JP4631158B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェットプリンタに関し、特に、インクタンクと印字ヘッドとを連結する連結部材に空気貯溜室あるいは薄膜部を備えることにより、印字時にインク流路内に発生した圧力波を効率よく吸収するインクジェットプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、印字ヘッドからインクを噴射して印字動作を行うインクジェットプリンタにおいて、噴射するインクを貯蔵するインクタンクから、インク供給管(チューブ)を通して、印字ヘッドにインクを供給するチューブ供給形式を採用したインクジェットプリンタがある。
【0003】
従来のチューブ供給形式によるインクジェットプリンタ20を図5に示す。図5はインクジェットプリンタ20を模式的に表した斜視図である。このインクジェットプリンタ20は、印字ヘッドユニット21と、プラテンローラ22と、キャリッジ23と、インクタンク24と、インクチューブ25と、信号入力線26と、ガイドロッド27とを備えている。
【0004】
印字ヘッドユニット21は、信号入力線26を介して送信された信号に基づきインクを吐出して印刷用紙に対し印字を行うインク吐出口を備えた印字ヘッドを搭載するものであり、インクタンク24からインクチューブ25を介してインクの供給を受けている。この印字ヘッドユニット21はキャリッジ23に搭載されており、かかるキャリッジ23はベルトに装着されている。該ベルトはモータに取着されたローラに巻回されている。このため、モータが回転するとベルトが駆動され、駆動された距離分、キャリッジ23(印字ヘッドユニット21)を移動させることができるようになっている。
【0005】
ガイドロッド27は、キャリッジ23にスライド可能に挿嵌され、キャリッジ23を移動可能に支持している。これにより、キャリッジ23に搭載された印字ヘッドユニット21は、ガイドロッド27に平行方向、即ち、インクジェットプリンタ20の長手方向へ往復移動することができる。
【0006】
かかるインクジェットプリンタ20では、印字品質を良好な状態に保持するため、インク吐出口から吐出されるインクの吐出性を一定に維持する必要がある。このインク吐出性を維持するために、インク吐出口の先端部に形成されるインクの液面に凹面状のメニスカス(曲面)を形成し、かかる状態からインクを吐出することでインク吐出性が一定な状態に維持されるようになっている。メニスカス状のインク液面は、例えば、インク吐出口21aのノズル内へ供給されるインクのインク供給圧を所定範囲内の負圧に調整することにより形成されるので、常に同じ状態のメニスカスを形成するべくインクのインク供給圧は定圧に維持されている。よって、インクのインク吐出性が一定の状態に維持されるのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、印字ヘッドユニット21がガイドロッド27に沿って往復駆動しながら印字を行うにあたって、キャリッジ23の加減速により印字ヘッドユニット21に過大な加速度が付与される。このため、高速インクジェットプリンタになる程、インクチューブ25内のインクにも加速度が加わり、印字ヘッド方向へ伝搬される圧力波が生じてしまう。その結果、圧力波を受けたインク吐出口に付加されている負圧が変化し、メニスカス状のインク液面のバランスが崩れてインク吐出口から吐出されるインクの吐出性を一定の状態に維持できず、印字品質に悪影響を及ぼすといった問題点があった。
【0008】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、インクタンクと印字ヘッドとを連結する連結部材に空気貯溜室あるいは薄膜部を備え、印字時にインク流路内に発生した圧力波を効率よく吸収することができるインクジェットプリンタを提供することを目的としている。
【0009】
この目的を達成するために請求項1記載のインクジェットプリンタは、1又は複数個のインク吐出口からインクを吐出して記録媒体に対して印字を行う印字ヘッドを搭載するキャリッジと、そのキャリッジ外に設けられ前記印字ヘッドに供給されるインクを貯えるインクタンクと、そのインクタンクから前記印字ヘッドにインクを供給するインク流路と、前記キャリッジに搭載されると共に、前記インクタンクから供給されるインクを前記印字ヘッドへ供給するために貯溜するインク貯溜室と、そのインク貯溜室と連結し直線的に延びる連結路及び前記インクタンクから供給されるインクを流入させるために直線的に延びるインク流入路を有し、そのインク流入路と前記連結路とを直線的に交差して形成した連結部材とを備え、前記連結部材内で、前記インク流入路と前記連結路との交差部分よりも前記インク流入路から流入するインクの流動方向の延長上に空気貯溜室を設ける。
