JPH09102854A - 画像読取装置 - Google Patents

画像読取装置

Info

Publication number
JPH09102854A
JPH09102854A JP7282578A JP28257895A JPH09102854A JP H09102854 A JPH09102854 A JP H09102854A JP 7282578 A JP7282578 A JP 7282578A JP 28257895 A JP28257895 A JP 28257895A JP H09102854 A JPH09102854 A JP H09102854A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
document
reading
original
height
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7282578A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinya Matsuda
伸也 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP7282578A priority Critical patent/JPH09102854A/ja
Publication of JPH09102854A publication Critical patent/JPH09102854A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)
  • Holders For Sensitive Materials And Originals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像読取装置において、撮像系の領域の果た
している機能に応じて分光感度特性を異ならせることに
より、個々の機能を同時に達成し、撮影時間の短縮を図
り、また、読取手段の光学系にフィルタを備えることに
より、フィルタのサイズを小さくすると共に、従来の切
り替えに必要な構成を省き、小形化、低コストを実現し
た。 【解決手段】 上向き原稿の表面を読み取る撮像センサ
と、原稿の側面を撮像センサに投影するための傾斜ミラ
ーと、傾斜ミラーに写った原稿の側面とその背景との輝
度差を用いて原稿の高さを測定する高さ測定手段と、原
稿の高さによって生じる画像の歪みを原稿の高さに応じ
て補正する補正手段と、撮像センサによる読取光学系に
配置され、傾斜ミラーを読み取る領域と原稿表面を読み
取る領域とで分光特性を異ならせるフィルタ(1) 41,
(2) 42を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高さを有する書籍
等の見開き面を読み取る画像読取装置に関する。さらに
は、高さを有する原稿の高さを検出して、原稿の高さに
よって生じる画像の歪みを補正する画像読取装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の画像読取装置において、
本等の厚みのある原稿を上方から撮影するには、原稿の
厚さが均一でないために生じる読取画像の歪み、ピンボ
ケ等を補正するために、予め原稿の高さなど撮影条件を
決定する情報を把握する必要がある。このため、原稿を
設置する台の奥側に、原稿の側面を映すミラーを配置し
たものがある。ところが、このミラーに室内の照明光や
操作者の身に付けているアクセサリ等に反射した光が写
り込み原稿側面と背景部との輝度の差が認識できなくな
り、原稿の高さを正しく測定できない可能性がある。
【0003】そこで、この問題を解消するために、原稿
の形状等を検出する予備スキャン動作時に、撮像系に可
視光カットフィルタを挿入し、赤外光を用いて撮影する
ことにより、ミラーに室内光等が写り込むことの影響を
除去するようにした画像読取装置がある。この画像読取
装置において、原稿の内容を読み取る本スキャン動作時
には、撮像系に赤外カットフィルタを挿入し、人間視感
度(可視光)と同等になるよう撮像系全体の分光感度特
性を変化させている。また、従来から、カラー撮像セン
サの技術分野では、ラインやエリア状に並べた光電変換
素子にR,G,Bの光を透過するフィルタを順次設置
し、カラー画像の読み取りを行うものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記前者の
ような画像読取装置では、予備スキャン時に可視光カッ
トフィルタを撮像系中に挿入する機械構成、及び、本ス
