JP4638048B2 - L−バリンを微生物により製造する方法 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、請求項1〜13に記載されたL−バリンの微生物による製造方法及び請求項14〜17に記載された、上記方法に使用可能な、形質転換された細胞又は微生物に関する。
【0002】
アミノ酸L−バリンは、動物飼料、人間の食料及び薬品に使用される、商業上重要な生成物である。したがってL−バリンの改良製造方法を提供することに共通の関心が集まっている。
【0003】
バリンは、化学合成によって又はバイオテクノロジーにより適当な栄養溶液中で適当な微生物の醗酵によって製造することができる。微生物によるバイオテクノロジー製造の利点は、正確な立体異性体形、すなわちD−バリン不含のバリンのL型の産生にある。
【0004】
異なる種の微生物、たとえば大腸菌(Escherichia coli),セラチアマルセッセンス(Serratia marcescens),コリネバクテリウムグルタミクム(Corynebacterium glutamicum), ブレビバクテリウムフラバム (Brevibactrium flavum) 又はブレビバクテリウムラクロフェルメンタム (Brevibacterium lactofermentum)はグルコース含有栄養培地中でL-バリンを産生することができる。米国特許第5658766号明細書に、大腸菌においてアミノアシル−tRNA合成での突然変異によってL−バリンの産生を増加させることができることが開示されている。さらに国際特許出願公開(WO)第9606926号明細書に、リポン酸栄養要求(Liponsauere-Auxotrophie)によって、大腸菌を用いてL−バリンの産生を増加させることができることが開示されている。ヨーロッパ特許公開第0694614(A1)号公報には、α−ケト酪酸に対して耐性を有し、グルコース含有栄養培地中でL−バリン、L−イソロイシン又はL−ロイシンを産生する大腸菌株が記載されている。
【0005】
ヨーロッパ特許第0477000号明細書に、コリネバクテリウム又はブレビバクテリウムの突然変異生成によって及びバリン耐性への選択によってL−バリン産生を改良することができることが開示されている。この明細書中にも、種々のピルバート同族体、たとえばβ−フルオロピルバート、β−クロロピルバート、β−メルカプトピルバート又はトリメチルピルバートに対する耐性への選択によって改良されたL−バリン産生を得ることができることが開示されている。Nakayama等(Nakayama 等、1961, J. Gen. Appl. Microbiol. Jpn) から、間接的な突然変異により導かれた栄養要求が改良されたL−バリン蓄積を生じることができることは公知である。
【0006】
更に、ヨーロッパ特許公開第0356739(A1)号公報に、アセトヒドロキシ酸シンターゼ(ilvBN,図1も参照)をコードするDNA領域をプラスミドpAJ220V3を用いて増幅する場合、L−バリンの産生は改善されることが記載されている。
【0007】
したがって、本発明の課題は、特にコリネ型菌を用いてL−バリンを微生物により製造するための新規方法を提供することにある。
【0008】
この課題は本発明によれば、微生物中でのジヒドロキシ酸デヒドラターゼ(ilvD-)活性及び(又は)ilvD- 遺伝子発現を強化することによって解決される。この代わりに又はこれと組み合わせて、微生物中でのアセトヒドロキシ酸シンターゼ(ilvBN-) 活性及びイソメロリダクターゼ(ilvC-)活性及び(又は)ilvBNC- 遺伝子発現を強化する。本発明の方法によれば、L−バリン産生を減少させる物質代謝経路に関与する、少なくとも1種の酵素の活性を弱めるか又は排除する微生物を付加的に使用することができる。したがって本発明の方法の場合、スレオニンデヒドラターゼ(ilvA) 遺伝子の不完全突然変異(Defektmutation)を有する微生物及び(又は)パントセナート合成の遺伝子1個又はそれ以上の不完全突然変異を有する微生物を使用するのが好ましい。
【0009】
“バリン”又は“L−バリン”なる用語は、請求される本発明の範囲において遊離酸ばかりでなく、その塩、たとえばそのカルシウム塩、そのナトリウム塩、そのアンモニウム塩又はカリウム塩も意味する。
【0010】
“強化”なる用語は上記酵素ilvD,ilvB,ilvN及びilvCの細胞内活性の増加を表わす。酵素活性を増加させるために、特に微生物中での内因性活性を高める。酵素活性の増加はたとえば触媒中心の変化によって、基質反応が高められて行われるか又は酵素阻害剤の作用を妨害することで達成される。また増加された酵素活性は、酵素合成の増加によって、たとえば遺伝子増幅によって又はバイオ合成を抑制するファクターの排除によって引き起こすことができる。内因性酵素活性を本発明によれば対応する内因性遺伝子の突然変異によって増加させるのが好ましい。このような突然変異は古典的方法、たとえばUV照射又は突然変異を引き起こす化学物質によって間接的に発生させることができるか又は遺伝子工学法、たとえば欠失、挿入及び(又は)ヌクレオチド交換によって生じる。
【0011】
遺伝子発現の強化は本発明によれば遺伝子複写数の増加によって行われるのが好ましい。さらに遺伝子1個又はそれ以上を、遺伝子構造中に組み込むか又は好ましくは遺伝子を配置する調節遺伝子配列───これは特に遺伝子発現を強化する────を含むベクター中に組み込む。ついで微生物、好ましくはコリネバクテリウムグルタミクムを対応する遺伝子構造で形質転換させる。
【0012】
バリンバイオ合成遺伝子ilvDの強化された発現によって、酵素ジヒドロキシ酸ヒドロキシデヒドラターゼをコードするコリネバクテリウムグルタミクムからより一層改良された方法でL−バリンが産生されることが確認された。本発明によればこれらの遺伝子の強化された発現と共に、酵素アセトキシヒドロキシ酸シンターゼをコードするilvBN 遺伝子及び酵素イソメロリダクターゼをコードするilvC遺伝子の強化された発現が、コリネバクテリウムグルタミクム中で改良されたL−バリン産生を生じさせる。L−バリン産生の別の改良は、コリネバクテリウムグルタミクム中ですべての上記遺伝子の過発現によって得られる。遺伝子又は遺伝子構造は宿主微生物において種々の複写数を有するプラスミド中に存在するか又は染色体中に組み込まれ、そして増幅されてよい。
【0013】
