JP4630922B2 - 高周波スイッチ回路 - Google Patents

高周波スイッチ回路 Download PDF

Info

Publication number
JP4630922B2
JP4630922B2 JP2008246659A JP2008246659A JP4630922B2 JP 4630922 B2 JP4630922 B2 JP 4630922B2 JP 2008246659 A JP2008246659 A JP 2008246659A JP 2008246659 A JP2008246659 A JP 2008246659A JP 4630922 B2 JP4630922 B2 JP 4630922B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control signal
high frequency
frequency
terminal
fet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008246659A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010081250A (ja
Inventor
敏樹 瀬下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2008246659A priority Critical patent/JP4630922B2/ja
Priority to US12/500,020 priority patent/US8170500B2/en
Publication of JP2010081250A publication Critical patent/JP2010081250A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4630922B2 publication Critical patent/JP4630922B2/ja
Priority to US13/432,610 priority patent/US8320843B2/en
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K17/00Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking
    • H03K17/51Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking characterised by the components used
    • H03K17/56Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking characterised by the components used by the use, as active elements, of semiconductor devices
    • H03K17/687Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking characterised by the components used by the use, as active elements, of semiconductor devices the devices being field-effect transistors
    • H03K17/693Switching arrangements with several input- or output-terminals, e.g. multiplexers, distributors
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/38Transceivers, i.e. devices in which transmitter and receiver form a structural unit and in which at least one part is used for functions of transmitting and receiving
    • H04B1/40Circuits
    • H04B1/44Transmit/receive switching
    • H04B1/48Transmit/receive switching in circuits for connecting transmitter and receiver to a common transmission path, e.g. by energy of transmitter
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K2217/00Indexing scheme related to electronic switching or gating, i.e. not by contact-making or -breaking covered by H03K17/00
    • H03K2217/0036Means reducing energy consumption
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K2217/00Indexing scheme related to electronic switching or gating, i.e. not by contact-making or -breaking covered by H03K17/00
    • H03K2217/0054Gating switches, e.g. pass gates
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/005Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission adapting radio receivers, transmitters andtransceivers for operation on two or more bands, i.e. frequency ranges

