JP2002355313A - カテーテルチューブおよびバルーンカテーテル - Google Patents

カテーテルチューブおよびバルーンカテーテル

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JP2002355313A JP2002093674A JP2002093674A JP2002355313A JP 2002355313 A JP2002355313 A JP 2002355313A JP 2002093674 A JP2002093674 A JP 2002093674A JP 2002093674 A JP2002093674 A JP 2002093674A JP 2002355313 A JP2002355313 A JP 2002355313A
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catheter
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outer tube
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Hidetoshi Yoshizawa
秀俊 吉澤
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Nippon Zeon Co Ltd
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    • A61M25/00Catheters; Hollow probes
    • A61M25/0043Catheters; Hollow probes characterised by structural features
    • A61M25/005Catheters; Hollow probes characterised by structural features with embedded materials for reinforcement, e.g. wires, coils, braids
    • A61M25/0052Localized reinforcement, e.g. where only a specific part of the catheter is reinforced, for rapid exchange guidewire port
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M25/00Catheters; Hollow probes
    • A61M25/01Introducing, guiding, advancing, emplacing or holding catheters
    • A61M2025/0183Rapid exchange or monorail catheters

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 血管などの体腔の屈曲部分に対応して柔軟に
変形し、且つ押し込み特性などの操作性に優れ、しか
も、金属製チューブと合成樹脂製チューブとの接合部分
において、チューブの潰れやキンクなどが発生し難いカ
テーテルチューブと、そのカテーテルチューブを持つバ
ルーンカテーテルを提供すること。 【解決手段】 バルーンカテーテルが、少なくとも一つ
のバルーン拡張用ルーメンが長手方向に沿って形成して
ある外チューブと、膨らんだ状態で外チューブの外径よ
りも大きな外径を持つバルーン部とを有する。外チュー
ブは、合成樹脂製の第1外チューブ部材6aと、第1外
チューブ部材6aの軸方向端部に接続される金属製の第
2外チューブ部材6bとを有する。第2外チューブ部材
6bの接続端部には、第2チューブ部材6bにおける接
続端部以外の本体部分の曲げ剛性よりも低い曲げ剛性を
持つ低曲げ剛性領域50が形成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カテーテルチュー
ブとバルーンカテーテルに係り、さらに詳しくは、たと
えば血管拡張用バルーンカテーテルとして好適に用いら
れるバルーンカテーテルと、そのバルーンカテーテルを
構成する部材として好適に用いられるカテーテルチュー
ブに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医療技術は、低侵襲治療に向かう
傾向にある。たとえば冠状動脈の狭窄は、以前の冠状動
脈バイパス手術に代わって、血管拡張用バルーンカテー
テルによって処置されることが多くなってきている。こ
の治療方法は、経済的な利点と共に、患者の負担を大き
く軽減するために、ますます適用範囲を拡大している。
それと共に、さらに高効率で簡単な冠状動脈の狭窄拡張
に用いるバルーンカテーテルの構造が求められている。
【0003】血管内の狭窄部を治療するために、血管内
に挿入し、バルーン部を膨らますことにより狭窄部を拡
張し、狭窄部末梢側における血流の改善を図るための、
いわゆるPTCAバルーンカテーテルとして、オーバー
・ザ・ワイヤ方式のバルーンカテーテルとモノレール方
式のバルーンカテーテル(たとえば特開2000−21
7923号公報)とがある。これらの方式のバルーンカ
テーテルでは、いずれも、先にガイドワイヤを血管内狭
窄部へ通過させておき、次にこのガイドワイヤに沿って
バルーンカテーテルを狭窄部まで送り込み、バルーン部
を膨らますことにより狭窄部を拡張する。
【0004】このようなPTCAバルーンカテーテルの
カテーテルチューブとして、たとえば特許第29333
89号に示すように、カテーテルチューブの近位端側を
高剛性の金属製チューブで構成し、遠位端側を柔軟性に
優れた合成樹脂製チューブで構成したものが提案されて
いる。カテーテルチューブの遠位端側を合成樹脂で構成
