牽引時(言い換えれば、先端側筒状部材72の基端側への移動時)における先端側筒状部材72の変形を少なくし、良好な移動を可能としている。また、先端側筒状部材72の基端部は、接着剤77により、スライドチューブ本体71の先端部に固定されている。そして、リング状部材41と、スライドチューブ本体71の先端間には、樹脂リング76を配置し、接着剤77のリング状部材41への流入を防止してもよい。
また、スライドチューブ本体71の先端部は、先端側筒状部材72の基端部内に侵入するとともに、縮径部73と所定距離離間している。これにより、スライドチューブ本体71の先端部と先端側筒状部材72の縮径部73間に、リング状部材保持部を構成する環状凹部が形成されている。そして、リング状部材保持部であるこの環状凹部内に、リング状部材41が、収納されている。リング状部材41は、スライドチューブ本体71および先端側筒状部材72のいずれにも固定されていないため、回動可能である。しかし、スライドチューブ7内における軸方向への移動は、クリアランスを除き不能となっている。そして、牽引ワイヤ6a,6bは、図5に示すように、リング状部材41の内部に固定されている。牽引ワイヤ6a,6bを牽引することにより、リング状部材41も牽引され、そして、リング状部材41により先端側より押されることにより、スライドチューブ7もステントデリバリーシステム1の基端側に移動する。
また、スライドチューブ7の先端側筒状部材72は、その先端部74が、ステント収納用筒状部材5の小径部51aの基端部を被包していることが好ましい。また、スライドチューブ7の先端側筒状部材72とステント収納用筒状部材5は、接合されていないことが好ましい。この実施例では、図3、図4および図9に示すように、接合されることなく、さらには、実質的に接触することなく、スライドチューブ7の先端側筒状部材72の先端部は、ステント収納用筒状部材5の小径部51aの基端部を被包している。
さらに、この実施例では、スライドチューブ本体71の全体にわたり補強層78を備えている。このような補強層を設けることにより、耐キンク性が向上し、スライドチューブ7のスライドが良好なものとなる。補強層は、網目状の補強層であることが好ましい。網目状の補強層は、ブレード線で形成することが好ましい。例えば、ワイヤブレードであり、線径0.01〜0.3mm、好ましくは0.03〜0.2mmのステンレス、弾性金属、超弾性合金、形状記憶合金等の金属線で形成することができる。または、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維等の合成繊維で形成してもよい。
固定チューブ8は、この実施例のステントデリバリーシステム1では、図2ないし図4、図7および図10に示すように、外径の大きい先端側固定チューブ81と、この先端側固定チューブ81の基端部に固定された基端側固定チューブ82を備えている。そして、先端側固定チューブ81は、先端縮径部81aを備えており、先端縮径部81aの内面は、スライドチューブ7の基端部の外面に接触している。そして、スライドチューブ7は、先端側固定チューブ81に固定されておらず、基端側に摺動することにより、先端側固定チューブ81内に侵入し、収納される。
この実施例のように、スライドチューブ7が、固定チューブ8内にスライド収納されるタイプのものであることが好ましいが、これに限定されるものではなく、スライドチューブを基端側にスライドすることにより、固定チューブがスライドチューブにより被嵌されるタイプのものであってもよい。
基端側固定チューブ82の先端部は、先端側固定チューブ81の基端内に侵入し、固定部81bにより固定されている。また、先端側チューブ2の外面には、固定チューブ8内、具体的には、図10に示すように、先端側固定チューブ81の基端部となる位置に、スライドチューブ係止部24が設けられている。スライドチューブ7は、このスライドチューブ係止部24に当接するまで、基端側にスライド可能となっている。言い換えれば、スライドチューブ7は、このスライドチューブ係止部24に当接することにより、それ以上の基端側への移動が規制されている。
さらに、この実施例では、図10に示すように、固定チューブ8の先端側部分、具体的には、先端側固定チューブ81は、そのほぼ全体にわたり補強層85を備えている。補強層としては、網目状のもの、螺旋状のものなどが好ましい。特に、網目状補強層であることが好ましい。網目状補強層としては、金属細線により網状に形成されたものが好適である。金属細線としては、ステンレス鋼が好ましい。さらに、図10に示すように、基端側固定チューブ82との接続部となる部分には、補強層が存在しないものとすることが好ましい。
先端側チューブ2の基端部には、その基端部を収納した筒状固着部材83が設けられており、また、基端チューブ4の先端には、筒状固定部材84が設けられている。そして、図4および図7に示すように、基端側固定チューブ82に、筒状固着部材83および筒状固定部材84が固着されている。
また、図2および図3に示すように、このステントデリバリーシステム1では、複数(具体的には、2本)の牽引ワイヤ6a,6bを備えており、牽引ワイヤ6a、6bは、上述した筒状部材5が備える空隙部にて、固定点69a、69b部分が、固定剤53により、ステント収納用筒状部材5の小径部の外側に固定されている。また、牽引ワイヤ6a,6bおよびこの固定点69a、69bは、所定長離間している。
ステント収納用筒状部材5(筒状部材本体部51、筒状部52)、スライドチューブ7(スライドチューブ本体71、先端側筒状部材72)、固定チューブ8(先端側固定チューブ81、基端側固定チューブ82)の形成材料としては、ステント収納用筒状部材に求められる物性(柔軟性、硬度、強度、滑り性、耐キンク性、伸縮性)を考慮して、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、PTFE、ETFE等のフッ素系ポリマー、さらには、熱可塑性エラストマーが好ましい。熱可塑性エラストマーとしては、ナイロン系(例えば、ポリアミドエラストマー)、ウレタン系(例えば、ポリウレタンエラストマー)、ポリエステル系(例えば、ポリエチレンテレフタレートエラストマー)、オレフィン系(例えば、ポリエチレンエラストマー、ポリプロピレンエラストマー)の中から適宜選択される。
さらに、ステント収納用筒状部材5の外面には、潤滑性を呈するようにするための処理を施すことが好ましい。このような処理としては、例えば、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等の親水性ポリマーをコーティング、または固定する方法などが挙げられる。また、ステント収納用筒状部材5の内面に、ステント3の摺動性を良好なものにするため、上述のものをコーティング、または固定してもよい。
また、ステント収納用筒状部材5は、上記のようなポリマーの2層構造(例えば、外面はナイロン、内面はPTFE)の組み合わせで形成しても良い。