遺伝子発現の別の増加は───その代わりに又は遺伝子複写数の増加と組み合わせて────遺伝子発現に積極的に影響を与える調節ファクターの増大によって生じさせることができる。したがって調節因子(element)の増加は転写領域上で行うことができる。その際特別の増大された転写シグナルが使用される。構造遺伝子の上流で見出されるプロモーター領域及び調節領域を突然変異させることができる。同様な方法で、構造遺伝子の上流に組み込まれる発現カセットを生じさせる。誘発可能なプロモターによって発現を醗酵によるL−バリン産生の間に更に増加させることができる。しかし、たとえばm−RNAの安定性が改善されるので、それと共に翻訳の増大も可能である。更に、高い活性を有する対応する酵素をコードする遺伝子を使用することができる。あるいは当該遺伝子の過発現を培地組成の変化及び培養操作によって得ることができる。当業者にとって、このことは文献、特にMartin等 (Bio/Technology 5, 137-146 (1987)), Guerrero 等 (Gene 138, 35-41(1994)), Tsuchiya及び Morinaga (Bio/Technology 6, 420-430 (1988)),Eismanns等 (Gene 102, 93-98(1991)), ヨーロッパ特許第0472869号明細書、米国特許第4601893号明細書、Schwarzer 及びPuehler (Bio/Technology 9, 84-87 (1991)), Reinscheid 等 (Applied and Enviromental Microbiology 60, 126-132 (1994)), LaBarre等 (Journal of Bacteriology 175, 1001-1007 (1993))及び国際特許出願(WO)第96/15246号明細書から明らかである。
【0014】
遺伝子発現の増加に関して、同様に上記操作のすべての考えられる組み合わせが可能である。
【0015】
本発明の方法で使用することができる微生物はグルコース、サッカロース、ラクトース、フルクトース、マルトース、メラース(Melasse)、デンプン、セルロースから又はグリセリン及びエタノールからL−バリンを産生することができる。これはグラム陽性菌、たとえばバチルス属、又はすでに述べたコリネバクテリウム属又はアルスロバクターである。コリネバクテリウム属はすでに種コリネバクテリウムグルタミクムが挙げられ、この種は当業者にその能力に関してアミノ酸を産生することで知られている。この種に野生型株、たとえばB.コリネバクテリウムグルタミクムATCC13032、ブレビバクテリウムフラバム(Brevibacterium flavum)ATCC14067、ブレビバクテリウムラクトフェルメンタム (Brevibacterium lactofermentum) ATCC13896、ブレビバクテリウムチオゲニタリス (Brevibacterium thiogenitalis)ATCC19240、コリネバクテリウムメラセコラ (Corynebacterium melassecola) ATCC17965等々が属する。
【0016】
コリネバクテリウムグルタミクムの遺伝子ilvD又はその他の遺伝子の単離のために、先ず遺伝子バンクに保存する。遺伝子バンクの保存(Anlegen) は一般に公知の手引き書及びハンドブックに開示されている。例としてWinnacker :Gene and Klone,Eine Einfuerung in die Gentechnologie (出版社Chemie,Weinheim,ドイツ、1990) の手引き書又はSambrook等:Molecular Cloning, A laboratory Mannual ( Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1989)の手引き書が挙げられる。公知の遺伝子バンクは大腸菌K−12株3110であり、これはKohara等(Cell 50, 495-508(1987))によれば、λ−ベクター中に保存される。Bathe 等(Molecular and General Genetics, 252:255-265,1996)には、 Cosmidvektors SuperCos I (Wahl 等, 1987, Proceedings of the National Academy of Sciences USA, 84: 2160-2164) を用いて大腸菌K−12 NM554(Raleigh 等, 1988, Nucleic Acids Research 16: 1563-1575) 中に保存されたコリネバクテリウム グルタミクムATCC13032の遺伝子バンクが記載されている。大腸菌中にコリネバクテリウム グルタクムの遺伝子バンクを調製するために、プラスミド、たとえばpBR322(Bolivar, Life Sciences, 25, 807-818(1979))又はpUC19(Norrander等、1983, Gene, 26:101-106) を使用することができる。コリネバクテリウム グルタミクム中にコリネバクテリウム グルタミクムの遺伝子バンクを調製するために、プラシミド、たとえばpJC1(Cremer 等,Mol. Gen.Genet. (1990) 220:3221-3229)又はpECM2(Jaeger 等, Bacteriol. (1992) 174: 5462-5465) を使用することができる。宿主として特に制限−及び組み換え欠損のある菌株が適当である。このような例は、Grant 等(Proceedings of the National Academy of Sciences USA, 87 (1990) 4645-4649)に記載された大腸菌株DH5αmcr又はLiebel (FEMS Lett (1989) 65: 299-304) によって単離されたコリネバクテリウム グルタミクム株R127である。
【0017】
