JP4620898B2 - 研磨装置システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体等の加工に使用される研磨装置システムに関し、より詳細には研磨装置へのワークの給排を自動化した研磨装置システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウェーハのポリシングまたはラッピング、ガラス、水晶等の研磨作業には回転定盤を用いた研磨装置が広く使用されている。これらの研磨装置ではワークを定盤の所定位置にセットして加工し、加工完了後に定盤からワークを回収するといった操作を繰り返し行って順次ワークを加工する。ワークを定盤にセットし、加工後のワークを定盤から回収する操作は、一般にはオペレータによる手作業によっている。しかしながら、オペレータによる作業の安全面および作業効率の点から、定盤にワークをセットし、定盤からワークを回収する作業をロボット等を用いて自動化する方法が提案されている。
【0003】
たとえば、特開昭63−216670号公報に示されているワークの搬出入方法は、ポリシング装置においてワークをセットするキャリヤの孔の配置に合わせて複数のチャック部を備えたチャック装置を使用し、キャリヤにおけるワークと同配置でワークをチャックして装置にワークをセットするものである。また、実公平3−29083号公報に記載されている搬送装置は、ラッピング装置の近くに配置した多関節ロボットを用いてワークを定盤上に供給するように構成され、多関節ロボットがキャリヤとともにワークを保持して研磨装置へ搬送するものである。また、特開平11−207611号公報に記載されている搬送装置は、上定盤をスイング移動させた状態で、搬送ロボットによりワークを定盤に支持されたキャリヤの所定位置にセットするものである。また、特開2000−296463号公報に記載されている両面研磨装置システムでは、両面研磨装置の側方に配置した多関節ロボットによりワークの給排を行っている。
【0004】
図13は、ポリシング用の両面研磨装置10の側方にワーク11の給排装置20を配置し、ワークの給排装置20に設けた多関節ロボット22によりワーク11を下定盤12に供給し、加工後のワーク11を下定盤12から搬出するように構成した例である。23はワーク11を収容しているローダカセット部、24はセンタリング装置である。センタリング装置24により中心出しされたワーク11は多関節ロボット22に保持され、下定盤12の所定位置に搬送されて加工される。図示例の両面研磨装置10は下定盤の全面を覆う大きさに形成した薄平板状のキャリヤ14をキャリヤ面と平行な面内で旋回させ、キャリヤ14の透孔に保持されたワーク11を上定盤と下定盤とで挟んでポリシングする。25は加工後のワーク11を受けるウォーターシュータ、26はワーク11を水没した状態で収容するウォーターカセット部である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、両面研磨装置にワークを給排する作業をロボット等を用いて自動化する方法によれば、ワークの交換作業を安全に行うことができ、ワークに傷をつけたりすることなく確実に操作することができ、作業効率を向上させることが可能になる。
しかしながら、図13に示すような下定盤12の全面を覆う大きさのキャリヤ14を使用する両面研磨装置の場合は、ワーク11を給排する操作は下定盤12にキャリヤ14を取り付けた状態で行うから、キャリヤ14を回転させて位置決めしながらワーク11を給排するといった制御が必要になり、操作が煩雑になる。
また、両定盤の研磨布をドレッシングしたりブラッシングしたりする際には、キャリヤ14を下定盤12から取り外さなければならないが、薄板状で径寸法が約2mといったような大径のキャリヤ14を脱着する操作は容易ではなく、脱着操作する際にキャリヤ14を破損することがあるといった問題もあった。
【0006】
そこで、本発明はこれらの問題点を解消すべくなされたものであり、その目的とするところは、定盤面を全面にわたって覆うキャリヤとワークとを研磨装置に給排して加工する研磨装置において、ワークおよびキャリヤの給排を自動化して、ワークに給排操作を効率化し、ワークおよびキャリヤの損傷といった問題を防止することができる研磨装置システムを提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は次の構成を備える。