することにより、バルーンカテーテルの遠位端部が柔軟
に折れ曲がり、曲がりくねった血管の内部にも柔軟に屈
曲して挿入される。また、カテーテルチューブの近位端
側を金属製チューブで構成することにより、近位端側か
らの操作力が遠位端まで伝達し易くなり、バルーンカテ
ーテルの挿入特性が向上する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
バルーンカテーテルに用いられるカテーテルチューブの
ように、金属製チューブを有するカテーテルチューブで
は、金属製チューブと合成樹脂製チューブとの接合部に
おいて、そのカテーテルチューブの曲げ剛性が急激に変
化する。このため、その接合部分において、カテーテル
チューブ(合成樹脂製チューブ側)の潰れやキンク(k
ink)現象が生じ易い。カテーテルチューブの潰れや
キンクが生じると、カテーテルチューブを血管などの体
腔内にスムーズに挿入することが困難になる。
【0006】本発明は、このような実情に鑑みて成さ
れ、本発明の目的は、血管などの体腔の屈曲部分に対応
して柔軟に変形し、且つ押し込み特性などの操作性に優
れ、しかも、金属製チューブと合成樹脂製チューブとの
接合部分において、チューブの潰れやキンクなどが発生
し難いカテーテルチューブと、そのカテーテルチューブ
を持つバルーンカテーテルを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るカテーテルチューブは、合成樹脂製の
第1チューブ部材と、前記第1チューブ部材の軸方向端
部に接続される金属製の第2チューブ部材とを有するカ
テーテルチューブであって、前記第2チューブ部材の接
続端部には、前記第2チューブ部材における接続端部以
外の本体部分の曲げ剛性よりも低い曲げ剛性を持つ低曲
げ剛性領域が形成してあることを特徴とする。
【0008】本発明に係るバルーンカテーテルは、少な
くとも一つのバルーン拡張用ルーメンが長手方向に沿っ
て形成してあるカテーテルチューブと、膨らんだ状態で
前記カテーテルチューブの外径よりも大きな外径を持つ
バルーン部とを有するバルーンカテーテルであって、前
記カテーテルチューブが、合成樹脂製の第1チューブ部
材と、前記第1チューブ部材の軸方向端部に接続される
金属製の第2チューブ部材とを有し、前記第2チューブ
部材の接続端部には、前記第2チューブ部材における接
続端部以外の本体部分の曲げ剛性よりも低い曲げ剛性を
持つ低曲げ剛性領域が形成してあることを特徴とする。
【0009】好ましくは、前記低曲げ剛性領域におい
て、前記第2チューブ部材の外径は前記本体部分の外径
と略同じである。または、前記低曲げ剛性領域におい
て、前記第2チューブ部材の外径は、先端に向けて小さ
くなっている。低曲げ剛性領域において前記第2チュー
ブ部材の外径を、先端に向けて小さくすることで、曲げ
剛性を、先端側に向けて徐々に小さく(曲げやすく)す
ることもできる。
【0010】好ましくは、前記低曲げ剛性領域におい
て、前記第2チューブ部材には、スリットが形成されて
いる。スリットとしては、特に限定されず、第2チュー
ブ部材の軸方向端部に軸方向に形成されたスリットでも
良いし、螺旋状に形成されたスリットでも良い。なかで
も、軸方向に形成されたスリットが特に好ましい。スリ
ットの数は、単一でも複数でも良い。螺旋状に形成され
たスリットの場合には、その螺旋スリットの間隔を、先
端側に向けて狭くすることにより、曲げ剛性を、先端側
に向けて徐々に小さく(曲げやすく)することもでき
る。
【0011】好ましくは、前記低曲げ剛性領域は、前記
第2チューブ部材の本体部分と一体に成形してある。た
だし、本体部分と一体に形成することなく、たとえば第
2チューブ部材の端部にコイル状スプリングを固定する
ことにより、前記低曲げ剛性領域を形成することもでき
る。
【0012】好ましくは、前記低曲げ剛性領域は、前記
第2チューブ部材の先端部が鋭角状に切り取られ、長手
方向に対して斜面が形成されることにより、前記低曲げ
剛性領域を形成することもできる。
【0013】
【作用】本発明に係るカテーテルチューブおよびバルー
ンカテーテルでは、第2チューブ部材の接続端部に、第
2チューブ部材における接続端部以外の本体部分の曲げ
剛性よりも低い曲げ剛性を持つ低曲げ剛性領域が形成し
てある。このため、第1チューブ部材との接続部分にお
いて、チューブの曲げ剛性が急変することが無くなり、
その部分でチューブの潰れやキンクが生じることを有効
に防止することができる。
【0014】しかも、本発明のカテーテルチューブおよ
びバルーンカテーテルでは、金属製チューブと合成樹脂
製チューブとを組み合わせているため、血管などの体腔
の屈曲部分に対応して柔軟に変形可能であると共に、押
し込み特性などの操作性にも優れている。
【0015】本発明において、低曲げ剛性領域を、本体
部分の外径と略同じにするか、または、多少、先端に向
けて小さくする場合には、その外径形状に大幅な変化が
ない。したがって、第2チューブ部材の端部から補強ロ
ッドを引き延ばして接続部でのチューブのキンクを防止
する構造に比較して、接続部でのチューブの潰れを有効
に防止することができる。
【0016】本発明において、低曲げ剛性領域の曲げ剛
性を、先端側に向けて徐々に小さく(曲げやすく)する
場合には、チューブの接続部における曲げ剛性の急激な
変化をさらに小さくすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。図1に示す本実施形態に係るバ
ルーンカテーテル2は、たとえば経皮的冠動脈形成術
(PTCA)、四肢等の血管の拡張術、上部尿管の拡張
術、腎血管拡張術などの方法に用いられ、血管あるいは
その他の体腔に形成された狭窄部を拡張するために用い
られる。以下の説明では、本実施形態のバルーンカテー
テル2をPTCAに用いる場合を例として説明する。
