JP4629253B2 - 支柱設置構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、支柱設置面が水平方向に対して傾斜している箇所にこの支柱設置面に対して角度をなして設置するための支柱設置構造に係り、例えば、手摺りの支柱やパラペットの柵の支柱等を傾斜面に鉛直又は略鉛直に設置するために利用できるものである。
【0002】
【背景技術】
鉄筋コンクリート造りの集合住宅等の建物では、外階段も鉄筋コンクリートで形成され、このような既存の建物又は新築の建物の外階段に手摺りを設置する場合において、外階段の足踏み段部に手摺りの支柱を設置した場合には、外階段の有効幅が少なくなるため、手摺りの支柱を、外階段の側部に外階段の傾斜角度と対応する角度で傾斜形成されている腰壁部等の壁部の上面に設置することが行われる。
【0003】
このように手摺りの支柱を水平方向に対して傾斜している壁部の上面に設置するための従来の方策として、壁部の上面に、支柱の下部と回動自在に連結される固定金具を取り付け、この固定金具に対して支柱の下部を、支柱が鉛直又は略鉛直となる回動角度で連結すること、及び、壁部の内部に、この壁部の支柱設置面から鉛直方向又は略鉛直方向に延びる穴を形成し、この穴に支柱の下部に設けたアンカー部材を挿入して固定すること、が行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者によると、壁部の支柱設置面に取り付けるための特別な固定金具が必要となり、コスト等の点で好ましくない。また、後者によると、壁部の水平方向に対して傾斜している上面に鉛直方向又は略鉛直方向に延びる穴を形成しなければならず、この穴は支柱設置面に対して直角をなすものではないため、穴を形成する作業に手間と時間がかかっていた。
【0005】
本発明の目的は、支柱が設置される支柱設置物の支柱設置面が水平方向に対して傾斜していても、固定金具等の特別な部品を必要とせず、また支柱設置面に形成する穴を、この支柱設置面に対して直角又は略直角の穴とすることができ、穴の形成作業を容易に行えるようになる支柱設置構造を提供するところにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る支柱設置構造は、支柱設置面が水平方向に対して傾斜している支柱設置物に支柱を前記支柱設置面に対して角度をなして設置するための支柱設置構造であって、前記支柱設置面から前記支柱設置物の内部へこの支柱設置面に対して直角又は略直角に形成された穴に挿入固定されたアンカー部材を有し、このアンカー部材と前記支柱とが、この支柱を前記支柱設置面に対して角度をなすための屈曲部を介して連結されていることを特徴とするものである。
【0007】
この支柱設置構造によると、支柱には屈曲部を介してアンカー部材が連結されているため、支柱設置物の水平方向に対して傾斜している支柱設置面からこの支柱設置面に対して直角又は略直角をなす穴を支柱設置物の内部へ形成し、この穴にアンカー部材を挿入固定するとともに、屈曲部によって支柱をアンカー部材に対して屈曲させることにより、支柱を支柱設置面に対して角度をなす状態にさせてこの支柱設置面に設置することができる。
【0008】
この支柱設置構造では、支柱設置面に固定されて支柱の下端が回動自在に連結される固定金具等の特別の部品は用いられず、したがってコストの低減を実現でき、また、アンカー部材を挿入固定するための穴は、支柱設置面からこの支柱設置面に対して直角又は略直角に形成すればよいため、穴の形成作業を容易に行える。
【0009】
本発明に係る支柱設置構造において、支柱とアンカー部材とを前記屈曲部を介して連結するためには、支柱とアンカー部材のそれぞれにこの屈曲部を形成する部分を設け、これによってこれらの支柱とアンカー部材とを直接屈曲連結してもよく、あるいは、これらの支柱とアンカー部材との間に支柱又はアンカー部材と結合された別の部材を設け、この別の部材とアンカー部材又はこの別の部材と支柱とを前記屈曲部を介して連結することにより、結果的に支柱とアンカー部材とを屈曲部を介して連結させるようにしてもよい。
【0010】
支柱とアンカー部材との間に支柱と結合される別の部材を設ける場合の一例は、支柱の内部にこの支柱と結合された中子を配置し、この中子と前記屈曲部とを連結することであり、これによると、中子を介して屈曲部と支柱とが連結されることになる。
【0011】
このようにした場合においても、中子とアンカー部材のそれぞれに前記屈曲部を形成する部分を設け、これによって中子とアンカー部材とを直接屈曲連結してもよく、あるいは、これらの中子とアンカー部材との間に中子又はアンカー部材と結合されたさらに別の部材を設け、この別の部材とアンカー部材又はこの別の部材と中子とを前記屈曲部を介して連結するすることにより、結果的に中子とアンカー部材とを屈曲部を介して連結させるようにしてもよい。
