JP2006247040A - カテーテル組立体 - Google Patents

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Abstract

【課題】血管狭窄部の診断や拡張治療等における操作が容易で、患者の負担を軽減することができるカテーテル組立体を提供すること。
【解決手段】カテーテル組立体1は、内部にルーメン31が形成されたカテーテル本体3と、カテーテル本体3の内側に挿入または配置される管状体本体19と、これらを一括して保持し得る挟持具20とを備えている。挟持具20は、カテーテル本体3が挿入可能な筒状をなす挟持具本体8と、挟持具本体8の一端側に位置する挟持部17と、挟持具本体8の外周側に設けられ、挟持部17に当接する当接部93を有する操作部材9とを備え、組立状態で、操作部材9が挟持具本体8に対し他端方向に移動するように操作部材9を操作することにより、挟持部17が当接部93に押圧されて変形し、該変形した挟持部17がカテーテル本体3および管状体本体19を挟持するよう構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、内部にルーメンが形成されたカテーテル本体と、該カテーテル本体の内側に挿入または配置される管状体と、これらを一括して保持し得る挟持具とを備えるカテーテル組立体に関する。
曲がりくねったり分岐したりする血管にカテーテルを挿入する場合、通常、先にガイドワイヤを挿入しながらそのガイドワイヤに沿ってカテーテルを挿入する。例えば、血管(下肢血管等)の狭窄部の拡張治療のために血管にガイドワイヤを挿入し、そのガイドワイヤに沿ってカテーテルを挿入する場合、ガイドワイヤは狭窄部を通過できても、ガイドワイヤに沿って挿入するカテーテルは狭窄部を通過し難いことが多い。狭窄の程度が著しい(殆ど閉塞したような)高度の狭窄部の場合はなおさらである。
このような高度の狭窄部の場合、血管の狭窄部より下流側は血液の流れが殆どなく、上流側からカテーテルのルーメンを介して造影剤を血管内に注入しても、その造影剤が狭窄部の下流側へ到達せず、狭窄部より下流側の血管の状態が確認できない状態となる。
そのため、上流側からカテーテルを進め、カテーテルの先端部を狭窄部を通過させて狭窄部の下流側まで挿入し、この位置でカテーテルのルーメンを介して造影剤を注入し、狭窄部の下流側の血管を造影することが必要となる。
ところで、ガイドワイヤと組合せて使用するカテーテル(剛性可変カテーテル)が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、このカテーテルは、カテーテルの先端とガイドワイヤとの間やカテーテル自身に段差があり、その段差が狭窄部の通過を阻害して、狭窄部の通過がし難い。そのため、前述したような、カテーテルを狭窄部を通過させる必要がある場合、このカテーテルでは、対応できないという欠点がある。
また、カテーテルを血管に挿入した後、該カテーテルに沿うようにバルーンカテーテルを挿入し、そのバルーンを拡張して狭窄部を拡張治療することが行われるが、通常、カテーテルの基端には造影剤の注入口等を形成するハブが固着されているので、カテーテルにバルーンカテーテルを挿通させる際には、一旦カテーテルを血管から抜き取り、再度ガイドワイヤを挿入し、このガイドワイヤを先行させつつバルーンカテーテルを挿入する操作が必要である。
そのため、操作が煩雑であるとともに、患者の負担が増大するという欠点がある。
特表平6−507566号公報の図1、図2
本発明は、血管狭窄部の診断や拡張治療等における操作が容易で、患者の負担を軽減することができるカテーテル組立体を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(5)本発明により達成される。
(1) 内部にルーメンが形成されたカテーテル本体と、該カテーテル本体の内側に挿入または配置される管状体と、これらを一括して保持し得る挟持具とを備えるカテーテル組立体であって、
前記挟持具は、
前記カテーテル本体が挿入可能な筒状をなす挟持具本体と、
前記挟持具本体の一端側に位置する挟持部と、
前記挟持具本体の外周側に設けられ、前記挟持部に当接する当接部を有する操作部材とを備え、
前記カテーテル本体と前記管状体と前記挟持具とを組み立てた組立状態で、前記操作部材が前記挟持具本体に対し他端方向に移動するように該操作部材を操作することにより、前記挟持部が前記当接部に押圧されて変形し、該変形した挟持部が前記カテーテル本体および前記管状体を挟持するよう構成されていることを特徴とするカテーテル組立体。
(2) 内部にルーメンが形成されたカテーテル本体と、該カテーテル本体の内側に挿入または配置される管状体と、これらを一括して保持し得る挟持具とを備えるカテーテル組立体であって、
前記挟持具は、
前記カテーテル本体が挿入可能な筒状をなす挟持具本体と、
前記挟持具本体の外周側に設けられた操作部材とを備え、
前記カテーテル本体と前記管状体と前記挟持具とを組み立てた組立状態で、前記操作部材の操作方向に応じて、前記カテーテル本体および前記管状体を挟持する状態と、前記カテーテル本体を挟持する状態とを取り得るよう構成されていることを特徴とするカテーテル組立体。
(3) 内部にルーメンが形成されたカテーテル本体と、該カテーテル本体の内側に挿入または配置される管状体と、これらを一括して保持し得る挟持具とを備えるカテーテル組立体であって、
前記挟持具は、
前記カテーテル本体が挿入可能な筒状をなし、第1の挟持部を有する挟持具本体と、
前記挟持具本体の一端側に位置する第2の挟持部と、
前記挟持具本体の外周側に設けられ、前記第1の挟持部に当接する第1の当接部と、前記第2の挟持部に当接する第2の当接部とを有する操作部材とを備え、
前記カテーテル本体と前記管状体と前記挟持具とを組み立てた組立状態で、前記操作部材が前記挟持具本体に対し他端方向に移動するように該操作部材を操作することにより、前記第2の挟持部が前記第2の当接部に押圧されて変形し、該変形した第2の挟持部が前記カテーテル本体を挟持する状態と、
前記組立状態で、前記操作部材が前記挟持具本体に対し一端方向に移動するように該操作部材を操作することにより、前記第1の挟持部が前記カテーテル本体および前記管状体を挟持する状態とを取り得るよう構成されていることを特徴とするカテーテル組立体。
(4) 内部にルーメンが形成され、基端部にはその外径がほぼ一定であるか若しくは縮径部分を備えるカテーテル本体と、
前記ルーメン内に挿入した状態で操作可能な線状体と、
前記カテーテル本体とともに前記線状体を挟持し、前記カテーテル本体の外周側に位置する挟持具とを有することを特徴とするカテーテル組立体。
(5) 前記カテーテル本体に対し挿入・抜去自在であり、医療器具の端部が接続可能な接続手段が基端部に設けられている管状体をさらに有し、
前記挟持具は、前記カテーテル本体とともに前記管状体または前記線状体を選択的に挟持するものであり、
前記カテーテル本体と前記管状体と前記挟持具とを組み立てた状態では、前記カテーテル本体および前記管状体が一括して固定され、
前記カテーテル本体と前記線状体と前記挟持具とを組み立てた状態では、前記カテーテル本体および前記線状体が一括して固定されるよう構成されている上記(4)に記載のカテーテル組立体。
本発明によれば、挟持具を操作することにより、カテーテル本体およびそれに挿入されるもの(管状体等)を容易に一括して固定する、すなわち、挟持することができ、よって、例えば血管狭窄部の診断や拡張治療において、カテーテル組立体の狭窄部の通過の操作を容易、円滑に行うことができる。
また、カテーテル組立体の操作を円滑に行なうこと、すなわち、短時間で行うことができ、よって、患者への負担を軽減することができる。
また、挟持具が管状体または線状体を選択的に挟持し得るよう構成されている場合には、例えば、カテーテル本体から線状体を抜去し、当該線状体に替えて、管状体をカテール本体に挿入して、造影剤の注入を行なうことができる。
以下、本発明のカテーテル組立体を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1および図2は、それぞれ、本発明のカテーテル組立体の第1実施形態を示す部分縦断面図、図3は、図1に示すカテーテル組立体の先端側の部分を拡大して示す縦断面図、図4〜図10は、それぞれ、図1に示すカテーテル組立体の使用方法の一例を示す図である。なお、説明の都合上、図1〜図3中の右側を「基端」、左側を「先端」という。また、図4〜図10において、血管50における血液の上流側を図中右側、下流側を図中左側とする。
