JP4627119B2 - 金属線断片を芯部に有する組紐 - Google Patents

金属線断片を芯部に有する組紐 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、漁網、延縄用ロープ、またはびしま糸もしくはビシヨマ糸などの水産資材として適した重さを有する組紐に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリエステルやナイロンのような合成繊維からなる漁網や延縄用ロープ(幹縄)等は、天然繊維を用いるよりもはるかに高強度であり、耐久性に優れているが、軽量であるため、水に浮いたり実用的な速度で沈降しなかったりという問題点があった。網や延縄用ロープを水中で使用する際に扱いやすい重さとするために、錘を長手方向に沿って内部に埋設させた網糸や延縄用ロープが知られている。
【0003】
かかる網糸や延縄用ロープは、合成繊維糸条を製紐しながら、その芯部に錘となる金属線断片を間欠的に埋設されていくことにより製造することができる。しかし、かかる製造方法においては、金属線断片を埋設させる作業が手作業でなされることが多く、製造に時間と労力がかかり、工業的な大量生産が難しい。
【0004】
また、上記網糸や延縄用ロープの内部に埋設される錘としては、略小判状片を連続させて扁平な帯状とした鉛や所定の間隔でくびれ部を設けた線状の鉛等の外周面を柔軟な合成樹脂の被膜で覆った構造を有する錘が挙げられる。
しかし、かかる錘においては、被膜となる合成樹脂材の比重が金属に比して小さいため、その分だけ錘の全体としての比重が小さくなる。その結果、金属線のみを用いた場合に比べ、同じ重さを糸条に与えようとすると、錘が太くなり、ひいては、錘を包み込む網糸や延縄用ロープの径が太くなる。糸や延縄用ロープの径が太くなるほど、取扱いが悪くなり、水の抵抗をより受けやすくなるなどの問題が生じる。
【0005】
一方、水中で使用する際に扱いやすい重さとするために、釣糸や網糸の周りに複数の錘片が間隔を空けて固着されている糸条が、びしま糸もしくはビシヨマ糸として知られている。
しかし、かかる糸条においては、錘片を1つずつかしめていかなければならず、また、水の抵抗を減らすため錘片が変形しないようかしめるか、もしくはかしめた後に変形した錘片を略円形状に成形しなおす必要があるので、製造工程が煩雑となり、製造における人的およびコスト的な負担が大きい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、金属線断片を芯部に埋設することにより水中で使用する際に扱いやすい重さを有し、かつ実用的な屈曲性や柔軟性を備え、さらに径が小さく取扱いが容易で、しかも工業的生産が容易な組紐を提供することを目的とする。
また、本発明は、簡便かつ効率的な上記組紐の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成すべく、鋭意検討した結果、合成樹脂等からなる糸条は金属線に比して断面方向(以下、長手方向と直交する方向を単に断面方向という)の力に対しては切断されにくいという知見から、金属線を芯とし、該金属線の周りを複数本の糸条で製紐し、該製紐糸の1点において断面方向に圧力を加えて金属線を分断し、延伸することにより、内部に金属線断片が非連続で間欠的に埋設されている組紐を容易に製造できるという思いがけない知見を得た。かかる製造方法は、簡便かつ効率的であり、製造時の労力を削減でき、かつ工業的に大量生産することができるという利点がある。
【0008】
また、かかる方法により得られた組紐は、錘となる金属線断片を非連続で間欠的に有していることで実用的な屈曲性や柔軟性を備えている。また、上記のような金属線を合成樹脂で被覆した錘を埋設した従来の組紐に比べ、組紐の太さが細くなるので、取扱いが容易になり、水中で使用する際にも水の抵抗を受けにくい。
さらに、本発明者らは、検討を重ね、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は、
(1)属線を芯として、該金属線の周りを複数本の延伸可能な糸条で製紐し、該製紐糸の断面方向に点圧を加え(a)金属線を金属線断片に切断するかまたは(b)金属線に打刻印をつけるかしたのち、延伸することを特徴とする組紐の製造方法、
上記の延伸可能な糸条が未延伸糸である、前記(1)に記載の組紐の製造方法、
(3) 前記(1)または(2)に記載の組紐の製造方法により製造される組紐であって、複数本の延伸された糸条からなる組紐の芯部に、長手方向に金属線断片が非連続に間隔を空けて埋設されていることを特徴とする、組紐、
(4) 上記の金属線が鉛線であることを特徴とする、前記(3)に記載の組紐、
) 前記(3)または(4)に記載の組紐を用いた漁業用網、ロープ、延縄用ロープ、またはびしま糸もしくはビシヨマ糸の代替品、
6) 金属線を芯として、該金属線の周りが複数本の延伸可能な糸で製紐されている前記(3)または(4)に記載の組紐の原料製紐糸、