【0012】
中子とアンカー部材との間に中子と結合されるさらに別の部品を設ける場合の一例は、中子と結合された中子結合部材を設け、この中子結合部材とアンカー部材との屈曲連結によって前記屈曲部を形成することであり、これにより、この屈曲部と中子とが中子結合部材を介して連結されることになる。
【0013】
このようにする場合の具体例の一つは、中子結合部材を中空となっている中子の内部に挿通し、中子結合部材のうち、少なくとも中子の前記支柱設置面とは反対側の端部から突出した一端部には雄ねじ部を形成するとともに、前記支柱設置物と端面する中子の端面をこの支柱設置面の傾斜角度と対応する傾斜面とし、前記雄ねじ部に中子の前記端部に当接するナットを螺合して締め付けることにより、中子に中子結合部材を結合することである。
【0014】
これによると、ナットを締め付けてこのナットを中子の前記端部に当接させることにより、中子が支柱設置物の支柱設置面とナットの間で固定されるとともに、中子と中子結合部材とが強固に結合されることになる。また、中子には圧縮力が、中子結合部材には引張力がそれぞれ発生し、この結果、中子に結合される支柱の全体強度を大きくできる。
【0015】
このようにする場合において、ナットと中子の前記端部との間に座金等を介設してもよく、介設しなくてもよい。また、支柱設置物の支柱設置面と中子の前記端面との間に中間部材を介設してもよく、介設しなくてもよい。
【0016】
支柱設置物の支柱設置面と中子の前記端面との間に中間部材を介設した場合には、中子のこの端面は支柱設置面に直接当たらないため、この支柱設置面に凹凸があっても、ナットを締め付けたときに中子の端面が損傷するのを防止できるとともに、中子全体に圧縮力を均一に発生させることができる。
【0017】
また、このように支柱設置物の支柱設置面と中子の端面との間に中間部材を介設する場合には、この中間部材と前記アンカー部材とを連結してもよく、分離状態としてもよい。
【0018】
中間部材とアンカー部材とを連結した場合には、本発明に係る支柱設置構造を構成する各部材のうち、少なくとも中間部材とアンカー部材は連結されるため、これらを工場や支柱設置現場等において一体化されたものとして取り扱うことができ、したがって取り扱い性が向上し、また、前記ナットの締め付け時に中間部材がアンカー部材等に対してずれるのを防止できる。
【0019】
中間部材とアンカー部材を連結するための連結構造の一例は、アンカー部材がボルトで形成されている場合には、中間部材にこのボルトを螺入するナットを取り付けることであり、また、他の例は、アンカー部材と中間部材を溶接で結合することであり、さらに他の例は、アンカー部材と中間部材をビス等の止着具で結合することであり、アンカー部材と中間部材の形状等に応じて任意な連結構造を採用できる。
【0020】
以上説明した本発明に係る支柱設置構造において、支柱とアンカー部材との間に設ける前記屈曲部は、その屈曲角度が、支柱設置面の傾斜角度等に応じて設定された一定角度の不変のものでもよく、あるいは、変更できるものでもよい。
【0021】
屈曲部を屈曲角度が変更できるものとした場合には、支柱設置面の水平方向に対する角度等が異なっている各種の支柱設置物に適用できるという効果を得られる。
【0022】
このように屈曲部の屈曲角度を変更自在とするためには、屈曲部を形成する一方の部材と他方の部材とをピン等による棒状の中心部材を中心に回動自在に連結してもよく、一方の部材と他方の部材とをボールジョイントやユニバーサルジョイントで連結してもよく、任意な連結構造を採用できる。
【0023】
一方の部材と他方の部材とをボールジョイントやユニバーサルジョイントで連結した場合には、支柱設置物の支柱設置面が水平方向に対して複数方向に複合傾斜しているときや、支柱設置面に対して支柱がなす角度が支柱設置面に対して複数方向の複合角度であるときに対処でき、支柱設置面が水平方向に対して複数方向に複合傾斜している場合であっても、この支柱設置面に対してなす支柱の角度方向によってはボールジョイントやユニバーサルジョイントを用いず、ピン等の棒状の中心部材によって一方の部材と他方の部材とを屈曲連結してもよい。
【0024】
また、支柱設置面に対して支柱がなす角度は直角を除く任意な角度でよく、支柱が支柱設置面に対して角度をなしていれば、支柱設置面に設置された支柱の姿勢角度は鉛直又は略鉛直でもよく、これ以外の姿勢角度でもよい。
【0025】