図1および図2に示すように、本発明のカテーテル組立体1は、カテーテル本体3と、管状体2と、ガイドワイヤ(線状体)11と、挟持具20とを備えている。
カテーテル本体3は、可撓性を有するチューブ状のものである。
図3に示すように、カテーテル本体3の内部には、カテーテル本体3のほぼ全長にわたってルーメン31が形成されている。このルーメン31は、例えば造影剤、薬液、洗浄液のような液体を移送する流路として機能することができる。
カテーテル本体3の先端33は、例えば先端加工により丸みを帯びた形状(半球状)に成形され、これによりルーメン31の先端は、閉塞している。先端33がこのような形状であるため、カテーテル本体3を血管等の生体内に挿入する際に、挿入をより円滑に行うことができ、血管内壁へダメージを与えることも防止することができ、挿入の操作性および安全性が向上する。
また、ルーメン31の先端が閉塞しているため、後述するガイドワイヤ11を挿入した際にその先端が不本意に突出したり、血液がルーメン31内に侵入し逆流したりすることが防止される。
カテーテル本体3の先端部32には、ルーメン31内の液体を外部に噴出する液体噴出部4が形成されている。本実施形態では、液体噴出部4は、カテーテル本体3の側面にカテーテル本体3の管壁(側壁)を貫通するように形成された複数(図示では2つ)の側孔4a、4bで構成されている。ルーメン31内の液体(造影剤等)は、側孔4a、4bを介して噴出され、血管内に注入される。この場合、液体噴出部4が複数の側孔で構成されているため、血管内には、液体が均一に注入、分散されるという利点がある。
なお、側孔4a、4bの形成位置は、特に限定されないが、カテーテル本体3の先端33から、0.5〜5mmの箇所であるのが好ましく、1〜2mmの箇所であるのがより好ましい。
また、側孔の形成数や配置(形成パターン)も図示のものに限定されないことは、言うまでもない。
カテーテル本体3は、好ましくは複数の層の積層体で構成されている。すなわち、図3に示すように、カテーテル本体3は、内層5aと外層5bとを積層してなるものである。この場合、カテーテル本体3の先端部32は、内層5aおよび外層5bのいずれか一方で構成されているのが好ましい。図示の構成では、先端部32は、外層5bのみで構成されている。すなわち、内層5aは、側孔4a、4b付近まで形成され、それより先端側は、外層5bの内径が減少し、前述したような形状の先端33を形成している。
内層5aおよび外層5bの構成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル(PET、PBT、PEN等)、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリカーボネート、フッ素系樹脂(ポリテトラフルオロエチレン等)、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、その他各種のエラストマー(例えば、ポリアミド系、ポリエステル系等の熱可塑性エラストマー)等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、内層5aと外層5bの構成材料は、同じでも異なっていてもよい。
内層5aと外層5bの構成材料が異なる場合、それらの柔軟性(剛性)が異なる材料を用いることができる。例えば、図3に示す構成(先端部32が外層5bのみで構成されている)の場合、外層5bを内層5aより柔軟性に富む材料で構成することにより、カテーテル本体3の先端部32をそれより基端側の部分よりも柔軟性に富むものとすることができ、先端部32の形状とも相まって、血管への挿入時の安全性をより向上することができる。
また、内層5aは、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、高密度ポリエチレン等の材料で構成し、外層5bは、例えば、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル等の表面に後述する親水性材料を固定し易い合成樹脂で構成することにより、カテーテル本体3のルーメン31内におけるガイドワイヤ11の摺動性を向上し、かつ、カテーテル本体3の血管への挿入時の摺動性を向上し、挿入操作をより円滑かつ確実に行うことができる。この場合、外層5bは内層5aより柔軟性に富む材料となるので、カテーテル本体3の先端部32は、外層5bのみで構成されたものとするのが好ましい。
図3に示すように、カテーテル本体3の管壁の内部、すなわち、内層5aと外層5bとの間には、補強部材6が設置(埋設)されているのが好ましい。これにより、カテーテル本体3およびカテーテル組立体1におけるトルク伝達性、押し込み性、耐キンク性、追従性等が向上し、血管への挿入の際の操作性が向上するとともに、ルーメン31の内圧(液圧)が高まった際の耐圧性が向上する。
補強部材6は、カテーテル本体3のほぼ全長にわたって配設されているが、カテーテル本体3の先端部32には、配設されていないのが好ましい(図3参照)。これにより、前述したように、先端部32の柔軟性を十分に確保することができ、血管への挿入時の追従性、安全性をより向上することができる。
このような補強部材6としては、線状体61で構成されたものが好ましく、特に、線状体61を網状またはコイル状に形成したものがより好ましい。このような補強部材6は、線状体61の材料、線径、線状体61の配設密度(網目の大きさやコイルの巻き数等に依存する)等の条件を適宜選択することにより、容易に、補強部材6の強度を所望の強度に調整することができるという利点がある。
線状体61の構成材料としては、例えば、ステンレス鋼、タングステン、ピアノ線、Ni−Ti系合金等の金属材料や、アラミド、ケブラー等の強化樹脂繊維、炭素繊維等が挙げられる。
また、線状体61の線径は、特に限定されないが、3〜70μm程度が好ましく、20〜40μm程度がより好ましい。
なお、本発明において、カテーテル本体3は、単一の層で構成されているものでもよいことは、言うまでもない。この場合、補強部材6を設けるときは、カテーテル本体3を構成する層中に埋設するのが好ましい。
カテーテル本体3は、本体部36とそれよりも柔軟な先端部32により構成される。本体部36は前述したように補強部材6を設ける手段の他に、比較的剛性の高い樹脂材料にて内層5a又は外層5bを構成することができる。補強部材6が本体部36の先端にて終端して、先端部32には補強部材6を配設しないことは前述したが、その他の手段としては、比較的柔軟な樹脂のみで構成することができる。
ガイドワイヤ11の先端に予め湾曲形状が付与されている場合、カテーテル本体3の先端部32の長さは、その湾曲形状の長さとほぼ同じかより長いことが好ましい。例えば、ガイドワイヤ11の先端に約45度の角度で10mmの長さで滑らかに曲がった形状が付与されていると、先端部32の長さは、湾曲が始まる部位から最先端までの長さとほぼ同じかそれより長いと、ルーメン31の最先端までガイドワイヤ11を挿入したときに、ガイドワイヤ11の曲がった形状に沿ってカテーテル本体3の先端部32も曲がった形状を発現することができる。先端部32の湾曲形状によって、血管等の分岐部分を選択して挿入しやすくなる。
また、カテーテル本体3の先端部32を真っ直ぐにするには、ガイドワイヤ11の先端部を本体部36に位置するまで引き抜き、挟持具20によってカテーテル本体3に固定する。本体部36は先端部34より剛性が高いので、ガイドワイヤ11の先端部の付与形状がほとんど発現せず、且つ、カテーテル本体3の先端部32はガイドワイヤ11の先端部が配置されていないので元の直線状に戻る。ガイドワイヤ11の先端部における付与形状については、前述のアングル形状の場合30〜60度の角度でその長さは5〜10mm程度であり、この他にJ型やL字型、S字型などがある。上記は、カテーテル本体3の直線状の先端部32に、湾曲形状が付与されているガイドワイヤ11を挿入する態様を説明したが、予め湾曲形状が付与されているカテーテル本体3の先端部32に、直線状のガイドワイヤ11を挿入する態様であってもよい。さらに、予め湾曲形状が付与されているカテーテル本体3の先端部32に、前記形状と同じまたは異なる湾曲形状が付与されているガイドワイヤ11を挿入する態様であってもよい。