すなわち、ワークと、ワークを配する透孔が設けられたキャリヤとを研磨装置に一括して給排することにより所要の加工を施す研磨装置システムであって、前記キャリヤの透孔にワークを配して所要の加工を施す単数または複数の研磨装置と、前記キャリヤと略同形に形成された吸着盤を備え、前記ワークとキャリヤとを前記吸着盤に真空吸着して支持する吸着盤部と、前記吸着盤にキャリヤを支持した状態で、前記透孔に位置合わせしてワークを供給する供給セット部と、加工後のワークを収納する収納機構部と、前記研磨装置、供給セット部および収納機構部に前記吸着盤部を搬送移動する移動機構部とを備え、前記移動機構部が、吸着盤を支持するキャリヤアームと、吸着盤を水平面内で旋回させて前記研磨装置と、供給セット部と、収納機構部との間で移動させる旋回機構部と、前記吸着盤を昇降移動させる昇降機構部と、前記吸着盤の盤面の向きを変える反転機構部とを備えることを特徴とする。
【0008】
れによって、移動機構部は吸着盤を旋回操作して任意の位置に移動させたり、吸着盤を昇降操作して吸着盤を反転操作する空間を確保して吸着盤を反転操作することが可能となる。吸着盤の反転操作は研磨装置にワークとキャリヤとを給排する場合、供給セット部でワークを供給する場合に吸着盤を反転してワーク吸着面の向きを変える際になされる。
【0009】
また、前記吸着盤部が、移動機構部のキャリヤアームによって支持される支持ジョイント部と、吸着盤を回動可能に支持するロータリージョイントと、ロータリージョイントを回動駆動する駆動部とを備えることを特徴とする。これによって、吸着盤を回動して吸着盤に支持されているキャリヤの透孔をワークのセット位置に位置合わせすることができ、透孔をセット位置に位置合わせしてワークをセットすることができる。
【0010】
また、前記供給セット部が、カセットからワークを取り出しするワーク取り出し部と、取り出したワークをセンタリングするセンタリング部と、キャリヤのセット位置での透孔とワークとの位置ずれを検出する位置検出機構部と、該位置検出機構部による検出結果に基づいてワークをキャリヤのセット孔に位置合わせして移送するローディング部とを備えていることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る研磨装置システムの全体構成を示す平面図である。同図で10a、10bは、キャリヤ14によりワーク11を支持してワーク11の両面をポリシングする両面研磨装置である。本実施形態では、ワーク11を共通に加工できる同一構造に形成した2台の研磨装置10a、10bを一定距離離間して配置し、1基の給排機構によって各々の研磨装置10a、10bにワーク11を自動で給排して加工するように構成している。研磨装置10a、10bの離間距離は給排機構によるワーク11の給排動作に合わせて設定されている。
【0012】
本実施形態で使用している研磨装置10a、10bは両面ポリシング用として従来使用されている研磨装置と同一構造のものである。すなわち、キャリヤ14に設けた透孔に円板状のワーク11であるウェーハをセットし、上定盤と下定盤とでワーク11を挟んで研磨する。上定盤と下定盤の表面は研磨布によって被覆され、研磨布によって研磨面が形成されている。キャリヤ14は外周縁がキャリヤホルダに支持され、キャリヤ面内で旋回移動(自転しない円運動)し、キャリヤ14の透孔に保持されたワーク11を研磨面内で旋回移動させる。キャリヤホルダは研磨定盤よりも大径のリング状に形成した部材であり、周方向に所定間隔で立設したピンにキャリヤ14に設けた係止孔14aを係合してキャリヤ14がキャリヤホルダと一体に旋回可能となっている。キャリヤホルダは偏芯したクランク部材に係合して支持され、クランク部材が軸中心で回転することによりその偏芯量分旋回移動する。
【0013】
13は上定盤の外周側面に当接して上定盤の回転をガイドするガイドローラである。ガイドローラ13はアーム13aの前端に転動自在に支持され、駆動部13bにより、加工時には上定盤の外周側面に当接し、非加工時にはキャリヤホルダと干渉しないキャリヤホルダの外側位置に退避するよう操作される。
図2に研磨装置10a、10bの正面図を示す。図2は上定盤12aを下定盤との間でワークを挟んで加工する下位置に下降させた状態であり、ワークは上定盤と下定盤の研磨面に挟圧されてポリシングされる。キャリヤ14はたとえばガラスエポキシ板で形成され、ワークの厚さよりも若干薄く形成されている。ワークを給排する操作は、上定盤12aを下定盤から一定距離離間する上位置に上昇させて行う。研磨装置10a、10bの前面部はオペレータによる各種操作、ワーク11の給排操作のため開放されている。
【0014】
図1で、ワーク11を研磨装置10a、10bに給排するワークの給排機構は、ワーク11とキャリヤ14とを支持する吸着盤部30と、吸着盤にワーク11を供給する供給セット部80と、加工後のワーク11を収納する収納機構部100と、前記吸着盤部30を供給セット部80と研磨装置10a、10bと収納機構部100との間で移動させる移動機構部60とを備える。
以下、吸着盤部30、移動機構部60、供給セット部80、収納機構部100の各々について順に説明する。
