JP4631032B2 - ミオグロビン複合体 - Google Patents

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Description

本発明は、ヘム蛋白質複合体に関するものであり、更に詳しくは、シリカ系メソ多孔体の細孔内部にミオグロビンのヘム蛋白質を備えるヘム蛋白質内包複合体及びその用途に関するものである。本発明は、シリカ系メソ多孔体の細孔内部にミオグロビンのヘム蛋白質の活性を安定に保持して、その機能を発揮することが可能な新規ヘム蛋白質−シリカ系メソ多孔体複合体及びその機能性部材としての用途に関する新技術・新製品を提供するものである。
ヘム蛋白質の一種であるミオグロビンなどの酸素運搬蛋白質は、合成錯体では得られない特有の酸素、一酸化炭素、及び一酸化窒素を結合させる機能を有しており、また、環境に負荷を与える心配のない安全な蛋白質であることから、その多様な用途が期待される。しかし、蛋白質は、一般的に、光、酸素、熱、pH、溶媒等に対して敏感であり、それらに晒されるとすぐに変性を起こすなど、生体から取り出し、純粋な化合物にすると、不安定になる傾向がある。
蛋白質は、アミノ酸が連結されてなるポリペプチドが一定の形態に折りたたまれて立体構造を形成し、その立体構造中に活性部位を形成している。例えば、このような構造を有する酵素が不活性化する機構としては、蛋白質分解酵素により、酵素を構成するポリペプチド鎖が切断される場合や、熱、pH等の外部環境変化により、蛋白質の立体構造が変化し、活性部位が破壊される場合などがある。
これらの酵素の不活性化を防止する方法として、蛋白質分子内に、S−S結合や、グルタルアルデヒド等による架橋を新たに導入し、蛋白質分子自身の構造をrigidにする試みがなされている。しかし、これらの改変は、各酵素ごとにその方法が異なり、十分な安定性が得られない場合も多く、汎用性が低いという問題点がある。
また、様々な蛋白質の安定化に応用される方法として、種々の固定化酵素が提案されている。しかし、従来の固定化酵素では、蛋白質を直接樹脂等に固定させているため、蛋白質分解酵素により分解されたり、外部環境の変化により立体構造が変化することを防止できない。また、酵素をゲルに封じ込める包括固定化法や半透性のポリマー被膜により被覆するマイクロカプセル法が提案されている。そして、これらの方法によれば、酵素は、蛋白質分解酵素による分解を受けることがなく、安定性の向上が期待される。
しかしながら、これらの方法においては、酵素と外部を覆う構造体とは、一般的に分子サイズに合致した形では固定されていないため、酵素をゲル格子や、カプセル内にしっかりと固定できず、酵素が漏出し、失活するという不具合が生じる(特許文献1)。また、これらの方法では、外部環境の変化に伴う酵素の立体構造変化を防止する効果も低い。
一方、ポリエチレングリコール(特許文献2)や、糖脂質(非特許文献1)で、蛋白質の表面を修飾することにより、酵素の安定化を行う方法が提案されている。しかしながら、これらの方法では、酵素を覆う構造体は分子サイズに合致しておらず、構造安定性が不十分であるため、外部環境の変化に伴い酵素の立体構造が変化することを十分に防止することは困難である。
他方、いわゆる人工酵素が提案されており、例えば、金属フタロシアニンを高分子物質に結合させて酵素活性を発現させたもの(特許文献3、特許文献4)、ポルフィリンにイミダゾール基を導入して配位させ、触媒機能を高めようとするもの(非特許文献2)、等が提案されている。これらの手段によれば、酵素の安定性は向上するが、その特異性は天然の酵素にはるかに及ばない。そこで、当技術分野においては、蛋白質を安定に保持してその活性を有効に利用することが可能な新しい蛋白質高度利用技術の開発が強く要請されていた。