そして、ステントデリバリーシステム1は、ステント収納用筒状部材5の基端部に一端部が固定され、ステント収納用筒状部材5の基端を越え、スライドチューブ7,固定チューブ8を貫通し、基端側チューブ4内を延びる牽引ワイヤ6を備えている。そして、この牽引ワイヤ6を基端側チューブの基端側に牽引することにより、ステント収納用筒状部材5およびスライドチューブ7は、基端側に移動する。
そして、図1ないし図3、図5ないし図10に示すように、このステントデリバリーシステム1では、複数(具体的には、2本)の牽引ワイヤ6a,6bを備えており、牽引ワイヤ6a、6bは、ステントに近い部分に設けられた固定点69a、69bにより、ステント収納用筒状部材5の基端部に固定されている。また、牽引ワイヤ6a,6bおよびこの固定点69a、69bは、所定距離離間するように配置されている。
さらに、この実施例では、牽引ワイヤ6a,6bは、牽引により移動する部材にも固定されている。具体的には、図9に示し、また、上述したように、牽引ワイヤ6a,6bは、スライドチューブ7が備えるリング状部材41にも固定されている。このため、この実施例のステントデリバリーシステム1では、牽引ワイヤ6a,6bが、基端側に牽引されることにより、リング状部材41も基端側に牽引され、このリング状部材41にスライドチューブ7(スライドチューブ本体71)が当接することにより、スライドチューブも基端側に牽引される。よって、この実施例では、ステント収納用筒状部材5とスライドチューブ7とは、両者それぞれが別個に牽引されるものとなっており、牽引時に、ステント収納用筒状部材5とスライドチューブ7が当接しないものとなっている。また、牽引ワイヤ6a,6bの牽引時の力は、固定点69a、69bと牽引により移動する部材であるリング状部材41の固定部とに分散されるため、固定点69a、69bにおける牽引ワイヤ6a,6bとステント収納用筒状部材5間の固定が解除されることを確実に防止する。
この実施例のステントデリバリーシステム1では、牽引ワイヤ6は、図1に示すように、基端側チューブ4を貫通し、基端側チューブの基端より延出するものとなっている。
牽引ワイヤの構成材料としては、線材もしくは複数本の線材を撚ったものが好適に使用できる。また、牽引ワイヤの線径は、特に限定されないが、通常、0.01〜0.55mm程度が好ましく、0.1〜0.3mm程度がより好ましい。
また、牽引ワイヤ6の形成材料としては、ステンレス鋼線(好ましくは、バネ用高張力ステンレス鋼)、ピアノ線(好ましくは、ニッケルメッキあるいはクロムメッキが施されたピアノ線)、または超弾性合金線、Ni−Ti合金、Cu−Zn合金、Ni−Al合金、タングステン、タングステン合金、チタン、チタン合金、コバルト合金、タンタル等の各種金属により形成された線材や、ポリアミド、ポリイミド、超高分子量ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素系樹脂等の比較的高剛性の高分子材料、あるいは、これらを適宜組み合わせたものが挙げられる。
また、牽引ワイヤの側面に滑性を増加させる低摩擦性樹脂を被覆してもよい。低摩擦性樹脂としては、フッ素系樹脂、ナイロン66、ポリエーテルエーテルケトン、高密度ポリエチレン等が挙げられる。この中でも、フッ素系樹脂がより好ましい。フッ素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、エチレンテトラフルオロエチレン、パーフロロアルコキシ樹脂等が挙げられる。またシリコーンや各種親水性樹脂によるコーティングであってもよい。
さらに、この実施例のステントデリバリーシステム1では、上述した牽引ワイヤとは別に、剛性付与体11が設けられている。剛性付与体11は、図1、図4,図7に示すように、ステントデリバリーシステム1の基端側より延び、基端側チューブ4内を通り、さらに、固定チューブ8に侵入している。そして、剛性付与体11の先端11aは、図4に示すように、スライドチューブ係止部24に固定されている。剛性付与体11の先端11aをスライドチューブ係止部24の形成材料に埋設することにより固定することが好ましい。なお、牽引ワイヤ6a、6bは、図3に示すように、スライドチューブ係止部24に固定されておらず、スライドチューブ係止部24に形成された通路24a、24bを通過している。
さらに、この実施例のステントデリバリーシステム1では、図4に示すように、剛性付与体11は、固定チューブ8に固定される筒状固定部材84にも固定されている。筒状固定部材84には、図4に示すように、軸方向に所定長のびる剛性付与体固定部84aが形成されている。このように、剛性付与体11の先端部を2カ所において固定することにより、剛性付与体11の先端部による強い補強効果を発揮する。特に、スライドチューブ係止部24へのスライドチューブ7の当接時において、スライドチューブ係止部24を補強する。
そして、剛性付与体11は、基端部にて基端側チューブ4の基端部もしくは後述する操作部10に固定されていることが好ましい。このような剛性付与体11を設けることにより、牽引ワイヤの牽引時におけるステントデリバリーシステムの変形を抑制できる。また、剛性付与体11の先端11aは、スライドチューブ係止部24による固定を確実にするために、平坦部となるように形成してもよい。さらに、側面に波状部分を形成して固定部材からの抜け止めを設けてもよい。
剛性付与体11としては、線材もしくは複数本の線材を撚ったものが好適に使用できる。また、剛性付与体11の太さは、特に限定されないが、通常、0.01〜1.5mm程度が好ましく、0.1〜1.0mm程度がより好ましい。
また、剛性付与体11としては、本体側部分(具体的には、基端側チューブ内となる部分)が剛性が高く(例えば、線径が太い)、先端側部分が剛性が低い(具体的には、線径が細い)ものであることが好ましい。さらに、両者の変化点は、線径がテーパー状に変形するテーパー部となっていることが好ましい。
また、剛性付与体11の形成材料としては、ステンレス鋼線(好ましくは、バネ用高張力ステンレス鋼)、ピアノ線(好ましくは、ニッケルメッキあるいはクロムメッキが施されたピアノ線)、または超弾性合金線、Ni−Ti合金、Cu−Zn合金、Ni−Al合金、タングステン、タングステン合金、チタン、チタン合金、コバルト合金、タンタル等の各種金属により形成された線材が挙げられる。また、剛性付与体11は、牽引ワイヤより、硬質であることが好ましい。
ステント収納用筒状部材5内には、ステント3が収納されている。
ステント3としては、いわゆる自己拡張型ステントであればどのようなものであってもよい。例えば、ステント3としては、図15(拡張して圧縮前の形状に復元した状態を示している)に示すような形状を有しているものが好適に使用できる。この例のステント3は、円筒状フレーム体30と、この円筒状フレーム体30を構成するフレーム36a,36bにより区画(囲撓)された開口34およびフレーム36aにより区画された切欠部35を有しており、フレーム体30は両端部33a,33bを有している。
