JP4633229B2 - 減衰装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地震の際に基礎から建築物に振動が伝わらないようにした免震装置、地震の際に高層の建築物自体が揺れるのを抑える制振装置等に用いられる減衰装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、免振装置用あるいは制振装置用の減衰装置として、図6に示すような減衰装置1(特開平10−184757号公報)が知られている。この減衰装置1は、建築物等の対象部2a,2b間に配置され、対象部2a,2bの振動を減衰する。図6に示す減衰装置1は、ケーシング3と、対象部2a,2b間の相対的な直線運動を回転体4の回転運動に変換するボールねじ機構5と、回転体4の回転運動に抵抗する減衰部6とを備える。ボールねじ機構5のナット7は、ケーシング3に回転自在に支持され、回転体4に連結されている。ケーシング3の基端3bは、対象部の一方2bに固定されている。ボールねじ機構5のねじ軸8は、ケーシング3の先端3aから突出し、対象部の他方2aに固定されている。減衰部6は、ケーシング3の内周と回転体4の外周との間に封入される粘性流体9を有する。ボールねじ機構5が対象部2a,2b間の相対的な直線運動を回転体4の回転運動に変換し、減衰部6が回転体4の回転運動に抵抗する。
【0003】
また、同公報には、図7に示す減衰装置1の変形例11が記載されている。この変形例11は、上記減衰装置1と同様に、ケーシング13と、対象部2a,2b間の相対的な直線運動を回転体14の回転運動に変換するボールねじ機構15と、回転体14の回転運動に抵抗する減衰部16とを備える。この変形例11において、上記減衰装置1と異なり、筒状の回転体14の先端とケーシング13の底面との間には隙間Wが開けられ、回転体14の外側のみならず内側にも粘性流体19が充填されている。そして、回転体14の内側の粘性流体19と外側の粘性流体19とが回転体14の下方で連通している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
回転体4,14に大きな減衰力を与えるためには、回転体4,14と粘性流体9,19との接触面積を大きくする必要がある。しかしながら、従来の図6に示す減衰装置にあっては、回転体4の外周面のみが粘性流体9に接触するので、回転体4の軸線方向の単位長さあたりの減衰力を大きくすることができないという問題が生じる。減衰力を大きくするために、回転体4を軸線方向に長くすると、回転体4ひいては減衰装置1が大型し、その製造が困難になる。
【0005】
また、図7に示す減衰装置11にあっては、回転体14の内周面および外周面が粘性流体19に接触しているので、接触面積を大きくとることができるが、回転体14の内側の粘性流体19が回転体14と一緒に回転してしまい、回転体14の内側の粘性流体を充分にせん断させることができない。すなわち、回転体14の内側の粘性流体19が回転体の回転運動に抵抗することができず、この結果、回転体14の軸線方向の単位長さあたりの減衰力を大きくすることができないという問題を生じる。
【0006】
そこで、本発明は、軸線方向の単位長さ当たりの減衰力を大きくすることができる減衰装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照番号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものでない。
【0008】
上記課題を解決するために、本発明者は、粘性流体が封入される封入層を回転体の内側および外側に設け、それぞれの封入層が回転体の回転運動に抵抗するようにした。具体的には、本発明は、対象部間の相対的な直線運動を回転体(30)の回転運動に変換する運動変換手段(21)と、前記回転体(30)の回転運動に抵抗する減衰手段(22)とを備える減衰装置(20,50)であって、前記減衰手段(22)は、前記回転体(30)と、前記回転体(30)の外側に設けられる外筒(31)と、前記回転体(30)の内側に設けられ、前記外筒(31)に固定される内筒(32)と、前記内筒(32)と前記回転体(30)に設けられ、粘性流体が封入される内周側の封入層(34)と、前記外筒(31)と前記回転体(30)に設けられ、粘性流体が封入される外周側の封入層(33)と、を備え、前記回転体(30)は、その両端部が前記外筒(31)および前記内筒(32)それぞれに一対の支持手段(37,42)を介して回転自在に支持され、前記一対の支持手段(37,42)のそれぞれの内側には一対のシール手段(38,39)が設けられることで前記内周側の封入層(34)と前記外周側の封入層(33)とが区分けされ、前記内周側の封入層(34)および前記外周側の封入層(33)それぞれが、前記回転体(30)の回転運動に抵抗することを特徴とする減衰装置により、上述した課題を解決した。ここで、運動変換手段には、直線運動を回転運動に変換するものであれば、種々の機構を用いることができ、例えばボールねじ機構、リードを有するねじ機構、ラックとピニオン等を用いることができる。