ガイドワイヤ11の手元部分には、ガイドワイヤ11の先端部がカテーテル本体3の先端部32にまで配置されたときに、カテーテル本体3の基端部の位置若しくはそれよりもわずかに手元側にマーカを設けるのが望ましい。ガイドワイヤ11の先端部からマーカまでの距離は、カテーテル本体3のルーメン31の長さとほぼ等しいことが望ましい。ガイドワイヤ11をカテーテル本体3に挿入する際、手元側マーカを見ながら挿入すれば誤って閉塞されたカテーテル本体3をガイドワイヤ11の先端部で突き破ることを未然に防ぐことができる。マーカとしては、位置が視認できるものであれば何でも良いが、印刷、レーザ照射、異なる色の樹脂を被覆するものなど様々な方法を用いることができる。マーカの形としては、リング状のほか、数字、文字や模様であってもよい。
また、ある位置から先端側若しくは基端側の被覆樹脂の色を変えることによってその境界をマーカとしてもよい。手元側マーカに代えて、カテーテル本体3の先端部32に造影マーカを設けることによっても同様の効果を得られる。ガイドワイヤ11の先端111のマーカ14をカテーテル本体3の造影マーカに位置するようにX線造影モニターで見ながらガイドワイヤ11を挿入することができる。ガイドワイヤ11の手元側マーカとカテーテル本体3の先端部32の造影マーカの両方を設けてもよい。また、手元側マーカに代えて、又は、手元側マーカと併せて、カテーテル本体3の基端部のルーメン31の内径よりも大きい凸部をストッパーとしてガイドワイヤ11に設けることも可能である。
また、カテーテル本体3の表面(少なくとも先端部32の表面)には、摩擦を低減し得る材料(以下「低摩擦材料」と言う)で構成された被覆層が形成されているのが好ましい。これにより、カテーテル本体3を血管に挿入する際の摺動性が向上し、特に血管狭窄部の通過をより円滑に行うことができる。
低摩擦材料の他の好ましい例としては、親水性材料または疎水性材料が挙げられる。これらのうちでも特に、親水性材料が好ましい。
この親水性材料(親水性ポリマー)としては、例えば、セルロース系高分子物質、ポリエチレンオキサイド系高分子物質、無水マレイン酸系高分子物質(例えば、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体のような無水マレイン酸共重合体)、アクリルアミド系高分子物質(例えば、ポリアクリルアミド、ポリグリシジルメタクリレート−ジメチルアクリルアミド(PGMA−DMAA)のブロック共重合体)、水溶性ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
また、図1に示すように、カテーテル本体3は、全長にわたって、すなわち、長手方向に沿ってほぼ等しい(一定な)外径を有しているのが好ましい。これにより、カテーテル本体3が挟持具本体8(挟持具20)内を円滑に通過することができる。
また、カテーテル本体3は、先端側の外径が基端側の外径よりも小さいと、細い血管に挿入し易くなるので好ましい。
また、特に、カテーテル本体3の基端部の外径が長手方向に沿ってほぼ等しく設定されているのがより好ましい。これにより、カテーテル本体3の基端側から挟持具本体8を容易に抜去することができる。
また、カテーテル本体3の基端部は、縮径部分を有すると、後述するバルーンカテーテル等が挿入し易くなる。
図1に示すように、管状体2は、管状体本体19と、管状体本体19の基端部に着脱自在に設けられたハブ(接続手段)7とで構成されている。
管状体本体19は、カテーテル本体3の内側に挿入し得るものであり、先端191が開放したチューブ状(管状)をなしている。管状体本体19の外径は、カテーテル本体3のルーメン31の直径とほぼ等しいことが好ましい。
管状体本体19は、後述する挟持具20によりカテーテル本体3を固定することができるような材料であれば、何でもよいが、例えば、ステンレス鋼にて構成することができる。
図1に示すように、ハブ7は、形状が筒状をなしている。また、このハブ7が管状体本体19に装着された状態では、ハブ7の内腔部71と、管状体本体19の内腔部(ルーメン)192とが連通する。
ハブ7の基端部には、嵌合部72が設けられている。この嵌合部72には、例えばシリンジの口部のような医療用具の先端部(端部)が嵌合する(接続される)。これにより、例えば、シリンジに充填されている液体を、ハブ7および管状体本体19を介して、カテーテル本体3のルーメン31内に確実に送ることができる。また、医療用具とハブ7とは着脱自在であり、これらの連結/離脱の操作は、容易に行うことができる。
また、嵌合部72は、その内径が先端方向に向って漸減するテーパ面721で構成されている。通常、管状体2のハブ7に接続される医療用具の先端部は、その外径が先端方向に向って漸減するテーパ面を有している。そこで、嵌合部72がテーパ面721で構成されていることにより、医療用具とハブ7とをより確実に嵌合させることができる。
図2に示すように、ガイドワイヤ11は、カテーテル本体3のルーメン31に挿入(挿通)可能な可撓性を有する線状体で構成されており、カテーテル組立体1として血管に挿入する際には、ガイドワイヤ11をルーメン31に挿入した状態で使用(操作)する。
図3に示すように、ガイドワイヤ11は、主に芯材12と、この芯材12を覆う樹脂層15とで構成されている。芯材12の先端部は、その外径が先端方向に向かって漸減するテーパ部13を有している。これにより、ガイドワイヤ11の剛性が先端方向に向かって徐々に減少し(可撓性が徐々に増大し)、ガイドワイヤ11の操作性、すなわち、ガイドワイヤ11のトルク伝達性、押し込み性、耐キンク性、追従性等が向上する。
芯材12の構成材料(素材)としては、特に限定されず、例えば、ステンレス鋼、コバルト系合金、擬弾性を示す合金(超弾性合金を含む)、ピアノ線等の各種金属材料が挙げられる。
ガイドワイヤ11の先端部には、造影性を有するマーカ(造影部)14が設けられている。本実施形態では、芯材12のテーパ部13またはそれより先端側の部位に、造影性(特にX線造影性)を有するコイル状のマーカ14が設けられている。
マーカ14は、例えば、ステンレス鋼、超弾性合金、コバルト系合金や、金、白金、タングステン等の貴金属またはこれらを含む合金等の各種金属材料で構成されている。特に、貴金属のようなX線不透過材料で構成した場合には、ガイドワイヤ11にX線造影性が得られ、X線透視下でガイドワイヤ11の先端部の位置、すなわちカテーテル組立体1の先端部の位置を確認しつつ生体内に挿入することができるので、好ましい。
芯材12を覆う樹脂層15の構成材料としては、例えば、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル(PET、PBT、PEN等)、エチレン−エチレンアクレート共重合体、ABS樹脂、AS樹脂、ポリスチレン、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリアミド、ポリイミド、フッ素系樹脂(ポリテトラフルオロエチレン等)等が挙げられ、これらのうちの1種またはに2種以上を組み合わせて用いることができる。ポリウレタンは、適度な柔軟性を有し、芯材12との密着性が優れるという理由から好ましい。
なお、樹脂層15は、同一または異なる材料による複数の層の積層体であってもよい。また、樹脂層15は、ガイドワイヤ11の長手方向の所定の箇所で、その材料が変わるようなものでもよい。例えば、先端側を柔軟性に富む材料、基端側をそれより高剛性の材料(またはより低摩擦の材料)とすることができる。
ガイドワイヤ11の芯材12は、このような樹脂層15に覆われ、ガイドワイヤ11は、全長にわたってほぼ等しい外径を有しているのが好ましい。
また、ガイドワイヤ11の先端111は、丸みを帯びた形状(半球状)に形成されている。すなわち、樹脂層15が例えば先端加工により丸みを帯びた形状(半球状)に成形されている。これにより、ガイドワイヤ11を管状体2(管状体本体19)の内腔部192やカテーテル本体3のルーメン31内に挿入する際に、その挿入操作をより円滑に行うことができる。
ガイドワイヤ11の外径は、カテーテル本体3のルーメン31内に挿入した状態で操作可能であれば、特に限定されない。その外径は、ルーメン31の内径から摺動性が維持することができるクリアランスを引いたものとなる。具体的には、0.30〜1.14mm程度が好ましく、0.46〜0.89mm程度がより好ましい。
また、樹脂層15の厚さは、特に限定されないが、0.005〜0.3mm程度が好ましく、0.02〜0.15mm程度がより好ましい。
また、ガイドワイヤ11の少なくとも先端部の表面には、前述したのと同様の低摩擦材料で構成された被覆層が形成されているのが好ましい。ガイドワイヤ11の管状体2の内腔部192やカテーテル本体3のルーメン31に対する挿入および抜去の操作を容易かつ円滑に行うことができ、操作性が向上する。低摩擦材料としては、前述した親水性材料が好ましい。
