JP4632399B2 - 高純度ポリエーテルシリコーン - Google Patents

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Description

本発明は、電解質の溶媒として使用されたときに高イオン伝導性の電解液を与え、かつ、低引火点の不純物が少ない、高純度ポリエーテルシリコーン及びその製法に関するものである。
電解液用の非水溶媒は、各種の電池に用いられている。例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等が知られている。この中でジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネートなどは室温で液状であり、特にジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートは、その引火点がそれぞれ17℃、46℃と低く、安全性に問題があった。これら低引火点のカーボネート類よりも安全性の高い溶媒として、ポリエーテルシリコーンがある。例えば、シリコーン末端がトリメチルシリル基でキャップされたポリエーテルシリコーンが開示されている(特許文献1)。しかし、該ポリエーテルシリコーンを、電解液溶媒として使用した電解液の伝導性については、さらなる改良が求められていた。
特開2001−110455公報(特許請求の範囲)
以上のことから、不純物ポリエーテル含有量が少なく、高イオン伝導性の電解液を与えるポリエーテルシリコーンが求められていた。
本発明者は、鋭意研究を行った結果、下記一般式で表される末端変性ポリエーテルシリコーン(1)であって、ポリエーテルシリコーン(1)のシリコーン鎖に結合されていない不飽和結合を片末端に有するポリエーテルの、H-NMRの測定により求められる重量割合が、該ポリエーテルの重量と、ポリエーテルシリコーン(1)のシリコーン鎖に結合されているポリエーテル部分の重量との合計に対して〜8%であることを特徴とする高純度ポリエーテルシリコーンを使用することによって、上記課題を解決できることを見出した。
Figure 0004632399

(但し、Aは下記のいずれかの基であり、
−C 2a O(C O)
(aは3又は4、b=1〜3の整数、RはCH 基またはC 基である)
−CH CH(CH )CH O(C O)
(c=1〜6の整数、RはCH 基またはC 基である)
nは0〜3の整数であり、xは0又は1,yは0又は1であり、1≦x+yである。)
上記本発明の好ましい態様は下記のとおりである。
Aが−C2aO(CO)R(aは3又は4、b=1〜3の整数、RはCH基またはC基である。)及び/又は−CHCH(CH)CHO(CO)R(c=1〜6の整数、RはCHまたはC基である)である、上記高純度ポリエーテルシリコーン。
25℃における粘度が1〜20mm/sである上記高純度ポリエーテルシリコーン。
また、本発明は、上記高純度ポリエーテルシリコーンを含む、電解液用溶媒をも提供する。
さらに、本発明は、不飽和結合を片末端に有するポリエーテルと、下記式(2)で表されるハイドロジェンシリコーンとを貴金属触媒下で反応させることによりポリエーテルシリコーンを調製する方法において、前記ポリエーテルとして下記式(3)及び/又は(4)で表されるポリエーテルを使用し、前記ハイドロジェンシリコーンと反応させ、得られた反応液を減圧蒸留に付することによって、H-NMRの測定により求められる、使用されたポリエーテル重量に対する不飽和結合を片末端に有する未反応のポリエーテルの重量割合を8%以下にすることを特徴とする方法にも関する。