特開2000−139459号公報 特開平2−222698号公報 特公平2−5765号公報 特開平2−57260号公報 岡畑ら、Journal of Organic Chemistry、第60巻、2244頁(1995) Science,275,949−951(1997)
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、ヘム蛋白質を安定に担持することが可能なヘム蛋白質複合体を開発することを目標として鋭意研究を重ねた結果、特定のシリカ系メソ多孔体の細孔内部に、特定の状態でヘム蛋白質を吸着させ、ヘム蛋白質複合体を形成させることにより所期の目的を達成できことを見出し、更に研究を重ねて、本発明を完成させるに至った。本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、ミオグロビンのヘム蛋白質を、安定に、高機能性を保持して、且つ大きな吸着量で吸着担持させた新規ヘム蛋白質複合体及びその用途を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)シリカ系メソ多孔体の細孔内部にヘム蛋白質を備えるヘム蛋白質複合体であって、前記ヘム蛋白質は、前記細孔の孔の中に導入され、多量体を形成していること、該多量体は、高密度集積した蛋白質として、前記シリカ系メソ多孔体の細孔内壁に吸着されていることヘム蛋白質の活性を維持して、安定、且つ有効に発揮することで特徴付けられ、
前記シリカ系メソ多孔体が、1)ケイ素原子と酸素原子を必須成分として含む化合物の多孔体であり、2)細孔のサイズがメソ孔で、その中心細孔直径が2〜50nmであり、3)細孔容積が0.1〜1.5mLであり、4)比表面積が200〜1500mであり、5)pKaが、5〜14であり、6)表面にシラノール基(−SiOH基)を有する、シリカ系メソ多孔体であり、前記ヘム蛋白質が、ミオグロビンであり、前記シリカ系メソ多孔体の細孔内壁に吸着されているミオグロビンの重量が、シリカメソ多孔体100重量部当たり、0.5〜50重量部である、ことを特徴とするヘム蛋白質複合体。
(2)シリカ系メソ多孔体において、全細孔容積に占める、中心細孔直径の±40%の範囲内の直径を有する細孔の全容積の割合が60%以上である、及び/又は1nm又はそれより大きいd値に相当する回折角度に少なくとも1本のピークを有するX線回折パターンを示す、前記(1)に記載の複合体。
(3)前記シリカ系メソ多孔体の中心細孔直径が、3〜6nmである、前記(1)に記載の複合体。
)前記シリカ系メソ多孔体の細孔内部に、酸化触媒が更に担持されている、前記(1)に記載の複合体。
)前記(1)から()のいずれか1項に記載のヘム蛋白質複合体を機能性成分として含むことを特徴とするヘム蛋白質の活性を安定に有する機能性部材。
)ミオグロビン複合体を機能性成分として含み、ミオグロビンに吸着する酸素、一酸化炭素、又は一酸化窒素を濃縮する作用を有する、前記()に記載の機能性部材。
)ミオグロビン複合体を機能性成分として含み、有機溶媒中での触媒能を有する、前記()に記載の機能性部材。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、シリカ系メソ多孔体の細孔内部にヘム蛋白質を備えるヘム蛋白質内包複合体であって、(1)前記ヘム蛋白質は、前記細孔内部で多量体を形成している、(2)該多量体は、高密度集積した蛋白質として、前記シリカ系メソ多孔体の細孔内壁に吸着されている、ことを特徴とするものである。
本発明のヘム蛋白質複合体である、ミオグロビン複合体を具体的に説明する。本発明は、シリカ系メソ多孔体の細孔内部にミオグロビンを備えるミオグロビン複合体であって、前記ミオグロビンは前記細孔内部で多量体を形成しており、該多量体は、高密度に集積して前記シリカ系メソ多孔体の細孔内壁に吸着していることを特徴とするものである。
