JP4961971B2 - インクジェットヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェットヘッドに関する。
従来、用紙やプラスチック薄板等の記録媒体にインクを吐出して所定の画像を記録するインクジェットプリンタが提案され、実用化されている。インクジェットプリンタは、ノズルを有するインクジェットヘッドを備えており、かかるインクジェットヘッドを所定の方向に移動させながらノズルから記録媒体に向けてインクを吐出することにより、記録媒体に所定の画像を記録している。
ところで、前記インクジェットプリンタに使用するインクは、インク供給容器よりインク供給管を介してキャリッジ上のヘッドに供給される場合がある。
このインク供給機構において、ヘッドが搭載されたキャリッジを走査するため、加減速や振動によりヘッドに供給されるインク圧力が変動する。その場合、ヘッドのノズルのインクメニスカス位置がずれることにより濃度むらを起こしたり、最悪の場合、メニスカスが破れて吐出不能になってしまうという問題がある。
また、従来の、このような現象の解決策として提案されているものに、特許文献1、6,7に示されるようなヘッドの上流にダンパーを配置する構成として、インク供給時の圧力変動を吸収するものがある。しかしながら、ダンパーとヘッドの間に配管があると、機械的な振動や加減速により微少ながらインク供給圧に変動が出てしまうという問題がある。
そのため、従来、このような微少な圧力変動を防ぐためにヘッド内部にダンパー機能を持たせたせたものがある(例えば、特許文献2〜5,8参照)。
特許文献2には、ヘッドの共通インク室に密封構造の空気室を設けてダンパー機能をもたせるものが開示されている。また、特許文献3には、積層ヘッドにおいて薄板を用いてダンパー機能を持たせるものが開示されている。特許文献4には、ヘッドの共通インク室に溝を形成し、フィルムにより空気室と分離してダンパー機能を持たせるものが開示されている。特許文献5には、ヘッドの共通インク室に隣接して気体保持室を形成し、かつ電気分解で気泡を蓄積させてダンパー機能を持たせるものが開示されている。特許文献8には、ヘッドのリザーバーのインクが空気に接することで、小型化した圧力室を構成できるバイオチップ用ヘッドが開示されている。
特開2000−158868号公報 特開2001−130004号公報 特開2004−114415号公報 特開平7−137262号公報 特開平7−323548号公報 特開平10−193646号公報 特開平11−34349号公報 特開2004−226321号公報
特許文献2、3、4に開示されているように空気とインクとの界面にフィルム等の部材を介在させることにより空気室からの空気の流出を確実に防止することができる。しかしながら、このような構成とするには、新たな部品や製造プロセスが必要となり、また構造が複雑になるため特別な設計が必要となり、コストアップや信頼性低下を招く恐れがある。
また、特許文献5、8に開示されているような空気とインクを接触させて気液界面を形成させる構造では、このような場所に空気を安定して留めておくことは簡単ではなく、ノズルの目づまり防止の為の吸引動作により無くなってしまうという問題が生じる。
特に、共通インク室に空気を導入する場合には、空気が共通インク室内に固定されず、自由に動くことができるため、圧力室にも入り込み、インクの吐出を妨げることがしばしば生じたり、せっかく入れた空気が排出されてしまったりする問題が生じる。
また、空気とインクが接触する気液界面において、空気がインクに溶けてしまうため、一定の時間が経過すると空気が消失し、圧力変動の吸収効果を失うという問題がある。空気が溶ける速度は非常に遅く、数ケ月かかる場合もある。このようなスパンで新たに空気を注入するための機構を設ける(例えば、リリースバルブなどを設置して気泡を強制的に注入する)ことは、コストアップにつながるため好ましくない。
いずれの特許文献にも、空気がインクに溶けることに関する記載はなく、このことが圧力変動の吸収効果に与える影響についても何ら開示がない。
また、特許文献5に開示されているような、ヘッドの共通インク室に隣接して気体保持室を形成し、かつ電気分解で気泡を蓄積させて空気を補充する構造では、構造が複雑になると共に、電気分解で気泡を発生させるタイミング等の複雑な制御が必要になる。さらに、電気分解で気体が発生しない油性インク等では機能しないという問題もある。
本発明の目的は、以上の問題点の解決を図り、空気室により、インクの供給圧力の変動を吸収し、吐出安定性を維持することができると共に、空気室からの空気の流出や消失を、簡便な構造で有効に防止することができるインクジェットヘッドを提供することにある。
本発明の課題は、以下のような構成により解決される。
1.
ノズル列を有するインクジェットヘッドチップと、
前記インクジェットヘッドチップの一方の側面に配設され、該インクジェットヘッドチップにインクを導くマニホールドと、
外部からのインクを前記マニホールドに導く第1のインク流路とを備えるインクジェットヘッドであって、
前記インクジェットヘッドチップの他方の側面に配設された空気室と、
前記第1のインク流路の途中から分岐し、前記空気室に接続された第2のインク流路とを備え、
前記空気室に閉じこめられる空気に接する、前記空気室を形成する部材の少なくとも一部が空気透過性を有することを特徴とするインクジェットヘッド。
2.
前記1に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記インクジェットヘッドチップの側面が前記空気室を形成する壁面の一部を形成していることを特徴とするインクジェットヘッド。
3.
ノズル列を有するインクジェットヘッドチップと、
前記インクジェットヘッドチップの両側面に配設され、該インクジェットヘッドチップにインクを導くマニホールドと、
外部からのインクを前記マニホールドに導く第1のインク流路とを備えるインクジェットヘッドであって、
前記マニホールドの側面に配設された空気室と、
前記第1のインク流路の途中から分岐し、前記空気室に接続された第2のインク流路とを備え、
前記空気室に閉じこめられる空気に接する、前記空気室を形成する部材の少なくとも一部が空気透過性を有することを特徴とするインクジェットヘッド。
4.
