JP3412242B2 - ガイディングカテーテル - Google Patents
ガイディングカテーテルInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、体腔拡張用カテーテル
が挿通され、この体腔拡張用カテーテルが狭窄部へ侵入
することを案内するように、少なくとも一箇所の屈曲部
が形成してあるガイディングカテーテルの改良に関す
る。 【0002】 【従来の技術】たとえば経皮冠動脈形成術(PTCA)
では、血管内の狭窄部を治療するために、血管内に挿入
し、バルーン部を膨らますことにより狭窄部を拡張し、
狭窄部末梢側における血流の改善を図るために、バルー
ンカテーテルが使用されている。このタイプのバルーン
カテーテルでは、先にガイディングカテーテルを狭窄部
の手前の冠動脈入口に位置させる。次に、体腔拡張用バ
ルーンカテーテルとしてのバルーンカテーテルを狭窄部
まで送り込み、バルーン部を膨らますことにより狭窄部
を拡張する。 【0003】ガイディングカテーテルは、その先端部を
冠動脈入口に位置させ、そこからバルーンカテーテルを
冠動脈内に侵入させ、狭窄部へのバルーンカテーテルの
挿入時の反力を受ける作用を有する。そのため、ガイデ
ィングカテーテルは、大動脈の血管形状に合わせて、少
なくとも一箇所の屈曲部を有する。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところが、ガイディン
グカテーテルの先端部から突き出すように進むバルーン
カテーテルの先端部が容易に狭窄部を通過しない場合に
は、その反力により、ガイディングカテーテルが押戻さ
れ、ガイディングカテーテルの屈曲部が伸ばされてしま
うことがある。ガイディングカテーテルの屈曲部が伸ば
されると、ガイディングカテーテルの先端部が、冠動脈
入口から外れ、狭窄部へのバルーンカテーテルの挿入時
の反力をガイディングカテーテルで受けることができな
くなる。その結果、バルーンカテーテルの狭窄部への挿
入がきわめて困難になるおそれがあった。 【0005】そこで、ガイディングカテーテルの剛性を
高め、ガイディングカテーテルが押戻されないようにす
ることも考えられるが、その場合には、冠動脈起始部を
傷つける可能性が高まると共に、それを血管内に留置す
るまでに、血管内腔を傷つける危険性が増す。 【0006】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、体腔拡張用バルーンカテーテルを狭窄部に送り込む
際の反力を良好に受けて、バルーンカテーテルの侵入を
容易にすることが可能であり、しかも血管内腔または血
管分岐部を傷つけるおそれが少ないガイディングカテー
テルを提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、本発明に係るガイディングカテーテル
は、少なくとも一箇所の屈曲部が形成してあるガイディ
ングカテーテルであって、前記屈曲部の内側および外側
の少なくともいずれか一方が、ガイディングカテーテル
の他の部分に比較して、剛性を高く設定してあることを
特徴とする。 【0008】このように剛性を高く設定してある屈曲部
が形成してあるガイディングカテーテルを用いて、体腔
拡張用バルーンカテーテルを、その先端部が冠動脈狭窄
部内に入り込むように挿入すれば、その挿入時の反力に
よっても、屈曲部が伸ばされることはなくなる。そのた
め、体腔拡張用バルーンカテーテルを狭窄部に送り込む
際の反力を良好に受けて、バルーンカテーテルの侵入を
容易にすることが可能である。 【0009】また、本発明のガイディングカテーテルで
は、カテーテル全体の剛性を上げることなく、屈曲部の
みの剛性を向上させているので、血管内腔または血管分
岐部を傷つけるおそれが少ない。本発明では、屈曲部の
内側および外側の双方の剛性を高めることが可能である
が、いずれか一方の剛性を上げれば、十分な効果を有す
る。特に、屈曲部の外側を、屈曲部の内側に対して高剛
性に設定した場合には、好ましい結果が得られることが
本発明者によって見い出されている。 【0010】屈曲部の内側および外側の少なくともいず
れか一方の剛性を高めるための手段としては、その部分
を、他の部分に比較して高硬度に設定する手段を好まし
く採用することができる。たとえば、通常のガイディン
グカテーテルのJIS硬度(D硬さをいう。以下同じ)
は、65程度であるので、屈曲部の外側および/または
内側のJIS硬度を、70〜90、好ましくは72〜8
0とすることが好ましい。このような硬度に設定するこ
とで、体腔拡張用バルーンカテーテルの挿入時の反力に
よりガイディングカテーテルの屈曲部が伸ばされること
はなくなり、強い狭窄部または硬い狭窄部であっても、
高成功率でバルーンカテーテルを挿入させることができ
る。また、血管内腔または血管分岐部を痛めることはな
い。 【0011】ガイディングカテーテルの屈曲部の硬度を
部分的に高めるための手段としては、その部分を別材質
で構成し、接着もしくは熱融着する手段、あるいは、部
分的に架橋することなどの手段を採用することができ
る。屈曲部の内側および外側の少なくともいずれか一方
の剛性を高めるためのその他の手段としては、その部分
に、屈曲が開く方向の反対方向に弾発力を有する板バネ
を埋め込む手段が考えられる。この手段によっても、屈
曲部の剛性が高まり、体腔拡張用バルーンカテーテルの
挿入時の反力によりガイディングカテーテルの屈曲部が
伸ばされることはなくなり、強い狭窄部または硬い狭窄
部であっても、高成功率でバルーンカテーテルを挿入さ
せることができる。また、血管内腔または血管分岐部を
痛めることはない。 【0012】なお、本発明において、ガイディングカテ
ーテルの屈曲部とは、第1の直管部分から当該第1の直
管部分に対して所定角度で交差する第2の直管部分へ移
る曲折部分のことであり、厳密な意味での曲折部分のみ
でなく、その前後0〜数cmの部分も含む。 【0013】 【実施例】以下、本発明に係るガイディングカテーテル
を、図面に示す実施例に基づき、詳細に説明する。図1
(A)に示す本実施例に係るガイディングカテーテル5
0は、たとえば図2に示すPTCA用バルーンカテーテ
ル2を、冠動脈内に形成された狭窄部へ挿入させるよう
に案内するための器具であり、その内部に、バルーンカ
テーテル2が挿通される挿通孔52を有する。 【0014】本実施例のガイディングカテーテル50を
詳細に説明する前に、まず図2に示すバルーンカテーテ
ル2について説明する。本実施例の体腔拡張用バルーン
カテーテル2は、バルーン部4と、カテーテル管6と、
分岐部8と、内管10とを有する。カテーテル管6の先
端部には、バルーン部4の末端部5が接続してあり、カ
テーテル管6の末端部には、分岐部8が接続してある。 【0015】このバルーン部4の先端部7は、内管10
の先端部外周に接続してある。バルーン部4と内管10
との接続およびバルーン部4とカテーテル管6との接続
は、熱融着または接着などの接合手段で行われる。内管
10の内部には、ガイドワイヤなどを挿通するための第
2ルーメン12が形成してある。内管10は、バルーン
部4、カテーテル管6および分岐部8の内部を略同軸状
態で軸方向に延びている。カテーテル管6の内部では、
カテーテル管6と内管10との間に、第1ルーメンが形
成してある。第1ルーメン14には、分岐部8に形成し
てある膨張ポート16が連通し、そこから圧力流体が導
入され、折り畳まれたバルーン部4を膨らますようにな