次に、挟持具20について説明する。
挟持具20は、管状体本体19およびガイドワイヤ11の一方と、カテーテル本体3とを一括して保持し得るものである。図1および図2に示す挟持具20は、挟持具本体8と、挟持具本体8の先端側(一端側)に位置する挟持部17と、挟持具本体8の外周側に設けられた操作部材9とで構成されている。以下、各部の構成について説明する。
挟持具本体8は、カテーテル本体3が挿入可能な筒状をなすものである。挟持具本体8の内径は、カテーテル本体3の外径より若干大きく設定されている。これにより、カテーテル本体3が挟持具本体8内を円滑に通過することができる。
また、挟持具本体8の外周面(外周部)には、雄ネジ(ネジ部)85が形成されている。
挟持部17は、挟持具本体8の先端87から先端方向に突出形成された複数(例えば、4つ)の突出部171で構成されている。
各突出部171は、その形状が円筒状物を軸方向に複数等分した1つの切片の形状をなしている。各突出部171は、円周方向において、等間隔に設けられていると、カテーテル本体3の外周に対して等分に力が加わるので、好ましい。
各突出部171の基端部(根本部)には、肉厚が薄い薄肉部172が設けられている。この薄肉部172は、突出部171の先端部173より厚さが薄く設定された部位である。このような薄肉部172が各突出部171に設けられていることより、当該突起部171の基端部の剛性(強度)を低下させることができ、よって、当該突起部171を挟持具本体8の中心軸側へ容易に変形させることができる(図1、図2参照)。突出部171の形成数は、図示のものに限定されないことは、言うまでもない。
各突出部171と管状体本体19にてカテーテル本体3を挟持するために、突出部171から挟持具本体8の基端部までの長さは、管状体本体19の長さより短くなっている。ハブ7の先端部の外径がカテーテル本体3の基端部の外径よりも大きいので、管状体本体19全長はカテーテル本体3のルーメン31に挿入して、挟持具20の挟持具本体8の基端部をハブ7の先端部にほぼ当接させる。この状態で、操作具9の移動によって、挟持具本体8の中心軸側へ変形させられる各突出部171は、管状体本体19の少なくとも一部をカテーテル本体3を介して押圧する。
また、挟持具本体8の構成材料としては、特に限定されず、例えば、各種金属材料や各種プラスチック等を単独または組み合わせて用いることができる。
操作部材9は、筒状(環状)をなし、挟持具本体8に対し回転自在に設置されている。
操作部材9は、挟持部17に当接する当接部93と、段差部94とを有している。
当接部93は、操作部材9の先端部に設けられており、内径が先端方向に向って漸減するテーパ面931で構成されている。
また、当接部93より基端側には、段差部94が設けられている。この段差部94は、内径が縮径した部位である。操作部材9を基端側へ移動した際、挟持具本体8の先端87に段差部94が係止する。これにより、操作部材9の基端側への過剰な移動を防止する、すなわち、操作部材9の基端側への移動を規制することができる(図2参照)。
操作部材9の内周面(内周部)には、挟持具本体8の雄ネジ85と螺合する雌ネジ(ネジ部)92が形成されている。
操作部材9の構成材料としては、特に限定されず、例えば、挟持具本体8についての説明で挙げたような材料を用いることができる。
なお、挟持部17は挟持具本体8の基端側に設けてもよく、この場合、当接部93は操作部材9の基端部に設けられる。このように、挟持具本体8の挟持部17は、操作部材9を操作する際に当接部95に当接可能な位置に設けられる。
本発明のカテーテル組立体1は、カテーテル本体3と管状体2と挟持具20とを組み立てた組立状態(図1参照)と、カテーテル本体3とガイドワイヤ11と挟持具20とを組み立てた組立状態(図2参照)とを取ることができ、後述するように、必要な手技に応じて、これら内の一方の状態を取って、血管内に挿入されたり、造影に使用されたりする。
カテーテル組立体1は、以下の手順(工程)を経ることにより、図1に示す組立状態となる。
まず、カテーテル本体3を挟持具20に挿入する。その後、ハブ7が装着された管状体本体19を、カテーテル本体3の基端側から挿入する。
図1に示す組立状態では、ハブ7が挟持具20の基端側に位置している。これにより、たとえ挟持具20がカテーテル本体3を挟持していない状態であっても、当該挟持具20がハブ7に当接して、カテーテル本体3の基端側から抜け落ちるのを防止することができる。
図1に示す組立状態で、操作部材9を挟持具本体8に対し所定方向に回転操作すると、雄ネジ85と雌ネジ92との螺合により操作部材9が基端方向(他端方向)に若干移動し、操作部材9のテーパ面931(当接部93)により各突出部171の先端部173が挟持具本体8の中心軸側に押圧される。この操作部材9のテーパ面931押圧により、各突出部171の薄肉部172が変形するとともに、当該突出部171の先端部173がカテーテル本体3に当接する(若干押圧する)程度に中心軸側に変位して、突出部171の先端部173同士の間隔が小さく(狭く)なる。これにより、複数の突出部171の先端部173と管状体本体19の管壁とで、カテーテル本体3の管壁が挟持される。
このような操作部材9および各突出部171の作用により、カテーテル本体3および管状体2(管状体本体19)を一括して挟持(固定)することができ、よって、これらの位置関係を確実に維持することができる。
また、操作部材9を前記と逆方向に回転すると、操作部材9は、先端方向に移動し、複数の突出部171の先端部173の締め付け力が弱まる。これにより、カテーテル本体3から管状体2を抜き取ることができる。
また、カテーテル組立体1は、以下の手順(工程)を経ることにより、図2に示す組立状態となる。
まず、カテーテル本体3を挟持具20に挿入する。その後、ガイドワイヤ11をカテーテル本体3のルーメン31内に挿入する。
図2に示す組立状態では、図3中の二点鎖線で示すように、ガイドワイヤ11の先端111がルーメン31の先端または先端付近に位置するのが好ましい。これにより、内側に挿通されたガイドワイヤ11によるガイドワイヤ11の先端部の誘導をより確実に行うことができる。
また、図2に示す組立状態では、ガイドワイヤ11の先端部が液体噴出部4(側孔4a、4b)を内側から覆うように構成されているのが好ましい。これにより、この組立状態のカテーテル本体3を血管内に挿入した際に、血液がルーメン31内に侵入し基端方向へ逆流することが防止される。
図2に示す組立状態で、操作部材9を挟持具本体8に対し所定方向に回転操作すると、雄ネジ85と雌ネジ92との螺合により操作部材9が基端方向に移動し、操作部材9のテーパ面931(当接部93)により各突出部171の先端部173が挟持具本体8の中心軸側に押圧される。この操作部材9のテーパ面931押圧により、各突出部171の薄肉部172が変形するとともに、当該突出部171の先端部173が中心軸側に変位して、突出部171の先端部173同士の間隔が小さく(狭く)なる。これにより、カテーテル本体3の管壁が複数の突出部171の先端部173で締め付けられて、中心軸方向に変形させられる。
このような操作部材9および各突出部171の作用により、カテーテル本体3およびガイドワイヤ11を一括して挟持(固定)することができ、よって、これらの位置関係を確実に維持することができる。
カテーテル本体3の管壁の内周面のうち少なくとも2つの部分が、ガイドワイヤ11の外面に、カテーテル本体3にかけたトルクや押込力がガイドワイヤ11に伝達する程度に密着するまで、各突出部171によって、管壁の外径および内径が変化する。
なお、操作部材9は、操作部材9の段差部94が挟持具本体8の先端87に当接するまで、回転操作されるのが好ましい。これにより、カテーテル本体3およびガイドワイヤ11を確実に(強固に)挟持することができる程度に、操作部材9のテーパ面931が各突出部171を押圧することができる。
また、操作部材9を前記と逆方向に回転すると、操作部材9は、先端方向に移動し、複数の突出部171の先端部173の締め付け力が弱まる。これにより、カテーテル本体3からガイドワイヤ11を抜き取ることができる。