Description

本発明は、アンテナ端子と2つ以上の高周波端子との間の信号経路の切り替えを行う高周波スイッチ回路に関する。
例えばマルチモード・マルチバンド無線機器にはSP6T(Single-Pole 6-Throw)のような多ポート高周波スイッチ回路が用いられている。これは、アンテナ端子と、6つの高周波端子のそれぞれとの間に多段直列接続されたスルーFET(Field Effect Transistor)が設けられ、それぞれの高周波端子とグランドとの間には多段直列接続されたシャントFETが設けられている。
例えば第1の高周波端子とアンテナ端子との間を導通するには、第1の高周波端子とアンテナ端子との間のn段接続スルーFETをオンとし、第1の高周波端子とグランドとの間のm段直列接続シャントFETをオフとする。同時に他の高周波端子とアンテナ端子との間のスルーFETをすべてオフとし、他の高周波端子とグランドとの間のシャントFETをすべてオンとすればよい。
高周波スイッチ回路においては、送信される高周波信号が回路を通過する際に高調波歪あるいは相互変調歪が発生するという問題がある。これは、スイッチ素子として用いているFETの特性が非線形であることに起因する。歪はFETがオン状態にある時にオン抵抗の非線形性によって生じるオン歪と、FETがオフ状態にある時にオフ容量の非線形性によって生じるオフ歪に分類できる。多ポートスイッチにおいては、オン状態のスルーFETは1つであるのに対し、オフ状態のスルーFETは(ポート数−1)個だけ存在するためオフ歪が問題となる。特に、UMTS(univerasal mobile telecommunications system)用ポートに対しては3次相互変調歪であるIMD(intermodulation distortion)3をシステム要求値(例えば−110dBm)以下に抑制することが重要となる。
なお、SOI(silicon on insulator)技術などを用い無線用途に使用可能なスイッチ回路及び高周波信号のスイッチング方法に関する技術開示例がある(特許文献1)。この技術開示例では、第1及び第2のスイッチトランジスタグループと第1及び第2の分路トランジスタグループとを含み、集積化が容易なRFスイッチ回路が提案されている。しかしながら、この技術開示例を用いても、高周波スイッチ回路のチップサイズを増大することなく、UMTSの要求を満足するIMD3を低減することは容易ではない。
特表2005−515657号公報
本発明は、チップサイズを増大させることなく相互変調歪を低減可能な高周波スイッチ回路を提供する。
本発明の一態様によれば、アンテナ端子と2つ以上の高周波端子との間の信号経路の切り替えを行う高周波スイッチ回路であって、前記アンテナ端子と、前記各高周波端子のそれぞれとの間に直列にn段(nは自然数)接続され、SOI(Silicon On Insulator)構造に形成されたスルーFET(Field Effect Transistor)と、前記スルーFETのそれぞれのゲートに接続された高周波漏洩防止抵抗と、同じ前記高周波端子に接続された前記N段のスルーFETのゲートに共通に接続された制御信号線と、前記各制御信号線のうち少なくとも2つの制御信号線のそれぞれに、前記高周波漏洩防止抵抗とは別に直列に挿入された抵抗と、を備え、前記抵抗における前記スルーFET側の端子間が容量性結合していることを特徴とする高周波スイッチ回路が提供される。
本発明によれば、チップサイズを増大させることなく相互変調歪を低減可能な高周波スイッチ回路が提供される。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。なお、各図面中、実質同一の要素には同一の符号を付している。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る高周波スイッチ回路の構成を例示する回路図であり、例えば本発明をSP6T(Single-Pole 6-Throw)のような多ポート高周波スイッチ回路に適用した例である。
本実施形態に係る高周波スイッチ回路は、アンテナ端子ANTと、複数(本実施形態では6つ)の高周波端子RF1〜RF6との間の接続状態を切り替える高周波スイッチ部1と、高周波スイッチ部1に制御信号を供給する制御回路部2とを有し、これらは同一半導体基板(半導体チップ)に半導体集積回路として形成されている。
アンテナ端子ANTと、各高周波端子RF1〜RF6のそれぞれとの間には、n段(nは自然数)のスルーFET(Field Effect Transistor)T{i,j}が直列に接続されている。アンテナ端子ANTと高周波端子RF1との間には、スルーFETT11,T12,・・・,T1nが接続されている。アンテナ端子ANTと高周波端子RF2との間には、スルーFETT21,T22,・・・,T2nが接続されている。アンテナ端子ANTと高周波端子RF3との間には、スルーFETT31,T32,・・・,T3nが接続されている。アンテナ端子ANTと高周波端子RF4との間には、スルーFETT41,T42,・・・,T4nが接続されている。アンテナ端子ANTと高周波端子RF5との間には、スルーFETT51,T52,・・・,T5nが接続されている。アンテナ端子ANTと高周波端子RF6との間には、スルーFETT61,T62,・・・,T6nが接続されている。
各高周波端子RF1〜RF6のそれぞれとグランドとの間には、m段(mは自然数)のシャントFETS{i,j}が直列に接続されている。高周波端子RF1とグランドとの間には、シャントFETS11,S12,・・・,S1mが接続されている。高周波端子RF2とグランドとの間には、シャントFETS21,S22,・・・,S2mが接続されている。高周波端子RF3とグランドとの間には、シャントFETS31,S32,・・・,S3mが接続されている。高周波端子RF4とグランドとの間には、シャントFETS41,S42,・・・,S4mが接続されている。高周波端子RF5とグランドとの間には、シャントFETS51,S52,・・・,S5mが接続されている。高周波端子RF6とグランドとの間には、シャントFETS61,S62,・・・,S6mが接続されている。
高周波端子RF1に接続されたスルーFETT11,T12,・・・,T1nのゲートは、それぞれ、高周波漏洩防止用の抵抗RT11,RT12,・・・,RT1nを介して、制御信号線(または制御信号ノード)Con1aと接続されている。制御信号線Con1aは、制御回路部2のドライバ11と接続されている。抵抗RT11,RT12,・・・,RT1nは、それぞれ高周波信号が制御回路部2に漏洩しない程度の高い抵抗値を有する。
高周波端子RF1に接続されたシャントFETS11,S12,・・・,S1mのゲートは、それぞれ、高周波漏洩防止用の抵抗RS11,RS12,・・・,RS1nを介して、制御信号線(または制御信号ノード)Con1bと接続されている。制御信号線Con1bは、制御回路部2のドライバと接続されている。抵抗RS11,RS12,・・・,RS1mは、それぞれ高周波信号が制御回路部2に漏洩しない程度の高い抵抗値を有する。
高周波端子RF2に接続されたスルーFETT21,T22,・・・,T2nのゲートは、それぞれ、高周波漏洩防止用の抵抗RT21,RT22,・・・,RT2nを介して、制御信号線(または制御信号ノード)Con2aと接続されている。制御信号線Con2aは、制御回路部2のドライバ12と接続されている。抵抗RT21,RT22,・・・,RT2nは、それぞれ高周波信号が制御回路部2に漏洩しない程度の高い抵抗値を有する。
高周波端子RF2に接続されたシャントFETS21,S22,・・・,S2mのゲートは、それぞれ、高周波漏洩防止用の抵抗RS21,RS22,・・・,RS2nを介して、制御信号線(または制御信号ノード)Con2bと接続されている。制御信号線Con2bは、制御回路部2のドライバと接続されている。抵抗RS21,RS22,・・・,RS2mは、それぞれ高周波信号が制御回路部2に漏洩しない程度の高い抵抗値を有する。
高周波端子RF3に接続されたスルーFETT31,T32,・・・,T3nのゲートは、それぞれ、高周波漏洩防止用の抵抗RT31,RT32,・・・,RT3nを介して、制御信号線(または制御信号ノード)Con3aと接続されている。制御信号線Con3aは、制御回路部2のドライバと接続されている。抵抗RT31,RT32,・・・,RT3nは、それぞれ高周波信号が制御回路部2に漏洩しない程度の高い抵抗値を有する。
高周波端子RF3に接続されたシャントFETS31,S32,・・・,S3mのゲートは、それぞれ、高周波漏洩防止用の抵抗RS31,RS32,・・・,RS3nを介して、制御信号線(または制御信号ノード)Con3bと接続されている。制御信号線Con3bは、制御回路部2のドライバと接続されている。抵抗RS31,RS32,・・・,RS3mは、それぞれ高周波信号が制御回路部2に漏洩しない程度の高い抵抗値を有する。
高周波端子RF4に接続されたスルーFETT41,T42,・・・,T4nのゲートは、それぞれ、高周波漏洩防止用の抵抗RT41,RT42,・・・,RT4nを介して、制御信号線(または制御信号ノード)Con4aと接続されている。制御信号線Con4aは、制御回路部2のドライバと接続されている。抵抗RT41,RT42,・・・,RT4nは、それぞれ高周波信号が制御回路部2に漏洩しない程度の高い抵抗値を有する。
高周波端子RF4に接続されたシャントFETS41,S42,・・・,S4mのゲートは、それぞれ、高周波漏洩防止用の抵抗RS41,RS42,・・・,RS4nを介して、制御信号線(または制御信号ノード)Con4bと接続されている。制御信号線Con4bは、制御回路部2のドライバと接続されている。抵抗RS41,RS42,・・・,RS4mは、それぞれ高周波信号が制御回路部2に漏洩しない程度の高い抵抗値を有する。
