JP4630476B2 - 画像信号処理装置、画像信号処理方法、画像読取システム、プログラム及び媒体 - Google Patents

画像信号処理装置、画像信号処理方法、画像読取システム、プログラム及び媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、信号処理方法、信号処理装置及び画像読取装置に関し、更に詳しくは透過原稿上のゴミやキズ等による欠陥部分を補正する信号処理方法、信号処理装置及び画像読取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の例えば透過原稿の画像読取装置における概略構成を図6に示す。図6において、原稿台ガラス141上に載置されたポジ、ネガ等の透過原稿142を、さらにその上部に設置された拡散板143を介して透過原稿照明用ランプ144で照明し、透過原稿142からの透過光を、ミラー147、ハノ字ミラー148、結像レンズ149を介してCCD150に送り、多数の単位個体撮像素子がライン状に配置されたCCD150にて電気信号に変換することにより主走査方向の画像を形成する。
【0003】
この場合の副走査方向の画像形成は、透過原稿142に対して透過原稿照明用ランプ144、ミラー147を同一速度、同一位相を保ったまま、副走査方向に機械的に移動させ、ハノ字ミラー148を同方向に走査速度2分の1で追従させ、透過原稿142からCCD150までの光路長(共役関係)を一定に保ちながら行い、主走査と合わせてトータルで2次元の画像を形成する。
【0004】
また、上記のような透過原稿の画像読取装置において、不透明の用紙に記載された原稿に光を照射して前記用紙から反射する光が処理されるタイプの所謂、反射原稿を読み取ることも可能である。その場合は、透過原稿142の代わりに反射原稿を載置し、透過原稿照明用ランプ144を消灯し、反射原稿照明用ランプ145を点灯させて反射原稿照明用ランプ145による直接光束と反射笠146による反射光束とにより照明し、反射原稿からの反射光をCCD150にて読み取れば、透過原稿の場合と同様に、主走査方向の画像を形成することができる。
【0005】
特にカラー読み取り方式では、反射原稿照明用ランプ145に白色の分光特性を持つランプを用い、且つCCD150に、RGBそれぞれの色のフィルタを有する3ラインタイプCCDを用いて、1回の走査にてRGBの各色の画像情報を同時に読み、画像処理回路上にて、同一ライン上のRGBの各色の信号を重ね合わせることによってカラー画像を形成する3ラインカラー画像読み取り方式が一般に知られている。
【0006】
ところで、上記のような透過原稿の画像読取装置において、透過原稿上のゴミ・キズなどによる画像上の欠陥部分を補正するためには、画像読取後に画像編集ソフトによりレタッチ修正する以外に有効な方法がなかった。そのために、欠陥部分の補正には非常に時間を要していた。
【0007】
近年、このような透過原稿用の画像読取装置において、透過原稿上に存在する埃などのゴミや、フィルム面の損傷(キズ)を検知し(以下、この検知を「ゴミ・キズ検知」という)、読み取られた画像から、これらのゴミやキズの影響を画像処理にて取り除く、いわゆるゴミ・キズ除去のための機能を備えた画像読取装置が開発されてきている。
【0008】
図7は、従来のゴミ・キズ検知用の機能を有する画像読取装置1を示す図であり、図6に示した画像処理装置と同一の構成部分には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0009】
図7において、151は波長約880nmに発光強度のピークを有するLEDから成る赤外光ランプである。
【0010】
また、図8は、画像読取装置1により得られる画像データを用いて、ゴミ・キズ除去を行うゴミ・キズ除去部2の機能構成を示すブロック図である。図8において、21は画像読み取り装置1により読み込んだ画像データを入力するためのインターフェース(I/F)、22は透過原稿照明用ランプ144または反射原稿照明用ランプ145を用いて読み込んだ画像(以下、「普通画像」と呼ぶ。)を記憶するための画像メモリ、23は赤外線ランプ151を用いて読み込んだ画像(以下、「赤外線画像」と呼ぶ。)を記憶するための赤外線画像メモリ、24は予め決められた閾値を保持する閾値保持部、25はゴミ・キズ検知部、26はゴミ・キズ補正部である。