【0015】
(吸着盤部)
吸着盤部30は研磨装置10a、10bにワーク11とキャリヤ14とを一括して支持するための機構部分であり、キャリヤ14よりも若干大径に形成した吸着盤を備え、吸着盤にキャリヤ14とワーク11とを相互に位置合わせし、真空吸着によって支持するように構成されている。
吸着盤は移動機構部60のキャリヤアーム66によって支持され、供給セット部80、研磨装置10a、10bにおけるワークおよびキャリヤのセット位置、収納機構部100の各部間を移動する。図1では吸着盤31が供給セット部80でワークをセットする位置にある状態を説明的に示している。
【0016】
図3および図4は、吸着盤部30の平面図および底面図である。図3に示すように吸着盤部30は、円形に形成した吸着盤31の上面に支持ジョイント部32を設け、支持ジョイント部32により吸着盤31をその平面内で回動可能に支持するとともに、支持ジョイント部32に設けたロータリージョイント33を介して吸着盤31の上面に配設した真空回路と、移動機構部60側に設置した真空装置とが連通するように設けられている。
【0017】
吸着盤31に配置する真空回路は、ワーク11を真空吸着するための真空回路とキャリヤ14を真空吸着するための真空回路とから成る。ワーク11を真空吸着する真空回路34は研磨装置10a、10bにおけるワーク11の配置位置、すなわちキャリヤ14によってワーク11を支持する配置位置に合わせて配置する。本実施形態の研磨装置では、周方向にワーク11として9枚のウェーハを均等に配置して加工する。なお、図1ではワーク11を5枚配置した例を示したが、図3、4ではワーク11を9枚配置した例を示す。キャリヤ14に支持するワーク11の枚数はワーク11の大きさ等に応じて適宜選択可能である。真空回路34はこれらのワーク11の配置位置に合わせ、ワーク11ごと3個の吸着コマを配置してワーク11を真空吸着するよう構成している。なお、ワーク11を真空吸着する吸着コマは、ワーク11ごとに少なくとも1個あればよい。
【0018】
図3で真空回路34は、ロータリージョイント33と各々のワーク11の配置位置との間を連通するエアチューブ34aと、各々のワーク11の配置位置で3個の吸着コマを連通させるエアチューブ34bから成る。エアチューブ34aとエアチューブ34bとの接続部、エアチューブ34bの2つの屈曲位置に設けたジョイント部34cに吸着盤31の底面(ワーク吸着面)で開口する吸着コマが設けられている。これらの吸着コマ35はワーク11を真空吸着して支持するためのものである。
図4に、吸着盤31上でのワーク11の配置を示す。ワーク11としてのウェーハが周方向に9枚配置されること、各々のワーク11が3個の吸着コマ35によって支持されることを示す。
【0019】
図3でキャリヤ14を吸着盤31に真空吸着する真空回路36は、吸着盤31の外周縁に沿って配置したエアチューブ36bとロータリージョイント33とエアチューブ36bとを連通するエアチューブ36aとからなる。吸着盤31の外周縁に沿って配置したエアチューブ36bには所定間隔でジョイント部36cが設けられ、これらジョイント部36cの各々に吸着盤31のワーク吸着面で開口する吸着コマが設けられている。また、ロータリージョイント33とエアチューブ36bとを接続するエアチューブ36aの中途にもジョイント部36cを設けて、これらのジョイント部36cにも同様に吸着コマを配置する。
【0020】
図4に、吸着盤31にキャリヤ14を真空吸着する吸着コマ37の配置を示す。キャリヤ14は合成樹脂等の薄板によって形成されているから、吸着コマ37によりキャリヤ14の外周縁に沿って一定間隔で支持するとともに、キャリヤ14の内部側についても所定間隔で吸着コマ37を配置して、キャリヤ14の全体が吸着盤31に平坦に吸着されるようにしている。ワーク11はキャリヤ14に設けた透孔に位置合わせして配置される。ワーク11をセットするためキャリヤ14に設ける透孔はワーク11の外径よりも僅かに大きな径寸法に形成され、ワーク11はこの透孔内に配置される。
【0021】
図5に、吸着コマ35を吸着盤31に取り付けた構成部分を拡大して示す。吸着コマ35は中央部に貫通孔35aを形成した円板状の部材であり、コマの周側面にワーク11に当接する向きにシールリング38を周設し、ワーク11に対向する面にクロス39を貼着したものである。
吸着盤31には吸着コマ35を収容する凹部40が設けられ、吸着盤31を厚さ方向に貫通して凹部40の内底部に通じる吸引孔41が設けられている。吸着コマ35は貫通孔35aと吸引孔41とを連通させネジ42により吸着盤31の凹部40内に固定される。吸引孔41には吸着盤31の上面側からジョイント部34cが連結され、ジョイント部34cと貫通孔35aとが連通する。