ノズル列を有するインクジェットヘッドチップと、
前記インクジェットヘッドチップにインクを導くマニホールドと、
外部からのインクを前記マニホールドに導く第1のインク流路とを備えるインクジェットヘッドであって、
空気室と、
前記第1のインク流路の途中から分岐し、前記空気室に接続された第2のインク流路とを備え、
前記空気室に閉じこめられる空気に接する、前記空気室を形成する部材の少なくとも一部が空気透過性を有すると共に、
前記第2のインク流路と前記空気室の接続部は、前記空気室を形成する壁面において、インク吐出方向を垂直下向きになるように垂直置きした場合の前記空気室内の空気とインクとの境界よりもノズル側の位置であり、且つ、前記インクジェットヘッドチップのインク入口側よりもノズル側により近い位置に形成されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
5.
前記4に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記マニホールドは、前記インクジェットヘッドチップの一方の側面に配設され、
前記空気室は、前記インクジェットヘッドチップの他方の側面に配設されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
6.
前記5に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記インクジェットヘッドチップの側面が前記空気室を形成する壁面の一部を形成していることを特徴とするインクジェットヘッド。
7.
前記4に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記マニホールドは、インクジェットヘッドチップの両側面に配設され、前記マニホールドの側面に前記空気室が配設されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
8.
前記1乃至7の何れか1項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記第1のインク流路は、インク供給室を備え、前記第2のインク流路は、前記インク供給室から分岐していることを特徴とするインクジェットヘッド。
9.
前記1乃至の何れか1項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記第2のインク流路の抵抗は、前記第1のインク流路の一部を構成し分岐部分と前記マニホールドを連結するインク流路の抵抗よりも小さいことを特徴とするインクジェットヘッド。
10.
前記1乃至の何れか1項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記空気透過性を有する部材は、空気透過性を有するフィルムであることを特徴とするインクジェットヘッド。
11.
前記1乃至の何れか1項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記空気透過性を有する部材は、前記空気室を形成する部材に設けられたメッシュ状の開口部を封止する空気透過性を有する接着剤であることを特徴とするインクジェットヘッド。
12.
前記1乃至9の何れか1項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記空気透過性を有する部材は、前記空気室を形成する部材に設けられた開口部に取り付けられた空気透過性を有するチューブであることを特徴とするインクジェットヘッド。
13.
前記1乃至12の何れか1項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記空気透過性を有する部材の外側が大気に接していることを特徴とするインクジェットヘッド。
本発明によれば、外部からのインクをマニホールドに導く第1のインク流路の途中から分岐し、空気室に接続された第2のインク流路を備えるので、空気室に気液界面を形成しておくことにより空気を保持させ、インク吐出時にマニホールドに伝達されるインクの圧力変動を空気に吸収させることができると共に、ノズルからのインク吸引動作によるメンテナンス動作時などに空気室に空気を安定に保持することができるので、空気室により、インクの供給圧力の変動を吸収し、吐出安定性を維持することができると共に、空気室からの空気の流出を、簡便な構造で有効に防止することができるインクジェットヘッドを提供することができる。
また、空気室に閉じこめられる空気に接する、空気室を形成する部材の少なくとも一部が空気透過性を有するので、空気とインクが接触する気液界面において、空気がインクに溶けてしまうことによる空気の減少を、空気透過性を有する部材を透過して空気室に供給される空気により、補充することができ、簡便な構造で長期間にわたり圧力変動の吸収効果を維持することができるインクジェットヘッドを提供することができる。
以下に本発明の一実施形態につき図面を参照して説明する。ただし、以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
まず図1を参照して、本発明の一実施形態のインクジェットプリンタの全体構成について説明する。図1は本発明の一実施形態のインクジェットプリンタの全体構成図である。
インクジェットプリンタ1は、記録媒体Pに対してインクを吐出し、記録媒体P上に画像を記録するものである。インクジェットプリンタ1には、図示しない搬送手段が備わっており、この搬送手段が記録媒体Pを、図1における記録領域Cを通過させながら主走査方向Aと直交した副走査方向に搬送するようになっている。
記録領域Cの上方には、主走査方向Aに沿って延在するキャリッジレール2が配置されていて、このキャリッジレール2には、キャリッジレール2によって案内されるキャリッジ3が移動自在に設けられている。
キャリッジ3は、記録媒体Pに対してインクを吐出するインクジェットヘッド4を搭載し、キャリッジレール2に沿ってホームポジション領域Bからメンテナンス領域Dにかけて矢印A方向に移動するようになっている。
この主走査中にインクジェットヘッド4が、記録媒体Pに向けてインクdを吐出することで記録媒体Pに画像を形成する。ノズルからのインク吐出方向が垂直下向きとなるようにインクジェットヘッド4が垂直置きされて設置される。
本実施形態に係るインクジェットプリンタ1では、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の4色のインクを吐出できるよう、合計で4個のインクジェットヘッド4がキャリッジ3に設置されている。図1においては、3個のインクジェットヘッド4,4、4が矢印A方向に1列に配置されていて、この矢印A方向に並んだインクジェットヘッド4,4、4の中央のインクジェットヘッド4の奥側(紙面垂直方向の奥側)にその他の1個のインクジェットヘッド4(不図示)が配置されている。