Figure 0004632399
(nは0〜3の整数であり、xは0又は1、yは0又は1であり、1≦x+yである。)
2a−1O(CO)R (3)
(aは3又は4、b=1〜3の整数、RはCH基またはC基である)
Figure 0004632399
(c=1〜6の整数、RはCHまたはC基である)
上記本発明のポリエーテルシリコーンを用いれば、従来のポリエーテルシリコーンと比べて、伝導性の高い電解液を得ることができる。また、本発明のポリエーテルシリコーンは、低引火点の不純物量が低く、安全性も高い。
以下、本発明について詳細に説明する。本発明のポリエーテルシリコーンは、シリコーン鎖の末端にポリエーテル鎖を有することが特徴である。本発明のポリエーテルシリコーンは、末端がトリメチルシリル基でキャップされ、ポリエーテルを側鎖として有する前記従来のポリエーテルシリコーンに比べて、伝導性の高い電解液を与えることが見出された。斯かる本発明のポリエーテルシリコーンは、分子の少なくとも1の末端にヒドロシリル基を有するハイドロジェンジメチルポリシロキサンと、片末端に二重結合を有するポリエーテルとを反応させることによって調製することができる。該ハイドロジェンジメチルポリシロキサンは下記一般式(2)で表されるものが例示される。
Figure 0004632399
但し、nは0〜3の整数であり、xは0又は1、yは0又は1であり、1≦x+yである。
末端に二重結合を有するポリエーテルとしては、以下の式(3)のものが例示される。
a2a-1O(C24O)bR (3)
ここで、aは3又は4、好ましくは3であり、b=1〜3の整数、好ましくは1または2であり、RはCH3基またはC25基である。
かかる片末端に二重結合を有する低沸点ポリエーテルとしては、具体的には下記のものが例示される。
CH2=CHCH2O(C24O)CH3
CH2=CHCH2O(C24O)2CH3
CH2=CHCH2O(C24O)C25
CH2=CHCH2O(C24O)225
ハイドロジェンジメチルポリシロキサン(2)と、ポリエーテル(3)との反応は、溶剤存在下、若しくは無溶剤で実施される。触媒は、塩化白金酸から誘導される白金触媒が好適に使用される。反応は、ハイドロジェンジメチルポリシロキサン(2)を反応容器に仕込み、触媒と片末端に二重結合を有するポリエーテル(3)との混合物を滴下する事によって、又は、触媒と片末端に二重結合を有するポリエーテル(3)との混合物を反応容器に仕込み、ハイドロジェンジメチルポリシロキサン(2)を滴下する事によって行うことが好適である。ポリエーテルの酸化を抑制する為に、反応は窒素気流中で行うことが好ましい。
また、ハイドロジェンジメチルポリシロキサン(2)は沸点が100℃以下のものが多いので、ハイドロジェンジメチルポリシロキサン(2)を滴下する場合の反応容器内の温度は100℃以下として揮散を防止することが好ましい。滴下終了後、反応容器内の温度を最高120℃までに昇温し、該温度でさらに数時間反応させることによって、反応を完結させる。
反応の際の、ハイドロジェンジメチルポリシロキサン(2)中のSiH基に対する、ポリエーテル(3)の不飽和基のモル比(Vi/SiH)は0.5〜1.2、好ましくは0.6〜0.9である。好ましくは、該モル比を1未満(Vi/SiH<1)で反応させた後に、過剰の低沸点ハイドロジェンジメチルポリシロキサン(2)と未反応のポリエーテルを減圧蒸留によりストリップする。これによって、ポリエーテルシリコーン中の未反応のポリエーテル量が最小に抑えられて、高純度で安全性の高いポリエーテルシリコーンを得ることができる。
ハイドロジェンジメチルポリシロキサン(2)と末端にCH2=CHCH2基を有するポリエーテルとをほぼVi/SiH=1の条件で反応させた場合、ハイドロジェンジメチルポリシロキサン(2)と結合しないポリエーテルが、原料ポリエーテル重量の約15重量%程度にもなることが分かった。これは、例えばアリル基、即ち、2‐プロペニル基の2,3二重結合が、1,2二重結合に転移し、生成された1‐プロペニル基がハイドロジェンジメチルポリシロキサン(2)と付加反応しないためであると考えられる。末端が1‐プロペニル基のポリエーテルの引火点は、ポリエーテルシリコーンの引火点よりも低いため、該末端が1‐プロペニル基のポリエーテルが残存すると、安全性を低下させ得、好ましくない。
本発明では、式(3)で表されるポリエーテルを用いることによって上記問題を解決する。即ち、式(3)において、aが3または4、好ましくは3であり、Rがメチル基又はエチル基であり、且つ、bが3以下、好ましくは1または2、であるものを使用すれば、ポリシロキサンと結合しなかったポリエーテルを減圧蒸留により効果的に除去することができる。これによって、該未結合ポリエーテルの重量割合を、原料ポリエーテル総重量、即ち、該未結合ポリエーテルの重量と、得られるポリエーテルシリコーン中のシリコーン鎖に結合されているポリエーテル部分の重量の合計、に対して8%以下、好ましくは6%以下、より好ましくは5%以下にできることが見出された。本発明においてポリエーテルシリコーンのシリコーン鎖に結合されていないポリエーテル(以下、「フリーポリエーテル」という場合がある)の重量割合は、H-NMR及びキャピラリガスクロマトグラ法により測定し、その方法の詳細は後述する。なお、該重量割合の下限値は、出来る限り0に近いことが好ましいが、式(3)のポリエーテルを用いた工業的規模の生産においては、H-NMRにおける検出限界値、約1%、程度である。