【0022】
図5はワーク11であるウェーハが吸着コマ35に真空吸着された状態である。シールリング38がワーク11に当接し、真空装置によりジョイント部34c側から真空吸引され、ワーク11が吸着盤31に真空吸着されて支持される。シールリング38は可撓性を有しており、ワーク11に接した状態で真空吸引することにより、真空漏れを防止して確実にワーク11を真空吸着して吸着盤31に支持することができる。
なお、図5ではワーク11を真空吸着する吸着コマ35について示すが、キャリヤ14を真空吸着する吸着コマ37も吸着コマ35とまったく同様の構成となる。
【0023】
このように、吸着盤31に吸着コマ35、37を配置し、吸着コマ35、37を介してワーク11およびキャリヤ14を真空吸着する構成とした場合は、ワーク11を吸引する真空圧が吸着コマ35、37に作用するだけで吸着盤31自体には真空圧が作用しないから、吸着盤31はワーク11とキャリヤ14が支持できる剛性を備えていればよく、これによって吸着盤31の軽量化を図ることが可能になる。
また、吸着コマ35、37は吸着盤31にネジ止めしているから、吸着コマ35、37の交換は容易である。吸着コマ35、37のワーク11に対向する面にはワーク11の保護用にクロス39を貼着しているが、このクロス39は使用とともに汚れてくる。本実施形態の場合は、吸着コマ35、37を交換してクロス39を新しくすることも容易である。クロス39の汚れがひどくならないうちに吸着コマ35、37を交換することで、ワーク11を傷つけることがなくなり、製品の品質を向上させることができる。
【0024】
図6、7は、吸着盤31と支持ジョイント部32との連結部の構成およびロータリージョイント33の構成を示す。
図6に示すように、吸着盤31の上面(ワーク吸着面とは反対側の面)の中央部には、外周側面の上部がテーパ面に形成されたテーパキャップ45が固定されている。このテーパキャップ45はロータリージョイント33の下部に設けた底板47に対向して配置され、底板47の内周側面に固定したテーパリング48のテーパ面48aと当接可能に形成されている。吸着盤31とロータリージョイント33との連結は、テーパキャップ45の外周縁と底板47の外周縁との間にゴムシート50を張設し、ゴムシート50により吸着盤31を吊持してなされている。51は底板47の底面で下端が開口する吸引パイプであり、外部の真空装置に連通し、テーパキャップ45、底板47およびゴムシート50によって囲まれた空間内を真空吸引可能に設けている。
【0025】
ゴムシート50を介してロータリージョイント33に吸着盤31を支持しているのは、ゴムシート50の弾性によって吸着盤31を可動に支持できるようにするためである。前述したように、キャリヤ14は径寸法が2m程度もある大径の部材であり、研磨装置10a、10bのキャリヤホルダにキャリヤ14をセットする際には正確に位置調整してセットしなければならない。キャリヤホルダにはキャリヤ14の外周縁に沿って配置された係止孔と同一の配置で係止ピンが設けられており、これらの係止ピンを係止孔に挿入してセットする。本実施形態のように、吸着盤31を可動に支持するとキャリヤホルダにキャリヤ14をセットする際に位置調整しやすくなる。ゴムシート50は吸着盤31を可動に支持する可撓性材として設けたものであり、ゴムシート以外の可撓性および所定の保持性を有する素材を使用することができる。
なお、本実施形態のようにロータリージョイント33に吸着盤31を可動に支持する方法とは別に、ロータリージョイント33に吸着盤31を直結して支持する構成としてもよい。その場合は、吸引パイプ51は不要である。
【0026】
また、テーパキャップ45と底板47とを対向させ、テーパキャップ45のテーパ面と底板47の内周側面に設けたテーパリング48のテーパ面48aとが当接するように形成しているのは、吸着盤31にキャリヤ14を吸着する際に、吸着盤31とロータリージョイント33の中心位置を一致させるためである。
図7は研磨装置において、キャリヤホルダ15にキャリヤ14をセットした状態でキャリヤ14を吸着盤31で吸着する状態を示す。キャリヤ14はキャリヤホルダ15の係止ピン16に係止孔14aが係合して支持されている。キャリヤ14を吸着盤31に真空吸着する際には、テーパキャップ45のテーパ面がテーパリング48の内周面のテーパ面に当接し、自動的に吸着盤31とロータリージョイント33が芯出しされてキャリヤ14が吸着される。なお、17はキャリヤホルダ15を旋回運動させるための偏芯クランクである。
【0027】