これら各インクジェットヘッド4には、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のインクを貯蔵するインクタンク5が、それぞれインク供給管6を介して連結されている。つまり、インクタンク5内のインクは、インク供給管6によって各インクジェットヘッド4に供給されるようになっている。
メンテナンス領域Dには、インクジェットヘッド4に対してメンテナンスを行うメンテナンスユニット7が設けられている。このメンテナンスユニット7には、インクジェットヘッド4の吐出面41aを覆って、ノズル内のインクを吸引するための複数の吸引キャップ8と、吐出面41aに付着したインクを拭き取る清掃ブレード9と、インクジェットヘッド4から空吐出されたインクを受けるインク受器10と、吸引ポンプ11と、廃インクタンク12とが設けられている。
吸引キャップ8は吸引ポンプ11を介して廃インクタンク12と連通しており、メンテナンス動作時には上昇してインクジェットヘッド4の吐出面41aを覆うようになっている。吸引キャップ8,8,…は、上述のように上昇した時に全てのインクジェットヘッド4の吐出面41aを覆うことができるよう、各インクジェットヘッド4に対応するように4個配列されている。
吸引ポンプ11はシリンダーポンプやチューブポンプを有して構成されていて、吸引キャップ8が吐出面41aを覆った状態で作動することにより、ノズル42(後述)からインクジェットヘッド4内部のインクを異物とともに吸引するための吸引力を発生するようになっている。
本実施形態では吸引ポンプ11として図5に示すチューブ式ポンプを用いる。図8に示すように吸引ポンプ11は、チューブ30と、加圧ローラ32と、2つの加圧コロ33,34と、チューブホルダー31とを備える。チューブ30の上端の吸入側開口部は吸引キャップ8に接続される。チューブ30の下端の排出側開口部は廃インクタンク12に挿入されている。チューブ30の中間部はチューブホルダー31と加圧ローラ32とにより挟み込まれるようにして加圧ローラ32の外周に沿った円弧形状に曲げられた形に矯正されて保持される。
2つの加圧コロ33,34は、加圧ローラ32の外周に付設される。2つの加圧コロ33,34は加圧ローラ32の外周面から加圧ローラ32の半径方向に突出して回転自在に取り付けられている。2つの加圧コロ33,34は互いに加圧ローラ32の中心軸回りに180度を成す位置に取り付けられる。一方、チューブホルダー31は、加圧ローラ32の中心軸回りに180度より大きな角度、例えば210度程度の角度範囲に亘ってチューブ30を矯正するように形成される。以上の角度は一例であって、2つの加圧コロ33,34により同時にチューブ30を潰す期間を設けることが吸引力を発揮するために有効である。また、加圧コロを3以上設けても良い。加圧コロを3以上設ける場合には、そのうち2つの加圧コロで加圧ローラ32の回転中常に同時にチューブを潰しているように構成することが吸引力を発揮するために有効である。
さて、2つの加圧コロ33,34は、加圧ローラ32の回転に伴って公転運動する。2つの加圧コロ33,34は、チューブ30の円弧状に矯正されている部分を通過するときには、チューブ30を潰しながら移動する。チューブ30は加圧コロ33,34が通過した後はその弾性により元の形状に回復する。
加圧ローラ32は図示しないモータにより駆動され、その中心軸回りに回転する。すなわち、加圧ローラ32は自転運動し、回転中チューブホルダー31との距離は一定である。
吸引力を発揮させるためには、加圧ローラ32を矢印E方向に回転させる。加圧ローラ32を矢印E方向に回転させると、同じく矢印E方向に加圧コロ33,34が公転して加圧コロ33,34がチューブ30を潰す位置が移動する。本実施形態では加圧ローラ32の回転数を調節することにより吸引ポンプ11の出力を制御する。
ホームポジション領域Bには、インクジェットヘッド4を保湿する保湿ユニット13が設けられている。保湿ユニット13には、インクジェットヘッド4が待機状態にあるとき、吐出面41aを覆うことでインクジェットヘッド4のインクを保湿する4個の保湿キャップ14が設けられている。これら4個の保湿キャップ14,14,…は、4個のインクジェットヘッド4の吐出面41aを同時に覆うことができるよう、インクジェットヘッド4の配列に対応して配列される。
制御部は、CPU(中央演算装置)と、メモリとを有して構成され、インクジェットプリンタ1の各構成要素を制御するようになっている。メモリには、記録媒体Pに形成する画像のデータや、インクジェットプリンタ1の各構成要素を制御するためのプログラムが記憶されており、このメモリ内の画像データやプログラムに基づいて各構成要素に制御信号を送信するようになっている。
次に、図2〜図4を参照して本発明に係るインクジェットヘッド4について説明する。
図2は本実施形態のインクジェットヘッド4の分解斜視図であり、図3は本実施形態のインクジェットヘッド4の側面図である。また、図4は本実施形態のインクジェットヘッド4の空気室及びマニホールドとインク供給室との接続状態を示す模式図である。
本実施形態のインクジェットヘッド4には、インクを吐出するインクジェットヘッドチップ(以下「ヘッドチップ」と称す。)41が設けられている。ヘッドチップ41は矢印X方向に長尺な外形をしていて、その吐出面(先端面)41aには多数のノズル42が矢印X方向に配列されている。この矢印X方向に連続して設けられたノズル42の列をノズル列42aということとする。本実施の形態のインクジェットヘッド4は、ノズル列42aが1列設けられている。インクジェットヘッド4は矢印X方向(ノズル列方向)と図1に図示された主走査方向Aとが直交するようにキャリッジ3に搭載される。
図3に示すように、ヘッドチップ41の一方の側面にはインク供給口43が設けられていて、ヘッドチップ41の内部に形成されたインク流路44を介して、インク供給口43とノズル42とが連続するようになっている。インク流路44の一部は圧力室を形成しており、図示しない圧電素子の作用により圧力を変動させて、インク滴をノズル42から吐出させる構造になっている。
このように、ヘッドチップ41には、複数のノズル42と、複数のノズル42に対応して設けられた複数の圧力室が矢印X方向に配列されて設けられている。本発明では、ヘッドチップ41において、この圧力室の配列方向に沿って延びる面を側面と称する。また、後述するマニホールド48の側面についても同様に定義される。
ヘッドチップ41の一方の側面には、インク供給口43に連結されて、外部からのインクをヘッドチップ41に導く1つのマニホールド48が接着固定されている。マニホールド48は、耐インク性に優れた材料からなり、共通インク室480を形成するための凹みが形成されている。マニホールド48の一端部には、共通インク室480にインクを流入させるインク流路481が一体的に設けられている。
また、前記マニホールド48と前記筐体フレーム53の間における、前記マニホールド48の側面には、図3に示すように、インクヒータ49がマニホールド48に接触するように設けられている。このインクヒータ49は、マニホールド48の共通インク室480に導入されたインクを所定の温度に加熱するために設けられるものである。
