JP4254200B2 - バルーンカテーテル及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バルーンカテーテル及び該バルーンカテーテルの製造方法に関し、特に、冠動脈などの血管拡張用として好適に用いられるバルーンカテーテル及び該バルーンカテーテルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、医療技術は低侵襲治療に向かう傾向にあり、たとえば冠動脈の狭窄は、冠動脈バイパス手術に代わって血管拡張用バルーンカテーテルによって処置されることが多くなってきている。この治療方法は、PTCA(Percutaneous Transluminal Coronary Angioplasty:経皮的冠動脈形成術)と称され、冠動脈の狭窄部にバルーンカテーテルを挿入し、そのバルーンを膨らませることにより狭窄部を拡張し、狭窄部末梢側における血流の改善を図るものであり、経済的な利点と共に患者の負担を著しく軽減させるため、ますます適用範囲が拡大しており、これに伴い、さらに高効率で簡単な冠動脈の狭窄拡張に用いることが可能なバルーンカテーテルの構造が求められている。
【0003】
上記PTCAに用いられるバルーンカテーテルとして、オーバー・ザ・ワイヤ方式のバルーンカテーテルと、モノレール方式のバルーンカテーテル(例えば、特許文献1参照。)とがある。いずれの方式のバルーンカテーテルも、バルーン部と、カテーテルチューブとから構成されており、カテーテルチューブの遠位端側にバルーン部が接合されている。そして、先にガイドワイヤを血管内狭窄部へ通過させておき、次に当該ガイドワイヤに沿ってバルーン部をカテーテルチューブにより狭窄部まで送り込み、カテーテルチューブの遠位端側に接合されたバルーン部を膨らますことにより狭窄部を拡張する。
【0004】
このようなバルーンカテーテルの動脈血管内への挿入時において、バルーンカテーテルを構成するカテーテルチューブの遠位端側には、バルーン部と共に曲がりくねった血管の内部にも挿入可能であることが要求される。これに対し、バルーンカテーテルを構成するカテーテルチューブの近位端側には、操作力を伝達し易くするような適切な剛性が要求される。この挿入特性及び操作特性の要求を満たすバルーンカテーテルとして、カテーテルチューブの遠位端側を合成樹脂製のチューブで構成し、近位端側を金属製のチューブで構成されたバルーンカテーテルが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
さらに、上記の構成のカテーテルチューブにおいて、合成樹脂製チューブと金属製チューブとの接合部での曲げ剛性の急激な変化に起因して、カテーテルチューブの合成樹脂製チューブにおいて潰れ現象やキンク(kink)現象が生じ易くなる。このような現象を解消するものとして、カテーテルチューブの金属製チューブの遠位端部に、曲げ剛性の変化を緩和する低曲げ剛性部分を有するものが提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−217923号公報
【特許文献2】
特表平6−506124号公報
【特許文献3】
特願2002−093674号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、カテーテルチューブの金属製チューブの接合部が低曲げ剛性部分を有する場合、上述の潰れ現象やキンク(kink)現象は解消するが、新たな弊害が発生する場合がある。即ち、カテーテルを体腔内に挿入する際に、金属製チューブの低曲げ剛性部分に応力が集中してしまい、低曲げ剛性部分が折れ易くなり、バルーンカテーテルの使用時に当該低曲げ剛性部分が合成樹脂製チューブの内壁を傷つけたり、破損させるおそれがある。
【0008】
本発明は、上記のような実状に鑑みて成されたものであり、低曲げ剛性部分を有する金属製の第2外チューブ部材を使用しても、合成樹脂製の第1外チューブ部材の内壁の損傷を防止することが可能なバルーンカテーテル及び該バルーンカテーテルの製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明によれば、流体が流通可能なルーメンが長手方向に沿って形成してある外チューブと、前記外チューブの内部に形成された前記ルーメンを軸方向に貫通して延在する内チューブと、前記外チューブの遠位端部がバルーン部の近位端封止部分に接合され、前記内チューブがバルーン部の内部を軸方向に貫通し、前記内チューブの遠位端側の部分がバルーン部の遠位端封止部分に接合されて、バルーン部の内部空間が形成され、前記外チューブの内部に形成された前記ルーメンとバルーン部の内部空間とが連通し、前記外チューブの内部に形成された前記ルーメンの内部を流通する流体により拡張可能な内部空間を有するバルーン部と、を備え、前記外チューブは、前記外チューブの遠位端側に位置する合成樹脂製の第1外チューブ部材と、前記外チューブの近位端側に位置し、前記第1外チューブ部材の近位端部に軸方向に接合される金属製の第2外チューブ部材と、を有し、前記第2外チューブ部材は、前記第2外チューブ部材の近位端側に位置する本体部分と、前記第2外チューブ部材の遠位端側に位置し、前記第2外チューブ部材の本体部分の曲げ剛性に対して相対的に低い曲げ剛性を持つ低曲げ剛性部分と、を有し、前記第2外チューブ部材の前記低曲げ剛性部分が、前記第1外チューブ部材に挿入されていて、前記第2外チューブ部材と前記第1外チューブ部材とが連通するように接合されているバルーンカテーテルであって、前記第2外チューブ部材の前記低曲げ剛性部分の少なくとも一部を被覆する補強チューブをさらに備えたバルーンカテーテルが提供される。
【0010】
本発明のバルーンカテーテルにおいては、外チューブを構成する金属製の第2外チューブ部材が、当該第2外チューブ部材の本体部分に対して相対的に低い曲げ剛性を持つ低曲げ剛性部分を有しており、当該低曲げ剛性部分の少なくとも一部を補強チューブにより被覆し、第1外チューブ部材と第2外チューブ部材とを接合している。なお、ここでいう第2外チューブ部材の本体部分とは、第2外チューブ部材の低曲げ剛性部分以外の第2外チューブ部材の部分をいう。これにより、第1外チューブ部材と第2外チューブ部材との接合部における曲げ剛性の変化を、第2外チューブ部材の低曲げ剛性部分で緩和させる場合であっても、補強チューブにより、第2外チューブ部材の低曲げ剛性部分の強度を向上させる共に、合成樹脂製の第1外チューブ部材の内壁を保護することが可能となる。
【0011】
前記補強チューブが、引張り強度27MPa以上で且つ曲げ強度34MPa以上の合成樹脂で構成されることが好ましい。補強チューブが、このような物性を有することにより、第2外チューブ部材の低曲げ剛性部分に十分な強度を付与することが可能となる。当該補強チューブを構成する合成樹脂が、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂であることが好ましい。また、補強チューブとして、熱収縮チューブを用いても良く、補強チューブに熱収縮チューブを用いた場合には、第2外チューブ部材の低曲げ剛性部分の被覆が容易となる。
【0012】
より具体的には、前記第2外チューブ部材の前記低曲げ剛性部分が、前記第2外チューブ部材の軸方向に対して鋭角な平面により切断された形状であることが好ましい。なお、前記低曲げ剛性部分を被覆する前記補強チューブが、前記外チューブの前記ルーメンが開口し、且つ、前記低曲げ剛性部分の少なくとも一部に密着するように被覆されていることが好ましい。これにより、低曲げ剛性部分の遠位端側において、外チューブのルーメンに十分な量の流体が流通可能な開口断面積を確保させると共に、補強チューブで低曲げ剛性部分の強度を向上させることが可能となる。
【0013】
前記第2外チューブ部材の前記低曲げ剛性部分は、上述の軸方向に対して鋭角な平面で切断した形状とする代わりに、前記第2外チューブ部材の本体部分の外径と実質的に同一の外径を有しても良い。より具体的には、前記低曲げ剛性部分が、前記第2外チューブ部材の本体部分の遠位端部にスリットを設けることにより形成されていても良い。
【0014】
さらに、前記第2外チューブ部材の前記低曲げ剛性部分が、前記第2外チューブ部材の本体部分の外径と実質的に同一の外径を有する代わりに、軸方向に沿って前記低曲げ部分の遠位端側に向かって小さくなる外径を有しても良い。より具体的には、前記低曲げ剛性部分が、前記第2外チューブ部材の本体部分の遠位端部を、その遠位端側に向かって外径が小さくなるテーパ状とすることにより形成されていても良い。このように、前記第2外チューブ部材の低曲げ剛性部分の外径を、遠位端側に向けて小さく形成することで、遠位端側に向けて曲げ剛性を徐々に小さく(曲げやすく)することも出来る。