ついで遺伝子バンクは形質転換(Hanahan, Journal of Molecular Biology 166, 557-580 1983)によって又はエレクトロポレーション(Tauch等, 1994, FEMS Microbiological Letters, 123: 343-347) によって指示菌株中に組み込まれる。指菌示株は、これが関心のある遺伝子中に検出可能な表現型、たとえば栄養要求変異を引き起こす突然変異を有することで優れている。指示菌株又は突然変異体は公表された原産生物(Quelle) 又は菌株コレクションから入手できるか又は場合により調製されなければならない。本発明によれば、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼをコードするilvD遺伝子が欠損してるコリネバクテリウム グルタミクム突然変異体R127/7を単離する。指示菌株、たとえばilvD突然変異体R127/7を、関心のある遺伝子、たとえばilvD遺伝子を有する組み換えプラスミドを用いて形質転換し、発現させた後、指示菌株は対応する性質、たとえばL-バリン欠乏について原栄養性(prototroph)になる。
【0018】
このように単離された遺伝子又はDNAフラグメントは、Sanger等(Proceedings of the National Academy of Sciences USA, 74:5463-5467 1977)に記載された配列の特定化によって特徴づけられる。ついでデータバンク、たとえばGenBank (Benson 等、1998, Nuleic Acids Research, 26:1-7)に保存される公知の遺伝子との同一性の度合を公表された方法で分析することができる(Altschul等、1990, Journal of Molecular Biology 215: 403-410)。
【0019】
この方法で、遺伝子ilvDをコードする、コリネバクテリウム グルタミクムのDNA配列が得られる。これは本発明のSEQIDNO1構成要素として示される。更に、上記の方法で存在するDNA配列から対応する酵素のアミノ酸配列が導かれる。SEQIDNO2においてilvD遺伝子生成物の生じたアミノ酸配列は、すなわちシヒドロキシ酸デヒドラターゼである。
【0020】
ついでこのように特徴づけられた遺伝子は、単独で又はその他の遺伝子と組合わせて適当な微生物中で発現させることができる。公知の方法は、発現又は過発現すべき遺伝子を、いずれにせよ発現シグナルを供与することができるプラスミドベクターによって増幅させることにある。プラスミドベクターとして対応する微生物中で複製することができるベクターが顧慮される。コリネバクテリウム グルタミクムに関して、たとえばベクターpEKE×1(Eikmanns等、Gene 102: 93-98(1991))又はpZ8−1(ヨーロッパ特許第0375889号明細書)又はpEKE×2(Eikmanns等、Microbiology 140: 1817-1828 (1994)) 又はpECM2(Jaeger等、Journal of Bacteriology 174(16):5462-5465 (1992)) が顧慮される。このようなプラスミドの例は、pJC1ilvD 、pECM 3ilvBNCD 、及びpJC1ilvBNCDである。このプラスミドは遺伝子ilvD又は遺伝子ilvDと遺伝子ilvB、ilvN及びilvCと共に有する、大腸菌/コリネバクテリウム グルタミクムペンデルベクター(Pendelvector) である。
【0021】
更に、本発明者は遺伝子の強化が単独で又は遺伝子ilvB、ilvN及びilvCと組み合わせて、アミノ酸 L- イソロイシンの還元合成を示す微生物中で有利に生じることを見出した。この還元合成はL−イソロイシンに特異的な酵素スレオニンデヒドラターゼをコードするilvA遺伝子の欠失によって得ることができる。
【0022】
欠失を管理された組み換えDNA技術によって行うことができる。この方法によってたとえばスレオニンデヒドラターゼをコードするilvA遺伝子を染色体中で欠失させることができる。これに適する方法はSchaefer等(Gene(1994)145:69-73)又はLink等(Journal of Bacteriology (1998) 179:6228-6237)に記載されている。遺伝子の一部だけを欠失させるか又はスレオニンデヒドラターゼ遺伝子の突然変異したフラグメントを交換することもできる。欠失によってスレオニンデヒドラターゼ活性の損失が得られる。このような突然変異体の例は、ilvA遺伝子に欠失があるコリネバクテリウムグルタミクム株ATCC13032ΔilvAである。
【0023】
更に、本発明者は微生物中での遺伝子ilvD、ilvB、ilvN及びilvCの強化がD-パントセナートの減少合成との更なる組み合わせで、好ましくはilvA遺伝子の更なる欠失との組み合わせで、たとえばpanB- 及びpanC- 遺伝子中で欠失させることによってL-バリン産生を有利に生じさせることを見出した。減少されたD −パントセナート合成は、対応するバイオ合成酵素又はその活性の減衰又は排除によって達成することができる。このことに関して、たとえば酵素ケトパントエートヒドロキシメチルトランスフェラーゼ(EC2.1.2.11)、ケトパントエートリダクターゼ、パントセナトリガーゼ(EC6.3.2.1)及びアスパルタートデカルボキシラーゼ(EC4.1.1.11)が顧慮される。酵素及びその活性を排除又は減衰することができるのは突然変異生成法である。
【0024】
これには化学試剤、たとえばN−メチル−N−ニトロ−N−ニトログアニジン又はUV照射を突然変異生成に使用する間接的方法が、同時に引き続きのパントセナートを必要とする所望の微生物の検査と共に含まれる。突然変異誘発又は突然変異体検査のための方法は、一般に公知であり、特にMiller ( A Short Course in Bacterial Genetics, A Laboratory Manual and Handbook for Escherichia coli and Related Bacteria (Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1992)) 又はハンドブック“Manual of Methods for General Bacteriology”der American Society for Bacteriology ( ワシントン D.C. 、USA 、1981)に記載されている。
【0025】