本発明のポリエーテルシリコーンは、上記ハイドロジェンジメチルポリシロキサン(2)と、以下の式(4)で表されるポリエーテルを反応させることによっても調製することができる。
Figure 0004632399
但し、c=1〜6の整数、RはCH3またはC25基である。
かかる片末端に二重結合を有する低沸点ポリエーテルとしては、下記のものが例示される。
Figure 0004632399
ハイドロジェンジメチルポリシロキサン(2)と上記式(4)で表されるポリエーテルとの反応は、上記したハイドロジェンジメチルポリシロキサン(2)と、式(3)で表されるポリエーテルとを反応させる場合と同様の条件にて行うことができる。式(4)において、cが1〜3のポリエーテルは、未反応ポリエーテルを減圧ストリップによって容易に除去出来るので、Vi/SiHが1より大きくなるような量で使用することが好ましい。
式(4)で表されるポリエーテルをハイドロジェンジメチルポリシロキサン(2)とをほぼVi/SiH=1で反応させた場合には、該未反応ポリエーテルの重量の割合を、原料ポリエーテル総重量の8%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは4%以下、最も好ましくは、キャピラリガスクロマトグラフでの検出限界以下、約100ppm程度、とすることが可能であることが見出された。
上記式(3)及び(4)のポリエーテルは、単独でも混合物としても使用することができる。純度の高いポリエーテルシリコーンをより容易に得る為には、式(4)で表されるメタリル末端ポリエーテルを多く使用することが好ましい。
本発明のポリエーテルシリコーンは、シリコーン末端がポリエーテルにより変性されており、シリコーンの側鎖がポリエーテル変性されている従来のシリコーンと比べて、伝導性の高い電解液を与えることが見出された。本発明のポリエーテルシリコーンは、単独でも電解液溶媒として使用することができるが、電解質の種類、溶解度に応じて、他の公知の溶媒、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、好ましくはエチレンカーボネートと組合わせて使用することが好ましい。
また、本ポリエーテルシリコーンは25℃における粘度が1〜20mm2/s、好ましくは2〜15mm2/s、より好ましくは4〜10mm2/sである。粘度が低いものの方が、若干高いイオン伝導度を与える傾向があることが見出された。なお、本発明において、粘度は減圧蒸留によっても除去不可能であったポリエーテルを含むポリエーテルシリコーンを測定した値である。
[実施例]
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。以下において、Vi/SiHは、ハイドロジェンジメチルポリシロキサン中のSiHに対する、ポリエーテルの不飽和基のモル比を表す。
Vi/SiH=1/1.2で反応を行った。
下記式(5)で示される構造のポリエーテル218g(1モル)と、塩化白金酸の0.5%トルエン溶液0.5gをフラスコに量り取り、窒素気流中で70℃に加熱した。
Figure 0004632399
下記式(6)で表されるペンタメチルジシロキサン(bp.85℃)178g(1.2モル)を、70℃で30分かけて滴下した。この時、フラスコ内の温度は90℃まで上昇した。引き続き110℃まで加熱して、110℃で3時間反応させた。
Figure 0004632399
得られた反応液を、減圧(約10mmHg程度)蒸留に付し、下記式(7)で表されるポリエーテルシリコーンAを340g得た。
Figure 0004632399
Vi/SiH=1/0.94で反応を行った。
実施例1で使用したのと同じ式(5)で示される構造のポリエーテル218g(1モル)と、塩化白金酸の0.5%トルエン溶液0.5gをフラスコに量り取り、窒素気流中で70℃に加熱した。
下記式(8)で表されるテトラメチルジシロキサン(bp.71℃)63g(0.47モル)を、70℃で30分かけて滴下した。この時、フラスコ内の温度は95℃まで上昇した。引き続き110℃まで加熱して、110℃で3時間反応させた。
Figure 0004632399
得られた反応液を減圧蒸留に付し、下記式(9)で表されるポリエーテルシリコーンBを260g得た。
Figure 0004632399
Vi/SiH=1/1.2で反応を行った。
下記式(10)で示される構造のポリエーテル262g(1モル)と、塩化白金酸の0.5%トルエン溶液0.5gをフラスコに量り取り、窒素気流中で70℃に加熱した。
Figure 0004632399
