JP4632556B2 - 水稲用シードテープ敷設装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発芽させようとする水稲の種子をテープに巻き込んだ播種用のシードテープを、地表面に敷設するための水稲用シードテープ敷設装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来シードテープによる播種は、水田の場合は、直播きが難しいので苗代に種子を蒔き、発芽後ある程度成長した苗を水田に植え変えている。
水田にシードテープを用いて、効率よく種子を蒔こうと思っても、単に地表面にテープを繰り出して置いただけでは、田に水を入れるとき流されたり、水を入れる以前に吹き飛ばされたりすることがある。しかも、水稲の場合の播種深度は浅い土中で深さが一定でなければならない。深すぎれば発芽不良となり、表面に出ていれば浮き上がり、倒伏しやすく、安定した発芽生育が得られないからである。
【0003】
そこで最近では、農耕用作業車に容易に取り付けられ、シードテープを繰り出しながら前進することによって前記テープを地表面に沿って敷設する装置が提案されている。
この装置は、地表面に平行で装置の進行方向に直角な回転軸を有し、繰り出されたシードテープに対し地表面上で直交して接触する先端部を外側にして複数の押付け板を回転軸まわりに放射状に配置したテープ押付け車輪を備えたものである。このテープ押付け車輪は、農耕用作業車の前進とともに回転し、その先端部がシードテープを地表面に押し付けることによって、シードテープが局部的に地表面下の所定の深さに沈むよう設計されている。
【0004】
また、従来の装置では一連の播種作業完了後のシードテープの切断は、その都度、農耕用作業車の操縦席から降りて、テープ繰出装置の傍に行って手動で切断しなければならないという不便さがあった。
そこで前記の改良された装置では、作業の省力化ができるよう、装置内のシードテープ繰出口付近に、装置操作者のスイッチ操作により自動的に作動して前記シードテープを切断するようになっている。
【0005】
この切断機構は、バッテリ電源で駆動され、テープは農耕用作業車の走行に関係なく切断することができるが、切断しようとする付近でテープを抑えて固定し、切断用の刃を揺動させ、その剪断力で切断していた。
したがって切断は、必ずシードテープが繰り出されていない静止状態で行われていた。
【0006】
図9は、前記の従来のシードテープ敷設装置により、ある長方形の耕地にシードテープを敷設する場合の、シードテープ敷設手順の一例について示した説明図(平面図)である。
図9は、4本のシードテープが並列状態で、一斉に繰り出される装置によるもので、図中の太い実線(直線)は、シードテープの敷設すべき場所を1本の直線で示したものである。また、図中の点線は、農耕用作業車がシードテープの繰出を中止した状態で移動する経路を、シードテープ敷設装置の位置の変化でモデル的に示したものである。
【0007】
例えば農耕用作業車は、図9の図中の左下端(農道の下端)の位置から、4本の点線で示す場所を通過してから矢印Aに沿った太い実線の下端に達し、矢印Aの方向に移動し、その端の所で一旦作業車を停止し、シードテープを切断し、敷設装置を持ち上げて地表面から離し、図中の点線に沿って移動する。点線の端の位置で敷設装置を下ろして地表面に接触させ、再びシードテープを繰り出して敷設しながら4本の太い実線の間に示した矢印Bの方向に移動する。以下同様にして矢印C、矢印D、矢印E、矢印Fを経て一旦農道に出る。
【0008】
その後、点線の矢印Gに沿って農道の下端に至り、作業車バックの状態で再び水田に入る。最後に矢印Hに沿ってテープ敷設を行い、農道に出て全てのシードテープ敷設作業を終了する。
なお、矢印Fに沿うテープ敷設は、矢印AからB、矢印CからDへの部分の移動のためにのみ通過した場所に行うものであり、矢印Hに沿うテープ敷設は、矢印BからC、矢印DからEへの部分の移動のためにのみ通過した場所に行うものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前記のように敷設されたシードテープは長く繋がっているので、例えば野鳥などに種子をくわえて引っ張られた場合に、テープの状態がぐじゃぐじゃになるなどの鳥害を受け、テープが連続して長く続いているほど、その被害は大きくなる。
もしもシードテープが適度に寸断されていれば、その被害は大きくならず最小に止めることができる。
【0010】
