JP4625186B2 - アセチレンアルコールの製造方法およびその二次製品 - Google Patents

アセチレンアルコールの製造方法およびその二次製品 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、カルボニル化合物およびアルキンからアルコールを製造する多段法ならびに有利な実施態様ではカルボニル化合物およびアルキンからアルコールを製造する統合された方法に関する。
【0002】
原則としてカルボニル化合物およびアルキンからアルコールを製造する方法は公知である。たとえばDE−A2008675号は、アセチレンとケトンとの反応により第三級アセチレングリコールを製造する方法を開示している。
【0003】
US2,488,082号は、第一級もしくは第二級飽和アルコールのアルカリ金属アルコラートの存在下にアセチレンとケトンとを反応させる、アセチレンアルコールの製造方法を記載している。
【0004】
FR950894号は、第一級もしくは第二級アルコールのアルカリ金属アルコラートの存在下にアセチレンとケトンとを反応させることによってアセチレンアルコールを製造する方法に関し、この場合、アルコールは分子中に酸素原子を1個だけ有しており、かつ選択される反応温度では水中で完全に溶解しない。
【0005】
Zhou Hongyingは、Huaxue Shijie 38 (1997), p. 269-272にK−イソブトキシドによる触媒反応の下でのアセトンとアセチレンとの反応によるメチルブチノールの製造を記載している。
【0006】
US620,298号は、カルボニル化合物および1−アルキンからアセチレンアルコールを製造する循環法に関し、この場合、塩基として溶剤中に微細に分散したKOHの懸濁液を使用している。ここでは溶剤としてアセタールまたは標準状態で液状のポリエーテルを開示している。
【0007】
本発明の課題は、経済および環境上、極めて効率的な不飽和および飽和アルコールの製造方法を提供することであった。
【0008】
これに応じて本発明は、以下の段階(I)〜(III):
(I)少なくとも1種の有機溶剤(L)中で、少なくとも1種のアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物と、少なくとも1種のアルコール(A)とを反応させ、少なくともアルコール(A)、溶剤(L)およびアルコラート(AL)を含有する混合物(G−I)が得られる段階、
(II)一般構造R−CO−R′の少なくとも1種のカルボニル化合物と、一般構造R″−C≡C−Hの少なくとも1種のアルキンおよび段階(I)で得られた混合物(G−I)とを反応させ、少なくともアルコール(A)、溶剤(L)および不飽和アルコール(B)を含有する混合物(G−II)が得られる段階、
(III)段階(II)で得られた混合物(G−II)を蒸留し、少なくとも1種のアルコール(B)、ならびに溶剤(L)とアルコール(A)とを含有する混合物(G−III)が得られる段階
を有する、少なくとも1種の不飽和アルコール(B)の製造方法において、段階(III)で得られる溶剤(L)および段階(III)で得られるアルコール(A)を混合物として段階(I)に返送することを特徴とする、少なくとも1種の不飽和アルコール(B)の製造方法に関する。
【0009】
溶剤(L)、アルコール(A)およびアルコラート(AL)を含有する、段階(I)における混合物(G−I)の製造に関して、特別な制限は存在しない。単に(L)および(A)を原料として一緒に添加できることを保証すればよいのみである。
【0010】
有利な1実施態様では、段階(I)を、その中で共沸蒸留による乾燥によって少なくとも1種のアルコラートが製造される、1つもしくは複数の蒸留塔中で実施する。この場合、たとえば、すでに混合物となっている(L)および(A)を単一の原料流として供給することが可能である。あるいはまた、(L)および(A)を別々に供給し、かつ流れを少なくとも1つの蒸留塔中ではじめて合することも可能である。適切な溶剤(L)を複数および/または適切なアルコール(A)を複数使用することもまた可能であることは自明である。この場合、これらを単一の原料流として、またはそれぞれの溶剤(L)および/またはそれぞれのアルコール(A)を含有する2つもしくは複数の原料流として少なくとも1つの塔に供給することもまた考えられる。
【0011】
(L)および(A)に加えて、別の原料として1種もしくは複数のアルカリ金属水酸化物および/またはアルカリ土類金属水酸化物の水溶液を1つもしくは複数の原料流として添加する。同様にこれと関連してアルカリ金属水酸化物および/またはアルカリ土類金属水酸化物および/またはアルカリ金属アルキル化合物および/またはアルカリ土類金属アルキル化合物の使用も考えられる。
【0012】
本発明の範囲で必要であれば、個々の原料流を混合前に所望の温度にすることができることは自明である。このような予備的な温度処理は考えられる全ての方法によって可能である。
【0013】
水の留去により段階(I)を実施する過程で、少なくとも1種のアルコール(A)および少なくとも1種のアルカリ金属水酸化物および/またはアルカリ土類金属水酸化物から、少なくとも1種のアルカリ金属アルコラートまたはアルカリ土類金属アルコラートおよび少なくとも1種の有機溶剤(L)を含有する混合物が得られる。この混合物は有利には使用される塔の塔底から得られる。
【0014】
段階(I)を実施する別の過程では、この混合物から過剰量の少なくとも1種のアルコール(A)を蒸留によって分離する。この分離は、その中で少なくとも1種のアルコラートを製造したものと同一の塔内で実施してもよいし、後方に接続された1つもしくは複数の塔内で実施してもよい。本発明の有利な1実施態様では段階(I)を、単一の蒸留塔中で実施し、該塔中で水も少なくとも1種のアルコール(A)も留去する。
【0015】
本発明の範囲では、水の分離および少なくとも1種のアルコール(A)の不完全な分離の後で、得られる混合物が一般にアルコール(A)を0〜55質量%の範囲で含有しているようにアルコール(A)を分離する。しかし有利には、アルコール(A)が定量的に分離されないように方法を実施する。むしろ、水の分離および少なくとも1種のアルコール(A)の不完全な分離の後で、得られる混合物がアルコール(A)を1〜55質量%の範囲で、有利には2〜10質量%の範囲で、および殊に有利には約5質量%含有しているように方法を実施する。
【0016】
段階(I)で水を分離する際に、選択される溶剤(L)およびアルコール(A)に応じて、特定の割合の(L)および/または(A)を水と一緒に多相の混合物として留去することも考えられる。この場合には、本発明による方法の範囲では、分離されるこの多相の、水および(L)および/または(A)を含有する混合物を相分離装置に供給し、かつ個々の相に分離することが可能である。これによって、このようにして分離した(L)および/または(A)を原料として段階(I)へ返送することが可能である。このようにして分離した水相もまた、本発明による方法では、以下に記載するように、方法の別の段階で使用することができる。
【0017】
本発明による方法で使用することができるアルコール(A)として、特に4〜8個の炭素原子を有する第一級および第二級アルコール、たとえばn−ブタノール、イソブタノール、n−ペンタノール、3−メチルブタノール−1、2−メチルブタノール−1、2,2−ジメチルプロパノール−1、n−ヘキサノール、2−エチルヘキサノール−1、ブタノール−2、ペンタノール−2、ペンタノール−3、2−メチルブタノール−3、2−メチルブタノール−2またはシクロヘキサノールが挙げられる。同様に一般構造HO−CH−CH−OR″′の化合物も当然考えられる。この場合、R″′は、それぞれの化合物が使用される溶剤(混合物)中で可溶性であるように選択する。この場合、n−ブタノールおよびイソブタノールが特に有利であり、殊にはイソブタノールが有利である。
【0018】
有機溶剤(L)として、一般に非プロトン性溶剤、有利には極性の非プロトン性溶剤を使用する。特に脂肪族、脂環式および/または場合により置換された芳香族炭化水素、たとえばシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメンまたはp−ジイソプロピルベンゼン、アルデヒドおよびケトンのアセタール、環式もしくは非環式脂肪族エーテル、たとえば対称もしくは非対称のエタンもしくはブタンのジアルキルエーテル、またはグリコール、たとえばC〜C−アルキル基を有するポリアルキレングリコール、またはグリコールエステル使用する。同様にたとえば、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミドまたはヘキサメチルリントリアミドが適切である。特に有利には本発明による範囲では芳香族炭化水素、およびこの場合特にキシレンが有利である。
【0019】
有利な水酸化物として本発明の範囲ではアルカリ金属水酸化物が挙げられ、その際、KOHが特に有利である。KOHの水溶液の使用の際に、有利には一般に2〜60質量%、有利には5〜50質量%、特に有利には30〜35質量%のKOHを含有する溶液を使用する。
【0020】