ステントは、例えば、留置される生体内部位に適合した外径を有する後述する超弾性合金製金属パイプを準備し、パイプの側面を、切削加工(例えば、機械的切削、レーザ切削)、化学エッチングなどにより部分的に除去して、側面に複数の切欠部または複数の開口を形成することにより作製される。
このステント3はフレーム体30の端部に切欠部35を有するので、ステント3の端部33a,33bの変形が容易となり、特に、端部の部分的変形が可能となり、留置される血管の変形時に対する応答が良好である。また、端部33a,33bは、複数のフレーム36aの端部により形成されているため、つぶれにくく、十分な強度を有する。また、両端部間には、フレーム36a,36bにより囲まれた開口34が形成されており、この開口34は、フレーム36aの変形により容易に変形する。このため、ステント3はその中央部(フレーム体30の中央部)での変形も容易である。なお、切欠部および開口は図示した形状および個数に限定されるものではなく、切欠部としては、3〜10個、開口としては、3〜10個程度が好適である。
フレーム体30は、外径が2.0〜30mm、好ましくは、2.5〜20mm、内径が1.4〜29mm、好ましくは1.6〜28mmのものであり、長さは、10〜150mm、より好ましくは15〜100mmである。
なお、ステントの形状は、図15に示すものに限定されるものではない。例えば、両端部に台形状の切欠部が形成されるとともに、中央部にハニカム状に複数の六角形の開口が形成されているもの、また、両端部に長方形状の切欠部が形成され、中央部に複数の長方形状(切欠部の二倍の長さを有する)の開口が形成されているものなどであってもよい。さらに、ステント3の形状は、挿入時に縮径可能であり、かつ、体内放出時に拡径(復元)可能なものであればよく、上述の形状に限定されるものではない。例えば、コイル状のもの、円筒状のもの、ロール状のもの、異形管状のもの、高次コイル状のもの、板バネコイル状のもの、カゴまたはメッシュ状のものでもよい。
ステントを形成する材料としては、超弾性合金が好適に使用される。ここでいう超弾性合金とは一般に形状記憶合金といわれ、少なくとも生体温度(37℃付近)で超弾性を示すものである。特に好ましくは、49〜53原子%NiのTi−Ni合金、38.5〜41.5重量%ZnのCu−Zn合金、1〜10重量%XのCu−Zn−X合金(X=Be,Si,Sn,Al,Ga)、36〜38原子%AlのNi−Al合金等の超弾性合金が好適に使用される。特に好ましくは、上記のTi−Ni合金である。また、Ti−Ni合金の一部を0.01〜10.0%Xで置換したTi−Ni−X合金(X=Co,Fe,Mn,Cr,V,Al,Nb,W,Bなど)とすること、またはTi−Ni合金の一部を0.01〜30.0%原子で置換したTi−Ni−X合金(X=Cu,Pb,Zr)とすること、また、冷間加工率または/および最終熱処理の条件を選択することにより、機械的特性を適宜変えることができる。また、上記のTi−Ni−X合金を用いて冷間加工率および/または最終熱処理の条件を選択することにより、機械的特性を適宜変えることができる。
使用される超弾性合金の座屈強度(負荷時の降伏応力)は、5〜200kgf/mm(22℃)、より好ましくは、8〜150kgf/mm、復元応力(除荷時の降伏応力)は、3〜180kgf/mm(22℃)、より好ましくは、5〜130kgf/mmである。ここでいう超弾性とは、使用温度において通常の金属が塑性変形する領域まで変形(曲げ、引張り、圧縮)させても、変形の解放後、加熱を必要とせずにほぼ圧縮前の形状に回復することを意味する。
また、本発明のステントデリバリーシステムに使用されるステントは、略円筒形状に形成された縮径可能なステント本体と、ステント本体の側面を封鎖する筒状カバー(図示せず)を備えるものであってもよい。
なお、本発明のステントデリバリーシステムは、上述した実施例に限定されるものではない。例えば、図12に示すステントデリバリーシステム20のようなものであってもよい。
この実施例のステントデリバリーシステム20では、固定チューブ8は、上述したステントデリバリーシステム1のように、先端側固定チューブ81と基端側固定チューブ82とを備えるものではなく、一体に形成された固定チューブ8aを備えるものとなっている。そして、図12に示すように、固定チューブ8aは、先端側より、スライドチューブ係止部24の配置付近までのびる補強層85を備えている。補強層は、上述したものと同じである。
さらに、上述したすべての実施例において、図13に示すステントデリバリーシステム30のようなものであってもよい。
この実施例のステントデリバリーシステム30では、牽引ワイヤ6a、6bの先端部(69a,69b)は、ステント収納用筒状部材5の小径部の51aに固定された金属リング54により、固定されている。そして、金属リング54の外面には、樹脂等により形成された被覆部55が設けられており、金属リング54および牽引ワイヤ6a、6bの先端を露出しないものとしている。この実施例のステントデリバリーシステム30では、ステントデリバリーシステム1が備えるステント収納用筒状部材5の小径部の51aを被包する筒状部52を持たないものとなっている。
また、上述したすべての実施例において、図13に示すステントデリバリーシステム30のスライドチューブ係止部24cのように、牽引ワイヤ6a、6bを貫通するための通路を備えず、牽引ワイヤ6a、6bが、スライドチューブ係止部24cの外側を通過するものであってもよい。
さらに、上述したすべての実施例において、上述のようなリング状部材41を持たないものであってもよい。
さらに、上述したすべての実施例において、図14に示すステントデリバリーシステム40のようなものであってもよい。
上述した実施例のステントデリバリーシステムでは、固定チューブ8は、牽引時において、スライドチューブ7を基端側より収納するタイプ、言い換えれば、スライドチューブ7のスライドチューブ本体71が、基端より、固定チューブ8内に侵入するタイプのものとなっている。
これに対して、この実施例のステントデリバリーシステム40では、牽引時において、スライドチューブ7が基端側より固定チューブ8を被嵌するタイプ、言い換えれば、スライドチューブ7のスライドチューブ本体71aが、基端より、固定チューブ8の先端側固定チューブ81cを被包するものとなっている。
このため、スライドチューブ本体71aの内径は、固定チューブ8の先端側固定チューブ81cの外径とほぼ等しい、もしくは、若干大きいものとなっている。先端側固定チューブ81cは、固定部81bにより、その基端部において、基端側固定チューブ82の先端部に固定されている。また、この実施例では、部材24は、スライドチューブ係止部として機能しない。