キャン時に赤外光カットフィルタを撮像系に挿入する機
械構成を必要とするので、装置全体が大型化してしま
い、また、コスト高になっていた。
【0005】本発明は、上述した問題点を解決するもの
であり、撮像系の領域の果たしている機能に応じて分光
感度特性を異ならせることにより、個々の機能を同時に
達成し、撮影時間の短縮を図り、また、読取手段の光学
系にフィルタを備えることにより、フィルタのサイズを
小さくすると共に、従来の切り替えに必要な構成を省
き、小形化、低コストを実現した画像読取装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、高さを有する書籍等の見開き面を
読み取る画像読取装置において、原稿を載置するための
原稿台と、載置された原稿の側面を見開き面に対して略
同じ方向に映すための、原稿台の近傍に設けられた傾斜
ミラーと、原稿の見開き面と、傾斜ミラーに映った原稿
の側面とを読み取る同一の光学系で構成される読取手段
と、傾斜ミラーに映った原稿側面を読み取った画像情報
を用いて原稿の高さを測定する高さ測定手段と、原稿の
高さ変化によって生じる画像の歪みを、高さ測定手段に
より得られた原稿の高さに応じて補正する手段と、読取
手段による読取光学系に配置され、傾斜ミラーを読み取
る領域と見開き面を読み取る領域とで分光特性を異なら
せるフィルタとを備えたものである。
【0007】上記構成において、読取手段は原稿の見開
き面と傾斜ミラーに映った原稿の側面とを読み取り、高
さ測定手段は原稿側面を読み取った画像情報を用いて原
稿の高さを測定し、補正手段は原稿の高さ変化によって
生じる画像の歪みを原稿の高さに応じて補正する。読取
光学系に配置されたフィルタは、傾斜ミラーを読み取る
つまり原稿の側面を読み取る領域と見開き面を読み取る
領域とで分光特性を異ならせる。これにより、原稿の側
面形状の読み取りと、見開き面の読み取りの各々に最適
な特性が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例による画
像読取装置について図面を参照して説明する。図1は画
像読取装置の全体構成を示し、原稿台1上には、被写体
である書籍やファイルなどのブック原稿10が見開かれ
た状態で上向きに置かれ、その上方には、光学的走査に
よりブック原稿10の見開き面を読み取るラインセンサ
を有した撮像装置2が設けられている。原稿台1の原稿
載置面は、一般的な原稿の下地色より濃く着色されてい
て、ブック原稿10を原稿載置面を背景にして読み取っ
た時に原稿面と原稿載置面との識別ができるようになっ
ている。
【0009】本装置には、原稿台1の奥側上方に配置さ
れ、原稿台1上のブック原稿10を照明する照明部3
と、画像読取条件などの設定を行う操作パネル4と、原
稿台1の奥側に配置され、ブック原稿10の側面を映す
傾斜した高さ検出ミラー5と、ブック原稿10の撮像装
置2の予備スキャン動作及び本スキャン動作等の撮影動
作を制御する制御部(図8参照)が設けられている。撮
像装置2により撮影された画像データは、制御部により
各種処理を受けて、所望の出力装置(プリンタ、コンピ
ュータ等)に出力されるようになっている。ここで、原
稿台1上に載置されたブック原稿10の左右の両頁全域
を原稿面10aと称する。
【0010】図2、図3は、それぞれ本装置を前方及び
側方から見た概略構成を示す。撮像装置2は、複数の撮
像素子を装置手前側から奥側方向(主走査方向)にライ
ン上に配列したCCDラインセンサ7と、原稿面10a
の像をラインセンサ上に投影する撮像レンズ6を有する
光学系とを備える。ラインセンサ7は、原稿面10aの
像が結像される結像面において、主走査方向と直行する
副走査方向(図2の矢印方向)に移動することにより、
原稿面10aの像を読み取る。また、撮像レンズ6は、
レンズ駆動装置32(図8)によって光軸方向に移動可
能に設けられており、後述する高さ検出によって得られ
るブック原稿10の高さに応じて移動され、ラインセン
サ7上に常に合焦状態で原稿面10aの像を結像する。
【0011】高さ検出ミラー5は、原稿台1の奥側で副
走査方向に伸び、原稿台1の原稿載置面に対して45°
の角度で傾斜して設置されており、原稿台1に載置され
たブック原稿10の側面を映す。同ミラー5に映された
ブック原稿10の側面像は、原稿面10aとともに、レ
ンズ6によって投影される。ラインセンサ7は、投影さ
れた原稿面10a及びミラー5に映された側面の像を読
み取るだけの十分な長さを有しており、走査移動によっ
て、原稿面10a及び側面の像を同時に読み取る、な
お、本実施例では、ラインセンサを用いたものを示した