また、この発明によれば、内周側の前記封入層および外周側の前記封入層は、回転体によってせん断されるので、確実に回転体の回転運動に抵抗する。このため、回転体の軸線方向の単位長さあたりの減衰力を大きくすることができる。仮に、内周側の封入層と外周側の封入層とを連通させると、内周側の封入層と外周側の封入層とが互いに、回転体に与える減衰力を弱めるように悪影響を及ぼすおそれがある。
【0009】
この発明によれば、内周側の封入層および前記外周側の封入層それぞれが回転体と接触し、しかもそれぞれの封入層が回転体の回転運動に抵抗するので、回転体の軸線方向の単位長さあたりの減衰力を大きくすることができる。従来の減衰装置と同程度の減衰力を得たい場合には、回転体の軸線方向の長さを略半分にすることができるので、回転体ひいては減衰装置を小型にでき、しかもその製造が容易になる。
【0010】
また、本発明は、前記シール手段の一方(39)は前記回転体(30)と前記外筒(31)に固定されたシール受け部材(40)との間に配置され、前記シール手段の他方(38)は前記内筒(32)と前記回転体(30)に固定されたシール受け部材(43)との間に配置され、前記外筒(31)と前記外筒(31)に固定されたシール受け部材(40)の間及び前記回転体(30)に固定されたシール受け部材(43)と前記回転体(30)の間にはOリング(41,44)が夫々設けられることを特徴とする。
【0014】
さらに、本発明は、前記運動変換手段(21)が、前記外筒(31)に連結されるケーシング(24)と、ケーシング(24)に回転自在に支持されるナット(25)と、このナット(25)に螺合するねじ軸(26)とを備え、前記回転体(30)が、前記ナット(25)に連結されることを特徴とする。
【0015】
運動変換手段にねじ機構を用いた場合、ねじ軸に起因して減衰装置が軸線方向長くなる傾向がある。この発明によれば、回転体の軸線方向の長さを短くできるので、ねじ機構を用いた減衰装置であっても減衰装置が軸線方向に長くなるのを防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の実施形態における減衰装置20を示す。この減衰装置20は、地震の際に基礎から建築物に振動が伝わらないようにした免震装置、地震の際に高層の建築物自体が揺れるのを抑える制振装置等に用いられる。免震装置に用いられる場合、減衰装置20は、対象部としての基礎および対象部としての建築物の間に配置され、基礎の振動が建築物に伝達しないようにする。制振装置に用いられる場合、減衰装置20は、対象部としての建築物の、例えば枠状構造体の対角位置に配置され、建築物自体の揺れ、すなわち曲げ振動を減衰する。
【0017】
減衰装置20は、対象部間の相対的な直線運動を回転体の回転運動に変換する運動変換手段としての運動変換部21と、回転体の回転運動に抵抗する減衰手段としての減衰部22とを備える。運動変換部21と減衰部22とは、軸線を一致させて連結部23を介して連結される。
【0018】
運動変換部21は、円筒状のケーシング24と、このケーシング24に回転自在に支持されたナット25と、このナット25に螺合するねじ軸26とを有している。ナット25とねじ軸26との間には、複数のボールが介在される。複数のボールは、ねじ軸26に対するナット25の相対的な回転に伴い、ねじ軸26の外周を転がり運動する。
【0019】
ねじ軸26の外周面26aには、螺旋状のボール転走溝が形成され、ねじ軸26の両端部には取付部用キー溝26b,26bが形成される。ねじ軸26の両端あるいは一端には、対象部の一方に取り付けるための円盤状の取付部26c(図4参照)が取り付けられる。なお、ねじ軸26は、減衰装置20を貫通するような長さにされているが、対象部間のストロークによっては、減衰装置20を貫通しないような長さに設定してもよい。また、取付部用キー溝26b,26bは、ねじ軸26の一端にのみ形成してもよい。
【0020】