【0018】第1実施形態 本実施形態のバルーンカテーテル2は、いわゆるモノレ
ール方式のバルーンカテーテルであり、バルーン部4
と、カテーテルチューブとしての外チューブ6と、内チ
ューブ12と、コネクタ8とを有する。
【0019】図1および図3に示すバルーン部4は、膨
らんだ状態で外チューブ6の外径よりも大きな外径を持
つ筒状部分を有する。筒状部分の両端部には、それに連
続するテーパ状縮径部分と、それらにそれぞれ連続する
近位端封止部分5および遠位端封止部分7とが一体に成
形してある。近位端封止部分5は、外チューブ6の遠位
端外周部分に接続されるように、筒状部分よりも小さな
外径を有する。また、遠位端封止部分7は、内チューブ
12の遠位端外周部分に接続されるように、近位端封止
部分5よりも小さな外径を有する。
【0020】バルーン部4の膜厚は、特に限定されない
が、15〜300μm、好ましくは30〜150μmで
ある。バルーン部4は、筒状であれば、特に限定され
ず、円筒または多角筒形状でも良い。また、拡張時のバ
ルーン部4の外径は、血管の内径などの因子によって決
定され、通常1.5〜10.0mm程度、好ましくは、
3〜7mmである。このバルーン部4の軸方向長さは、
血管内狭窄部の大きさなどの因子によって決定され、特
に限定されないが、15〜50mm、好ましくは20〜
40mmである。拡張する前のバルーン部4は、内チュ
ーブ12の周囲に折り畳まれて巻き付けられ、可能な限
り外径が小さくなっている。
【0021】バルーン部4を構成する材質は、ある程度
の可撓性を有する材質であることが好ましく、たとえば
ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロ
ピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のエチレンと
他のα−オレフィンとの共重合体、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリ塩化ビニル(PVC)、架橋型エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリアミド、
ポリアミドエラストマー、ポリイミド、ポリイミドエラ
ストマー、シリコーンゴム、天然ゴムなどが使用でき、
好ましくは、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリアミドである。バルーン部4は、内部に流体が
導入されることにより、膨らんだり萎んだりできるよう
に、チューブ6および12よりも柔軟な材質および厚み
で構成される。
【0022】図3に示すように、バルーン部4の近位端
封止部分5は、外チューブ6の遠位端部外周に、熱融着
または接着などの手段で接合してあり、外チューブ6の
第1ルーメン10がバルーン部4の内部拡張用空間と連
通するようになっている。バルーン部4の遠位端封止部
分7は、内チューブ14の遠位端部外周に対して熱融着
または接着などの手段で接合してあり、バルーン部4の
内部拡張用空間は、第1ルーメン10以外では、外部に
対して密封してある。外チューブ6の第1ルーメン10
は、バルーン部4の内部拡張空間に流体を送り込み、バ
ルーン部4を拡張させたり、流体をバルーン部4の拡張
空間から抜き取りバルーン部4を収縮させたりするため
の通路である。
【0023】内チューブ12は、バルーン部4の拡張空
間および外チューブ6の遠位端側第1ルーメン10の内
部を同軸状に軸方向に伸び、いわゆる同軸構造のカテー
テルチューブ構造となっている。バルーン部4の内部に
位置する内チューブ12の外周には、造影リング15が
装着してあり、バルーンカテーテル2を生体内に挿入す
る際に、生体の外部からX線などで造影リング15の位
置を造影が可能になっている。造影リング15の材質と
しては、金、白金、タングステンなどの金属が例示され
る。
【0024】内チューブ12の内部には、第2ルーメン
14が形成してあり、その遠位端開口部20は、バルー
ン部4の遠位端封止部分7で開口している。内チューブ
12の近位端開口部22は、外チューブ6の長手方向の
途中に位置するチューブ壁の貫通孔21を貫通して外部
に開口している。内チューブ12の近位端開口部22の
周縁と、外チューブ6のチューブ壁の貫通孔21の周縁
とは、熱融着方法により気密に接合してある。内チュー
ブ12の近位端開口部22の形状は、特に限定されず、
円形、楕円形など種々の形状を採り得るが、本実施形態
では、内チューブ12の開口端部を斜めに切断した楕円
形状である。内チューブ12の第2ルーメン14は、バ
ルーンカテーテル2を体腔内に案内するための図3に示
すガイドワイヤ42が挿通するガイドワイヤ挿入用ルー
メンとなる。ガイドワイヤ42は、たとえばステンレス
鋼、銅、銅合金、チタン、チタン合金などの単線または
撚り線で構成してあり、その外径は、特に限定されない
が、好ましくは、0.1〜1mm、さらに好ましくは
0.25〜0.6mmである。
【0025】本実施形態では、外チューブ6は、第1外
チューブ部材6aと、当該第1外チューブ部材6aの近
位端部9に接合された第2外チューブ部材6bとを有
し、内チューブ12の近位端開口部22が、第1外チュ
ーブ部材6aの長手方向の途中に位置するチューブ壁を
貫通して外部に開口している。第1外チューブ6aの軸
方向長さL2は、特に限定されないが、好ましくは10
0〜400mm、さらに好ましくは200〜300mm
である。
【0026】第1外チューブ部材6aは、たとえばバル
ーン部4と同様な材質で構成されて良いが、可撓性を有
する材質で構成されることが好ましく、たとえばポリエ
チレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリ塩化ビニル(PVC)、架橋型エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリアミ
ド、ポリアミドエラストマー、ポリイミド、ポリイミド
エラストマー、シリコーンゴム、天然ゴムなどが使用で
き、好ましくは、ポリエチレン、ポリアミド、ポリイミ
ドで構成される。
【0027】第1外チューブ部材6aを構成する軟質の
合成樹脂としては、好ましくはポリウレタン、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリエチレンなどのJIS硬度が50
A〜90A程度のものを用いることができる。
【0028】内チューブ12は、第1外チューブ6aと
同様な材質の軟質合成樹脂で構成することができるが、
第1外チューブ6aよりも硬質の合成樹脂で構成しても
良い。内チューブ12の近位端開口部22が第1外チュ
ーブ部材6aの外側に開口する位置は、第1外チューブ
部材6aの遠位端から長さL1の位置であることが好ま
しく、長さL1は、好ましくは150〜350mm、さ
らに好ましくは200〜300mmである。また、第1
外チューブ部材6aの外径は、特に限定されないが、好
ましくは0.5〜5mm、さらに好ましくは0.5〜1
mmである。第1外チューブ部材6aの肉厚は、特に限
定されないが、好ましくは0.05〜0.5mm、さら
に好ましくは0.1〜0.2mmである。
【0029】内チューブ12の外径は、第1外チューブ
部材6aとの間に隙間が形成されるように決定され、特
に限定されないが、好ましくは0.3〜3mm、さらに
好ましくは0.3〜0.8mmである。内チューブ12
の内径は、ガイドワイヤ42を挿通できる径であれば特
に限定されず、たとえば0.15〜1.0mm、好まし
くは0.25〜0.6mmである。
【0030】第2外チューブ部材6bは、金属製チュー
ブで構成される。第2外チューブ部材6bを構成する金
属としては、特に限定されないが、ステンレス、アルミ
ニウムなどが例示される。第2外チューブ部材6bの外
径は、第1外チューブ部材6aの外径と同程度であり、
その肉厚は、好ましくは0.01〜1mm、さらに好ま
しくは0.05〜0.7mmである。第2外チューブ部
材6bの軸方向長さL3は、特に限定されないが、好ま
しくは500〜2000mm、さらに好ましくは、70
0〜1500mmである。
【0031】本実施形態では、図4および図5に示すよ
うに、第2外チューブ部材6bの遠位端部には、軸方向
に沿って平行に延びる複数(図示では4つ)の直線スリ
ット52が円周方向に沿って略等間隔に形成してあり、
その部分が、切片状の低曲げ剛性領域50を構成してい
る。低曲げ剛性領域50は、第2外チューブ部材6bに
おけるスリット52が形成されていない本体部分に比較
して、スリット52が形成されている分だけ、曲げ剛性
が低くなり、曲げやすくなっている。
【0032】図5に示す低曲げ剛性領域50(スリット
52)の軸方向長さL4は、特に限定されないが、この
領域50の先端が、図3に示す近位端開口部22を持つ
内チューブ12と干渉しないように決定される。具体的
には、長さL4は、好ましくは10〜300mm、さら
に好ましくは50〜200mmである。
【0033】第1外チューブ部材6aの近位端部9は、
第2外チューブ部材6bの遠位端部の外周に拡径して装
着され、接着または融着などの手段で固定される。第1
外チューブ部材6aの近位端部9は、低曲げ剛性領域5
0(スリット52)を完全に覆うと共に、さらに所定長
さL5の範囲で、第2外チューブ部材6bの本体部分を
覆う。所定長さL5は、特に限定されないが、好ましく
は5〜100mm、さらに好ましくは10〜70mmで
ある。
【0034】この第2外チューブ部材6bの長手方向に
沿って形成されたルーメンは、第1外チューブ部材6a
の第1ルーメン10と連通し、これらを通して、バルー
ン部4の拡張用空間に流体の出し入れを行う。図1に示
すコネクタ8には、第2外チューブ部材6bの近位端部
が連結され、第2外チューブ6bのルーメンに対して連
通するポートが形成してある。そのポートは、圧力流体
の出入りを行う部分である。
【0035】コネクタ8のポートを通してルーメン内に
導入される圧力流体としては、特に限定されないが、た
とえば放射線不透過性媒体と生理食塩水との50/50
混合水溶液などが用いられる。放射線不透過性媒体を含
ませるのは、バルーンカテーテル2の使用時に、放射線
を用いてバルーン部4および外チューブ6の位置を造影
するためである。バルーン部4を膨らますための圧力流
体の圧力は、特に限定されないが、絶対圧で3〜12気
圧、好ましくは、4〜18気圧程度である。
【0036】本実施形態では、第1外チューブ部材6a
と第2外チューブ部材6bとから成る外チューブ6の外
周には、湿潤状態で潤滑性を持つ親水性高分子物質から
成る被覆材が被覆してあることが好ましい。このような
被覆材で外チューブ6の外周を被覆することで、バルー
ンカテーテル2を血管などに挿入する際の挿入抵抗の低
減を図ることができる。バルーン4の外周も被覆材で被
覆しても良いが、バルーン部4は、血管などの狭窄部を
拡張するものであり、狭窄部を拡張する際に、狭窄部に
対してバルーン部が滑ることは必ずしも好ましくはな
い。そこで、本実施形態では、外チューブ6の外周のみ
を、親水性高分子物質から成る被覆材で被覆してある。
【0037】親水性高分子物質としては、天然高分子系
のものと、合成高分子系のものとがある。天然高分子系
のものとしては、デンプン系、セルロース系、タンニン
・ニグニン系、多糖類系、タンパク質系などが例示され
る。合成高分子系のものとしては、PVA系、ポリエチ
レンオキサイド系、アクリル酸系、無水マレイン酸系、
フタル酸系、水溶性ポリエステル、ケトンアルデヒド樹
脂、(メタ)アクリルアミド系、ビニル異節環系、ポリ
アミン系、ポリ電解質、水溶性ナイロン系、アクリル酸
グリシジルアクリレート系などが例示される。
【0038】これらの中でも、外チューブ6の被覆材と
して好適に用いることができる親水性高分子物質として
は、特に、セルロース系高分子物質(たとえばヒドロキ