さらに、前記マニホールド48と前記筐体フレーム53の間に、少なくともインクヒータ49を包含するように接着剤が充填されており、これにより筐体フレーム53とインクヒータ49及びマニホールド48が接着固定されている。
このようなインクジェットヘッド4にかかるインク圧を安定させるために、ヘッドチップを挟んでマニホールド48の反対側に空気室形成部材58が設置されている。空気室形成部材58は、耐インク性に優れた材料からなり、空気室580を形成するための凹みが形成されている。空気室形成部材58の一端部には、空気室580にインクを流入させるインク流路581(本実施形態における第2のインク流路に相当)が一体的に設けられている。なお、空気室形成部材58において、空気室580に閉じこめられる空気501に接する、空気室形成部材58の少なくとも一部が空気透過性を有しているが、その詳細は後述する。
また、ヘッドチップ41の下部には、吐出面41aが露出するように、マニホールド48、空気室形成部材58及びヘッドチップ41を保持する保持板51が取り付けられている。この保持板51の一端部には、マニホールド48のインク流路481及び空気室形成部材58のインク流路581を保持して、インク流路481及びインク流路581にインクを流すインク供給室52が形成されている。インク供給室52は、ヘッドチップ41のノズル列方向の一端側に配置され、インク流路481及びインク流路581に接続されている。インク流路581と空気室580の接続部は、空気室580を形成する壁面においてヘッドチップ41のインク入口側よりもノズル42側により近い位置に形成されている。
インク供給管6からのインクはフレームインク流路55からインク供給室52に入り、インク供給室52とマニホールド48を連結するインク流路481とインク供給室52と空気室580を連結するインク流路581とに分岐する。インク流路481を通過したインクは、共通インク室480を通ってインク供給口43からヘッドチップ41へ供給される。インク流路581を通過したインクは、空気室580へ供給される。フレームインク流路55からインク500を充填すると空気室580には、空気501が封じ込められる。実使用状態においては、図4に示すように、ノズル42を下側とした場合、空気室580の所定高さまでインク500が充填され、その上部には空気501が閉じ込められている。
本実施形態においては、フレームインク流路55と、インク供給室52と、インク供給室52とマニホールド48を連結するインク流路481とにより第1のインク流路が構成されている。なお、インク溜めとなるインク供給室52を設けない構成としても良い。
空気室580は、インク流路581により、外部からのインクをマニホールド48に導く第1のインク流路と分岐されており、空気室580からインクジェットヘッドチップ41への空気501の流出が抑制される。
また、インク流路581と空気室580の接続部は、空気室580を形成する壁面においてヘッドチップ41のインク入口側よりもノズル42側により近い位置に形成されていることにより、インク吐出方向を垂直下向きになるように垂直置きした場合、容易に空気室580の上部に空気501を保持させるようにすることができ、特に、前述のメンテナンスプロセスにおけるノズルからのインクの吸引時に空気501を維持しやすく好ましい。
インクジェットヘッド4が移動する際に発生するインクの圧力変化は、空気室形成部材58のインク流路581から空気室580に伝えられ、空気501の体積変化によって吸収され、インクジェットヘッド4内のインク圧力がインクの吐出特性に影響しない程度の小さな変化に抑制される。このような圧力吸収の性能をより高めるために、インク供給室52と空気室580を連結するインク流路581の抵抗は、インク供給室52とマニホールド48を連結するインク流路481の抵抗よりも小さくすることが好ましい。流路の抵抗を下げるには流路断面積を大きくすればよい。
また、本実施形態においては、マニホールド48がヘッドチップ41の一方の側面に配設された構成において、空気室580がヘッドチップ41の他方の側面に配設され、ヘッドチップ41の側面が空気室580を形成する壁面の一部を形成しているので、インクジェットヘッドの小型化が可能になると共に、インク吐出時のヘッドチップ41の圧電素子の振動を空気室580の液体(インク500)が吸収することが可能になり、振動が外部に伝わるのを抑制でき好ましい態様である。
そして、ヘッドチップ41の図示しない各圧電素子に対して制御部からの制御信号を送信するヘッド駆動基板46が、フレキシブル配線板47を介して接続されている。このヘッド駆動基板46には、インクヒータ49に対して電力供給を行うヒータ用回路が形成されていて、このヒータ用回路には、インクヒータ49の電熱線が電線50を介して電気的に接続されている。また、温度を検知するための温度センサ45も同様に、図示しない電線によりヒータ用回路に電気的に接続されている。この温度センサ45は、インクヒータ49よりもヘッドチップ41に近接して配置されている。
ヘッド駆動基板46には、コネクタ461が設けられており、コネクタ461には、入力端子61と出力端子62とを有するフレキシブル配線板60の出力端子62がそれぞれ接続されている。そして、フレキシブル配線板60の入力端子61には、図示しない電源及び制御部が電気的に接続されていて、このフレキシブル配線板60を介して、制御信号及び電力がヘッド駆動基板46に供給されるようになっている。
そして、図2に示すようにインクジェットヘッド4には、上記したヘッドチップ41、マニホールド48、空気室形成部材58、ヘッド駆動基板46、保持板51などのインクジェットヘッド4の構成要素が取り付けられ、収納、固定される筐体フレーム53と、筐体フレーム53を覆うカバー54が設けられている。この筐体フレーム53には、保持板51のインク供給室52に連結してインクを供給するフレームインク流路55が設けられていて、このフレームインク流路55には、インク供給管6が連結されるようになっている。また、筐体フレーム53の内部には、ヘッド駆動基板46を支持する支持梁56が設けられている。
カバー54の上部には開口57が設けられていて、インクジェットヘッド4の組立後においては、この開口57からフレキシブル配線板60の入力端子61が外部に露出するようになっている。
次に、図5〜図7を参照して本実施形態の空気室形成部材58について詳細に説明する。
本発明の空気室形成部材58において、空気室580に閉じこめられる空気501に接する、空気室形成部材58の少なくとも一部が空気透過性を有している。
本実施形態では、実使用状態において、図4に示すように、ノズル42を下側とした場合、空気室580の所定高さまでインク500が充填され、その上部には空気501が閉じ込められている。そこで、空気室形成部材58のうち、この層状の空気501の上面に接する部分を空気透過性を有している部材で構成している。また、空気透過性を有する部材の外側が大気に接している。また、空気透過性を有する部材の空気透過性は、5×10-8[cm3][cm]/[sec][cm2][cmHg]程度が好ましく、この空気透過度はJIS規格の気体透過度試験方法を応用して行った。