が、これに代えてエリアセンサを用いてもよい。
【0012】ブック原稿10の原稿面10aは、見開い
て原稿台1上に載置されると、高さ方向に湾曲する。こ
のため、原稿面10aの像は、副走査方向に縮んでしま
い、また、主走査方向の像の長さは原稿の高さが高い部
分では長く、原稿の高さが低い部分では、短くなるとい
った、画像の歪みが生じる。さらに、撮像装置2から原
稿面10aまでの距離も原稿の高さによって変化するの
で、高さに応じたピント調整が必要となる。このような
問題を解決するため、副走査方向の各位置でのブック原
稿10の高さを検出し、この高さに応じて、画像の歪み
の補正、及び、ラインセンサ7に結像される像のピント
調整を行う。
【0013】図4は、本実施例の高さ検出処理の原理を
示す図である。ブック原稿10を所定位置に載置するこ
とで、ミラー5には、ブック原稿側面の像11が映さ
れ、ミラー5に映されたブック原稿10の側面の像11
をラインセンサ7で読み取ることによって、ブック原稿
10の高さの分布を求める。
【0014】図5は、上記構成を有する撮像装置2によ
って読み取った画像データの様子を示す。同図におい
て、aは原稿面10aの像、bは原稿台1の像、cはミ
ラー5に映った背景部の像、dはミラー5に映ったブッ
ク原稿10の側面の像、eは原稿の位置合わせ基準を示
す。原稿面の像aと原稿側面の像dは原稿の高さ変化に
より、主走査方向に湾曲したように読み取られる。原稿
面と原稿側面は、一般に白色に近い紙であるので白く読
み取られる。それに対して、原稿地肌より濃く着色され
ている原稿台1、及びミラー5に映る背景部の像cは反
射光量が少なくなり、黒く読み取られる。
【0015】図6は、ラインセンサ7に読み取られた主
走査方向の1ライン分の出力の様子を示す。この例で
は、図5において点線で示す位置の画像をラインセンサ
7で読み取った場合を示す。横軸にラインセンサ7の撮
像素子のアドレス、縦軸に各画像素子の出力(像の輝
度)を取っている。図中、はミラー5上に映った背景
部の像c、はミラー5上に映った原稿側面の像d、
は原稿面10aの像a、は原稿台1の像bの各像の撮
像素子上での領域を示す。Dthは、原稿の像か他の像
かを判別するための所定の閾値である。n1は閾値Dt
hを越える出力の撮像素子の最小のアドレス値、即ち、
原稿側面の像11における原稿面の上部エッジ10bが
結像される位置を示す値である。n2は原稿の位置合わ
せ基準に対応する撮像素子のアドレス値であり、固定の
値である。(n2−n1)が高さ検出処理で用いる原稿
高さに相当する画素数である。この各ラインの(n2−
n1)の値から原稿の高さ分布データを求める。この高
さ分布データから、原稿の高さ変化によって生じる画像
の歪みを補正するための画像歪み補正係数と、原稿の高
さ変化によって生じるデフォーカスを無くすよう、撮像
レンズ6を上下方向に駆動するための自動焦点(AF)
制御用データとを算出する。
【0016】図7は、図5に示される点線の1ラインの
画像データより作成した輝度ヒストグラムを表す。横軸
に各画像素子の出力(像の輝度)を取り、縦軸にはその
輝度における画素数を取っている。図示のように、1ラ
インのヒストグラムの内、輝度の高い側でピークの画素
数(Np)を求め、その画素数の半分の画素数[1/
2)・Np]に対応する輝度値(LB ,LB')のうち、
低い方の輝度値(LB )を、そのラインの原稿下地輝度
とする。原稿下地輝度の求め方は、上記の方法に限られ
たものではなく、輝度の高いほうから画素数をカウント
していき、所定の画素数がカウントされた時の輝度値を
下地輝度としてもよい。このように求められた下地輝度
に応じて濃度制御を行う。
【0017】図8は制御部における回路のブロック構成
を示す。本実施例においては、ラインセンサ7は、実際
の画像読取の本スキャン動作に先駆け、原稿面10aの
副走査方向の各位置での高さ、下地輝度を検出するため
に、予備スキャン動作を実行する。予備スキャンによっ
て得られるラインセンサ7の出力(画像データ)は、各
ライン毎にアドレス1の撮像素子から順に、A/D変換
器21によりA/D変換された後、比較器22に入力さ
れる。比較器22には、CPU23によって上述した閾
値Dthが予め設定されている。比較器22に閾値Dt
hを越えるレベルを有する画素データが入力されると、
カウンタ24のカウント値がメモリ28に取り込まれ
る。カウンタ24は、ラインセンサ7に与えられるドッ
トクロックに同期してカウントを実行するものであり、
カウンタ24のカウント値は、比較器22で比較される
画像データのアドレスを示している。CPU23は、各
ライン毎に、メモリ28に取り込んだカウント値の中で