そして、本発明のステントデリバリーシステム1は、図1,図16ないし図20に示すように、基端側チューブ4の基端に固定された操作部10を備えている。
図16は、本発明のステントデリバリーシステムの操作部付近の拡大正面図である。図17は、図16に示したステントデリバリーシステムの操作部付近の背面図である。図18は、図16に示したステントデリバリーシステムの操作部の内部構造を説明するための説明図である。図19は、図16に示したステントデリバリーシステムの操作部分のみの右側面図である。図20は、図16に示したステントデリバリーシステムの操作部の内部構造を説明するための説明図である。
この実施例のステントデリバリーシステム1における操作部10は、牽引ワイヤ巻取機構に加えて、牽引ワイヤ巻取機構の回転を解除可能にロックするロック機構および牽引ワイヤ巻取機能の牽引ワイヤの巻取方向と逆方向への回転を規制する逆回転規制機構を備えている。
操作部10は、図16ないし図20に示すように、操作部ハウジング50を備える。操作部ハウジング50は、第1ハウジング50aと第2ハウジング50bにより構成されている。操作部ハウジング50は、基端側および中央部が屈曲しかつ丸みを帯びた形状となっており、把持しやすく、かつ、把持した状態におけるローラの操作を容易なものとしている。
そして、図18に示すように、基端側チューブ4の基端には、筒状コネクタ48の先端部が固定されている。また、操作部ハウジング50内には、コネクタ48の基端部に接続されたシール機構が収納されている。このシール機構は、図18に示すように、コネクタ48の後端部に固定された先端部を備えるシール機構筒状本体部材70と、筒状本体部材70の基端に固定されたキャップ部材70aと、筒状本体部材70とキャップ部材70a間に配置されたシール部材70bと、筒状本体部材内に収納された剛性付与体固定用部材70cを備えている。本体部材70およびキャップ部材70aは、貫通する開口部を備えている。シール部材70bは、牽引ワイヤ6(6a,6b)を液密状態かつ摺動可能に貫通させるための孔部もしくはスリットを備えている。また、剛性付与体固定用部材70cには、剛性付与体11の基端部が固定されている。そして、剛性付与体固定用部材70cは、筒状本体部材70内に固定されている。
ハウジング50は、図16ないし図19に示すように、操作用回転ローラ61を部分的に突出させるための開口部58、ローラ61に設けられた歯車部62の突出部と係合するロック用リブ(図示せず)、ローラ61の回転軸の一端64bを収納する軸受部94b、ローラ61の回転軸の他端64aを収納する軸受部94aを備えている。ロック用リブは、ローラ61の歯車部62に形成された突起部間に侵入可能な形状となっている。また、軸受部94a、94bは、図16および図17に示すように、ローラ61の回転軸の一端64bおよび他端64aを収納するとともに、上述の開口部と離間する方向に延びる瓢箪状のものとなっている。なお、軸受部94a、94bは、瓢箪状に限定されるものではなく、ロック用リブとの係合が解除できる距離移動が可能なものであればよい。例えば、軸受部94a、94bの形状は、長円、矩形、楕円状などであってもよい。特に、この実施例の操作部10では、上記の軸受部94a、94bは、図16および図17に示すように、瓢箪状のものとなっている。このため、操作用回転ローラ61を押し、軸受部94a,94bの一端側空間に収納されているローラ61の回転軸の端部64a,64bを、軸受部94a,94bの中央部内側面に形成された向かい合うリブ部分を乗り越えさせることにより、ローラ61の回転軸の端部64a,64bは、軸受部94a,94bの他端側空間に収納された状態となる。図18に示す状態が、ローラ61が押圧された状態である。そして、この状態において、ローラ61は、付勢部材により押圧されるが、ローラ61の回転軸の端部64a,64bは、軸受部94a,94bの中央部内側面に形成された向かい合うリブ部分に当接するため、軸受部94a,94bの一端側空間に移動しない。このため、ローラ61は、回転可能な状態を維持するものとなっている。
そして、この実施例では、図17および図20に示すように、操作部10は、カラー部材12を備えている。カラー部材12は、巻取シャフト部63を収納するとともに、巻取シャフト部63との間に環状空間を形成するカラー部14を有する。このカラー部14により、巻取シャフト部63に巻き取られた牽引ワイヤのゆるみが防止される。また、カラー部材12は、回転ローラの押圧時の移動の誘導および回転ローラのガタツキを抑制する機能も有する。カラー部材12のピン13が、第1ハウジング50aの突出部(軸受部)59および第2ハウジング50bの凹部(軸受部)158によって軸支されている。そして、軸受部94a、94bは、図16および図17に示すように、ピン13(軸受部59、158)を中心とする緩やかな円弧状に形成されており、かつ、ローラ61が、ロック用リブの高さ以上の距離を移動可能な長さを有するものとなっている。また、カラー部材12は、図20に示すように、側面よりカラー部14内の空間に到達する向かい合う2つの切欠部15を備えている。牽引ワイヤ6は、一方の切欠部15を貫通し、巻取シャフト部63に固定されている。
そして、牽引ワイヤ巻取機構は、ローラ61と、このローラ61の回転により回転する巻取シャフト部63とにより構成されている。巻取シャフト部63は、牽引ワイヤ6の基端部を把持もしくは固定している。具体的には、図17に示すように、牽引ワイヤ6の基端部には、ワイヤ6より大きく形成されたアンカー部65を備えており、巻取シャフト部63には、牽引ワイヤ6を収納可能なスリット63aが設けられている。そして、アンカー部65がスリット63aの基端外方に位置するように、巻取シャフト部63のスリット63aに、牽引ワイヤ6の基端部が収納されている。これにより、巻取シャフト部63が回転することにより、ワイヤ6は、巻取シャフト部63外面に巻き取られる。なお、牽引ワイヤ6の巻取シャフト部63への把持もしくは固定は、上述のものに限定されるものではなく、どのような方式のものであってもよい。例えば、牽引ワイヤ6の基端もしくは基端部を直接、巻取シャフトに固定してもよい。
また、牽引ワイヤ6の巻き取られる基端部は、巻取を容易なものとするために、柔軟なものとなっていることが好ましい。このような柔軟なものとする方法としては、牽引ワイヤ6の基端部を柔軟な材料により形成する方法、牽引ワイヤ6の基端部を細径とする方法などにより行うことができる。
そして、この実施例では、巻取シャフト部63は、回転ローラ61と同軸となるように一体化されている。さらに、図16、図18および図19に示すように、巻取シャフト部63は、回転ローラ61の一方の側面側に設けられている。そして、回転ローラ61を回転させることにより、巻取シャフト部63も同時に回転する。そして、回転ローラの回転操作量に比べて、牽引ワイヤの巻取量が少ないことが好ましい。このようにすることにより、ゆっくりとした巻取を行うことができ、ステント収納用筒状部材の基端側への移動もゆっくりかつ良好なものとなる。この実施例では、巻取シャフト部の外径は、回転操作用ローラより小径となっているため、回転ローラの回転操作量に比べて、牽引ワイヤの巻取量が少ないものとなっている。