シプロピルセルロース)、ポリエチレンオキサイド系高
分子物質(たとえばポリエチレングリコール)、無水マ
レイン酸系高分子物質(たとえばメチルビニルエーテル
無水マレイン酸共重合体のような無水マレイン酸共重合
体)、アクリルアミド系高分子物質(たとえばポリジメ
チルアクリルアミド)、水溶性ナイロン(たとえば東レ
社製のAQ−ナイロン P−70)またはそれらの誘導
体は、低い摩擦係数が安定して得られるので好ましい。
【0039】次に、本実施形態に係るバルーンカテーテ
ル2の製造方法について説明する。まず、図3に示すバ
ルーン部4を形成する。バルーン部4の成形に際して
は、バルーン膜成形用マンドレルを溶液中に浸して成形
するディッピング法により成形しても良いし、ブロー成
形により成形しても良い。
【0040】ディッピング法に用いられる溶液中の熱可
塑性樹脂としては、特に限定されないが、たとえば、塩
化ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、アミド系樹脂、オレ
フィン系樹脂、イミド系樹脂などを例示することができ
る。その中でも、耐屈曲疲労特性に優れたウレタン系樹
脂が好ましい。
【0041】熱可塑性樹脂を可塑化させる溶媒として
は、塩化ビニル系樹脂に対しては、テトラヒドロフラン
(THF)、メチルエチルケトン(MEK)などが適当
であり、ウレタン系樹脂に対しては、THF、MEK、
ジメチルアセトアミド、ジメチルスルフオキシドなどが
適当である。熱可塑性樹脂の溶液溶媒は、上記熱可塑性
樹脂を溶媒により溶解した溶液であり、たとえば熱可塑
性樹脂としてポリウレタンを用い、溶媒としてTHFを
用いる場合には、ポリウレタンが5〜20重量%含まれ
る溶液を用いることが好ましい。この溶媒溶液の粘度
は、100〜10000cp、好ましくは1000〜5
000cpに予め調整される。
【0042】このようにして成形されたバルーン部4の
遠位端には、図4に示すように、先細と成るテーパ状縮
径部分および遠位端封止部分7が一体に成形され、バル
ーン部4の近位端には、先細と成るテーパ状縮径部分お
よび近位端封止部分5が一体に成形される。
【0043】次に、バルーン部4の近位端封止部分5を
第1外チューブ部材6aの遠位端部外周に接合する。そ
の接合に際しては、第1外チューブ部材6aの遠位端部
内にマンドレルを挿入し、その後、部材6aの遠位端部
の外周に、バルーン部4の近位端封止部分5を重複させ
る。そして、近位端封止部分5の外周を耐熱性フィルム
で覆い、その耐熱性フィルムを、金型で加熱することに
より、近位端封止部分5を第1外チューブ部材6aの遠
位端部に熱融着させる。加熱温度は、特に限定されない
が、好ましくは100〜300°C、特に好ましくは1
50〜250°Cである。
【0044】耐熱性フィルムとしては、たとえばフッ素
樹脂チューブが用いられ、その軸方向長さは、接合部分
よりも長いことが好ましく、たとえば約20mm程度で
ある。チューブの軸方向一端には、長さ約3mm程度の
切り込みを形成しても良い。熱融着後に、耐熱性フィル
ムを除去しやすくするためである。
【0045】その後、第1外チューブ部材6aの軸方向
所定位置のチューブ壁に、図3に示すように、内チュー
ブ12が通り抜けられる程度の貫通孔21を形成する。
次に、造影リング15が装着してある内チューブ12を
準備し、その内チューブ12のルーメン内にワイヤ状マ
ンドレルを通して一体化する。マンドレルが一体化され
た内チューブ12を貫通孔21から第1外チューブ部材
6aの内部ルーメン内に通し、内チューブ12の遠位端
をバルーン部4の遠位端封止部分7から突出させ、造影
リング15をバルーン部4の中央部に位置させる。その
前後に、ヒートシール用チューブを第1外チューブ部材
6aの外周に位置させる。ヒートシール用チューブは、
前記熱収縮フィルムと同様なものである。
【0046】その後、第1外チューブ部材6aの近位端
部からヒートシール用マンドレルを内部に挿入し、マン
ドレルの先端部を貫通孔21の付近に位置させ、貫通孔
21の付近での第1外チューブ6aの潰れを防止する。
マンドレルの基端部は、第1外チューブ部材6aの内径
と略同一またはそれ以下の外径を有し、その先端部に
は、内チューブ12の外周を受けるように、軸方向凹部
が形成してある。次に、ヒートシール用チューブを第1
外チューブ部材6aの外周で軸方向に移動させ、ヒート
シール用チューブが、貫通孔21の付近の第1外チュー
ブ6aの外周と、貫通孔21から飛び出す内チューブ1
2の外側とを、一体的に覆うようにする。その後、ヒー
トシール用金型を用いて、ヒートシール用チューブの外
側から押圧加熱し、貫通孔21の孔縁と内チューブ12
の外側管壁とを熱融着する。加熱温度は、特に限定され
ないが、好ましくは100〜300°C、特に好ましく
は150〜250°Cである。
【0047】その後、マンドレルを取り出すと共に、ヒ
ートシール用チューブを除去する。その後、熱融着工程
で熱融着された内チューブ12の外側管壁と貫通孔21
の内縁との熱融着部を残し、当該熱融着部から外側に位
置する内チューブ12の不要部分をカッタなどで切断し
て除去する。その結果、内チューブ12の近位端開口部
22が、第1外チューブ部材6aのチューブ壁の外側に
開口して形成される。近位端開口部22は、この例で
は、略楕円形状となる。なお、これらの工程の前後、ま
たは同時に、内チューブ12の遠位端部は、バルーン部
4の遠位端封止部分7に対して、同様なヒートシール方
法により熱融着され、所定長さに切断される。
【0048】その後、図5に示すように、第1外チュー
ブ部材6aの近位端部に第2外チューブ部6bの遠位端
部を挿入し、接着剤などで固定する。次に、第2外チュ
ーブ部材6bの近位端部に、図1に示すコネクタ8を接
着または熱融着などの手段で接合する。その後、必要に
応じて、外チューブ6の外周面に、湿潤状態で潤滑性を