更に、これには直接的組み換えDNA 技術が含まれる。この方法によってたとえばケトパントエートヒドロキシメチルトランスフェラーゼ、パントセナトリガーゼ、ケトパントイン酸リダクターゼ又はアスパルタートデカルボキシラーゼをコードする遺伝子panB、panC、panE及びpanDを単独で又は一緒に染色体中で欠失させることができる。これに適する方法はSchaefer等 (Gene (1994) 145: 69-73) 又は更にLink等 ( Journal of Bactrioloy (1998) 179: 6228-6237) に記載されている。遺伝子の一部のみが欠失されるか又はケトパントエートヒドロキシメチルトランスフェラーゼ、パントセナトリガーゼ、ケトパントイン酸リダクターゼ又はアスパルタートデカルボキシラーゼの突然変異されたフラグメントを交換することができる。欠失又は交換によって各酵素活性の欠損又は減少が得られる。このような突然変異生成の例は、panBC オペロン中で欠失があるコリネバクテリウム グルタミクム ATCC 13031ΔpanBC である。
【0026】
本発明により調製される微生物を、連続的に又は非連続的にバッチ法(バッチ培養)又はフェド・バッチ(流加法)であるいは反復フェド・バッチ法(反復流加法)でL−バリン産生のために培養する。公知の培養法についての要約はChmielの手引き書(Bioprozesstechnik 1. Einfuehrung indie Bioverfahrenstechnik (Gustav Fischer Verlag, Stuttgart, 1991) 又はStorhas の手引書 (Bioreaktoren und periphere Einrichtungen (Vieweg Verlag, Braunschweig/ Wiesbaden, 1994) に記載されている。
【0027】
使用すべき培地は適当な方法で各微生物の要求をかなえねばならない。種々の微生物の培地の説明は“Manual of Methods for General Bacteriology”der American Society for Bacteriology ( ワシントン D.C. 、USA 、1981)に記載されている。炭素源として糖及び炭水化物、たとえばグルコース、サッカロース、ラクトース、フルクトース、マルトース、メラース、デンプン及びセルロース、油及び脂肪、たとえば大豆油、ひまわり油、落花生油、ヤシ油、脂肪酸、たとえばパルミチン酸、ステアリン酸及びリノール酸、アルコール、たとえばグリセリン及びエタノール及び有機酸、たとえば酢酸を使用することができる。これらの物質は単独で又は混合物として使用することができる。窒素源として有機窒素含有化合物、たとえばペプトン、酵母抽出物、肉抽出物、麦芽抽出物、トウモロコシ源水(Maisquellwasser) 、大豆末及び尿素又は無機化合物、たとえば硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム及び硝酸アンモニウムを使用することができる。窒素源は単独で又は混合物として使用することができる。リン源としてリン酸二水素カリウム又はリン酸水素ジカリウム又は対応するナトリウム含有塩を使用することができる。更に、培地は増殖に不可欠な金属塩、たとえば硫酸マグネシウム又は硫酸鉄を含有しなければならない。最後に、必須の成長促進物質、たとえばアミノ酸及びビタミンを上記物質に加えて使用することができる。上記添加物質を培養液に一度に混合物の形で添加するか又は培養の間適当な方法で添加することができる。
【0028】
培養液のpH調節に、塩基性化合物、たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア又は酸性化合物、たとえばリン酸又は硫酸を適当な方法で使用する。泡発生の調節に、消泡剤、たとえば脂肪酸ポリグリコールエステルを使用することができる。プラスミドの安定性を維持するために、培地に適当な選択的に作用する物質、たとえば抗生物質を添加することができる。好気性条件を維持するために、酸素又は酸素含有ガス混合物、たとえば空気を培養液中に導入する。培養温度は通常20℃〜50℃で、好ましくは25℃〜45℃である。培養をL−バリンの最大量が産生されるまで続ける。この目的は通常10時間〜160時間以内に達成される。
【0029】
産生されたL−バリンの濃度は公知の方法(Jones及び Gilligan (1983) Journal of Chromatography 266: 471-482)によって測定することができる。
【0030】
本発明を次の実施例によって詳細に説明する。
【0031】
例1:コリネバクテリウム グルタミクムからジヒドロキシ酸デヒドラターゼをコードするilvD遺伝子のクローニング、塩基配列決定及び発現。
【0032】
1.コリネバクテリウム グルタミクムの ilvD 突然変異体の単離
菌株コリネバクテリウム グルタミクムR127(Haynes 1989, FEMS Microbiology Letters 61: 329-334)を、N−メチル−N−ニトロ−N−ニトロソグアニジンを用いて突然変異生成させる(Sambrook 等, Molecular cloning. A laboratory manual (1989) Cold Spring Harbour Labaratory Press) 。さらに一晩培養されたコリネバクテリウム グルタミクム培養液5mlにN−メチル−N−ニトロ−N−ニトロソグアニジン250μL(5mg/mlジメチルホルムアミド)を添加し、30分間、30℃で及び200Upmでインキュベートする(Adelberg 1958,Journal of Bacteriology 175: 5595-5603)。ついで細胞を2回滅菌NaCl溶液(0.9%)で洗浄する。寒天15g/lを含有する最小培地プレートCGXII上にレプリカ平板することによって(Keilhauser等,Journal of Bacteriology 175: 5595-5603)突然変異体を単離し、L−バリン、L−イソロイシン及びL−ロイシン(各0.1g/g)の添加だけで増殖させる。
【0033】