また、以上説明した本発明に係る支柱設置構造は、任意な支柱を任意な支柱設置物に設置する場合に適用でき、その一例は、建物の外階段の側部に傾斜して形成される腰壁部等の壁部の上面に手摺りの支柱を鉛直又は略鉛直に設置する場合であり、他の例は、建物の屋上にパラペットの上面を水勾配のための傾斜角度を設けて形成するときに、このパラペットの上面に柵の支柱を鉛直又は略鉛直に設置する場合であり、さらに他の例は、テラスの屋根、バルコニ、カーポートの屋根等の建物付設物を支持するための支柱を支柱設置面に対して角度をなして設置する場合である。さらに本発明に係る支柱設置構造は、傾斜路面に交通標識のための支柱を鉛直又は略鉛直に設置する場合や、傾斜した隣地境界部に境界用支柱を鉛直又は略鉛直に設置する場合に適用できる。さらに、基礎面が傾斜している場所に横断歩道橋等の構造物の支柱をその基礎面に対して角度をなして設置する場合にも、本発明に係る支柱設置構造は適用できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態に係る支柱は、集合住宅等の建物の外側に設けられる鉄筋コンクリート製外階段の手摺りの支柱であり、図1には、この外階段1と、外階段1の側部に設けられた壁部2と、壁部2に設置された手摺り3とが示されている。
【0027】
手摺り3は、外階段1の延設方向に間隔を開けて壁部2の上面2Aに複数設置されている支柱4と、これらの支柱4の上端間に架設された笠木5と、壁部2の上面2A近くの支柱4の下部において支柱4同士の間に架設された下胴縁6と、笠木5と下胴縁6との間に鉛直に架設された手摺り子7とで形成されている。支柱4は壁部2の上面2Aに鉛直又は略鉛直に設置され、この上面2Aは、外階段1の傾斜角度に対応する角度で水平方向に対して傾斜している。このため、支柱4は上面2Aに対して角度をなしている。
【0028】
そして、壁部2は支柱4を設置するための支柱設置物になっていて、壁部2の上面2Aは支柱4が設置されている支柱設置面になっている。
【0029】
支柱4を壁部2の上面2Aに設置するための構造は、本実施形態では、中空の支柱4の内部に挿入されている中子10と、さらに中空の中子10の内部に挿入されている中子結合部材11と、ボルトで形成されている中子結合部材11のうち、中子10の上端部から突出した上部に螺合されたナット12と、このナット12と中子10の上端部との間に介設された座金13と、中子10の下面と壁部2の上面2Aとの間に介設された中間部材14と、上端部が中子結合部材11の下端部にピン15で屈曲連結され、中間部材14を貫通して壁部2の内部に挿入固定されているアンカー部材16と、含んで構成されている。
【0030】
また、中間部材14を含む中子10及び支柱4の下部には基礎カバー8が被せられ、この基礎カバー8はビス等の止着具8Aで支柱4に結合されているとともに、支柱4はビス等の止着具4Aで中子10に結合されている。
【0031】
図2は、支柱4を壁部2の上面2Aに設置する作業の途中工程を示し、また、図4は、中子結合部材11とアンカー部材16との屈曲連結構造の分解図である。図4に示すとおり、ボルトからなる中子結合部材11の下端部には薄厚の連結部11Aが形成されているともに、アンカー部材16の上端部は溝16Aが形成された二股部16Bとなっている。溝16Aに連結部11Aを挿入した後、二股部16Bと連結部11Aに設けられている孔16C,11Bにピン15を挿入することにより、中子結合部材11とアンカー部材16はピン15を中心に屈曲自在に連結され、このため、ピン15の部分が、中子結合部材11の連結部11Aとアンカー部材16の二股部16Bで形成された屈曲自在な屈曲部Aとなっている。
【0032】
また、図2で示されているように、本実施形態における中間部材14は、壁2の上面2Aに置かれた板状のベース部材17と、このベース部材17の上面に載せられた受け部材18とからなり、平面四角形となっている受け部材18の下面の互いに対向する二箇所には直角折り曲げによる突出部18Aが形成され、これらの突出部18Aがベース部材17の上面に当てられている。ベース部材17と受け部材18にはアンカー部材16を貫通挿入するための孔17A、18Bが形成されているとともに、受け部材18の下面には孔18Bの位置と一致してナット19が溶接で取り付けられている。
【0033】
ボルトからなるアンカー部材16はこのナット19に螺入されながら孔17A、18Bに貫通挿入され、このため、アンカー部材16はナット19を介して受け部材18に連結され、ピン15による屈曲部Aが受け部材18から上方に少し突出する位置までアンカー部材16はナット19に螺入されている。
【0034】