上記の混合物はさらに特定の割合のアルコール(A)ならびに溶剤(L)およびアルコラート(AL)を含有しており、段階(I)に引き続き段階(II)に供給する。本発明による方法のこの段階(II)で、一般構造R−CO−R′のカルボニル化合物を一般構造R″−C≡C−Hのアルキンおよび段階(I)で得られた混合物(G−I)と反応させ、かつアルコール(B)が得られる。
【0021】
本発明による方法の有利な1実施態様ではさらに、段階(I)から得られる、溶剤(L)、アルコール(A)およびアルコラート(AL)を含有する混合物(G−I)を適切な反応器に装入し、かつ少なくとも1種のアルキンおよび少なくとも1種のカルボニル化合物を導入する。
【0022】
この場合、アルキンおよび/またはカルボニル化合物の導入は全ての適切な方法によって行うことができる。この場合、たとえばアルキンおよびカルボニル化合物を反応器へ導入する前に原料流に一緒に供給し、かつ反応器に導入することが可能である。あるいはまた、アルキンおよびカルボニル化合物を相互に別々に単独の原料流として反応器に導入することが可能であることは自明である。
【0023】
さらに、アルキンおよびカルボニル化合物を相互に別々に単独の原料流として反応器に導入する場合には、まずアルキンを導入し、かつ次いでカルボニル化合物を導入することが可能である。もちろん、まずアルキンを導入し、かつ次いで、アルキンを導入しながら、カルボニル化合物を添加し、かつアルキンおよびカルボニル化合物を並行して導入することも考えられる。本発明の有利な1実施態様では、アルキンおよびカルボニル化合物を別々の原料流として、段階(I)からの混合物(G−I)へと同時に段階(II)へ導入する。この場合、導入は原則として非連続的に、あるいはまた連続的に行うことができる。有利には連続的に導入する。
【0024】
段階(II)で反応を行う際に選択される温度に応じて、個々の成分を反応器へ供給する前にすでに必要とされる温度にしておくことは有意義な場合があるが、これは従来技術からの全ての方法によって考えられる。特に、段階(I)から得られる、蒸留塔から留去される混合物を段階(II)の反応器に供給する前に冷却することが必要な場合がある。
【0025】
アルキン、カルボニル化合物および段階(I)からの混合物中に含有されている少なくとも1種のアルコラートのできる限り良好な混合を行うために、段階(II)の反応混合物を攪拌する。この攪拌は原則として従来技術で通例の全ての方法によって行うことができる。あるいはまた、特殊な導入方法によって、混合工程を完全に行うか、またはこれにより攪拌を支持することもできる。
【0026】
本発明による方法の有利な1実施態様では、段階(II)中の反応混合物を、たとえばDE−C−4220239号(本出願で参照することによってその内容を全ての範囲で引用する)に記載されているように、混合装置中で混合する。該刊行物に記載されている混合装置の全ての適切な実施態様が考えられる。こうしてたとえばアルキン、カルボニル化合物および段階(I)からの混合物を別々の流れとして、相応して少なくとも3つの供給口を有していなくてはならない混合装置に導入することができる。同様に(a)アルキンおよびカルボニル化合物、または(b)アルキンおよび段階(I)からの混合物、または(c)カルボニル化合物および段階(I)からの混合物を、混合装置へ導入する前に、たとえばここに記載されている種類の混合装置を使用して混合し、かつ得られる混合物を1つの流れとして、および(a)段階(I)からの混合物、または(b)カルボニル化合物、または(c)アルキンを混合装置の別の流れとして導入することができる。相応してこの場合、混合装置は少なくとも2つの供給口を有していなくてはならない。それぞれの実施態様に関して、混合装置に導入すべき個々の流れを導入する前に、混合装置の前方に接続された適切な装置によってその都度、2つ以上の流れに分割し、これらを引き続き混合装置に導入することも考えられる。
【0027】
さらに、反応のために段階(II)に導入すべき個々の成分を混合するために、ここに記載した種類の混合装置を2つ以上使用することもできる。たとえばこの少なくとも2つの混合装置のそれぞれの中で、混合物を製造し、該混合物を引き続き合することもできる。
【0028】
反応のために段階(II)に導入される成分を、この混合装置を用いて単に混合するのみ場合には、本発明の範囲では、混合工程で不所望の反応が行われないように、混合装置中の反応条件、たとえば温度および圧力を選択することに注意しなくてはならない。
【0029】
有利には混合装置を反応混合ポンプ(reaction mixing pump)として使用する。混合装置中で、反応のために段階(II)に導入される個々の成分を以下に記載するように混合し、かつ相互に反応させる。
【0030】
一般に本発明の範囲では、アルキンとカルボニル化合物および段階(I)から得られる混合物との反応のために、段階(II)で、段階(I)から得られる混合物中に含有されている少なくとも1種の有機溶剤(L)および少なくとも1種のアルコール(A)に加えて、さらに1種以上の別の適切な溶剤を添加することも考えられる。
【0031】
一般構造R−CO−R′のカルボニル化合物として、本発明による方法では、たとえば30個までの炭素原子を有する脂肪族、芳香族脂肪族またはヘテロ環式ケトンを使用する。この場合、RおよびR′は同じか、または異なっていてもよく、かつ2つの別々の基であるか、あるいはまた架橋していてもよい。同様に基Rおよび/またはR′がオレフィンもしくはアセチレン官能基を有していることも可能である。たとえばアセトン、イソブチルメチルケトン、6,10−ジメチル−5−ウンデセン−2−オン、6,11,14−トリメチル−2−ペンタデカノン、2−メチル−2−ヘプテン−6−オン、2−メチルヘプタン−6−オン、[4(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン]、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ピペリドン−4が挙げられ、その際、アセトン、イソブチルメチルケトン、6,10−ジメチル−5−ウンデセン−2−オン、6,11,14−トリメチル−2−ペンタデカノン、2−メチル−2−ヘプテン−6−オン、2−メチルヘプタン−6−オンおよび[4(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン]が有利である。
【0032】
酸性の水素を有していないアルデヒドの使用もまた原則として考えられる。この場合、特にアルデヒドRCHOが挙げられ、その際、R=Hまたは30個までの炭素原子を有するアルキル基である。たとえばエチルヘキサナールまたはCHOが挙げられる。有利に使用されるアルデヒドはCHOが挙げられる。
【0033】
一般構造R″−C≡C−Hのアルキンとして、R″が、水素および15個までの炭素原子を有する脂肪族、芳香族脂肪族または芳香族基からなる群から選択されるものが挙げられる。例としてアセチレン、プロピン、1−ブチン、1−ペンチン、1−ヘキシン、フェニルアセチレン、ベンジルアセチレン、3−メチル−1−ブチンまたはたとえば次の化合物:
【0034】
【化1】
Figure 0004625186
【0035】
が挙げられる。
【0036】
本発明による方法でアセチレンをアルキンとして使用する場合、相応する量のカルボニル化合物およびアルコラートとの反応により、アルキンのモノオールもアルキンのジオールも製造することが考えられる。R″≠Hのアルキンを使用する場合にはアルキンのモノオールが得られる。
【0037】
本発明による方法の範囲では、一般構造R″−C≡C−Hのアルキンとして、アルキンモノオールを使用し、かつカルボニル化合物およびアルコラートとの反応によりここからアルキンジオールを製造することが考えられることは自明である。たとえばここではアセトンとメチルブチノールとの反応が挙げられる。
【0038】
有利には一般構造R″−C≡C−Hのアルキンとして、本発明による方法ではアセチレンを使用する。上記で有利であるとして挙げた使用されるカルボニル化合物から、これによって特に以下のアルキノール化合物を製造することができ、その際、「アルキノール」という概念は原則として、少なくとも1つのC−Cの三重結合ならびに1つ以上のヒドロキシル基を有する全ての化合物を含む:
2,5−ジメチルへキス−3−イン−2,5−ジオール(DMHDY)、3−メチル−3−ヒドロキシ−ブト−1−イン、2,4,7,9−テトラメチル−4,7−ジヒドロキシ−デス−5−イン、3,7,11−トリメチル−6−ドデカン−1−イン−3−オール、3,7,11,15−テトラメチル−1−ヘキサデシン−3−オール、3,7−ジメチル−オクト−1−イン−6−エン−3−オール、3,7−ジメチル−オクト−1−イン−3−オール、1−ペンテン−4−イン−3−オール、プロピノール、ブト−2−イン−1−オール、ブト−1−イン−3−オール、または化合物:
【0039】
【化2】
Figure 0004625186
【0040】
不飽和アルコールを製造する際には、カルボニル化合物対アルキンの化学量論的な比率を実質的に任意で選択することができる。
【0041】
たとえばカルボニル化合物およびアセチレンからアルキンジオールを製造する場合、有利にはカルボニル化合物:アセチレンの化学量論比は1.9:1〜2.1:1の範囲であり、特に有利には約2:1を選択する。アルコラート:カルボニル化合物の化学量論比は、有利には0.9:1〜2.1:1の範囲であり、特に有利には1:1〜1.5:1の範囲、および特には約1.1:1である。