っている。 【0016】膨張ポート16を通して第1ルーメン14
内に導入される圧力流体としては、特に限定されない
が、たとえば放射線不透過性媒体と生理食塩水との50
/50混合溶液などが用いられる。放射線不透過性媒体
を含ませるのは、バルーンカテーテル2の使用時に、放
射線を用いてバルーン部4およびカテーテル管6の位置
を造影するためである。バルーン部4を膨らますための
圧力流体の圧力は、特に限定されないが、絶対圧で3〜
12気圧、好ましくは、4〜8気圧程度である。 【0017】分岐部8には、膨張ポート16とは別個
に、内管10の軸心に沿ってガイドポート18が形成し
てある。このガイドポート18が、内管10内に形成し
てある第2ルーメン12内に連通するように、内管10
の基端部側開口端が分岐部8に接続してある。カテーテ
ル管6と分岐部8との接続および内管10と分岐部8と
の接続は、熱融着または接着などの手段により行われ
る。 【0018】バルーン部4は、両端部が縮経された筒状
の膜体で構成され、その膜厚は、特に限定されないが、
50〜200μm、好ましくは百数十μm程度が好まし
い。バルーン部4は、筒状であれば、特に限定されず、
円筒または多角筒形状でも良い。また、膨張時のバルー
ン部4の外径は、血管の内径などの因子によって決定さ
れ、1.5〜4.0mm程度が好ましい。このバルーン部
4の軸方向長さは、血管内狭窄部の大きさなどの因子に
よって決定され、特に限定されないが、15〜50mm、
好ましくは20〜40mmである。膨張する前のバルーン
部4は、内管10の周囲に折り畳まれて巻き付けられ、
カテーテル管6の外径と同等以下になっている。 【0019】バルーン部4を構成する材質は、ある程度
の可撓性を有する材質であることが好ましく、たとえば
ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロ
ピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体などのポリオレフィン、ポリ塩化ビニ
ル(PVC)、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体、
ポリウレタン、ポリアミドエラストマー、ポリイミドエ
ラストマーなどの熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテ
ックスゴムなどが使用でき、好ましくは、ポリエチレ
ン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミドである。 【0020】カテーテル管6は、たとえばバルーン部4
と同様な材質で構成され、好ましくは、ポリアミド、ポ
リエチレン、ポリイミドで構成される。カテーテル管6
の外径は、軸方向に均一でも良いが、バルーン部4側近
傍で小さく、その他の部分で大きくなるように、途中に
段部またはテーパ部を形成しても良い。第1ルーメン1
4の流路断面を大きくすることにより、バルーン部4を
収縮させる時間を短縮するためである。バルーン部4
は、約1分程度膨張した後、すぐに収縮させることが必
要だからである。血流を確保するためである。 【0021】カテーテル管6の外径は、バルーン部4と
の接続部近傍では、0.8〜1.0mm程度が好ましく、
分岐部8側では、1.0〜1.2mm程度が好ましい。カ
テーテル管6の肉厚は、0.05〜0.15mm程度が好
ましい。内管10は、たとえばカテーテル管6と同様な
材質で構成され、好ましくはポリエチレン、ポリアミ
ド、ポリイミドで構成される。この内管10の内径は、
ガイドワイヤを挿通できる径であれば特に限定されず、
たとえば0.15〜1.00mm、好ましくは0.25〜
0.60mmである。この内管10の肉厚は、0.05〜
0.25mm、好ましくは0.05〜0.15mmである。
内管10の全長は、血管内に挿入されるバルーンカテー
テル2の軸方向長さなどに応じて決定され、特に限定さ
れないが、たとえば120〜150mm、好ましくは13
0〜135mm程度である。バルーン部4の先端部7から
突き出た内管10の先端部には、開口端20が形成して
ある。この開口端20からガイドワイヤを内管10の第
2ルーメン12内に差し込むことが可能になっている。 【0022】バルーン部4内に位置する内管10の周囲
には、一箇所または複数箇所に放射線不透過性マーカー
を装着することもできる。このマーカーとしては、たと
えば金、白金、タングステン、イリジウムあるいはこれ
らの合金などで構成される金属チューブ、金属スプリン
グなどを用いることができる。このマーカーをバルーン
部内の内管10の周囲に付けることで、バルーンカテー
テル2の使用時のX線透視化で、バルーン部4の位置を
検出することができる。 【0023】分岐部8は、たとえばポリカーボネート、
ポリアミド、ポリサルホン、ポリアクリレート、メタク
リレート−ブチレン−スチレン共重合体などの熱可塑性
樹脂で好適に成形される。次に、このようなバルーンカ
テーテル2を血管内に挿入する際に案内するためのガイ
ディングカテーテル50について詳細に説明する。 【0024】図1に示すように、本発明に係る実施例の
ガイディングカテーテル50は、内部に挿通孔52を有
する好ましくは円筒状(多角筒状でも可)のチューブで
ある。ガイディングカテーテル50を構成するチューブ
本体54の外径は、患者の血管内に挿入されることを考
慮して決定され、たとえば1.5〜4.0mm、好ましく
は2.0〜3.0mmである。また、その内径(挿通孔5
2の径)は、図2に示すバルーンカテーテル2(ただ
し、バルーン部4は内管10の周囲に折り畳まれてい
る)が挿通されるように決定され、たとえば1.8〜
3.5mm、好ましくは2.0〜2.8mmである。 【0025】チューブ本体54の全長は、少なくとも患
者の血管の挿入口から治療部位近傍(心臓の冠動脈入
口)までの長さが必要であり、具体的には、700〜1
200mm、好ましくは800〜1100mmである。チュ
ーブ本体54の材質は、所定の形状保持特性と弾力性と
を有する材質であれば特に限定されず、たとえばポリウ
レタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、塩化ビニール、好ましくはポリウレタン、
ポリアミド、ポリエチレンである。後述する屈曲部5
8,60以外の部分のチューブ本体54のJIS硬度は
62〜72であることが好ましい。この硬度範囲に設定
することで、所定の形状保持特性と弾力性とを有する。 【0026】本実施例では、ガイディングカテーテル5
0の先端部には、チューブ本体50よりも柔らかい材質
のチップチューブ56が、接着、熱融着あるいは一体成
形などの手段で装着してある。チップチューブ56の外
径および内径は、チューブ本体と略同等である。チップ
チューブ56の長さl1 は、特に限定されないが、たと
えば3〜15mmである。また、チップチューブ56の材
質は、チューブ本体54よりも柔らかい材質であれば特
に限定されないが、たとえばポリウレタン、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化
ビニール、好ましくはポリウレタン、ポリアミド、ポリ
エチレンである。チップチューブ56のJIS硬度は、
50〜70、好ましくは55〜65である。 【0027】このようなチップチューブ56を取り付け
ることで、ガイディングカテーテル50を血管内に挿入
する際に、血管内腔または血管分岐部を痛めるおそれが