本発明のミオグロビン複合体は、多孔質で表面積の非常に大きいシリカ系メソ多孔体を使用し、該メソ多孔体の細孔内部にミオグロビンを吸着させたものであるために、ミオグロビンの吸着量を増大させることができる。また、このミオグロビン複合体では、シリカ系メソ多孔体の細孔中でミオグロビンの多量体を形成させ、更に、その立体構造を、メソ多孔体の細孔内壁によって保持できるために、ミオグロビンの安定性を顕著に向上させることが可能になる。
本発明のミオグロビン複合体においては、前記立体構造が、前記シリカ系メソ多孔体の細孔内壁に囲まれる状態で維持されることにより、ミオグロビンの安定性をより向上させることができる。ミオグロビンは、前記シリカ系メソ多孔体の細孔内に効率よく吸着され、また、その立体構造が、シリカ系メソ多孔体の細孔内で保持されるため、特に安定化される傾向となる。
また、本発明では、シリカ系メソ多孔体における細孔の中心細孔直径は、3〜6nmであることが好ましい。細孔の中心細孔直径を3〜6nmとすることにより、ミオグロビンの立体構造の維持が容易となるため、よりミオグロビンを安定化することができる。
また、本発明では、シリカ系メソ多孔体は、pKa5〜14のシリカ系メソ多孔体であることが好ましい。シリカ系メソ多孔体のpKaが、上記範囲内である場合は、蛋白質の変性が起こらない。
本発明のミオグロビン複合体においては、前記シリカ系メソ多孔体の細孔内部に酸化触媒が更に担持されていることが好ましい。このように、ミオグロビン複合体に更に酸化触媒を担持せしめることにより、これを、例えば、濃縮された酸素、一酸化炭素、及び一酸化窒素などを効率よく酸化するための反応に用いることができる。更に、本発明のミオグロビン複合体においては、酸化触媒を担持させることにより、有機溶媒(ベンゼン、トルエン等)中で、過酸化脂質を効率よく酸化する酵素活性を付与することができる。
次に、本発明で使用されるシリカ系メソ多孔体について説明すると、本発明において、シリカ系メソ多孔体とは、ケイ素原子と酸素原子を必須成分として含む化合物の多孔体であり、細孔のサイズがメソ孔であるものを意味するものとして定義される。ここで、メソ孔とは、中心細孔直径が2〜50nmであるものをいう。なお、中心細孔直径とは、シリカ系メソ多孔体の細孔容積(V)を細孔直径(D)で微分した値(dV/dD)を細孔直径(D)に対してプロットした曲線(細孔径分布曲線)の最大ピークにおける細孔直径を意味する。
そして、この細孔分布曲線は、シリカ系メソ多孔体を、液体窒素温度(−196℃)に冷却して窒素ガスを導入し、定容量法によりその吸着量を求め、次いで、導入する窒素ガスの圧力を徐々に増加させ、各平衡圧に対する窒素ガス吸着量をプロットして吸着等温線を得た後に、Cranston−Inklay法を適用して求めることができる曲線である。
本発明において、上記シリカ系メソ多孔体の中心細孔直径は、特に、3〜6nmであることが好ましい。中心細孔直径が3nm未満では、ミオグロビンの細孔内への吸着が不充分となる傾向があり、中心細孔直径が6nmを超えると、ミオグロビンが効率よく立体構造が保持されない傾向がある。すなわち、シリカ系メソ多孔体の中心細孔直径を上記範囲内にすることにより、ミオグロビンの吸着を効率化でき、立体構造の保持も容易となるため、ミオグロビンを更に安定化することができる。
本発明において、上記シリカ系メソ多孔体は、0.1〜1.5mL/gの細孔容積を有するものであることが好ましく、また、200〜1500mの比表面積を有するものであることが好ましい。そして、上記シリカ系メソ多孔体は、全細孔容積に占める、中心細孔直径の±40%の範囲内の直径を有する細孔の全容積の割合が60%以上の多孔体であることが好ましい。
ここで、全細孔容積に占める、中心細孔直径の±40%の範囲内の直径を有する細孔の全容積の割合が60%以上とは、例えば、中心細孔直径が3.00nmである場合、この3.00nmの±40%、すなわち、1.80〜4.20nmの範囲にある細孔の容積の合計が、全細孔容積の60%以上を占めていることを意味する。