【0042】
たとえばカルボニル化合物およびアセチレンからアルキンモノオールを製造する場合、有利にはカルボニル化合物:アセチレンの化学量論比は1:1〜0.5:1の範囲であり、特に有利には約0.6:1を選択する。アルコラート:カルボニル化合物の化学量論比は、有利には1:1〜0.2:1の範囲であり、かつ特に約0.3:1である。
【0043】
相応する原料がアルキンジオールへと反応する際の反応温度は、本発明による方法の範囲では有利には0〜50℃の範囲、さらに有利には10〜40℃の範囲、および特に有利には25〜35℃の範囲である。
【0044】
相応する原料がアルキンモノオールへと反応する際の反応温度は、本発明による方法の範囲では、有利には0〜50℃の範囲、さらに有利には0〜35℃の範囲、および特に有利には0〜20℃の範囲である。
【0045】
アルキンモノオールおよびアルキンジオールを製造する際、前記の反応の際の圧力は、本発明による方法の範囲では有利には1〜20バールの範囲、さらに有利には1〜5バールの範囲、および特に有利には1バールである。
【0046】
本発明による方法の範囲で、段階(II)において得られる不飽和アルコール(B)の収率は、有利には少なくとも75%、さらに有利には少なくとも80%、特に有利には少なくとも85%および殊に有利には少なくとも90%である。
【0047】
すでに上で記載したように、段階(II)による反応は、有利にはDE−C4220239号に記載されているように反応混合ポンプ中で実施し、その際、反応混合ポンプの実施態様はここに開示されている混合装置に限定されていない。段階(II)の原料を混合し、かつ反応させることができる、考えられる装置の全ての実施態様が同様に考えられる。
【0048】
最後にこの段階(II)で、少なくとも1種の不飽和アルコール(B)ならびに(A)と(L)とを含有する混合物(G−II)が得られる。
【0049】
本発明の有利な別の実施態様では、少なくとも1種の不飽和アルコール(B)が得られる段階(II)には、段階(II′)が含まれ、該段階で少なくとも1種の不飽和アルコールを水素化する。
【0050】
これに応じて本発明は、以下の段階(I)〜(III′):
(I)少なくとも1種の有機溶剤(L)中で、少なくとも1種のアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物と、少なくとも1種のアルコール(A)とを反応させ、少なくともアルコール(A)、溶剤(L)およびアルコラート(AL)を含有する混合物(G−I)が得られる段階、
(II)一般構造R−CO−R′の少なくとも1種のカルボニル化合物と、一般構造R″−C≡C−Hの少なくとも1種のアルキンおよび段階(I)で得られた混合物(G−I)とを反応させ、少なくともアルコール(A)、溶剤(L)および不飽和アルコール(B)を含有する混合物(G−II)が得られる段階、
(II′)段階(II)から得られた混合物(G−II)中で少なくとも1種の不飽和アルコール(B)を水素化し、少なくとも1種の水素化アルコール(C)、アルコール(A)および溶剤(L)を含有する混合物(G−II′)が得られる段階、
(III′)段階(II′)で得られた混合物(G−II′)を蒸留し、少なくとも1種のアルコール(C)、ならびに溶剤(L)とアルコール(A)とを含有する混合物(G−III′)が得られる段階
を有する、少なくとも1種の水素化アルコール(C)の製造方法にも関し、該方法の特徴は、段階(III′)で得られる溶剤(L)および段階(III′)で得られるアルコール(A)を混合物として段階(I)へ返送することである。
【0051】
段階(II)で反応相手の選択に応じてアルキンのモノオールおよび/またはアルキンのジオールが形成されるので、本発明による方法の範囲では種々の水素化が考えられる。たとえばアルキンのモノオールまたはアルキンのジオールが得られた場合、アルキンモノオールまたはアルキンジオールを部分的な水素化において相応するアルケノールへと水素化することができる。あるいはまた、水素化条件を相応して選択することによってそれぞれのアルカノールを製造することも可能である。
【0052】
この場合、それぞれの水素化は原則として従来技術による全ての適切な方法によって実施することができる。たとえばそれぞれの水素化を反応器中で、あるいは直列に接続された複数の反応器中で実施することができる。この場合、それぞれの反応器は考えられるあらゆる運転方法で運転することができ、その際、特に固定床反応器中でのトリクル法(順流)および塔底法(逆流)が挙げられる。有利な1実施態様では水素化を前後に接続された2つの管型反応器(固定床)中で行い、これらのうち、第一の反応器をトリクル法で逆混合し、第二の反応器を単流でトリクル法または塔底法によって運転する。
【0053】
この場合、水素化反応器または複数の水素化反応器へ導入する成分を導入前に予熱するか、または予冷することが可能である。これはたとえば1つもしくは複数の熱交換器中で行うことができる。
【0054】
さらに、1つもしくは複数の水素化反応器の温度自体を制御することも考えられ、これは従来技術によるすべての方法によって実施することができる。このことによってたとえば、水素化のために使用される少なくとも1種の触媒の低下する水素化活性を、以下に記載するように、反応器の温度を上昇させることによって補うことが可能である。このように反応器の温度を上昇させることは、たとえば発熱性の水素化反応の際に反応器の冷却を低減することによって行うことができる。同様に反応器の温度を外部からの加熱によって積極的に高めることが考えられるのは自明である。
【0055】
本発明による方法においてアルキノールを水素化してアルケノールを得る場合には、このために従来技術から公知の全ての適切な触媒を使用することができる。この場合、可能な触媒として特にたとえばCaCO上のPdまたはPd/Pb(リンドラー触媒)が挙げられる。場合により触媒、たとえばPdを良好な選択率の達成のためにたとえばCOによって部分的に被毒する。
【0056】
本発明による方法においてアルキノールを水素化してアルカノールを得る場合には、このために同様に従来技術から公知の全ての適切な触媒を使用することができる。公知の触媒は、たとえばPd触媒、Pt触媒、Ni触媒(ラネーニッケル)、Co触媒、Ru触媒またはRh触媒であり、その際、これらは担持されているか、または完全接触触媒(all-active catalysts)として使用することができる。この場合、担体として全ての適切な通例の担体、たとえばAl、SiOまたはCを使用することができる。
【0057】
1種以上のアルキノールを水素化して相応するアルカノールを得る本発明の有利な1実施態様では、触媒として担持触媒または完全接触触媒を使用する。この場合、活性な水素化金属として特に元素の周期表の第I、VIIおよびVIIIの遷移金属が挙げられる。この場合、有利にはNi、Ru、Pd、PtおよびRhを使用する。
【0058】
アルキノールをアルカノールへと水素化する際の特に有利な実施態様では、本発明による方法の範囲では、触媒として担持されたPd−触媒を使用し、その際、担体材料は酸化アルミニウムを含む。
【0059】
アルキノールのそれぞれのアルカノールへの水素化は、本発明による方法では一般に1〜300バールの圧力で、有利には10〜200バール、特に有利には15〜100バール、および殊には20〜50バールで実施する。
【0060】
一般に本発明による方法における水素化の際の温度は、アルキノールをそれぞれのアルカノールへ水素化する際には一般に30〜250℃の範囲、有利には50〜200℃の範囲、および特に有利には80〜160℃の範囲である。
【0061】
本発明による方法でアルキノールをそれぞれのアルケノールへと水素化する場合には、水素化の際の温度は一般に30〜200℃の範囲、有利には30〜150℃の範囲、および特に有利には50〜130℃の範囲である。
【0062】
本発明による方法で直列に接続された2つ以上の反応器を水素化の際に使用する場合、個々の反応器中で水素化のために種々の圧力および/または種々の温度を設定することも考えられる。従って特に、放出される反応熱に基づいてこの第一の反応器中の原料流よりも高い温度を有する第一の反応器からの生成物流の温度を、第二の反応器中へ導入する前に制御しないことも可能である。あるいはまた、たとえばこれらの両方の反応器の間に接続された中間冷却器を介して第一の反応器からの生成物流を第二の反応器へ導入する前に冷却することも可能であることは自明である。従ってたとえば、第二の反応器中の水素化温度を、そこで使用される触媒の活性にそれぞれ適合させることも可能である。
【0063】
また、アルキノールから、アルケノールとアルカノールとからなる混合物を製造することが考えられることも自明である。これはたとえば水素化条件を相応して選択することによって可能である。このためのもう1つの別の可能性は、段階(II)中で得られる混合物からなる段階(II)からの生成物流を2つ以上の流れに分け、かつそれぞれの流れを別々の反応器中で水素化することであり、その際、次いでそれぞれの反応器中の水素化条件は異なっていてもよく、ひいては容易な方法でアルキノールからアルケノールおよびアルカノールを製造することができる。
【0064】