実施例1で使用したのと同じ式(6)で示されるペンタメチルジシロキサン(bp.85℃)178g(1.2モル)を、70℃で30分かけて滴下した。この時、フラスコ内の温度は90℃まで上昇した。引き続き110℃まで加熱して、110℃で3時間反応させた。
得られた反応液を減圧蒸留に付し、下記式(11)で表されるポリエーテルシリコーンCを370g得た。
Figure 0004632399
Vi/SiH=1/0.8で反応を行った。
下記式(12)で表される構造のポリエーテル(bp.205℃)174g(1モル)と塩化白金酸の0.5%トルエン溶液0.5gをフラスコに量り取り、窒素気流中で70℃に加熱した。
Figure 0004632399
実施例2で使用したのと同じ式(8)で示されるテトラメチルジシロキサン(bp.71℃)54g(0.40モル)を、70℃で、30分かけて滴下した。この時、フラスコ内の温度は100℃まで上昇した。引き続き110℃まで加熱し、110℃で3時間反応させた。
得られた反応液を減圧蒸留に付し、下記式(13)で表されるポリエーテルシリコーンDを180g得た。
Figure 0004632399
Vi/SiH=1/0.8で反応を行った。
下記式(14)で表される構造のポリエーテル(bp.200℃)160g(1モル)と塩化白金酸0.5%トルエン溶液0.5gをフラスコに量り取り、窒素気流中で70℃に加熱した。
CH2=CHCH2O(C24O)2CH3 (14)
実施例2で使用したのと同じ式(8)で示されるテトラメチルジシロキサン(bp.71℃)54g(0.40モル)を、70℃で、30分かけて滴下した。この時、内温は100℃まで上昇した。引き続き110℃まで加熱し、110℃で3時間熟成を行い、反応を完結させた。
得られた反応液を減圧蒸留に付し、下記式(15)で表されるポリエーテルシリコーンEを160g得た。
Figure 0004632399
[参考例1]
Vi/SiH=1/0.94で反応させた後、ポリエーテルを約0.1モル追加して反応させた。
下記式(16)で表される構造のポリエーテル204g(1モル)と塩化白金酸0.5%トルエン溶液0.5gをフラスコに量り取り、窒素気流中で70℃に加熱した。
CH2=CHCH2O(C24O)4CH3 (16)
実施例2で使用したのと同じ式(8)で示されるテトラメチルジシロキサン(bp.71℃)63g(0.47モル)を、70℃で、30分かけて滴下した。この時、フラスコ内の温度は95℃まで上昇した。引き続き110℃まで加熱して、110℃で3時間で反応させた後、上記ポリエーテルを19g追加して、さらに110℃で3時間反応を行った。
得られた反応液を減圧蒸留に付し、下記式(17)で表されるポリエーテルシリコーンFを260g得た。
Figure 0004632399
[比較例1]
Vi/SiH=1/1.2で反応を行った。
実施例1で使用したペンタメチルジシロキサンに替えて、下記式(18)で表されるヘプタメチルトリシロキサン(bp.141℃)を266g(1.2モル)使用した以外は実施例1と同様にして下記式(19)で表されるポリエーテルシリコーンGを420g得た。
Figure 0004632399
Figure 0004632399
[比較例2]
Vi/SiH=1/1.2で反応を行った。
実施例3のペンタメチルジシロキサンに替えて、比較例1で使用したのと同じ式(18)で示されるヘプタメチルトリシロキサン(bp.141℃)を266g(1.2モル)使用した以外は実施例3と同様にして下記式(20)で表されるポリエーテルシリコーンHを450g得た。
Figure 0004632399
上記実施例、参考例及び比較例で得られたポリエーテルシリコーンの物性は表1の通りであった。
Figure 0004632399
*1 フリーポリエーテル量と揮発分とはほぼ比例関係が見られた。ポリエーテルシリコーンFの揮発分が多いのは、フリーポリエーテルが多いためである。
*2 揮発分は、50mlビーカーに得られたポリエーテルシリコーンを2g秤量し、熱風循環乾燥器内で105℃×3Hr保持し、室温まで冷却した後重量を測定して、減じた割合を求めた。
*3 フリーポリエーテル量は、得られたポリエーテルシリコーンの1H‐NMRスペクトルの中の不飽和結合に基くプロトンシグナルの強度から、計算した。また、フリーポリエーテルが「0」であるものは、1H‐NMR法の検出限界値未満であったことを示す。これらのものを、さらにキャピラリガスクロマトグラフ法により分析したところ(検出器FID)、ポリエーテルの検出限界、約100ppm、未満であった。
エチレンカーボネート(EC)と上記実施例及び比較例で得られたポリエーテルシリコーンA〜E及びG、Hを、下記表2で示す体積比5:5もしくは8:2の割合で混合して、得られた混合液1リットルに対して、LiPF6を152g(1モル)溶解して、電解液を調製した。伝導度計を用いて、該電解液の20℃でのイオン伝導度(mS/cm)を測定した結果を表2に示す。
Figure 0004632399
表2から分かるように、本発明のポリエーテルシリコーンを用いれば、従来のポリエーテルシリコーンに比べて、伝導度の高い電解液を得ることができる。また、低引火点の不純物ポリエーテル量が少ないので、安全性が高い。