【0011】
図9は、透過原稿照明用ランプ144及び赤外光ランプ151の分光強度分布を示す図であり、各ランプの特性を実線、一点鎖線によってそれぞれ示す。また、図10は一般的なネガ、ポジカラーフィルムのシアン色、イエロー色、マゼンタ色の各色素の分光透過率特性と、赤外光ランプ151の分光強度分布のピーク波長(約880mm)を示したものである。図10にて明らかなように、一般的なカラーフィルムの場合には、どの色素であっても約880nmにおける透過率は非常に高いため、フィルム上の画像によらず赤外光ランプの光束はほとんど通過することになる。
【0012】
以下、ゴミ・キズ除去動作を行う場合の透過原稿読取動作について、図11に示すフローチャートに従って詳細に説明する。
【0013】
先ず、ステップS10において、図7の反射原稿照明用ランプ145及び赤外光ランプ151を消灯し、透過原稿照明用ランプ144を点灯させる。このとき透過原稿照明用ランプ144の照明光束は拡散板143によって斑なく拡散され、その拡散光束が透過原稿142を透過する。この透過光束がミラー147、ハノ字ミラー148を通過し、さらに結像レンズ149を通過し、CCD150に投影される。CCD150上に投影された画像は電気信号に変換され、図8のI/F21を介して画像メモリ22に一時記憶される。
【0014】
次に、ステップS20において、図7の反射原稿照明用ランプ145と透過原稿照明用ランプ144とを消灯し、赤外光ランプ151を点灯させる。図9に示すような特性を備えた赤外光ランプ151の照明光束は拡散板143によって斑なく拡散され、その拡散光束が透過原稿142を透過し、更にミラー147、ハノ字ミラー148、結像レンズ149を通過した光はCCD150に投影される。従って、透過原稿142を透過した赤外光ランプ151の照明光束は、図10に示すようにネガ、ポジ等の透過原稿142の画像(感光像)によらず透過し、物理的に光路を遮る埃、ゴミ・キズ等の像がCCD150上に蔭として投影される。CCD150上に投影された赤外線画像は電気信号に変換され、図8のI/F21を介して赤外線画像メモリ23に一時記憶される。
【0015】
次にステップS30以降の工程でゴミ・キズの検出及び補正を行うが、ゴミ・キズ検知の原理についてここで詳しく説明する。
【0016】
図12は、透過原稿照明用ランプ144及び赤外光ランプ151による読取画像の階調レベルを主走査方向にプロットしたものと、ゴミなどの関係をわかりやすく図示したものである。図12(a)において、181はポジフィルム、182はポジフィルム181上のゴミである。図12(b)は図12(a)の部分を透過原稿照明用ランプ144で読み取った場合の階調レベルであり、暗い部分ほど階調レベルは低い値を示しており、ゴミ182の部分の階調レベルは、ポジフィルム上の画像によらずに当然低くなっている。図12(c)は同じく図12(a)の部分を赤外光ランプ151で読み取った場合の階調レベルであり、ゴミ182の部分の階調レベルは赤外光も通過しないために低くなり、ゴミ182以外の部分は赤外光が通過してしまうためにほぼ一定のレベル183となる。そこでレベル183よりも低い階調レベルに閾値184を設定し、閾値184以下の部分を抽出することでゴミによる欠陥領域185の検出が可能となる。
【0017】
この閾値184は閾値保持部24に予め保持されており、従って、ステップS30において、ゴミ・キズ検知部25は閾値保持部24からこの閾値184を読み出し、赤外線画像メモリ23から赤外線画像データを読み出して、順次赤外線画像データと閾値184とを比較することで、欠陥領域185を検出する。
【0018】
赤外線画像データが閾値184よりも小さい場合は(ステップS30でNO)、ステップS40でこの欠陥領域185を欠陥領域185の周囲の正常な領域から補間処理などを行うことにより、ゴミ182による影響を軽減する。上記比較動作を全ての赤外線画像データについて行い、欠陥領域が検出されると、対応する普通画像のデータに対して補間処理を行う(ステップS50)。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術では、可視光源と非可視光源の点灯消灯シーケンスが十分に検討されていなかった。従って、比較的立ち上がりに時間がかかる可視光源と比較的短時間で立ち上がる非可視光源とのコンビネーションに関して、立ち上がりの為のシーケンスの最適化が出来ていなかった。