高周波端子RF5に接続されたスルーFETT51,T52,・・・,T5nのゲートは、それぞれ、高周波漏洩防止用の抵抗RT51,RT52,・・・,RT5nを介して、制御信号線(または制御信号ノード)Con5aと接続されている。制御信号線Con5aは、制御回路部2のドライバと接続されている。抵抗RT51,RT52,・・・,RT5nは、それぞれ高周波信号が制御回路部2に漏洩しない程度の高い抵抗値を有する。
高周波端子RF5に接続されたシャントFETS51,S52,・・・,S5mのゲートは、それぞれ、高周波漏洩防止用の抵抗RS51,RS52,・・・,RS5nを介して、制御信号線(または制御信号ノード)Con5bと接続されている。制御信号線Con5bは、制御回路部2のドライバと接続されている。抵抗RS51,RS52,・・・,RS5mは、それぞれ高周波信号が制御回路部2に漏洩しない程度の高い抵抗値を有する。
高周波端子RF6に接続されたスルーFETT61,T62,・・・,T6nのゲートは、それぞれ、高周波漏洩防止用の抵抗RT61,RT62,・・・,RT6nを介して、制御信号線(または制御信号ノード)Con6aと接続されている。制御信号線Con6aは、制御回路部2のドライバと接続されている。抵抗RT61,RT62,・・・,RT6nは、それぞれ高周波信号が制御回路部2に漏洩しない程度の高い抵抗値を有する。
高周波端子RF6に接続されたシャントFETS61,S62,・・・,S6mのゲートは、それぞれ、高周波漏洩防止用の抵抗RS61,RS62,・・・,RS6nを介して、制御信号線(または制御信号ノード)Con6bと接続されている。制御信号線Con6bは、制御回路部2のドライバと接続されている。抵抗RS61,RS62,・・・,RS6mは、それぞれ高周波信号が制御回路部2に漏洩しない程度の高い抵抗値を有する。
例えば、高周波端子RF1とアンテナ端子ANTとの間を導通するには、制御回路部2から制御信号線Con1a、Con1bを介してそれぞれ供給されるゲート制御信号により、スルーFETT11,T12,・・・,T1n及びシャントFETS11,S12,・・・,S1nは以下のように制御される。
高周波端子RF1とアンテナ端子ANTとの間に接続されたスルーFETT11,T12,・・・,T1nはすべてオンにされ、高周波端子RF1とグランドとの間に接続されたすべてのシャントFETS11,S12,・・・,S1nはオフにされる。同時に他の高周波端子RF2〜RF6のそれぞれとアンテナ端子ANTとの間のスルーFETはすべてオフにされ、他の高周波端子RF2〜RF6のそれぞれとグランドとの間のシャントFETはすべてオンにされる。
シャントFETは、そのシャントFETが接続された高周波端子に接続されたスルーFETがオフにされた際、その高周波端子とアンテナ端子間のアイソレーションを高める。すなわち、スルーFETがオフ状態であってもそのオフ状態のスルーFETと接続された高周波端子に高周波信号が漏れてしまう場合があるが、この時、オン状態のシャントFETを介して、漏れた高周波信号をグランドに逃がすことができる。
また、本実施形態では、各高周波端子RF1〜RF6に対応して設けられたスルーFET用の各制御信号線Con1a〜Con6aのうち、少なくとも2つの制御信号線(例えば制御信号線Con1aと制御信号線Con2a)のそれぞれに直列に抵抗R1、R2が挿入されている。抵抗R1はドライバ11の出力側に直列に挿入され、抵抗R2はドライバ12の出力側に直列に挿入されている。
また、前述した抵抗R1、R2がそれぞれ挿入された2本の制御信号線Con1a、Con2aを、半導体基板上で隣接させて平行にパターンレイアウトすることで、抵抗R1、R2におけるスルーFET側の端子間が容量結合するようにしている。この制御信号線Con1a、Con2a間容量を図1においてCx12で表す。
また、ドライバ11の出力端子と抵抗R1との間のノードと、グランドとの間には容量C11aが設けられている。ドライバ12の出力端子と抵抗R2との間のノードと、グランドとの間には容量C21aが設けられている。
前述したスルーFET、シャントFETを構成するMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)またはMISFET(Metal-Insulator-Semiconductor Field Effect Transistor)は、SOI(Silicon On Insulator)構造の半導体装置に形成されている。
そのSOI構造の半導体装置の模式断面図を図9に示す。
シリコン基板60の主面側に埋め込み酸化層62が設けられ、その上にSOI層64が設けられている。SOI層64には選択的にソース領域68とドレイン領域72が形成され、ソース領域68とドレイン領域72との間のSOI層64上にはゲート絶縁膜66を介してゲート電極70が設けられている。このようにして構成されるMOSFET素子は、素子分離層74によって他の素子と絶縁分離されている。
このMOSFETは例えばnチャネル型であり、オフ状態ではチャネルに正孔が蓄積した状態となり、その蓄積した正孔(バックゲート)とソース領域68間に寄生ダイオード76が、バックゲートとドレイン領域72間に寄生ダイオード78が形成される。これら寄生ダイオード76、78の接合容量の合成容量がドレイン・ソース間電圧に対して非線形であるためにオフ歪が発生することになる。オフ歪を低減するためには、各高周波端子RF1〜RF6とアンテナ端子ANT間のスルーFETの接続段数を大きくし、1段当りに印加されるドレイン・ソース間電圧振幅を低減することが有効であるが、接続段数の増大はチップ面積の増大をまねく。
これに対して本実施形態では、スルーFET用の制御信号線のうち、少なくとも2つの制御信号線Con1a、Con2aのそれぞれに高抵抗値の抵抗R1、R2を直列に挿入し、それら抵抗R1、R2の出力側を容量性結合させることにより、以下に説明するように、オフ歪に対する歪補償効果を得ることができ、特に3次の相互変調歪IMD(intermodulation distortion)3を大幅に低減することができる。
抵抗R1、R2は例えば10kΩの高抵抗であり、容量C11a、C21aは例えば数pFの大容量である。よって、1GHz〜2GHz程度の高周波信号に対して、抵抗R1、R2の入力側は接地されているのとほぼ等価である。なお、図1においてC12a、C22aは、それぞれ制御信号線Con1a、Con2aの対地容量であり、その大きさは一般に数十〜数百fFである。
今、高周波端子RF1とアンテナ端子ANTとが導通している場合を考える。他の各高周波端子RF2〜RF6とアンテナ端子ANTとの間は遮断状態である。この時、スルーFETT11〜T1nはオン状態である。高周波端子RF1から入力された高周波信号がスルーFETT11〜T1nを通過する際、スルーFETT11〜T1nのゲート容量を介して高周波信号が制御信号線Con1aに漏洩する。その制御信号線Con1aには高抵抗R1が挿入されているため制御信号線Con1aは高インピーダンスであり、制御信号線Con1aには高周波信号が重畳することになる。さらに、容量Cx12を介して制御信号線Con1aと容量結合された制御信号線Con2aにも高抵抗R2が挿入され高インピーダンスであり、その制御信号線Con2aにも容量Cx12を介して高周波信号が重畳する。このようなRC回路網を介して、高周波端子RF1から入力した高周波信号の一部が制御信号線Con2aに、ある位相差をもって重畳することになる。
オン状態にあるスルーFETT11〜T1nのゲート容量のインピーダンスは各ゲートに接続された高抵抗RT11〜RT1nの値に比べて十分小さいので、上記RC回路網を考えるにあたって無視できる。よって、上記RC回路網としては、抵抗RT11〜RT1nの並列接続抵抗値、制御信号線Con1a、Con2aの対地容量C12a、C22a、カップリング容量Cx12、および抵抗R1、R2のみを考えればよい。
これらの容量値と抵抗値を調整することにより、高周波端子RF1から入力した高周波信号と制御信号線Con2aに重畳する高周波信号との位相差を60°にすることは容易であり、本実施形態ではそのように設定されている。これにより、高周波端子RF1から入力した高周波信号に対して位相差が60°の高周波信号が、制御信号線Con2aを介して、オフ状態のスルーFETT21〜T2nのゲートに印加する。
各高周波端子RF1〜RF6に接続されたスルーFETは、アンテナ端子ANTに接続された共通のラインに接続されており、スルーFETT21〜T2nのドレイン・ソース間には位相を60°ずらされる前の元の高周波信号が印加している。その高周波信号により、スルーFETT21〜T2nには3次のオフ歪(第1の歪とする)が発生するが、さらにそれに加えて、制御信号線Con2aを介してゲートに印加する上記位相差60°の高周波信号によっても3次のオフ歪(第2の歪とする)が発生する。基本周波数において60°の位相差があるので、3次の第1の歪と3次の第2の歪との位相差は60°の3倍、すなわち180°となる。
よって、第2の歪の強度が適切な値のとき、高周波端子RF2に接続されたオフ状態のスルーFETについての上記第1の歪、および高周波端子RF3〜RF6にそれぞれ接続されたオフ状態のスルーFETで発生する3次のオフ歪の総和を、上記第2の歪で相殺することが可能である。したがって、第2の歪の強度を、第1の歪および高周波端子RF3〜RF6にそれぞれ接続されたオフ状態のスルーFETで発生する3次のオフ歪の強度の総和に合わせる必要がある。