ジヒドロキシ酸デヒドラターゼの酵素活性を、この突然変異体の粗製抽出物中で測定する。さらにクローンをLB−培地60ml中で培養し、指数増殖期で遠心分離する。細胞ペレットを1回0.05Mリン酸カリルム緩衝液で洗浄し、同一の緩衝液中に再懸濁させる。細胞崩壊を10分の超音波処理(Branson-Sonifier W-250, Branson Sonic Power Co., Danbury, USA)を用いて行う。ついで細胞破片を13000rpm及び4℃で30分の遠心によって分離し、上澄みを粗製抽出物として酵素テストに使用する。酵素テストの反応混合物は、0.2mlの0.25Mトリス/HCl(pH8),0.05mlの粗製抽出物及び0.15mlの65mMα−ジヒドロキシ−β−メチルバレアートを含有する。テスト混合物を30℃でインキュベートし、10、20及び30分後それぞれ200μLのプローブを取り出し、そのケトメチルバレアート濃度をHPLC分析器を用いて測定する(Hara等, 1985, Analytica Chimica Acta 172: 167-173)。表1に示すように、株R127/7をジヒドロキシ酸デヒドラターゼ活性を示さず、これに対してイソメロリアクターゼ及びアセトヒドロキシ酸シンターゼ活性が分枝状アミノ酸の合成の別の酵素としてさらに存在する。
【0034】
表1:コリネバクテリウム グルタミクム株でのバニリンバイオ合成酵素の特異的活性(μmol/分及びmg蛋白質)。
【0035】
Figure 0004638048
2.コリネバクテリウム グルタミクムの ilvD 遺伝子のクローンニング
コリネバクテリウム グルタミクムR127からの染色体DNAをSchearzer 及びPuehler (Bio/Technology 9 (1990) 84-87) に記載されているように単離する。これを制限酵素Sau3A(ベーリンガーマンハイム)を用いて切断し、サッカロース−密度−勾配−遠心法(Sambrook等、Molecular Cloning. A Alaboratory manual (1989) Cold Spring Harbour Labaratory Press)によって分離する。約6〜10kbのフラグメントサイズ範囲を有する分画をベクターpJC1(Cremer等, Molecular and General Genetics 220 (1990) 478-480)との連結に使用する。ベクターpJC1をさらにBamHIと連結させ(linearisiert)、脱リンする。その5ngを染色体DNAの上記分画20ngと連結させ、それによって突然変異体R127/7をエレクトロポレーション(Haynes und Britz, FEMS Microbiology Letters 61 (1989) 329-334) によって形質転換する。形質転換体をCGXII寒天プレート上で分枝状アミノ酸無添加で増殖できるその能力についてテストする。5000以上のテストされた形質転換体のうち、レプリカ平板及び30℃での2日間のインキュベーションの後、8個のクローンを最小培地プレート上で増殖させる。これらのクローンからプラスミド調製を、Schwarzer 等(Bio/Technology (1990) 9: 84-87)に記載されているように実施する。プラスミドDNA の制限分析から、すべて8個のプラスミドにおいて同一プラスミド(以下pRVと呼ぶ。)が含有されることがわかった。プラスミドは4.3kbの挿入体を有し、そしてilvD突然変異体 R127 /7を相補するその能力について再形質転換することによってテストする。サブクローニングによって、突然変異体 R127 /7の相補に応答する領域を2.9ScaI/Xhol−フラグメントに制限する(図2)。
【0036】
3. ilvD 遺伝子の塩基配列決定
2.9ScaI/Xhol−フラグメントの核酸配列決定をSanger等のジデオキシ読み終わり法にしたがって行う(Preceeding of the National of Science of the United States of America USA (1977) 74: 5463-5467) 。その際自動読み取り塩基配列決定キットを使用する(Amersham Pharmacia Biotech, Uppsala,スウェーデン)。ゲル電気泳動分析はAmersham Pharmacia Biotech(Uppsala,スウェーデン)の自動レーザー蛍光塩基配列決定装置(A.L.F.)を用いて行われる。得られたヌクレオチド配列をプログラムパケットHUSAR(Release 4.0, EMBL,ケンブリッジ、英国)を用いて分析する。ヌクレオチド配列はIDSEQNO1として表わされる。この分析から、ilvD遺伝子と同定され、そして612個のアミノ酸から成るポリペプチドをコードする1836塩基対の開放型読み枠が確認され、これはSEQIDNO2として表わされる。
【0037】
4.ilvD遺伝子の発現
プラスミドpRVを制限酵素ScaI及びXhol(制限酵素の製造元の表示に相当する。)で消化する(ロッシュ、ベーリンガーマンハイム)。ついで2.9kbilvDフラグメントをイオン交換カラムを用いて単離する(Quiagen, Hilden)。単離されたフラグメントのXhoI断片の突き出した端(das ueberhaengende Ende) を、クレノーポリメラーゼを用いて補充する。ベクターpJ C1(Cremer等, Mol, Gen. Genet (1990) 220: 478-480)をPstI切断し、同様にクレノーポリメラーゼで処理し、ついでフラグメント及びベクターを連結する。連結混合物(Ligartionsansatz) を用いて大腸菌DH5αmcr(Grant等,Preceeding of the National of Science of the United States of America USA 87 (1990) 4645-4649) を形質転換する(Hanahan, Journal of Molecular Biology 166 (1983) 557-580)。クローンのプラスミド調製(Sambrook等、Molecular cloning. A Laboratory Manual(1989)Cold Spring Harbor Laboratory Press) によって組換えられたプラスミドpJC1ilvDを含有するクローンを同定する。このプラスミドを用いてコリネバクテリウム グルタミクムATCC13032をエレクトロポラーションによって、たとえばHaynes等(1989, FEMS Microbiol. Lett. 61:329-334)に記載されているように形質転換する。ついでコリネバクテリウム グルタクムATCC13032pJC1及びコリネバクテリウム グルタミクムATCC13032pJC1ilvDから、ilvDによってコードされたジヒドロキシ酸デヒドラターゼ活性を測定する。