また、前述したように、挟持具本体8に対し操作部材9を回転操作することにより、当該操作部材9を挟持具本体8の軸方向に沿って、すなわち、先端方向または基端方向へ移動させることができる。カテーテル組立体1では、このような簡単な操作で、挟持具20を、図1に示す組立状態でカテーテル本体3および管状体2を挟持する挟持状態(以下、この状態を「図1に示す挟持状態」ということがある)、または、図2に示す組立状態でカテーテル本体3およびガイドワイヤ11を挟持する挟持状態(以下、この状態を「図2に示す挟持状態」ということがある)と、各挟持状態を解除した解除状態とに容易に変化させることができる。
次に、本発明のカテーテル組立体1の使用方法(作用)の一例について、図4〜図10を参照しつつ説明する。
[1] 図2に示す組立状態のカテーテル組立体1において、挟持具20を挟持状態(図2に示す挟持状態)とし、該カテーテル組立体1を、その先端部が血管50の狭窄部55まで接近し、到達するように血管50内に挿入する。カテーテル組立体1は、操作中(使用中)であっても、挟持具20の作動により、ガイドワイヤ11の先端111がルーメン31の先端または先端付近に位置した状態が維持されている。そのため、挿通されたガイドワイヤ11とカテーテル本体3とを一体的に操作することができ、あたかもガイドワイヤ11を操作するようにカテーテル本体3の先端部32の誘導を確実に行うことができる。
[2] カテーテル組立体1の先端が狭窄部55の手前まで挿入されたところで、図2に示す挟持状態の挟持具20を解除状態とし、カテーテル本体3からガイドワイヤ11を抜き取る。
次に、管状体2のハブ7がカテーテル本体3の基端に当接するまで、カテーテル本体3に管状体本体19を挿入する。すなわち、カテーテル組立体1を図1に示す組立状態とする。その後、挟持具20を図1に示す挟持状態とする。これにより、カテーテル本体3と管状体2とが一括して固定される。
[3] 次に、例えばシリンジを用いて、液体の造影剤(X線造影剤)をハブ7の嵌合部72より注入する。この造影剤は、管状体本体19を介して、ルーメン31を先端方向へ向かって流れ、図4中の矢印で示すように、側孔4a、4bより噴出し、血管50内へ注入される。注入された造影剤は、X線透視下で造影機能を発揮し、狭窄部55の上流側の造影像が映し出され、狭窄部55の狭窄の度合いをモニターによりリアルタイムで観察することができる。
[4] 造影剤の注入後、図1に示す挟持状態の挟持具20を解除状態とし、カテーテル本体3から管状体2を抜き取る。
次に、ガイドワイヤ11をカテーテル本体3の基端より再びルーメン31内に挿入して、カテーテル組立体1を図2に示す組立状態とする。さらに、挟持具20を図2に示す挟持状態とする。
この状態で、図5に示すように、カテーテル組立体1を先端方向へ移動(前進)させ、狭窄部55をカテーテル組立体1の先端部32を通過させる。図2に示す組立状態のカテーテル組立体1は、先端33が閉塞しかつ丸みを帯びた形状(半球状)であり、しかもその外表面には段差がないので、狭窄部55を容易かつ円滑に通過することができ、ガイドワイヤと同等に操作し易い。
また、前述したように、カテーテル組立体1は、挟持具20の作動により、ガイドワイヤ11の先端111がルーメン31の先端または先端付近に位置した状態が維持されている。そのため、図4に示すような狭窄部55の閉塞の度合いが著しい場合であっても、押込力やトルク伝達力を発揮して、ガイドワイヤ11によるカテーテル本体3の先端部32の誘導を確実に行うことができる。
このように、カテーテル組立体1の先端部が狭窄部55を通過したことによって、血液の流れがある程度回復する。
[5] 図2に示す挟持状態の挟持具20を再び解除状態とし、カテーテル本体3からガイドワイヤ11を抜き取り、前記[2]と同様に、カテーテル組立体1を図1に示す組立状態(図1に示す挟持状態)とする。その後、前記[3]とほぼ同様にして、ハブ7の嵌合部72より再び造影剤を注入する。この造影剤は、ルーメン31を先端方向へ向かって流れ、図6中の矢印で示すように、側孔4a、4bより噴出し、血管50内へ注入される。注入された造影剤は、血流とともに狭窄部55の下流側に拡散し、X線透視下で狭窄部55の下流側の造影像が映し出され、狭窄部55の狭窄の度合い等、狭窄部55の下流側の血管の状態を診断することができる。
[6] 造影剤の注入後、図1に示す挟持状態の挟持具20を解除状態とし、カテーテル本体3から管状体2を抜き取る(取り外す)とともに、挟持具20もカテーテル本体3から取り外す。
次に、ガイドワイヤ11を再びカテーテル本体3の基端よりルーメン31内に挿入し、ガイドワイヤ11の先端をルーメン31の先端付近に位置させる。この状態で、図7に示すように、カテーテル本体3の基端側から、バルーンカテーテル60を当該カテーテル本体3に沿わせながら血管50に挿入してゆく。このとき、カテーテル本体3のルーメン31内にガイドワイヤ11が挿入されているため、カテーテル本体3の剛性がある程度高い状態でバルーンカテーテル60を誘導し、キンクを生じずに挿入することができる。そのため、バルーンカテーテル60の挿入操作をより容易かつ確実に行うことができる。
バルーンカテーテル60は、内部にカテーテル本体3を挿通可能な内腔を有するカテーテル部65と、カテーテル部65の先端部に設置され、拡張・収縮可能なバルーン66とを有し、基端から造影剤等の作動流体を注入・抜去することによりバルーン66が拡張・収縮するよう構成されたものである。図7に示す状態では、バルーンカテーテル60は、バルーン66が折り畳まれた状態となっている。
[7] バルーンカテーテル60を徐々に前進させて、バルーン66が狭窄部55の位置に来るようにし、この状態で留置する(図8参照)。
[8] バルーンカテーテル60の基端から作動流体を注入してバルーン66を拡張させる。拡張したバルーン66により狭窄部55が押し広げられる(図9参照)。
[9] 狭窄部55の拡張操作が終了したら、バルーンカテーテル60の基端から作動流体を抜去してバルーン66を収縮させ、次いで、バルーンカテーテル60およびカテーテル組立体1を抜去する(図10参照)。これにより、狭窄部55の拡張治療が完了する。
<第2実施形態>
図11は、本発明のカテーテル組立体の第2実施形態を示す部分縦断面図である。
以下、この図を参照して本発明のカテーテル組立体の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、挟持部の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図11に示す挟持部17Aは、リング状をなす弾性体174で構成されている。また、操作部材9には、弾性体174を収納可能な凹状をなす当接部93Aが設けられている。
この弾性体174は、自然状態で、その内径dの大きさがカテーテル本体3の外径より若干大きく設定されている。これにより、カテーテル本体3が挟持具本体8内を円滑に通過することができる。ここで、「自然状態」とは、弾性体174に外力が付されていない状態をいう。
図11に示すように、カテーテル本体3と管状体2と挟持具20との組立状態で、操作部材9を挟持具本体8に対し所定方向に回転操作すると、雄ネジ85と雌ネジ92との螺合により操作部材9が基端方向に移動し、弾性体174が挟持具本体8の先端87と当接部93Aとの間で押圧される。この押圧により、弾性体174は、弾性変形して内径dが縮径しようとするとともに外径が拡径しようとするが、弾性体174の外周面175が当接部93Aの内周面932により規制されており、弾性体174の外径が拡径することができない。このため、弾性体174は、その内径dがさらに縮径することとなる。これにより、カテーテル本体3および管状体2を一括して圧迫することができ、よって、これらの位置関係を確実に維持することができる。
また、カテーテル本体3とガイドワイヤ11と挟持具20との組立状態では、操作部材9を挟持具本体8に対し所定方向に前記よりもさらに回転操作することにより、前記第1実施形態とほぼ同様に、カテーテル本体3およびガイドワイヤ11を一括して圧迫(挟持)することができ、よって、これらの位置関係を確実に維持することができる。
なお、弾性体174の構成材料は、特に限定されないが、例えば、天然ゴム、またはイソプレンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム等の各種合成ゴム、ポリアミド系、ポリエステル系等の各種熱可塑性エラストマー等の弾性材料が挙げられる。
<第3実施形態>
図12は、本発明のカテーテル組立体の第3実施形態を示す部分縦断面図、図13は、図12に示すカテーテル組立体に設けられている弁体の斜視図である。なお、説明の都合上、図12および図13中の上側を「基端」、下側を「先端」という。