少なくなる。なお、本発明では、必ずしもチップチュー
ブ56を設ける必要はない。本実施例では、ガイディン
グカテーテル50の先端部に、一箇所以上(図示実施例
では2つ)の屈曲部58,60が形成してある。これら
屈曲部58,60は、たとえば直管状のチューブ本体5
4を成形した後に、熱などを加えつつ変形させることに
より形成される。これら屈曲部58,60は、チューブ
本体54の成形時に同時に形成することもできる。 【0028】これら屈曲部58,60が形成される位置
は、図3に示すように、心臓近くの動脈血管34の形状
などに合わせて決定され、図1に示すように、先端側の
屈曲部58は、カテーテル先端からの距離l2 が、好ま
しくは10〜50mmである。また、次の屈曲部60は、
先端側の屈曲部58からの距離l3 が好ましくは3〜6
cmと成る位置に形成される。 【0029】先端側の屈曲部58の屈曲角度θ1 は、1
00〜150度、好ましくは120度程度である。その
屈曲半径は、0.5〜3cm、好ましくは2cm程度で
ある。また、次の屈曲部60の屈曲角度θ2 は、100
〜150度、好ましくは120度程度である。その屈曲
半径は、0.5〜3cm、好ましくは2cm程度であ
る。 【0030】本実施例では、少なくともいずれか一方の
屈曲部58および/または60において、好ましくは少
なくとも先端側の屈曲部58において、屈曲部外側およ
び/または内側のJIS硬度を、70〜80、好ましく
は72〜75とすることで、チューブ本体54の他の部
分の硬度よりも高く設定してある。ガイディングカテー
テル50の屈曲部58および/または60の外側および
/または内側の硬度を部分的に高めるための手段として
は、その部分を別材質で構成し、接着もしくは熱融着す
る手段、あるいは、部分的に架橋することなどの手段を
採用することができる。 【0031】このように屈曲部58および/または60
の屈曲部外側および/または内側の硬度を、他の部分に
比較して高めることで、その屈曲部の剛性を高めること
が可能になる。次に、本実施例のガイディングカテーテ
ル50と図2に示す拡張用バルーンカテーテル2を用い
て、PTCA治療を行う方法について説明する。 【0032】まず、図2に示すバルーンカテーテル2内
の空気をできる限り除去する。そこで、分岐部8のガイ
ドポート18から内管10内の第2ルーメン12に生理
食塩水などの液体を入れ、第2ルーメン12内の空気を
置換する。また、分岐部8の膨張ポートには、シリンジ
などの吸引・注入手段を取り付け、シリンジ内に血液造
影剤(たとえばヨウ素含有)などの液体を入れ、吸引お
よび注入を繰り返し、第1ルーメン14およびバルーン
部4内の空気を液体と置換する。 【0033】バルーンカテーテル2を動脈血管内に挿入
するには、まず、セルジンガー法などにより、血管内に
ガイディングカテーテル用ガイドワイヤ(図示せず)
を、その先端がたとえば心臓の近くまで届くように挿入
する。その後、ガイディングカテーテル用ガイドワイヤ
に沿って、図1に示す本実施例のガイディングカテーテ
ル50を、動脈血管34内に挿入し、図3,4に示すよ
うに、その先端を狭窄部36を有する心臓38の冠動脈
入口40に位置させる。その挿入の際には、ガイディン
グカテーテル50は、ガイドワイヤに沿って血管内に挿
入されるので、屈曲部58,60は、ある程度引き延ば
された状態となり、挿入時に屈曲部が血管内腔などに引
っかかることはない。 【0034】なお、狭窄部36は、たとえば血栓または
動脈硬化などにより形成される。次に、ガイディングカ
テーテル用ガイドワイヤのみを抜き取り、それよりも細
いバルーンカテーテル用ガイドワイヤ42(図3および
図5参照)を、ガイディングカテーテル50に沿って挿
入し、その先端を狭窄部36を通過する位置まで差し込
む。 【0035】その後、図3または図5に示すガイドワイ
ヤ42の基端を、図2に示すバルーンカテーテル2の開
口端20に差し込み、内管10の第2ルーメン12内に
通し、バルーン部4が折り畳まれた状態で、バルーンカ
テーテル2を、図1,3,4,5に示すガイディングカ
テーテル50の挿通孔52内に通す。そして、バルーン
カテーテル2のバルーン部4を、図3に示すように、狭
窄部36の手前まで差し込む。 【0036】その後、図5(A)に示すように、バルー
ンカテーテル2の最先端に形成された内管10の開口端
20をガイドワイヤ42に沿って、狭窄部36間に差し
込む。本実施例では、バルーンカテーテル2を狭窄部3
6内に押し進める際に発生する反力は、図1,3に示す
ガイディングカテーテル50の屈曲部58および/また
は60が血管34の内壁に当接することにより受ける。
従来では、この反力により屈曲部58および/または6
0が伸びてしまい、バルーンカテーテル2を狭窄部36
内に侵入させることが困難であった。 【0037】本実施例では、屈曲部58および/または
60の剛性が他の部分に比較して高く設定されているの
で、反力により屈曲部58および/または60が伸びる
ことはなくなる。その結果、ガイドワイヤ42と狭窄部
36との間隙が小さい場合、強い狭窄部、あるいは硬い
狭窄部などでも、図5(B),(C)に示すように、容
易にバルーンカテーテル2を押し進めることができる。 【0038】次に、図5(C)に示すように、バルーン
部4の位置をX線などで観察しながら、狭窄部36の中
央部にバルーン部4を正確に位置させる。その位置でバ
ルーン部4を膨らますことにより、血管32の狭窄部3
6を広げ、良好な治療を行うことができる。なお、バル
ーン部4を膨らますには、図2に示す膨張ポート16か
ら第1ルーメン14を通して、バルーン部4内に造影剤
などの液体を注入することにより行う。 【0039】この膨張時間は、特に限定されないが、た
とえば約1分間程度である。その後、迅速にバルーン部
4から液体を抜いてバルーン部を収縮させ、拡張された
狭窄部36の血流を確保する。バルーン部4の膨張は、
通常は、同一狭窄部36に対して一回であるが、狭窄部
36の条件によっては、複数回でも良い。 【0040】本実施例では、体腔拡張用バルーンカテー
テル2の挿入時の反力によりガイディングカテーテル5
0の屈曲部58および/または60が伸ばされることは
なくなり、強い狭窄部または硬い狭窄部であっても、高
成功率でバルーンカテーテル2を挿入させることができ
る。また、屈曲部58および/または60の一部または
全部のみの硬度を高めているので、ガイディングカテー
テル50が血管内腔または血管分岐部を痛めることはな
い。 【0041】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。本実施例では、屈曲部58および/または60の内
側および外側の少なくともいずれか一方の剛性を高める
ための手段として、図1(B)に示す板バネ62を、剛
性を高めようとする部分に埋め込んである。板バネ62
としては、特に限定されず、チューブ本体54の肉厚以
下の板厚を有するステンレス金属板、リン青銅板、チタ
ン板などを用いることができる。 【0042】この板バネ62の具体的形状は、屈曲が開
く方向の反対方向に弾発力を有する板バネであれば特に
限定されないが、たとえば図1(B)に示すように、半
円筒状の第1接片64と、この第1接片64に対して所
定の角度で交差する半円筒状の第2接片66とから成る
形状であることが好ましい。これら第1接片64と第2
接片66との交差角度は、図1(A)に示す屈曲部58
および/または60の屈曲角度θ1 またはθ2 に応じて