持つ親水性高分子物質から成る被覆材を被覆し、図1に
示すバルーンカテーテル2を得る。
【0049】次に、図1に示す実施形態のバルーンカテ
ーテル2を用いて、PTCA治療を行う方法について説
明する。まず、バルーンカテーテル2内の空気をできる
限り除去する。そこで、コネクタ8のポートには、シリ
ンジなどの吸引・注入手段を取り付け、シリンジ内に血
液造影剤(たとえばヨウ素含有)などの液体を入れ、吸
引および注入を繰り返し、第3ルーメン24、第1ルー
メン10およびバルーン部4内の空気を液体と置換す
る。
【0050】バルーンカテーテル2を動脈血管内に挿入
するには、まず、セルジンガー法などにより、血管内に
ガイドカテーテル用ガイドワイヤ(図示せず)を、その
先端がたとえば心臓の近くまで届くように挿入する。そ
の後、ガイドカテーテル用ガイドワイヤに沿って、ガイ
ドカテーテルを、動脈血管内に挿入し、その先端を狭窄
部を有する心臓の冠動脈入口に位置させる。なお、狭窄
部は、たとえば血栓または動脈硬化などにより形成され
る。
【0051】次に、ガイドカテーテル用ガイドワイヤの
みを抜き取り、それよりも細いバルーンカテーテル用ガ
イドワイヤをガイドカテーテルに沿って挿入し、その先
端を狭窄部を通過する位置まで差し込む。
【0052】その後、ガイドワイヤの遠位端を、図1に
示すバルーンカテーテル2の遠位開口端20に差し込
み、第1ルーメン14内に通し、近位端開口部22から
引き出す。そして、バルーン部4が折り畳まれた状態
で、バルーンカテーテル2を、ガイドワイヤ42に沿っ
て、ガイドカテーテル内に通す。そして、バルーンカテ
ーテル2のバルーン部4を、狭窄部の手前まで差し込
む。
【0053】その後、バルーンカテーテル2の折り畳ま
れたバルーン部4をガイドワイヤに沿って、狭窄部間に
差し込む。次に、バルーン部4の位置をX線透視装置な
どで観察しながら、狭窄部の中央部にバルーン部4を正
確に位置させる。その位置でバルーン部4を膨らますこ
とにより、血管の狭窄部を広げ、良好な治療を行うこと
ができる。なお、バルーン部4を膨らますには、図1に
示すコネクタ8のポートから第1ルーメン10を通し
て、バルーン部4内に液体を注入することにより行う。
【0054】この膨張時間は、特に限定されないが、た
とえば約1分間程度である。その後、迅速にバルーン部
4から液体を抜いてバルーン部を収縮させ、拡張された
狭窄部の末梢側の血流を確保する。狭窄部の拡張は、血
管を傷つけないように、段階的に行う必要があり、最初
は小さい外径のバルーン部4を持つバルーンカテーテル
2をガイドワイヤに沿って挿入し、順次大きな外径のバ
ルーン部4を持つバルーンカテーテル2と交換する。そ
の際に、本実施形態に係るバルーンカテーテル2は、モ
ノレール方式のバルーンカテーテルであることから、内
チューブ12の長さに相当する部分より僅かに長い程度
にガイドワイヤ42の近位端部を体外側に延ばしておく
だけで、バルーンカテーテルの交換作業を行うことがで
きる。
【0055】本実施形態に係るバルーンカテーテル2で
は、バルーンカテーテル2の遠位端部のみを、外チュー
ブ6と内チューブ12とから成る、いわゆる同軸構造の
カテーテルチューブ構造を採用し、内チューブ12のル
ーメン14をガイドワイヤ挿通用ルーメンとして用いて
いる。このため、いわゆるダブルルーメンのカテーテル
チューブを有する従来のバルーンカテーテル(特開昭6
3−288167号公報や特開平2−307479号公
報)に比較し、本実施形態に係るバルーンカテーテル2
では、第1外チューブ部材6aの外径を細くし易い。ま
た、本実施形態に係るバルーンカテーテル2では、ガイ
ドワイヤの近位端側取り出し口となる内チューブ12の
近位端開口部22が、外チューブ6の長手方向の途中に
位置するチューブ壁を貫通して外部に開口しており、そ
の開口部22では、内チューブ12と外チューブ6との
二重構造となり、キンクし難い構造となっている。
【0056】さらに本実施形態に係るバルーンカテーテ
ル2では、ガイドワイヤ42の近位端側取り出し口とな
る内チューブ12の近位端開口部22が、外チューブ6
の長手方向の途中に位置するチューブ壁を貫通して外部
に開口しているのみであり、カテーテルチューブ2の全
長に亘り、段差を作る必要がなく、バルーンカテーテル
2の挿入特性に優れている。また、キンクし難い構造で
あることから、バルーンカテーテル2の押し込み特性に
も優れている。
【0057】特に、本実施形態に係るバルーンカテーテ
ル2では、金属製第2外チューブ部材6bの遠位端部
に、第2外チューブ部材6bの本体部分の曲げ剛性より
も低い曲げ剛性を持つ低曲げ剛性領域50が形成してあ
る。このため、合成樹脂製第1外チューブ部材6aとの
接続部分において、チューブの曲げ剛性が急変すること
が無くなり、その部分でチューブの潰れやキンクが生じ
ることを有効に防止することができる。
【0058】しかも、本実施形態のバルーンカテーテル
2では、金属製第2外チューブ部材6bと合成樹脂製第
1外チューブ部材6aとを組み合わせているため、血管
などの体腔の屈曲部分に対応して柔軟に変形可能である
と共に、押し込み特性などの操作性にも優れている。
【0059】また、本実施形態では、低曲げ剛性領域5
0の外径は、第2外チューブ部材6bの本体部分の外径
と同じであるため、その外径形状に大幅な変化がない。
したがって、第2外チューブ部材6bの端部から補強ロ
ッドを引き延ばして接続部でのチューブのキンクを防止
する構造に比較して、接続部でのチューブの潰れを有効
に防止することができる。
【0060】第2実施形態 図6に示すように、本実施形態では、第2外チューブ部
材6bの遠位端部に、軸方向に延びるコイル状スプリン
グで構成された低曲げ剛性領域54の端部を溶接などで
接合してある。コイル状スプリングは、たとえば第2外
チューブ部材6bを構成する金属と同一または異なる金
属で構成され、第2外チューブ部材6bの外径および内