に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に係る組紐は、複数本の延伸された糸条からなる組紐の芯部に、長手方向に金属線断片が非連続に間隔を空けて埋設されていることが特長である。
本発明における「延伸された糸条」とは、延伸処理を施すことができる糸条を所望の延伸倍率で延伸した糸条をいう。より具体的には、延伸可能な糸条を約1.01〜5程度、好ましくは約1.01〜3程度、より好ましくは約2.2〜3程度の延伸倍率で延伸させた糸条、または未延伸糸を約1.01〜15程度、好ましくは約2〜10程度、より好ましくは約4〜8程度の延伸倍率で延伸させた糸条のことである。
【0011】
上記「延伸可能な糸条」とは、製造過程において延伸処理が行われ得る繊維からなる糸条であって、最大延伸倍率で延伸されている糸条をいう。また、上記「未延伸糸」とは、製造過程において延伸処理が行われ得る繊維からなる糸条であって、最大延伸倍率に満たない延伸倍率で延伸されているか、または全く延伸処理がされていない糸条をいう。
【0012】
ここで、最大延伸倍率とは、フィラメントの製造工程でのフィラメントの破断が製造上問題ならない程度の延伸倍率をいう。すなわち、紡糸工程中の延伸倍率が増大するにつれて、フィラメントの引張り強さおよび剛性が増大する。しかし、延伸倍率が増大するにつれて、製造工程中のフィラメントの破断がますます頻繁に生じるため、延伸倍率は非制限に増大できない。どの程度の延伸倍率であれば、延伸工程を中断しなければならない破断が発生し、その発生頻度が許容できる程度であるかということは、実験的に容易に決定することができる。この延伸倍率を最大延伸倍率という。
【0013】
上記「製造過程において延伸処理が行われ得る繊維」として、具体的には、例えば、ポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリエステル系、フッ素系、ポリアクリロニトリル系、ポリビニルアルコール系、ポリアセタール系などの合成繊維が挙げられる。
【0014】
より具体的には、ポリオレフィン系合成繊維としては、例えば、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂からなる繊維が挙げられる。ポリオレフィン系樹脂としては、中でも、重量平均分子量が約400,000以上のものが好ましい。上記ポリエチレンまたはポリプロピレンは、ホモポリマーであってもよいし、コポリマーであってもよい。コポリマーとして具体的には、エチレンと共重合できる1以上のアルケン類を少量、好ましくは約5重量%程度以下の割合で含有し、100炭素原子当り1〜10個程度、好ましくは2〜6個程度のメチル基またはエチル基を有する共重合体が挙げられる。上記エチレンと共重合できるアルケン類としては、例えば、プロペン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、オクテンまたは4−メチルペンテン等が挙げられる。また、コポリマーとしては、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)なども挙げられる。
【0015】
ポリアミド系繊維としては、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ナイロン6,10などの脂肪族ポリアミドもしくはその共重合体、または芳香族ジアミンとジカルボン酸により形成される半芳香族ポリアミドもしくはその共重合体などからなる繊維が挙げられる。
【0016】
ポリエステル系繊維としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタリン2,6ジカルボン酸、フタル酸、α,β−(4−カルボキシフェニル)エタン、4,4’−ジカルボキシフェニルもしくは5−ナトリウムスルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸もしくはセバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル類と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコールまたはテトラメチレングリコールなどのジオール化合物とから重縮合されるポリエステルもしくはその共重合体などからなる繊維が挙げられる。
【0017】
フッ素系繊維としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリモノクロロトリフルオロエチレンもしくはポリヘキサフルオロプロピレンまたはその共重合体などからなる繊維が挙げられる。
【0018】
ポリアクリロニトリル系繊維としては、アクリロニトリルと、他のポリマーとのコポリマーであるポリアクリロニトリル系樹脂からなる繊維が挙げられる。上記「他のポリマー」としては、例えばメタクリレート、アクリレートまたは酢酸ビニル等が挙げられ、該他のポリマーは約5重量%程度以下の割合で含有されていることが好ましい。