ナット25の内周面には、螺旋状のボール転走溝に対向する螺旋状の負荷転走溝が形成される。ナット25は、ケーシング24に支持手段としての一対のスラストベアリング27,27およびラジアルベアリング28を介して、ケーシング24に回転自在に支持される。対象部間が変位し、一方の対象部が他方の対象部に対して相対的に直線運動すると、ケーシング24とナット25との間には、大きな軸線方向の力が加わる。スラストベアリング27,27は、この軸線方向の力を受ける。一方、ラジアルベアリング28は、ケーシング24とナット25との間に働く半径方向の力を受ける。各ベアリング27,27,28は、押え部材29,29によってケーシング24に固定される。
【0021】
減衰部22は、筒状の回転体30と、回転体30の外側に設けられる外筒31と、回転体30の内側に設けられ、外筒31に固定される内筒32と、外筒31と回転体30との間に設けられ、粘性流体が封入される外周側の封入層33と、内筒32と回転体30との間に設けられ、粘性流体が封入される内周側の封入層34とを備える。封入層33と封入層34とは、区分けされる。そして、封入層33および封入層34それぞれが、回転体30の回転運動に抵抗する。
【0022】
外筒31は、外径がケーシング24と略等しい筒状をなし、その一端が連結部23の連結筒35を介してケーシング24に連結される。外筒31の他端には、対象部の他方に取り付けるための円盤状の取付部36が取り付けられる。本実施形態の減衰装置20は、対象部間が相対的に変位し、一方の対象部が他方の対象部に対して相対的に直線運動すると、外筒31およびケーシング24に対してねじ軸26が軸線方向に相対的に直線運動し、この外筒31に対するねじ軸26の直線運動によって減衰力を発生する。
【0023】
外筒31の内側に配置される回転体30は、筒状をなし、外筒31と軸心が一致される。図2および図3は、外筒31、回転体30および内筒の組合せを示す。回転体30の運動変換部21側の一端30aは、ナット25と連結される。この連結は、例えば以下のように行われる。回転体30の一端30aの周方向の離れた箇所に凸部を形成し、ナット25に凸部に係合する凹部を形成し、この凸部と凹部との噛み合いによって、回転体30とナット25とを回転伝達可能かつ着脱自在に連結する。そして、連結筒35と外筒31の結合を取り外すと、運動変換部21と減衰部22とが分割できるようになっている。
【0024】
回転体30は、その両端部が支持手段としての一対のラジアルベアリング37,37を介して外筒31に回転自在に支持されている。連結部23側に位置するラジアルベアリング37は、連結筒35によって押さえられている。また、連結部23の反対側に位置するラジアルベアリング37は、環状の取付部36によって押さえられている。一対のラジアルベアリング37,37の内側には、粘性流体をシールするシール手段としての一対のメカニカルシール39,39が設けられる。このメカニカルシール39,39は、回転体30と外筒31に固定されたシール受け部材40との間に配置され、粘性流体のシールを保ったまま外筒31に対する回転体30の回転を許容する。シール受け部材40,40と外筒31との間には、粘性流体が漏れるのを防止するOリング41,41が設けられる。外筒31の側面には、粘性流体を注入するための注入孔45,45が開けられる。
【0025】
外筒31の内周面と回転体30の外周面との間には僅かな隙間が開けられ、この隙間に外周側の封入層33を構成する粘性流体が封入される。粘性流体は、粘性体ともいい、弾性を有するもの(粘弾性体)と弾性を有さないものを含んでいる。粘性流体の一例として例えばポリイソブチレン等を挙げることができる。
【0026】
回転体30の内側に配置される内筒32は、筒状をなし、外筒31に固定される。取付部36を外筒31に取り付けると、取付部36が内筒32を押さえ、内筒32が外筒31に固定される。回転体30は、その両端部が支持手段としての一対のラジアルベアリング42,42を介して内筒32に回転自在に支持されている。連結部23側に位置するラジアルベアリング42は、図示しない連結部23の一部によって押さえられている。また、連結部23の反対側に位置するラジアルベアリング42は、環状の取付部36によって押さえられている。一対のラジアルベアリング42,42の内側には、粘性流体をシールするシール手段としての一対のメカニカルシール38,38が設けられる。このメカニカルシール38,38は、内筒32と回転体30に固定されたシール受け部材43,43との間に配置され、粘性流体のシールを保ったまま内筒32に対する回転体30の回転を許容する。シール受け部材43,43と回転体30との間には、粘性流体が漏れるのを防止するOリング44,44が設けられる。