径と略同じ外径および内径を有する。コイル状スプリン
グの素線の断面形状は円形又は方形である。断面方形の
スプリング(板バネ)は、断面円形のスプリングと比較
して、曲げ剛性を制御しやすい傾向があるので好まし
い。コイル状スプリングのピッチは等間隔、遠位端方向
に漸増又は漸減のいずれの態様も採用することができ
る。本実施形態のその他の構成は、図1〜図5に示す第
1実施形態の場合と同様であり、同様な作用効果を奏す
る。ただし、本実施形態では、スリットを形成するため
の加工工程は必要としないが、コイル状スプリングの端
部を第2外チューブ部材6bの遠位端部に溶接、ハンダ
付け、ロー付け等の手法で接合するための接合工程を必
要とする。
【0061】第3実施形態 図7に示すように、本実施形態では、第2外チューブ部
材6bの遠位端部に、外径が先端に向けて小さくなって
いるテーパ形状の低曲げ剛性領域56が一体に成形して
ある。テーパ形状の低曲げ剛性領域56を形成すること
で、その領域における曲げ剛性は、軸方向先端側に向け
て連続的に小さく(曲がりやすく)なり、チューブの接
続部における曲げ剛性の急激な変化をさらに小さくする
ことができる。なお、低曲げ剛性領域56の先端部はわ
ずかに丸みをつける加工が施され、第1外チューブ部材
6aの内面を傷つけることを防止している。本実施形態
のその他の構成は、図1〜図5に示す第1実施形態の場
合と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【0062】第4実施形態 図8に示すように、本実施形態では、第2外チューブ部
材6bの遠位端部に、外径が先端に向けて段階的に小さ
くなっている不連続テーパ形状の低曲げ剛性領域58が
一体に成形してある。不連続テーパ形状の低曲げ剛性領
域58を形成することで、その領域における曲げ剛性
は、軸方向先端側に向けて段階的に小さく(曲がりやす
く)なり、チューブの接続部における曲げ剛性の急激な
変化をさらに小さくすることができる。なお、前記第3
実施形態と同様に低曲げ剛性領域58の先端部はわずか
に丸みをつける加工が施されている。本実施形態のその
他の構成は、図1〜図5に示す第1実施形態の場合と同
様であり、同様な作用効果を奏する。
【0063】第5実施形態 図9に示すように、本実施形態では、第2外チューブ部
材6bの遠位端部に、螺旋スリットが形成してある低曲
げ剛性領域60が一体に成形してある。この実施形態で
は、螺旋スリットの軸方向間隔を、先端側に向けて狭く
成るように形成してある。このような螺旋スリットを持
つ低曲げ剛性領域60を形成することで、その領域にお
ける曲げ剛性は、軸方向先端側に向けて連続的に小さく
(曲がりやすく)なり、チューブの接続部における曲げ
剛性の急激な変化をさらに小さくすることができる。螺
旋スリットの軸方向間隔は、最小1mmから最大10m
m程度の範囲で選ばれる。本実施形態のその他の構成
は、図1〜図5に示す第1実施形態の場合と同様であ
り、同様な作用効果を奏する。本実施形態では、低曲げ
剛性領域60の部分を予め別の部品として加工し、その
後、第2チューブ部材の遠位端部に溶接して接合した。
【0064】第6実施形態 図10(a)に示すように、本実施形態では、第2外チ
ューブ6bの遠位端部は、先端部が鋭角状に切り取ら
れ、長手方向に対して斜面が形成されている。このよう
な先端部が鋭角状に切り取られ、長手方向に対して斜面
が形成されている低曲げ剛性領域70を形成すること
で、その領域における曲げ剛性は、軸方向先端側に向け
て連続的に小さく(曲がりやすく)なり、チューブの接
続部における曲げ剛性の急激な変化をさらに小さくする
ことができる。図10(b)に示すように、鋭角状に切
り取られた先端部の断面図において、斜面と第2外チュ
ーブ6bの長手方向との間の角度αは、tanαが、
0.003〜0.015の範囲で、好ましくは、0.0
05〜0.01の範囲になるように決められる。斜面が
形成されている低曲げ剛性領域70の長手方向の長さL
7は特に限定されないが、通常、60〜120mmであ
り、本実施形態では70mmである。
【0065】図11に示すように、本実施形態のバルー
ンカテーテルにおいては、第1外チューブ部材6aの近
位端部72は、第2外チューブ部材6bの遠位端部の外
周に拡径して装着され、本実施形態では、長手方向の長
さL10に該当する範囲が接着剤により固定されてい
る。長さL10は、特に限定されないが、通常、5〜2
0mmの範囲であり、本実施形態では10mmである。
【0066】図11に示すように、第2外チューブ部材
6bの遠位端部に形成された低曲げ剛性領域70の先端
部は、第1外チューブ部材6aの長手方向の途中に位置
する近位端開口部22の下側に入り込むように装着さ
れ、前記低曲げ剛性領域70の先端部は近位端開口部2
2の位置よりもさらに遠位側に達するように配置されて
いる。前記低曲げ剛性領域70の先端部と近位端開口部
22の近位端との間隔L8は特に限定されないが、通
常、20〜50mmの範囲であり、本実施形態では30
mmである。
【0067】さらに、本実施形態においては、前記低曲
げ剛性領域70の先端部分は、前記近位端開口部22の
近位端から長手方向に遠位端に向って長さL9の部分
が、第1外チューブ部材6aの内壁に、接着または融着
の手段により固定されている。長さL9は特に限定され
ないが、通常、5〜15mmの範囲であり、本実施形態
では10mmである。前記低曲げ剛性領域70の前記長
さL9の部分が第1外チューブ部材6aの内壁に固定さ
れていることにより、体腔内にバルーンカテーテルを挿
入する際に、第1外チューブ6aの近位端開口部22の
付近において、外チューブが折れ曲る(キンク)ことが
無くなり、挿入作業が著しく改良される。
【0068】本実施形態のその他の構成は、図1〜図5
に示す第1実施形態の場合と同様であり、同様な作用効
果を奏する。本実施形態では、前記第2チューブ部材の
低曲げ剛性領域70とその他の部分は一体に形成されて