図2は、前述した図1に表される実施形態と、その実施形態の構成においてR1、R2、C11a、C21a、Cx12を設けなかった比較例とで、3次相互変調歪IMD3(dBm)の位相特性を比較した結果を示す。
ここで横軸の「位相」とは、高周波端子RF1と、その前段に設けられるUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)用送受信回路のデュプレクサとの間の伝送路で生じる信号波と反射波との位相差のことである。IMD3は、上記「位相」を振ったときの最悪値で規定される。
図2の結果より、本発明実施形態では3次相互変調歪IMD3を比較例よりも約11(dBm)改善できた。すなわち、本実施形態によれば、スルーFETの段数を増大させなくてもIMD3を低減することができ、よってIMD3を低減させるにあたってチップ面積の増大をまねかない。
なお、高周波端子RF1に接続されているスルーFETT11〜T1nと、高周波端子RF2に接続されているスルーFETT21〜T2nとにおけるFETの特性を規定する定数は等しく、よって高周波端子RF1と高周波端子RF2とは等価である。したがって、図1の構成において、高周波端子RF1とアンテナ端子ANTとが導通したときに限らず、高周波端子RF2とアンテナ端子ANTとが導通し、他の各高周波端子RF1,RF3〜RF6とアンテナ端子ANTとの間が遮断状態である場合にも、同様にIMD3を低減することができる。
次に、図3は、図1に示す高周波スイッチ部1において各高周波端子とアンテナ端子との間におけるスルーFETのスタック段数と、前述した本発明の実施形態を適用してのIMD3の改善量(dB)との関係を実験した結果を示す。
この実験により、スルーFETのスタック段数が12段以上のとき、IMD3の改善効果が顕著になるとの結果が得られた。よって、本発明の実施形態は、スルーFETのスタック段数が12段以上の場合に適用することが望ましい。
なお、本実施形態ではSP6T(Single-Pole 6-Throw)スイッチを一例に挙げたが、一般にSPnT(nは2以上の整数)スイッチに対して本発明を適用できることは言うまでもない。
[第2の実施形態]
図4は、本発明の第2の実施形態に係る高周波スイッチ回路における制御回路部2の構成を例示する回路図である。
図1を参照して前述した高周波スイッチ部1における各高周波端子RF1〜RF6に接続されているスルーFETT11〜T1n、T21〜T2n、T31〜T3n、T41〜T4n、T51〜T5n、T61〜T6nにおけるFETの定数は等しく、よって各高周波端子RF1〜RF6は等価である。
そして、本実施形態では、第1の実施形態で示したような制御信号線Con1aと制御信号線Con2aとの対構成を、他の制御信号線についても適用し、全部で3対設けている。これにより、すべての高周波端子RF1〜RF6に対してIMD3の改善が可能である。
すなわち、高周波端子RF3とアンテナ端子ANTとの間に接続されたスルーFETT31〜T3nのゲートに接続された制御信号線Con3aと、高周波端子RF4とアンテナ端子ANTとの間に接続されたスルーFETT41〜T4nのゲートに接続された制御信号線Con4aのそれぞれに直列に抵抗R3、R4が挿入され、これら抵抗R3、R4におけるスルーFET側の端子間が容量結合するようにしている。
また、ドライバ13の出力端子と抵抗R3との間のノードと、グランドとの間には容量C31aが設けられている。ドライバ14の出力端子と抵抗R4との間のノードと、グランドとの間には容量C41aが設けられている。
同様に、高周波端子RF5とアンテナ端子ANTとの間に接続されたスルーFETT51〜T5nのゲートに接続された制御信号線Con5aと、高周波端子RF6とアンテナ端子ANTとの間に接続されたスルーFETT61〜T6nのゲートに接続された制御信号線Con6aのそれぞれに直列に抵抗R5、R6が挿入され、これら抵抗R5、R6におけるスルーFET側の端子間が容量結合するようにしている。
そして、ドライバ15の出力端子と抵抗R5との間のノードと、グランドとの間には容量C51aが設けられている。ドライバ16の出力端子と抵抗R6との間のノードと、グランドとの間には容量C61aが設けられている。
抵抗R3〜R6は例えば10kΩの高抵抗であり、容量C31a、C41a、C51a、C61aは例えば数pFの大容量である。よって、1GHz〜2GHz程度の高周波信号に対して、抵抗R3〜R6の入力側は接地されているのとほぼ等価である。なお、図4においてC32a、C42a、C52a、C62aは、それぞれ制御信号線Con3a、Con4a、Con5a、Con6aの対地容量であり、その大きさは一般に数十〜数百fFである。
今、高周波端子RF3とアンテナ端子ANTとが導通している場合を考える。他の各高周波端子RF1〜RF2,RF4〜RF6とアンテナ端子ANTとの間は遮断状態である。この時、スルーFETT31〜T3nはオン状態である。高周波端子RF3から入力された高周波信号がスルーFETT31〜T3nを通過する際、スルーFETT31〜T3nのゲート容量を介して高周波信号が制御信号線Con3aに漏洩する。その制御信号線Con3aには高抵抗R3が挿入されているため制御信号線Con3aは高インピーダンスであり、制御信号線Con3aには高周波信号が重畳することになる。さらに、容量Cx34を介して制御信号線Con3aと容量結合された制御信号線Con4aにも高抵抗R4が挿入され高インピーダンスであり、その制御信号線Con4aにも容量Cx34を介して高周波信号が重畳する。
そして、抵抗RT31〜RT3nの並列接続抵抗値、制御信号線Con3a、Con4aの対地容量C32a、C42a、カップリング容量Cx34、および抵抗R3、R4の値を調整することにより、高周波端子RF3から入力した高周波信号と制御信号線Con4aに重畳する高周波信号との位相差を60°にすることは容易であり、本実施形態ではそのように設定されている。これにより、高周波端子RF3から入力した高周波信号に対して位相差が60°の高周波信号が、制御信号線Con4aを介して、オフ状態のスルーFETT41〜T4nのゲートに印加する。
スルーFETT41〜T4nのドレイン・ソース間には位相を60°ずらされる前の元の高周波信号が印加している。その高周波信号により、スルーFETT41〜T4nには3次のオフ歪(第1の歪とする)が発生するが、さらにそれに加えて、制御信号線Con4aを介してゲートに印加する上記位相差60°の高周波信号によっても3次のオフ歪(第2の歪とする)が発生する。基本周波数において60°の位相差があるので、3次の第1の歪と3次の第2の歪との位相差は60°の3倍、すなわち180°となる。
よって、第2の歪の強度が適切な値のとき、高周波端子RF4に接続されたオフ状態のスルーFETについての上記第1の歪、および高周波端子RF1〜RF2,RF5〜RF6にそれぞれ接続されたオフ状態のスルーFETで発生する3次のオフ歪の総和を、上記第2の歪で相殺することが可能である。
また、高周波端子RF3と高周波端子RF4とは等価である。したがって、高周波端子RF3とアンテナ端子ANTとが導通したときに限らず、高周波端子RF4とアンテナ端子ANTとが導通し、他の各高周波端子RF1〜RF3,RF5〜RF6とアンテナ端子ANTとの間が遮断状態である場合にも、同様にIMD3を低減することができる。
もう一対についても同様に考えることができる。今、高周波端子RF5とアンテナ端子ANTとが導通している場合を考える。他の各高周波端子RF1〜RF4,RF6とアンテナ端子ANTとの間は遮断状態である。この時、スルーFETT51〜T5nはオン状態である。高周波端子RF5から入力された高周波信号がスルーFETT51〜T5nを通過する際、スルーFETT51〜T5nのゲート容量を介して高周波信号が制御信号線Con5aに漏洩する。その制御信号線Con5aには高抵抗R5が挿入されているため制御信号線Con5aは高インピーダンスであり、制御信号線Con5aには高周波信号が重畳することになる。さらに、容量Cx56を介して制御信号線Con5aと容量結合された制御信号線Con6aにも高抵抗R6が挿入され高インピーダンスであり、その制御信号線Con6aにも容量Cx56を介して高周波信号が重畳する。
そして、抵抗RT51〜RT5nの並列接続抵抗値、制御信号線Con5a、Con6aの対地容量C52a、C62a、カップリング容量Cx56、および抵抗R5、R6の値を調整することにより、高周波端子RF5から入力した高周波信号と制御信号線Con6aに重畳する高周波信号との位相差を60°にすることは容易であり、本実施形態ではそのように設定されている。これにより、高周波端子RF5から入力した高周波信号に対して位相差が60°の高周波信号が、制御信号線Con6aを介して、オフ状態のスルーFETT61〜T6nのゲートに印加する。
スルーFETT61〜T6nのドレイン・ソース間には位相を60°ずらされる前の元の高周波信号が印加している。その高周波信号により、スルーFETT61〜T6nには3次のオフ歪(第1の歪とする)が発生するが、さらにそれに加えて、制御信号線Con6aを介してゲートに印加する上記位相差60°の高周波信号によっても3次のオフ歪(第2の歪とする)が発生する。基本周波数において60°の位相差があるので、3次の第1の歪と3次の第2の歪との位相差は60°の3倍、すなわち180°となる。
よって、第2の歪の強度が適切な値のとき、高周波端子RF6に接続されたオフ状態のスルーFETについての上記第1の歪、および高周波端子RF1〜RF4にそれぞれ接続されたオフ状態のスルーFETで発生する3次のオフ歪の総和を、上記第2の歪で相殺することが可能である。