さらに、クローンをLB−培地60mlで培養し、指数増殖期で遠心分離する。細胞ペレットを1回0.05Mリン酸カリルム緩衝液で洗浄し、同一の緩衝液に再懸濁させる。細胞崩壊を10分の超音波処理(Branson-Sonifier W-250, Branson Sonic Power Co., Danbury, USA)を用いて行う。ついで細胞破片を13000rpm及び4℃で30分の遠心によって分離し、上澄みを粗製抽出物として酵素テストで使用する。酵素テストの反応混合物は、0.2mlの0.25Mトリス/HCl(pH8),0.05mlの粗製抽出物及び0.15mlの65mMα−ジヒドロキシ−β−メチルバレアートを含有する。テスト混合物を30℃でインキュベートし、10、20及び30分後それぞれ200μLのプローブを取り出し、そのケトメチルバレアート濃度をHPLC分析器を用いて測定する(Hara等, 1985, Analytica Chimica Acta 172: 167-173)。表2に示すように、株コリネバクテリウム グルタミクムATCC13032pJC1ilvDはコントロール株に比べて増加されたジヒドロキシ酸デヒドラターゼ活性を示す。
【0038】
表2:コリネバクテリウム グルタミクムATCC13032におけるジヒドロキシ酸デヒドラターゼ活性の特異的活性(μmol/分及びmg蛋白質)。
【0039】
Figure 0004638048
例2:コリネバクテリウム グルタミクムのilvA欠失突然変異体の構成
コリネバクテリウム グルタミクムATCC13032のilvA遺伝子の内部欠失をSchaefer等(Gene 145: 69-73 (1994))に記載された遺伝子交換システムを用いて実施する。不活性ベクターpK19 mosacBΔilvAの構成のために、先ずベクターpBM21(Moeckel等、1994, Molecular Microbiology 13: 833-842) 中のEcoRI フラグメント上に存在するilvA遺伝子から内部241 bp BgIII フラグメントを除く。更に、このベクターをBgIII で切断し、ilvA内部 BgIII フラグメントをアガロースゲル電気泳動によって分離後、再連結させる。ついでこのベクターから不完全なゲルをEcoRI フラグメントとして単離し、EcoRI と連結したベクターpK19 mosacB(Schaefer、1994、Gene 145: 69-73)中に連結させる。得られた不活性ベクターpK19 mosacBΔilvAを大腸菌S17−1中での形質転換によって組み入れ(Hanahan, Journal of Molecular Biology 166 (1983) 557-580)、接合(Konjugation)毎にコリネバクテリウム グルタミクムATCC13032に移入させる(Schaefer等、1990、Journal of Bacteriology 172: 1663-1666) )。コリネバクテリウム グルタミクムのカナマイシン耐性クローンを、不活性ベクターがゲノム中に連結して存在することで得る。ベクターの切り出し(Excision)を選択するために、カナマイシン耐性クローンを寒天15g/l、2%グルコース/10%サッカロースを含むサッカロース含有LB培地(Sambrook等、Molecular cloning. A Laboratory Manual(1989)Cold Spring Harbor Laboratory Press) 上に植菌し、ベクターを第2の組換え発生によって再び失ったコロニーが得られる(Jaeger等、1992、Journal of Bacteriology 174: 5462-5465)。2mML−イソロイシンの不在下に又はこれの存在下にあるいは50μg/mlカナマイシンの不在下に又はこれの存在下に最小培地プレート( 寒天15g/lを含有する培地CGXII(Keihauer等、Journal of Bacteriology 175 (1993): 5595-5603 )に過剰に植菌することによって、ベクターの切り出しによってカナマイシンに敏感であり、イソロイシンを栄養要求する36個のクローンを単離し、そしてその際不完全なilvA遺伝子(ΔilvA−Allel)のみがゲノムに存在する。菌株をATCC13032ΔilvAとして表示し、再度使用する。
【0040】
例3:C.グルタミクムからパントセナートバイオ合成panB及びpanCの遺伝子のクローニング
オペロンのクローニング
C.グルタミクムATCC13032の染色体DNAを単離し、制限エンドヌクレアーゼSau3Aを用いて切断する。ゲル電気泳動による分離後、DNAフラグメントを3〜7又は9〜20kbの大きさの範囲で抽出し、その後ベクターpBR322の単一BamHI切断部位に連結させる。挿入体を有するコロニーをそのテトラサイクリン感受性に基づきLBプレ−ト上に過植菌した後
テトラサイクリン10μg/mlで単離する。集められた(gepoolten) コロニーからプラスミドを調製することによって(Sambrook等、Molecular cloning. A Laboratory Manual(1989)Cold Spring Harbor Laboratory Press) 、8個のプラスミドプール(それぞれ挿入体サイズ9〜20kbのプラスミド400個を有する)及び9個のプラスミドプール(それぞれ挿入体サイズ3〜7kbのプラスミド500個を有する)を単離する。大腸菌 panB 突然変異体SJ2(Cronan 等, 1982, J. Bacteriol. 149: 916-922) を、これらの遺伝子バンクでエレクトロポラーション(Wehermann 等、1994, Microbilogy 140: 3349-3356) によって形質転換する。形質転換混合物を直接CGXII培地(J. Bacteriol. (1993) 175:5595-5603) 上に植菌する。パントセナートを補充することなく増殖することができるクローンからプラスミドDNAを単離し(Sambrook等、1989)、再形質転換によって、そのD−パントセナート欠乏が確認されたクローン8個が得られる。プラスミド8個を用いて、切断地図化(Restrictionskartierung)を行う。検査されるベクターのうちの一つ(以下pUR1と呼ぶ。)は、9.3bの挿入体を含有する(図3)。大腸菌 panC 突然変異体DV39(Vallari等, 1985, J. Bacteriol. 