最小値をn1と認識して、各ライン毎のn1をメモリ2
8に記憶する。このn1と基準位置アドレスn2との差
によって、ブック原稿10aの各ラインでの高さが求め
られる。
【0018】また、予備スキャンによるラインセンサ7
の出力は、A/D変換器21によりA/D変換された
後、バッファメモリ29に入力される。バッファメモリ
29に記憶された画像データは、CPU23に送られ、
CPU23は送られてきた画像データに基づいて、1ラ
イン毎に図7にて説明した輝度ヒストグラムを作成し、
この輝度ヒストグラムから原稿の下地輝度LB を算出す
る。算出された下地輝度LB をメモリ28に記憶する。
【0019】本スキャン動作によって得られるラインセ
ンサ7の画像データは、各ライン毎に、アドレス1の撮
像素子から順に、A/D変換器21によりA/D変換さ
れた後、数ライン分の画像データを記憶可能なバッファ
メモリ29に順次書き込まれる。書き込まれた画像デー
タは、先に説明したブック原稿10の側面の画像データ
を含むものであるため、側面の画像データを削除し、原
稿面10aの画像データのみが画像処理回路30によっ
て順次読み出され、適宜、画像歪補正を受けてプリンタ
31に出力され、プリントされる。
【0020】ここで、画像処理回路30においては、予
備スキャンによって得られた各ラインのカウント値n1
(実際には、高さデータ(n2−n1))に基づいて、
主走査方向及び副走査方向の画像の歪みが補正される。
また、CPU23は、本スキャン動作中には、カウント
値n1に基づいて、レンズ駆動装置32に制御信号を出
力し、ラインセンサ7の読取位置に応じて、レンズを移
動させて、ラインセンサ7上に常に原稿面10aの画像
が合焦状態で結像するようにする。さらに、CPU23
は、センサ移動部25及びランプ制御部27に制御信号
を出力し、ラインセンサ7のスキャン移動及び照明部3
のランプを点灯制御する。
【0021】図9は、上記のように構成された画像読取
装置のCPU23によって制御される読取動作の手順を
示すフローチャートである。操作パネル4から読取動作
の開始が入力されると、CPU23はランプ制御部27
を介して照明部3のランプを点灯し、ブック原稿10を
照明する(#1)。次いで、センサ移動部25に対して
予備スキャンの開始を指示し(#2)、各読取ライン毎
のカウント値n1のサンプリングを実行する。この動作
では、CCDラインセンサ7を一端より副走査方向に移
動させながら、ミラー5に映った原稿側面と原稿10の
原稿面10aとの撮影を行い、カウント値n1をメモリ
28に記憶する(#3)。読み取られた画像データはバ
ッファメモリ29に入力される。バッファメモリ29に
記憶された画像データは、CPU23に送られ、CPU
23は送られてきた画像データに基づいて、1ライン毎
に図7にて説明した輝度ヒストグラムを作成する(#
4)。この輝度ヒストグラムから原稿の下地輝度LB を
算出し、算出された下地輝度LB をメモリ28に記憶す
る(#5)。全てのラインについて予備スキャンが終了
するまで一定周期でこの動作を繰り返し、予備スキャン
が終了した時点で(#7でYES)、サンプリングした
カウント値n1より高さデータを求める(#8)。
【0022】上記の動作が終了すると、次に、センサ移
動部25に対して本スキャンの開始を指示し、ラインセ
ンサ7を予備スキャンとは反対の方向に走査移動させ、
原稿10を撮影する本スキャンを行う(#9)。本スキ
ャン動作中には、CPU23は、#8の処理で得た高さ
データに基づいて、レンズ駆動装置32に制御信号を出
力してレンズ6のピント調整を実行するとともに(#1
0)、画像処理回路30に対して高さデータに基づいて
補正量を設定し、本スキャン動作によって得た画素デー
タの歪み補正、具体的には、後述の行曲り補正及び画像
伸長の各処理を行う(#11,#12)。全てのライン
について本スキャン動作が終了すると(#13でYE
S)、ランプを消灯し(#14)、画像読取動作を終了
する。
【0023】次に、画像歪み補正の行曲り補正と画像伸
長の処理について説明する。図10は、行曲りの原因に
ついて説明するための図である。ここで言う行曲りと
は、原稿の高さが原稿の位置により異なることから生じ
る結像位置のズレによる曲がりである。図10におい
て、原稿がフラットな時のCCD上の結像位置がe1と
なり、原稿が曲がっている時のCCD上の結像位置がe
2となる。そして、原稿の高さをh、その高さからレン
ズまでの距離をbとしたとき、
【数1】d:x=(b+h):h x=dh/(b+h) の関係が成り立つ。
【0024】また、CCDの中心から結像位置e2まで