【0010】
この請求項1記載のインクジェットプリンタによれば、インクタンクに貯えられたインクは、インク流路を介して連結部材へ供給される。連結部材においては、供給されたインクはインク流入路へ流入される。インク流入路は連結路と交差しており、かかる交差部分において、インク流入路から流入するインクの流動方向の延長上に空気貯溜室が設けられている。この空気貯溜室は、キャリッジの加減速によりインク流路内に発生した圧力波を吸収する。そして、インク流入路へ流入されたインクは、該インク流入路と交差して設けられた連結路へと流入される。連結路はキャリッジに搭載されるインク貯溜室と連結可能になっており、該連結路を介して、連結部材からインク貯溜室へインクは供給され、このインク貯溜室に貯溜される。インク貯溜室に貯留されたインクは、キャリッジに搭載される印字ヘッドへ供給され、印字ヘッドの1又は複数個のインク吐出口から吐出されて記録媒体に対する印字が行われる。
【0011】
請求項2記載のインクジェットプリンタは、請求項1記載のインクジェットプリンタにおいて、前記空気貯溜室は、前記インク流入路と前記連結路との交差部分より上方に設けられる。
【0012】
請求項3記載のインクジェットプリンタは、1又は複数個のインク吐出口からインクを吐出して記録媒体に対して印字を行う印字ヘッドを搭載するキャリッジと、そのキャリッジ外に設けられ前記印字ヘッドに供給されるインクを貯えるインクタンクと、そのインクタンクから前記印字ヘッドにインクを供給するインク流路と、前記キャリッジに搭載されると共に、前記インクタンクから供給されるインクを前記印字ヘッドへ供給するために貯溜するインク貯溜室と、そのインク貯溜室と連結し直線的に延びる連結路及び前記インク流路から供給されるインクを流入するために直線的に延びるインク流入路を有し、そのインク流入路と前記連結路とを直線的に交差して形成した連結部材とを備えており、前記インク流入路と前記連結路の交差部分よりも前記インク流入路から流入するインクの流動方向の延長上に設けられ、薄膜状に形成された薄膜部を備えている。
【0013】
この請求項3記載のインクジェットプリンタによれば、インクタンクに貯えられたインクは、インク流路を介して連結部材へ供給される。連結部材においては、供給されたインクはインク流入路へ流入される。インク流入路は連結路と交差しており、かかる交差部分には薄膜状に形成された薄膜部が設けられている。この薄膜部は、キャリッジの加減速によりインク流路内に発生した圧力波を吸収する。そして、インク流入路へ流入されたインクは、該インク流入路と交差して設けられた連結路へと流入される。連結路はキャリッジに搭載されるインク貯溜室と連結可能になっており、該連結路を介して、連結部材からインク貯溜室へインクは供給され、このインク貯溜室に貯溜される。インク貯溜室に貯留されたインクは、キャリッジに搭載される印字ヘッドへ供給され、印字ヘッドの1又は複数個のインク吐出口から吐出されて記録媒体に対する印字が行われる。
【0014】
請求項4記載のインクジェットプリンタは、請求項3記載のインクジェットプリンタにおいて、前記連結部材は、弾性部材により構成されている。
【0015】
請求項5記載のインクジェットプリンタは、請求項1から4のいずれかに記載のインクジェットプリンタにおいて、前記連結部材は、1の部材により構成されている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例であるインクジェットプリンタ1の展開側面図である。図1に示すように、このインクジェットプリンタ1は、略箱状体に難燃性のプラスチックで形成されたプリンタ本体2と、その上部に着脱可能に装着された印字ヘッドユニット3と、インクタンク4a〜4dと、印字ヘッドユニット3とインクタンク4a〜4dとを連通させるチューブ5a〜5dと、パージ装置6と、ガイドロッド7とを備えている。
【0017】