図7で、ロータリージョイント33の底板47は円筒ケース体52の下部に固定され、円筒ケース体52はベアリング53により軸線のまわりに回動自在に支持されている。54は円筒ケース体52の上部に設けたギヤである。ギヤ54は駆動部としてのサーボモータ55の出力軸に設けたギヤ56と噛合し、サーボモータ55により回動駆動される。すなわち、サーボモータ55の駆動により円筒ケース体52、底板47、吸着盤31が回動駆動されることになる。59はサーボモータ55の駆動によって円筒ケース体52を回動した際のバックラッシュを防止するためのスプリングである。
【0028】
なお、前述したように吸着盤31にはワーク11とキャリヤ14とを真空吸着するための吸着コマ35、37が多数個設けられており、これら吸着コマ35、37と真空装置とは真空回路34、36を介して連通されている。本実施形態では、支持ジョイント部32のロータリージョイント33にこれら真空回路34、36に接続するエアチューブを集約し、ロータリージョイント33から外部の真空装置に配管を接続する構成としている。
【0029】
ここで、ロータリージョイント33は吸着盤31を一定角度ずつ回しながらワーク11をセットする関係上、軸線のまわりに回動可能であるのに対して、支持ジョイント部32に取り付けた外部の真空装置に接続するエアチューブ接続用のジョイント部57aは固定されているから、ロータリージョイント33が回動した際にジョイント部57aと底板47に設けたジョイント部57bとの間を接続する接続部分が捻れないようにする必要がある。底板47に設けたジョイント部57bは吸着盤31上に設けた吸着コマ35、37に接続するジョイント部34c、36cと接続するものである。
【0030】
本実施形態では吸着コマ35、37を多数個配置しているからこれらに接続するエアチューブが多数あり、ロータリージョイント33内には多数本のエアチューブが集約されることになる。これらのエアチューブをすべてロータリージョイント33の内部に配設すると、真空回路が複雑になるとともに、回転盤31が回動した際に、エアチューブが捻れて所要の真空作用が得られなくなるおそれがある。このため、本実施形態では円筒ケース体52にコイルチューブ58を配置し、コイルチューブ58の両端のジョイント部57aに外部の真空装置に連通するエアチューブを接続し、ジョイント部57bに吸着盤31に配設されるエアチューブ34a、36aを接続するようにした。コイルチューブ58はロータリージョイント33が回動した際でも、一定の角度範囲内であれば捻れずに回動できるものである。もちろん、ロータリージョイント33を一方方向のみに回転させたのではコイルチューブ58が追随できないから、実際には吸着盤31を左右に半回転程度回転する操作として制御する。
【0031】
本装置の場合、実際にはワーク11を真空吸着する真空回路が9本、キャリヤ14を真空吸着する真空回路が3本設けられている。このため、円筒ケース体52内に3本のコイルチューブ58を配置し、各々のコイルチューブ58に4本の真空回路を連通させる構成とした。3本のコイルチューブ58は円筒ケース体52の周方向に120°ずつずらして配置し、これによって、コイルチューブ58の捻れを防止するとともに、円筒ケース体52の内部の構造を簡素化し、メンテナンスを容易にしている。なお、コイルチューブ58はロータリージョイント33が回動した際に捻れない作用を有するものであればよく、コイルチューブに限らず可撓性を有するチューブが適宜利用できる。
【0032】
(移動機構部)
移動機構部60は吸着盤部30をワーク11をセットする供給セット部80と、ワーク11およびキャリヤ14をセットして所要の加工を施す研磨装置10a、10bと、加工後のワーク11を収納する収納機構部100との間でワーク11とキャリヤ14とを搬送操作する機構部分である。
図1に示すように、本実施形態では対向して配置した一対の研磨装置10a、10bの中間に移動機構部60を配置し、研磨装置10a、10bの双方にワーク11とキャリヤ14とを給排するようにしている。
【0033】
図8に移動機構部60の平面図を示す。移動機構部60は、基台62に支持ベース64を昇降自在に支持し、支持ベース64にキャリヤアーム66を回動自在に支持して成る。キャリヤアーム66の先端部には支持ジョイント部32が連結され、吸着盤31が支持される。
支持ベース64は基台62に立設した支持板67にスライドガイド68を介して上下方向に移動自在にガイドされ、サーボモータ70により昇降駆動される。図9に、支持ベース64を昇降駆動する昇降機構部の側面図を示す。スライドガイド68に支持ベース64が支持され、サーボモータ70の出力軸に取り付けたボールネジ70aに支持ベース64が連繋されている。
【0034】
図10はキャリヤアーム66の基部を拡大して示す。キャリヤアーム66はスリーブ72に摺入され軸線の回りで回動可能に支持され、キャリヤアーム66の基部に設置した反転機構部としてのサーボモータ74により軸線の回りに回動駆動される。すなわち、サーボモータ74によりキャリヤアーム66を軸線の回りで回動することにより吸着盤31が反転操作されることになる。実際の装置では、吸着盤31はワーク吸着面を上向きにする場合とワーク吸着面を下向きにする場合とに反転操作される。