の距離cの範囲に含まれる画素数をn画素とすると、e
1とe2の距離、つまり、原稿がフラットな時と曲がっ
ている時との結像位置のズレ量をΔcとしたとき、Δc
に含まれる画素数をΔnとすると、
【数2】n:Δn=d:x n:Δn=d:{dh/(b+h)} dΔn=ndh/(b+h) Δn=nh/(b+h) の関係式が成り立つ。
【0025】従って、b,hが測定できれば、Δnを求
めることができる。全画素について、前記関係式を用い
て各々のΔnを計算し、Δn画素分だけ画像データをシ
フトする処理をすることにより、行曲がりは補正でき
る。ここに、hは測距データよりメモリから読み出せ、
また、bは撮影の倍率、及び、レンズの焦点距離が決ま
れば、簡単な幾何光学により計算することができる。撮
影の倍率は、図1の操作パネル4からの入力により決定
し、焦点距離は、高さデータにより決まる。すなわち、
レンズの焦点距離をfとし、撮影の倍率をmとすると、
【数3】(1/a)+(1/b)=(1/f) b/a=m より、b=(m+1)・fの関係式が成り立つ。
【0026】以上により、Δnを全画素について求める
ことができる、それに基づき、行曲り補正処理が可能と
なる。行曲り補正処理は、CPU23により計算し、メ
モリ28に記憶しているΔnの値を用いて、撮像データ
の全画素について各々をΔn画素分だけシフトする。つ
まり、i行j列の画像データをa(i,j)とし、全画
素数が(I×J)個とした場合に、CCDによる1ライ
ンデータの内、CCDの中心画素(I/2)を境に、i
がI/2以下の時とI/2より大きい時とで、
【数4】 a(i+Δn,j)=a(i,j) (i≦I/2) a(i−Δn,j)=a(i,j) (i>I/2)
【0027】の関係式が成り立つ。この行曲り補正を行
う様子を図11に示す。上記の処理を(I×J)の全て
の画素について行い、結果として、図12(a)に行曲
がりの影響を受けた画像の例を、また、図12(b)に
行曲がり補正した後の画像の例を示す。
【0028】次に、画像伸長率の計算について説明す
る。x1,…,xn点の高さデータh1 ,…,hn のデ
ータをもとに画像伸長率を計算する。画像伸長率とは、
図13におけるAB/ACの値のことである。画像伸長
率αは、図13から、
【数5】となる。
【0029】これをk=1から逐次計算していくことに
より、α(1),…,α(n)を求めることができる。
この画像伸長率α(k)(k=1,…,n)を求める処
理をCPU23において行う。
【0030】次に、撮像系の分光特性について説明す
る。図14は、本装置に用いられる撮像エレメントの分
光特性図である。特性線G1はCCDラインセンサ7の
分光感度特性を示し、特性線G2は照明ランプの分光分
布を示し(ここでは照明ランプにハロゲン電球を想
定)、特性線G3はG1とG2とを掛け合わせた撮像系
全体の分光特性を示す。本図で明らかなように、本装置
の分光特性は赤色をピークとして可視光域から近赤外域
まで広がっている。図15は、本装置に用いられる色補
正フィルタの分光透過率特性図である。特性線G4は撮
影時に用いられるフィルタ(1) の透過率、特性線G5は
測距時に用いられるフィルタ(2) の透過率を示す。図1
6は、それぞれのフィルタを用いた場合の撮像系全体の
分光特性図である。特性線G6はフィルタ(1) を用いた
撮影時の分光特性、特性線G7はフィルタ(2) を用いた
測距時の分光特性を示す。
【0031】フィルタ(1) は、波長600nm以上の赤
色の光を遮断する特性を有している。このフィルタ1を
撮影光学系に挿入することにより、撮像系の分光感度特
性を視感度に近付けることができ、印鑑など赤色で表現
された情報も欠損することなく再現することができる。
フィルタ(2) は、波長700nm以下の可視光を遮断す
る特性を有している。このフィルタ(2) を撮像光学系に
挿入することにより、蛍光灯などの室内光や、アクセサ
リなどによる反射光の影響を除去することができ、原稿
の高さを確実に測定することができる。
【0032】図17は、本実施例に用いられる撮像ライ
ンセンサ7の構成を示す。センサ受光部7aは、接続ピ
ン7aを配置したパッケージ7cの中に固定されてお
り、その上にフィルタ(1) 41及びフィルタ(2) 42が
配置されている。各フィルタ(1) 41,(2) 42がカバ
ーしている領域のセンサ受光部7aがそれぞれ撮影、測
距の機能を果たす。図18は、本装置を側面から見た概
略図であり、測距ミラー5に写った原稿10の側面部
は、ラインセンサ7の画素の1番からn2番に投影され
る。このようにラインセンサ7の機能は、画素のn2番
を境にして測距機能と撮影機能の領域に分けることがで