以下、これらの図を参照して本発明のカテーテル組立体の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、挟持具の構成が異なること以外は前記第2実施形態と同様である。
図12に示すように、挟持具20Aは、挟持具本体8の基端側に基端方向に向って延長する延長筒(延長部)21と、チューブ70が接続可能な接続部(サイドポート)22と、必要時に開閉する弁体23とをさらに有している。
延長筒21は、筒状をなす延長筒本体211と、内筒(管状体)215と、リング状をなす蓋部材212とで構成されている。
延長筒本体211は、その先端部213において、挟持具本体8の基端部88に嵌合(接続)されている。
内筒215は、延長筒本体211(延長筒21)の先端側に突出して設けられている。この内筒215は、延長筒21が挟持具20Aに嵌合した状態で、当該挟持具20Aの内側に配置される。
蓋部材212は、延長筒本体211の基端部214に嵌合して装着されている。この蓋部材212は、弁体23を延長筒本体211に対し支持固定するものである。
延長筒本体211の外周部には、側方に突出する接続部22が設けられている。接続部22は、管状をなしており、その中空部(内部)221が延長筒本体211内と連通している。この接続部22には、例えばポリ塩化ビニル製の可撓性を有するチューブ(管体)70の一端部が液密に接続される。
弁体23は、円盤状(平板状)をなす弾性体で構成されている。この弁体23は、延長筒本体211と蓋部材212とで挟持されることにより、延長部21の内部において、延長筒本体211に対し液密に固定されて(設けられて)いる。
弁体23は、ガイドワイヤ11の挿入・抜去に伴って開閉する第1のスリット231と、第2のスリット232とを有している。
図13に示すように、第1のスリット231は、弁体23の内部から弁体23の上面(頂面)233にのみ到達するように形成されている。また、この第1のスリット231は、その形状が平面視で一文字状をなしている。これにより、第1のスリット231を簡単な形状(構成)とすることができ、よって、第1のスリット231が容易かつ確実に開閉することができる。
なお、第1のスリット231の深さは、特に限定されず、例えば、弁体23の厚さの40〜90%程度が好ましく、40〜70%程度がより好ましい。
第2のスリット232は、弁体23の内部から弁体23の下面(底面)234にのみ到達するように形成されている。また、この第2のスリット232は、その形状が平面視で一文字状をなしている。これにより、第2のスリット232を簡単な形状(構成)とすることができ、よって、第2のスリット232が容易かつ確実に開閉することができる。
なお、第2のスリット232の深さは、特に限定されず、例えば、弁体23の厚さの40〜90%程度が好ましく、40〜70%程度がより好ましい。
また、このような第1のスリット231と第2のスリット232とは、弁体23の内部において部分的に交差している。図示の構成では、両スリット231、232は、十文字状に交差している、すなわち、両スリット231、232の交差角度は、90°となっているが、この交差角度は、90°に限定されない。
なお、第1のスリット231と第2のスリット232との交差部の長さは、特に限定されないが、例えば、弁体23の厚さの20〜50%程度が好ましく、30〜40%程度がより好ましい。
このような構成の挟持具20Aとカテーテル本体3との組立状態では、カテーテル本体3の基端部34に内筒215が嵌入した、すなわち、カテーテル本体3の基端部34が挟持具本体8と内筒215との間隙216に挿入された状態となっている。この状態で、前記第2実施形態とほぼ同様に弾性体174の圧迫により、挟持具20Aに対しカテーテル本体3を確実に固定することができる。
このように挟持具20Aが延長筒21、接続部22および弁体23をさらに有していることにより、挟持具20A内の液密性(気密性)を維持しつつ、当該挟持具20に、接続部22を介して、管体70から液体を供給することができる。
なお、このような構成の挟持具20Aは、前記第2実施形態で記載したような構成であるのに限定されず、例えば、カテーテル本体3がポリテトラフルオロエチレン(PTFE)で構成されていてもよい。この場合、カテーテル本体3が目的部位に到達した後に、挟持具20Aを解除状態としてカテーテル本体3から取り去り、カテーテル本体3の基端部に他の医療用器具(例えば、リザーバ)を接続することができる。
また、第1のスリット231および第2のスリット232は、それぞれの形状が平面視で一文字状をなしているのに限定されず、例えば、第1のスリット231のみ一文字状をなしていてもよいし、第2のスリット232のみ一文字状をなしていてもよい。
また、弁体23の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、前記第2実施形態の弾性体174についての説明で挙げたような材料を用いることができる。
また、延長筒21は、挟持具本体8と別体で構成(形成)されているのに限定されず、挟持具本体8と一体的に形成されていてもよい。
<第4実施形態>
図14は、本発明のカテーテル組立体の第4実施形態を示す部分縦断面図である。
以下、この図を参照して本発明のカテーテル組立体の第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、液体噴出部の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図14に示すように、液体噴出部4Aは、カテーテル本体3の先端33が開口した構成のものとなっている。このような構成の液体噴出部4Aにより、カテーテル本体3の先端33から確実に先端方向に向ってルーメン31内の液体を吐出することができる。
また、図14に示すように、本実施形態のカテーテル組立体1では、カテーテル本体3とガイドワイヤ11と挟持具20との組立状態で、カテーテル本体3の先端33、すなわち、液体噴出部4Aからガイドワイヤ11の先端111が突出している。これにより、ガイドワイヤ11が先行して、カテーテル本体3を誘導することができ、よって、カテーテル本体3の先端部32を目的部位により確実に到達させることができる。
<第5実施形態>
図15および図16は、それぞれ、本発明のカテーテル組立体の第5実施形態を示す部分縦断面図、図17は、図15に示すカテーテル組立体に設けられている挟持具本体の平面図である。なお、説明の都合上、図15〜図17中の右側を「基端」、左側を「先端」という。
以下、これらの図を参照して本発明のカテーテル組立体の第5実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、挟持具本体および操作部材の構成がそれぞれ異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図15、図16および図17に示すように、挟持具本体8Aは、嵌合部(ポート部)81と、挟持部(第1の挟持部)80と、内筒(管状体)82とをさらに有している。
また、挟持具本体8Aには、その先端側に位置する第2の挟持部が設けられているが、この第2の挟持部は、前記第1実施形態の挟持部17とほぼ同様の構成であるので、その説明を省略する。
挟持具本体8の基端部には、当該挟持具本体8を延長してなる嵌合部81が形成されている。嵌合部81は、その内径が基端方向に向かって漸増するようなテーパを形成している。これにより、液体を注入するためのシリンジ等の先端部を容易かつ確実に接続固定することができる。
このように挟持具本体8は、前記第1実施形態のハブ7と同様の機能を有している。これにより、カテーテル本体3と挟持具20Aとの組立状態で、例えば、シリンジに充填されている液体を、挟持具本体8(嵌合部81)を介して、カテーテル本体3のルーメン31内に確実に送ることができる。また、医療用具と嵌合部81とは着脱自在であり、それらの連結/離脱の操作は、容易に行うことができる。
内筒82は、挟持具本体8Aの内側に配置され、嵌合部81に連通している。また、この内筒82は、挟持具本体8Aと一体的に形成されている。これにより、内筒82が挟持具本体8Aから離脱するのを確実に防止することができる。
図15および図16に示すように、内筒82は、カテーテル本体3の基端部34に嵌入するように構成されている。この内筒82の内径は、当該内筒82にカテーテル本体3の基端部34が接続された状態で、カテーテル本体3の基端部34以外の内径とほぼ同等であるのが好ましい。これにより、ルーメン31におけるカテーテル本体3と内筒82との境界部311で、段差が生じるのを防止することができ、よって、ガイドワイヤ11が境界部311を円滑に(スムーズに)挿通することができる。