この条件を満たす多孔体は、細孔の直径が非常に均一であることを意味し、このような細孔配列構造を有するシリカ系メソ多孔体にヘム蛋白質を吸着させることにより、ヘム蛋白質の安定性及び吸着量をより向上させることができる。なお、細孔容積は、上述のように、シリカ系メソ多孔体を液体窒素温度に冷却して窒素ガスを導入する方法(窒素吸着法)により算出することができる。
本発明において、上記シリカ系メソ多孔体は、1nm以上のd値に相当する回折角度に1本以上のピークを有するX線回折パターンを示す多孔体であることが好ましい。X線回折パターンでピークが現われる場合は、そのピーク角度に相当するd値の周期構造がシリカ系メソ多孔体中にあることを意味する。
したがって、1nm以上のd値に相当する回折角度に1本以上のピークがあることは、細孔が1nm以上の間隔で規則的に配列していることを意味する。このように、非常に規則的な細孔配列構造を有するシリカ系メソ多孔体にヘム蛋白質を吸着させることにより、ヘム蛋白質の安定性及び吸着量をより向上させることが可能になる。
本発明では、上述のシリカ系メソ多孔体における、細孔の配列状態(細孔配列構造)は、特に制限されない。シリカ系メソ多孔体としては、例えば、ヘキサゴナルの細孔配列構造を有するものや、キュービックやディスオーダの細孔配列構造を有するものが例示される。
ここで、シリカ系メソ多孔体がヘキサゴナルの細孔配列構造を有するとは、シリカ系メソ多孔体の細孔の配置が六方構造であることを意味する(Inagaki, et. al., Bull. Chem. Soc. Jpn., 69, 1449 (1996); Q. Huo et.
al., Science, 268, 1324 (1995)参照)。ヘキサゴナルの細孔配列構造としては、2d−ヘキサゴナル(2次元ヘキサゴナル)及び3d−ヘキサゴナル(3次元ヘキサゴナル)が挙げられる。本発明において好適に用いることのできる2次元ヘキサゴナルの細孔配列構造を有するシリカ系メソ多孔体は、2次元ヘキサゴナル配列構造に基づいて、六角柱状の細孔が互いに平行に規則的に形成されている。
シリカ系メソ多孔体がキュービックの細孔配列構造を有するとは、シリカ系メソ多孔体中の細孔の配置が立方構造であることを意味する(J. C. Vartuli et. al., Chem. Mater., 6, 2317, 1994; Q. Huo et.al.,
Nature, 368, 317, 1994参照)。そして、シリカ系メソ多孔体がディスオーダの細孔配列構造を有するとは、細孔の配置が不規則であることを意味する(P.
T. Tanev et. al., Science, 267, 865, 1995; S. A. Bagshaw et. al., Science, 269,
1242, 1995; R. Ryoo et. al., J. Phys. Chem., 100, 17718, 1996参照)。
シリカ系メソ多孔体が、ヘキサゴナルやキュービック等の規則的細孔配列構造を有する場合は、細孔の全てがこれらの規則的細孔配列構造である必要はない。すなわち、シリカ系メソ多孔体は、ヘキサゴナルやキュービック等の規則的細孔配列構造とディスオーダの不規則的細孔配列構造の両方を有していることが可能である。しかしながら、全ての細孔のうち、80%以上は、ヘキサゴナルやキュービック等の規則的細孔配列構造となっていることが好ましい。
本発明において、上記シリカ系メソ多孔体としては、有機基を有するシリカ系メソ多孔体、有機基を有しないシリカ系メソ多孔体が例示される。そして、いずれの多孔体の場合においても、ケイ素以外の金属元素(例えば、Al、Zr、Ti等)を更に含むことができる。なお、いずれのシリカ系メソ多孔体であっても、表面にはシラノール基(−SiOH基)が存在している。