きる。ラインセンサ7は、フィルタ(1) 41及びフィル
タ(2) 42の境界がこのn2番の画素位置に来るように
固定されている。投影位置とセンサ画素との位置合わせ
は、各装置の寸法公差に応じて精度管理する方法や、ラ
インセンサ7の位置を細かく調整する機構を備える方法
により実現することができる。また、図19に示すよう
に、原稿台1と測距ミラー5との間に緩衝域Sを設け
て、光学系の寸法誤差を吸収する方法も考えられる。
【0033】以上のような構成を採用することにより、
フィルタ切り替え機構を用いることなく、撮像センサの
分光感度特性を使用される機能に応じて変更することが
できる。
【0034】その他の実施例について説明する。上記実
施例では、原稿の撮影をラインセンサを用いて行うもの
を示したが、それに代えてエリアセンサを用いてもよ
い。図20は、その場合のエリアセンサ43の構成例を
示す。エリアセンサ43は2つの領域に分割され、各領
域の上にフィルタ(1) 41及びフィルタ(2) 42が配置
される。
【0035】また、上記では、受光側である撮像センサ
にフィルタを設置して、分光感度特性を領域により分割
した例を示したが、投光側である照明部にフィルタを設
置することも可能である。図21はその場合の装置を側
面から見た図であり、照明部3は、長尺ランプ45と楕
円反射鏡46の組み合わせにより構成されており、その
楕円の一方の焦点に長尺ランプ45が配置されている。
長尺ランプ45が発した光は他方の焦点を通過して原稿
面に向かう。長尺ランプ45が発する光のうち、断面方
向の発光角度により到達位置が異なるため、これに応じ
てフィルタ(1)41及びフィルタ(2) 42を設置するこ
とにより、撮像センサでの分光感度特性を分割すること
ができる。具体的には、図21に示したように、焦点を
通過して広がっていく光路の途中にフィルタを挿入する
ことも可能であるし、図22に示すように、楕円反射鏡
46の内側にフィルタ面を形成することも可能である。
また、ランプ45が回転しないように固定したもので
は、ランプ管壁面に直接、フィルタ面を形成することも
可能である。
【0036】上記実施例における装置の作用効果をさら
に明確とするために、以下に従来の装置と対比して説明
する。従来の画像読取装置では、撮像系全体の分光感度
特性を予備スキャンと本スキャンの動作モードに応じて
変化させているため、各モードでの機能に応じた最適な
分光感度が得られないという問題があった。すなわち、
原稿の高さを検出する予備スキャン時には、原稿の高さ
検出に加えて、原稿台と原稿表面との輝度差を用いた原
稿のサイズの検出や、原稿表面の輝度ヒストグラムを利
用した下地輝度の検出を同時に行っているため、これら
の検出動作が全て赤外光を用いて行われることになる。
それに対し、可視光を用いた輝度の検出と、赤外光を用
いた輝度の検出とでは、光の波長が異なるため、被写体
の分光感度特性の違いにより、得られる信号出力が異な
る可能性がある。例えば、灰色の原稿のように、可視領
域から赤外領域まで同じ反射率を示すような無彩色な被
写体では、信号出力の差は生じないが、日焼けして褐色
に変化した古文書やカラーペーパー等においては、可視
光で撮影した時と赤外光で撮影した時の出力データに大
きな差が生じる。
【0037】例えば、褐色に変化した古文書等では、赤
外光では明るく、可視光では暗く見えるため、前者を用
いて下地輝度を検出し、それに基づいて濃度制御を行う
と、再現濃度が暗くなる恐れがある。また、ブルーのカ
ラーペーパー等は、可視光では原稿台より明るく見え、
両者の識別が可能であるが、赤外光では両者とも暗く見
えるため、両者の識別が不可能になり、原稿サイズの検
出が正しく行われない恐れがある。これらの問題を解決
するには、異なる分光感度を必要とする機能毎に個々の
スキャンモードを設定する必要があるが、そのような設
定にすると、予備スキャン動作を機能の数だけ複数回行
う必要があり、撮影時間が増加するという問題が派生す
る。また、撮像系全体の分光感度特性を切り替えるた
め、これらの機構も必要になる。それに対し、上記実施
例の装置によれば、それらの問題が解消されるのであ
る。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明に係る画像読取装置
によれば、原稿を上方から読み取る際に、撮像系の領域
が果たしている原稿の高さ検出と原稿面の撮影との機能
に応じて分光感度特性を異ならせているので、個々の機
能を十分に達成できるようになると共に、撮像時間によ
る感度の切り替えを行っていないので、撮影の時間短