水素化条件に応じてすでに上で記載した有利に製造されるアルキノールから以下のアルケノールおよび/またはアルカノールを製造することができる:
2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジオール(DMHD)、3−メチル−3−ヒドロキシ−ブト−1−エン、2−メチル−2−ヒドロキシ−ブタン、3,7,11−トリメチル−3−ヒドロキシ−1,6−ドデカジエン、3,7,11,15−テトラメチル−ヘキサデス−1−エン−3−オール、3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン−3−オール、3,7−ジメチル−オクト−1−エン−3−オール、3−メチル−1−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)、1,4−ペンタジエン−3−オール、3−メチル−1−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)。
【0065】
当然のことながら段階(II′)は、段階(II)から得られる少なくとも1種のアルキノールの三重結合の水素化に限定されない。段階(II)中で使用される少なくとも1種のアルキンおよび/または少なくとも1種のカルボニル化合物の化学構造に応じて、段階(II′)で、基Rおよび/またはR′および/またはR″を、たとえばこれらの基中に含有されている官能基における反応を実施することによって、化学的に変性することも考えられる。さらに本発明による方法の範囲では、そのような反応を上記の別の水素化に加えて実施することも考えられる。
【0066】
本発明による方法の別の有利な実施態様では、段階(II)を、上記の通り、個々の工程(i)〜(vi)で実施する。これに応じて、本発明は、上記の通り、段階(II)が以下の工程(i)〜(vi):
(i)一般構造R−CO−R′の少なくとも1種のカルボニル化合物と、一般構造R″−C≡C−Hの少なくとも1種のアルキンおよび段階(I)で得られる混合物(G−I)とを反応させ、混合物(M−i)が得られる工程、
(ii)工程(i)から得られた混合物(M−i)を加水分解し、少なくとも1つの有機相を有する多相の混合物(M−ii)が得られる工程、
(iii)工程(ii)中で得られた多相の混合物(M−ii)から少なくとも1つの有機相を分離する工程、
(iv)工程(iii)で分離した少なくとも1つの有機相を抽出する工程、
(v)工程(iv)で抽出した少なくとも1つの有機相を中和し、少なくとも1種のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩を含有する混合物(M−v)が得られる工程、
(vi)工程(v)で得られる混合物(M−v)から少なくとも1種のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩を分離し、少なくともアルコール(A)、溶剤(L)および不飽和アルコール(B)を含有する混合物(G−II)が得られる工程
を有することを特徴とする方法に関する。
【0067】
少なくとも1種のカルボニル化合物と少なくとも1種のアルキンおよび段階(I)で得られる混合物(G−I)との反応から、上記の通り、まず混合物(M−i)が得られ、該混合物を工程(ii)に供給する。この工程(ii)では少なくとも1種の不飽和アルコール(B)が加水分解によって遊離する。
【0068】
加水分解を実施する方法に関して、原則として制限は存在しない。従ってたとえばこれは1つもしくは複数の反応器中で実施することができ、その際、それぞれの反応器中の温度を場合により制御することができる。たとえば塩水による冷却が考えられる。同様に、加水分解の水の冷却も考えられ、これは同様に従来技術による全ての考えられる方法によって実施することができる。一般に、加水分解を実施する際に、反応混合物を攪拌し、その際、この攪拌は従来技術による全ての通例の方法によって行うことができる。たとえば攪拌および混合のために上で記載したような、およびたとえばDE−C4220239号に開示されているような混合装置を使用することができる。
【0069】
この加水分解工程(ii)で使用される水相は、本発明による方法の特に有利な1実施態様では工程(iv)中での抽出から生じる。その他にさらに別の水を添加することができることは自明である。加水分解のために使用される水も、加水分解される反応混合物も、少なくとも1つの加水分解反応器へ導入する前に、たとえば熱交換器によって所望の温度にすることができる。
【0070】
工程(ii)中の加水分解から、少なくとも2つの相、つまり少なくとも1つの有機相および少なくとも1つの水相からなる混合物(M−ii)が得られる。この混合物(M−ii)から工程(iii)で少なくとも1つの有機相を分離する。この相分離は、原則として全ての通例の方法により行うことができる。その際、2つ以上の有機相が存在する場合にはこれらの相を一緒に多相の有機混合物として分離するか、または2つ以上の別々の有機相として分離することが考えられる。同様に2つ以上の水相が存在する場合には、これらの相を一緒に多相の水性混合物として分離するか、または2つ以上の別々の水相として分離することが考えられる。
【0071】
本発明の有利な1実施態様では、工程(ii)からの加水分解混合物(M−ii)を1つもしくは複数の相分離容器に導入し、該容器は分離すべき多相の混合物の温度を分離容器中で制御できるように配置されていてもよい。有利には一般に10〜80℃の範囲、有利には20〜60℃の範囲、および特に有利には40℃の範囲の温度で相分離を行う。
【0072】
本発明による方法の特に有利な1実施態様では、アルカリ金属水酸化物および/またはアルカリ土類金属水酸化物を2〜60質量%の範囲、有利には30〜35質量%の範囲の含有率で有する少なくとも1つの水相を原料として段階(I)へ返送する。段階(I)中で行われるアルコラートの製造の際に、少なくとも1種のアルコラート(AL)の製造を可能にする塩基の濃度を達成するために、段階(I)で工程(iii)から得られる水性のアルカリ金属水酸化物および/またはアルカリ土類金属水酸化物を含有する少なくとも1種の水相に加えて、もう1つ別の、アルカリ金属水酸化物および/またはアルカリ土類金属水酸化物を含有する水溶液を添加することが必要な場合がある。
【0073】
少なくとも1つの有機相を、次の工程(iv)で抽出する。工程(iii)で単一の有機相または複数の有機相を含有する混合物を分離した場合、この相またはこの混合物を抽出する。複数の有機相を分離した場合、たとえば、それぞれの個々の有機相を別々に抽出することが考えられる。
【0074】
本発明の有利な1実施態様では、抽出のために、段階(I)から蒸留により得られる水相を使用する。その際、もちろん、この水相に付加的な水を添加することが考えられる。
【0075】
抽出は従来技術から公知の全ての可能な方法により、たとえば混合装置、たとえば上記のもの、およびDE−C4220239号に開示されているものを使用して実施することができる。この場合、特に蒸留塔、たとえば多孔板トレー塔、パルス化されたバルブ型トレー塔(pulsating reciprocating tray)または充填塔の使用が挙げられる。有利な1実施態様では、向流法で抽出を実施し、その際、抽出の際の抽出物の温度は一般に30〜50℃の範囲、有利には約40℃である。
【0076】
これに応じて本発明は、上記の通り、工程(iv)における抽出を向流抽出として実施することを特徴とする方法に関する。
【0077】
この抽出工程(iv)では少なくとも1つの有機相から、少なくとも1種のアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物を、少なくとも1つの有機相中のアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物の含有率が1質量%を下回るように、有利には0.1質量%を下回るように、および特に有利には0.01質量%を下回るように除去する。
【0078】
抽出から生じる水相は、本発明による方法の有利な1実施態様では工程(ii)に返送する。
【0079】
抽出された少なくとも1つの有機相を別の工程(v)で中和することができる。この場合、酸の添加により中和を行い、その際、酸として特に燐酸、ギ酸、酢酸、硫酸または炭酸を挙げることができる。同様に、固体の二酸化炭素の使用も考えられる。有利には本発明による方法で燐酸を使用する。
【0080】
その後の工程(vi)で、中和の際に生じる少なくとも1種のアルカリ塩またはアルカリ土類塩を、工程(v)から得られた混合物(M−v)から分離する。この分離は一般に従来技術から公知のあらゆる方法によって行うことができる。塩を分離すべき生成物が熱的にそれほど負荷されない場合には、塩の分離は本発明による方法では行わない。これはたとえば、少なくとも1種の不飽和アルコール(B)を水素化しない場合に該当する。
【0081】
本発明による方法の有利な1実施態様では、少なくとも1種の無機塩を、工程(v)で得られる少なくとも1種の混合物(M−v)から、たとえば薄層蒸発装置または流下薄膜型蒸発装置を使用して有機物質を全て蒸発させることにより分離する。残留する少なくとも1種の無機塩は、1種もしくは複数の適切な物質を用いて蒸発装置から洗い流す。このために適切な物質として特にポリアルキレングリコール、たとえばポリエチレングリコールが挙げられる。特に有利な1実施態様では、少なくとも1種の無機塩を洗い流すために使用される物質から、少なくとも0.5%、有利には1〜2%および特に有利には少なくとも1〜10%の割合を返送する。