有機基を有するシリカ系メソ多孔体とは、シリカ系メソ多孔体を構成するケイ素原子の少なくとも一部に、有機基が、炭素−ケイ素結合を形成することによって結合しているものをいう。有機基としては、例えば、アルカン、アルケン、アルキン、ベンゼン、シクロアルカン等の炭化水素から1以上の水素がとれて生じる炭化水素基や、アミド基、アミノ基、イミノ基、メルカプト基、スルフォン基、カルボキシル基、エーテル基、アシル基、ビニル基等が挙げられる。
シリカ系メソ多孔体は、後記する実施例1に記載されるように、好適には、例えば、乾燥水ガラスを空気中で焼成し、ジケイ酸ソーダに結晶化させ、この結晶を水に分散させ、その後、濾過して固形分を回収することでカネマイトとして合成される。
次に、本発明で使用されるヘム蛋白質について説明すると、本発明においては、ヘム蛋白質が使用されるが、ここではミオグロビンを代表例として説明すると、ミオグロビンの構造は、図2で表すことができる。シリカ系メソ多孔体に吸着させるミオグロビンの重量は、シリカ系メソ多孔体100重量部当たり、0.5〜50重量部であることが好ましく、20〜50重量部であることがより好ましい。ミオグロビンの吸着量が上記範囲である場合、ミオグロビンのシリカ系メソ多孔体への吸着が効率的に生じ、安定化の程度が向上する。
次に、本発明のミオグロビン複合体について説明すると、本発明のミオグロビン複合体は、シリカ系メソ多孔体の細孔内部にミオグロビンを備えており、前記ミオグロビンは、前記細孔内部で多量体を形成しており、更に、該多量体は、前記シリカ系メソ多孔体の細孔内壁に吸着して複合体を形成している。
ここで、ミオグロビンの多量体とは、2以上のヘム蛋白質が、直接に又は水などの低分子を介して、結合してなる化合物をいい、結合には、共有結合、イオン結合、水素結合、配位結合が含まれる。しかし、これらの結合の種類は、特に制限されない。
図2は、図1に示すシリカ系メソ多孔体の細孔内部にミオグロビンを備える、ミオグロビン複合体を模式的に示す斜視図である。なお、図2は、図1のシリカ系メソ多孔体の中心部分の細孔のみを拡大して示したものである。
図2に示すミオグロビン複合体において、シリカ系メソ多孔体の細孔内には、ミオグロビンが存在している。それらは、図2の構造に限定されるものではなく、例えば、多量体を形成している場合もあり得る。
また、本発明のミオグロビン複合体においては、前記シリカ系メソ多孔体の細孔内部に酸化触媒が更に担持されていることが好ましい。このような酸化触媒としては、酸化ルテニウム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化チタン等が挙げられ、これらは、例えば、濃縮された酸素、一酸化炭素、一酸化窒素の酸化反応に用いることができる。
酸化触媒は、0.1〜5重量%程度が一般的である。更に、このような酸化触媒を担持させる方法も、特に制限されないが、例えば、シリカ系メソ多孔体を、酸化触媒又はその前駆体の溶液中に入れて攪拌した後、減圧乾燥し、更に必要に応じて、加熱等により前駆体を酸化させることにより、酸化触媒を担持したミオグロビン複合体を得ることが可能である。上述のように、本発明では、ミオグロビン複合体を代表例として説明したが、本発明は、上記ミオグロビン複合体に限定されるものではなく、他のヘム蛋白質についても同様の手法でヘム蛋白質複合体を作製し、提供することが可能である。
本発明により、(1)ミオグロビンを安定に、且つ大きな吸着量で吸着させたミオグロビン複合体を提供することができる、(2)ヘム蛋白質を安定に保持して、その活性を安定、且つ高活性で発揮させることが可能なヘム蛋白質の高度利用技術を提供することができる、()ヘム蛋白質の活性を維持して安定、且つ有効に発揮することが可能な新規機能性部材を提供することができる、という効果が奏される。