決定される。 【0043】このように板バネ62を屈曲部58および
/または60に埋め込むことで、屈曲部の剛性が高ま
り、体腔拡張用バルーンカテーテル2の挿入時の反力に
よりガイディングカテーテル50の屈曲部が伸ばされる
ことはなくなり、強い狭窄部または硬い狭窄部であって
も、高成功率でバルーンカテーテル2を挿入させること
ができる。また、屈曲部58および/または60のみの
剛性を高めているので、ガイディングカテーテルが血管
内腔または血管分岐部を痛めることはない。 【0044】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変するこ
とができる。たとえば、ガイディングカテーテルに形成
される屈曲部は、単一または3以上であっても良い。 【0045】次に、本発明を、さらに具体的な実施例に
基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定され
ない。実施例1 図1に示すように、二つの屈曲部58および60が形成
された全長1200mmポリウレタン製チューブ本体54
の先端に、長さl1 =3mmの軟質ポリウレタンのチップ
チューブ56を融着し、ガイディングカテーテル50を
準備した。チューブ本体54の外径は、3.0mmであ
り、その内径は、2.6mmであった。先端側の屈曲部5
8の形成位置は、ガイディングカテーテル50の先端か
ら距離l2=40mmの位置であった。その屈曲部58の
屈曲角度θ1 は120度であった。その曲率半径は、2
cmであった。 【0046】また、その次の屈曲部60の形成位置は、
屈曲部58からの距離l3 =80mmであった。その屈曲
部60の屈曲角度θ2 は、120度であった。その曲率
半径は2cmであった。各屈曲部58および60につい
て、その曲げ方向外側のJIS硬度を72とし、内側の
JIS硬度を65とした。また、屈曲部以外のチューブ
本体54のJIS硬度は、65であった。このようにチ
ューブ本体54の硬度を部分的に変化させるための手段
としては、ジイソシアネートによる部分架橋を用いた。 【0047】このガイディングカテーテルを、たとえば
図3に示す実際の血管34、冠動脈および狭窄部に類似
した疑似血管、冠動脈および狭窄部のモデル内に、先端
が冠動脈入口に位置するように挿入した。狭窄部の内径
は、最狭部で1.0mmであった。 【0048】次に、このガイディングカテーテル内に、
サイメド(Scimed)社のコブラ(Cobra)1
4の拡張用バルーンカテーテルを挿入し、疑似狭窄部へ
の通過成功率を調べた。その試験は、10回行い、その
成功率を調べた。結果を表1に示す。 【0049】 【表1】 【0050】実施例2 図1(A)に示すチューブ本体54のJIS硬度を全体
的に65に設定し、各屈曲部58および60において、
その屈曲外側部に、図1(B)に示す厚さ50μmのス
テンレス製半円筒状板バネを埋め込んだ以外は、実施例
1と同様にして、ガイディングカテーテルを形成した。
半円筒状板バネ62の全体長さは、25mmであった。板
バネ62の曲率は、屈曲部58,60の曲率に合わせ
た。 このガイディングカテーテルを用いて、実施例1
と同様にしてバルーンカテーテルの通過成功率を調べ
た。 【0051】結果を表1に示す。比較例1 図1(A)に示すチューブ本体54のJIS硬度を全体
的に60に設定した以外は、実施例1と同様にして、ガ
イディングカテーテルを形成した。 【0052】このガイディングカテーテルを用いて、実
施例1と同様にしてバルーンカテーテルの通過成功率を
調べた。結果を表1に示す。比較例2 図1(A)に示すチューブ本体54のJIS硬度を全体
的に75に設定した以外は、実施例1と同様にして、ガ
イディングカテーテルを形成した。 【0053】このガイディングカテーテルを用いて、実
施例1と同様にしてバルーンカテーテルの通過成功率を
調べた。結果を表1に示す。ただし、この比較例2のガ
イディングカテーテルは、疑似冠動脈入口までの挿入に
際し、引っかり、挿入性に難点があった。 【0054】評価 実施例1,2では、比較例1に比較し、狭窄部へのバル
ーンカテーテルの挿入通過成功率が格別に向上すること
が確かめられた。また、比較例2のガイディングカテー
テルでは、疑似冠動脈入口までの挿入に際し、引っか
り、挿入性に難点があることが確認された。 【0055】 【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、ガイディングカテーテルの屈曲部の一部または全部
のみの剛性が高まり、体腔拡張用バルーンカテーテルの
挿入時の反力によりガイディングカテーテルの屈曲部が
伸ばされることはなくなり、強い狭窄部または硬い狭窄
部であっても、高成功率でバルーンカテーテルを挿入さ
せることができる。また、屈曲部の一部または全部のみ
の剛性を高めているので、ガイディングカテーテルが血
管内腔または血管分岐部を痛めることはない。
が挿通され、この体腔拡張用カテーテルが狭窄部へ侵入
することを案内するように、少なくとも一箇所の屈曲部
が形成してあるガイディングカテーテルの改良に関す
る。 【0002】 【従来の技術】たとえば経皮冠動脈形成術(PTCA)
では、血管内の狭窄部を治療するために、血管内に挿入
し、バルーン部を膨らますことにより狭窄部を拡張し、
狭窄部末梢側における血流の改善を図るために、バルー
ンカテーテルが使用されている。このタイプのバルーン
カテーテルでは、先にガイディングカテーテルを狭窄部
の手前の冠動脈入口に位置させる。次に、体腔拡張用バ
ルーンカテーテルとしてのバルーンカテーテルを狭窄部
まで送り込み、バルーン部を膨らますことにより狭窄部
を拡張する。 【0003】ガイディングカテーテルは、その先端部を
冠動脈入口に位置させ、そこからバルーンカテーテルを
冠動脈内に侵入させ、狭窄部へのバルーンカテーテルの
挿入時の反力を受ける作用を有する。そのため、ガイデ
ィングカテーテルは、大動脈の血管形状に合わせて、少
なくとも一箇所の屈曲部を有する。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところが、ガイディン
グカテーテルの先端部から突き出すように進むバルーン
カテーテルの先端部が容易に狭窄部を通過しない場合に
は、その反力により、ガイディングカテーテルが押戻さ
れ、ガイディングカテーテルの屈曲部が伸ばされてしま
うことがある。ガイディングカテーテルの屈曲部が伸ば
されると、ガイディングカテーテルの先端部が、冠動脈
入口から外れ、狭窄部へのバルーンカテーテルの挿入時
の反力をガイディングカテーテルで受けることができな
くなる。その結果、バルーンカテーテルの狭窄部への挿
入がきわめて困難になるおそれがあった。 【0005】そこで、ガイディングカテーテルの剛性を
高め、ガイディングカテーテルが押戻されないようにす
ることも考えられるが、その場合には、冠動脈起始部を
傷つける可能性が高まると共に、それを血管内に留置す
るまでに、血管内腔を傷つける危険性が増す。 【0006】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、体腔拡張用バルーンカテーテルを狭窄部に送り込む
際の反力を良好に受けて、バルーンカテーテルの侵入を
容易にすることが可能であり、しかも血管内腔または血
管分岐部を傷つけるおそれが少ないガイディングカテー
テルを提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、本発明に係るガイディングカテーテル