【0015】
なお、前記第2外チューブ部材の前記低曲げ剛性部分は、前記第2外チューブ部材の本体部分と一体成形されていても良く、別体で成形されても良い。前記第2外チューブ部材の低曲げ剛性部分を本体部分と別体で成形する具体的な例としては、例えば、前記低曲げ剛性部分が、前記第2外チューブ部材の本体部分の遠位端部に、その軸方向に伸びるようにコイル状スプリングを接合することにより形成されていることが挙げられる。
【0016】
そして、以上に説明した前記低曲げ剛性部分を、補強チューブで被覆することにより、第1外チューブ部材と第2外チューブ部材との接合部の曲げ剛性の変化を、第2外チューブ部材の低曲げ剛性部分で緩和させる場合であっても、第2外チューブ部材の低曲げ剛性部分の強度を向上させる共に、合成樹脂製の第1外チューブ部材の内壁を保護することが可能となる。
【0017】
また、本発明によれば、流体により拡張可能な内部空間を有するバルーン部をディッピング成形又はブロー成形により成形するステップと、流体が流通可能なルーメンが長手方向に沿って形成してある外チューブの遠位端部の外周と、前記バルーン部の近位端封止部分とを接合し、前記外チューブの前記ルーメンとバルーン部の内部空間とを連通させるステップと、内チューブを前記外チューブの前記ルーメンに軸方向に挿入して、さらに、前記内チューブを前記バルーン部の内部空間に貫通させ、前記内チューブの遠位端部の外周と、前記バルーン部の遠位端封止部分とを接合するステップと、前記外チューブが、前記外チューブの遠位端側に位置する合成樹脂製の第1外チューブ部材と、前記外チューブの近位端側に位置する金属製の第2外チューブ部材と、を有し、さらに、前記第2外チューブ部材が、前記第2外チューブ部材の近位端側に位置する本体部分と、前記第2外チューブ部材の遠位端側に位置し、前記第2外チューブ部材の本体部分の曲げ剛性に対して相対的に低い曲げ剛性を持つ低曲げ剛性部分と、を有し、前記第2外チューブ部材の前記低曲げ剛性部分の少なくとも一部を、補強チューブで被覆するステップと、前記第2外チューブ部材の遠位端部を、前記第1外チューブ部材の近位端部に挿入し、前記第2外チューブ部材と前記第1外チューブ部材とを接合し、前記第2外チューブ部材と前記第1外チューブ部材とを連通させるステップと、を有するバルーンカテーテルの製造方法が提供される。
【0018】
【作用】
本発明に係るバルーンカテーテルでは、第2外チューブ部材がその遠位端側に、第2外チューブ部材の本体部分の曲げ剛性よりも低い曲げ剛性を持つ低曲げ剛性部分を有し、当該低曲げ剛性部分が補強チューブで被覆されている。このため、第1外チューブ部材と第2外チューブ部材との接合部の曲げ剛性の変化を、第2外チューブ部材の低曲げ剛性部分で緩和させる場合であっても、第2外チューブ部材の低曲げ剛性部分の強度が向上すると共に、合成樹脂製の第1外チューブ部材の内壁を保護することが可能となる。これにより、体腔内へのカテーテルの挿入時における第2外チューブ部材の低曲げ剛性部分の折れを防止し、第1外チューブ部材の内壁を傷つけたり、第1外チューブ部材を破損させるのを防止することができる。また、本発明に係るバルーンカテーテルの製造方法では、低曲げ剛性部分を有する金属製の第2外チューブ部材を使用しても、合成樹脂製の第1外チューブ部材の内壁の損傷を防止することが可能なバルーンカテーテルを比較的に容易に製造することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
【0020】
第1実施形態
図1は本発明の第1実施形態に係るバルーンカテーテルの全体構成図、図2は図1に示すバルーンカテーテルの要部断面図、図3(A)は図1のIIIA−IIIA線に沿う断面図、図3(B)は図1のIIIB−IIIB線に沿う断面図、図3(C)は図1のIIIC−IIIC線に沿う断面図である。図4(A)〜(C)は図1に示す第2外チューブ部材の遠位端部の詳細を示す図であり、図4(A)は当該遠位端部を示す斜視図、図4(B)は当該遠位端部の断面図、図4(C)は当該遠位端部の上部平面図である。図5(A)は図4(C)のVA−VA線に沿う断面図、図5(B)は図4(C)のVB−VB線に沿う断面図、図6は図1に示す第1外チューブ部材と第2外チューブ部材との接合部を示す要部断面図、図7(A)〜(C)は図2に示す第2外チューブ部材の低曲げ剛性部分に補強チューブを被覆する方法を示す図である。
【0021】
図1に示す本実施形態に係るバルーンカテーテル2は、たとえば経皮的冠動脈形成術(PTCA)、四肢等の血管の拡張術、上部尿管の拡張術、腎血管拡張術などの方法に用いられ、血管あるいはその他の体腔に形成された狭窄部を拡張するために用いられる。以下の説明では、本実施形態のバルーンカテーテル2をPTCAに用いる場合を例として説明する。
【0022】
本実施形態のバルーンカテーテル2は、いわゆるモノレール方式のバルーンカテーテルであり、バルーン部4と、カテーテルチューブとしての外チューブ6及び内チューブ12と、コネクタ8とを有する。
【0023】
バルーン部4は、冠動脈内の狭窄部を拡張するために流体により拡張する筒状体であり、バルーンカテーテル2の遠位端側に位置する。
【0024】
カテーテルチューブは、外チューブ6と内チューブ12とから構成されており、内チューブ12が遠位端側から軸方向に沿って外チューブ6の内部を貫通した、いわゆる同軸カテーテルチューブ構造を有している。さらに、当該カテーテルチューブは、内チューブ12の近位端側において、外チューブ6の途中のチューブ壁を貫通して内チューブ12が開口したモノレール方式のバルーンカテーテルに適した構造をも有している。
【0025】
当該カテーテルチューブを構成する外チューブ6の内部には、バルーン部4を拡張させるための流体を流通させる第1ルーメン10が軸方向に沿って形成されている。外チューブ6の遠位端部の外周面は、バルーン部4の近位端封止部分5に接合されており、当該外チューブ6の内部に形成された第1ルーメン10は、バルーン部4の内部空間と連通している。
【0026】
カテーテルチューブを構成する内チューブ12の内部には、バルーン部4を冠動脈内の所定位置に案内するガイドワイヤ42を挿通させる第2ルーメン14が軸方向に沿って全長に亘って形成されている。外チューブ6の第1ルーメン10を貫通する内チューブ12は、さらにバルーン部4の内部に形成された内部空間をも貫通し、内チューブ12の遠位端側の外周面にバルーン部4の遠位端封止部分7が接合されて、バルーン部4の内部空間が外チューブ6の第1ルーメン10以外に対して密閉されている。従って、内チューブ12に形成された第2ルーメン14と、バルーン部4の内部空間及び外チューブ6の第1ルーメン10とが連通しないように接合されている。
【0027】
以上のように構成されるバルーンカテーテル2は、内チューブ12の第2ルーメン14にガイドワイヤ42が挿通され、バルーン部4が体腔内に挿入されて、冠動脈内の所定位置に案内される。そして、外チューブ6の第1ルーメン10を介して、バルーン部4の内部空間に流体が導入され、当該流体によりバルーン部4を拡張させることにより、冠動脈内の狭窄部の拡張を行うものである。
【0028】
以下、各構成要素について、詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、バルーン部4は、その中央部に、拡張した状態で外チューブ6の外径よりも大きな外径の筒状部分4aを有し、さらに、当該筒状部分4aから遠位端側に向けて先細となる遠位端側テーパ部4cと、当該筒状部分4aから近位端側に向けて先細となる近位端側テーパ部4bとが一体成形されている。これら一体成形された遠位端側テーパ部4c、筒状部分4a及び近位端側テーパ部4bにより、拡張するためのバルーン部4の内部空間を形成している。
【0029】
遠位端側テーパ部4cは、筒状部分4aから遠位端側に向かってその外径を徐々に小さくし、最終的に内チューブ12と接合可能な程度の内チューブ12の外径よりも若干大きな外径に至るテーパ形状を有し、その遠位端側に、内チューブ12の遠位端部の外周と接合する遠位端封止部分7が形成されている。また、近位端側テーパ部4bは、筒状部分4aから近位端側に向かってその外径を徐々に小さくし、最終的に外チューブ6の遠位端部の外周面と接合可能な程度の外チューブ6の外径よりも若干大きな外径に至るテーパ形状を有し、その近位端側に、外チューブ6の遠位端部の外周と接合する近位端封止部分5が形成されている。
【0030】