また、高周波端子RF5と高周波端子RF6とは等価である。したがって、高周波端子RF5とアンテナ端子ANTとが導通したときに限らず、高周波端子RF6とアンテナ端子ANTとが導通し、他の各高周波端子RF1〜RF5とアンテナ端子ANTとの間が遮断状態である場合にも、同様にIMD3を低減することができる。
なお、本実施形態ではSP6T(Single-Pole 6-Throw)スイッチを一例に挙げたが、一般にSPnT(nは2以上の偶数)スイッチに対して適用できることは言うまでもない。
[第3の実施形態]
図5、6は、本発明の第3の実施形態に係る高周波スイッチ回路における制御回路部の構成を例示する回路図である。図5の構成は、各FETのゲートに制御信号を供給するドライバ{i}a,{j}a,{i}b,{j}bが単相型の場合であり、図6の構成は、ドライバ{i},{j}が差動型の場合である。
スルーFETのゲート駆動用の制御信号線Con{i}a、Con{j}aを高インピーダンスにするために、それぞれの制御信号線Con{i}a、Con{j}aには抵抗R{i}a、R{j}aが挿入され、且つ、制御信号線Con{i}aと制御信号線Con{j}aとは、カップリング容量Cx{ij}を介して接続されている。
平面レイアウト上、上記制御信号線対の両側に、制御信号線対を外側から挟むように、高周波的にグランド線と等価になるようにデカップリングされた制御信号線Con{i}b、Con{j}bが形成されている。制御信号線Con{i}bは、制御信号線Con{i}aにゲートが接続されたスルーFETと同じ高周波端子に接続されたシャントFETのゲート駆動用の制御信号線であり、制御信号線Con{j}bは、制御信号線Con{j}aにゲートが接続されたスルーFETと同じ高周波端子に接続されたシャントFETのゲート駆動用の制御信号線である。
前述した本発明実施形態を実施するにあたっては、スルーFETの制御信号線に重畳させる高周波信号の強度と位相を正確に調整する必要があるため、制御信号線の対地容量および制御信号線対のカップリング容量を正確に制御する必要がある。
そこで、本実施形態では、スルーFET用の制御信号線Con{i}aと制御信号線Con{j}aとのカップリング容量Cx{ij}を正確に設定するために、制御信号線Con{i}aとCon{j}aとを、ある間隔で隣接して平行にレイアウトしている。
さらに、それら制御信号線対を挟むように、シャントFET用の制御信号線Con{i}bおよびCon{j}bが、容量性結合されたスルーFET用の制御信号線対に対してある間隔で隣接して平行にレイアウトされている。
シャントFET用の制御信号線Con{i}b、Con{j}bには高抵抗が挿入されておらず、シャントFET用の制御信号線Con{i}b、Con{j}bは高周波的にグランド線と等価になるようにデカップリングされている。
制御信号線Con{i}bの対地容量は基板裏面などに対する容量C{i}bと制御信号線Con{i}aに対する容量Cab{i}との和になるが、一般にC{i}b<Cab{i}であり、より制御し易いC{i}bで対地容量を調整可能である。同様に、制御信号線Con{j}bの対地容量は基板裏面などに対する容量C{j}bと制御信号線Con{j}aに対する容量Cab{j}との和になるが、一般にC{j}b<Cab{j}であり、より制御し易いC{j}bで対地容量を調整可能である。
また、高周波的にはグランド線として機能するシャントFET用の制御信号線Con{i}b、Con{j}bはシールドの役割も果たし、上記スルーFET用の制御信号線対と他の信号線との容量カップリングを排除するのにも有効である。なお、シャントFET用の制御信号線Con{i}b、Con{j}bの代わりにグランド線にしてもよいことは言うまでもない。
[第4の実施形態]
第4の実施形態は、本発明をSP8T(Single-Pole 8-Throw)スイッチに適用したものであり、図7は主要要素の半導体基板(半導体チップ)上における平面レイアウトを示す。
アンテナ端子ANTおよび各高周波端子RF1〜RF8はパッドとして形成されている。n段のスルーFET1は、配線40を介してアンテナ端子ANTと接続され、配線31を介して高周波端子RF1と接続されている。n段のスルーFET2は、配線40を介してアンテナ端子ANTと接続され、配線32を介して高周波端子RF2と接続されている。n段のスルーFET3は、配線40を介してアンテナ端子ANTと接続され、配線33を介して高周波端子RF3と接続されている。n段のスルーFET4は、配線40を介してアンテナ端子ANTと接続され、配線34を介して高周波端子RF4と接続されている。n段のスルーFET5は、配線40を介してアンテナ端子ANTと接続され、配線35を介して高周波端子RF5と接続されている。n段のスルーFET6は、配線40を介してアンテナ端子ANTと接続され、配線36を介して高周波端子RF6と接続されている。n段のスルーFET7は、配線40を介してアンテナ端子ANTと接続され、配線37を介して高周波端子RF7と接続されている。n段のスルーFET8は、配線40を介してアンテナ端子ANTと接続され、配線38を介して高周波端子RF8と接続されている。
各スルーFET1〜8のゲートは、それぞれ、制御信号線21〜28を介して制御回路部2と接続されている。これら制御信号線21〜28のそれぞれには、高抵抗R1〜R8が挿入されている。例えば、抵抗R1とR2におけるスルーFET側の端子間が容量性結合され、抵抗R3とR4におけるスルーFET側の端子間が容量性結合され、抵抗R5とR6におけるスルーFET側の端子間が容量性結合され、抵抗R7とR8におけるスルーFET側の端子間が容量性結合されている。
スルーFET1〜8用の各制御信号線21〜28は高抵抗R1〜R8が挿入され高インピーダンス状態であり、他の高周波信号線との容量性結合をまねき易い。前述した実施形態で説明したカップリング容量Cx{ij}以外のカップリングが生じると、IMD3改善効果が低減してしまう可能性がある。
したがって、図7に示す配線例のように、制御信号線21〜28は、高周波信号が伝送される他の配線と交差しないようにレイアウトすることが望ましい。
また、スルーFET用の制御信号線21〜28の対地容量および対を形成する制御信号線21〜28間のカップリング容量Cx{ij}を配線長によって容易に調整できるように、各高抵抗R1〜R8から各スルーFET1〜8までの線路長が概略同一になるようにレイアウトすることが望ましい。
[第5の実施形態]
図8は、前述した本発明の実施形態の高周波スイッチ回路を備えた携帯電話の高周波部の構成図である。
高周波スイッチ部1は、例えばSP5T(Single-Pole 5-Throw)スイッチ構成であり、アンテナ端子ANTと、5つの各高周波端子RF1〜RF5との間の信号経路の切り替えを行う。
高周波端子RF1には、GSM(Global System for Mobile Comm)のLow-band(900MHz帯)用送受信回路41の送信用アンプ44の出力端子が接続され、高周波端子RF2には受信用アンプ45の入力端子が接続されている。また、高周波端子RF3には、GSMのHigh-band(1800MHz帯)用送受信回路42の送信用アンプ46の出力端子が接続され、高周波端子RF4には受信用アンプ47の入力端子が接続されている。
UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)(2GHz帯)用送受信回路43は、送受信信号を分離するデュプレクサ50、送信用アンプ48および受信用アンプ49を有している。デュプレクサ50により、高周波端子RF5からの受信信号は受信用アンプ49へ伝送され、送信用アンプ48からの送信信号は高周波端子RF5へ伝送される。
高周波スイッチ部1及びその制御回路部に前述した本発明の実施形態を適用することにより、チップサイズを増大することなく、相互変調歪が低減された高周波スイッチ回路を提供できる。
このようなマルチモード・マルチバンド携帯電話において、特にUMTSモードで相互変調歪の問題が生じやすく、したがって、高周波端子RF5に接続されたスルーFET用の制御信号線に前述した高抵抗を挿入し、且つその制御信号線を他の高抵抗が挿入された制御信号線と容量性結合させた構成にすることが望ましい。これにより、UMTSモードを有する携帯電話の伝送品質を高め、かつ小型化が容易となる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、それらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
本発明の第1の実施形態に係る高周波スイッチ回路の構成を例示する回路図。 本発明の実施形態と比較例とで、3次相互変調歪IMD3の位相特性を比較した結果を示すグラフ。 各高周波端子とアンテナ端子との間におけるスルーFETのスタック段数と、IMD3の改善量との関係を実験した結果を示すグラフ。 本発明の第2の実施形態に係る高周波スイッチ回路における制御回路部の構成を例示する回路図。 本発明の第3の実施形態に係る高周波スイッチ回路における制御回路部の構成を例示する回路図。 本発明の第3の実施形態に係る高周波スイッチ回路における制御回路部の構成を例示する回路図。 本発明の第4の実施形態に係る高周波スイッチ回路における主要要素の半導体基板(半導体チップ)上における平面レイアウトを示す模式図。 本発明の実施形態に係る高周波スイッチ回路を備えた携帯電話の高周波部の構成図。 SOI構造に形成されたMOSFETの模式断面図。
符号の説明
1…高周波スイッチ部、2…制御回路部、ANT…アンテナ端子、RF1〜RF6…高周波端子、T{i,j}…スルーFET、S{i,j}…シャントFET