次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
本実施例では、シリカ系メソ多孔体の合成を行った。
(1)合成例1
乾燥水ガラス(SiO/NaO=2.00)を700℃で6時間、空気中で焼成し、ジケイ酸ソーダ(δ−NaSi)に結晶化させた。この結晶50gを500mLの水に分散させ、3時間攪拌した。その後、濾過して固形分を回収してカネマイトを得た。
こうして得られたカネマイト50gを、0.1Mのドコシルトリメチルアンモニウムクロライド水溶液1000mLに分散させ、70℃で3時間攪拌しながら加熱した。加熱初期の分散液のpHは12.3であった。その後、70℃で加熱、攪拌しながら2Nの塩酸を添加して、分散液のpHを8.5に下げた。そして、更に、70℃で3時間加熱した後、室温まで放冷した。固形生成物をいったん濾過し、再び1000mLのイオン交換水に分散させ、攪拌した。この濾過・分散攪拌を5回繰り返してから風乾した。風乾して得られた試料を、窒素中450℃で3時間加熱した後、空気中で550℃で6時間焼成することにより、中心細孔直径4nmのシリカ系メソ多孔体を得た。得られたシリカ系メソ多孔体を、以下「FSM−22」とする。
FSM−22について、粉末X線回折及び窒素吸着等温線の測定を行った。粉末X線回折は、理学RAD−B装置を用いて測定し、窒素吸着等温線は、液体窒素温度において、定容積法により求めた。X線回折パターンにより、FSM−22は、2次元ヘキサゴナルの細孔配列構造を有していることが分かった。また、窒素吸着等温線からCranston−Inklay法で計算した細孔分布曲線によると、全細孔容積に占める、中心細孔直径の±40%の範囲内の直径を有する細孔の全容積の割合は、60%以上であることが分かった。
(2)合成例2
合成例1におけるドコシルトリメチルアンモニウムクロライド水溶液を、同一濃度及び容量のヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド水溶液に代えた他は、合成例1と同様にして、中心細孔直径2.7nmのシリカ系メソ多孔体を得た。得られたシリカ系メソ多孔体を、以下「FSM−16」とする。合成例1と同様の測定を行った結果、FSM−16は、2次元ヘキサゴナルの細孔配列構造を有しており、全細孔容積に占める中心細孔直径の±40%の範囲内の直径を有する細孔の全容積の割合は、60%以上であった。
本実施例では、ヘム蛋白質複合体の合成を行った。
FSM−22の粉末100gと、ミオグロビンの水溶液(リン酸バッファpH6.9)5mL(ミオグロビンのモル濃度:6mg/ml)とを混合し、25℃で5時間震盪させた。その後、7000rpmで20分間遠心分離を行い、沈殿物を凍結乾燥した。これにより、ミオグロビンとFSM−22との複合体(以下、「複合体1」という。)を得た。
FSM−22に代えて、FSM−16を用いた他は、実施例1と同様にして、ミオグロビンとFSM−16との複合体(以下「複合体2」という。)を得た。図1に、ミオグロビンを模式的に示した説明図を示す。また、図2に、シリカ系メソ多孔体の細孔内部にミオグロビンを備える、ミオグロビン複合体(Myoglobin−FSM)を模式的に示した説明図を示す。
(1)吸着量の測定
複合体1と2に対するミオグロビンの吸着量を測定した。吸着量の測定は、上記遠心分離で得られた上澄みを用いて行った。測定の結果を図3に示す。図3の左の縦軸は、それぞれのシリカ系メソ多孔体100mgに対するミオグロビンの吸着量、横軸は、吸着平衡濃度を示す。AがFSM−22、BがFSM−16、そして、CがMCM41である。AのFSM−22には、蛋白質が吸着していく様子が伺えるが、FSM−16、MCM41では、蛋白質の吸着量がFSM−22に比べて少ないのが分かる。
(2)細孔分布の測定