バルーン部4の膜厚は、特に限定されないが、10〜300μm、好ましくは15〜100μmである。バルーン部4の筒状部分4aは、筒状であれば特に限定されず、円筒または多角筒形状でも良い。また、拡張時のバルーン部4の外径は、血管の内径などの因子によって決定され、通常1.0〜10.0mm程度、好ましくは、1.5〜5.0mmである。このバルーン部4の軸方向長さは、血管内狭窄部の大きさなどの因子によって決定され、特に限定されないが、5〜50mm、好ましくは8〜30mmである。拡張する前のバルーン部4は、内チューブ12の周囲に折り畳まれて巻き付けられ、可能な限り外径が小さくなっている。内チューブ12の周囲に折り畳まれて巻き付けられた状態のバルーン部4の外径は、特に限定されないが、0.5〜3.5mmが好ましい。
【0031】
バルーン部4を構成する材料は、ある程度の可撓性を有する材質であることが好ましく、たとえばポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のエチレンと他のα−オレフィンとの共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル(PVC)、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリイミド、ポリイミドエラストマー、シリコーンゴム、天然ゴムなどが使用でき、好ましくは、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミドである。バルーン部4は、内部に流体が導入されることにより、拡張可能なように、チューブ6、12よりも柔軟な材質および厚みで構成される。
【0032】
図1に示すように、外チューブ6は、第1外チューブ部材6aと、当該第1外チューブ部材6aの近位端部9に接合される第2外チューブ部材6bと、から構成されている。
【0033】
第1外チューブ部材6aは、図2及び図3(C)に示すように、その長手方向に沿って貫通したルーメンが形成された管状体であり、たとえばバルーン部4と同様な材料で構成されて良いが、可撓性を有する合成樹脂で構成されることが好ましく、たとえばポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル(PVC)、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリイミド、ポリイミドエラストマー、シリコーンゴム、天然ゴムなどが使用でき、好ましくは、軟質の合成樹脂としてポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリイミドなどのショアA硬度が50〜90程度のものを用いることができる。なお、ここでいうショアA硬度とは、JIS規格K−7215に従って計測される物性値を指す。
【0034】
図1に示す当該第1外チューブ部材6aの軸方向長さLは、特に限定されないが、好ましくは100〜400mm、さらに好ましくは200〜300mmであり、その外径は、特に限定されないが、好ましくは0.5〜5.0mm、さらに好ましくは0.5〜1.0mmである。また、当該第1外チューブ部材6aの肉厚は、特に限定されないが、好ましくは0.05〜0.5mm、さらに好ましくは0.1〜0.2mmである。
【0035】
第2外チューブ部材6bは、図2及び図3(A)に示すように、その長手方向に沿って貫通したルーメンが形成された管状体であり、この第2外チューブ部材6bの内部に形成されたルーメンと、上述の第1外チューブ部材6aの内部に形成されたルーメンとが連通して、外チューブ6の第1ルーメン10が形成される。
【0036】
第2外チューブ部材6bは、例えば、ステンレス、アルミニウムなどの金属材料から構成される金属製チューブである。図1に示す当該第2外チューブ部材6bの近位端部から第1外チューブ部材6aの近位端部9までの軸方向長さLは、特に限定されないが、好ましくは500〜2000mm、さらに好ましくは、700〜1500mmであり、その外径は第1外チューブ部材6bの外径と同程度であり、またその肉厚は好ましくは0.01〜1mm、さらに好ましくは0.05〜0.7mmである。当該第1外チューブ部材6aと第2外チューブ部材6bとの接合部に関しては後述する。
【0037】
内チューブ12は、図2及び図3(C)に示すように、その長手方向に沿って貫通した第2ルーメン14が形成された管状体である。当該内チューブ12は、遠位端側から、バルーン部4の内部空間を貫通して、さらに外チューブ6の第1ルーメン10の内部を軸方向に伸びている。そして、当該内チューブ12は、外チューブ6のチューブ壁の途中に形成された貫通孔21で、内チューブ12の近位端側開口部22が外部に開口している。外チューブ6と内チューブ12とから構成されるカテーテルチューブは、いわゆる同軸カテーテルチューブ構造であると共に、モノレール方式のバルーンカテーテルに適した構造をも有している。
【0038】
バルーン部4の内部に位置する内チューブ12の外周には、例えば、金、白金、タングステンなどの金属材料から構成される造影リング15が装着してあり、バルーンカテーテル2を生体内に挿入する際に、生体の外部からX線などで造影リング15の位置を造影が可能になっており、バルーン部4を冠動脈内の狭窄部に正確に挿入することが出来る。
【0039】
当該内チューブ12は、第1外チューブ部材6aと同様な材質の軟質合成樹脂で構成することができるが、第1外チューブ部材6aよりも硬質の合成樹脂で構成しても良い。また、当該内チューブ12の外径は、第1外チューブ部材6aとの間に隙間が形成されるように決定され、特に限定されないが、好ましくは0.3〜3.0mm、さらに好ましくは0.3〜0.8mmであり、その内径は、ガイドワイヤ42を挿通できる径であれば特に限定されず、たとえば0.1〜1.0mm、好ましくは0.25〜0.6mmである。
【0040】
以上に説明したバルーン部4及び外チューブ6は、図2に示すように、バルーン部4の近位端封止部分5が、外チューブ6の遠位端部外周に対して熱融着または接着などの手段で接合されている。これにより、外チューブ6の第1ルーメン10がバルーン部4の内部空間と連通するようになっている。
【0041】
また、バルーン部4及び内チューブ12は、バルーン部4の遠位端封止部分7が、内チューブ12の遠位端部外周に対して熱融着または接着などの手段で接合してある。これにより、バルーン部4の内部空間は、第1ルーメン10以外では、外部に対して密封される。そして、外チューブ6の第1ルーメン10を介して、バルーン部4の内部空間に流体を送り込んでバルーン部4を拡張させたり、バルーン部4の内部空間から流体を抜き取りバルーン部4を収縮させたりするための通路として機能する。
【0042】
図2に示すように、内チューブ12の遠位端部は、上述のバルーン部4の遠位端封止部分7との接合部分よりさらに遠位端側に位置し、内チューブ12の第2ルーメン14が、内チューブ12の遠位端開口部20で外部に開口している。なお、当該内チューブ12の遠位端開口部20は、バルーン部4の遠位端封止部分7の遠位端部と一致しても良い。
【0043】
内チューブ12の近位端部は、外チューブ6のチューブ壁の長手方向の途中に形成された貫通孔21を貫通しており、内チューブ12の第2ルーメン14が、内チューブ12の近位端開口部22で外部に開口している。図1に示すように、この内チューブ12の近位端開口部22が、第1外チューブ部材6aのチューブ壁を貫通して開口する位置は、第1外チューブ部材6aの遠位端から所定距離Lの位置であることが好ましく、所定距離Lは、好ましくは150〜350mm、さらに好ましくは200〜300mmである。
【0044】
なお、当該内チューブ12の近位端開口部22の周縁は、外チューブ6のチューブ壁の貫通孔21の周縁と、熱融着又は接着などの手段により気密に接合してあり、外チューブ6の第1ルーメン10の内部を流通する流体が外部に漏洩することはない。内チューブ12の近位端開口部22の形状は、特に限定されず、円形、楕円形など種々の形状を採り得るが、本実施形態における内チューブ12の近位端開口部22の形状は、円形断面を有する内チューブ12を斜めに切断した楕円形状である。
【0045】
内チューブ12の内部に形成された第2ルーメン14は、バルーンカテーテル2を体腔内に案内するための図2に示すガイドワイヤ42が挿通するガイドワイヤ挿入用ルーメンとなる。ガイドワイヤ42は、たとえばステンレス鋼、銅、銅合金、チタン、チタン合金などの単線または撚り線で構成してあり、その外径は、特に限定されないが、好ましくは、0.1〜1.0mm、さらに好ましくは0.25〜0.6mmである。
【0046】
以下に、外チューブ6を構成する第1外チューブ部材6aと第2外チューブ部材6bとの接合部について詳述する。
【0047】