いるが、低曲げ剛性領域70の部分を予め別の部品とし
て加工し、その後、第2チューブ部材の遠位端部に溶接
して接合してもよい。
【0069】その他の実施形態なお、本発明は、上述し
た実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内
で種々に改変することができる。たとえば上述した実施
形態では、本発明に係るカテーテルチューブを、PTC
A用のバルーンカテーテルの構成部材として用いたが、
本発明に係るカテーテルチューブは、その他の用途のバ
ルーンカテーテル、あるいはバルーン部を持たないその
他の医療器具の構成部材としても用いることができる。
【0070】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、血管などの体腔の屈曲部分に対応して柔軟に変形
し、且つ押し込み特性などの操作性に優れ、しかも、金
属製チューブと合成樹脂製チューブとの接合部分におい
て、チューブの潰れやキンクなどが発生し難いカテーテ
ルチューブと、そのカテーテルチューブを持つバルーン
カテーテルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の1実施形態に係るバルーンカ
テーテルの全体構成図である。
【図2】 図2(A)図1に示すIIB−IIB線に沿
う断面図、図2(B)は図1に示すIIB−IIB線に
沿う断面図、図2(C)は図1に示すIIC−IIC線
に沿う断面図である。
【図3】 図3は図1に示すバルーンカテーテルの要部
縦断面図である。
【図4】 図4は図1に示す第1外チューブ部材と第2
外チューブ部材との接合部の詳細を示す要部斜視図であ
る。
【図5】 図5は図1に示す第1外チューブ部材と第2
外チューブ部材との接合部の詳細を示す要部断面図であ
る。
【図6】 図6は本発明の他の実施形態に係る第1外チ
ューブ部材と第2外チューブ部材との接合部の詳細を示
す要部断面図である。
【図7】 図7は本発明の他の実施形態に係る第1外チ
ューブ部材と第2外チューブ部材との接合部の詳細を示
す要部断面図である。
【図8】 図8は本発明の他の実施形態に係る第1外チ
ューブ部材と第2外チューブ部材との接合部の詳細を示
す要部断面図である。
【図9】 図9は本発明の他の実施形態に係る第2外チ
ューブ部材における接合部の詳細を示す要部斜視図であ
る。
【図10】 図10(a)は本発明の他の実施形態に係
る第2外チューブ部材の遠位端付近の形状を示す要部斜
視図である。図10(b)は、図10(a)に示す第2
外チューブ部材の遠位端付近の要部断面図である。
【図11】 図11は、図10(a)に示す第2外チュ
ーブ部材を使用したバルーンカテーテルの接合部の詳細
を示す要部断面図である。
【符号の説明】
2… バルーンカテーテル 4… バルーン部 5… 近位端封止部分 7… 遠位端封止部分 6… 外チューブ 6a… 第1外チューブ部材 6b… 第2外チューブ部材 8… コネクタ 10… 第1ルーメン 12… 内チューブ 14… 第2ルーメン 20… 遠位端開口部 21… 貫通孔 22… 近位端開口部 50,54,56,58,60,70… 低曲げ剛性領
域 52… スリット 72… 接着部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製の第1チューブ部材と、前記
    第1チューブ部材の軸方向端部に接続される金属製の第
    2チューブ部材とを有するカテーテルチューブであっ
    て、 前記第2チューブ部材の接続端部には、前記第2チュー
    ブ部材における接続端部以外の本体部分の曲げ剛性より
    も低い曲げ剛性を持つ低曲げ剛性領域が形成してあるこ
    とを特徴とするカテーテルチューブ。
  2. 【請求項2】 前記低曲げ剛性領域においては、前記第
    2チューブ部材の外径が前記本体部分の外径と略同じで
    あることを特徴とする請求項1に記載されたカテーテル
    チューブ。
  3. 【請求項3】 前記低曲げ剛性領域において、前記第2
    チューブ部材の外径が、先端に向けて小さくなっている
    ことを特徴とする請求項1に記載されたカテーテルチュ
    ーブ。
  4. 【請求項4】 前記低曲げ剛性領域において、前記第2
    チューブ部材にスリットが形成されていることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載されたカテーテルチ
    ューブ。
  5. 【請求項5】 前記低曲げ剛性領域は、前記第2チュー
    ブ部材における本体部分と一体に成形してあることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載されたカテーテ
    ルチューブ。
  6. 【請求項6】 前記低曲げ剛性領域において、前記第2
    チューブ部材が鋭角状に切り取られ、長手方向に対して
    斜面が形成されている請求項1に記載されたカテーテル
    チューブ。
  7. 【請求項7】 少なくとも一つのバルーン拡張用ルーメ
    ンが長手方向に沿って形成してあるカテーテルチューブ
    と、 膨らんだ状態で前記カテーテルチューブの外径よりも大
    きな外径を持つバルーン部とを有するバルーンカテーテ
    ルであって、 前記カテーテルチューブが、合成樹脂製の第1チューブ
    部材と、前記第1チューブ部材の軸方向端部に接続され
    る金属製の第2チューブ部材とを有し、 前記第2チューブ部材の接続端部には、前記第2チュー
    ブ部材における接続端部以外の本体部分の曲げ剛性より
    も低い曲げ剛性を持つ低曲げ剛性領域が形成してあるこ
    とを特徴とするバルーンカテーテル。
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