このようにナット19で受け部材18に連結されたアンカー部材16は、壁部2の上面2Aからこの上面2Aに対して予め直角又は略直角に壁部2の内部に形成されている穴20に挿入され、この挿入が、壁部2の上面2Aに置いたベース部材17に受け部材18の突出部18Aが当たるまで行われた後、穴20には合成樹脂材料等による充填剤が注入される。これにより、アンカー部材16は充填剤の固化によって穴20に固定される。
【0035】
なお、本実施形態の中間部材14は、壁部2の上面2Aに置かれるベース部材17を含むものとなっているが、中間部材14を受け部材18のみとし、この受け部材18の突出部18Aを壁部2の上面2Aに直接当てるようにしてもよい。そして、本実施形態のように中間部材14をベース部材17と受け部材18とからなるものとする場合には、これらのベース部材17と受け部材18を予め結合一体化しておいてもよい。
【0036】
また、ピン15による中子結合部材11とアンカー部材16との屈曲連結作業は、アンカー部材16を穴20に挿入固定する作業を行った後に行ってもよい。
【0037】
以上の作業を行った後、中子結合部材11を屈曲部Aでアンカー部材16に対して上向きに屈曲させ、この中子結合部材11に上方から中空の中子10を被せる。この中子10の下面10A、言い換えると、中子10における壁部2の上面2Aと対面する面は、水平方向に対して傾斜した壁部2の上面2Aと対応する傾斜角度で切断されている傾斜面となっている。中子10を、下面10Aが受け部材18に当てるまで中子結合部材11に被せると、図3に示すように、中子結合部材11の上部11Cは中子10の上端部から突出し、この上部11Cに座金13の孔を挿入するとともに、座金13を中子10の上面に置き、アルミの押し出し成形品で形成されている中子10に設けられたビスポケット10Bにビス21をねじ込むことにより、座金13をビス21で中子10の上面に取り付ける。
【0038】
次いで、中子結合部材11の上部11Cにナット12を螺合し、このナット12を、座金13を介して中子10の上面にナット12が充分に押し付け当接されれるまで締め付ける。これにより、中子10は受け部材18とナット12との間で締め付けられるとともに、図2で示したように、中子10の下面10Aは壁部2の上面2の傾斜角度と対応した傾斜面になっているため、中子10は受け部材18上において鉛直又は略鉛直の姿勢で直立し、中子結合部材11はナット12で中子10に結合されているため、この中子結合部材11も鉛直又は略鉛直の姿勢で直立する。
【0039】
このときには、中子10は中子結合部材11を介して屈曲部Aと連結されており、中子10とアンカー部材16との間に中子結合部材11と屈曲部Aとが設けられ、屈曲部Aによってアンカー部材16に対して中子10及び中子結合部材11は屈曲している。
【0040】
この後、支柱4を中子10の外側に被せてから、図1で示した止着具4Aで支柱4を中子10に取り付け、また、基礎カバー8を中間部材14の外側等に被せてから、止着具8Aで基礎カバー8を支柱4に結合する。そして、前述した手摺り3を形成する笠木5、下胴縁6、手摺り子7を支柱4等に組み付ける作業を行い、手摺り3を組み立てる。。
【0041】
このようにして組み立てられた手摺り3の支柱4は、壁部2の上面2Aの穴20に挿入固定されているアンカー部材16に屈曲部Aを介して連結されており、支柱4とアンカー部材16との間には屈曲部Aが存在するため、穴20が、水平方向に対して傾斜している壁部2の上面2Aからこの上面2Aに対して直角又は略直角に形成されたものであっても、支柱4は鉛直又は略鉛直の姿勢、言い換えると、壁部2の上面2Aに対して所定の角度をなす姿勢となっている。
【0042】
以上の本実施形態によると、支柱設置物である壁部2の支柱設置面になっている上面2Aに手摺り3の支柱4を鉛直又は略鉛直に設置する際、上面2Aが水平方向に対して傾斜していても、支柱4はアンカー部材16に屈曲部Aを介して連結されているため、アンカー部材16を挿入固定するための穴20を上面2Aからこの上面2Aに対して直角又は略直角に形成すればよく、このため、作業性が向上する。また、支柱4の下端部が回動自在に連結される固定金具等の特別の部品を上面2Aに取り付ける必要はなく、このため、コストを低減できる。
【0043】
また、中子結合部材11の上部11Cのナット12を締め付けると、中子10には圧縮力が発生するとともに、この反力として中子結合部材11には引張力が発生するため、中子10と中子結合部材11からなる支柱4の芯部材にはこれらの圧縮力と引張力による予圧荷重が付与されることになり、このような芯部材に支柱4を取り付けるため、支柱4は予圧荷重を備えたものとなる。この結果、芯部材を含めた支柱4の全体強度を大きくできる。
【0044】