また、可視光画像と非可視画像間の光路長差を補正する手段としてレンズの位置そのものが光軸方向にシフトするように構成されていたため、構造が複雑であるといった問題があった。また、可視光画像と非可視光画像の読取工程から赤外光画像よりフィルム上のゴミ・キズを検出し、可視光画像からその部分を除去処理する工程までのシーケンスが十分に検討されていなかったため、安定した、精度の高いゴミ・キズ除去機能を供給することが困難であった。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、以下のように構成する。
【0021】
[請求項1]点灯後に光量が安定するまでの時間が比較的長い光源を用いて可視光を照射する可視光照射手段と、前記時間が比較的短い光源を用いて非可視光を照射する非可視光照射手段と、それぞれの照射手段により原稿を照射して前記原稿の光学像を結像するための結像光学系とを有し、前記原稿の光学像を光電変換して得られる可視光画像信号および非可視光画像信号を処理する画像処理装置における画像処理方法であって、前記可視光画像信号を得る可視光画像信号取得工程の後に、前記非可視光画像信号を得る非可視光画像信号取得工程を設け、前記非可視光画像信号取得工程の後に、前記非可視光照射手段を消灯し、前記可視光照射手段の点灯を行う工程を有し、前記可視光画像信号の取得の後に、前記可視光画像と前記非可視光画像との結像倍率を補正するための結像倍率補正工程と、前記結像倍率補正工程の後に、前記可視光画像と前記非可視光画像との副走査方向または/及び主走査方向の位置ズレ分を補正するための位置ズレ補正工程とを有することを特徴とする画像信号処理方法。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0043】
図1〜図5は本発明の実施の形態を説明したもので、図1は本実施の形態に係る画像読取装置を具備したシステム構成を示すブロック図、図2は、本実施の形態に係る画像読取装置の内部構成を示す透視状態の斜視図である。図1と図2において、101はフィルム等の透過原稿、Aは透過原稿101を照射するためのバックライト光源ユニットで、102、103は可視光源であるところの冷陰極蛍光ランプ、104、105は赤外光源であるところの赤外LEDアレー、106はそれぞれの光源の光を透過原稿101に対して略垂直方向に照射するためのライトガイドである。また、Bはスキャナ本体側に構成される光学系ユニットで、107、108、109、110、111は透過原稿101を通過した光をそれぞれ定められた方向に反射するためのミラー、112は透過原稿101を通過した光を光学像として結像する結像レンズ、113は結像レンズの中心を通る光軸、114は可視光と赤外光との波長差に起因する光路長差を補正するためのガラス板であって、114aは光軸113とほぼ垂直な面に平行に置かれた状態を示し、114bはガラス板114aを略90度回転して光学像の光路外に退避させた状態を示す。115は結像レンズ112によって結像された光学像を電気的なRGB画像信号として出力するCCDリニアイメージセンサであって、RGB3色のカラーフィルタを備えた3ラインリニアセンサが使用される。116はガラス板113を回動させるためのモータである。118は冷陰極蛍光ランプ102、103の点灯回路、119は赤外LEDアレー104、105の点灯回路である。120はCCDリニアイメージセンサ115から出力されたRGB画像信号を処理するためのアナログ処理回路、121はA(アナログ)/D(デジタル)変換回路、122は画像読取装置として必要な画像処理を行うための画像処理回路である。ここで行われる画像処理については、本発明とは直接的な関連はないので詳細な説明は省略する。123は画像処理回路122にて使用されるオフセットRAM(ランダムアクセスメモリ)、124はインターフェイス、125はパーソナルコンピュータ、126はシステムコントローラ、127はラインバッファ、128はCPU(中央演算処理装置)バスである。インターフェイス124は画像処理回路122からの出力画像信号をラインバッファ127に一時的に保存され、パーソナルコンピュータ125に出力する。システムコントローラ126は画像処理回路122、ラインバッファ123、インターフェイス124、オフセットRAM127は、アドレスバスとデータバスとにより構成されたCPUバス128により図1に示すように接続されている。これにより、各回路相互間のデータ通信が可能となっている。