は、少なくとも一箇所の屈曲部が形成してあるガイディ
ングカテーテルであって、前記屈曲部の内側および外側
の少なくともいずれか一方が、ガイディングカテーテル
の他の部分に比較して、剛性を高く設定してあることを
特徴とする。 【0008】このように剛性を高く設定してある屈曲部
が形成してあるガイディングカテーテルを用いて、体腔
拡張用バルーンカテーテルを、その先端部が冠動脈狭窄
部内に入り込むように挿入すれば、その挿入時の反力に
よっても、屈曲部が伸ばされることはなくなる。そのた
め、体腔拡張用バルーンカテーテルを狭窄部に送り込む
際の反力を良好に受けて、バルーンカテーテルの侵入を
容易にすることが可能である。 【0009】また、本発明のガイディングカテーテルで
は、カテーテル全体の剛性を上げることなく、屈曲部の
みの剛性を向上させているので、血管内腔または血管分
岐部を傷つけるおそれが少ない。本発明では、屈曲部の
内側および外側の双方の剛性を高めることが可能である
が、いずれか一方の剛性を上げれば、十分な効果を有す
る。特に、屈曲部の外側を、屈曲部の内側に対して高剛
性に設定した場合には、好ましい結果が得られることが
本発明者によって見い出されている。 【0010】屈曲部の内側および外側の少なくともいず
れか一方の剛性を高めるための手段としては、その部分
を、他の部分に比較して高硬度に設定する手段を好まし
く採用することができる。たとえば、通常のガイディン
グカテーテルのJIS硬度(D硬さをいう。以下同じ)
は、65程度であるので、屈曲部の外側および/または
内側のJIS硬度を、70〜90、好ましくは72〜8
0とすることが好ましい。このような硬度に設定するこ
とで、体腔拡張用バルーンカテーテルの挿入時の反力に
よりガイディングカテーテルの屈曲部が伸ばされること
はなくなり、強い狭窄部または硬い狭窄部であっても、
高成功率でバルーンカテーテルを挿入させることができ
る。また、血管内腔または血管分岐部を痛めることはな
い。 【0011】ガイディングカテーテルの屈曲部の硬度を
部分的に高めるための手段としては、その部分を別材質
で構成し、接着もしくは熱融着する手段、あるいは、部
分的に架橋することなどの手段を採用することができ
る。屈曲部の内側および外側の少なくともいずれか一方
の剛性を高めるためのその他の手段としては、その部分
に、屈曲が開く方向の反対方向に弾発力を有する板バネ
を埋め込む手段が考えられる。この手段によっても、屈
曲部の剛性が高まり、体腔拡張用バルーンカテーテルの
挿入時の反力によりガイディングカテーテルの屈曲部が
伸ばされることはなくなり、強い狭窄部または硬い狭窄
部であっても、高成功率でバルーンカテーテルを挿入さ
せることができる。また、血管内腔または血管分岐部を
痛めることはない。 【0012】なお、本発明において、ガイディングカテ
ーテルの屈曲部とは、第1の直管部分から当該第1の直
管部分に対して所定角度で交差する第2の直管部分へ移
る曲折部分のことであり、厳密な意味での曲折部分のみ
でなく、その前後0〜数cmの部分も含む。 【0013】 【実施例】以下、本発明に係るガイディングカテーテル
を、図面に示す実施例に基づき、詳細に説明する。図1
(A)に示す本実施例に係るガイディングカテーテル5
0は、たとえば図2に示すPTCA用バルーンカテーテ
ル2を、冠動脈内に形成された狭窄部へ挿入させるよう
に案内するための器具であり、その内部に、バルーンカ
テーテル2が挿通される挿通孔52を有する。 【0014】本実施例のガイディングカテーテル50を
詳細に説明する前に、まず図2に示すバルーンカテーテ
ル2について説明する。本実施例の体腔拡張用バルーン
カテーテル2は、バルーン部4と、カテーテル管6と、
分岐部8と、内管10とを有する。カテーテル管6の先
端部には、バルーン部4の末端部5が接続してあり、カ
テーテル管6の末端部には、分岐部8が接続してある。 【0015】このバルーン部4の先端部7は、内管10
の先端部外周に接続してある。バルーン部4と内管10
との接続およびバルーン部4とカテーテル管6との接続
は、熱融着または接着などの接合手段で行われる。内管
10の内部には、ガイドワイヤなどを挿通するための第
2ルーメン12が形成してある。内管10は、バルーン
部4、カテーテル管6および分岐部8の内部を略同軸状
態で軸方向に延びている。カテーテル管6の内部では、
カテーテル管6と内管10との間に、第1ルーメンが形
成してある。第1ルーメン14には、分岐部8に形成し
てある膨張ポート16が連通し、そこから圧力流体が導
入され、折り畳まれたバルーン部4を膨らますようにな
っている。 【0016】膨張ポート16を通して第1ルーメン14
内に導入される圧力流体としては、特に限定されない
が、たとえば放射線不透過性媒体と生理食塩水との50
/50混合溶液などが用いられる。放射線不透過性媒体
を含ませるのは、バルーンカテーテル2の使用時に、放
射線を用いてバルーン部4およびカテーテル管6の位置
を造影するためである。バルーン部4を膨らますための
圧力流体の圧力は、特に限定されないが、絶対圧で3〜
12気圧、好ましくは、4〜8気圧程度である。 【0017】分岐部8には、膨張ポート16とは別個
に、内管10の軸心に沿ってガイドポート18が形成し
てある。このガイドポート18が、内管10内に形成し
てある第2ルーメン12内に連通するように、内管10
の基端部側開口端が分岐部8に接続してある。カテーテ
ル管6と分岐部8との接続および内管10と分岐部8と
の接続は、熱融着または接着などの手段により行われ
る。 【0018】バルーン部4は、両端部が縮経された筒状
の膜体で構成され、その膜厚は、特に限定されないが、
50〜200μm、好ましくは百数十μm程度が好まし
い。バルーン部4は、筒状であれば、特に限定されず、
円筒または多角筒形状でも良い。また、膨張時のバルー
ン部4の外径は、血管の内径などの因子によって決定さ
れ、1.5〜4.0mm程度が好ましい。このバルーン部
4の軸方向長さは、血管内狭窄部の大きさなどの因子に
よって決定され、特に限定されないが、15〜50mm、
好ましくは20〜40mmである。膨張する前のバルーン
部4は、内管10の周囲に折り畳まれて巻き付けられ、
カテーテル管6の外径と同等以下になっている。 【0019】バルーン部4を構成する材質は、ある程度
の可撓性を有する材質であることが好ましく、たとえば
ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロ
ピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体などのポリオレフィン、ポリ塩化ビニ
ル(PVC)、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体、
ポリウレタン、ポリアミドエラストマー、ポリイミドエ
ラストマーなどの熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテ
ックスゴムなどが使用でき、好ましくは、ポリエチレ
ン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミドである。 【0020】カテーテル管6は、たとえばバルーン部4
と同様な材質で構成され、好ましくは、ポリアミド、ポ
リエチレン、ポリイミドで構成される。カテーテル管6
の外径は、軸方向に均一でも良いが、バルーン部4側近
傍で小さく、その他の部分で大きくなるように、途中に