空気室形成部材58は、ヘッドチップ41との間で、空気室58を形成する部材であり、アクリル、ポリエーテルイミド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート等の合成樹脂材により形成されている。中でも、寸法精度、透明性の点でポリエーテルイミドが好ましい。
このような空気室形成部材58は、成形型を用いて合成樹脂によって型成形されるので、所定値以上の厚みを有しており、空気透過性を有していない。
また、空気室形成部材58はヘッドチップ41に直接接着される。通常の接着では接着しようとする被接着物同士を正確に位置合わせして、仮固定してから、空気室形成部材58の周囲を接着剤によって封止した後、更に、加熱硬化される。
このような方法で、空気室形成部材58とヘッドチップ41を接合する場合においては、隙間を完全になくすことが極めて困難であるため、微少な隙間を埋める接着剤部分を通過した空気が空気室58に補充される。しかしながら、このような微少な隙間を通過する空気の量は極めて少なく、十分な補充ができない。
そこで、本実施形態では、空気室形成部材58において、層状の空気501の上面に接する部分に空気501に連通する開口部を設け、該開口部を空気透過性を有している部材で覆うように構成している。
図5は、空気室形成部材58の模式図で、(a)は斜視図、(b)は、ヘッドチップ41に、空気室形成部材58とマニホールド48が取り付けられた状態を示す断面図である。
図6は、空気室形成部材58の他の例の模式図で、(a)は斜視図、(b)は、ヘッドチップ41に、空気室形成部材58とマニホールド48が取り付けられた状態を示す断面図である。
図7は、空気室形成部材58の他の例の模式図で、(a)は斜視図、(b)は、ヘッドチップ41に、空気室形成部材58とマニホールド48が取り付けられた状態を示す断面図である。
なお、図5〜図7は、駆動回路基板46等の駆動装置を図示していないが、実際には、前記したように、駆動回路基板46等の駆動装置が、ヘッドチップ41に取り付けられている。
図5において、空気室形成部材58の、層状の空気501の上面に接する部分に貫通孔である開口部582が開設されており、空気室580の内部と連通している。開口部582の大きさは、その面積(開口部が複数ある場合は総面積)が概ね10mm2〜30mm2としている。開口部582の数は、少なくとも1つ形成されていればよいが、複数設けても良い。
583は、開口部582を覆う空気透過性を有するフィルムであり、空気室形成部材58とフィルム583の両者は熱圧着や超音波溶着あるいは接着などの加工方法によって固着している。開口部582を有する空気室形成部材58は前述のように合成樹脂材料により成形加工されている。フィルム583は空気透過性や耐インク性などを考慮して、ポリエチレンやナイロン等の高分子樹脂による単層または多層構造薄膜シートとなっていて、前記空気室形成部材58に形成された開口部582を封止してインク漏れがない密閉形状を得るために、前述の加工方法により前記空気室形成部材58に固着されている。
フィルム583の厚みは、空気透過性と強度を考慮して、概ね0.05mm〜0.2mmとしている。フィルム583として半透膜を用いても良い。
図6において、空気室形成部材58の、層状の空気501の上面に接する部分に貫通孔であるメッシュ状の開口部585が開設されており、空気室580の内部と連通している。584は、開口部585を封止するための接着剤である。
かかる空気室形成部材58をヘッドチップ41に接着する際の工程について説明すると、まず、空気室形成部材58をヘッドチップ41の所定の取り付け位置に位置合わせする。このとき、空気室形成部材58をヘッドチップ41との間には接着剤は介在されていないため、両者の位置合わせは容易であり、簡単に所定の位置に位置合わせすることができる。
空気室形成部材58の位置合わせが完了したら、接着剤584を開口部585を含む空気室形成部材58の周囲に塗布する。本例ではメッシュ状の開口部585は、開口部585の径が100μm〜300μm程度のものを使用しているが、塗布された接着剤584は、自重により徐々に開口部585への流下を開始し、ここから流れ出ようとするが、表面張力により、所定の接触角をなすメニスカスを形成する。従って、接着剤584は開口部585から空気室580に流れ出ることはない。このように接着剤584は表面張力により膜をつくるため、空気透過性を有し、かつ、インク漏れがない密閉形状の空気室がより管便に形成できる。ここで、開口部585の径とは、断面が円形の場合はその直径をさし、断面が円形でない場合は、同一面積の円形に置き換えた場合の直径(円相当径)をさす。
このように、本実施形態では、接着剤584は、開口部585を封止すると同時に、空気室形成部材58とヘッドチップ41との接着を行う接着剤となる。この接着剤584がヘッドチップ41との境界部分において、空気室形成部材58の周囲を完全に囲むように設けられていることで、空気室形成部材58の周囲を接着剤によって封止する機能も果たしている。このことにより、封止作業が容易になる。
このような材料には、空気透過性を有することが必要であるとともに、局部的にインクと接触するために耐インク性に優れているといった性能も要求される。
このような要求特性を満たす接着剤として、例えばウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ゴム系接着剤、シリコン系接着剤等を用いることができる。これらの材料の中で、空気透過性の高いシリコン系接着剤が好ましい。
接着剤584の厚みは、空気透過性と強度を考慮して、概ね0.5mm〜3mmとしている。
また、開口部585を封止する接着剤と、空気室形成部材58とヘッドチップ41との接着を行う接着剤とを別の接着剤を用いるようにしても良い。何れか一方の接着剤を塗布し、接着剤が固化してから、もう一方の接着作業(接着剤の塗布)を行う。この場合、開口部585を封止する接着剤の空気透過率が、空気室形成部材58とヘッドチップ41との接着を行う接着剤の空気透過率より大きくなるように接着剤を選択することが好ましい。空気室形成部材58とヘッドチップ41との接着を行う接着剤を通過して空気室58内のインク500内に空気が侵入してしまい、正常なインク吐出が阻害される事態を回避できる。
図7において、空気室形成部材58の、層状の空気501の上面に接する部分に貫通孔である円形の開口部587が開設されており、空気室580の内部と連通している。586は、開口部587に取り付けられた空気透過性を有し、一端が閉鎖されたチューブである。チューブ586は、空気浸透や耐インク性などを考慮して、本実施例ではポリエチレンやナイロン等の高分子樹脂材料による単層または多層構造チューブを採用しているが、空気透過性を有する材料であればよい。開口部587に空気透過性を有し、一端が閉鎖されたチューブ586を差し込むことにより、より簡便に空気透過部を形成できる。
チューブの厚さは、空気透過性と強度を考慮して、概ね0.5mm〜2mmがとしている。