また、中子10の下面10Aと壁部2の上面2Aとの間には中間部材14が介設され、中子10の下面10Aは壁部2の上面2Aに直接接触しないため、壁部2がコンクリート製であっても、ナット12で圧縮される中子10の下面10Aが損傷するのを防止でき、また、中子10に圧縮力を均一に発生させることができる。
【0045】
さらに、中間部材14の受け部材18にはナット19が固定され、このナット19にボルトからなるアンカー部材16が螺入されることにより、中間部材14とアンカー部材16は連結されているため、中子結合部材11の上部11Cに螺合されたナット12の締め付け作業時等において中間部材14がずれ移動するのを防止でき、ナット12と、定位置で固定状態とされた中間部材14とにより、中子10を確実に締め付け圧縮できる。
【0046】
また、ピン15で連結されることにより形成されている中子結合部材11とアンカー部材16の屈曲部Aは、屈曲自在であってその屈曲角度が変更自在であるため、本実施形態の支柱設置構造は、水平方向に対する角度が異なる各種の壁2の上面2Aに適用でき、また、各種の支柱設置現場で用いることができる。
【0047】
【発明の効果】
本発明によると、支柱が設置される支柱設置物の支柱設置面が水平方向に対して傾斜していても、固定金具等の特別な部品を必要とせず、また支柱設置面に形成する穴を、支柱設置面に対して直角又は略直角の穴とすることができ、穴の形成作業を容易に行えるようになるという効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る外階段用手摺りの支柱の設置構造を示す外階段の側断面図である。
【図2】手摺りの支柱の設置作業の途中を示す屈曲部周辺の要部拡大図である。
【図3】中子と中子結合部材とのナットによる結合部を示す縦断面図である。
【図4】中子とアンカー部材との屈曲連結部の分解状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
2 支柱設置物である外階段の壁部
2A 支柱設置面である壁部の上面
3 手摺り
4 支柱
10 中子
11 中子結合部材
12 ナット
14 中間部材
15 ピン
16 アンカー部材
17 中間部材のうちのベース部材
18 中間部材のうちの受け部材
20 穴
A 屈曲部
Claims (6)
- 支柱設置面が水平方向に対して傾斜している支柱設置物に支柱を前記支柱設置面に対して角度をなして設置するための支柱設置構造であって、
前記支柱の内部に挿入されている中子と、この中子の内部に挿入されている中子結合部材と、上端部がこの中子結合部材の下端部に屈曲部を介して連結されているとともに、前記支柱設置面から前記支柱設置物の内部へこの支柱設置面に対して直角又は略直角に形成された穴に挿入固定されているアンカー部材と、前記中子結合部材のうち、雄ねじ部が形成されていて前記中子の上端部から突出している上部に螺合され、前記中子の上面に押し付け当接されることによりこの中子に圧縮力を作用させるためのナットと、前記支柱設置面と対応する傾斜角度となっている前記中子の下面と前記支柱設置面との間に配置されている中間部材と、を含んで構成され、
前記中間部材は前記アンカー部材に連結されており、この中間部材は受け部材を含んだものとなっているとともに、この受け部材の二箇所には前記支柱設置面に向かって突出した突出部が設けられていることを特徴とする支柱設置構造。 - 請求項1に記載の支柱設置構造において、前記アンカー部材は前記受け部材に貫通挿入されているとともに、ボルトで形成されている前記アンカー部材は前記受け部材に取り付けられているナットに螺入され、このナットにより前記アンカー部材と前記受け部材とが連結されていることを特徴とする支柱設置構造。
- 請求項1又は2に記載の支柱設置構造において、前記中間部材は、前記支柱設置面に置かれたベース部材を有し、このベース部材の上面に前記受け部材が載せられていることを特徴とする支柱設置構造。
- 請求項3に記載の支柱設置構造において、前記アンカー部材は前記ベース部材に貫通挿入されていることを特徴とする支柱設置構造。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の支柱設置構造において、前記屈曲部は屈曲角度が変更自在であることを特徴とする支柱設置構造。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の支柱設置構造において、前記支柱は手摺りの支柱であり、この支柱は前記支柱設置面に鉛直又は略鉛直に設置されていることを特徴とする支柱設置構造。
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