また、例えば図9のようにシードテープを敷設する際に、作業の終り近くに行われる図中の矢印FやHの部分では、テープ敷設が既に終わった部分に接近しすぎると、既敷設部分のテープの端部を巻き込み、折角敷設した状態を台無しにする危険がある。
この場合、もしも既設のテープの端部付近に、適度の寸断部分が設けられていれば、たとえ巻き込んでも、その損傷を最小限に止めることができるので、被害は小さく、大半のシードテープはそのまま使用することができる。作業も続いて行うことができ、作業能率の向上に役立ちメリットは大きい。
【0011】
ところが、従来の装置では、前述のように切断機構は、切断しようとする付近でテープを抑えて固定し、切断用の刃を揺動させてその剪断力で切断しているので、必ずシードテープが繰り出されていない静止状態で行われていた。
そこでテープ切断のたびに一々農耕用作業車を止めなければならず、走行してシードテープ敷設の走行中に任意のタイミングでテープを寸断していくことはできなかった。
【0012】
また、装置内の回転部分の駆動力は、作業車を走行させるためのエンジンなどの駆動力とは別個にバッテリーを用意するか、図8に示すように、作業車の走行による地面との摩擦で回転するテープ押付け車輪16の回転力をベルト61、62などの伝達手段でテープ敷設装置本体の主要部分に伝え、他のテープ切断などの制御部分はバッテリーにより駆動していた。
【0013】
ところが、テープ押付け車輪の回転スピードは、車輪の接地状況の変化などにより必ずしも常に一定状態ではない。またバッテリー駆動のモータによる場合は、装置内の適当な場所のシードテープの緊張状態をセンサで検出し、その検出出力によるオン、オフで、テープ繰出用モータの回転力の制御を行うことができるが、その制御機能には限界がある。
したがって従来の装置では、作業車の走行スピードが早い場合は、シードテープの繰出速度の調節が難しくなるという問題点があった。
【0014】
本発明の目的は、このような課題を解決し、シードテープの敷設作業を中断することなく、農耕用作業車の走行中に任意の時点でテープに切れ目を入れることができ、またシードテープ繰出部の回転を作業車の走行に同期さることにより、テープの繰出が早い走行スピードに合わせて確実に追従できるようにした水稲用シードテープ敷設装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明による水稲用シードテープ敷設装置は、巻き取ったシードテープ(3)をドラム(11)から繰り出すテープ繰出部(20)と、地表面(1)に平行で装置の進行方向に直角な回転軸(51)の軸まわりに複数の押付け板(53、53・・・53)を配置したテープ押付け車輪(15)と、前記テープ繰出部(20)と前記テープ押付け車輪(15)の間にあってスイッチ操作により任意のタイミングで前記テープ(3)を切断することができるテープカッタ部(30)を備え、前進することによってシードテープ(3)を繰り出しながら前記テープ(3)を地表面(1)に沿って敷設する装置において、前記テープカッタ部(30)に、前記テープ(3)を切断するためのカッタ(31)と、前記カッタ(31)の刃先(31a)の反対側付近に固定され前記刃先(31a)を軸回りに回転させるカッタ支持軸(32)と、装置の前進に連動して回転する駆動クラッチ(40)と、前記カッタ支持軸(32)に固定され前記駆動クラッチ(40)に前記のタイミングで係合して供回りすることができる伝達クラッチ(33)を備え、前記供回りにより前記刃先(31a)がカッタ支持軸(32)の軸まわりに回転して近傍を通過する前記テープ(3)を切断するよう構成する。
【0016】
さらに、本発明の水稲用シードテープ敷設装置は、前記シードテープの繰出に関係する部分の駆動ローラ(22、24)および前記駆動クラッチ(40)の回転を、装置を搭載あるいは牽引する作業車の走行に同期させるために、前記作業車の走行用駆動源の回転力を、前記駆動ローラ(22、24)および前記駆動クラッチ(40)に伝達する手段を備えた構成とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明をさらに詳しく説明する。図1は、本発明によるシードテープ敷設装置の要部の配置例を示す説明図(正面図)である。
図2は、シードテープ(以下テープという)のテープ繰出部とテープ切断部の構造を示す説明図(斜視図)である。
なお、図1および図2は、農耕用車両に牽引される装置の、単位部分を構成する1組みのシードテープ敷設装置を示したもので、一般的には、このような単位部分を、前記車両の後方に車軸に平行に複数個をならべて配置する。