図4(A)に示すように、本実施形態における第2外チューブ部材6bの遠位端部には、第2外チューブ部材6bの軸方向に対して鋭角な平面で切断した形状である低曲げ剛性部分50aが設けられている。
【0048】
このような低曲げ剛性部分50aを設けることで、当該低曲げ剛性部分50aの曲げ剛性は、遠位端側に向かって連続的に小さくなり(曲がりやすくなり)、当該低曲げ剛性部分50aを設けない場合と比較して、外チューブ部材6a、6b同士の接合部における曲げ剛性の急激な変化を小さくすることができる。
【0049】
図4(B)に示すように、第2外チューブ部材6bの長手方向の軸とその遠位端部を切断する平面との間の角度αは、tanαが、0.003〜0.015の範囲で、好ましくは、0.005〜0.01の範囲になるように決められる。当該低曲げ剛性部分50aの長手方向の長さLは特に限定されないが、通常、60〜120mmであり、本実施形態においては70mmである。
【0050】
この低曲げ剛性部分50aは、補強チューブ30により被覆されている。当該補強チューブ30は、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂製のチューブであり、その外径は特に限定されないが0.3〜1.5mmであり、特に好ましくは0.5〜0.7mmである。また、その肉厚は特に限定されないが10〜200μmであり、特に好ましくは30〜100μmである。なお、補強チューブ30が、加熱により収縮する熱収縮チューブであっても良い。補強チューブ30に熱収縮チューブを用いた場合には、低曲げ剛性部分50aへの補強チューブ30の被覆が容易となる。
【0051】
図5(A)に示すように、被覆後の補強チューブ30の断面は、低曲げ剛性部分50aの近位端近傍では、第2外チューブ部材6bの形状に従って実質的に真円形状となっているのに対して、低曲げ剛性部分50aの遠位端側に向かうにつれて断面縦軸方向に潰れ、図5(B)に示すように、低曲げ剛性部分50aの遠位端部近傍では略楕円形状となっている。なお、補強チューブ30の遠位端部には、十分な量の流体を第1ルーメン10内部で流通させることが可能な断面積を有する開口部が形成されている。
【0052】
被覆後の補強チューブ30は、補強チューブ30の遠位端部が、低曲げ剛性部分50aの遠位端部から所定距離Lに位置し、且つ、補強チューブ30の近位端部が、後述する挿入抵抗を低減するために外チューブ6の外面を親水性被覆剤で被覆した部分である親水性被覆部分の遠位端51から所定距離Lに位置するように取り付けられる。なお、所定距離L及び所定距離Lは、低曲げ剛性部分50aの遠位端部において十分な量の流体を第1ルーメン10内部で流通させることが可能な開口断面積を確保することが可能であり、且つ当該低曲げ剛性部分50aの強度を十分に補強可能な距離であれば特に限定されないが、所定距離Lは好ましくは0〜30mmであり、より好ましくは15〜25mmであり、所定距離Lは好ましくは0〜30mmであり、より好ましくは0〜20mmである。なお、上記の所定距離Lが0mmとなる場合であっても、後述するように、被覆時にマンドレル40を用いることにより、外チューブ6の第1ルーメン10が補強チューブ30により閉ざされることはなく、十分な量の流体が外チューブ6の第1ルーメン10の内部を流通可能な開口面積を確保することが可能となっている。
【0053】
また、補強チューブ30は、引張り強度27MPa以上で且つ曲げ強度34MPa以上の物性を有していることが好ましく、さらに引張り曲げ強度90MPa以上で且つ曲げ強度130MPa以上の物性を有していることが好ましい。補強チューブ30が、このような物性を有することにより、第2外チューブ部材6bの低曲げ剛性部分50aに十分な補強効果を付与することが出来る。
【0054】
図6に示すように、本実施形態のバルーンカテーテル2においては、第2外チューブ部材6bの低曲げ剛性部分50aは、第1外チューブ部材6aの近位端部9に挿入され、長手方向の所定幅L10の接合部72で、第2外チューブ部材6bと第1外チューブ部材6aとが、熱融着又は接着などの手段により接合されている。当該所定幅L10は、特に限定されないが、通常、5.0〜20.0mmの範囲であり、本実施形態では10mmである。なお、当該所定距離L10と上述のLとは実質的に同一の長さとなる。
【0055】
図6に示すように、第2外チューブ部材6bの遠位端部に形成された低曲げ剛性部分50aの遠位端側は、第1外チューブ部材6aのチューブ壁を貫通して開口する内チューブ12の近位端開口部22と、軸方向に対して同一断面上に位置するように挿入される。さらに、当該低曲げ剛性部分50aの遠位端部は、内チューブ12の近位端開口部22の位置よりもさらに遠位端側に達するように配置されている。当該低曲げ剛性部分50aの遠位端部と近位端開口部22の近位端との所定距離Lは特に限定されないが、通常、20〜50mmの範囲であり、本実施形態では30mmである。
【0056】
さらに、本実施形態においては、低曲げ剛性部分50aの遠位端部分及び補強チューブ30の遠位端部分は、内チューブ12の近位端開口部22の近位端から長手方向に遠位端に向って所定距離Lの部分が、第1外チューブ部材6aの内壁に、熱融着又は接着などの手段により接合されている。所定距離Lは特に限定されないが、通常、5〜15mmの範囲であり、本実施形態では10mmである。当該低曲げ剛性部分50a及び補強チューブ30の所定距離Lの部分が第1外チューブ部材6aの内壁に固定されていることにより、体腔内にバルーンカテーテルを挿入する際に、内チューブ12の近位端開口部22の付近において、第1外チューブ部材6aのキンク(kink)現象の発生を防止することが可能となり、挿入作業が著しく改良される。なお、本実施形態では、第2外チューブ部材6bにおいて、低曲げ剛性部分50aと本体部分とは一体に形成されているが、低曲げ剛性部分50aを予め別の部品として加工し、その後、第2外チューブ部材6bの本体部分の遠位端部に溶接等により接合してもよい。
【0057】
以上のように接合された第1外チューブ部材6aと第2外チューブ部材6bとは、それらの内部に長手方向に沿って形成されたルーメン同士を連通させて第1ルーメン10を形成し、当該第1ルーメン10を通して、バルーン部4の内部空間に流体の出し入れを行う。図1に示すコネクタ8には、第2外チューブ部材6bの近位端部が連結され、第2外チューブ6bのルーメンに対して連通するポートが形成してある。そのポートは、圧力流体の出入りを行う部分である。
【0058】
コネクタ8のポートを通してルーメン内に導入される圧力流体としては、特に限定されないが、たとえば放射線不透過性媒体と生理食塩水との50/50混合水溶液などが用いられる。放射線不透過性媒体を含ませるのは、バルーンカテーテル2の使用時に、放射線を用いてバルーン部4および外チューブ6の位置を造影するためである。バルーン部4を膨らますための圧力流体の圧力は、特に限定されないが、絶対圧で3.04×10〜24.32×10[Pa]、好ましくは、4.13×10〜18.24×10[Pa]程度である。
【0059】
本実施形態では、第1外チューブ部材6aと第2外チューブ部材6bとから成る外チューブ6の外周には、湿潤状態で潤滑性を持つ親水性高分子物質から成る被覆剤が被覆してあることが好ましい。このような被覆剤で外チューブ6の外周を被覆することで、バルーンカテーテル2を血管などに挿入する際の挿入抵抗の低減を図ることができる。バルーン4の外周も被覆剤で被覆しても良いが、バルーン部4は、血管などの狭窄部を拡張するものであり、狭窄部を拡張する際に、狭窄部に対してバルーン部が滑ることは必ずしも好ましくはない。そこで、本実施形態では、外チューブ6の外周のみを、親水性高分子物質から成る被覆剤で被覆してある。
【0060】
親水性高分子物質としては、天然高分子系のものと、合成高分子系のものとがある。天然高分子系のものとしては、デンプン系、セルロース系、タンニン・ニグニン系、多糖類系、タンパク質系などが例示される。合成高分子系のものとしては、PVA系、ポリエチレンオキサイド系、アクリル酸系、無水マレイン酸系、フタル酸系、水溶性ポリエステル、ケトンアルデヒド樹脂、(メタ)アクリルアミド系、ポリアミン系、水溶性ナイロン系などが例示される。
【0061】
これらの中でも、外チューブ6の被覆剤として好適に用いることができる親水性高分子物質としては、特に、セルロース系高分子物質(たとえばヒドロキシプロピルセルロース)、ポリエチレンオキサイド系高分子物質(たとえばポリエチレングリコール)、無水マレイン酸系高分子物質(たとえばメチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体のような無水マレイン酸共重合体)、アクリルアミド系高分子物質(たとえばポリジメチルアクリルアミド)、水溶性ナイロン(たとえば東レ社製のAQ−ナイロン P−70)またはそれらの誘導体は、低い摩擦係数が安定して得られるので好ましい。