また、巻取シャフト部63の外径としては、1〜60mm程度が好適であり、特に、3〜30mmが好ましく、回転ローラの外径としては、巻取シャフト部の外径の1〜20倍程度が好適であり、特に、1〜10倍が好ましい。また、回転ローラの外径としては、10〜60mm程度が好適であり、特に、15〜50mmが好ましい。
なお、回転ローラと巻取シャフト部は、このような一体的なものに限定されるものではなく、回転ローラが回転することにより、追従して回転する別部材により構成したものであってもよい。回転ローラの回転の伝達方式としては、ギア形式のもの、ベルト形式のものであってもよい。また、ローラ610を操作する際に接触する可能性のある表面部位は、滑りにくい表面となっていることが好ましい。例えば、ローラ61を操作する際に接触する可能性のある表面部位には、ローレット処理、エンボス処理、高摩擦材料被覆などを行うことが好ましい。
そして、この実施例の操作部10は、牽引ワイヤ巻取機構の回転を解除可能にロックするロック機構、牽引ワイヤ巻取機能の牽引ワイヤの巻取方向と逆方向への回転を規制する逆回転規制機構を備えている。
操作用回転ローラ61は、図16ないし図18に示すように、同軸にかつ一体的に回動するように設けられた歯車部62を備えている。さらに、図19、図20に示すように、歯車部62は、回転ローラ61の他方の側面側(言い換えれば、巻取シャフト部63が設けられた面と反対側の面)に設けられている。よって、歯車部62と巻取シャフト部63は、操作用ローラ部が構成する壁により仕切られた状態となっている。
また、操作用回転ローラ61は、部分的に開口部より露出しており、この部分が操作部となる。そして、回転ローラは、一方の側面(具体的には、歯車部の側面)に設けられた回転軸の他端64aおよび他方の側面(具体的には、巻取シャフトの側面)に設けられた回転軸の一端64bを備えている。
さらに、ハウジング50内には、回転ローラ61をハウジングの開口部方向に付勢する付勢手段(付勢部材)80を備えている。具体的には、付勢手段80により、ローラ61は、付勢されている。さらに、ハウジング50には、付勢部材80により付勢された回転ローラ61の歯車部62の突起部間に侵入可能なロック用リブ(図示せず)が設けられている。このため、回転ローラ61は、付勢部材80により付勢された状態では、図17に示す状態となり、ロック用リブが歯車部62の突起部と係合するため、回転不能となっている。そして、回転ローラ61をロック用リブと離間する方向に押すと、回転ローラの回転軸の一端64bおよび他端64aは、ハウジング50に設けられた軸受部94aおよび94b内を移動し回転可能となる。よって、この実施例の操作部10は、回転ローラ61を押圧しない状態での回転を規制しており、牽引ワイヤ巻取機構の回転を解除可能にロックするロック機構を有するものとなっている。
さらに、この実施例の操作部では、上記の付勢手段80と上述した歯車部62により、牽引ワイヤ巻取機能の牽引ワイヤの巻取方向と逆方向への回転を規制する逆回転規制機構が構成されている。
操作部10内には、図16ないし図18に示すように、逆回転規制機構を備えている。この操作部10では、付勢部材80に逆回転規制機構が設けられており、付勢部材80は、逆回転規制部材でもある。逆回転規制機構は、逆回転規制部材(付勢部材でもある)80の先端部の上記操作用回転ローラ61の歯車部62と向かい合う部分に設けられ、歯車部と噛合可能な噛合部88と、弾性変形可能部86と、ハウジングへの装着部87を備えている。また、第1ハウジング50aは、内面に形成された第1の突出部(軸受部)59および第2の突出部79を備えている。第1の突出部59は、逆回転規制部材(付勢部材)80の弾性変形可能部86内に侵入するとともに、弾性変形可能部86の内面形状に対応した外面形状を有するものとなっている。具体的には、弾性変形可能部86の内面形状は、円弧状となっており、第1の突出部59は、その円弧形状に対応した円筒状となっている。そして、逆回転規制部材(付勢部材)80の装着部87は、第1ハウジング50aに形成された第1の突出部59と第2の突出部79間に装着可能な形状となっている。そして、逆回転規制部材(付勢部材)80は、その装着部87が、第1ハウジング50aの第1の突出部59と第2の突出部79間に装着されることにより、回動不能に装着されるとともに、弾性変形可能部86の弾性力により、操作用回転ローラ61を開口部58方向に付勢するものとなっている。また、逆回転規制部材(付勢部材)80の装着部87は、カラー部材12に設けられた円盤状の突出部13aにより、側面方向への移動が規制されている。
そして、上述したように、ローラ61を押圧することにより、ローラは回転可能となる。しかし、図18の矢印方向(牽引ワイヤを巻き取る方向)への回転は可能であるが、逆方向にローラ61を回転させようとすると、歯車部62の1つの歯部と逆回転規制部材(付勢部材)80の噛合部88とが係合し、その回転を阻止する。これにより、牽引ワイヤ巻取機能の牽引ワイヤの巻取方向と逆方向へのローラの回転を規制する。また、この操作部10では、図19に示すように、逆回転規制部材(付勢部材)80は、第1ハウジング50aの内面と回転ローラ61の側面間に配置されている。このため、逆回転規制部材(付勢部材)80の横方向(水平方向)への動きが、第1ハウジング50aの内面と回転ローラ61の側面により規制されるものとなっている。
歯車部62は、回転ローラより小径のものとなっており、歯車部62の外径としては、10〜60mm程度が好適であり、特に、15〜50mmが好ましく、歯数としては、4〜200程度が好適であり、特に、4〜70が好ましい。
そして、操作部10が備えるカラー部材12は、一端部がピン13により軸支されているとともに、他端側のカラー部14は、巻取シャフト部63を収納するとともに、巻取シャフト部63との間に環状空間を形成する。この環状空間はあまり大きな空間ではなく、巻き取ったワイヤの外面間により狭小な環状空間を形成するものである。
次に、本発明のステントデリバリーシステム1の使用方法について図面を用いて説明する。
使用準備として、プライミングを行う。図10に示すように、先端部材25にキャップ部材47を取り付け、先端開口25aを閉塞する。この状態にて、固定チューブ8の開口23に生理食塩水を充填したシリンジ(図示せず)を取り付ける。そして、シリンジのプランジャを押圧して、生理食塩水を先端側チューブ2内に注入する。この生理食塩水の注入により、図10に示すように、プライミング用先端側スリット45およびプライミング用基端側スリット46は、開口し、生理食塩水は、ステントデリバリーシステムの先端側チューブ内かつ先端側チューブの外側に形成される空間に流入し、プライミングが行われる。そして、先端部材25に装着したキャップ部材47を取り外す。なお、プライミング操作は、固定チューブ8の開口23をシール部材等により封止し、先端部材25に生理食塩水を充填したシリンジを装着することにより行ってもよい。