縮、及び装置の小形化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による画像読取装置の全体構
成を示す斜視図である。
【図2】本装置を前方から見た概略構成を示す図であ
る。
【図3】本装置を側方から見た概略構成を示す図であ
る。
【図4】本実施例の高さ検出処理の原理を示す図であ
る。
【図5】撮像装置によって読み取った画像データの様子
を示す図である。
【図6】ラインセンサに読み取られた主走査方向の1ラ
イン分の出力の様子を示す図である。
【図7】1ラインの画像データより作成した輝度ヒスト
グラムを表す図である。
【図8】制御部における回路のブロック構成を示す図で
ある。
【図9】画像読取装置のCPUによって制御される読取
動作の手順を示すフローチャートである。
【図10】行曲りの原因について説明するための図であ
る。
【図11】行曲り補正を行う様子を示す図である。
【図12】行曲り補正を行う前と後の画像を示す図であ
る。
【図13】画像伸長を説明するための図である。
【図14】本装置に用いられる撮像エレメントの分光特
性図である。
【図15】本装置に用いられる色補正フィルタの分光透
過率特性図である。
【図16】それぞれのフィルタを用いた場合の撮像系全
体の分光特性図である。
【図17】本実施例に用いられる撮像ラインセンサの構
成を示す図である。
【図18】本装置を側面から見た概略図である。
【図19】原稿台と測距ミラーとの間に緩衝域を設けた
例を示す図である。
【図20】エリアセンサの構成例を示す図である。
【図21】照明部にフィルタを設置した装置を側面から
見た図である。
【図22】楕円反射鏡の内側にフィルタ面を形成した例
を示す図である。
【符号の説明】
2 撮像装置 5 高さ検出ミラー(傾斜ミラー) 7 CCDラインセンサ(読取手段) 10 ブック原稿 23 CPU(補正手段) 30 画像処理回路 41,42 フィルタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高さを有する書籍等の見開き面を読み取
    る画像読取装置において、 原稿を載置するための原稿台と、 載置された原稿の側面を見開き面に対して略同じ方向に
    映すための、前記原稿台の近傍に設けられた傾斜ミラー
    と、 原稿の見開き面と、前記傾斜ミラーに映った原稿の側面
    とを読み取る同一の光学系で構成される読取手段と、 前記傾斜ミラーに映った原稿側面を読み取った画像情報
    を用いて原稿の高さを測定する高さ測定手段と、 原稿の高さ変化によって生じる画像の歪みを、前記高さ
    測定手段により得られた原稿の高さに応じて補正する手
    段と、 前記読取手段による読取光学系に配置され、前記傾斜ミ
    ラーを読み取る領域と見開き面を読み取る領域とで分光
    特性を異ならせるフィルタとを備えたことを特徴とする
    画像読取装置。
JP7282578A 1995-10-03 1995-10-03 画像読取装置 Withdrawn JPH09102854A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7282578A JPH09102854A (ja) 1995-10-03 1995-10-03 画像読取装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7282578A JPH09102854A (ja) 1995-10-03 1995-10-03 画像読取装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09102854A true JPH09102854A (ja) 1997-04-15

Family

ID=17654323

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7282578A Withdrawn JPH09102854A (ja) 1995-10-03 1995-10-03 画像読取装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09102854A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7079265B2 (en) 2000-08-30 2006-07-18 Minolta Co., Ltd. Distortion correction device for correcting imaged object to produce plane image without distortion