【0082】
少なくとも1種の不飽和アルコール(B)を本発明による方法で水素化しないか、または水素化した少なくとも1種のアルコール(C)が充分に熱安定性でない場合、全蒸発の際に生じる温度で、有価生成物の損失が生じるため、塩の分離はイオン交換によって行ってもよい。イオン交換に関しては従来技術から公知の全ての適切な方法が考えられる。
【0083】
別の有利な実施態様では、工程(v)から得られた混合物(M−v)に加えて、段階(III)での蒸留の際に生じる高沸点塔底生成物を蒸発装置に導入する。これによって、高沸点塔底生成物中に含有されている有価生成物の残分がプロセスに返送される。この返送と結びついたもう1つの利点は、前記の高沸点塔底生成物が蒸発装置の潤滑剤として作用するという事実である。
【0084】
有機物質の全蒸発から得られる蒸発装置の蒸留液を本発明による方法で凝縮する。本発明による方法の有利な1実施態様では、この凝縮を少なくとも2つの、さらに有利な実施態様では2つの工程で行う。最初の凝縮工程を行う温度は、一般に30〜80℃の範囲、有利には35〜50℃の範囲であり、かつさらに有利には40℃である。第二の凝縮工程を行う温度は、一般に0〜40℃の範囲、有利には5〜10℃の範囲であり、かつさらに有利には約10℃である。
【0085】
凝縮工程の後に生じ、かつ少なくとも1種の不飽和アルコール(B)、(L)および(A)を含有する混合物(G−II)を、次いで段階(II′)または(III)に供給する。その際、複数の凝縮工程の場合、段階(II′)および/または(III)の凝縮工程の凝縮液のみをさらに処理することが考えられる。あるいはまた、複数の凝縮液の流れを一緒に段階(II′)および/または(III)でさらに処理することも可能である。
【0086】
本発明の段階(III)では、先行する段階から得られる混合物(G−II′)または(G−II′)を蒸留し、かつこの蒸留の際に、少なくとも1種の、先行する段階で製造されたアルコール(B)または(C)が得られる。同様に少なくとも1種の有機溶剤(L)および少なくとも1種のアルコール(A)を分離する。この蒸留は、再び従来技術から公知の全ての通例の方法によって行うことができる。本発明による方法の有利な1実施態様では、分離壁を有する充填塔で蒸留を実施する。
【0087】
段階(III)での蒸留後に得られる(L)および(A)を本発明による方法により原料として段階(I)へ返送し、その際、(L)および(A)を相互に別々に、または混合物として段階(I)へ返送することができる。
【0088】
本発明の別の有利な実施態様では、段階(III)もしくは(III′)から蒸留により得られ、段階(II)もしくは段階(II)および(II′)で製造された少なくとも1種のアルコールを別の段階(IV)で調製する。
【0089】
これに応じて本発明は、上記の通り、さらに段階(IV):
(IV)段階(II)または段階(II)および(II′)で製造され、かつ段階(III)または段階(III′)で得られる少なくとも1種のアルコールBまたはCを調製する段階
を有する方法に関する。
【0090】
その調製は従来技術による全ての通例かつ公知の方法により行うことができ、かつ原則として、加工のためにどの方法が最も効率がよく、かつどの形で製造された材料が存在すべきかに適合させることができる。
【0091】
それぞれの段階(I)、(II)、(II′)、(III)、(III′)および(IV)ならびにそれぞれの工程(i)〜(vi)を原則として連続的に、または非連続的に実施することができる。本発明による方法の有利な実施態様では、それぞれの段階および工程を連続的に実施することができるように、これらの段階および工程を設計する。
【0092】
これに応じて、本発明は、上記の通り、それぞれの段階およびそれぞれの工程を連続的な方法として行うことを特徴とする方法に関する。
【0093】
同様に本発明は、上記の通り、一般構造R−CO−R′のカルボニル化合物の基RおよびR′が同じか、または異なっており、かつ直鎖状、分枝鎖状または環式の、場合により不飽和の脂肪族基であることを特徴とする方法に関する。
【0094】
本発明におけるこの方法による有利なカルボニル化合物として、アセトンおよびメチル−イソ−ブチルケトンを使用する。従って本発明は、上記の通り、一般構造R−CO−R′のカルボニル化合物が、アセトンまたはメチル−イソ−ブチルケトンである方法に関する。
【0095】
該一般構造の有利に使用されるアルキンとして、本発明による方法ではアセチレンを使用する。これに応じて本発明は、上記の通り、一般構造R″−C≡C−Hのアルキンとしてアセチレンを使用することを特徴とする方法に関する。
【0096】
上記で詳細に説明したように、本発明は、個々の段階および工程から生じる数多くの生成物を再度プロセスに返送することによって、少なくとも1種のアルコールを製造する方法を提供する。これによって安価で環境上効率のよい方法を提供し、このことはそれぞれの段階およびそれぞれの工程を有利に連続的に運転する方法によりさらに改善される。
【0097】
従って本発明は、以下の連続的に実施される段階(a)〜(h):
(a)少なくとも1種の有機溶剤(L)中で、段階(d)で得られる水相(P−d)の使用下に、少なくとも1種のアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物と、少なくとも1種のアルコール(A)とを反応させ、少なくとも溶剤(L)、アルコール(A)およびアルコラート(AL)を含有する混合物(G−a)が得られ、かつ水相(P−a)が得られ、該水相を段階(e)へ供給する段階、
(b)一般構造R−CO−R′の少なくとも1種のカルボニル化合物と、一般構造R″−C≡C−Hの少なくとも1種のアルキンおよび段階(a)で得られる混合物(G−a)を反応させ、少なくとも不飽和アルコール(B)を含有する混合物(G−b)が得られ、その際、該反応を有利には反応混合ポンプ中で実施する段階、
(c)段階(e)で得られる水相(P−e)の使用下に、段階(b)からの混合物(G−b)を加水分解し、少なくとも1つの有機相および少なくとも1つの水相を含有する多相の混合物(M−c)が得られる段階、
(d)段階(c)で得られる多相の混合物(M−c)から少なくとも1つの有機相を分離し、少なくとも1つの水相(P−d)が得られ、該水相を段階(a)へ返送する段階、
(e)段階(d)で分離される少なくとも1つの有機相を、段階(a)で得られる水相(P−a)の使用下に向流抽出し、かつ水相(P−e)が得られ、該水相を段階(c)へ返送する段階、
(f)段階(e)で得られる少なくとも1つの有機相を中和し、少なくとも1種のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、ならびに少なくともアルコール(A)、溶剤(L)および少なくとも1種の不飽和アルコール(B)を含有する混合物(G−f)が得られる段階、
(g)段階(f)で得られる混合物(G−f)から少なくとも1種のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩を分離し、少なくともアルコール(A)、溶剤(L)および少なくとも1種の不飽和アルコール(B)を含有する混合物(G−g)が得られる段階、
(h)段階(g)で得られる混合物(G−g)を蒸留し、少なくとも1種の不飽和アルコール(B)が得られ、溶剤(L)およびアルコール(A)を含有する混合物(M−h)が得られ、かつ少なくとも1種の不飽和アルコール(B)を少量含有する混合物(G−h)が得られ、その際、溶剤(L)およびアルコール(A)を混合物として段階(a)へ返送し、かつ少なくとも1種の不飽和アルコール(B)を少量含有する混合物(G−h)を段階(g)へ返送する段階
を有する、少なくとも1種の不飽和アルコール(B)を製造するための統合された方法に関する。
【0098】
さらに本発明は、上記の通り、連続的に実施される段階(a)〜(g)を有し、ならびに段階(g)の後で実施される、連続的に実施される段階(g′)および(h′):
(g′)段階(g)から得られる混合物(G−g)中の少なくとも1種の不飽和アルコール(B)を水素化し、少なくともアルコール(A)、溶剤(L)および少なくとも1種の水素化アルコール(C)を含有する混合物(G−g′)が得られる段階、
(h′)段階(g′)で得られる混合物(G−g′)を蒸留し、少なくとも1種の水素化アルコール(C)が得られ、溶剤(L)およびアルコール(A)を含有する混合物(M−h′)が得られ、かつ少なくとも1種の水素化アルコール(C)を少量含有する混合物(G−h′)が得られ、その際、溶剤(L)およびアルコール(A)を混合物として段階(a)へ返送し、かつ少なくとも1種の水素化アルコール(C)を少量含有する混合物(G−h′)を段階(g)へ返送する段階を有する、少なくとも1種の水素化アルコール(C)を製造するための統合された方法に関する。
【0099】
図1は、DMHDを製造するための本発明による方法の実施態様を記載している。図面の中で:
(A) 塩基の調製、
(B) エチニル化/加水分解、
(C) 塩の分離、
(D) 水素化、
(E) 精留、