印字ヘッドユニット3は、インクを吐出して印字用紙に対し印字を行う複数個の印字ヘッドを搭載するものである。この印字ヘッドユニット3は、プリンタ本体2の下部に設けられたインクを貯溜するインクタンク4a〜4dとチューブ5a〜5d及びジョイント部材9を介して連通されており、かかるインクタンク4a〜4dからインクの供給を受けている。この印字ヘッドユニット3はキャリッジ3aに搭載されており、かかるキャリッジ3aは公知のようにベルトに装着されている。該ベルトはモータに取着されたローラに巻回されている。このため、モータが回転するとベルトが駆動され、駆動された距離分、キャリッジ3a(印字ヘッドユニット3)を移動させることができるようになっている。
【0018】
この印字ヘッドは、図示しないが、図1のキャリッジ3aの後方に位置しており、インクを吐出して印字用紙に対して印字を行うインク吐出口を有している。詳細には、公知のように、このインク吐出口の背面、即ち、インク流路の上流側に、インク室パターンを備えており、インク吐出口から吐出されるインクを保持している。このインク室パターンの各インク室にはピエゾ圧電素子からなるアクチュエータが配設されている。後述する制御回路基板によりこの圧電素子へ信号が送信されると、圧電素子が変位され、インク室に充填されるインクに圧力が加わり、インク吐出口からインクが吐出される。このインク吐出性は、インク吐出口に貯溜される吐出前のインクの状態に左右されるので、かかるインクの状態を一定の状態に保つ必要がある。このため、後述するようにインクタンク4が印字ヘッドユニット3の下方に配置されていることにより、インク吐出前のインク供給圧には負圧が与えられ、インク吐出口において、そのノズルの先端部分のインク液面は一定の凹面(メニスカス)が形成されている。
【0019】
ガイドロッド7は、キャリッジ3aにスライド可能に挿嵌され、キャリッジ3aを印字用紙の搬送方向と直交する方向(A)に移動可能に支持している。これにより、キャリッジ3aに搭載された印字ヘッドユニット3は、ガイドロッド7に平行方向、即ち、プリンタ本体2の長手方向(A)へ往復移動することができる。
【0020】
インクタンク4は、印字ヘッドユニット3に供給するインクを貯溜しておくためのものであり、印字ヘッドユニット3の下方に配設されている。このインクタンク4と印字ヘッドユニット3との位置関係は、重力方向(B)に対して下であるようになっている。インクタンク4は、キャリッジ3aの移動方向に、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクが密封されている4つのインクタンク4a〜4dで構成されており、各インクタンク4a〜4dには、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの各インクを印字ヘッドユニット3に供給するためのチューブ5a〜5dの一端がそれぞれ取り付けられている。各チューブ5a〜5dの他端は、各色のインクに対応した各印字ヘッドにそれぞれ連通している。これらの各色のインクが、印字ヘッドから吐出されることにより、印字用紙にフルカラー印刷が可能となるのである。
【0021】
プリンタ本体2の左端部分には、パージ処理を行うパージ装置6が配設されている。パージ処理は、印字ヘッドからのインクの吐出状態を回復させるための処理であり、このパージ処理を実行するパージ装置6には、印字ヘッドの複数のインク吐出口を密閉することができる吸引キャップ6aと、該インク吐出口の表面を拭うワイパ6bと、吸引キャップ6aから排出チューブ6cを介してインクを吸引する吸引ポンプ(図示せず)とが備えられている。尚、パージ装置6は、インクタンク4側からインクに正圧を与えることにより、印字ヘッドからインクを排出する構成のものでも良い。
【0022】
このパージ装置6によってパージ処理を行う場合には、モータを駆動させて印字ヘッドに搭載された印字ヘッドユニット3をインクジェットプリンタ1の左側へ移動させて、印字ヘッドにおけるインク吐出口を吸引キャップ6aにより密閉する。その後、吸引ポンプを作動させると、インク吐出口から空気や乾燥して固化したインクが吸引されて排出チューブ6cから排出される。続いて、印字ヘッドの表面をワイパ6bで拭うことにより、印字ヘッドのインク吐出口の吐出状態を回復することができる。尚、プリンタ本体2の内部には、インクジェットプリンタ1の動作内容に関する制御プログラムに従って、インクジェットプリンタ1を制御するCPU、ROM、RAM等が搭載された制御回路基板(図示せず)が配設されており、上述したパージ装置6におけるパージ処理も、この制御回路基板により制御されている。