164: 136-142) の形質転換から、ベクターpUR1が同様にこの突然変異体のpanC欠失を相補することができることが分かる。挿入体pUR1の2.2kbサイズのフラグメントを、Sanger等のジデオキシ−読み終わり法(Dideoxy-Kettenabbruchnethode)にしたがって塩基配列決定する(Proc. Natl. Acad. Sci. USA (1997) 74: 5463-5467)。ゲル電気泳動分析はAmersham Pharmacia Biotech(Uppsala,スウェーデン)の自動レーザー蛍光塩基配列決定装置(A.L.F.)を用いて行われる。得られたヌクレオチド配列をプログラムパケットHUSAR(Release 4.0, EMBL,ケンブリッジ、英国)を用いて分析する。このヌクレオチド配列はIDSEQNO1としても表わされる。この分析は2つの開放型読み枠の同定を明らかにする。開放型読み枠は813個の塩基対を包含し、そしてすでに公知の、その他の微生物からのpanB遺伝子に対して高い相同性を有する。C.グルタミクムからのpanB遺伝子は271個のアミノ酸から成るポリペプチドをコードする(SEQIDNO4参照)。第二の開放型読み枠は、837個の塩基対を包含し、そしてすでに公知の、その他の微生物からのpanC遺伝子に対して高い相同性を有する。C.グルタミクムからのpanC遺伝子は279個のアミノ酸から成るポリペプチドをコードする(SEQIDNO5参照)。
【0041】
例4:コリネバクテリウム グルタミクムのpanBC欠失突然変異体の構成
コリネバクテリウム グルタミクムATCC13032及びコリネバクテリウム グルタミクムATCC13032ΔilvAのゲノムpanBCフラグメントをSchaefer等(Gene 145: 69-73 (1994)) に記載されている遺伝子交換システムを用いて実施する。欠失ベクターpKmobsacBΔpanBCの構成のために、3.95kbサイズのSspI/SaIIフラグメントを、前もってSmaII/SaIIが切断されているpUC18を有するpanBCと連結させる。ついで1293bpサイズのEcoRV/NruIフラグメントをpanBC遺伝子の重複する領域から制限消化及び再連結によって除く。pK19mobsacB中での再クローニングを可能にするために、2個のプライマー
【0042】
【外1】
Figure 0004638048
【0043】
及びポリメラーゼチェイン反応(PCR)を用いて欠失されたpanBC領域をpUC18中で増幅させて、その末端にSaII又はEcoRI切断部位を有する0.5kbΔpanBCフラグメントが得られる。PCRをSambrook等(Molecular cloning. A Laboratory Manual(1989)Cold Spring Harbor Laboratory Press) にしたがって55℃のアニーリング温度(Annealingtemperatur) で実施する。得られたフラグメントを前もってEcoRI/SaIIが切断され、そしてアルカリ性ホスファターゼで処理されたベクターpK19mobsacと連結させる。得られた不活性化ベクターpK19mobsacBΔpanBCを形質転換によって大腸菌株S17−1に組み入れ(Hanahan, Journal of Molecular Biology 166 (1983) 557-580)、接合(Konjugation)毎にコリネバクテリウム グルタミクムATCC13032へ移入させる(Schaefer等、1990、Journal of Bacteriology 172: 1663-1666) )。コリネバクテリウム グルタミクムのカナマイシン耐性クローンを不活性ベクターがゲノム中に連結して存在することによって得られる。ベクターの切り出しを選択するために、カナマイシン耐性クローンを寒天15g/l、2%グルコース/10%サッカロースを含むサッカロース含有LB培地(Sambrook等、Molecular cloning. A Laboratory Manual(1989)Cold Spring Harbor Laboratory Press) 上に植菌し、ベクターを第2の組換え発生によって再び失ったコロニーが得られる(Jaeger等、1992、Journal of Bacteriology 174: 5462-5465)。2mML−イソロイシンの不在下に又はこれの存在下にあるいは50μg/mlカナマイシンの不在下に又はこれの存在下に最小培地プレート( 寒天15g/lを含有する培地CGXII(Keihauer等、Journal of Bacteriology 175 (1993): 5595-5603 )に過剰に植菌することによって36個のクローンを単離する。これらのクローンはベクターの切り出しによってカナマイシンに敏感であり、イソロイシンを栄養要求し、そしてその際不完全なpan遺伝子(ΔpanBC−Allel)のみがゲンムに存在する。菌株をATCC13032ΔpanBCとして表示する。この例に詳述したのと同一の方法でpanBC欠失をATCC13032ΔilvA中に組み入れて、株ATCC13032ΔilvAΔpanBCが得られる。
【0044】
例5:コリネバクテリウム グルタミクム中で遺伝子ilvD、ilvBN及びilvCの発現。
【0045】
アセトヒドロキシ酸シンターゼ(ilvBN)遺伝子及びイソメロリアクターゼ(ilvC)遺伝子(Coedes等, 1992, Gene 112:113-116及びKeilhauser等,Journal of Bacteriology 175: 5595-5603)及びジヒドロキシ酸デヒドラターゼ(ilvD)(例1)を発現させるためにベクターpECM3中でクローン化する。ベクターpECM3は、カナマイシン耐性である約1kbpの長さのBamHI/BgIIIDNAフラグメントの欠失によって生じるpECM3の誘導体(Jaeger等、1992、Journal of Bacteriology 174: 5462-5465)である。
【0046】
ベクターpKK5(Coedes等, 1992, Gene 112:113-116)中には、すでにベクターpJC1(Cremer 等, 1990, Molecular and Grneral Genetics 220: 478-480)中でクローン化された遺伝子ilvBNCが存在する。これから5.7kbXbaIilvBNCフラグメントを単離し、ilvD遺伝子を含有する、ベクターpRVの3.1kbXbaIラグメントをXbaIと連結したベクターpECM3に組み入れる。この際連結混合物を大腸菌DH5αmcr中で形質転換する。1個のクローンからプラスミドpECM3ilvBNCDが得られる。