図4に、窒素吸着等温線から求めたFSM−22とFSM−16、及び複合体1と2の細孔分布曲線を示す。
(3)窒素吸着の測定
図5に、複合体1の、窒素吸着曲線a)、及び細孔分布曲線b)を示す。FSM−22に対し、ミオグロビンの吸着量の異なる5種類の複合体(FSM−22 100mgに対し、ミオグロビンが、それぞれ、A:0mg B:2.2mg C:9mg D:16mg E:24mgの吸着量)を作り、それぞれについて、窒素吸着特性について調べた。縦軸は、窒素の吸着量を示し、横軸に、そのときの相対圧力を示す。Aでは、P/P=0.4付近で急激に立ち上がっている。このことは、規則正しい孔が綺麗に開いていること示している。一方、ミオグロビンが吸着したFSM−22では、ミオグロビンの吸着量が増えるに従い、非表面積及び細孔容量が減少していることが分かる。このことは、孔の中にミオグロビンが導入されていることを示している。
図5のb)に、窒素吸着等温線から求めた細孔分布曲線を示す。AがFSM−22、B〜E(FSM−22 100mgに対し、ミオグロビンが、それぞれ、B:24mg C:16mg D:9mg E:2.2mgの吸着量)がミオグロビン−FSM−22を示す。Aでは、6nm付近にシャープなピークが見られる。一方、ミオグロビンが吸着したFSM−22(B〜E)では、ミオグロビンの吸着量が増えるに従って、細孔容量が減少していることが分かる。
(4)一酸化炭素の吸着
(一酸化炭素吸着量評価試験)
ミオグロビン複合体45mgを水10mlに分散させた分散液を調製した。このミオグロビン複合体に、一酸化炭素を5分間バブリングした。一酸化炭素をバブリングした後の、ミオグロビン複合体について、スペクトルを測定した。その結果を図6に示す。
図6によれば、一酸化炭素をバブリングすることでスペクトルが変化しており、一酸化炭素がミオグロビン複合体に吸着されていることが確認された。これらの結果から、本発明のヘム蛋白質複合体が、一酸化炭素吸着剤として十分に利用できることが分かった。
(5)有機溶媒中での過酸化脂質の酸化
(ペルオキシダーゼ反応の試験)
図7に、有機溶媒中でのミオグロビン−FSMとミオグロビンの吸収スペクトルを示す。実線がミオグロビン−FSM、破線がミオグロビンである。このスペクトルは、ミオグロビン−FSMが有機溶媒中で安定に存在していることを示している。次に、有機溶媒中での過酸化脂質の酸化について検討した。図8に、その触媒反応を示す。
その反応は、以下の様に行われた。トルエン3mlに、ミオグロビン複合体を4mg(ミオグロビン含有率30%)加え、反応色素としてロイコクリスタルバイオレットを6mg加え、過酸化脂質であるベンゾイルオキシド0.4mgを加え、25℃で反応させた。ロイコクリスタルバイオレットは、ベンゾイルオキシドが酸化されると604nmに吸収が現れることから、それを指標とした。その結果を図9に示す。
縦軸がロイコクリスタルバイオレットが反応したときに現れる吸収である604nmを、横軸に反応時間を示している。Myoglobin−FSMはミオグロビン複合体、Nativeはミオグロビンを示している。図10によると、Nativeはほとんど反応が進まないのに対し、Myoglobin−FSMは効率よく反応が進行するのが分かる。これは、ミオグロビンは有機溶媒中で蛋白質が変性してしまうのに対し、FSMに入ったミオグロビンは変性せずに活性を維持していることを示している。
(6)酸素の吸着
リン酸緩衝液(pH6.9)中でミオグロビン複合体に酸素を供給してデオキシミオグロビンのオキシミオグロビンへの変換を行い、スペクトル変化を測定した。その結果を図10に示す。波長388、455、515、525、547、577及び588nmにおいてisobestic pointが観察され、デオキシミオグロビンからオキシミオグロビンへの変換に伴って、酸素の吸着の過程でスペクトル変化が測定された。これらの結果から、本発明のヘム蛋白質複合体が、酸素吸着剤及び酸素濃縮材料として利用できることが分かった。