【0023】
次に、ジョイント部材9について図2及び図3を参照して詳細に説明する。図2は、ジョイント部材9の断面図であり、印字ヘッドユニット3を図1の紙面奥側から拡大して見た図である。
【0024】
図2に示すように、キャリッジ3aには、インク貯溜室10a〜10dとジョイント部材9とを収納した筐体3bが連設されている。インク貯溜室10a〜10dは、仕切壁10hにより各色のインクに対応してインク貯溜室10〜10dの各室に画設され、各色の印字ヘッドにそれぞれ連通している。このインク貯溜室10a〜10dの下方には、ジョイント部材9とインク貯溜室10a〜10dとを連結させる連結口11a〜11dが設けられている。インク貯溜室10a〜10dは、インクタンク4a〜4dから供給されるインクに含まれる気泡を捕捉し、印字ヘッドへ気泡が流入するのを阻止するためのものである。
【0025】
ジョイント部材9は、インクタンク4からインクを供給するチューブ5a〜5dとインク貯溜室10a〜10dを連結する部材であり、1の部材を射出成型されるよう直線的に形成されている。このジョイント部材9は、チューブ5a〜5dに対応する4つの流路9a〜9dが設けられており、各流路9a〜9dは、インクタンク4側から供給されるインクが流入するインク流入路12aと、各連結口11a〜11dに連結される連結路12bとが交差して連通するように構成されている。インク流入路12aは、チューブ5a〜5dとの接続部から斜め上方へ直線的に延び、連結路12bとの交差部よりも延長上には上端を閉塞されたエア溜まり12cが形成されている。このエア溜まり12cは、ジョイント部材9の射出成型の段階で形成されているものであり、空気が貯溜されており、この空気によりインク流路内で発生した圧力波を吸収するものであるが、圧力波の吸収については図3において詳しく説明する。
【0026】
尚、このエア溜まり12cは、上記したパージ装置6によるパージ処理においても、所定量の空気は残留するように構成されていると共に、インクの流れに沿って空気が印字ヘッド側に流動しないようにインク流入路12aと連結路12bとの交差部分より鉛直方向上部(反(B)方向)に形成されるように構成されている。
【0027】
次に、図3において、ジョイント部材9内のインクの流動パターン及び圧力波の伝搬パターンを説明する。図3は、ジョイント部材9の拡大断面図であり、インクの流動パターン及び圧力波の伝搬パターンを模式的に表した図である。インクの流動パターンとして、インクタンク4からチューブ5a〜5dを介して供給されるインクは、ジョイント部材9のインク流入路12aから流入し、そのインク流入路12aのインクの流動方向の延長上に設けられたエア溜まり12cに貯溜されている空気と衝突する。衝突したインクは、その流動方向が変化して、連結路12bへと流動していき、インク貯溜室10a〜10dへと流入し、印字ヘッドへと供給される。
【0028】
また、キャリッジ3aの加減速等によりインク流路(チューブ5a〜5d)内で発生する圧力波は、ジョイント部材9のインク流入路12aに伝搬される。インク流入路12aに伝搬された圧力波は、エア溜まり12cに貯溜されている空気と衝突して、その圧力波は吸収され、印字ヘッドに伝搬されない。
【0029】
以上説明したように、本実施例のインクジェットプリンタ1によれば、ジョイント部材9において、エア溜まり12cを設けることによりインク流路(チューブ5a〜5d)内に発生した圧力波を吸収してインク吐出口のメニスカスを維持することができるので、キャリッジ3aの加減速時の印字みだれを抑制することができると共に、印字品質を向上することができる。
【0030】
次に、図4を参照して、第2実施例について説明する。第2実施例のインクジェットプリンタ1は、前記した第1実施例のインクジェットプリンタ1のジョイント部材9のエア溜まり12cに代え、インク流入路12eと連結路12fとの交差部分の壁を薄い膜で形成し、その薄膜部12dを形成したものである。以下、第1実施例と同一の部分には、同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0031】