【0047】
エレクトロポラーション(Haynes等、1989, FEMS Microbiol. Lett. 61:329-334) 及びクロランフェニコール耐性(3μg/ml)に対する選択によって、プラスミドpECM3ilvBNCDを株ATCC13032ΔilvAに組み入れ、そして株ATCC13032ΔilvA/pECM3ilvBNCDが得られる。
【0048】
例6:種々のコリネバクテリウム グルタミクム株を用いてL-バリンの産生。
【0049】
そのバリン産生を調べるために、表4中に記載されている菌株を60mlの脳−心臓インフージョン培地(Difco Laboratories, Detroit, USA) 中で14時間、30℃で予備培養する。ついで細胞を1回0.9%NaCl溶液(w/v)で洗浄し、この懸濁液をそれぞれ60mlのCgXII培地にOD600が0.5になるように植菌する。培地はKeihauer等(Journal of Bacteriology 175 (1993): 5595-5603 )に記載された培地と同一である。しかしΔilvA株の培養のために、さらにこの培地は250mg/LのL−イソロイシンを含有する。表3に培地を示す。
【0050】
表3:培地CGXIIの組成
【0051】
【表3】
Figure 0004638048
【0052】
48時間の培養後、プローブを取り出し、細胞を遠心分離して、上澄みを滅菌する。上澄みのL−バリン濃度を高圧液体クロマトグラフィーによってアミノ酸の完全な前カラム誘導化(Vorsaeulenderivatisierung) と同時にo−フタジアルデヒドを用いてJones 及びGilligan (J. Chromatogr. 266 (1983) 471-482)に記載されているように測定する。その結果を表4にを示す。
【0053】
表4:種々のコリネバクテリウム グルタミクム株を用いるL−バリンの産生 。
【0054】
【表4】
Figure 0004638048
【配列表】
Figure 0004638048
Figure 0004638048
Figure 0004638048
Figure 0004638048
Figure 0004638048
Figure 0004638048
Figure 0004638048
Figure 0004638048
Figure 0004638048
Figure 0004638048
Figure 0004638048

Claims (9)

  1. L−バリンをコリネバクテリウム属(Corynebacteriumgenus)に属する微生物により製造する方法において、コリネバクテリウム属に属する微生物中でのジヒドロキシ酸デヒドラターゼ(ilvD)遺伝子発現を強化すること、およびL−イソロイシンの合成に関与する酵素スレオニンデヒドラターゼ(ilvA) の活性をスレオニンデヒドラターゼ(ilvA)遺伝子の欠失により弱めるか又は排除することを特徴とする、上記製造方法。
  2. 更に、コリネバクテリウム属に属する微生物中でのアセトヒドロキシ酸シンターゼ・イソメロリダクターゼ(ilvBNC)遺伝子発現を強化する、請求項1記載の方法。
  3. ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ(ilvD)遺伝子発現又はアセトヒドロキシ酸シンターゼ・イソメロリダクターゼ・ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ(ilvBNCD)遺伝子発現を遺伝子複写数の増加によって強化する、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
  4. 遺伝子複写数を増加させるために、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ(ilvD)遺伝子又はアセトヒドロキシ酸シンターゼ・イソメロリダクターゼ・ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ(ilvBNCD)遺伝子を遺伝子構造中に取り込む、請求項3記載の方法。
  5. コリネバクテリウム属に属する微生物をジヒドロキシ酸デヒドラターゼ(ilvD)遺伝子又はアセトヒドロキシ酸シンターゼ・イソメロリダクターゼ・ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ(ilvBNCD)遺伝子を有する遺伝子構造で形質転換する、請求項4記載の方法。
  6. 微生物としてコリネバクテリウムグルタミクム(Corynebacterium glutamicum) を使用する、請求項5記載の方法。
  7. 酵素ケトパントアートヒドロキシメチルトランスフェラーゼ(pan B) 及び酵素パントセナートリガーゼ(Pantothenatligase)(pan C)の活性を、ケトパントアートヒドロキシメチルトランスフェラーゼ(panB)及びパントセナートリガーゼ(panC)遺伝子の欠失により弱めるか又は排除する、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. アセトヒドロキシ酸シンターゼ・イソメロリダクターゼ・ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ(ilvBNCD)遺伝子を有する遺伝子構造で形質転換されたコリネバクテリウム属に属する微生物において、酵素ケトパントアートヒドロキシメチルトランスフェラーゼ(pan B) 及び酵素パントセナートリガーゼ(pan C)の活性を、ケトパントアートヒドロキシメチルトランスフェラーゼ(panB)及びパントセナートリガーゼ(panC)遺伝子の欠失により弱めるか又は除き、そして、L−イソロイシンの合成に関与する酵素スレオニンデヒドラターゼ(ilv A)の活性をスレオニンデヒドラターゼ(ilvA)遺伝子の欠失により弱めるか又は排除することを特徴とする、上記微生物。
  9. コリネバクテリウムグルタミクムである、請求項8記載の形質転換された微生物。
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