【0062】
次に、本実施形態に係るバルーンカテーテル2の製造方法について説明する。まず、図2に示すバルーン部4を形成する。バルーン部4の成形に際しては、バルーン膜成形用マンドレルを溶液中に浸して成形するディッピング法により成形しても良いし、ブロー成形により成形しても良い。
【0063】
ディッピング法に用いられる溶液中の熱可塑性樹脂としては、特に限定されないが、たとえば、塩化ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、アミド系樹脂、オレフィン系樹脂、イミド系樹脂などを例示することができる。その中でも、耐屈曲疲労特性に優れたウレタン系樹脂が好ましい。
【0064】
熱可塑性樹脂を可塑化させる溶媒としては、塩化ビニル系樹脂に対しては、テトラヒドロフラン(THF)、メチルエチルケトン(MEK)などが適当であり、ウレタン系樹脂に対しては、THF、MEK、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどが適当である。熱可塑性樹脂の溶液は、上記熱可塑性樹脂を溶媒により溶解した溶液であり、たとえば熱可塑性樹脂としてポリウレタンを用い、溶媒としてTHFを用いる場合には、ポリウレタンが5〜20重量%含まれる溶液を用いることが好ましい。この溶液の粘度は、100〜10000cp、好ましくは1000〜5000cpに予め調整される。
【0065】
このようにして成形されたバルーン部4は、筒状部分4aを中心に、その遠位端には、図2に示すように、先細と成る遠位端側テーパ部4c及び遠位端封止部分7が一体に成形され、その近位端には、先細と成る近位端側テーパ部4b及び近位端封止部分5が一体に成形される。
【0066】
次に、バルーン部4の近位端封止部分5を第1外チューブ部材6aの遠位端部外周に接合する。その接合に際しては、第1外チューブ部材6aの遠位端部内にマンドレルを挿入し、その後、第1外チューブ部材6aの遠位端部の外周に、バルーン部4の近位端封止部分5を重複させる。そして、近位端封止部分5の外周を耐熱性フィルムで覆い、その耐熱性フィルムを、金型で加熱することにより、近位端封止部分5を第1外チューブ部材6aの遠位端部に熱融着させる。加熱温度は、特に限定されないが、好ましくは100〜300℃、特に好ましくは150〜250℃である。耐熱性フィルムとしては、例えばポリテトラフルオロエチレンなどの材料から構成されるフッ素樹脂チューブが用いられ、その軸方向長さは、接合部分よりも長いことが好ましく、たとえば約20mm程度である。チューブの軸方向一端には、長さ約3mm程度の切り込みを形成しても良い。熱融着後に、耐熱性フィルムを除去しやすくするためである。
【0067】
その後、第1外チューブ部材6aの軸方向所定位置のチューブ壁に、図2に示すように、内チューブ12が通り抜けられる程度の貫通孔21を形成する。次に、造影リング15が装着してある内チューブ12を準備し、その内チューブ12のルーメン内にワイヤ状マンドレルを通して内チューブ12とワイヤ状マンドレルとを一体化する。ワイヤ状マンドレルが一体化された内チューブ12を貫通孔21から第1外チューブ部材6aの内部ルーメン内に通し、内チューブ12の遠位端をバルーン部4の遠位端封止部分7から突出させ、造影リング15をバルーン部4の中央部に位置させる。その前後に、ヒートシール用チューブを第1外チューブ部材6aの外周に位置させる。ヒートシール用チューブは、前記耐熱性フィルムと同様なものである。
【0068】
その後、第1外チューブ部材6aの近位端部からヒートシール用マンドレルを内部に挿入し、当該マンドレルの先端部を貫通孔21の付近に位置させ、貫通孔21の付近での第1外チューブ部材6aの潰れを防止する。ヒートシール用マンドレルの基端部は、第1外チューブ部材6aの内径と略同一またはそれ以下の外径を有し、その先端部には、内チューブ12の外周を受けるように、軸方向凹部が形成してある。次に、ヒートシール用チューブを第1外チューブ部材6aの外周で軸方向に移動させ、ヒートシール用チューブが、貫通孔21の付近の第1外チューブ部材6aの外周と、貫通孔21から飛び出す内チューブ12の外側とを、一体的に覆うようにする。その後、ヒートシール用金型を用いて、ヒートシール用チューブの外側から押圧加熱し、貫通孔21の孔縁と内チューブ12の外側管壁とを熱融着する。加熱温度は、特に限定されないが、好ましくは100〜300℃、特に好ましくは150〜250℃である。
【0069】
その後、ヒートシール用チューブを除去し、熱融着工程で熱融着された内チューブ12の外側管壁と貫通孔21の内縁との熱融着部を残し、当該熱融着部から外側に位置する内チューブ12の不要部分をカッタなどで切断して除去する。その結果、内チューブ12の近位端開口部22が、第1外チューブ部材6aのチューブ壁の外側に開口して形成される。近位端開口部22は、この例では、略楕円形状となる。
【0070】
そして、バルーン部4の遠位封止部分7の外周を、例えばポリテトラフルオロエチレンなどの材料から構成される耐熱性フィルムで覆い、その耐熱性フィルムを金型で加熱する。その結果、バルーン部4の遠位端封止部分7は、当該遠位封止部分7に接触している内チューブ12の外周の部分と熱融着する。なお、熱融着時には、バルーン部4は、内チューブ12の周りに巻回されて折り畳まれ、その外周は、保護チューブなどで保護される。当該保護チューブとしては、例えばポリテトラフルオロエチレンなどの材料から構成される耐熱性のフッ素樹脂チューブが用いられる。この熱融着時の加熱温度は、特に限定されないが、バルーン部4の近位端封止部分5における熱融着と同様に、好ましくは100〜300℃、特に好ましくは150〜250℃である。また、熱融着後に、耐熱性フィルムの除去を容易にするために、当該耐熱性フィルムに3mm程度の切り込みを予め形成しておいても良い。
【0071】
遠位端封止部分7の内チューブ12の外周に対する熱融着が完了したら、金型を取り外し、耐熱性フィルムを除去して、ワイヤ状マンドレルを取り除いた後、カッタなどを用いて、遠位端封止部分7における遠位端側の不要部分を除去する。
【0072】
次に、図7(A)〜(C)に示すような、第2外チューブ部材6bの遠位端部に形成された低曲げ剛性部分50aに補強チューブ30を被覆する。図7(A)に示すように、まず当該被覆作業に当たって、第2外チューブ部材6bの近位端側からマンドレル40を挿入し、さらに当該マンドレル40の遠位端部が低曲げ剛性部分50aを貫通して突出するまで挿入する。なお、マンドレル40の直径は、補強チューブ30を被覆後の低曲げ剛性部分の遠位端部が、十分な量の流体を第1ルーメン10内部で流通可能な開口断面積を有していれば特に限定されないが、好ましくは0.10〜1.0mmであり、より好ましくは0.25〜0.65mmである。
【0073】
次に、マンドレル40の遠位端部から予め切断された補強チューブ30を、当該補強チューブ30の近位端部が親水性被覆部分の遠位端51近傍に位置するように挿入する。その後、図7(B)に示すように、当該補強チューブ30の遠位端部を軸方向に引張りながら、親水性被覆部分の遠位端51から上述の所定距離L以内の位置から第2外チューブ部材6bの遠位端部まで加熱する。その結果、補強チューブ30は、第2外チューブ部材6bの低曲げ剛性部分50aに密着して被覆する。なお、低曲げ剛性部分50aの遠位端部においては、マンドレル40の表面を被覆する部分もある。上記の加熱温度は、150〜250℃であり、好ましくは180〜220℃である。
【0074】
そして、図7(C)に示すように、第2外チューブ部材6bの遠位端部から所定距離Lで補強チューブ30を切断し、当該切断されて遠位端側に位置する不要部分30a’をマンドレル40の遠位端部から除去し、その後マンドレル40を取り外す。その結果、補強チューブ30に被覆された第2外チューブ部材6bの遠位端部に、十分な量の流体を第1ルーメン10内部で流通可能な断面積を有する開口部が形成される。
【0075】
そして、図6に示すように、以上のように補強チューブ30で被覆された第2外チューブ部材6bの遠位端部を、第1外チューブ部材6aの近位端部に挿入し、接着剤などで固定する。次に、第2外チューブ部材6bの近位端部に、図1に示すコネクタ8を熱融着又は接着などの手段で接合する。その後、必要に応じて、外チューブ6の外周面に、湿潤状態で潤滑性を持つ親水性高分子物質から成る被覆剤を被覆し、図1に示すバルーンカテーテル2を得る。
【0076】