【0035】
図11は、キャリヤアーム66を水平面内で回動させる旋回機構部を示す。76はキャリヤアーム66を回動するサーボモータである。サーボモータ76は出力軸76aを上向きにして支持ベース64に支持され、出力軸76aに連結部材77を介して回動ベース78が連結されている。79は回動ベース78を回動支持するベアリングである。回動ベース78の上部にはキャリヤアーム66を収容するカバー75が取り付けられている。サーボモータ76の駆動により回動ベース78が回動し、これとともにカバー75およびキャリヤアーム66が回動する。このキャリヤアーム66が回動する作用は、ワーク11およびキャリヤ14を搬送する際にキャリヤアーム66が旋回する操作に相当する。
【0036】
(供給セット部)
供給セット部80は、吸着盤部30の吸着盤31にワーク11をセットする操作をなすための機構部分である。図1に供給セット部80の平面配置を示す。供給セット部80には、ワーク11を収納したカセット82をセットするセット部と、カセット82からワーク11を取り出しするワーク取り出し部84と、ワーク取り出し部84によりカセット82から取り出したワーク11をセンタリングするセンタリング部86と、センタリング部86でセンタリングされたワーク11を吸着盤31の所定位置にセットするローディング部88と、ワーク11を吸着盤31のセット位置に正確に位置合わせするための位置検出機構部90とを備える。なお、95は本研磨装置システムを操作するための各種セッティングを行う操作パネルである。
【0037】
図12に供給セット部80の側面図を示す。ワーク取り出し部84は取り出しアームが昇降自在に設けられ、上下方向に所定間隔をあけてワーク11が収納されているカセット82からワーク11を順次引き出して取り出すことが可能である。ローディング部88には旋回アームの先端にエアチャック部88aが設けられ、ワーク11をエアチャックしてキャリヤ14に供給可能に形成されている。
【0038】
この供給セット部80によってワーク11を吸着盤31にセットする操作は、移動機構部60によりワーク11を供給する位置に、吸着盤部30を移動させた状態で行われる(図1の吸着盤31の位置)。吸着盤31はワーク吸着面を上向きにして水平に支持されている。吸着盤31にはあらかじめキャリヤ14が真空吸着されて支持されており、供給セット部80ではキャリヤ14の透孔の位置に合わせてワーク11を供給していく。吸着盤31にはワーク11をセットする複数の透孔が所定間隔で周方向に配置されているから、吸着盤31を回転させて透孔をワーク11のセット位置に位置合わせしながらすべての透孔にワーク11を供給する。
【0039】
センタリング部86はワーク取り出し部84によってカセットから取り出したワーク11を回転させて芯出しするとともに、ワーク11の向きを一定方向に揃えて位置出しする作用をなす。ローディング部88はセンタリング後のワーク11を真空吸着して吸着盤31の透孔まで搬送する操作をなす。本実施形態では、キャリヤ14の透孔とワーク11とを正確に位置合わせしてワーク11を供給するため、透孔の直上位置までワーク11を移動したところで、いったん位置検出機構部90によりワーク11とキャリヤ14の透孔との位置ずれを検出し、その検出結果に基づいて位置補正してワーク11をセットする。
【0040】
位置検出機構部90では、ワーク11の外周縁の位置とキャリヤ14の透孔の内周縁の位置とを光学的に検出してワーク11と透孔との位置ずれを検出する。図3、4で、92a、92bは吸着盤31に設けた位置合わせ用の検出窓である。この検出窓92a、92bはワーク11をセットするセット位置の周縁部上に各々2個所ずつ、90°偏位した位置に形成されている。これによって、位置検出機構部90ではキャリヤ14の透孔に対するワーク11のX−Y方向の位置ずれを検知し、この検知結果に基づいてローディング部88によるローディング位置を補正して透孔に正確にワーク11を供給することができる。ワーク11は吸着盤部30に設けられた吸着コマ35に真空吸着されて支持される。
【0041】
供給セット部80によれば、ワーク11をセットする位置にキャリヤ14の透孔を位置合わせするように吸着盤31を回転させ、透孔ごとに上述した方法でワーク11を位置合わせして供給していくことによって、キャリヤ14のすべての透孔にワーク11を供給することができる。