以上説明したように、本発明は、ミオグロビン複合体に係るものであり、本発明によれば、ミオグロビンを安定的に十分な吸着量で吸着させた、酸素等の吸着剤として十分に活用することが可能なヘムタンパク複合体を提供することが可能となる。また、本発明のミオグロビン複合体の製造方法によれば、ミオグロビンを安定的に十分な吸着量で吸着させた本発明のミオグロビン複合体を、効率的且つ確実に製造することができる。本発明は、ミオグロビンのヘム蛋白質の活性を安定、且つ有効に保持して、その多様な機能性を発揮させることが可能な新規機能性部材を提供することができることから、ヘム蛋白質を利用した新しいヘム蛋白質高度利用技術を実現するものとして有用である。
ミオグロビンの構造を模式的に示す説明図である。 シリカ系メソ多孔体の細孔内部にミオグロビンを備える、ミオグロビン複合体を模式的に示す説明図である。 シリカ系メソ多孔体に対するミオグロビンの吸着量を示す説明図である。 シリカ系メソ多孔体の細孔径27Åと40Åの中心細孔直径と、ミオグロビン導入の関係を表す説明図である。 ミオグロビンが導入されたシリカ系メソ多孔体の、窒素吸着曲線a)と、細孔分布曲線b)の図である。 一酸化炭素が吸着したミオグロビンとミオグロビン−FSMの吸収スペクトルを示す。 有機溶媒(トルエン)中でのミオグロビン複合体のスペクトルを示す。 有機溶媒(トルエン)中での反応式を示す。 トルエン中でのミオグロビン−FSMのペルオキシダーゼ活性を示す。 ミオグロビン複合体におけるデオキシミオグロビンのオキシミオグロビンへの変換に伴うスペクトル変化を示す。

Claims (7)

  1. シリカ系メソ多孔体の細孔内部にヘム蛋白質を備えるヘム蛋白質複合体であって、前記ヘム蛋白質は、前記細孔の孔の中に導入され、多量体を形成していること、該多量体は、高密度集積した蛋白質として、前記シリカ系メソ多孔体の細孔内壁に吸着されていることヘム蛋白質の活性を維持して、安定、且つ有効に発揮することで特徴付けられ、
    前記シリカ系メソ多孔体が、1)ケイ素原子と酸素原子を必須成分として含む化合物の多孔体であり、2)細孔のサイズがメソ孔で、その中心細孔直径が2〜50nmであり、3)細孔容積が0.1〜1.5mLであり、4)比表面積が200〜1500mであり、5)pKaが、5〜14であり、6)表面にシラノール基(−SiOH基)を有する、シリカ系メソ多孔体であり、前記ヘム蛋白質が、ミオグロビンであり、前記シリカ系メソ多孔体の細孔内壁に吸着されているミオグロビンの重量が、シリカメソ多孔体100重量部当たり、0.5〜50重量部である、ことを特徴とするヘム蛋白質複合体。
  2. シリカ系メソ多孔体において、全細孔容積に占める、中心細孔直径の±40%の範囲内の直径を有する細孔の全容積の割合が60%以上である、及び/又は1nm又はそれより大きいd値に相当する回折角度に少なくとも1本のピークを有するX線回折パターンを示す、請求項1に記載の複合体。
  3. 前記シリカ系メソ多孔体の中心細孔直径が、3〜6nmである、請求項1に記載の複合体。
  4. 前記シリカ系メソ多孔体の細孔内部に、酸化触媒が更に担持されている、請求項1に記載の複合体。
  5. 請求項1からのいずれか1項に記載のヘム蛋白質複合体を機能性成分として含むことを特徴とするヘム蛋白質の活性を安定に有する機能性部材。
  6. ミオグロビン複合体を機能性成分として含み、ミオグロビンに吸着する酸素、一酸化炭素、又は一酸化窒素を濃縮する作用を有する、請求項に記載の機能性部材。
  7. ミオグロビン複合体を機能性成分として含み、有機溶媒中での触媒能を有する、請求項に記載の機能性部材。
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