本実施形態では1つの開口部587、チューブ586が設けられているが、その数は特に問わない。また、その平面形状も、チューブ586が収容可能であれば特に問わず、図示するような円形状に限らず、例えば矩形状、楕円形状等任意である。
以上のように、本実施形態のインクジェットヘッド4は、空気室に閉じこめられる空気に接する、空気室を形成する部材の少なくとも一部が空気透過性を有するので、空気とインクが接触する気液界面において、空気がインクに溶けてしまうことによる空気の減少を、空気透過性を有する部材を透過して空気室に供給される空気により、補充することができ、簡便な構造で長期間にわたり圧力変動の吸収効果を維持することができる。
また、空気室形成部材58のインク500に接する部分は、空気透過性を有しない部材で構成することにより、空気室形成部材58を通過して空気室58内のインク500内に空気が侵入してしまい、正常なインク吐出が阻害される事態を回避できるため好ましい。
次に、インクジェットプリンタ1による画像形成時における動作について説明する。
インクジェットプリンタ1の電源がONとなると、インクジェットプリンタ1の各部に対して給電が行われる。
その後、画像記録の開始指示が入力されると、キャリッジ3の往復走査が開始されると共に、制御部は、画像データを基とした制御信号をヘッド駆動基板46及びその他の駆動部に送信し、画像記録を開始する。搬送手段に搬送される記録媒体P上には、インクジェットヘッド4からインクが吐出されて画像が形成される。
そして、インクジェットヘッド4の吐出状態を回復するためのメンテナンスタイミングになると、制御部は、各部を制御してインクジェットヘッド4のメンテナンスを行わせる。詳細に説明すると、制御部は、メンテナンスタイミングに伴って走査用モータを制御し、インクジェットヘッド4と吸引キャップ8とが対峙する位置までキャリッジ3を移動させる。インクジェットヘッド4と吸引キャップ8とが対峙すると、制御部は、昇降用モータを制御して、インクジェットヘッド4の吐出面41aと吸引キャップ8とが密着するまでメンテナンスユニット7を上昇させる。
メンテナンスユニット7の上昇完了後、制御部は、所定時間だけ吸引キャップ8内部が吸引されるように吸引ポンプ11を制御する。
ここで、図8を参照して、本実施形態のインクジェットヘッドの吸引によるメンテナンスプロセスにおけるインクと空気の移動形態を説明する。
吸引ポンプ11の作動により、インクジェットヘッド4内部が負圧になる。空気室580の上流側のインク流路581も負圧になり、空気室580に貯まったインクは、インク流路581から流れ出るようになっている。
このとき、空気室580における空気501が膨張し、インク500と空気501の気液界面Mがインク流路581側に引き寄せられることになる。
従来技術のインクジェットヘッドにおいては、通常の使用状態で共通インク室にインクが充填されていると共に空気が保持されており、ノズルからインクを吸引するメンテナンス動作時には、マニホールドに保持されている空気までが排出されてインクに置換されることがあり、かかる場合、先にも述べたように圧力変動を吸収できなくなり、安定吐出に支障を斉らす虞がある。
本実施形態のインクジェットヘッドでは、外部からのインクをマニホールド48に導く第1のインク流路の途中から分岐し、空気室580に接続されたインク流路581を備えるので、ノズルからのインク吸引動作によるメンテナンス動作時に空気室580に空気501を安定に保持することができるので、空気室580からの空気501の流出を、簡便な構造で有効に防止することができる。
また、インク流路581と空気室580の接続部は、空気室580を形成する壁面においてヘッドチップ41のインク入口側よりもノズル42側により近い位置に形成されていることにより、インク吐出方向を垂直下向きになるように垂直置きした場合、容易に空気室580の上部に空気501を保持させるようにすることができ、メンテナンスプロセスにおけるノズルからのインクの吸引時に空気501を維持しやすい。
また、図8において、吸引前の気液界面Mと空気室上壁面との距離をH1、吸引時の気液界面Mと空気室上壁面との最大距離をH2、インク流路581の接続部の上端と空気室上壁面との距離をH3としたとき、このH2がH3よりも小さくなるように吸引圧力やH3を設定しておけば、吸引時の空気室580内部の空気501の流出防止がより確実となるために好ましい。
吸引時に、空気室580のインク500に作用する負圧をP1(気圧)としたとき、空気501の圧力は1(気圧)であるので、1/P1=H2/H1の関係が成り立つ。従って、設定の目安としては、例えば、P1が0.5(気圧)であれば、H2はH1の2倍になるので、これよりH3が大きくなるように設定すればよい。
例えば、空気室形成部材58を、空気室内部の気液界面Mを目視確認できるように、透光性の部材で構成し、実験的に、H2がH3よりも小さくなるように吸引圧力やH3を設定しておけばよい。
次に、画像記録時の圧力変動の吸収効果について説明する。
まず、インクジェットヘッド4を用いて記録を行う前に、以下の実験を行った。
図2〜4に示す空気室形成部材58により空気室580を設けたインクジェットヘッド4と、空気室580のないマニホールド48だけの場合のインクジェットヘッドとを、図1に示すインクジェットプリンタ1に装着し、ヘッドを実使用状態と同じように往復運動させてヘッドのノズル部分で発生した圧力変動を測定すると図9に示す通りであった。
図9において、走査時のノズル内の圧力の変化を表す。横軸は時間であり、縦軸はノズル内の圧力Pである。また、点線は空気室580なしのヘッド、実線は空気室580有りのヘッドについて測定データを示している。
通常、キャリッジの往復走査時の加速度により圧力変動が生じるが、(a)キャリッジの往復走査時にインクジェットヘッドがインク供給管を引く関係となる方向では、ノズル内の負圧が生じる。また、(b)キャリッジの往復走査時にインクジェットヘッドがインク供給管を押す関係となる方向では、正圧が生じる。
空気室580のない場合には、上記(a)、(b)に対応して、負圧側と正圧側に2kPa程度の圧力変化を示したのに対し、空気室580を設けた場合には、圧力変化がほとんどなく、実用上問題のない圧力変化になった。
実際の画像記録においても、本実施形態のインクジェットヘッド4は、安定吐出が可能であり、良好な記録状態を保つことができた。一方、空気室580のないマニホールド48だけの場合のインクジェットヘッドは、圧力変動による吐出の不安定性により良好な記録状態を保つことができなかった。
また、本実施形態のインクジェットヘッド4は、3ヶ月間放置した場合であっても空気室580の空気501が消失することはなく、良好な印字を行うことができた。一方、図5〜7に示すような開口部を設けず、空気透過性を有しない空気室形成部材を用いた場合は、1ヶ月間放置した場合に空気室580の空気501が消失し、良好な印字を行うことができなかった。
続いて図10により本発明の他の実施形態例を示す。本例は、上述の実施形態例とは以下の点が異なる。本実施の形態のインクジェットヘッド400は、ノズル列42aが2列設けられている。