キャリヤ14は吸着盤31に真空吸着されて支持されるためキャリヤ14と吸着盤31との間で位置ずれが生じることがあり得るし、吸着盤31を回転してキャリヤ14の透孔をセット位置に位置合わせする際にも微少な位置ずれが生じ得る。本実施形態においては、透孔とワーク11との相互の位置ずれを検出してワーク11をセットすることで、これらの位置ずれがあった場合でも正確にワーク11をセットすることができる。キャリヤ14の透孔はワーク11の外径寸法に対してわずかに拡径するのみである。したがって、透孔に対するワーク11の位置ずれ量を検出し、位置ずれを補正してワーク11をセットする方法はワーク11を精度よくセットする方法として重要である。
【0042】
なお、キャリヤ14の透孔にワーク11をセットする場合、本実施形態では、吸着盤31を左右に半回転程度回転させて透孔をワークのセット位置に位置合わせしている。これは、吸着盤31を回転した際に、移動機構部60のコイルチューブ58が捻れないようにするためである。すなわち、ワーク11を吸着盤31にセットする際には、吸着盤31をまず、一方向に略半回転させてキャリヤ14の一半側の透孔にワーク11をセットし、次に、吸着盤31を他方向に略半回転させキャリヤ14の他半側の透孔にワーク11をセットしてキャリヤ14のすべての透孔にワーク11を供給する。
【0043】
(収納機構部)
収納機構部100は、研磨装置による研磨加工が完了したワーク11を収納カセットに収納する操作をなすための機構部分である。図1に収納機構部100の平面配置を示す。102は加工後のワーク11を吸着盤31から受け取るトレイである。トレイ102は吸着盤31に支持されているワーク11を吸着盤31におけるワーク11の配置と同一の配置で支持する。このため、トレイ102は吸着盤31よりも若干大径の円形トレイに形成し、吸着盤31におけるワーク11の配置に合わせて各々のワーク11を支持する支持部102aを設けている。また、ワーク11が乾かないようにトレイ102に水を張り、吸着盤31からトレイ102にワーク11を受け渡した際に、トレイ102の水中にワーク11が若干水没するよう支持部102aを水面位置よりも若干低位に配置している。
【0044】
図1で、104a、104bはワーク11を収納カセットに収納するためのウォーターシュータ、106a、106bは収納カセットである。トレイ102から取り出されたワーク11は、水が流されているウォーターシュータ104a、104b上を滑って、収納カセット106a、106bに収納される。収納カセット106a、106bは水没可能に設けられており、ワーク11は水没した状態で収納カセット106a、106bに収納される。
【0045】
(研磨装置システムの動作)
続いて、本発明に係る研磨装置システムの動作について説明する。
まずはじめに、吸着盤31にキャリヤ14を支持する。吸着盤31にキャリヤ14を位置合わせして支持する方法は、研磨装置10aのキャリヤホルダ14にキャリヤ14をセットした状態で、吸着盤31を研磨装置10aの上定盤と下定盤の間に差し入れる高さ位置まで移動させ、吸着盤31にキャリヤ14を真空吸着して支持する方法による。
吸引パイプ51を介して吸着盤31を底板47に真空吸着することによりロータリージョイント33に吸着盤31を位置決めし、吸着盤31をキャリヤ14に当接する位置まで下降させてキャリヤ14を真空吸着する。吸着盤31にキャリヤ14を真空吸着した状態でキャリヤ14を上方に抜くようにすることでキャリヤホルダ15からキャリヤ14を外すことができる。吸着盤31は平坦面に形成されており、吸着コマ37によりキャリヤ14を真空吸着することによってキャリヤ14がたいらに支持される。
【0046】
吸着盤31を研磨装置10a内に進入させる場合は、吸着盤31を水平にして、研磨装置10aの上定盤と下定盤との間に吸着盤31を差し入れるようにして行う。吸着盤31と支持ジョイント部32の高さ寸法は、上定盤を持ち上げた際に上下の定盤の間に差し入れられる寸法に設定されている。
移動機構部60によって吸着盤31を水平面内で旋回させる操作は、サーボモータ76によって回動ベース78を回動する作用によってなされる。
【0047】
吸着盤31にキャリヤ14を真空吸着して支持した後、キャリヤ14とともに吸着盤31を供給セット部80に移動させる。研磨装置10aにおいてキャリヤ14を吸着した状態では吸着盤31はワーク吸着面が下向きとなっている。供給セット部80では、吸着盤31のワーク吸着面を上向きにするから、供給セット部80に吸着盤31を移動する際に、吸着盤31のワーク吸着面を上向きにする必要がある。
【0048】
吸着盤31を上向きに反転させる操作は、研磨装置10aから吸着盤31を水平面内で旋回させて研磨装置10aの横位置に引き出した後、移動機構部60の昇降機構部により吸着盤31を上位置まで移動させ、その上位置で反転駆動部によりワーク吸着面を上向きに反転することによって行う。吸着盤31を上位置に移動させるのは、吸着盤31が反転できる空間を確保するためである。次いで、上位置から下位置まで下降させ、キャリヤアーム66の方向を供給セット部80でのセット位置の方向に合わせてワーク11をセットする操作に移る。