そして、プライミングが終了したステントデリバリーシステム1の先端部材の開口部25aに、多くの場合は既に体内に留置されているガイドワイヤの末端を挿入し、開口23よりガイドワイヤ(図示せず)を出す。次に、生体内に挿入されているガイディングカテーテル(図示せず)内にステントデリバリーシステム1を挿入し、ガイドワイヤに沿わせてステントデリバリーシステム1を押し進め、目的とする狭窄部内にステント収納用筒状部材5のステント収納部位を位置させる。
次に、操作部10の操作用回転ローラ61を押圧した後、ローラを図18の矢印方向に回転させる。これにより、牽引ワイヤ6は、巻取シャフト63の外周面に巻き取られるとともに、ステント収納用筒状部材5およびスライドチューブ7は、軸方向基端側に移動する。この時、ステント3はその後端面が先端側チューブ2のステント基端部係止部22の先端面に当接し係止されるので、ステント収納用筒状部材5の移動に伴って、ステント収納用筒状部材5の先端開口より放出される。この放出により、ステント3は、図11に示すように、自己拡張し狭窄部を拡張するとともに狭窄部内に留置される。
本発明のステントデリバリーシステムは、以下のものである。
(1) ガイドワイヤルーメンを有する先端側チューブと、基端側チューブと、前記先端側チューブの後端開口を閉塞しないように前記先端側チューブの基端部および前記基端側チューブの先端部が固定された固定チューブと、前記先端側チューブの先端側を被包しかつ前記先端側チューブの基端方向に摺動可能であるステント収納用筒状部材と、該ステント収納用筒状部材内に収納されたステントと、前記ステント収納用筒状部材に一端部が固定され、前記基端側チューブ内を延びるとともに該基端側チューブの基端側に牽引することにより、前記ステント収納用筒状部材を基端側に移動させるための少なくとも一つの牽引ワイヤとを備えるステントデリバリーシステムであって、
前記ステントは、略円筒形状に形成され、中心軸方向に圧縮された状態にて前記ステント収納用筒状部材内に収納され、前記ステント収納用筒状部材からの放出時には外方に拡張可能なものであり、
前記先端側チューブは、該先端側チューブの先端側に位置し、前記ステント収納用筒状部材内に収納された前記ステントの基端と当接し、該ステントの基端側への移動を規制するステント基端部係止部と、該ステント基端部係止部に近接する側壁に設けられたプライミング用先端側スリットと、前記先端側チューブの基端側の側壁に設けられたプライミング用基端側スリットとを備え、
前記プライミング用先端側スリットおよび前記プライミング用基端側スリットは、前記ガイドワイヤルーメンの先端開口もしくは後端開口を閉塞した状態にて前記ガイドワイヤルーメンに液体を注入することにより開口するものであるステントデリバリーシステム。
そして、本発明の実施態様は、以下のものであってもよい。
(2) 前記プライミング用先端側スリットおよび/または前記プライミング用基端側スリットは、前記先端側チューブの軸方向に複数設けられている上記(1)に記載のステントデリバリーシステム。
(3) 前記プライミング用先端側スリットおよび/または前記プライミング用基端側スリット内面には、スリット密着抑制物質が付着している上記(1)または(2)に記載のステントデリバリーシステム。
(4) 前記先端側チューブの外面または/および前記ステントの内面には、摺動性物質が被覆されている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。
(5) 前記プライミング用先端側スリットは、前記先端側チューブの軸方向に複数設けられており、かつ、少なくとも一つの前記プライミング用先端側スリットは、前記ステント基端部係止部より基端側の側壁に設けられている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。
(6) 前記プライミング用先端側スリットおよび/または前記プライミング用基端側スリットは、前記先端側チューブの中心軸にほぼ平行となるように形成されている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。
(7) 前記先端側チューブは、全体もしくは部分的に設けられた補強層を備え、前記プライミング用先端側スリットおよび/または前記プライミング用基端側スリットは、前記補強層が形成されている部分に設けられている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。
(8) 前記ステントデリバリーシステムは、前記ステント収納用筒状部材の基端に近接するように配置されたスライドチューブを備え、かつ、前記固定チューブは、前記スライドチューブを基端側より収納可能もしくは前記スライドチューブは、基端側より前記固定チューブに被嵌可能であり、前記スライドチューブは、前記牽引ワイヤの牽引により前記ステント収納用筒状部材とともに基端側に移動可能であり、かつ、前記ステント収納用筒状部材に固定されていないものとなっている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。
(9) 前記スライドチューブは、スライドチューブ本体と、該スライドチューブ本体の先端部に固定され、前記スライドチューブ本体の先端を覆い、かつ前記スライドチューブ本体の先端より前記ステントデリバリーシステムの先端側に延びる先端側筒状部材とを備え、該先端側筒状部材は、該先端側筒状部材の先端と基端間に位置しかつ少なくとも内径が縮径した縮径部を有する一体成形筒状体である上記(8)に記載のステントデリバリーシステム。
(10) 前記ステントデリバリーシステムは、前記スライドチューブ本体の先端と前記先端側筒状部材の前記縮径部間に収納されたリング状部材を備え、前記牽引ワイヤは、前記リング状部材に固定されている上記(9)に記載のステントデリバリーシステム。
(11) 前記リング状部材は、前記スライドチューブ本体および前記先端側筒状部材のいずれにも固定されておらず、前記スライドチューブ本体の先端と前記先端側筒状部材の前記縮径部間に回動可能に収納されている上記(10)に記載のステントデリバリーシステム。
(12) 前記基端側チューブの基端部には、前記牽引ワイヤを巻き取り、前記ステント収納用筒状部材を基端側に移動させるための牽引ワイヤ巻取機構を備える操作部を有する上記(1)ないし(11)のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。