【0027】
回転体30の内周面と内筒32の外周面との間には僅かな隙間が開けられ、この隙間に内周側の封入層34を構成する粘性流体が封入される。内周側の封入層34および外周側の封入層33は、上記メカニカルシール38,39およびOリング41,44等によって連通することなく、区画されている。
【0028】
上記減衰装置20の組立て方法について説明する。まず運動変換部21および減衰部22を別々に組み立て、最終工程で連結部23を介して運動変換部21および減衰部22を連結する。この最終工程で減衰部22の回転体30の凸部がナット25の凹部に嵌まり込。これによって、ナット25と回転体30とが同軸をなして回転伝達可能に連結される。
【0029】
上記構成の減衰装置20において、運動変換部21のねじ軸26の一端が対象部の一方に取り付けられ、外筒31の取付部36が対象部の他方に取り付けられる。地震が発生すると、2つの対象部間は、相対的に変位する。運動変換部21は、対象部間の相対的な直線運動を回転体30の回転運動に変換する。回転体30は外筒31および外筒31に固定された内筒32に対して相対的に回転するので、減衰部22は粘性摩擦によって回転体30の回転速度に比例した抵抗を生ずる。この抵抗によって、回転体30の回転運動のエネルギーが熱エネルギー等に変換され、減衰装置20が減衰力を発生する。なお、ボールねじ機構を用いることにより、対象部間の直線運動の速度に比べて、回転体30の回転速度を飛躍的に増大することができ、大きな減衰力を得ることができる。
【0030】
本発明の減衰装置20は、粘性流体が封入される封入層33,34を回転体30の内側および外側に設けられ、それぞれの封入層33,34が回転体30に接触し、回転体30の回転運動に抵抗するようにしているので、回転体30の軸線方向の単位長さあたりの減衰力を大きくすることができる。従来の減衰装置と同程度の減衰力を得たい場合には、回転体30の軸線方向の長さを略半分にすることができるので、回転体30ひいては減衰装置20を小型にでき、しかもその製造が容易になる。また、減衰力に影響を与える要素としては、上述の回転体30と粘性流体との接触面積の他に、回転体30と外筒31との間の隙間、あるいは回転体30と内筒32との間の隙間、すなわち封入層33,34の厚みがある。減衰力は、封入層33,34の厚みに反比例するので、減衰力を大きくするためには封入層33,34の厚みを小さくする必要がある。本発明によれば、回転体30が外筒31および内筒32それぞれにラジアルベアリング37,42を介して回転自在に支持されているので、外筒31と回転体30との間の隙間および内筒32と回転体30との隙間を小さくしても、回転体30と外筒31または内筒32がぶつかるおそれがなくなる。この結果、隙間の管理がし易くなり、回転体30の軸線方向の単位長さあたりの減衰力を大きくするように封入層33,34の厚みを小さくすることができる。さらに、運動変換部21にボールねじ機構を用いた場合、ねじ軸26に起因して減衰装置20が軸線方向長くなる傾向がある。この発明によれば、回転体30の軸線方向の長さを短くできるので、ねじ機構を用いた減衰装置20であっても軸線方向に長くなるのを防止することができる。
【0031】
図4および図5は、本発明の第2の実施形態における減衰装置50を示す。この減衰装置50は、上記第1の実施形態の減衰装置20と同様に、運動変換部21と減衰部とを備える。運動変換部21の構成は、上記第1の実施形態の運動変換部21と略同様なので、同一の符号を附してその説明を省略する。減衰部22は、上記第1の実施形態の減衰装置20と同様に、筒状の回転体30と、回転体30の外側に設けられる外筒31と、前記回転体30の内側に設けられ、前記外筒31に固定される内筒32と、外筒31と前記回転体30との間に設けられ、粘性流体が封入される外周側の封入層33と、内筒32と前記回転体30との間に設けられ、粘性流体が封入される内周側の封入層34とを備え、内周側の封入層34と外周側の封入層33とが区分けされる。この第2の実施形態の減衰装置50において、減衰部22の回転体30には、その軸線方向の中央付近に外方に突出する円盤部30bが設けられている。この円盤部30bに対応して外筒31にも円盤部30bを囲む円盤部31bが形成される。これらの円盤部30b,31a間にも上記粘性流体が充填される。そして、内周側の封入層34および外周側の封入層33それぞれが、前記回転体30の回転運動に抵抗する。