Claims (5)

  1. アンテナ端子と2つ以上の高周波端子との間の信号経路の切り替えを行う高周波スイッチ回路であって、
    前記アンテナ端子と、前記各高周波端子のそれぞれとの間に直列にn段(nは自然数)接続され、SOI(Silicon On Insulator)構造に形成されたスルーFET(Field Effect Transistor)と、
    前記スルーFETのそれぞれのゲートに接続された高周波漏洩防止抵抗と、
    同じ前記高周波端子に接続された前記N段のスルーFETのゲートに共通に接続された制御信号線と、
    前記各制御信号線のうち少なくとも2つの制御信号線のそれぞれに、前記高周波漏洩防止抵抗とは別に直列に挿入された抵抗と、
    を備え、
    前記抵抗における前記スルーFET側の端子間が容量性結合していることを特徴とする高周波スイッチ回路。
  2. 前記容量性結合は、前記2つの制御信号線を隣接して平行に配線することにより実現されていることを特徴とする請求項1記載の高周波スイッチ回路。
  3. 前記各高周波端子のそれぞれとグランドとの間にシャントFETが接続され、
    前記平行に配線された制御信号線対の両側に前記制御信号線対を挟むように、グランド線あるいは高周波的にグランド線と等価になるようにデカップリングされた前記シャントFET用の制御信号線が配線されたことを特徴とする請求項2記載の高周波スイッチ回路。
  4. 前記各抵抗から前記各抵抗とそれぞれ接続された前記各スルーFETまでの配線長が概略同一になるようにレイアウトされていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の高周波スイッチ回路。
  5. 前記高周波端子の少なくとも一つはUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)用送受信回路と接続され、
    前記端子間が容量性結合した一対の抵抗のうちの少なくとも一方は、前記UMTS用送受信回路と接続された前記高周波端子に対応して設けられた前記制御信号線に挿入されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の高周波スイッチ回路。
JP2008246659A 2008-09-25 2008-09-25 高周波スイッチ回路 Active JP4630922B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008246659A JP4630922B2 (ja) 2008-09-25 2008-09-25 高周波スイッチ回路
US12/500,020 US8170500B2 (en) 2008-09-25 2009-07-09 Radio-frequency switch circuit
US13/432,610 US8320843B2 (en) 2008-09-25 2012-03-28 Radio-frequency switch circuit