(a) アセトン、
(b) アセチレン、
(c) 燐酸、
(d) プルリオール(Pluriol)、
(e) KOH、
(f) キシレン、
(g) i−ブタノール、
(h) 水素、
(i) 低沸点物質、
(j) 高沸点物質、
(k) DMHD→調製、
(l) 中沸点物質、
(m) 水、
(n) KOH、
(o) 高沸点物質、
(p) キシレン/i−ブタノール
を示す。
【0100】
以下の例に基づいて本発明による方法を詳細に説明する。
【0101】
実施例
例1:カリウムイソブチラートの製造
内径80mmおよび40の泡鐘トレーを有する実験室用の蒸留塔で試験を行った。塔の作業圧力は900ミリバールであった。
【0102】
生じる蒸気を凝縮器を用いて塔頂で凝縮させ、かつ50℃に温度調節した相分離器に導入した。有機相を相分離器から塔へ返送し、水相の水位を常に一定に調整しながら受け器へと留去した。
【0103】
塔の塔底は二重壁攪拌容器からなっており、該容器を伝熱性の液体によって温度218℃に加熱した。塔の塔底からの搬出は、水位を調整しながら底部の排出弁によって受け器へと行った。
【0104】
塔の最上部のトレーに濃度33質量%の水酸化カリウム水溶液220g/hを供給した。塔の4つ目のトレーの温度を測定し、かつイソブタノール50質量%および市販のキシレン異性体混合物50質量%の溶液を供給することによって130℃に制御した。
【0105】
試験の際に、塔頂温度は91℃、塔底温度は140℃であった。合計で33質量%のKOH4857gおよびイソ−ブタノール50質量%とキシレン50質量%とからなる溶剤混合物4060gの添加後に、カリウムイソブチラート懸濁液4727gを取り出した。KOH反応率は99.47%が測定され、懸濁液のKOiBuの含有率は5.52モル/kgが測定された。相分離器では水相3784gを取り出した。
【0106】
例2:カリウムイソブチラートの製造
例1と同様に試験を実施した。
【0107】
塔底温度は140℃、塔底容器の伝熱性ジャケットを222℃で運転した。塔頂圧力は900ミリバール、塔頂温度は91℃であった。塔頂の相分離器を50℃に温度調節した。
【0108】
塔の最上部のトレーにKOH33質量%の濃度を有する水酸化カリウム水溶液220g/hを供給した。塔の最上部のトレーにイソブタノール45質量%およびオルトキシレン55質量%からなる混合物を案内した。4つ目のトレーをイソブタノール−キシレン−混合物の供給量を制御することによって130℃に制御した。
【0109】
合計してイソブタノール4328gおよび33質量%のKOH3194gを供給した。塔の塔底でカリウムイソブチラートの懸濁液4707gを取り出し、塔の相分離器中で水相2663gを排出した。水相はイソ−ブタノール5.37質量%を含有していた。
【0110】
KOHの反応率は97.16%、懸濁液のイソブチラート含有率は4.37モル/kgであった。
【0111】
例3:カリウムイソブチラートの製造
例1および2と同様に試験を実施した。
【0112】
塔底の温度は140℃、油浴温度は222℃であった。塔頂温度として圧力900ミリバールで91℃を設定した。
【0113】
供給流としてエチニル化搬出物の加水分解から返送された水酸化カリウム水溶液および精留からの溶剤混合物を使用した。
【0114】
水酸化カリウム水溶液の濃度は、32.67質量%であり、該水溶液は主要な不純物としてジメチルヘキシンジオール0.38質量%を含有していた。溶剤混合物の組成は、イソブタノール39.2質量%、キシレン48.1質量%、水4.5質量%およびt−アミルアルコール2.4質量%であった。
【0115】
水酸化カリウム水溶液の供給量は220g/hであり、溶剤混合物の供給量は塔の4つ目のトレーの温度を130℃に制御することにより設定した。
【0116】
水酸化カリウム水溶液3585gおよび溶剤混合物4026gの添加後に、カリウムイソブチラート懸濁液4755gおよび蒸留水3219gを排出した。KOH反応率は98.85%、塩基の濃度はKOiBu 4.69モル/kgであった。蒸留水は主要な不純物としてイソブタノール2.8質量%、メチルブタノール2.0質量%およびアセトン0.9質量%を含有していた。
【0117】
例4:エチニル化(アセトンの連続的なエチニル化によるジメチルヘキシンジオール(DMHDY)の合成)
2重の攪拌翼を備えた、1lのショット(Schott)−二重壁ガラス反応器を反応器として使用した。撹拌機を600回転/分で運転した。反応混合物の冷却は歯車ポンプおよび二重壁の管型冷却器からなる外部のポンプ系統中で行った。ポンプ出力は1l/分〜4l/分であった。使用した全反応体積は1.09lであった。
【0118】
始動段階の後、アセトン323g/h、アセチレン73g/hおよびカリウム−イソブチラート懸濁液1219g/h(5モル/kg)を連続的に反応器へとポンプ輸送した。3つの流れ全てを両方の攪拌翼の下側に供給した。反応温度を冷却によって30〜35℃の範囲に保持した。
【0119】
物質流1615g/hを連続的に搬出し、かつ浸漬管を介して二段の撹拌機を有する0.25lのショット−二重壁ガラス反応器へと導入した。同時に、かつ別々にして水670g/hを反応器へと供給した。反応器の撹拌機を800回転/分で運転した。自由なオーバーフローにより混合物を相分離器へと導入した。ここから水相808g/hおよび有機相1555g/hを搬出した。
【0120】
有機相はジメチルヘキシンジオール(DMHDY)363g/h(収率92%)およびアセトン10g/h(反応率97%)を含有し、かつ残留KOH含有率約90g/hを有していた。水相は有機物質8g/hおよびKOH260g/hを含有していた。
【0121】
有機相を二段のミキサー−セトラー−装置中、水を用いて向流で抽出した。抽出された有機相(1490g/h)はKOH0.005g/hの残留物含有率および水130g/hを含有していた。KOHの残留分を燐酸(水中40%)によって中和した。
【0122】
例5:ジメチルヘキシンジオールの製造
公称容量20mlを有する反応混合ポンプへ、1時間以内に連続的におよび同時にカリウムイソブチラート/キシレン−懸濁液529g(4.5モル/kg)、アセトン127gおよびアセチレンガス29gを供給した。反応混合ポンプ中で極めて良好に混合された反応混合物を、その中に熱交換器が存在しているポンプ系統を介して排出した。ポンプ中の反応温度は35℃であり、熱交換器の前では32℃、熱交換器の後ろでは28℃であった。ポンプ系統中の体積流は80〜100l/hの範囲であった。ポンプ系統から後反応区間を加水分解容器へと案内し、ここで反応混合物を水500g/hで加水分解した。有機相の分離および燐酸22.8gによる中和の後で、ジメチルヘキシンジオールが98%の反応率および90%の収率で得られた。副生成物としてメチルブチノールが2.3%の収率で同定された。
【0123】
例6:メチルブチノールの製造
公称容量20mlを有する反応混合ポンプへ、1時間以内に連続的におよび同時にカリウムイソブチラート/キシレン−懸濁液529g(4.5モル/kg)、アセトン127gおよびアセチレンガス58gを供給した。反応混合ポンプ中で極めて良好に混合された反応混合物を、その中に熱交換器が存在しているポンプ系統を介して排出した。反応混合物をこれによって20℃の反応温度に保持した。ポンプ系統中の体積流は80〜100l/hの範囲であった。ポンプ系統から後反応区間を加水分解容器へと案内し、ここで反応混合物を水500g/hで加水分解した。有機相の分離および燐酸22.8gによる中和の後で、メチルブチノールが98%の反応率および79%の収率で得られた。副生成物としてジメチルヘキシンジオールが14%の収率で同定された。
【0124】
例7:触媒量の塩基を用いたメチルブチノールの製造
公称容量20mlを有する反応混合ポンプへ、1時間以内に連続的におよび同時にカリウムイソブチラート/キシレン−懸濁液52.9g(0.45モル/kg)、アセトン127g(2.18モル)およびアセチレンガス114g(4.4モル)を供給した。反応混合ポンプ中で極めて良好に混合された反応混合物を、その中に熱交換器が存在しているポンプ系統を介して排出した。反応混合物をこれによって10℃の反応温度に保持した。ポンプ系統中の体積流は80〜100l/hの範囲であった。ポンプ系統から後反応区間を加水分解容器へと案内し、ここで反応混合物を水500g/hで加水分解した。有機相の分離および燐酸2.3gによる中和の後で、メチルブチノールが98%の反応率および85%の収率で得られた。副生成物としてジメチルヘキシンジオールが3%の収率で同定された。
【0125】
例8:全蒸留による塩の分離(抽出した粗製DMHDY(ジメチルヘキシンジオール)溶液からの全蒸発による塩の分離)
例4からの抽出した粗製DMHDY溶液の全蒸留の際に、循環および二段の凝縮により薄層蒸発器または流下薄膜型蒸発器を使用した。
【0126】
抽出した粗製DMHDY溶液を743g/h(DMHDY172g/h)の流速で、150ミリバールおよび170℃で運転される蒸発器中へポンプ輸送した。該供給流に高沸点ボトム液化剤(PLURIOL (R))7g/hを添加混合した。蒸気722g(DMHDY168g/h)を40℃および5℃に温度調節した2つの凝縮器に受けた。−78℃で運転される冷却トラップ中で、有機物質(キシレン、イソブタノール)4g/hを分離した。流動性のよい塔底液(5g/h)を60〜80%プロセスへ返送した。