以上のようなバルーンカテーテル2の製造方法により、低曲げ剛性部分50aを有する金属製の第2外チューブ部材6bを使用しても、合成樹脂製の第1外チューブ部材6aの内壁の損傷を防止することが可能なバルーンカテーテル2を比較的容易に製造することができる。
【0077】
なお、補強チューブ30に、ポリエーテルエーテルケトン樹脂製のチューブの代わりに、熱収縮チューブを用いた場合の低曲げ剛性部分50aの被覆方法は以下の通りである。
【0078】
まず、ポリエーテルエーテルケトン樹脂製のチューブの被覆方法の場合と同様に、第2外チューブ部材6bの近位端側からマンドレル40の先端が低曲げ剛性部分50aを貫通して突出するまで、第2外チューブ部材6bにマンドレル40を挿入し、さらに、補強チューブ30の近位端部が、親水性被覆部分の遠位端51近傍に位置するように、マンドレル40の遠位端部から予め切断された補強チューブ30を挿入する。
【0079】
次に、低曲げ剛性部分50aを覆う補強チューブ30全体を加熱する。その結果、補強チューブ30は、第2外チューブ部材6bの低曲げ剛性部分50aの外周に密着して被覆する。なお、低曲げ剛性部分50aの遠位端側においては、マンドレル40の表面を被覆する部分もある。例えばポリエステル系の熱収縮チューブを用いた場合の上記の加熱温度は、100〜200℃であり、好ましくは100〜150℃である。
【0080】
なお、バルーン部の成形から補強チューブの被覆まで、及び補強チューブの被覆以降の製造方法については、ポリエーテルエーテルケトン樹脂製のチューブの場合と同様である。このように、補強チューブ30に熱収縮チューブを用いた場合には、低曲げ剛性部分の被覆が容易となる。
【0081】
本実施形態に係るバルーンカテーテル2では、金属製の第2外チューブ部材6bの遠位端部に、第2外チューブ部材6bの本体部分の曲げ剛性よりも低い曲げ剛性を持つ低曲げ剛性部分50aが形成してある。このため、合成樹脂製の第1外チューブ部材6aとの接合部において、チューブの曲げ剛性が急変することが無くなり、第1外チューブ部材でチューブの潰れやキンク(kink)が生じることを有効に防止することができる。
【0082】
しかも、本実施形態のバルーンカテーテル2では、金属製の第2外チューブ部材6bと合成樹脂製の第1外チューブ部材6aとを組み合わせているため、血管などの体腔の屈曲部分に対応して柔軟に変形可能であり挿入特性に優れると共に、押し込み特性などの操作特性にも優れている。
【0083】
以上に加えて、本実施形態のバルーンカテーテル2では、金属製の第2外チューブ部材6bの低曲げ剛性部分50aを補強チューブ30で被覆することにより、第2外チューブ部材6bの低曲げ剛性部分50aの強度を向上させる共に、合成樹脂製の第1外チューブ部材6aの内壁を保護することが可能となる。また、当該低曲げ剛性部分50aのバリ等からも第1外チューブ部材を保護することも可能となる。これにより、体腔内へのカテーテルの挿入時における第2外チューブ部材6bの低曲げ剛性部分50aの折れを防止し、第1外チューブ部材の内壁を傷つけたり、第1外チューブ部材を破損させるのを防止することが可能となる。
【0084】
第2実施形態
図8は本発明の第2実施形態に係る第1外チューブ部材と第2外チューブ部材との接合部の詳細を示す要部断面図である。
図8に示すように、本実施形態では、第2外チューブ部材6bの本体部分の遠位端部に、軸方向に伸びているコイル状スプリングで構成された低曲げ剛性部分50bの端部を溶接、ハンダ付け、ロー付け等で接合してある。当該コイル状スプリングは、たとえば第2外チューブ部材6bの本体部分を構成する金属と同一または異なる金属で構成され、第2外チューブ部材6bの本体部分の外径および内径と実質的に同一の外径および内径を有する。コイル状スプリングの素線の断面形状は円形又は方形である。断面方形のスプリング(板バネ)は、断面円形のスプリングと比較して、曲げ剛性を制御しやすい傾向があるので好ましい。コイル状スプリングのピッチは等間隔、遠位端方向に漸増又は漸減のいずれの態様も採用することができる。
【0085】
さらに、本実施形態では、上述のように構成される第2外チューブ部材6bの本体部分の遠位端部に接合される低曲げ剛性部分50bを、第1実施形態と同様の補強チューブ30で被覆する。当該補強チューブ30は、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂製のチューブである。この補強チューブ30は、第2外チューブ部材6bの本体部分の遠位端部とコイル状スプリング全体とを覆い、当該補強チューブ30を加熱しながら低曲げ剛性部分50bの遠位端側に引っ張ることにより、補強チューブ30が低曲げ剛性部分50b全体を密着して被覆される。
【0086】
なお、第1実施形態と異なり、本実施形態の低曲げ剛性部分50bは、第2外チューブ部材6bの本体部分の外径及び内径と実質的に同一の外径及び内径を有しており、その遠位端部が、十分な量の流体を第1ルーメン10内部で流通させることが可能な開口断面積を有しているため、補強チューブ30でコイル状スプリング全体を密着して被覆することが可能である。
【0087】
また、当該第2外チューブ部材6bの低曲げ剛性部分50bが、第1実施形態のような軸方向に対して鋭角な平面で切断した形状を有していないため、第1外チューブ部材6aと第2外チューブ部材6bとの接合において、低曲げ剛性部分50bの遠位端部が、第1外チューブ部材6aのチューブ壁を貫通して開口する内チューブ12の近位端開口部22と、軸方向に対して同一断面上に位置するように挿入されることはない。その代わりに、当該低曲げ剛性部分50bの遠位端部は、内チューブ12の近位端開口部22より近位端側に位置するように挿入され、接合部72において熱融着又は接着などの手段により接合されている。
【0088】
本実施形態のバルーンカテーテルのその他の構成及び該バルーンカテーテルの製造方法は、第1実施形態の場合と同様であり、第1実施形態と同様な作用効果を奏する。また、第1実施形態と同様に、補強チューブ30として、ポリエーテルエーテルケトン樹脂製のチューブの代わりに、熱収縮チューブを用いることも可能である。
【0089】
第3実施形態
図9(A)は本発明の第3実施形態に係る第1外チューブ部材と第2外チューブ部材との接合部の詳細を示す要部断面図であり、図9(B)は図9(A)のIIIIVB−IIIIVB線に沿う断面図である。
【0090】
本実施形態では、図9(A)及び(B)に示すように、第2外チューブ部材6bの遠位端部には、軸方向に沿って平行に延びる複数(図示では4つ)の直線スリット52が円周方向に沿って略等間隔に形成してあり、その部分が、切片状の低曲げ剛性部分50cを構成している。当該低曲げ剛性部分50cは、第2外チューブ部材6bにおけるスリット52が形成されていない本体部分に比較して、スリット52が形成されている分だけ、曲げ剛性が低くなり、曲げやすくなっている。図9(A)に示す低曲げ剛性部分50c(スリット52)の軸方向所定距離L11は、特に限定されないが、当該低曲げ剛性部分50cの遠位端部が、図2に示す近位端開口部22を持つ内チューブ12と干渉しないように決定される。具体的には、所定距離L11は、好ましくは10〜300mm、さらに好ましくは50〜200mmである。
【0091】
さらに、本実施形態では、上述のように構成される第2外チューブ部材6bの遠位端部に形成された低曲げ剛性部分50cを、第1実施形態と同様の補強チューブ30で被覆する。当該補強チューブ30は、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂製のチューブである。この補強チューブ30は、第2外チューブ部材6bの本体部分の遠位端部とスリット52全体とを覆い、当該補強チューブ30を加熱しながら低曲げ剛性部分50cの遠位端側に引っ張ることにより、補強チューブ30が低曲げ剛性部分50cに密着して被覆される。
【0092】
なお、第1実施形態と異なり、本実施形態の低曲げ剛性部分50cは、第2外チューブ部材6bの本体部分の外径及び内径と実質的に同一の外径及び内径を有しており、その遠位端部が、十分な量の流体を第1ルーメン10内部で流通させることが可能な開口断面積を有しているため、スリット52の全体を補強チューブ30で密着して被覆することが可能である。
【0093】
また、当該第2外チューブ部材6bの低曲げ剛性部分50cが、第1実施形態のような軸方向に対して鋭角な平面で切断した形状を有していないため、第1外チューブ部材6aと第2外チューブ部材6bとの接合において、低曲げ剛性部分50cの遠位端部が、第1外チューブ部材6aのチューブ壁を貫通して開口する内チューブ12の近位端開口部22と、軸方向に対して同一断面上に位置するように挿入されることはない。その代わりに、当該低曲げ剛性部分50cの遠位端部は、内チューブ12の近位端開口部22より近位端側に位置するように挿入され、接合部72において熱融着又は接着などの手段により接合されている。