図10に示すように、ヘッドチップ41の両側面にはインク供給口43が設けられていて、ヘッドチップ41の内部に形成されたインク流路44を介して、インク供給口43とノズル42とが連続するようになっている。インク流路44の一部は圧力室を形成しており、図示しない圧電素子の作用により圧力を変動させて、インク滴をノズル42から吐出させる構造になっている。
ヘッドチップ41の両側面には、インク供給口43に連結されて、外部からのインクをヘッドチップ41に導く2つのマニホールド48が接着固定されている。マニホールド48の一端部には、共通インク室480にインクを流入させるインク流路481が一体的に設けられている。
このようなインクジェットヘッド400にかかるインク圧を安定させるために、2つのマニホールド48の側面に2つの空気室形成部材58が設置されている。前述の実施形態と同様に空気室形成部材58において、空気室580に閉じこめられる空気501に接する、空気室形成部材58の少なくとも一部が空気透過性を有しており、本実施形態においても図5〜図7に示すような空気室形成部材58を採用している。
インク供給管6からのインクはフレームインク流路55からインク供給室52に入り、インク供給室52と2つのマニホールド48を連結する2つのインク流路481とインク供給室52と2つの空気室580を連結する2つのインク流路581とに分岐する。インク流路481を通過したインクは、共通インク室480を経由してインク供給口43からヘッドチップ41へ供給される。インク流路581を通過したインクは、空気室580へ供給される。フレームインク流路55からインク500を充填すると空気室580には、空気501が封じ込められる。実使用状態においては、図10に示すように、空気室580の所定高さまでインク500が充填され、その上部には空気501が閉じ込められている。
空気室580は、インク流路581により、外部からのインクをマニホールド48に導く第1のインク流路から分岐されており、空気室580からインクジェットヘッドチップ41への空気501の流出が抑制される。
また、空気室580に閉じこめられる空気501に接する、空気形成部材58の少なくとも一部が空気透過性を有するので、空気501とインク500が接触する気液界面において、空気501がインク500に溶けてしまうことによる空気の減少を、空気透過性を有する部材を透過して空気室に注入された空気により、補充することができ、長期間にわたり圧力変動の吸収効果を維持することができる。
インクジェットヘッド400が移動する際に発生するインクの圧力変化は、空気室形成部材58のインク流路581から空気室580に伝えられ、空気501の体積変化によって吸収され、インクジェットヘッド400内のインク圧力がインクの吐出特性に影響しない程度の小さな変化に抑制される。このような圧力吸収の性能をより高めるために、インク供給室52と空気室580を連結するインク流路581の抵抗は、インク供給室52とマニホールド48を連結するインク流路481の抵抗よりも小さくすることが好ましい。流路の抵抗を下げるには流路断面を大きくすればよい。
そして、ヘッドチップ41の図示しない各圧電素子に対して制御部からの制御信号を送信する2つのヘッド駆動基板46のそれぞれが、フレキシブル配線板47を介して接続されている。このヘッド駆動基板46には、インクヒータ49に対して電力供給を行うヒータ用回路が形成されていて、このヒータ用回路には、インクヒータ49の電熱線が電線50を介して電気的に接続されている。また、温度を検知するための温度センサ45も同様に、図示しない電線によりヒータ用回路に電気的に接続されている。この温度センサ45は、インクヒータ49よりもヘッドチップ41に近接して配置されている。
2つのヘッド駆動基板46には、それぞれコネクタ461が設けられており、これらのコネクタ461には、1つの入力端子61と2つの出力端子62とを有するフレキシブル配線板60の出力端子62がそれぞれ接続されている。そして、フレキシブル配線板60の入力端子61には、図示しない電源及び制御部が電気的に接続されていて、このフレキシブル配線板60を介して、制御信号及び電力がヘッド駆動基板46に供給されるようになっている。
以上のように、本実施形態のインクジェットヘッドによれば、外部からのインクをマニホールドに導く第1のインク流路の途中から分岐し、空気室に接続された第2のインク流路を備えるので、空気室に気液界面を形成しておくことにより空気を保持させ、インク吐出時にマニホールドに伝達されるインクの圧力変動を空気に吸収させることができると共に、ノズルからのインク吸引動作によるメンテナンス動作時などに空気室に空気を安定に保持することができるので、空気室により、インクの供給圧力の変動を吸収し、吐出安定性を維持することができると共に、空気室からの空気の流出を、簡便な構造で有効に防止することができるインクジェットヘッドを提供することができる。
また、空気室に閉じこめられる空気に接する、空気室を形成する部材の少なくとも一部が空気透過性を有するので、空気とインクが接触する気液界面において、空気がインクに溶けてしまうことによる空気の減少を、空気透過性を有する部材を透過して空気室に注入された空気により、補充することができ、長期間にわたり圧力変動の吸収効果を維持することができるインクジェットヘッドを提供することができる。
なお、本発明に係るインクジェットヘッド及びインクジェットプリンタとしては、前記した実施形態に限るものではなく、他の構成のものにも適用可能である。
本発明のインクジェットヘッドは、上記説明のヘッドが移動する、所謂シリアルプリント方式のインクジェットプリンタのみならず、ノズルを並列に多数並べたラインプリント方式のインクジェットプリンタにも適用可能であり、有効である。
また、インクジェットヘッドは、ヘッドチップに圧電素子を備える構成とは限らず、例えばヒータを備える構成としてもよい。
また、マニホールドや空気室の形状や位置関係等も適宜変更して実施可能である。
例えば、図10の他の実施形態ではマニホールド48を2つ有するインクジェットヘッド400において、2つのマニホールドの側面のそれぞれに空気室580を設けた構成を例示して説明したが、空気室580は2つでなくともよく、1つの空気室580がいずれかのマニホールド48に備えられていてもよい。
さらには、図2の実施形態において、空気室580をマニホールド48の側面に設けるようにしても良い。