US9224543B2 (en) 2012-02-03 2015-12-29 Murata Manufacturing Co., Ltd. Ceramic electronic component including glass coating layer
US9232673B2 (en) 2012-02-03 2016-01-05 Murata Manufacturing Co., Ltd. Ceramic electronic component including coating layer
US9275804B2 (en) 2012-02-03 2016-03-01 Murata Manufacturing Co., Ltd. Ceramic electronic component and method for producing the same

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7079265B2 (en) 2000-08-30 2006-07-18 Minolta Co., Ltd. Distortion correction device for correcting imaged object to produce plane image without distortion
US9224543B2 (en) 2012-02-03 2015-12-29 Murata Manufacturing Co., Ltd. Ceramic electronic component including glass coating layer
US9232673B2 (en) 2012-02-03 2016-01-05 Murata Manufacturing Co., Ltd. Ceramic electronic component including coating layer
US9275804B2 (en) 2012-02-03 2016-03-01 Murata Manufacturing Co., Ltd. Ceramic electronic component and method for producing the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6950139B2 (en) Image reading device and storage medium storing control procedure for image reading device
US7031029B2 (en) Method for setting black reference data used for excess exposure, and image reading apparatus
US5886342A (en) Image reader and document curvature measurement using visible and infrared light
JP3436015B2 (ja) 画像読取り装置
JPH08154154A (ja) 画像読み取り装置
JPH09102854A (ja) 画像読取装置
JP3428821B2 (ja) 画像読取装置
US6819799B1 (en) Image reading apparatus, original reading method and original conveyance apparatus
JPH09149256A (ja) 画像読取装置
JPH10327301A (ja) 画像読取装置
JP3384208B2 (ja) 画像読み取り装置
JP3430776B2 (ja) 画像読み取り装置
JPH11164157A (ja) 画像読取装置
JP3125522B2 (ja) 画像読取装置
JP2763552B2 (ja) 画像読取装置
JP2001148762A (ja) 画像読取装置、画像読取方法、記憶媒体
JPH1093778A (ja) 画像読取り装置
JPH10341319A (ja) 画像読取装置
JPH10290327A (ja) 画像読取装置
JP3015046B2 (ja) 画像読取装置及び画像読取方法
JPH0766964A (ja) 画像処理装置
JPH1132178A (ja) 画像読み取り装置
JP2002232645A (ja) 画像読み取り装置
JPH09247314A (ja) フイルムスキャナ
JPH06152953A (ja) 画像読み取り装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20021203