Claims (12)

  1. ガイドワイヤルーメンを有する先端側チューブと、基端側チューブと、前記先端側チューブの後端開口を閉塞しないように前記先端側チューブの基端部および前記基端側チューブの先端部が固定された固定チューブと、前記先端側チューブの先端側を被包しかつ前記先端側チューブの基端方向に摺動可能であるステント収納用筒状部材と、該ステント収納用筒状部材内に収納されたステントと、前記ステント収納用筒状部材に一端部が固定され、前記基端側チューブ内を延びるとともに該基端側チューブの基端側に牽引することにより、前記ステント収納用筒状部材を基端側に移動させるための少なくとも一つの牽引ワイヤとを備えるステントデリバリーシステムであって、
    前記ステントは、略円筒形状に形成され、中心軸方向に圧縮された状態にて前記ステント収納用筒状部材内に収納され、前記ステント収納用筒状部材からの放出時には外方に拡張可能なものであり、
    前記先端側チューブは、該先端側チューブの先端側に位置し、前記ステント収納用筒状部材内に収納された前記ステントの基端と当接し、該ステントの基端側への移動を規制するステント基端部係止部と、該ステント基端部係止部に近接する側壁に設けられたプライミング用先端側スリットと、前記先端側チューブの基端側の側壁に設けられたプライミング用基端側スリットとを備え、
    前記プライミング用先端側スリットおよび前記プライミング用基端側スリットは、前記ガイドワイヤルーメンの先端開口もしくは後端開口を閉塞した状態にて前記ガイドワイヤルーメンに液体を注入することにより開口するものであることを特徴とするステントデリバリーシステム。
  2. 前記プライミング用先端側スリットおよび/または前記プライミング用基端側スリットは、前記先端側チューブの軸方向に複数設けられている請求項1に記載のステントデリバリーシステム。
  3. 前記プライミング用先端側スリットおよび/または前記プライミング用基端側スリット内面には、スリット密着抑制物質が付着している請求項1または2に記載のステントデリバリーシステム。
  4. 前記先端側チューブの外面または/および前記ステントの内面には、摺動性物質が被覆されている請求項1ないし3のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。
  5. 前記プライミング用先端側スリットは、前記先端側チューブの軸方向に複数設けられており、かつ、少なくとも一つの前記プライミング用先端側スリットは、前記ステント基端部係止部より基端側の側壁に設けられている請求項1ないし4のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。
  6. 前記プライミング用先端側スリットおよび/または前記プライミング用基端側スリットは、前記先端側チューブの中心軸にほぼ平行となるように形成されている請求項1ないし5のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。
  7. 前記先端側チューブは、全体もしくは部分的に設けられた補強層を備え、前記プライミング用先端側スリットおよび/または前記プライミング用基端側スリットは、前記補強層が形成されている部分に設けられている請求項1ないし6のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。
  8. 前記ステントデリバリーシステムは、前記ステント収納用筒状部材の基端に近接するように配置されたスライドチューブを備え、かつ、前記固定チューブは、前記スライドチューブを基端側より収納可能もしくは前記スライドチューブは、基端側より前記固定チューブに被嵌可能であり、前記スライドチューブは、前記牽引ワイヤの牽引により前記ステント収納用筒状部材とともに基端側に移動可能であり、かつ、前記ステント収納用筒状部材に固定されていないものとなっている請求項1ないし7のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。
  9. 前記スライドチューブは、スライドチューブ本体と、該スライドチューブ本体の先端部に固定され、前記スライドチューブ本体の先端を覆い、かつ前記スライドチューブ本体の先端より前記ステントデリバリーシステムの先端側に延びる先端側筒状部材とを備え、該先端側筒状部材は、該先端側筒状部材の先端と基端間に位置しかつ少なくとも内径が縮径した縮径部を有する一体成形筒状体である請求項8に記載のステントデリバリーシステム。
  10. 前記ステントデリバリーシステムは、前記スライドチューブ本体の先端と前記先端側筒状部材の前記縮径部間に収納されたリング状部材を備え、前記牽引ワイヤは、前記リング状部材に固定されている請求項9に記載のステントデリバリーシステム。
  11. 前記リング状部材は、前記スライドチューブ本体および前記先端側筒状部材のいずれにも固定されておらず、前記スライドチューブ本体の先端と前記先端側筒状部材の前記縮径部間に回動可能に収納されている請求項10に記載のステントデリバリーシステム。
  12. 前記基端側チューブの基端部には、前記牽引ワイヤを巻き取り、前記ステント収納用筒状部材を基端側に移動させるための牽引ワイヤ巻取機構を備える操作部を有する請求項1ないし11のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。
JP2011525864A 2009-08-03 2010-07-29 ステントデリバリーシステム Active JP5564507B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011525864A JP5564507B2 (ja) 2009-08-03 2010-07-29 ステントデリバリーシステム