【0127】
有機相から分離容器中での凝縮後に水12g/hを分離した。蒸留の収率は97%であった。
【0128】
例9:全蒸発させた粗製DMHDY溶液のジメチルヘキサンジオール(DMHD)への水素化
粗製DMHDY溶液の水素化を、連続的に、前後に接続した2つの管型反応器中で球形の担持触媒(直径:2〜4mm、Al 上のPd0.25%)を用いて実施した。反応器は自由な反応器断面積656mm、長さ1.7mおよび充てん可能な体積800mlを有していた。反応器を外部から加熱した。反応器の内部温度を反応器の塔頂、中央部および下方で測定することができた。両方の反応器を触媒250mlで充てんし、残りの体積を不活性のガラス球で充てんした。
【0129】
反応器の始動後に供給流(DMHDY25.5g/h)110g/hを80℃で第一の反応器に供給した。同様に水素を上から下へと圧力制御しながら30バールで供給した。2l/hの一定の排ガス流を調節した。
【0130】
反応器を出た後で、搬出物の一部を再び第一の反応器の塔頂へポンプ輸送した。ポンプ循環量は50l/hであった。その他の部分を下から上へと第二の反応器へとポンプ輸送した。圧力を制御しながら30バールで同様に水素を下から上へと第二の反応器へ導入した。排ガス流は1l/hであった。第二の反応器は液体の循環を有していなかった。第二の反応器を出た後で、搬出物(116.2g/h)を容器中で放圧した。
【0131】
DMHDの収率は98.5%であった。
【0132】
例10:精留
内径50mmを有する実験室用の蒸留塔で試験を行った。塔の中央部を分離壁によって2つの対称的な部分に分けた。
【0133】
塔の下側の分割されていない断面(高さ30cm)を織布状の充てん物(表面積1200m/m)で充てんした。塔の分割された部分(高さ90cm)をワイヤーリング(直径3mm)で充てんした。塔の中央部にピボット漏斗を設置し、該漏斗によって液体流を分割した(分割比 供給側:排出側3:7)。塔の最上部(高さ60cm)に実験室用織布状充てん物(1200m/m)を設置した。
【0134】
塔の塔頂圧力は200ミリバールであった。塔底温度は塔底の排出量によって185℃に制御し、塔底加熱器の温度は205℃であった。側方排出量は、塔底の状態を制御しながら調節した。還流比を上部の塔断面の中央の温度を制御することによって調節した。
【0135】
供給量として150g/hを調節した。塔の上部の制御温度は120℃であった。合計して、イソブタノール60質量%、キシレン13質量%、ジメチルヘキサンジオール13.1質量%および水8質量%の組成の混合物3567gを供給した。さらに供給混合物中には痕跡量の種々の成分、主としてアセトンの縮合生成物が含有されていた。
【0136】
塔頂を介してジメチルヘキサンジオール0.04%の含有率を有する低沸点混合物3117gが得られた。側方排出部で純度99.72質量%のジメチルヘキサンジオール476gが得られた。生成物の色数は20APHAであった。
【0137】
試験時間の間、塔底から高沸点物質を排出しなかった。
【0138】
例11:精留
例1と同様に試験を実施した。
【0139】
供給量として150g/hを設定した。塔底温度は202℃であり、塔底温度は185℃で制御した。
【0140】
供給混合物は、イソブタノール30質量%、ジメチルヘキサンジオール23.8質量%、キシレン34質量%、メチルブタノール2質量%、水8質量%の組成を有していた。さらに、供給混合物中には痕跡量の種々の成分、主としてアセトンの縮合生成物が含有されていた。
【0141】
塔頂を介して、ジメチルヘキサンジオール2.2%の含有率を有する低沸点物質2636gを排出した。側方排出部で純度99.90%、色数9APHAを有するジメチルヘキサンジオール764gが得られた。塔底で試験時間中にDMHD17.1質量%の含有率を有する高沸点物質11gを除去した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 DMHDを製造するための本発明による方法の実施態様を示す。
【符号の説明】
(A) 塩基の製造、 (B) エチニル化/加水分解、 (C) 塩の分離、 (D) 水素化、 (E) 精留、 (a) アセトン、 (b) アセチレン、 (c) 燐酸、 (d) プルリオール、 (e) KOH、 (f) キシレン、 (g) i−ブタノール、 (h) 水素、 (i) 低沸点物質、 (j) 高沸点物質、 (k) DMHD→製造、 (l) 中沸点物質、 (m) 水、 (n) KOH、 (o) 高沸点物質、 (p) キシレン/i−ブタノール

Claims (7)

  1. 以下の段階(I)〜(III):
    (I)シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメンまたはp−ジイソプロピルベンゼン、アルデヒドおよびケトンのアセタールを含む脂肪族、脂環式および/または置換されていてもよい芳香族の炭化水素、対称もしくは非対称のエタンもしくはブタンのジアルキルエーテルを含む環式もしくは非環式脂肪族エーテル、またはC 〜C −アルキル基を有するポリアルキレングリコール、またはグリコールエステルを含むグリコール、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミドまたはヘキサメチルリントリアミドから選択される少なくとも1種の有機溶剤(L)中で、少なくとも1種のアルカリ金属水酸化物と、少なくとも1種の、n−ブタノール、イソブタノール、n−ペンタノール、3−メチルブタノール−1、2−メチルブタノール−1、2,2−ジメチルプロパノール−1、n−ヘキサノール、2−エチルヘキサノール−1、ブタノール−2、ペンタノール−2、ペンタノール−3、2−メチルブタノール−3、2−メチルブタノール−2またはシクロヘキサノールを含む群から選択される、4〜8個の炭素原子を有する第一級もしくは第二級アルコール(A)とを反応させ、少なくともアルコール(A)、溶剤(L)およびアルコラート(AL)を含有する混合物(G−I)が得られる段階、
    (II)アセトン、イソブチルメチルケトン、6,10−ジメチル−5−ウンデセン−2−オン、6,11,14−トリメチル−2−ペンタデカノン、2−メチル−2−ヘプテン−6−オン、2−メチルヘプタン−6−オン、[4(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン]、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン、ベンゾフェノンおよびピペリドン−4を含む群から選択される、一般構造R−CO−R′の少なくとも1種のカルボニル化合物と、アセチレンおよび段階(I)で得られた混合物(G−I)とを反応させ、少なくともアルコール(A)、溶剤(L)および不飽和アルコール(B)を含有する混合物(G−II)が得られる段階、
    (III)段階(II)で得られた混合物(G−II)を蒸留し、少なくとも1種のアルコール(B)、ならびに溶剤(L)とアルコール(A)とを含有する混合物(G−III)が得られる段階
    を有し、その際、段階(III)で得られる溶剤(L)および段階(III)で得られるアルコール(A)を混合物として段階(I)に返送する、少なくとも1種の不飽和アルコール(B)の製造方法において、段階(I)〜(III)を連続的に実施し、その際、段階(II)は以下の工程(i)〜(vi):
    (i)一般構造R−CO−R′の少なくとも1種のカルボニル化合物と、アセチレンおよび工程(I)で得られる混合物(G−I)とを反応させ、混合物(M−i)が得られる工程、
    (ii)工程(i)から得られた混合物(M−i)を加水分解し、少なくとも1つの有機相を有する多相の混合物(M−ii)が得られる工程、
    (iii)工程(ii)中で得られた多相の混合物(M−ii)から少なくとも1つの有機相を分離する工程、
    (iv)工程(iii)で分離した少なくとも1つの有機相を抽出する工程、
    (v)工程(iv)で抽出した少なくとも1つの有機相を中和し、少なくとも1種のアルカリ金属塩を含有する混合物(M−v)が得られる工程、
    (vi)工程(v)で得られる混合物(M−v)から少なくとも1種のアルカリ金属塩を分離し、少なくともアルコール(A)、溶剤(L)および不飽和アルコール(B)を含有する混合物(G−II)が得られる工程、
    を有することを特徴とする、少なくとも1種の不飽和アルコール(B)の製造方法。
  2. 以下の段階(I)〜(III′):
    (I)シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメンまたはp−ジイソプロピルベンゼン、アルデヒドおよびケトンのアセタールを含む脂肪族、脂環式および/または置換されていてもよい芳香族の炭化水素、対称もしくは非対称のエタンもしくはブタンのジアルキルエーテルを含む環式もしくは非環式脂肪族エーテル、またはC 〜C −アルキル基を有するポリアルキレングリコール、またはグリコールエステルを含むグリコール、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミドまたはヘキサメチルリントリアミドから選択される少なくとも1種の有機溶剤(L)中で、少なくとも1種のアルカリ金属水酸化物と、少なくとも1種の、n−ブタノール、イソブタノール、n−ペンタノール、3−メチルブタノール−1、2−メチルブタノール−1、2,2−ジメチルプロパノール−1、n−ヘキサノール、2−エチルヘキサノール−1、ブタノール−2、ペンタノール−2、ペンタノール−3、2−メチルブタノール−3、2−メチルブタノール−2またはシクロヘキサノールを含む群から選択される、4〜8個の炭素原子を有する第一級もしくは第二級アルコール(A)とを反応させ、少なくともアルコール(A)、溶剤(L)およびアルコラート(AL)を含有する混合物(G−I)が得られる段階、