挟持部80は、内筒82の外周部に間隙84を介して配置された複数の(本実施形態では4つの)挟持片83と、各挟持片83の外面831から突出して形成された突起89とで構成されている。内筒82と各挟持片83とは、それらの基端部において一体的に結合されており、またこの部分は、嵌合部81の先端部とも一体的に結合されている。
図17に示すように、各挟持片83は、カテーテル本体3の管壁にコ字状のスリット35を形成して、そのスリット35の内側に形成される。各挟持片83は、内筒82に接近/離間するように撓む(弾性変形する)ことができる。
また、各挟持片83の基端部には、肉厚が薄い薄肉部832が設けられている。この薄肉部832は、挟持片83の先端部833より厚さが薄く設定された部位である。このような薄肉部832が各挟持片83に設けられていることより、当該各挟持片83の基端部の剛性(強度)を低下させることができ、よって、当該各挟持片83を挟持具本体8の中心軸側へ容易に変形させることができる(図16参照)。
各挟持片83の先端部833には、突起89が設けられている。各突起89は、その形状がドーム状をなしている。
図16に示すように、カテーテル本体3と挟持具20とを接続する際、すなわち、カテーテル本体3と挟持具20とを組立状態とする際には、カテーテル本体3の基端部34に内筒82が嵌入され、挟持片83で、カテーテル本体3の基端部34と内筒82とが一括して挟持される。
図15および図16に示すように、操作部材9Aは、各挟持片83の突起89(挟持部80)に当接する当接部(第1の当接部)95をさらに有している。
また、操作部材9Aには、挟持部17(第2の挟持部)に当接する第2の当接部が設けられているが、この第2の当接部は、前記第1実施形態の当接部93とほぼ同様の構成であるので、その説明を省略する。
当接部95は、操作部材9の基端部91に設けられており、内径が基端方向に向って漸減するテーパ面951で構成されている。
また、操作部材9Aを基端側へ移動した際、挟持具本体8Aの基端部88に形成されたリブ86に基端部91が係止する。これにより、操作部材9Aの基端側への過剰な移動を防止する、すなわち、操作部材9Aの基端側への移動を規制することができる(図15参照)。
図16に示すように、カテーテル本体3とガイドワイヤ11と挟持具20との組立状態では、カテーテル本体3の基端部34に内筒82を嵌入する、すなわち、カテーテル本体3の基端部34を間隙84に挿入した状態となっている。この状態で、操作部材9Aを挟持具本体8に対し所定方向に回転すると、雄ネジ85と雌ネジ92との螺合により操作部材9Aが先端方向に進み、操作部材9Aのテーパ面951により各挟持片83の突起89が挟持具本体8の中心軸側に向かって押圧されて、各挟持片83が内筒82に接近するように弾性変形する。これにより、間隙84内に挿入されているカテーテル本体3の基端部34の管壁が内筒82と各挟持片83とにより挟持され(締め付けられ)、カテーテル本体3と挟持具本体8Aとが強固かつ液密に固定される。
また、前述したように、カテーテル本体3は、内筒82と各挟持片83とにより締め付けられているが、内筒82に十分な剛性あることにより、当該内筒82は、殆ど縮径しない。その結果、前記締め付け力は、ガイドワイヤ11にまで及んでいない。また、この状態では、当接部93(第2の当接部)による挟持部17の押圧は、行なわれておらず、従って、挟持部17によるガイドワイヤ11の挟持は、解除されている。
このような状態のカテーテル組立体1では、ガイドワイヤ11がカテーテル本体3に対して移動可能な状態を維持する。これにより、ガイドワイヤ11をカテーテル本体3から抜去することができる。
また、操作部材9Aを前記と逆方向に回転すると、操作部材9Aは、基端方向に後退し、各挟持片83の締め付け力が弱まるが、前記第1実施形態で記載したように、挟持部17(第2の挟持部)が作動して、カテーテル本体3およびガイドワイヤ11が一括して挟持され、よって、これらの位置関係を確実に維持することができる(図15参照)。
カテーテル本体3、ガイドワイヤ11のどちらも挟持しない状態の1つとしては、図15の状態よりも操作部材9Aを基端側(図の右側)に移動した位置にして、挟持部17の先端部173が当接部93に接しないようにして、突出部171の中心方向への変形を解除する。それと同時に、図16の状態よりも操作部材9Aを先端側(図の左側)に移動した位置にして、挟持片83の突起89が当接部95に接しないようにして挟持片83の中心方向への変形を解除する。
操作部材9Aをこのような位置にすることにより、カテーテル本体3、ガイドワイヤ11のどちらも挟持しない状態が確保できて、前記使用方法の[6]のように挟持具20をカテーテル本体3より外して、カテーテル本体3の基端部よりバルーンカテーテル等を挿入することができる。
さらには、カテーテル本体3、ガイドワイヤ11のどちらも挟持しない別の状態としては、図15の状態よりも操作部材9Aを基端側(図の右側)に移動した位置にして、挟持部17の先端部173が当接部93に接して突出部171の中心方向へ変形させるが、カテーテル本体3の管壁内面がガイドワイヤ11の外面まで達するまでには変形させないようにする。
操作部材9Aをこのような位置にすることにより、カテーテル本体3に挟持具20を保持させたまま、ガイドワイヤ11を抜去できるので、前記使用方法の[5]のような操作ができる。
また、内筒82は、挟持具本体8Aに対し同じ材料で構成されているのに限定されず、例えば、当該内筒82を挟持具本体8Aとは別体で構成し、これを挟持具本体8Aに固着して一体化してもよい。
本実施形態のカテーテル組立体1では、内筒82と挟持具本体8Aとが一体的に構成されているので、ガイドワイヤ11を挿入・固定して、カテーテル組立体1を操作したり、ガイドワイヤ11を抜去して造影剤を注入したりするときに、挟持具20の操作部材9Aを操作するだけで済むので簡便に使用することができる。
また、前記第1実施形態および前記第2実施形態のカテーテル組立体1においても、操作部材9の締め付け具合によっては、カテーテル本体3を挟持しつつ、当該カテーテル本体3に対してガイドワイヤ11の移動を許容する状態を取り得るが、前記締め付け具合には、挟持具本体8に対する操作部材9の微妙な位置調整を必要とする。
しかしながら、本実施形態のカテーテル組立体1では、このような位置調整を省略することができ、よって、カテーテル本体3を挟持しつつ、当該カテーテル本体3に対してガイドワイヤ11の移動を許容する状態を確実に取ることができる。
<第6実施形態>
図18は、本発明のカテーテル組立体の第6実施形態を示す部分縦断面図である。
以下、この図を参照して本発明のカテーテル組立体の第6実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、管状体にガイドワイヤが挿通可能となっていること以外は前記第1実施形態と同様である。
図18に示すカテーテル本体3の基端部のルーメン31は、その内径が先端部よりも拡径した拡径部を有するのが好ましい。
カテーテル本体3の拡径部の内径は、管状体本体19(管状体2)の外径とほぼ同等となっている。拡径部よりも先端側のルーメン31の内径は、管状体本体19の内径とほぼ同等となっている。拡径部の長さは、管状体本体19の長さとほぼ同等となっているのが好ましい。
このような構成の拡径部を有することにより、管状体2の流路を大きく設定することができるので、造影剤等の液体が注入しやすくなる。
また、拡径部は、軸方向でほぼ同じ内径を有するのが好ましいが、基端側に向かって段階的または連続的に内径が大きくなるよう構成されていてもよい。また、管状体本体19の形状は、外径がほぼ一定となっているの好ましいが、拡径部に従うように、基端側に向かって段階的または連続的に外径が大きくなってもよい。
ガイドワイヤ11をカテーテル本体3に固定する場合は、図18中の二点鎖線にて示すように、挟持部本体8の挟持部17を管状体本体19の先端よりも先端側に配置させ、前記第1実施形態で述べたように、操作部材9により挟持部17が中心軸方向に変形するのに伴なって、カテーテル本体3の管壁が変形して、当該変形したカテーテル本体3がガイドワイヤ11の外面に密着固定する。