【0018】
図1において、1は種子が蒔かれる地面、2は装置を牽引する農耕用車両の後輪、3は水稲用の種子を包み込んだテープである。
本発明によるシードテープ敷設装置の単位部分は、テープ巻き取りドラム11、テープ送りユニット12、テープ押付け車輪15を備えている。
なお、14は地面を均しながらテープを地表面に密着させるとともに、装置の前進を容易にするそり部である。
【0019】
図1に示すように、テープ押付け車輪15は、該車輪の回転軸である車軸15aを中心とするドラム15bには、その周りに等角度間隔で、車軸15aと同一仮想平面上にある押付け板15cの複数個が放射状に固定されている。押付け板15c、15c・・・15cが地表面1に接するときの角度は、地表面1に対し適当な傾斜をもっている。
図1に示すように、ドラム11から繰り出されたテープ3は、テープ送りユニット12に導入される。
【0020】
テープ送りユニット12には、テープ繰出部20とカッタ部30を内蔵している。
テープ繰出部20は、摩擦駆動ローラ22、繰出駆動ローラ24、および従動ローラ21、23、25によって構成されている。
テープ送りユニット12に導入されたテープ3は、自由に回転する従動ローラ21によって向きを変えた後、摩擦駆動ローラ22によって附勢され、従動ローラ23によってさらに向きを変え、繰出駆動ローラ24と繰出従動ローラ25の間からカッタ部30を経て下方に送り出される。
図1の図中に示した各ローラの回転方向を示す矢印の内、実線の矢印は、外部(作業車の走行用エンジンなどの駆動源)から伝達される回転力で、シードテープを送るための回転方向を示し、点線の矢印は、走行するテープからの摩擦力により受動的に回転する方向を示している。
【0021】
その後テープ3は、緩やかな一定の張りのあるカーブを描いて方向を変え、装置の前進とともに真っ直ぐ後方に繰り延べられ、地表面上に敷設される。
4、4・・・4は、地面1上に繰り延べられたテープ3を、局部的に押し下げ、地面1に固定するとともに、テープ内の種子を地表面下の適当な深さに埋めるための地表面の窪みである。
窪み4は、テープ押付け車輪15が回転するとき、押付け板15cがテープ3を地表面下の適当な深さまで押し付けることによって作られる。
テープ押付け車輪15は、押付け板15cの先端部でテープ3の局所を地表面下に押すだけでよいので、特に外部から機械的な回転力を与える必要はない。
【0022】
図2において、摩擦駆動ローラ22、繰出駆動ローラ24、およびカッタ部30の駆動クラッチ40は、田植え機などの作業車の駆動部より回転力が伝えられて回転する。そこで作業車の稼働に連動し、同期する。
摩擦駆動ローラ22の外周にはゴム等を巻き付けて摩擦力を大きくしてある。
また、回転による外周速度は、テープの繰出速度よりやや大きく設定されている。
【0023】
図3は、テープ送りユニット12のテープの繰出に関係する部分を示す説明図(正面図)である。
テープの繰出時の従動ローラ25は、テープ押付け車輪15がシードテープ3の先端を押さえつけるまでは、図3の実線で示す位置にあり、駆動ローラ24に従動して回転しテープを強制的に送り出す。テープ押付け車輪15がテープの適量を地面に敷設したとき、図3の2点鎖線で示す位置に移動し、駆動ローラ24より離れるようになっている。
従動ローラ25の図3の実線と2点鎖線で示す位置の間の移動は、特に図示はしないが、ソレノイド等のアクチュエータで揺動する構造となっている。
【0024】
なお、摩擦駆動ローラ22と従動ローラ21、23の位置関係は、テープ3がドラム11から繰り出される時、摩擦駆動ローラ22への摩擦で巻きつく力が働き、小さな力でテープ3が引き出され、しかも、一旦テープの繰出を停止した後、摩擦駆動ローラ22が回転を開始する場合は、テープ3は、その自重で垂下しているので、その姿勢からは回転を開始しても、テープが摩擦駆動ローラ22の全周以上に巻きつくことはない。
【0025】
図4〜図5は、カッタ部30の動作を示す説明図(斜視図)である。
なお図4は、駆動クラッチ40の外形を明確に示すために他の部分から離して実線で表示してある。実際の位置は2点鎖線で示す位置にある。この2点鎖線で示す位置は、図2の状態に一致する。
駆動クラッチ40は、ベルト55によって駆動される円板状のプーリ部41と、プーリ部41の側面から従動クラッチ33側に突き出た円筒部42とからなっている。
【0026】