    (II)アセトン、イソブチルメチルケトン、6,10−ジメチル−5−ウンデセン−2−オン、6,11,14−トリメチル−2−ペンタデカノン、2−メチル−2−ヘプテン−6−オン、2−メチルヘプタン−6−オン、[4(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン]、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン、ベンゾフェノンおよびピペリドン−4を含む群から選択される、一般構造R−CO−R′の少なくとも1種のカルボニル化合物と、アセチレンおよび段階(I)で得られた混合物(G−I)とを反応させ、少なくともアルコール(A)、溶剤(L)および不飽和アルコール(B)を含有する混合物(G−II)が得られる段階、
    (II′)段階(II)から得られた混合物(G−II)中で少なくとも1種の不飽和アルコール(B)を水素化し、少なくとも1種の水素化アルコール(C)、アルコール(A)および溶剤(L)を含有する混合物(G−II′)が得られる段階、
    (III′)段階(II′)で得られた混合物(G−II′)を蒸留し、少なくとも1種のアルコール(C)、ならびに溶剤(L)とアルコール(A)とを含有する混合物(G−III′)が得られる段階
    を有する、少なくとも1種の水素化アルコール(C)の製造方法において、段階(III′)で得られる溶剤(L)および段階(III′)で得られるアルコール(A)を混合物として段階(I)へ返送し、段階(I)〜(III′)を連続的に実施し、その際、段階(II)は以下の工程(i)〜(vi):
    (i)一般構造R−CO−R′の少なくとも1種のカルボニル化合物と、アセチレンおよび工程(I)で得られる混合物(G−I)とを反応させ、混合物(M−i)が得られる工程、
    (ii)工程(i)から得られた混合物(M−i)を加水分解し、少なくとも1つの有機相を有する多相の混合物(M−ii)が得られる工程、
    (iii)工程(ii)中で得られた多相の混合物(M−ii)から少なくとも1つの有機相を分離する工程、
    (iv)工程(iii)で分離した少なくとも1つの有機相を抽出する工程、
    (v)工程(iv)で抽出した少なくとも1つの有機相を中和し、少なくとも1種のアルカリ金属塩を含有する混合物(M−v)が得られる工程、
    (vi)工程(v)で得られる混合物(M−v)から少なくとも1種のアルカリ金属塩を分離し、少なくともアルコール(A)、溶剤(L)および不飽和アルコール(B)を含有する混合物(G−II)が得られる工程、
    を有することを特徴とする、少なくとも1種の水素化アルコール(C)の製造方法。
  3. 工程(iv)での抽出を向流抽出として実施する、請求項1または2記載の方法。
  4. さらに段階(IV):
    (IV)段階(II)または段階(II)および(II′)で製造され、かつ段階(III)または段階(III′)で得られる少なくとも1種のアルコールBまたはCを調製する段階
    を有する、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
  5. 一般構造R−CO−R′のカルボニル化合物が、アセトンまたはメチル−イソ−ブチルケトンである、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 以下の連続的に実施される段階(a)〜(h):
    (a)シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメンまたはp−ジイソプロピルベンゼン、アルデヒドおよびケトンのアセタールを含む脂肪族、脂環式および/または置換されていてもよい芳香族の炭化水素、対称もしくは非対称のエタンもしくはブタンのジアルキルエーテルを含む環式もしくは非環式脂肪族エーテル、またはC 〜C −アルキル基を有するポリアルキレングリコール、またはグリコールエステルを含むグリコール、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミドまたはヘキサメチルリントリアミドから選択される少なくとも1種の有機溶剤(L)中で、段階(d)で得られる水相(P−d)の使用下に、少なくとも1種のアルカリ金属水酸化物と、少なくとも1種の、n−ブタノール、イソブタノール、n−ペンタノール、3−メチルブタノール−1、2−メチルブタノール−1、2,2−ジメチルプロパノール−1、n−ヘキサノール、2−エチルヘキサノール−1、ブタノール−2、ペンタノール−2、ペンタノール−3、2−メチルブタノール−3、2−メチルブタノール−2またはシクロヘキサノールを含む群から選択される、4〜8個の炭素原子を有する第一級もしくは第二級アルコール(A)とを反応させ、少なくとも溶剤(L)、アルコール(A)およびアルコラート(AL)を含有する混合物(G−a)が得られ、かつ水相(P−a)が得られ、該水相を段階(e)へ供給する段階、
    (b)アセトン、イソブチルメチルケトン、6,10−ジメチル−5−ウンデセン−2−オン、6,11,14−トリメチル−2−ペンタデカノン、2−メチル−2−ヘプテン−6−オン、2−メチルヘプタン−6−オン、[4(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−3−ブテン−2−オン]、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン、ベンゾフェノンおよびピペリドン−4を含む群から選択される、一般構造R−CO−R′の少なくとも1種のカルボニル化合物と、アセチレンおよび段階(a)で得られる混合物(G−a)を反応させ、少なくとも不飽和アルコール(B)を含有する混合物(G−b)が得られ、その際、該反応を反応混合ポンプ中で実施する段階、
    (c)段階(e)で得られる水相(P−e)を使用して、段階(b)からの混合物(G−b)を加水分解し、少なくとも1つの有機相および少なくとも1つの水相を含有する多相の混合物(M−c)が得られる段階、
    (d)段階(c)で得られる多相の混合物(M−c)から少なくとも1つの有機相を分離し、少なくとも1つの水相(P−d)が得られ、該水相を段階(a)へ返送する段階、
    (e)段階(d)で分離される少なくとも1つの有機相を、段階(a)で得られる水相(P−a)を使用して向流抽出し、かつ水相(P−e)が得られ、該水相を段階(c)へ返送する段階、
    (f)段階(e)で得られる少なくとも1つの有機相を中和し、少なくとも1種のアルカリ金属塩、ならびに少なくともアルコール(A)、溶剤(L)および少なくとも1種の不飽和アルコール(B)を含有する混合物(G−f)が得られる段階、
    (g)段階(f)で得られる混合物(G−f)から少なくとも1種のアルカリ金属塩を分離し、少なくともアルコール(A)、溶剤(L)および少なくとも1種の不飽和アルコール(B)を含有する混合物(G−g)が得られる段階、
    (h)段階(g)で得られる混合物(G−g)を蒸留し、少なくとも1種の不飽和アルコール(B)が得られ、溶剤(L)およびアルコール(A)を含有する混合物(M−h)が得られ、かつ少なくとも1種の不飽和アルコール(B)を含有する混合物(G−h)が得られ、その際、溶剤(L)およびアルコール(A)を混合物として段階(a)へ返送し、かつ少なくとも1種の不飽和アルコール(B)を含有する混合物(G−h)を段階(g)へ返送する段階
    を有する、少なくとも1種の不飽和アルコール(B)を製造する統合された方法。
  7. 請求項記載の連続的に実施される段階(a)〜(g)を有し、ならびに段階(g)の後に実施される、連続的に実施される段階(g′)および(h′):
    (g′)段階(g)から得られる混合物(G−g)中の少なくとも1種の不飽和アルコール(B)を水素化し、少なくともアルコール(A)、溶剤(L)および少なくとも1種の水素化アルコール(C)を含有する混合物(G−g′)が得られる段階、
    (h′)段階(g′)で得られる混合物(G−g′)を蒸留し、少なくとも1種の水素化アルコール(C)が得られ、溶剤(L)およびアルコール(A)を含有する混合物(M−h′)が得られ、かつ少なくとも1種の水素化アルコール(C)を含有する混合物(G−h′)が得られ、その際、溶剤(L)およびアルコール(A)を混合物として段階(a)へ返送し、かつ少なくとも1種の水素化アルコール(C)を含有する混合物(G−h′)を段階(g)へ返送する段階
    を有する、少なくとも1種の水素化アルコール(C)を製造する統合された方法。
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