Claims (5)

  1. 下記一般式で表される末端変性ポリエーテルシリコーン(1)であって、ポリエーテルシリコーン(1)のシリコーン鎖に結合されていないポリエーテルの、H-NMRの測定により求められる重量割合が、該ポリエーテルの重量とポリエーテルシリコーン(1)中のシリコーン鎖に結合されているポリエーテル部分の重量との合計に対して8%以下であることを特徴とする高純度ポリエーテルシリコーン。
    Figure 0004632399

    [但し、Aは下記のいずれかの基であり、
    −C 2a O(C O)
    (aは3又は4、b=1〜3の整数、RはCH 基またはC 基である)
    −CH CH(CH )CH O(C O)
    (c=1〜6の整数、RはCH 基またはC 基である)
    nは0〜3の整数であり、xは0又は1,yは0又は1であり、1≦x+yである。]
  2. 25℃における粘度が1〜20mm/sである請求項に記載の高純度ポリエーテルシリコーン。
  3. メタリル基、ブテニル基もしくはアリル基を片末端に有するポリエーテルと、少なくとも1の末端にヒドロシリル基を有するハイドロジェンシリコーンとを貴金属触媒下で反応させることにより得られる請求項1または2記載の高純度ポリエーテルシリコーン。
  4. 請求項1〜のいずれか1項記載の高純度ポリエーテルシリコーンを含む、電解液用溶媒。
  5. 不飽和結合を片末端に有するポリエーテルと、下記式(2)で表されるハイドロジェンシリコーンとを貴金属触媒下で反応させることによりポリエーテルシリコーンを調製する方法において、前記ポリエーテルとして下記式(3)及び/又は(4)で表されるポリエーテルを使用し、前記ハイドロジェンシリコーンと反応させた後に、減圧蒸留に付することによって、H-NMRの測定により求められる、使用されたポリエーテル重量に対する未反応ポリエーテルの重量割合を8%以下にすることを特徴とする方法。
    Figure 0004632399

    (nは0〜3の整数であり、xは0又は1、yは0又は1であり、1≦x+yである)

    2a−1O(CO)R (3)
    (aは3又は4、b=1〜3の整数、RはCH基またはC基である)

    Figure 0004632399
    (c=1〜6の整数、RはCHまたはC基である)
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