【0094】
本実施形態のバルーンカテーテルのその他の構成及び該バルーンカテーテルの製造方法は、第1実施形態の場合と同様であり、第1実施形態と同様な作用効果を奏する。また、第1実施形態と同様に、補強チューブ30として、ポリエーテルエーテルケトン樹脂製のチューブの代わりに、熱収縮チューブを用いることも可能である。
【0095】
第4実施形態
図10は本発明の第4実施形態に係る第1外チューブ部材と第2外チューブ部材との接合部の詳細を示す要部断面図である。
【0096】
図10に示すように、本実施形態では、第2外チューブ部材6bの遠位端部に、外径が遠位端側に向けて小さくなっているテーパ形状の低曲げ剛性部分50dが一体に成形してある。当該テーパ形状の低曲げ剛性部分50dを形成することで、その低曲げ剛性部分50dにおける曲げ剛性は、遠位端側に向けて連続的に小さくなり(曲がりやすくなり)、低曲げ剛性部分を有しない場合と比較して、チューブの接続部における曲げ剛性の変化を小さくすることができる。なお、低曲げ剛性部分50dの遠位端部は僅かに丸みをつける加工が施されており、第1外チューブ部材6aの内面を傷つけることを防止している。
【0097】
さらに、本実施形態では、上述のように構成される第2外チューブ部材6bの遠位端部に形成された低曲げ剛性部分50dを、第1実施形態と同様の補強チューブ30で被覆する。当該補強チューブ30は、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂製のチューブである。この補強チューブ30は、第2外チューブ部材6bの本体部分の遠位端部とテーパ形状全体とを覆い、当該補強チューブ30を加熱しながら低曲げ剛性部分50dの遠位端側に引っ張ることにより、補強チューブ30が低曲げ剛性部分50dに密着して被覆される。
【0098】
なお、第1実施形態と異なり、本実施形態の低曲げ剛性部分50dは、その遠位端部が、十分な量の流体を第1ルーメン10内部で流通させることが可能な開口断面積を有しているため、補強チューブ30でテーパ形状部の全体を密着して被覆することが可能である。
【0099】
また、当該第2外チューブ部材6bの低曲げ剛性部分50dが、第1実施形態のような軸方向に対して鋭角な平面で切断した形状を有していないため、第1外チューブ部材6aと第2外チューブ部材6bとの接合において、第1外チューブ部材6aのチューブ壁を貫通して開口する内チューブ12の近位端開口部22と、軸方向に対して同一断面上に位置するように挿入されることはない。その代わりに、当該低曲げ剛性部分50dの遠位端部は、内チューブ12の近位端開口部22より近位端側に位置するように挿入され、接合部72において熱融着又は接着などの手段により接合されている。
【0100】
本実施形態のバルーンカテーテルのその他の構成及び該バルーンカテーテルの製造方法は、第1実施形態の場合と同様であり、第1実施形態と同様な作用効果を奏する。また、第1実施形態と同様に、補強チューブ30として、ポリエーテルエーテルケトン樹脂製のチューブの代わりに、熱収縮チューブを用いることも可能である。
【0101】
第5実施形態
図11は本発明の第5実施形態に係る第1外チューブ部材と第2外チューブ部材との接合部の詳細を示す要部断面図である。
【0102】
図11に示すように、本実施形態では、第2外チューブ部材6bの遠位端部に、外径が遠位端側に向けて段階的に小さくなっている不連続テーパ形状の低曲げ剛性部分50eが一体に成形してある。不連続テーパ形状の低曲げ剛性部分50eを形成することで、その低曲げ剛性部分50eにおける曲げ剛性は、遠位端側に向けて段階的に小さくなり(曲がりやすくなり)、低曲げ剛性部分を有しない場合と比較して、外チューブ部材6a、6bの接合部における曲げ剛性の変化を小さくすることができる。なお、低曲げ剛性部分50eの遠位端部は僅かに丸みをつける加工が施されており、第1外チューブ部材6aの内面を傷つけることを防止している。
【0103】
さらに、本実施形態では、上述のように構成される第2外チューブ部材6bの遠位端部に形成された低曲げ剛性部分50eを、第1実施形態と同様の補強チューブ30で被覆する。当該補強チューブ30は、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂製のチューブである。この補強チューブ30は、第2外チューブ部材6bの本体部分の遠位端部と不連続テーパ形状部全体とを覆い、当該補強チューブ30を加熱しながら低曲げ剛性部分50eの遠位端側に引っ張ることにより、補強チューブ30が低曲げ剛性部分50eに密着して被覆される。
【0104】
なお、第1実施形態と異なり、本実施形態の低曲げ剛性部分50eは、その遠位端部が、十分な量の流体を第1ルーメン10内部で流通させることが可能な開口断面積を有しているため、補強チューブ30で不連続テーパ形状部の全体を密着して被覆することが可能である。
【0105】
また、当該第2外チューブ部材6bの低曲げ剛性部分50eが、第1実施形態のような軸方向に対して鋭角な平面で切断した形状を有していないため、第1外チューブ部材6aと第2外チューブ部材6bとの接合において、第1外チューブ部材6aのチューブ壁を貫通して開口する内チューブ12の近位端開口部22と、軸方向に対して同一断面上に位置するように挿入されることはない。その代わりに、当該低曲げ剛性部分50eの遠位端部は、内チューブ12の近位端開口部22より近位端側に位置するように挿入され、接合部72において熱融着又は接着などの手段により接合されている。
【0106】
本実施形態のバルーンカテーテルのその他の構成及び該バルーンカテーテルの製造方法は、第1実施形態の場合と同様であり、第1実施形態と同様な作用効果を奏する。また、第1実施形態と同様に、補強チューブ30として、ポリエーテルエーテルケトン樹脂製のチューブの代わりに、熱収縮チューブを用いることも可能である。
【0107】
第6実施形態
図12は本発明の第6実施形態に係る第2外チューブ部材における接合部を示す斜視図である。
【0108】
図12に示すように、本実施形態では、第2外チューブ部材6bの遠位端部に、螺旋スリットが形成してある低曲げ剛性部分50fが一体に成形してある。この実施形態では、螺旋スリットの軸方向間隔を、遠位端側に向けて狭く成るように形成してある。このような螺旋スリットを持つ低曲げ剛性部分50fを形成することで、その部分における曲げ剛性は、遠位端側に向けて連続的に小さくなり(曲がりやすくなり)、チューブの接続部における曲げ剛性の変化を小さくすることができる。螺旋スリットの軸方向間隔は、最小1mmから最大10mm程度の範囲で選ばれる。
【0109】
さらに、特に図示しないが、本実施形態では、上述のように構成される第2外チューブ部材6bの遠位端部に形成される低曲げ剛性部分50fを、第1実施形態と同様の、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂製の補強チューブ30で被覆する。当該補強チューブ30は、第2外チューブ部材6bの本体部分の遠位端部と螺旋スリット全体とを覆い、当該補強チューブ30を加熱しながら低曲げ剛性部分50fの遠位端側に引っ張ることにより、補強チューブ30が低曲げ剛性部分50fに密着して被覆される。
【0110】
なお、第1実施形態と異なり、本実施形態の低曲げ剛性部分50fは、その遠位端部が、十分な量の流体を第1ルーメン10内部で流通させることが可能な開口断面積を有しているため、補強チューブ30で螺旋スリットの全体を密着して被覆することが可能である。
【0111】
また、当該第2外チューブ部材6bの低曲げ剛性部分50fが、第1実施形態のような軸方向に対して鋭角な平面で切断した形状を有していないため、第1外チューブ部材6aと第2外チューブ部材6bとの接合において、第1外チューブ部材6aのチューブ壁を貫通して開口する内チューブ12の近位端開口部22と、軸方向に対して同一断面上に位置するように挿入されることはない。その代わりに、当該低曲げ剛性部分50fの遠位端部は、内チューブ12の近位端開口部22より近位端側に位置するように挿入され、接合部72において熱融着又は接着などの手段により接合されている。
【0112】
本実施形態のバルーンカテーテルのその他の構成及び該バルーンカテーテルの製造方法は、第1実施形態の場合と同様であり、第1実施形態と同様な作用効果を奏する。また、第1実施形態と同様に、補強チューブ30として、ポリエーテルエーテルケトン樹脂製のチューブの代わりに、熱収縮チューブを用いることも可能である。