段部またはテーパ部を形成しても良い。第1ルーメン1
4の流路断面を大きくすることにより、バルーン部4を
収縮させる時間を短縮するためである。バルーン部4
は、約1分程度膨張した後、すぐに収縮させることが必
要だからである。血流を確保するためである。 【0021】カテーテル管6の外径は、バルーン部4と
の接続部近傍では、0.8〜1.0mm程度が好ましく、
分岐部8側では、1.0〜1.2mm程度が好ましい。カ
テーテル管6の肉厚は、0.05〜0.15mm程度が好
ましい。内管10は、たとえばカテーテル管6と同様な
材質で構成され、好ましくはポリエチレン、ポリアミ
ド、ポリイミドで構成される。この内管10の内径は、
ガイドワイヤを挿通できる径であれば特に限定されず、
たとえば0.15〜1.00mm、好ましくは0.25〜
0.60mmである。この内管10の肉厚は、0.05〜
0.25mm、好ましくは0.05〜0.15mmである。
内管10の全長は、血管内に挿入されるバルーンカテー
テル2の軸方向長さなどに応じて決定され、特に限定さ
れないが、たとえば120〜150mm、好ましくは13
0〜135mm程度である。バルーン部4の先端部7から
突き出た内管10の先端部には、開口端20が形成して
ある。この開口端20からガイドワイヤを内管10の第
2ルーメン12内に差し込むことが可能になっている。 【0022】バルーン部4内に位置する内管10の周囲
には、一箇所または複数箇所に放射線不透過性マーカー
を装着することもできる。このマーカーとしては、たと
えば金、白金、タングステン、イリジウムあるいはこれ
らの合金などで構成される金属チューブ、金属スプリン
グなどを用いることができる。このマーカーをバルーン
部内の内管10の周囲に付けることで、バルーンカテー
テル2の使用時のX線透視化で、バルーン部4の位置を
検出することができる。 【0023】分岐部8は、たとえばポリカーボネート、
ポリアミド、ポリサルホン、ポリアクリレート、メタク
リレート−ブチレン−スチレン共重合体などの熱可塑性
樹脂で好適に成形される。次に、このようなバルーンカ
テーテル2を血管内に挿入する際に案内するためのガイ
ディングカテーテル50について詳細に説明する。 【0024】図1に示すように、本発明に係る実施例の
ガイディングカテーテル50は、内部に挿通孔52を有
する好ましくは円筒状(多角筒状でも可)のチューブで
ある。ガイディングカテーテル50を構成するチューブ
本体54の外径は、患者の血管内に挿入されることを考
慮して決定され、たとえば1.5〜4.0mm、好ましく
は2.0〜3.0mmである。また、その内径(挿通孔5
2の径)は、図2に示すバルーンカテーテル2(ただ
し、バルーン部4は内管10の周囲に折り畳まれてい
る)が挿通されるように決定され、たとえば1.8〜
3.5mm、好ましくは2.0〜2.8mmである。 【0025】チューブ本体54の全長は、少なくとも患
者の血管の挿入口から治療部位近傍(心臓の冠動脈入
口)までの長さが必要であり、具体的には、700〜1
200mm、好ましくは800〜1100mmである。チュ
ーブ本体54の材質は、所定の形状保持特性と弾力性と
を有する材質であれば特に限定されず、たとえばポリウ
レタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、塩化ビニール、好ましくはポリウレタン、
ポリアミド、ポリエチレンである。後述する屈曲部5
8,60以外の部分のチューブ本体54のJIS硬度は
62〜72であることが好ましい。この硬度範囲に設定
することで、所定の形状保持特性と弾力性とを有する。 【0026】本実施例では、ガイディングカテーテル5
0の先端部には、チューブ本体50よりも柔らかい材質
のチップチューブ56が、接着、熱融着あるいは一体成
形などの手段で装着してある。チップチューブ56の外
径および内径は、チューブ本体と略同等である。チップ
チューブ56の長さl1 は、特に限定されないが、たと
えば3〜15mmである。また、チップチューブ56の材
質は、チューブ本体54よりも柔らかい材質であれば特
に限定されないが、たとえばポリウレタン、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化
ビニール、好ましくはポリウレタン、ポリアミド、ポリ
エチレンである。チップチューブ56のJIS硬度は、
50〜70、好ましくは55〜65である。 【0027】このようなチップチューブ56を取り付け
ることで、ガイディングカテーテル50を血管内に挿入
する際に、血管内腔または血管分岐部を痛めるおそれが
少なくなる。なお、本発明では、必ずしもチップチュー
ブ56を設ける必要はない。本実施例では、ガイディン
グカテーテル50の先端部に、一箇所以上(図示実施例
では2つ)の屈曲部58,60が形成してある。これら
屈曲部58,60は、たとえば直管状のチューブ本体5
4を成形した後に、熱などを加えつつ変形させることに
より形成される。これら屈曲部58,60は、チューブ
本体54の成形時に同時に形成することもできる。 【0028】これら屈曲部58,60が形成される位置
は、図3に示すように、心臓近くの動脈血管34の形状
などに合わせて決定され、図1に示すように、先端側の
屈曲部58は、カテーテル先端からの距離l2 が、好ま
しくは10〜50mmである。また、次の屈曲部60は、
先端側の屈曲部58からの距離l3 が好ましくは3〜6
cmと成る位置に形成される。 【0029】先端側の屈曲部58の屈曲角度θ1 は、1
00〜150度、好ましくは120度程度である。その
屈曲半径は、0.5〜3cm、好ましくは2cm程度で
ある。また、次の屈曲部60の屈曲角度θ2 は、100
〜150度、好ましくは120度程度である。その屈曲
半径は、0.5〜3cm、好ましくは2cm程度であ
る。 【0030】本実施例では、少なくともいずれか一方の
屈曲部58および/または60において、好ましくは少
なくとも先端側の屈曲部58において、屈曲部外側およ
び/または内側のJIS硬度を、70〜80、好ましく
は72〜75とすることで、チューブ本体54の他の部
分の硬度よりも高く設定してある。ガイディングカテー
テル50の屈曲部58および/または60の外側および
/または内側の硬度を部分的に高めるための手段として
は、その部分を別材質で構成し、接着もしくは熱融着す
る手段、あるいは、部分的に架橋することなどの手段を
採用することができる。 【0031】このように屈曲部58および/または60
の屈曲部外側および/または内側の硬度を、他の部分に
比較して高めることで、その屈曲部の剛性を高めること
が可能になる。次に、本実施例のガイディングカテーテ
ル50と図2に示す拡張用バルーンカテーテル2を用い
て、PTCA治療を行う方法について説明する。 【0032】まず、図2に示すバルーンカテーテル2内
の空気をできる限り除去する。そこで、分岐部8のガイ
ドポート18から内管10内の第2ルーメン12に生理
食塩水などの液体を入れ、第2ルーメン12内の空気を
置換する。また、分岐部8の膨張ポートには、シリンジ
などの吸引・注入手段を取り付け、シリンジ内に血液造
影剤(たとえばヨウ素含有)などの液体を入れ、吸引お
よび注入を繰り返し、第1ルーメン14およびバルーン
部4内の空気を液体と置換する。 【0033】バルーンカテーテル2を動脈血管内に挿入
するには、まず、セルジンガー法などにより、血管内に
ガイディングカテーテル用ガイドワイヤ(図示せず)