【0044】
図3はパーソナルコンピュータ125において、本第1の実施形態の画像読取装置301から出力される画像信号に対してゴミ・キズ除去を行うゴミ・キズ除去部303の機能構成を示すブロック図である。なお、図3におけるゴミ・キズ除去部303は画像読み取り装置301内部に構成しても構わない。
【0045】
図3において、321は画像読み取り装置301により読み込んだ画像データを入力するためのインターフェース(I/F)、322は冷陰極蛍光ランプ102、103を用いて読み込んだ可視光画像を記憶するための可視光画像メモリ、323は赤外LEDアレー104、105を用いて読み込んだ赤外光画像を記憶するための赤外光画像メモリ、325はゴミ・キズ検出処理部、326はゴミ・キズ除去処理部、331は倍率補正処理部、332は位置ズレ補正処理部、333は写り込み補正処理部である。
【0046】
上述のように構成された本実施の形態に係る画像読取装置を用いて、透過原稿101の画像から透過原稿101上のゴミやキズを除去する動作シーケンスについて図4のフローチャートを用いながら説明する。
【0047】
先ず、ステップS301にて冷陰極蛍光ランプ102、103がシステムコントローラ126の指示に従って点灯し、ステップS302にて光学系ユニットが所定の待機位置から透過原稿101の読取先端位置に移動し、ステップS303にて透過原稿101を透過した冷陰極蛍光ランプ102、103の光が可視光画像としてCCDイメージセンサ115に読み取られ、アナログ信号処理回路120、A/D変換回路121、画像処理回路122、ラインバッファ123、インターフェース124を通してパーソナルコンピュータ125に画像信号が送られ、可視光画像メモリ322に保存される。このときガラス板114は、114aの位置に設置して、光軸113に対してほぼ垂直な面に平行に置かれる。次にステップS304にて光学系ユニットが所定の待機位置に戻り、ステップS305にてシステムコントローラ126の指示に従って冷陰極蛍光ランプ102、103が消灯し、赤外LEDアレー104、105が点灯し、ステップS306にて光学系ユニットが透過原稿101の読取先端位置に移動し、ステップS307にて透過原稿101を透過した赤外LEDアレー104、105の光が赤外光画像としてCCDイメージセンサ115に読み取られ、以下同様にインターフェース124を通してパーソナルコンピュータ125に画像信号が送られ、赤外光画像メモリ323に保存される。このときガラス板114は、114bの位置に設置され、光路外に退避されている。
【0048】
次にステップS308にて、赤外LEDアレー104、105は消灯し、冷陰極蛍光ランプ102、103が点灯し、ステップS309にて光学系ユニットが所定の待機位置に戻り、次の可視光画像の読取動作のための待機状態となる。このようにすぐに冷陰極蛍光ランプ102、103を点灯状態とするのは、赤外LEDアレー104、105に比べて、冷陰極蛍光ランプ102、103の光量が点灯してから一定になるまでの時間が長いためである。
【0049】
ガラス平板114は可視光と赤外光との波長差に起因する光路長差を補正するためのものであって、ガラスの厚みをt、屈折率をnとすると(一般的にはn=1.51)、光路長差ΔLは
ΔL=t・(n−1)/n
となり、これを可視光波長として例えばG画像の主波長である約550nmと、赤外光波長として例えば約880nmの波長差に起因する光路長差と等しくなるように、ガラスの厚みtを決定すればよい。
【0050】
次にステップS310にて読み取られた赤外光画像を、結像レンズ112の結像倍率差の補正を行う。図5はガラス平板114を114aの位置として光路内に入れた可視光画像の結像位置に対して、ガラス平板114を114bの位置として光路外に退避した赤外光画像の結像位置の差が、光軸中心から主走査方向の端部側に向かってどの程度となるかを表わした一例である。図5に示すように、端部側に近づくに従って結像倍率差による結像位置の差は大きくなっていく。倍率補正処理部331はこの結像位置の差分を正確に補正するための演算処理を行っている。例えば、倍率補正処理部331の中に図5のようなテーブルを持っておき、画像データの光軸中心からの位置によってズレ量分だけ補正するような演算処理を行うことで、正確に倍率補正が可能である。また、別の方法として、図5のような曲線となるような高次関数を使用することで、テーブルを持たずとも正確な倍率補正が可能である。更に、図5のような曲線を折れ線で近似することで、1次間数でほぼ正確に補正することも可能である。