【0019】
ポリビニルアルコール系繊維としては、ビニルアルコールと、他のポリマーとのコポリマーであるポリビニルアルコール系樹脂からなる繊維が挙げられる。上記「他のポリマー」としては、例えば酢酸ビニル、エテンまたは他のアルケン類等が挙げられ、該他のポリマーは約5重量%程度以下の割合で含有されていることが好ましい。
【0020】
本発明において用いる延伸可能な糸条または未延伸糸としては、中でも、高クリープ性糸条を用いるが好ましい。ここで、高クリープ性糸条とは、延伸後、その形状を保ちつづけるような糸条をいう。より具体的には、糸条を構成する繊維の破断強度の半分の荷重を100時間加えつづけ、その後かかる荷重を取り除いたときの永久伸びが、約1%以上、好ましくは約5%以上、より好ましくは約10%以上である糸条が高クリープ性糸条として好適である。なお、上記永久伸びは、伸度を公知の測定機、具体的には、万能試験機 オートグラフAG−100kNI(商品名 島津製作所製)を用いて測定することができる。
【0021】
本発明に係る高クリープ性糸条として、具体的には、例えば、ポリアセタール系繊維糸条または超高分子量ポリエチレン繊維糸条などが挙げられる。
上記ポリアセタール系繊維糸条は、例えばポリオキシメチレンなどアセタール結合を主鎖に有するポリアセタール系樹脂を溶融紡糸するなど自体公知の方法で製造できる。ポリアセタール系繊維糸条は、引張強度が約4g/d程度以上、伸度が約20%程度以下の物性を有するものが好ましい。なお、引張強度および破断伸度は、公知の測定機、例えば万能試験機 オートグラフAG−100kNI(商品名 島津製作所製)を用いて容易に測定することができる。
【0022】
上記超高分子量ポリエチレン繊維は、例えば特開昭55−5228、特開昭55−107506に開示されている方法など自体公知の方法に従って製造することができる。また、超高分子量ポリエチレン繊維として、ダイニーマ(商品名 東洋紡株式会社製)やスペクトラ(商品名 アライドシグナル社製)等の市販品を用いてもよい。
上記超高分子量ポリエチレン繊維の原料である超高分子量ポリエチレンは、分子量が20万程度以上、好ましくは60万程度以上を有し、ホモポリマーの他、炭素原子数3〜10程度の低級α−オレフィン類例えばプロピレン、ブテン、ペンテン、へキセン等との共重合体も含むものである。エチレンとα−オレフィンとの共重合体の場合、後者の割合は炭素数1000個当たり平均0.1〜20個程度、好ましくは平均0.5〜10個程度であるような共重合体が好ましい。
【0023】
本発明において組紐を構成する糸条については、その構造は特に限定されず、フィラメントであってもよいし、複数のフィラメントからなる撚り糸、組み糸または融着糸などであってもよい。ここで、融着糸としては、複数本のフィラメントが、該フィラメントよりも融点の低い接着性樹脂により融着されている糸条が挙げられる。また、本発明において組紐を構成する糸条は、上記のような繊維1種類のみからなる糸条であってもよいし、任意の2種以上の繊維が組み合わされてなる糸条であってもよい。
【0024】
本発明で用いる金属線断片としては特に限定されず、自体公知の金属線から構成されていてもよい。具体的には、例えば、銅線、鉛線または各種合金の軟線などが挙げられる。中でも、柔らかくて切断しやすく、かつ安価であることから鉛線を用いるのが好ましい。
【0025】
本発明に係る組紐の好ましい製造方法としては、金属線を芯として、該金属線の周りを複数本の延伸可能な糸条で製紐し、原料製紐糸を作製し、該原料製紐糸の断面方向に点圧を加えて金属線を金属線断片に切断し、延伸するという方法が挙げられる。以下に、各工程について詳述する。
【0026】
上記原料製紐糸としては、例えば、4本組物(編物)、8本組物、12本組物、16本組物などが挙げられる。製紐方法としては特に限定されないが、通常は組紐機(製紐機)を用いて行われる。例えば4本組物は、4本の糸条を準備し、右側または左側の糸を交互に真中に配置させて組み上げられる。
【0027】
次いで、得られた原料製紐糸の断面方向に点圧を加え、金属線を金属線断片に分断する。金属線を分断する数または分断の間隔は特に限定されない。点圧は、金属線を切断することができる程度の圧力を得られた製紐糸の断面方向に1点においてかければよい。また、得られた原料製紐糸の断面方向に点圧を加え、金属線を切断するかわりに、打刻溝をつけてもよい。ただし、上記いずれの場合も、圧力は組紐を構成する糸条を切断しない程度であることが必要である。圧力をかける方法は特に限定されず、例えば、ハンマーや歯車のようなものを用いて1方向から圧力をかけてもよいし、また歯車の多数枚、好ましくは2枚用いて挟むようにして多方向、好ましくは2方向から圧力をかけてもよい。
【0028】