図6は、図4〜図5のクラッチ動作の補足説明のための説明図である。
図6は、駆動クラッチ40のプーリ部41と円筒部42の境界面で切断した断面図である。
図6の(a)は、駆動クラッチ40と従動クラッチ33が係合状態ではなく、駆動クラッチ40のみが回転している状態で、図4の状態と同様である。
図6の(b)は、駆動クラッチ40と従動クラッチ33が係合状態で、両者は供回りしている状態で、図5の状態と同様である。
【0027】
カッタ31の根元は回転可能なシャフト32に固定されていて、必要に応じて、シャフト32の軸回りに、軸に平行な刃先31aが回転できるようになっている。
シャフト32には、シャフト32を軸とする従動クラッチ33が固定されている。
したがって、従動クラッチ33が回転すれば同時にカッタ31も回転する。
【0028】
駆動クラッチ40は、プーリ部41と円筒部42に共通する中心に貫通する孔40aがあって、孔40aはシャフト32を回転自由に貫通させている。
したがって、駆動クラッチ40がベルト42によって回転させられていても、駆動クラッチ40と従動クラッチ33の間に係合がなければ、シャフト32は回転しないし、カッタ31も回転することはない。
【0029】
駆動クラッチ40の円筒部42には、周側面の一部に溝42aが設けられている。
従動クラッチ33は、円板状の周側面の一部に半円筒状の凹所33aがあり、駆動クラッチ40側の側面に、爪34aを備え、軸34cによって揺動可能に支持される係合具34が取り付けられている。
係合具34は、爪34aの先端がシャフト32に近づく方向(駆動クラッチ40の円筒部42に押しつける方向)に、ばねSによって常に付勢されている。
【0030】
従動クラッチ33の凹所窪み33aに対向する位置に、ばねSの付勢に抗して係合具34の端部34bを押しつける係合解除棒36aが配置されている。
係合解除棒36aは、例えばピン36bを軸として、揺動可能な板36の一端に取り付けられ、図示しないソレノイドなどのアクチュエータにより、図4と図5に示す二つの姿勢の間を往復させることができる。
【0031】
係合解除棒36aを図4の状態にすると、従動クラッチ33の凹所33aに嵌合し、係合具34の端部34bを押して、爪34aを駆動クラッチ40の溝42aから外し、従動クラッチ33と駆動クラッチ40の係合を解除する。
凹所33aは、カッタの刃先31aが丁度上に向いて停止するような位置に設けてある。
【0032】
係合解除棒36aを図5の状態にすると、係合解除棒36aが係合具34の端部34bを押すのを止め、ばねSの付勢により爪34aが回転する駆動クラッチ40の円筒部42に接触する。丁度相対位置が合致したとき、爪34aは溝42aに嵌合し、この嵌合より従動クラッチ33と駆動クラッチ40が係合状態となり、駆動クラッチ40により従動クラッチ33が駆動されて回転状態となる。
【0033】
従動クラッチ33とカッタ31が供回りすると、カッタ31の刃先31aの回転位置に対向してカッタ台35が設けられているので、カッタ台35の前に垂下しているシードテープ3を、刃先31aが削ぎ落とすようにして切断する。
係合解除棒36aを図5の状態にするためには、作業車搭乗の操作者のスイッチ操作で、前記の図示しないアクチュエータを動作させることにより、任意のタイミングで行うことができる。
【0034】
図4の状態にしてカッタ31のテープ切断動作を中止させるためには、操作者のスイッチ操作で行ってもよいし、刃先31aの回転開始後一定時間後に自動的に行わせてもよいし、あるいは、確実にテープの切断ができたことを検知するセンサの出力で行わせてもよい。
【0035】
図7は、作業車を走行させるための駆動源から得た回転力を、テープ送りユニット12内の各主要部に伝達する機構の一例を示す説明図(正面図)である。
図において、駆動力伝達機構50は、先端部に一対の傘歯車の一方50aを固定した回転力伝達シャフト51と、一対の傘歯車の他方50bを固定し、供回りするプーリ52と、プーリ52から摩擦駆動ローラ22に回転力を伝達するベルト53と、摩擦駆動ローラ22から繰出駆動ローラ24に回転力を伝達するベルト54と、プーリ52から駆動クラッチ40に回転力を伝達するベルト55によって構成されている。
【0036】
図7に示した方法は、単なる一例に過ぎず、図示しない作業車の駆動源から摩擦駆動ローラ22、繰出駆動ローラ24、駆動クラッチ40などに回転力を伝達する方法は、多種多様な手段が考えられるが、そのいずれでもよい。こうして、シードテープ繰出部の回転を、作業車の走行に同期さることにより、テープの繰出が、走行スピードに合わせて的確に追従できるようになり、特に早い走行時にも的確なシードテープの敷設が可能となる。