【0051】
次にステップS311にて、可視光画像と赤外光画像間の位置ズレ量を補正する。2つの画像はそれぞれ別の読取動作によって読み取られているため、主走査方向・副走査方向共に厳密には全く同じ位置の画像とはならず、僅かな位置ズレが発生してしまう。位置ズレ補正処理部332はその位置ズレ分を正確に補正するための演算処理を行っている。この位置ズレ補正処理内容の詳細について、本出願人は特願2001−74324にて出願を行っている。本発明では、このような可視/赤外画像間の位置ズレ補正処理を副走査方向の位置ズレ補正処理を行ってから、主走査方向の位置ズレ補正処理を行っている。その理由を次に述べる。
【0052】
まず、同じ読取条件で何度も画像を読み取った場合、光学系の移動する方向、即ち副走査方向の読取位置の精度は、主走査方向に比べて明らかにバラツキが発生し易い。それは読取開始位置は、光学系ユニットを移動するモータ(図示せず)の移動量などで管理しており、絶対的な位置を測定しているわけでないからである。それに対し、主走査方向の位置はほとんどのスキャナではシャフト棒(図示せず)によって固定されるため、読取位置の精度は高くなる。従って、当然ながら可視光画像と赤外光画像間の位置ズレ量も副走査方向の方が大きくなってしまう。そこで位置ズレ補正を行う場合には、先ず位置ズレ量の大きな副走査方向から位置ズレ補正処理を行い、その後で位置ズレ量の小さな主走査方向の位置ズレ補正処理を行うことで、正確な位置ズレ補正処理を行うことが可能になる。
【0053】
次にステップS312にて、赤外光画像から可視光画像を所定の比率で加減算処理を行う。一般的にカラーフィルムは、図10に示すような各色素の分光透過率特性を示すが、赤外光であっても完全に透過してしまうわけではない。従って、赤外光画像にも僅かに各色素の量に応じた像が写り込む現象が発生する。そこで、写り込み補正処理部333において、赤外光画像から可視光画像であるRGB各画像を所定の比率で加減算する。例えばあるカラーフィルムの場合に、赤外光の波長におけるイエロー色素の透過率が95%、マゼンタ色素が93%、シアン色素が90%であった場合、それぞれ透過しない分はイエロー5%、マゼンタ7%、シアン10%となり、その分が赤外光画像に写り込んであることになる。イエロー、マゼンタ、シアンに対応する可視光画像はそれぞれB、G、Rであり、例えばイエロー色素の多い部分はB画像データの階調レベルが低いことになる。従って、B、G、R画像データをそれぞれ5%、7%、10%だけ減算してやれば、赤外光画像に写り込んだ各色素の像を打ち消すことができる。また、ネガフィルムの場合に、ネガポジ反転後のRGB画像を使用する場合には逆に赤外光画像にRGB画像を加算してやることで、赤外光画像に写り込んだ各色素の像を打ち消すことができる。
【0054】
次にステップS313にて、ゴミ・キズ検出処理部325において赤外光画像からゴミ・キズ部分を検出する。ゴミ・キズ部分の検出動作についての詳細は、本出願人は特願2000−182905にて出願している。
【0055】
次にステップS314にて、ゴミ・キズ除去処理部326において可視光画像からゴミ・キズ部分を除去処理する。
【0056】
尚、上記の説明では全ての処理工程を順番に示したが、倍率補正処理工程ステップS310を経た後にゴミ・キズ検出工程ステップS313に進めても構わない。同様に、位置ズレ補正工程ステップS311を経た後にゴミ・キズ検出工程ステップS313に進めても構わない。同様に、写り込み補正工程ステップS312を経た後にゴミ・キズ検出工程ステップS313に進めても構わない。
【0057】
また、上記実施の形態では、非可視光として赤外光を用いたためにガラス平板を可視光画像の読取時に光路内に配置したが、非可視光として紫外光を用いる場合には、ガラス平板を紫外光画像読取時に光路内に配置し、可視光読取時に光路から退避するような構成にすることもできる。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、可視光源と非可視光源の点灯消灯シーケンスを工夫することによって比較的準備に時間のかかる可視光源の特性を安定させることが出来るので、1回目のスキャン動作が完了した後に速やかに次のスキャン動作に備えることが可能となる。