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008246659A JP4630922B2 (ja) 2008-09-25 2008-09-25 高周波スイッチ回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010081250A JP2010081250A (ja) 2010-04-08
JP4630922B2 true JP4630922B2 (ja) 2011-02-09

Family

ID=42037004

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008246659A Active JP4630922B2 (ja) 2008-09-25 2008-09-25 高周波スイッチ回路

Country Status (2)

Country Link
US (2) US8170500B2 (ja)
JP (1) JP4630922B2 (ja)

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4903845B2 (ja) * 2009-08-31 2012-03-28 株式会社東芝 半導体スイッチ
JP5571596B2 (ja) * 2010-07-02 2014-08-13 ルネサスエレクトロニクス株式会社 スイッチ回路装置
JP5599260B2 (ja) 2010-08-11 2014-10-01 株式会社東芝 高周波スイッチ
JP2012065186A (ja) * 2010-09-16 2012-03-29 Toshiba Corp 半導体装置
JP2012134219A (ja) * 2010-12-20 2012-07-12 Toshiba Corp 半導体スイッチ及びその測定方法
US9705558B2 (en) * 2011-02-08 2017-07-11 Qorvo Us, Inc. Harmonic rejected antenna switch
EP2549655A1 (en) * 2011-07-21 2013-01-23 Nederlandse Organisatie voor toegepast -natuurwetenschappelijk onderzoek TNO RF device with a transmit/receive switch circuit
US8818298B2 (en) * 2012-01-20 2014-08-26 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. High frequency switch
KR101319731B1 (ko) * 2012-04-26 2013-10-17 삼성전기주식회사 무선통신 시스템에서의 송수신 신호 스위칭 타임 제어회로
JP2013247278A (ja) 2012-05-28 2013-12-09 Toshiba Corp スイッチ回路
JP5813588B2 (ja) 2012-07-11 2015-11-17 株式会社東芝 スイッチ制御回路、および、スイッチ装置
JP5997624B2 (ja) * 2013-02-01 2016-09-28 株式会社東芝 高周波半導体スイッチおよび無線機器
JP5890810B2 (ja) 2013-08-29 2016-03-22 株式会社東芝 スイッチ回路
JP2015076839A (ja) * 2013-10-11 2015-04-20 株式会社東芝 シャントスイッチ
KR102004799B1 (ko) * 2014-12-02 2019-07-29 삼성전기주식회사 고주파 스위치 회로 및 이의 제어 방법
US10340704B2 (en) 2015-02-13 2019-07-02 Richwave Technology Corp. Switch device with a wide bandwidth
TWI544678B (zh) 2015-02-13 2016-08-01 立積電子股份有限公司 單刀多擲開關
TWI547091B (zh) * 2015-02-17 2016-08-21 絡達科技股份有限公司 可降低訊號損失的天線切換裝置
JP2016174236A (ja) * 2015-03-16 2016-09-29 株式会社東芝 半導体装置
CN104852715A (zh) * 2015-04-17 2015-08-19 上海华虹宏力半导体制造有限公司 射频天线开关
US9991889B2 (en) 2016-02-09 2018-06-05 Psemi Corporation High throw-count RF switch
JP2017152896A (ja) * 2016-02-24 2017-08-31 ソニー株式会社 半導体装置、アンテナスイッチ回路、モジュール装置、及び無線通信装置
US20180337670A1 (en) * 2017-05-17 2018-11-22 Skyworks Solutions, Inc. Switch linearization with anti-series varactor
US10374595B1 (en) * 2018-01-22 2019-08-06 Infineon Technologies Ag Self-adjustable RF switch cell
EP4332722A1 (en) * 2021-09-16 2024-03-06 Samsung Electronics Co., Ltd. Electronic device comprising flexible display and control method thereof
US11764824B2 (en) 2021-11-04 2023-09-19 Analog Devices International Unlimited Company High-linearity radio frequency (RF) switches and amplifiers