を、その先端がたとえば心臓の近くまで届くように挿入
する。その後、ガイディングカテーテル用ガイドワイヤ
に沿って、図1に示す本実施例のガイディングカテーテ
ル50を、動脈血管34内に挿入し、図3,4に示すよ
うに、その先端を狭窄部36を有する心臓38の冠動脈
入口40に位置させる。その挿入の際には、ガイディン
グカテーテル50は、ガイドワイヤに沿って血管内に挿
入されるので、屈曲部58,60は、ある程度引き延ば
された状態となり、挿入時に屈曲部が血管内腔などに引
っかかることはない。 【0034】なお、狭窄部36は、たとえば血栓または
動脈硬化などにより形成される。次に、ガイディングカ
テーテル用ガイドワイヤのみを抜き取り、それよりも細
いバルーンカテーテル用ガイドワイヤ42(図3および
図5参照)を、ガイディングカテーテル50に沿って挿
入し、その先端を狭窄部36を通過する位置まで差し込
む。 【0035】その後、図3または図5に示すガイドワイ
ヤ42の基端を、図2に示すバルーンカテーテル2の開
口端20に差し込み、内管10の第2ルーメン12内に
通し、バルーン部4が折り畳まれた状態で、バルーンカ
テーテル2を、図1,3,4,5に示すガイディングカ
テーテル50の挿通孔52内に通す。そして、バルーン
カテーテル2のバルーン部4を、図3に示すように、狭
窄部36の手前まで差し込む。 【0036】その後、図5(A)に示すように、バルー
ンカテーテル2の最先端に形成された内管10の開口端
20をガイドワイヤ42に沿って、狭窄部36間に差し
込む。本実施例では、バルーンカテーテル2を狭窄部3
6内に押し進める際に発生する反力は、図1,3に示す
ガイディングカテーテル50の屈曲部58および/また
は60が血管34の内壁に当接することにより受ける。
従来では、この反力により屈曲部58および/または6
0が伸びてしまい、バルーンカテーテル2を狭窄部36
内に侵入させることが困難であった。 【0037】本実施例では、屈曲部58および/または
60の剛性が他の部分に比較して高く設定されているの
で、反力により屈曲部58および/または60が伸びる
ことはなくなる。その結果、ガイドワイヤ42と狭窄部
36との間隙が小さい場合、強い狭窄部、あるいは硬い
狭窄部などでも、図5(B),(C)に示すように、容
易にバルーンカテーテル2を押し進めることができる。 【0038】次に、図5(C)に示すように、バルーン
部4の位置をX線などで観察しながら、狭窄部36の中
央部にバルーン部4を正確に位置させる。その位置でバ
ルーン部4を膨らますことにより、血管32の狭窄部3
6を広げ、良好な治療を行うことができる。なお、バル
ーン部4を膨らますには、図2に示す膨張ポート16か
ら第1ルーメン14を通して、バルーン部4内に造影剤
などの液体を注入することにより行う。 【0039】この膨張時間は、特に限定されないが、た
とえば約1分間程度である。その後、迅速にバルーン部
4から液体を抜いてバルーン部を収縮させ、拡張された
狭窄部36の血流を確保する。バルーン部4の膨張は、
通常は、同一狭窄部36に対して一回であるが、狭窄部
36の条件によっては、複数回でも良い。 【0040】本実施例では、体腔拡張用バルーンカテー
テル2の挿入時の反力によりガイディングカテーテル5
0の屈曲部58および/または60が伸ばされることは
なくなり、強い狭窄部または硬い狭窄部であっても、高
成功率でバルーンカテーテル2を挿入させることができ
る。また、屈曲部58および/または60の一部または
全部のみの硬度を高めているので、ガイディングカテー
テル50が血管内腔または血管分岐部を痛めることはな
い。 【0041】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。本実施例では、屈曲部58および/または60の内
側および外側の少なくともいずれか一方の剛性を高める
ための手段として、図1(B)に示す板バネ62を、剛
性を高めようとする部分に埋め込んである。板バネ62
としては、特に限定されず、チューブ本体54の肉厚以
下の板厚を有するステンレス金属板、リン青銅板、チタ
ン板などを用いることができる。 【0042】この板バネ62の具体的形状は、屈曲が開
く方向の反対方向に弾発力を有する板バネであれば特に
限定されないが、たとえば図1(B)に示すように、半
円筒状の第1接片64と、この第1接片64に対して所
定の角度で交差する半円筒状の第2接片66とから成る
形状であることが好ましい。これら第1接片64と第2
接片66との交差角度は、図1(A)に示す屈曲部58
および/または60の屈曲角度θ1 またはθ2 に応じて
決定される。 【0043】このように板バネ62を屈曲部58および
/または60に埋め込むことで、屈曲部の剛性が高ま
り、体腔拡張用バルーンカテーテル2の挿入時の反力に
よりガイディングカテーテル50の屈曲部が伸ばされる
ことはなくなり、強い狭窄部または硬い狭窄部であって
も、高成功率でバルーンカテーテル2を挿入させること
ができる。また、屈曲部58および/または60のみの
剛性を高めているので、ガイディングカテーテルが血管
内腔または血管分岐部を痛めることはない。 【0044】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変するこ
とができる。たとえば、ガイディングカテーテルに形成
される屈曲部は、単一または3以上であっても良い。 【0045】次に、本発明を、さらに具体的な実施例に
基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定され
ない。実施例1 図1に示すように、二つの屈曲部58および60が形成
された全長1200mmポリウレタン製チューブ本体54
の先端に、長さl1 =3mmの軟質ポリウレタンのチップ
チューブ56を融着し、ガイディングカテーテル50を
準備した。チューブ本体54の外径は、3.0mmであ
り、その内径は、2.6mmであった。先端側の屈曲部5
8の形成位置は、ガイディングカテーテル50の先端か
ら距離l2=40mmの位置であった。その屈曲部58の
屈曲角度θ1 は120度であった。その曲率半径は、2
cmであった。 【0046】また、その次の屈曲部60の形成位置は、
屈曲部58からの距離l3 =80mmであった。その屈曲
部60の屈曲角度θ2 は、120度であった。その曲率
半径は2cmであった。各屈曲部58および60につい
て、その曲げ方向外側のJIS硬度を72とし、内側の
JIS硬度を65とした。また、屈曲部以外のチューブ
本体54のJIS硬度は、65であった。このようにチ
ューブ本体54の硬度を部分的に変化させるための手段
としては、ジイソシアネートによる部分架橋を用いた。 【0047】このガイディングカテーテルを、たとえば
図3に示す実際の血管34、冠動脈および狭窄部に類似
した疑似血管、冠動脈および狭窄部のモデル内に、先端
が冠動脈入口に位置するように挿入した。狭窄部の内径
は、最狭部で1.0mmであった。 【0048】次に、このガイディングカテーテル内に、
サイメド(Scimed)社のコブラ(Cobra)1
4の拡張用バルーンカテーテルを挿入し、疑似狭窄部へ
の通過成功率を調べた。その試験は、10回行い、その
成功率を調べた。結果を表1に示す。 【0049】 【表1】 【0050】実施例2 図1(A)に示すチューブ本体54のJIS硬度を全体
的に65に設定し、各屈曲部58および60において、
その屈曲外側部に、図1(B)に示す厚さ50μmのス