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009180455 2009-08-03
JP2009180455 2009-08-03
PCT/JP2010/062810 WO2011016386A1 (ja) 2009-08-03 2010-07-29 ステントデリバリーシステム
JP2011525864A JP5564507B2 (ja) 2009-08-03 2010-07-29 ステントデリバリーシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2011016386A1 JPWO2011016386A1 (ja) 2013-01-10
JP5564507B2 true JP5564507B2 (ja) 2014-07-30

Family

ID=43544282

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011525864A Active JP5564507B2 (ja) 2009-08-03 2010-07-29 ステントデリバリーシステム

Country Status (6)

Country Link
US (1) US9901468B2 (ja)
EP (1) EP2431009B1 (ja)
JP (1) JP5564507B2 (ja)
CN (1) CN102365064B (ja)
BR (1) BR112012002439A2 (ja)
WO (1) WO2011016386A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017526476A (ja) * 2014-09-15 2017-09-14 クック・メディカル・テクノロジーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニーCook Medical Technologies Llc ラチェット作動式血管インターベンション装置送達システム

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9339384B2 (en) * 2011-07-27 2016-05-17 Edwards Lifesciences Corporation Delivery systems for prosthetic heart valve
US10098767B2 (en) * 2012-04-27 2018-10-16 Medtronic Vascular, Inc. Reconfigurable stent-graft delivery system and method of use
US9011513B2 (en) * 2012-05-09 2015-04-21 Abbott Cardiovascular Systems Inc. Catheter having hydraulic actuator
US9095463B2 (en) * 2013-02-21 2015-08-04 Medtronic Vascular, Inc. Stent-graft delivery having a tip capture mechanism with elongated cables for gradual deployment and repositioning
JP6037946B2 (ja) * 2013-06-10 2016-12-07 オリンパス株式会社 ステント留置装置
WO2015012007A1 (ja) * 2013-07-22 2015-01-29 テルモ株式会社 ステントデリバリーシステム
US9974676B2 (en) 2013-08-09 2018-05-22 Cook Medical Technologies Llc Wire collection device with geared advantage
US9974677B2 (en) 2013-08-20 2018-05-22 Cook Medical Technologies Llc Wire collection device for stent delivery system
US10959868B2 (en) 2014-09-15 2021-03-30 Cook Medical Technologies, LLC Ratchet operated vascular intervention device delivery system
JP2016140659A (ja) * 2015-02-04 2016-08-08 テルモ株式会社 ステントデリバリーシステム
USD795425S1 (en) 2015-08-12 2017-08-22 Cook Medical Technologies Llc Ratchet pawl for thumbwheel actuated stent delivery system
USD786429S1 (en) 2015-09-04 2017-05-09 Cook Medical Technologies Llc Handle for thumbwheel actuated medical stent delivery device
JP6854282B2 (ja) * 2015-09-18 2021-04-07 テルモ株式会社 押圧可能なインプラント送出システム
CN106618800B (zh) * 2016-11-23 2018-02-02 沛嘉医疗科技(苏州)有限公司 一种用于主动脉瓣输送系统的新型tip端头及其制造方法
CA3206418A1 (en) 2017-02-14 2018-08-23 W. L. Gore & Associates, Inc. Implantable medical device delivery systems and methods
US10441449B1 (en) 2018-05-30 2019-10-15 Vesper Medical, Inc. Rotary handle stent delivery system and method
CN110693635B (zh) * 2018-07-09 2022-05-27 先健科技(深圳)有限公司 管腔支架输送器
US10449073B1 (en) 2018-09-18 2019-10-22 Vesper Medical, Inc. Rotary handle stent delivery system and method
CN111096833B (zh) * 2018-10-25 2022-06-07 东莞市先健医疗有限公司 输送器
CN115337132A (zh) * 2018-12-27 2022-11-15 深圳市先健畅通医疗有限公司 输送装置及系统
JP2022068383A (ja) * 2019-03-13 2022-05-10 テルモ株式会社 展開物デリバリーシステム
JPWO2021107103A1 (ja) * 2019-11-29 2021-06-03
US11219541B2 (en) 2020-05-21 2022-01-11 Vesper Medical, Inc. Wheel lock for thumbwheel actuated device
CN116209411A (zh) * 2020-09-23 2023-06-02 株式会社钟化 医疗用管状体运送装置
CN113274178A (zh) * 2020-10-29 2021-08-20 贵州医科大学 一种血管支架输送器

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01119266A (ja) * 1987-11-02 1989-05-11 Terumo Corp 体腔の内径確保用装置
JPH09276413A (ja) * 1995-12-07 1997-10-28 Sarcos Inc カテーテルの中空案内ワイヤ
US5976152A (en) * 1997-01-28 1999-11-02 Regan Stent, Inc. Method and system for deploying shape memory prostheses with heated fluid
JP2003521307A (ja) * 2000-01-31 2003-07-15 アドバンスド、カーディオバスキュラー、システムズ、インコーポレーテッド デリバリー精度を向上させた自己拡張型ステントおよびステントデリバリーシステム
JP2008272261A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Terumo Corp 生体器官拡張器具
JP2008272262A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Terumo Corp 生体器官拡張器具

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU623100B2 (en) * 1987-10-08 1992-05-07 Terumo Kabushiki Kaisha Instrument and apparatus for securing inner diameter of lumen of tubular organ
CN2198933Y (zh) * 1994-04-08 1995-05-31 青岛市第四人民医院 封闭式多功能导管
US6027508A (en) * 1996-10-03 2000-02-22 Scimed Life Systems, Inc. Stent retrieval device
US6295990B1 (en) * 1998-02-03 2001-10-02 Salient Interventional Systems, Inc. Methods and systems for treating ischemia
US6375676B1 (en) 1999-05-17 2002-04-23 Advanced Cardiovascular Systems, Inc. Self-expanding stent with enhanced delivery precision and stent delivery system
WO2008136239A1 (ja) 2007-04-27 2008-11-13 Asahi Glass Company, Limited 帯状板ガラスの切線加工装置及び方法、並びに板ガラスの製造方法
ATE545392T1 (de) 2007-04-27 2012-03-15 Terumo Corp System zum anbringen eines stents

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01119266A (ja) * 1987-11-02 1989-05-11 Terumo Corp 体腔の内径確保用装置
JPH09276413A (ja) * 1995-12-07 1997-10-28 Sarcos Inc カテーテルの中空案内ワイヤ
US5976152A (en) * 1997-01-28 1999-11-02 Regan Stent, Inc. Method and system for deploying shape memory prostheses with heated fluid
JP2003521307A (ja) * 2000-01-31 2003-07-15 アドバンスド、カーディオバスキュラー、システムズ、インコーポレーテッド デリバリー精度を向上させた自己拡張型ステントおよびステントデリバリーシステム
JP2008272261A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Terumo Corp 生体器官拡張器具
JP2008272262A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Terumo Corp 生体器官拡張器具

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017526476A (ja) * 2014-09-15 2017-09-14 クック・メディカル・テクノロジーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニーCook Medical Technologies Llc ラチェット作動式血管インターベンション装置送達システム

Also Published As

Publication number Publication date
EP2431009A1 (en) 2012-03-21
EP2431009A4 (en) 2012-12-05
CN102365064A (zh) 2012-02-29
CN102365064B (zh) 2014-11-19
BR112012002439A2 (pt) 2017-08-08
WO2011016386A1 (ja) 2011-02-10
JPWO2011016386A1 (ja) 2013-01-10
EP2431009B1 (en) 2016-09-14
US9901468B2 (en) 2018-02-27
US20120116493A1 (en) 2012-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5564507B2 (ja) ステントデリバリーシステム
JP5425110B2 (ja) ステントデリバリーシステム
JP4928764B2 (ja) 生体器官拡張器具
JP4804780B2 (ja) 生体器官拡張器具
JP5767114B2 (ja) ステントデリバリーシステム
WO2006104143A1 (ja) 生体器官拡張器具
JP4033747B2 (ja) 生体器官拡張用器具
JP5727813B2 (ja) 生体内留置用ステントおよび生体器官拡張器具
JP4805082B2 (ja) 生体器官拡張器具
JP5015654B2 (ja) 生体器官拡張器具
JP6438005B2 (ja) ステントデリバリーシステムおよびステントデリバリー方法
JP5054421B2 (ja) 生体器官拡張器具
JP4890065B2 (ja) 生体器官拡張器具
JP5946296B2 (ja) 生体器官拡張器具
JP4976913B2 (ja) 生体器官拡張器具
JP2012070775A (ja) 生体器官拡張器具
JP2010207356A (ja) 生体器官拡張器具
JP2012055484A (ja) 生体器官病変部改善用器具
JP2011015811A (ja) 生体器官拡張器具
JP5171472B2 (ja) 生体器官拡張器具
JP5094980B2 (ja) 生体器官拡張器具
JP3754055B2 (ja) 体腔内狭窄部治療用器具
WO2013136965A1 (ja) 生体内留置用ステントおよびステントデリバリーシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130605

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140603

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140616

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5564507

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250