本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタの概略を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係るインクジェットヘッドの分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係るインクジェットヘッドの側面図である。 本発明の一実施形態に係るインクジェットヘッドの空気室及びマニホールドとインク供給室との接続状態を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る空気室形成部材の模式図で、(a)は斜視図、(b)は、ヘッドチップ41に、空気室形成部材とマニホールドが取り付けられた状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る空気室形成部材の他の例の模式図で、(a)は斜視図、(b)は、ヘッドチップ41に、空気室形成部材とマニホールドが取り付けられた状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る空気室形成部材の他の例の模式図で、(a)は斜視図、(b)は、ヘッドチップ41に、空気室形成部材とマニホールドが取り付けられた状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るインクジェットヘッドの吸引によるメンテナンスプロセスにおけるインクと空気の移動形態を説明するための模式図である。 本発明のインクジェットヘッド及び従来のインクジェットヘッドにおけるノズル位置での圧力変動を示すグラフである。 本発明の他の実施形態に係るインクジェットヘッドの側面図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
4、400 インクジェットヘッド
41 ヘッドチップ(インクジェットヘッドチップ)
41a 吐出面(先端面)
42 ノズル
42a ノズル列
48 マニホールド
49 インクヒータ
53 筐体フレーム
P 記録媒体
X ノズル列方向

Claims (13)

  1. ノズル列を有するインクジェットヘッドチップと、
    前記インクジェットヘッドチップの一方の側面に配設され、該インクジェットヘッドチップにインクを導くマニホールドと、
    外部からのインクを前記マニホールドに導く第1のインク流路とを備えるインクジェットヘッドであって、
    前記インクジェットヘッドチップの他方の側面に配設された空気室と、
    前記第1のインク流路の途中から分岐し、前記空気室に接続された第2のインク流路とを備え、
    前記空気室に閉じこめられる空気に接する、前記空気室を形成する部材の少なくとも一部が空気透過性を有することを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 請求項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
    前記インクジェットヘッドチップの側面が前記空気室を形成する壁面の一部を形成していることを特徴とするインクジェットヘッド。
  3. ノズル列を有するインクジェットヘッドチップと、
    前記インクジェットヘッドチップの両側面に配設され、該インクジェットヘッドチップにインクを導くマニホールドと、
    外部からのインクを前記マニホールドに導く第1のインク流路とを備えるインクジェットヘッドであって、
    前記マニホールドの側面に配設された空気室と、
    前記第1のインク流路の途中から分岐し、前記空気室に接続された第2のインク流路とを備え、
    前記空気室に閉じこめられる空気に接する、前記空気室を形成する部材の少なくとも一部が空気透過性を有することを特徴とするインクジェットヘッド。
  4. ノズル列を有するインクジェットヘッドチップと、
    前記インクジェットヘッドチップにインクを導くマニホールドと、
    外部からのインクを前記マニホールドに導く第1のインク流路とを備えるインクジェットヘッドであって、
    空気室と、
    前記第1のインク流路の途中から分岐し、前記空気室に接続された第2のインク流路とを備え、
    前記空気室に閉じこめられる空気に接する、前記空気室を形成する部材の少なくとも一部が空気透過性を有すると共に、
    前記第2のインク流路と前記空気室の接続部は、前記空気室を形成する壁面において、インク吐出方向を垂直下向きになるように垂直置きした場合の前記空気室内の空気とインクとの境界よりもノズル側の位置であり、且つ、前記インクジェットヘッドチップのインク入口側よりもノズル側により近い位置に形成されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  5. 請求項4に記載のインクジェットヘッドにおいて、
    前記マニホールドは、前記インクジェットヘッドチップの一方の側面に配設され、
    前記空気室は、前記インクジェットヘッドチップの他方の側面に配設されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  6. 請求項5に記載のインクジェットヘッドにおいて、
    前記インクジェットヘッドチップの側面が前記空気室を形成する壁面の一部を形成していることを特徴とするインクジェットヘッド。
  7. 請求項4に記載のインクジェットヘッドにおいて、
    前記マニホールドは、インクジェットヘッドチップの両側面に配設され、前記マニホールドの側面に前記空気室が配設されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  8. 請求項1乃至の何れか1項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
    前記第1のインク流路は、インク供給室を備え、前記第2のインク流路は、前記インク供給室から分岐していることを特徴とするインクジェットヘッド。
  9. 請求項1乃至の何れか1項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
    前記第2のインク流路の抵抗は、前記第1のインク流路の一部を構成し分岐部分と前記マニホールドを連結するインク流路の抵抗よりも小さいことを特徴とするインクジェットヘッド。
  10. 請求項1乃至の何れか1項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
    前記空気透過性を有する部材は、空気透過性を有するフィルムであることを特徴とするインクジェットヘッド。
  11. 請求項1乃至の何れか1項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
    前記空気透過性を有する部材は、前記空気室を形成する部材に設けられたメッシュ状の開口部を封止する空気透過性を有する接着剤であることを特徴とするインクジェットヘッド。
  12. 請求項1乃至の何れか1項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
    前記空気透過性を有する部材は、前記空気室を形成する部材に設けられた開口部に取り付けられた空気透過性を有するチューブであることを特徴とするインクジェットヘッド。
  13. 請求項1乃至12の何れか1項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
    前記空気透過性を有する部材の外側が大気に接していることを特徴とするインクジェットヘッド。
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