図4は、ジョイント部材91の拡大断面図であり、インクの流動パターン及び圧力波の伝搬パターンを模式的に表した図である。図4において、ジョイント部材91は、インクタンク4からインクを供給するチューブ5a〜5dとインク貯溜室10a〜10dを連結する部材であり、1の部材を射出成型されるよう直線的に形成されている。このジョイント部材91は、チューブ5a〜5d側から供給されるインクが流入するインク流入路12eと、インク貯溜室10a〜10dの連結口11a〜11dと連結される連結路12fとが交差して連通するように構成されており、その交差部分よりもインク流入路12eのインクの流動方向の延長上の奧端は薄膜部12dによって閉塞されている。この薄膜部12dは、ジョイント部材91の射出成型の段階で形成されているものであり、ジョイント部材91の外面とインク流入路12eの奧端との間の壁を薄膜状に形成して構成されている。
【0032】
この薄膜部12dは、粘弾性の性質を有する部材(例えばエラストマ)によって振動可能に形成されている。よって、インク流路(チューブ5a〜5d)内で発生した圧力波が伝搬されて、この薄膜部12dと衝突すると、この薄膜部12dがその弾性力により振動する。薄膜部12dが振動することにより、圧力波が緩和され、その圧力を吸収することができる。
【0033】
これらのことより、インク流路内で発生する圧力波は、ジョイント部材91の薄膜部12dの振動により吸収され、印字ヘッドまで伝搬されない。よって、ジョイント部材91に薄膜部12dを設けることによりインク流路(チューブ5a〜5d)内に発生した圧力波を吸収してインク吐出口のメニスカスを維持することができるので、キャリッジ3aの加減速時の印字みだれを抑制することができると共に、印字品質を向上することができる
以上、上記実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものでなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、第1実施例のエア溜まり12cの上端の壁を第2実施例と同様に薄膜状に形成しても、空気と薄膜部を併用して圧力波の吸収を行うようにすることもできる。
【0034】
請求項1記載のインクジェットプリンタによれば、連結部材は、インク貯溜室と連結し直線的に延びる連結路及びインクタンクから供給されるインクを流入させるために直線的に延びるインク流入路を有し、直線的に交差するインク流入路と連結路との交差部分よりインク流入路から流入するインクの流動方向の延長上には、空気を溜めた空気貯溜室が設けられる。よって、キャリッジの加減速などでインク流路内には圧力波が発生するが、この圧力波は、インク流入路の延長上の空気貯溜室に貯溜される空気へ衝突する。よってかかる圧力波を空気貯溜室の貯溜されている空気により吸収することができるので、圧力波が印字ヘッドに伝搬されるのを抑制することができる。このため、インク吐出前にインク吐出口に滞留するインクの状態を所定の状態に維持することができ、印字時にインク吐出口から吐出されるインクのインク吐出性を一定にして、良好な印字品質を維持することができるという効果がある。
【0035】
請求項2記載のインクジェットプリンタによれば、請求項1記載のインクジェットプリンタの奏する効果に加え、空気貯溜室は、インク流入路と前記連結路との交差部分より上方に設けられる。よって、空気貯溜室に貯溜された空気を容易に保持して持続的に溜めておくことができるので、インク流路内で発生した圧力波を適切に吸収することができるという効果がある。
【0036】
請求項3記載のインクジェットプリンタによれば、連結部材は、インク貯溜室と連結し直線的に延びる連結路及びインクタンクから供給されるインクを流入させるために直線的に延びるインク流入路を有し、直線的に交差するインク流入路と連結路との交差部分よりも前記インク流入路から流入するインクの流動方向の延長上に薄膜状に形成された薄膜部が設けられている。キャリッジの加減速などによりインク流路内で発生した圧力波は、インク流入路に沿って伝搬され、この薄膜部と衝突する。よって、この薄膜部に変形や振動を生じさせ、この変形や振動によりインク流路内で発生した圧力波を吸収することができるので、圧力波が印字ヘッド伝搬されるのを抑制することができる。このため、インク吐出前にインク吐出口に滞留するインクの状態を所定の状態に維持することができ、印字時にインク吐出口から吐出されるインクのインク吐出性を一定にして、良好な印字品質を維持することができるという効果がある。
【0037】