【0059】
また、可視光画像と非可視光画像間の光路長差を補正する手段としてガラス平板を光路内に出し入れするだけの簡単な構成で実現可能となる。
【0060】
また、可視光画像と非可視光画像の読取工程から非可視光画像よりフィルム上のゴミ・キズを検出し、可視光画像からその部分を除去処理する工程までのシーケンスが明確化されたため、精度の高いゴミ・キズ除去機能を供給することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透過原稿の画像読取装置のシステム構成を示すブロック図
【図2】本発明の透過原稿の画像読取装置の内部構成を示す斜視図
【図3】本発明に用いられるパーソナルコンピュータ内の機能構成を示すブロック
【図4】本発明の動作シーケンスを示すフローチャート
【図5】可視光画像と赤外光画像との結像位置ズレ量を示すグラフ
【図6】従来の画像読取装置の構成図である。
【図7】透過原稿上のゴミ・キズによる欠陥領域を検出する従来の画像読取装置の構成図である。
【図8】従来の画像読み取りシステムの構成を示すブロック図である。
【図9】透過原稿照明用ランプと、赤外光ランプの分光強度分布を示す図である。
【図10】一般のカラーフィルムにおける3色の色素の分光透過率特性と、赤外光ランプの分光強度分布のピーク波長を示す図である。
【図11】ゴミ・キズ除去部での従来の処理を示すフローチャートである。
【図12】従来例における、フィルム上のゴミと、透過原稿照明用ランプ及び赤外光ランプによりフィルムを読み込んで得た階調レベルとの関係を示す図である。

Claims (5)

  1. 点灯後に光量が安定するまでの時間が比較的長い光源を用いて可視光を照射する可視光照射手段と、前記時間が比較的短い光源を用いて非可視光を照射する非可視光照射手段と、それぞれの照射手段により原稿を照射して前記原稿の光学像を結像するための結像光学系とを有し、前記原稿の光学像を光電変換して得られる可視光画像信号および非可視光画像信号を処理する画像処理装置における画像処理方法であって、
    前記可視光画像信号を得る可視光画像信号取得工程の後に、前記非可視光画像信号を得る非可視光画像信号取得工程を設け、
    前記非可視光画像信号取得工程の後に、前記非可視光照射手段を消灯し、前記可視光照射手段の点灯を行う工程を有し、
    前記可視光画像信号の取得の後に、前記可視光画像と前記非可視光画像との結像倍率を補正するための結像倍率補正工程と、
    前記結像倍率補正工程の後に、前記可視光画像と前記非可視光画像との副走査方向または/及び主走査方向の位置ズレ分を補正するための位置ズレ補正工程とを有することを特徴とする画像信号処理方法。
  2. 前記位置ズレ補正工程は、副走査方向の位置ズレ分の補正を行った後に主走査方向の位置ズレ分の補正を行うことを特徴とする請求項に記載の画像処理方法。
  3. 点灯後に光量が安定するまでの時間が比較的長い光源を用いて可視光を照射する可視光照射手段と、前記時間が比較的短い光源を用いて非可視光を照射する非可視光照射手段と、それぞれの照射手段により原稿を照射して前記原稿の光学像を結像するための結像光学系とを有し、前記原稿の光学像を光電変換して得られる可視光画像信号および非可視光画像信号を処理する画像読取装置であって、
    可視光画像を読取るために、前記可視光照射手段を点灯した後、該可視光照射手段を消灯し、その後非可視光画像の結像位置の違いを補正する光路長補正手段として透明平板によって光路長を補正すると共に前記非可視光照明手段を点灯し、その後該非可視光照明手段を消灯してから、再び前記可視光照明手段を点灯させるための制御手段と、
    前記可視光画像信号と前記非可視光画像信号の位置ズレを補正する位置ズレ補正手段とを有することを特徴とする画像読取装置。
  4. コンピュータに請求項に記載の画像処理方法を実現させるためのプログラム。
  5. コンピュータに請求項に記載の画像処理方法を実現させるためのプログラムを記録した記録媒体。
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