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1127177A (ja) * 1997-07-07 1999-01-29 Murata Mfg Co Ltd 高周波スイッチ及びフィルタ部を有した高周波スイッチ
JPH1141063A (ja) * 1997-05-23 1999-02-12 Sony Corp 自動移相制御回路
JP2005064779A (ja) * 2003-08-11 2005-03-10 Hitachi Metals Ltd ハイパスフィルタおよびこれを用いたマルチバンドアンテナスイッチ回路、マルチバンドアンテナスイッチ積層モジュール、並びに通信装置
JP2005515657A (ja) * 2001-10-10 2005-05-26 ペレグリン セミコンダクター コーポレーション スイッチ回路および高周波信号のスイッチング方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112005002018B4 (de) * 2004-09-27 2010-11-25 Murata Manufacturing Co., Ltd., Nagaokakyo Hochfrequenzsignalschaltschaltung
US8081928B2 (en) * 2005-02-03 2011-12-20 Peregrine Semiconductor Corporation Canceling harmonics in semiconductor RF switches
JP2006332778A (ja) * 2005-05-23 2006-12-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波スイッチ回路およびこれを用いた半導体装置
US7910993B2 (en) * 2005-07-11 2011-03-22 Peregrine Semiconductor Corporation Method and apparatus for use in improving linearity of MOSFET's using an accumulated charge sink
JP2007110469A (ja) * 2005-10-14 2007-04-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波スイッチ装置
JP2008011503A (ja) * 2006-05-31 2008-01-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波スイッチ回路、高周波スイッチ装置、及び送信モジュール装置
US20090181630A1 (en) * 2008-01-15 2009-07-16 Kabushiki Kaisha Toshiba Radio frequency switch circuit

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1141063A (ja) * 1997-05-23 1999-02-12 Sony Corp 自動移相制御回路
JPH1127177A (ja) * 1997-07-07 1999-01-29 Murata Mfg Co Ltd 高周波スイッチ及びフィルタ部を有した高周波スイッチ
JP2005515657A (ja) * 2001-10-10 2005-05-26 ペレグリン セミコンダクター コーポレーション スイッチ回路および高周波信号のスイッチング方法
JP2005064779A (ja) * 2003-08-11 2005-03-10 Hitachi Metals Ltd ハイパスフィルタおよびこれを用いたマルチバンドアンテナスイッチ回路、マルチバンドアンテナスイッチ積層モジュール、並びに通信装置

Also Published As

Publication number Publication date
US8320843B2 (en) 2012-11-27
US20120182061A1 (en) 2012-07-19
US8170500B2 (en) 2012-05-01
US20100073066A1 (en) 2010-03-25
JP2010081250A (ja) 2010-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4630922B2 (ja) 高周波スイッチ回路
US10840233B2 (en) Radio-frequency switch having stack of non-uniform elements
US10580705B2 (en) Devices and methods related to radio-frequency switches having improved on-resistance performance
KR101752544B1 (ko) 무선 주파수 집적 회로에 대한 시스템 및 방법
US8306481B2 (en) Single pole multi throw switch
US7928794B2 (en) Method and apparatus for a dynamically self-bootstrapped switch
US10361697B2 (en) Switch linearization by compensation of a field-effect transistor
US20070290744A1 (en) Radio frequency switching circuit, radio frequency switching device, and transmitter module device
CN102291108A (zh) 高频开关电路
US11817456B2 (en) Devices and methods for layout-dependent voltage handling improvement in switch stacks
WO2012054343A1 (en) Radio frequency multi-port switches
EP3069446A1 (en) Circuits and methods for improved quality factor in a stack of transistors
JP2009194891A (ja) 高周波スイッチ回路
KR20090060901A (ko) 밀리미터파 대역 제어회로용 스위치 회로
JP2010010728A (ja) 半導体集積回路装置および高周波電力増幅モジュール
JP2007110469A (ja) 高周波スイッチ装置
JP4811155B2 (ja) 半導体スイッチ回路並びに通信機器
JP2006303775A (ja) 半導体回路装置および高周波電力増幅モジュール
US20220013415A1 (en) Radio-frequency switching devices having improved voltage handling capability
US10469121B2 (en) Non-linear shunt circuit for third order harmonic reduction in RF switches
US10469124B2 (en) Communications device with receiver chain of reduced size
Wu et al. A wide-band T/R switch using enhanced compact waffle MOSFETs
JP2008017170A (ja) 半導体スイッチ回路並びに通信機器
KR20160110618A (ko) 용량성 결합 조정 선로를 갖는 마이크로파 스위치
JP2008211083A (ja) 高周波スイッチ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100805

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101020

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101022

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131119

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4630922

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131119

Year of fee payment: 3