このような構成により、管状体2を配置した状態でガイドワイヤ11を挿入することでき、また、挟持部本体8を移動して操作することでカテーテル本体3にガイドワイヤ11を固定することができるので、極めて簡便にカテーテル組立体1を操作することができる。
以上、本発明のカテーテル組立体を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カテーテル組立体の各部の構成は、同様の機能を発揮し得る任意の構成と置換することができる。また、任意の構成が付加されていてもよい。
また、本発明のカテーテル組立体は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
例えば、前記第2実施形態、前記第3実施形態、前記第5実施形態のカテーテル本体が、前記第4実施形態のカテーテル本体のように、先端が開口していてもよい。
また、前記第3実施形態の挟持部が、前記第1実施形態の挟持部のように複数の突出部で構成されているものであってもよい。
また、前記第5実施形態の第2の挟持部が、前記第2実施形態の挟持部のようにリング状をなす弾性体で構成されているものであってもよい。
また、前記第5実施形態の挟持具に、前記第3実施形態で記載したような延長部が設けられていてもよい。
また、本発明のカテーテル組立体の用途は、前述したような血管狭窄部の拡張治療に用いられるものに限定されない。
本発明のカテーテル組立体の第1実施形態を示す部分縦断面図である。 本発明のカテーテル組立体の第1実施形態を示す部分縦断面図である。 図1に示すカテーテル組立体の先端側の部分を拡大して示す縦断面図である。 図1に示すカテーテル組立体の使用方法の一例を示す図である。 図1に示すカテーテル組立体の使用方法の一例を示す図である。 図1に示すカテーテル組立体の使用方法の一例を示す図である。 図1に示すカテーテル組立体の使用方法の一例を示す図である。 図1に示すカテーテル組立体の使用方法の一例を示す図である。 図1に示すカテーテル組立体の使用方法の一例を示す図である。 図1に示すカテーテル組立体の使用方法の一例を示す図である。 本発明のカテーテル組立体の第2実施形態を示す部分縦断面図である。 本発明のカテーテル組立体の第3実施形態を示す部分縦断面図である。 図12に示すカテーテル組立体に設けられている弁体の斜視図である。 本発明のカテーテル組立体の第4実施形態を示す部分縦断面図である。 本発明のカテーテル組立体の第5実施形態を示す部分縦断面図である。 本発明のカテーテル組立体の第5実施形態を示す部分縦断面図である。 図15に示すカテーテル組立体に設けられている挟持具本体の平面図である。 本発明のカテーテル組立体の第6実施形態を示す部分縦断面図である。
符号の説明
1 カテーテル組立体
2 管状体
3 カテーテル本体
31 ルーメン
311 境界部
32 先端部
33 先端
34 基端部
35 スリット
36 本体部
4、4A 液体噴出部
4a、4b 側孔
5a 内層
5b 外層
6 補強部材
61 線状体
7 ハブ
71 内腔部
72 嵌合部
721 テーパ面
8、8A 挟持具本体
80 挟持部(第1の挟持部)
81 嵌合部(ポート部)
82 内筒
83 挟持片
831 外面
832 薄肉部
833 先端部
84 間隙
85 雄ネジ
86 リブ
87 先端
88 基端部
89 突起
9、9A 操作部材
91 基端部
92 雌ネジ
93、93A 当接部
931 テーパ面
932 内周面
94 段差部
95 当接部(第1の当接部)
951 テーパ面
11 ガイドワイヤ(線状体)
111 先端
12 芯材
13 テーパ部
14 マーカ
15 樹脂層
17、17A 挟持部
171 突出部
172 薄肉部
173 先端部
174 弾性体
175 外周面
19 管状体本体
191 先端
192 内腔部(ルーメン)
20、20A 挟持具
21 延長筒(延長部)
211 延長筒本体
212 蓋部材
213 先端部
214 基端部
215 内筒(管状体)
216 間隙
22 接続部
221 中空部(内部)
23 弁体
231 第1のスリット
232 第2のスリット
233 上面(頂面)
234 下面(底面)
50 血管
55 狭窄部
60 バルーンカテーテル
65 カテーテル部
66 バルーン
70 チューブ(管体)

Claims (5)

  1. 内部にルーメンが形成されたカテーテル本体と、該カテーテル本体の内側に挿入または配置される管状体と、これらを一括して保持し得る挟持具とを備えるカテーテル組立体であって、
    前記挟持具は、
    前記カテーテル本体が挿入可能な筒状をなす挟持具本体と、
    前記挟持具本体の一端側に位置する挟持部と、
    前記挟持具本体の外周側に設けられ、前記挟持部に当接する当接部を有する操作部材とを備え、
    前記カテーテル本体と前記管状体と前記挟持具とを組み立てた組立状態で、前記操作部材が前記挟持具本体に対し他端方向に移動するように該操作部材を操作することにより、前記挟持部が前記当接部に押圧されて変形し、該変形した挟持部が前記カテーテル本体および前記管状体を挟持するよう構成されていることを特徴とするカテーテル組立体。
  2. 内部にルーメンが形成されたカテーテル本体と、該カテーテル本体の内側に挿入または配置される管状体と、これらを一括して保持し得る挟持具とを備えるカテーテル組立体であって、
    前記挟持具は、
    前記カテーテル本体が挿入可能な筒状をなす挟持具本体と、
    前記挟持具本体の外周側に設けられた操作部材とを備え、
    前記カテーテル本体と前記管状体と前記挟持具とを組み立てた組立状態で、前記操作部材の操作方向に応じて、前記カテーテル本体および前記管状体を挟持する状態と、前記カテーテル本体を挟持する状態とを取り得るよう構成されていることを特徴とするカテーテル組立体。
  3. 内部にルーメンが形成されたカテーテル本体と、該カテーテル本体の内側に挿入または配置される管状体と、これらを一括して保持し得る挟持具とを備えるカテーテル組立体であって、
    前記挟持具は、
    前記カテーテル本体が挿入可能な筒状をなし、第1の挟持部を有する挟持具本体と、
    前記挟持具本体の一端側に位置する第2の挟持部と、
    前記挟持具本体の外周側に設けられ、前記第1の挟持部に当接する第1の当接部と、前記第2の挟持部に当接する第2の当接部とを有する操作部材とを備え、
    前記カテーテル本体と前記管状体と前記挟持具とを組み立てた組立状態で、前記操作部材が前記挟持具本体に対し他端方向に移動するように該操作部材を操作することにより、前記第2の挟持部が前記第2の当接部に押圧されて変形し、該変形した第2の挟持部が前記カテーテル本体を挟持する状態と、
    前記組立状態で、前記操作部材が前記挟持具本体に対し一端方向に移動するように該操作部材を操作することにより、前記第1の挟持部が前記カテーテル本体および前記管状体を挟持する状態とを取り得るよう構成されていることを特徴とするカテーテル組立体。
  4. 内部にルーメンが形成され、基端部にはその外径がほぼ一定であるか若しくは縮径部分を備えるカテーテル本体と、
    前記ルーメン内に挿入した状態で操作可能な線状体と、
    前記カテーテル本体とともに前記線状体を挟持し、前記カテーテル本体の外周側に位置する挟持具とを有することを特徴とするカテーテル組立体。
  5. 前記カテーテル本体に対し挿入・抜去自在であり、医療器具の端部が接続可能な接続手段が基端部に設けられている管状体をさらに有し、
    前記挟持具は、前記カテーテル本体とともに前記管状体または前記線状体を選択的に挟持するものであり、
    前記カテーテル本体と前記管状体と前記挟持具とを組み立てた状態では、前記カテーテル本体および前記管状体が一括して固定され、
    前記カテーテル本体と前記線状体と前記挟持具とを組み立てた状態では、前記カテーテル本体および前記線状体が一括して固定されるよう構成されている請求項4に記載のカテーテル組立体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010004919A (ja) * 2008-06-24 2010-01-14 Olympus Corp 医療用チューブ
JP2012192155A (ja) * 2011-03-14 2012-10-11 Bmkorea Co Ltd 医療用膨張器具
CN114504307A (zh) * 2016-08-31 2022-05-17 尼普洛株式会社 导丝连接器

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