【0113】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0114】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、第2外チューブ部材の低曲げ剛性部分を補強チューブにより被覆することにより、第2外チューブ部材の低曲げ剛性部分の強度を向上させる共に、合成樹脂製の第1外チューブ部材の内壁を保護することが可能となる。
【0115】
これにより、体腔内へのカテーテルの挿入時における第2外チューブ部材の低曲げ剛性部分の折れを防止し、第1外チューブ部材の内壁を傷つけたり、第1外チューブ部材を破損させるのを防止することが可能となる。即ち、金属製の第2外チューブ部材が、その遠位端側に低曲げ剛性部分を有する場合においても、合成樹脂製の第1外チューブ部材の内壁の損傷を防止することが可能なバルーンカテーテルを提供することが可能となる。
【0116】
また、本発明に係るバルーンカテーテルの製造方法では、低曲げ剛性部分を有する金属製の第2外チューブ部材を使用しても、合成樹脂製の第1外チューブ部材の内壁の損傷を防止することが可能なバルーンカテーテルを比較的に容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1実施形態に係るバルーンカテーテルの全体構成図である。
【図2】図2は図1に示すバルーンカテーテルの要部断面図である。
【図3】図3(A)は図1のIIIA−IIIA線に沿う断面図、図3(B)は図1のIIIB−IIIB線に沿う断面図、図3(C)は図1のIIIC−IIIC線に沿う断面図である。
【図4】図4(A)〜(C)は図1に示す第2外チューブ部材の遠位端部の詳細を示す図であり、図4(A)は当該遠位端部を示す斜視図、図4(B)は当該遠位端部の断面図、図4(C)は当該遠位端部の上部平面図である。
【図5】図5(A)は図4(C)のVA−VA線に沿う断面図、図5(B)は図4(C)のVB−VB線に沿う断面図である。
【図6】図6は図1に示す第1外チューブ部材と第2外チューブ部材との接合部を示す要部断面図である。
【図7】図7(A)〜(C)は図2に示す第2外チューブ部材の低曲げ剛性部分に補強チューブを被覆する方法を示す図である。
【図8】図8は本発明の第2実施形態に係る第1外チューブ部材と第2外チューブ部材との接合部の詳細を示す要部断面図である。
【図9】図9(A)は本発明の第3実施形態に係る第1外チューブ部材と第2外チューブ部材との接合部の詳細を示す要部断面図であり、図9(B)は図9(A)のIIIIVB−IIIIVB線に沿う断面図である。
【図10】図10は本発明の第4実施形態に係る第1外チューブ部材と第2外チューブ部材との接合部の詳細を示す要部断面図である。
【図11】図11は本発明の第5実施形態に係る第1外チューブ部材と第2外チューブ部材との接合部の詳細を示す要部断面図である。
【図12】図12は本発明の第6実施形態に係る第2外チューブ部材における接合部を示す斜視図である。
【符号の説明】
2…バルーンカテーテル
4…バルーン部
4a…筒状部分
4b、4c…テーパ部
5…近位端封止部分
7…遠位端封止部分
6…外チューブ
6a…第1外チューブ部材
6b…第2外チューブ部材
8…コネクタ
9…第1外チューブ部材の近位端部
10…第1ルーメン
12…内チューブ
14…第2ルーメン
20…内チューブの遠位端開口部
21…第1外チューブ部材の貫通孔
22…内チューブの近位端開口部
30…補強チューブ
40…マンドレル
50a〜f…低曲げ剛性部分
51…親水性被覆部分の遠位端
52…スリット
54…スプリング
72…接着部

Claims (7)

  1. 流体が流通可能なルーメンが長手方向に沿って形成してある外チューブと、
    前記外チューブの内部に形成された前記ルーメンを軸方向に貫通して延在する内チューブと、
    前記外チューブの遠位端部がバルーン部の近位端封止部分に接合され、前記内チューブがバルーン部の内部を軸方向に貫通し、前記内チューブの遠位端側の部分がバルーン部の遠位端封止部分に接合されて、バルーン部の内部空間が形成され、前記外チューブの内部に形成された前記ルーメンとバルーン部の内部空間とが連通し、前記外チューブの内部に形成された前記ルーメンの内部を流通する流体により拡張可能な内部空間を有するバルーン部と、を備え、
    前記外チューブは、
    前記外チューブの遠位端側に位置する合成樹脂製の第1外チューブ部材と、
    前記外チューブの近位端側に位置し、前記第1外チューブ部材の近位端部に軸方向に接合される金属製の第2外チューブ部材と、を有し、
    前記第2外チューブ部材は、
    前記第2外チューブ部材の近位端側に位置する本体部分と、
    前記第2外チューブ部材の遠位端側に位置し、前記第2外チューブ部材の本体部分の曲げ剛性に対して相対的に低い曲げ剛性を持つ低曲げ剛性部分と、を有し、
    前記第1外チューブ部材の長手方向の途中に形成された貫通孔には、前記内チューブの内部に形成されるルーメンが外部に開口する近位端部開口部が設けられ、
    前記低曲げ剛性部分の遠位端部は、前記内チューブの近位端開口部と、軸方向に対して同一断面上に位置し、
    前記低曲げ剛性部分は前記第2外チューブ部材の本体部分の遠位端部を、その軸方向に対して鋭角な平面で切断した形状とするように形成され、
    前記第2外チューブ部材の前記低曲げ剛性部分が、前記第1外チューブ部材に挿入されていて、前記第2外チューブ部材と前記第1外チューブ部材とが連通するように接合されているバルーンカテーテルであって、
    前記第2外チューブ部材の前記低曲げ剛性部分の一部に密着して前記低曲げ剛性部分の鋭角な平面で切断した形状の切断面部分の一部を被覆し、前記低曲げ剛性部分を被覆しない部分によって開口部を形成するような補強チューブを備えたバルーンカテーテル。
  2. 前記補強チューブが、引張り強度27MPa以上で且つ曲げ強度34MPa以上の合成樹脂で構成される請求項1記載のバルーンカテーテル。
  3. 前記補強チューブを構成する合成樹脂が、ポリエーテルエーテルケトン樹脂である請求項2記載のバルーンカテーテル。
  4. 前記補強チューブが、熱収縮チューブである請求項1記載のバルーンカテーテル。
  5. 前記低曲げ剛性部分の遠位端部と前記近位端開口部の近位端との所定距離(L8)は、20〜50mmの範囲である請求項1から4のいずれかに記載のバルーンカテーテル。
  6. 前記補強チューブの遠位端部分から前記近位端開口部の近位端との所定距離(L9)は、5から15mmの範囲である請求項1から5のいずれかに記載のバルーンカテーテル。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のバルーンカテーテルを製造する方法であって、
    流体により拡張可能な内部空間を有するバルーン部をディッピング成形又はブロー成形により成形するステップと、
    流体が流通可能なルーメンが長手方向に沿って形成してある外チューブの遠位端部の外周と、前記バルーン部の近位端封止部分とを接合し、前記外チューブの前記ルーメンとバルーン部の内部空間とを連通させるステップと、
    内チューブを前記外チューブの前記ルーメンに軸方向に挿入して、さらに、前記内チューブを前記バルーン部の内部空間に貫通させ、前記内チューブの遠位端部の外周と、前記バルーン部の遠位端封止部分とを接合するステップと、
    前記外チューブが、前記外チューブの遠位端側に位置する合成樹脂製の第1外チューブ部材と、前記外チューブの近位端側に位置する金属製の第2外チューブ部材と、を有し、
    さらに、前記第2外チューブ部材が、前記第2外チューブ部材の近位端側に位置する本体部分と、前記第2外チューブ部材の遠位端側に位置し、前記第2外チューブ部材の本体部分の曲げ剛性に対して相対的に低い曲げ剛性を持つ低曲げ剛性部分と、を有し、
    前記第2外チューブ部材の前記低曲げ剛性部分の一部を鋭角な平面で切断した形状の切断面部分の一部を補強チューブで被覆し、補強チューブの前記低曲げ剛性部分を被覆しない部分によって開口部を形成するステップと、
    前記第2外チューブ部材の遠位端部を、前記第1外チューブ部材の近位端部に挿入し、前記第2外チューブ部材と前記第1外チューブ部材とを接合し、前記第2外チューブ部材と前記第1外チューブ部材とを連通させるステップと、を有するバルーンカテーテルの製造方法。
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