その後、該製紐糸を延伸する。延伸方法は特に限定されず、液体または気体中で加熱しながら延伸するなど公知の方法が採用され得る。延伸時の温度は外糸部を構成する糸条の種類または糸条の径の大きさによって異なるので一概には言えない。例えば、直径が約1mm以上の太い糸条の場合、外糸部を構成する糸条の融点以上の温度で行うのが好ましい。また、直径が約1mm以下の細い糸条の場合、外糸部を構成する糸条の融点以上の温度で行っても、融点以下の温度で行ってもよいが、融点以上の温度で行うのが好ましい。より具体的には、延伸時の温度は、約120〜300℃程度、好ましくは約130〜250度程度、より好ましくは約130〜200℃程度、さらに好ましくは約130〜170℃程度である。
また、延伸は、1段で行ってもよいし、2段以上で行ってもよい。延伸倍率は特に制限はないが、約1.01〜5倍程度、好ましくは1.01〜3倍程度、より好ましくは2〜3倍程度が好適である。
【0029】
本発明においては、上記のように金属線の分断と延伸をバッチ式に行うのではなく、連続的に行ってもよい。より具体的には、得られた製紐糸の1点において断面方向に点圧を加え、その後延伸するという操作を、所望の間隔で繰り返すことにより本発明に係る組紐を得ることができる。かかる操作は等間隔で繰り返されるのが好ましい。詳細な条件は上記と同様である。
【0030】
本発明に係る組紐の他の好ましい態様としては、上記金属線断片を構成する金属線を芯として、その周りを複数本の未延伸糸で製紐し、原料製紐糸を作製し、該原料製紐糸の断面方向に点圧を加え、金属線を金属線断片に分断するかまたは打刻印をつけるかし、延伸するという方法も挙げられる。未延伸糸を用いることにより、延伸処理における延伸倍率を大きくすることができるという利点がある。延伸倍率は、具体的には約1.01〜15倍程度、好ましくは3〜10倍程度、より好ましくは4〜6倍程度が好適である。本製造方法の詳細は、延伸倍率以外は上記方法と同様である。
【0031】
本発明に係る上記製造方法によれば、複数本の延伸された糸条からなる組紐の内部に長手方向に金属線断片が芯部に間欠的に非連続で埋設される。このように芯部に埋設させる金属線を断片状にし、金属線断片が埋設されていない部分を存在させることにより、本発明に係る組紐に屈曲性と柔軟性を与えることができる。
なお、延伸処理後に、所望により弛緩熱処理など自体公知の処理を施してもよい。
【0032】
本発明に係る組紐は、自体公知の方法により着色し、また、表面を樹脂でコーティングするなど自体公知の処理を付してもよい。
以上のようにして製造される本発明にかかる組紐は、ロープまたは水産資材、特に漁業用網、延縄用ロープ(幹縄)またはびしま糸もしくはビシヨマ糸の代替品として好適に用いられる。
【0033】
【実施例】
エクストルーダー型溶融紡糸装置を使用し、ポリエステルを溶融紡糸した。紡出したフィラメントを20℃の水で冷却後、引き続いてこれを95℃の水蒸気雰囲気中で2.5倍に延伸し、1000dのモノフィラメントを製造した。
直径が2mmの鉛線を芯とし、その周りを上記モノフィラメント12本用いて丸打ちにて製紐した。該製紐糸を延伸機にかけ、延伸機の始めに2枚の歯車をおき、該製紐糸の断面方向に、かかる歯車にて5cm間隔で打刻溝をつけながら、95℃の水蒸気雰囲気中で2倍に延伸した。その結果、本発明に係る組紐を得た。
かかる組紐は、屈曲性および柔軟性に優れ、また、金属線断片が外に飛び出すことはなかった。
【0034】
【発明の効果】
本発明に係る組紐は、金属線を合成樹脂で被膜した錘を埋設する従来の網糸や延縄用ロープと比べて、低容積で高比重化することができ、かつ錘の連結性も良好である。さらに、本発明に係る組紐は屈曲性や柔軟性が十分に確保されていることから、本発明に係る組紐を用いた漁業用網や延縄用ロープなどの水産資材は、実用的な柔軟性を維持しながら、潮流によるふかれが抑えられ、優れた沈降性を有している。
本発明に係る組紐の製造方法によれば、上記の優れた組紐を簡便かつ効率的に製造できる。これにより、製造における人的およびコスト的な負担を削減できる。

Claims (6)

  1. 属線を芯として、該金属線の周りを複数本の延伸可能な糸条で製紐し、該製紐糸の断面方向に点圧を加え(a)金属線を金属線断片に切断するかまたは(b)金属線に打刻印をつけるかしたのち、延伸することを特徴とする組紐の製造方法。
  2. 上記の延伸可能な糸条が未延伸糸である、請求項1に記載の組紐の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の組紐の製造方法により製造される組紐であって、複数本の延伸された糸条からなる組紐の芯部に、長手方向に金属線断片が非連続に間隔を空けて埋設されていることを特徴とする、組紐。
  4. 上記の金属線が鉛線であることを特徴とする、請求項3に記載の組紐。
  5. 請求項3または請求項4に記載の組紐を用いた漁業用網、ロープ、延縄用ロープ、またはびしま糸もしくはビシヨマ糸の代替品。
  6. 金属線を芯として、該金属線の周りが複数本の延伸可能な糸条で製紐されている、請求項3または請求項4に記載の組紐の原料製紐糸。
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