【0032】
このように、円盤部30b,31aを形成することにより、回転体30と外周側の封入層33との接触面積を半径方向に大きくとることができ、大きな減衰力を得ることができる。したがって、従来の減衰装置と同程度の減衰力を得たい場合には、回転体30の軸線方向の長さをさらに短くすることができる。
【0033】
なお、上記第1および第2の実施形態において、運動変換部にボールねじ機構を用いているが、直線運動を回転運動に変換することができるものであれば、ボールねじ機構に限られることなく、リードを有するねじ機構、ピニオンとラック機構等を用いてもよい。また、外筒31、回転体30および内筒32が筒形状をなしているが、回転体30の内周側の封入層34および回転体30の外周側の封入層33それぞれが回転体30の回転運動に抵抗することができれば、外筒31、回転体30および内筒32は、筒形状に限られることはなく、種々の形状を採用し得る。さらに、上記第1および第2の実施形態において、円筒形の回転体の30の内周側および外周側にのみ封入層33,34を設けているが、回転体30を複数の直径を有する複数の円筒で構成し、これら複数の円筒の内周側および/または外周側に、回転体の回転運動に抵抗する複数の封入層を設けてもよい。
【0034】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、減衰装置が対象部間の相対的な直線運動を回転体の回転運動に変換する運動変換手段と、前記回転体の回転運動に抵抗する減衰手段とを備える。減衰手段は、回転体と、回転体の内周側に設けられ、粘性流体が封入される内周側の封入層と、回転体の外周側に設けられ、粘性流体が封入される外周側の封入層と、を備える。そして、内周側の封入層および外周側の封入層それぞれが、回転体の回転運動に抵抗するようにしたので、回転体の軸線方向の単位長さあたりの減衰力を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に減衰装置の側面図(一部断面図を含む)。
【図2】上記図1のA部拡大図。
【図3】上記図1のB部拡大図。
【図4】本発明の第2の実施形態における減衰装置を示す断面図。
【図5】上記図4のC部拡大図。
【図6】従来の減衰装置を示す断面図。
【図7】従来の減衰装置の変形例を示す断面図。
【符号の説明】
20,50 減衰装置
21 運動変換部(運動変換手段)
22 減衰部(減衰手段)
24 ケーシング
25 ナット
26 ねじ軸
30 回転体
31 外筒
32 内筒
33 外周側の封入層
34 内周側の封入層
37,37 ラジアルベアリング(支持手段)
38,38 ラジアルベアリング(支持手段)

Claims (3)

  1. 対象部間の相対的な直線運動を回転体の回転運動に変換する運動変換手段と、前記回転体の回転運動に抵抗する減衰手段とを備える減衰装置であって、
    前記減衰手段は、前記回転体と、前記回転体の外側に設けられる外筒と、前記回転体の内側に設けられ、前記外筒に固定される内筒と、前記内筒と前記回転体に設けられ、粘性流体が封入される内周側の封入層と、前記外筒と前記回転体に設けられ、粘性流体が封入される外周側の封入層と、を備え、
    前記回転体は、その両端部が前記外筒および前記内筒それぞれに一対の支持手段を介して回転自在に支持され、前記一対の支持手段のそれぞれの内側には一対のシール手段が設けられることで前記内周側の封入層と前記外周側の封入層とが区分けされ、
    前記内周側の封入層および前記外周側の封入層それぞれが、前記回転体の回転運動に抵抗することを特徴とする減衰装置。
  2. 前記シール手段の一方は前記回転体と前記外筒に固定されたシール受け部材との間に配置され、
    前記シール手段の他方は前記内筒と前記回転体に固定されたシール受け部材との間に配置され、
    前記外筒と前記外筒に固定されたシール受け部材の間及び前記回転体に固定されたシール受け部材と前記回転体の間にはOリングが夫々設けられることを特徴とする請求項1に記載の減衰装置。
  3. 前記運動変換手段は、前記外筒に連結されるケーシングと、ケーシングに回転自在に支持されるナットと、このナットに螺合するねじ軸とを備え、
    前記回転体は、前記ナットに連結されることを特徴とする請求項1または2に記載の減衰装置。
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