テンレス製半円筒状板バネを埋め込んだ以外は、実施例
1と同様にして、ガイディングカテーテルを形成した。
半円筒状板バネ62の全体長さは、25mmであった。板
バネ62の曲率は、屈曲部58,60の曲率に合わせ
た。 このガイディングカテーテルを用いて、実施例1
と同様にしてバルーンカテーテルの通過成功率を調べ
た。 【0051】結果を表1に示す。比較例1 図1(A)に示すチューブ本体54のJIS硬度を全体
的に60に設定した以外は、実施例1と同様にして、ガ
イディングカテーテルを形成した。 【0052】このガイディングカテーテルを用いて、実
施例1と同様にしてバルーンカテーテルの通過成功率を
調べた。結果を表1に示す。比較例2 図1(A)に示すチューブ本体54のJIS硬度を全体
的に75に設定した以外は、実施例1と同様にして、ガ
イディングカテーテルを形成した。 【0053】このガイディングカテーテルを用いて、実
施例1と同様にしてバルーンカテーテルの通過成功率を
調べた。結果を表1に示す。ただし、この比較例2のガ
イディングカテーテルは、疑似冠動脈入口までの挿入に
際し、引っかり、挿入性に難点があった。 【0054】評価 実施例1,2では、比較例1に比較し、狭窄部へのバル
ーンカテーテルの挿入通過成功率が格別に向上すること
が確かめられた。また、比較例2のガイディングカテー
テルでは、疑似冠動脈入口までの挿入に際し、引っか
り、挿入性に難点があることが確認された。 【0055】 【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、ガイディングカテーテルの屈曲部の一部または全部
のみの剛性が高まり、体腔拡張用バルーンカテーテルの
挿入時の反力によりガイディングカテーテルの屈曲部が
伸ばされることはなくなり、強い狭窄部または硬い狭窄
部であっても、高成功率でバルーンカテーテルを挿入さ
せることができる。また、屈曲部の一部または全部のみ
の剛性を高めているので、ガイディングカテーテルが血
管内腔または血管分岐部を痛めることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は本発明の一実施例に係るガイディ
ングカテーテルの要部断面図、同図(B)は本発明の他
の実施例に係るガイディングカテーテルに用いる板バネ
の斜視図である。 【図2】図2は体腔拡張用バルーンカテーテルの一例を
示す概略断面図である。 【図3】図3はガイディングカテーテルおよびバルーン
カテーテルの使用例を示す概略図である。 【図4】図4はガイディングカテーテルの使用例を示す
概略図である。 【図5】図5(A)〜(C)は体腔拡張用バルーンカテ
ーテルの使用例を示す概略断面図である。 【符号の説明】 2… 体腔拡張用バルーンカテーテル 34… 血管 36… 狭窄部 50… ガイディングカテーテル 52… 挿通孔 54… チューブ本体 58,60… 屈曲部
ングカテーテルの要部断面図、同図(B)は本発明の他
の実施例に係るガイディングカテーテルに用いる板バネ
の斜視図である。 【図2】図2は体腔拡張用バルーンカテーテルの一例を
示す概略断面図である。 【図3】図3はガイディングカテーテルおよびバルーン
カテーテルの使用例を示す概略図である。 【図4】図4はガイディングカテーテルの使用例を示す
概略図である。 【図5】図5(A)〜(C)は体腔拡張用バルーンカテ
ーテルの使用例を示す概略断面図である。 【符号の説明】 2… 体腔拡張用バルーンカテーテル 34… 血管 36… 狭窄部 50… ガイディングカテーテル 52… 挿通孔 54… チューブ本体 58,60… 屈曲部
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平1−158973(JP,A)
実開 昭63−43550(JP,U)
特表 平7−506282(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
A61M 25/00 306
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 体腔拡張用カテーテルが挿通され、この
体腔拡張用カテーテルが狭窄部へ侵入することを案内す
るように、少なくとも一箇所の屈曲部が形成してあるガ
イディングカテーテルであって、 前記屈曲部の内側および外側の少なくともいずれか一方
が、ガイディングカテーテルの他の部分に比較して、剛
性が高く設定してあるガイディングカテーテル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06046894A JP3412242B2 (ja) | 1994-03-30 | 1994-03-30 | ガイディングカテーテル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06046894A JP3412242B2 (ja) | 1994-03-30 | 1994-03-30 | ガイディングカテーテル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07265433A JPH07265433A (ja) | 1995-10-17 |
JP3412242B2 true JP3412242B2 (ja) | 2003-06-03 |
Family
ID=13143140
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06046894A Expired - Fee Related JP3412242B2 (ja) | 1994-03-30 | 1994-03-30 | ガイディングカテーテル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3412242B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006230442A (ja) * | 2005-02-22 | 2006-09-07 | Nipro Corp | ガイディングカテーテル |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1094608A (ja) * | 1996-09-20 | 1998-04-14 | Kaneka Medics:Kk | サポートカテーテル |
WO2022085199A1 (ja) * | 2020-10-23 | 2022-04-28 | 日本ライフライン株式会社 | ガイディングカテーテル |
-
1994
- 1994-03-30 JP JP06046894A patent/JP3412242B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006230442A (ja) * | 2005-02-22 | 2006-09-07 | Nipro Corp | ガイディングカテーテル |
JP4656494B2 (ja) * | 2005-02-22 | 2011-03-23 | ニプロ株式会社 | ガイディングカテーテル |
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---|---|
JPH07265433A (ja) | 1995-10-17 |
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