請求項4記載のインクジェットプリンタによれば、請求項3記載のインクジェットプリンタの奏する効果に加え、連結部材は、弾性部材により構成されている。弾性部材は応力が負荷されることにより容易に変形して負荷された応力を吸収することができるものであるので、薄膜部が弾性部材により形成されることにより、インク流路内で発生した圧力波を効果的に吸収することができるという効果がある。
【0038】
請求項5記載のインクジェットプリンタによれば、請求項1から4のいずれかに記載のインクジェットプリンタの奏する効果に加え、連結部材は、1の部材により構成されている。よって、連結部材の製作工程において、その工程を簡便にすることができるので、生産性を向上することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるインクジェットプリンタの展開側面図である。
【図2】ジョイント部材により印字ヘッドユニットとチューブとが接続されていることを模式的に表した断面図である。
【図3】ジョイント部材の拡大断面図であり、インクの流動パターン及び圧力波の伝搬パターンを模式的に表した図である。
【図4】第2実施例のジョイント部材の拡大断面図であり、インクの流動パターン及び圧力波の伝搬パターンを模式的に表した図である。
【図5】従来のインクジェットプリンタを模式的に表した斜視図である。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ
3a キャリッジ
4a〜4d インクタンク
5a〜5d チューブ(インク流路の一部)
8 印字ヘッド
9,91 ジョイント部材(連結部材)
10a〜10d インク貯溜室
12a,12e インク流入路
12b,12f 連結路
12c エア溜まり(空気貯溜室)
12d 薄膜部
Claims (5)
- 1又は複数個のインク吐出口からインクを吐出して記録媒体に対して印字を行う印字ヘッドを搭載するキャリッジと、そのキャリッジ外に設けられ前記印字ヘッドに供給されるインクを貯えるインクタンクと、そのインクタンクから前記印字ヘッドにインクを供給するインク流路と、前記キャリッジに搭載されると共に、前記インクタンクから供給されるインクを前記印字ヘッドへ供給するために貯溜するインク貯溜室と、そのインク貯溜室と連結し直線的に延びる連結路及び前記インクタンクから供給されるインクを流入させるために直線的に延びるインク流入路を有し、そのインク流入路と前記連結路とを直線的に交差して形成した連結部材とを備え、
前記連結部材内で、前記インク流入路と前記連結路との交差部分よりも前記インク流入路から流入するインクの流動方向の延長上に空気貯溜室を設けることを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 前記空気貯溜室は、前記インク流入路と前記連結路との交差部分より上方に設けられることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
- 1又は複数個のインク吐出口からインクを吐出して記録媒体に対して印字を行う印字ヘッドを搭載するキャリッジと、そのキャリッジ外に設けられ前記印字ヘッドに供給されるインクを貯えるインクタンクと、そのインクタンクから前記印字ヘッドにインクを供給するインク流路と、前記キャリッジに搭載されると共に、前記インクタンクから供給されるインクを前記印字ヘッドへ供給するために貯溜するインク貯溜室と、そのインク貯溜室と連結し直線的に延びる連結路及び前記インク流路から供給されるインクを流入するために直線的に延びるインク流入路を有し、そのインク流入路と前記連結路とを直線的に交差して形成した連結部材とを備えたインクジェットプリンタにおいて、
前記インク流入路と前記連結路の交差部分よりも前記インク流入路から流入するインクの流動方向の延長上に設けられ、薄膜状に形成された薄膜部を備えていることを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 前記連結部材は、弾性部材により構成されていることを特徴とする請求項3記載のインクジェットプリンタ。
- 前記連結部材は、1の部材により構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
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