【0037】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明による水稲用シードテープ敷設装置は、テープカッタ部に、前記テープを切断するためのカッタと、カッタの刃先の反対側付近に固定され前記刃先を軸回りに回転させるカッタ支持軸と、テープ押付け車輪に連動して回転する駆動クラッチと、前記カッタ支持軸に固定され前記駆動クラッチに任意のタイミングで係合して供回りすることができる伝達クラッチを備え、前記供回りにより刃先がカッタ支持軸の軸まわりに回転して近傍を通過する前記テープを切断するよう構成することにより、シードテープの敷設作業を中断することなく、農耕用作業車の走行中に任意の時点でテープに切れ目を入れることができるという効果がある。
【0038】
また、本発明による水稲用シードテープの敷設装置は、シードテープを繰り出す部分の駆動ローラ、および前記駆動クラッチの回転を前記テープ押付け車輪の回転に同期させる手段を備えることにより、シードテープ繰出スピードが作業車の走行に同期するので、早いスピードでの走行時でも、それに追従して的確にシードテープを敷設することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシードテープ敷設装置の要部配置例を示す説明図(正面図)である。
【図2】図1の装置のテープ送りユニットの内部構造を示す説明図(斜視図)である。
【図3】テープ送りユニット12のテープ繰出に関係する部分を示す説明図(正面図)である。
【図4】カッタ部の動作(駆動クラッチと従動クラッチ非係合状態)を示す説明図(斜視図)である。
【図5】カッタ部の動作(駆動クラッチと従動クラッチ係合状態)を示す説明図(斜視図)である。
【図6】カッタ部の動作を示す説明図(断面図)である。
【図7】作業車の駆動源の回転力を、テープ送りユニット12内主要部に伝達する機構例を示す説明図(正面図)である。
【図8】従来の作業車のテープ押付け車輪の回転力を利用した装置例を示す説明図(正面図)である。
【図9】従来のシードテープ敷設装置によりテープ敷設の手順例を示す説明図(平面図)である。
【符号の説明】
1 地面
2 農耕用車両の後輪
3 シードテープ
11 テープ巻き取りドラム
12 テープ送りユニット
15 テープ押付け車輪
20 テープ繰出部
21、23 従動ローラ
22 摩擦駆動ローラ
24 テープ繰出駆動ローラ
25 テープ繰出従動ローラ
31 カッタ
32 カッタ駆動シャフト
33 従動クラッチ
33a 凹所
34 クラッチ係合具
34a 爪
36a 係合解除棒
40 駆動クラッチ
42 円筒部(筒状部)
42a 溝
50 駆動力伝達機構
51 回転力伝達シャフト
52 プーリ
53、54、55、61、62 ベルト
Claims (2)
- 巻き取ったシードテープをドラムから繰り出すテープ繰出部と、地表面に平行で装置の進行方向に直角な回転軸の軸まわりに複数の押付け板を配置したテープ押付け車輪と、前記テープ繰出部と前記テープ押付け車輪の間にあってスイッチ操作により任意のタイミングで前記テープを切断することができるテープカッタ部を備え、前進することによってシードテープを繰り出しながら前記テープを地表面に沿って敷設する装置において、
前記テープカッタ部に、
前記テープを切断するためのカッタと、
前記カッタの刃先の反対側付近に固定され前記刃先を軸回りに回転させるカッタ支持軸と、
装置の前進に連動して回転する駆動クラッチと、
前記カッタ支持軸に固定され前記駆動クラッチに前記タイミングで係合して供回りすることができる伝達クラッチを備え、
前記供回りにより前記刃先がカッタ支持軸の軸まわりに回転して近傍を通過する前記テープを切断するよう構成したことを特徴とする水稲用シードテープ敷設装置。 - 前記シードテープの繰出に関係する部分の駆動ローラおよび前記駆動クラッチの回転を、装置を搭載あるいは牽引する作業車の走行に同期させるために、
前記作業車の走行用駆動源の回転力を、前記駆動ローラおよび前記駆動クラッチに伝達する手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の水稲用シードテープ敷設装置。
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