【0049】
供給セット部80では、吸着盤31を回転させながら吸着盤31に支持されたキャリヤ14の透孔の位置に合わせてワーク11を順次供給する。吸着盤31を回動させる操作は、サーボモータ55によりロータリージョイント33の円筒ケース体52を回動する操作によってなされる。すなわち、サーボモータ55により吸着盤31を所定角度回動し、キャリヤ14の透孔をワーク11のセット位置に位置合わせし、位置検出機構部90によって透孔とワーク11との位置ずれを検出して、各々の透孔にワーク11を位置合わせして供給する。
【0050】
キャリヤ14の透孔にワーク11の供給が完了したところで、吸着盤31を下位置から上位置に再度上昇させ、上位置で吸着盤31を反転させて吸着盤31のワーク吸着面を下向きにする。次いで、吸着盤31を研磨装置10aの上定盤と下定盤の間に差し入れる高さ位置まで降下させ、ワーク11とキャリヤ14とを吸着盤31で支持して研磨装置10a内へ搬送する。ワーク11とキャリヤ14とを研磨装置10aに搬送する操作は、キャリヤアーム66を水平面内で旋回する操作によって行われる。
【0051】
吸着盤31を研磨装置10aの所定位置に進入させたところで、吸着盤31をゆっくりと所定位置まで下降させ、吸着コマ35、37による真空吸着を解除して、キャリヤ14をキャリヤホルダ15にセットし、同時に研磨装置10aの研磨面上にワーク11とキャリヤ14をセットする。キャリヤ14は先にキャリヤホルダ15から真空吸着した状態の元位置に復帰させるから、キャリヤホルダ15の係止ピン15とキャリヤ14の係止孔14aとは位置合わせされるが、本実施形態ではゴムシート50によって吸着盤31を僅かに可動に吊持し微少な位置ずれを吸収可能として、キャリヤホルダ15にキャリヤ14をセットしやすくしている。キャリヤ14をキャリヤホルダ15に位置合わせする際は、吸引パイプ51を介する真空吸引を解除して行う。図7に示すように吸着盤31にもキャリヤホルダ15の係止ピン16が係合するようにすることにより、さらにキャリヤ14を確実にキャリヤホルダ15に支持することができる。なお、吸着盤31を精度よく位置決めできる場合は、ロータリージョイント33に吸着盤31を直結してキャリヤ14をキャリヤホルダ15にセットするようにしてもよい。
【0052】
ワーク11およびキャリヤ14を研磨装置10aにセットした後は、吸着盤31は研磨装置10aとは干渉しない中央位置に戻って動作を停止する。
研磨装置10aでは、この状態で通常のワーク11の研磨加工がなされる。
研磨装置10aでのワーク11の加工が終了し、上定盤が下定盤から持ち上げられたところで、吸着盤31を研磨装置10aに進入させ、ワーク11とキャリヤ14とを搬出する。
研磨装置10aでは、吸着盤31をキャリヤホルダ15に位置合わせし、吸着コマ35、37から真空吸引してワーク11とキャリヤ14とを吸着盤31に真空吸着した後、若干持ち上げるようにしてキャリヤホルダ15からキャリヤ14を外し、キャリヤ14とともにワーク11を研磨装置10aの外へ移動させる。
【0053】
吸着盤31を収納機構部100のトレイ102の上方に移動させ、トレイ102上に下降させ、吸着コマ35によるワーク11の真空吸着を解除してトレイ102の支持部102aにワーク11を受け渡す。研磨装置10aから吸着盤31を引き出した状態で吸着盤31のワーク吸着面は下向きとなっているから、吸着盤31からワーク11をトレイ102に受け渡す操作は、吸着盤31を反転することなくなされる。トレイ102に移載されたワーク11は順次、収納カセット106a、106bに収納される。
一方、吸着盤31はトレイ102にワーク11を移載した後、ワーク11の供給セット部80へ移動し、次のワーク11の供給操作に移る。
【0054】
トレイ102から供給セット部80へ移動する場合も、吸着盤31を下向きから上向きに反転させてから移動させる。吸着盤31を反転操作する場合は、前述したと同様に中央位置に吸着盤31を戻し、下位置から上位置に吸着盤31を上昇させて反転させ、その後、、所定位置まで降下させ、供給セット部80に位置合わせする。
供給セット部80においてワーク11をセットする操作は上述した操作と同じである。ワーク11をセットした後、再度、ワーク11とキャリヤ14とを研磨装置10aに移載し、ワーク11の研磨加工を行う。
【0055】
こうして、カセット82から次々とワーク11を吸着盤31に供給し、研磨装置10aで加工した後、収納カセット106a、106bにワーク11を収納するまでの操作を自動で行うことができる。
なお、以上の説明では、一方の研磨装置10aのみにワーク11を給排して加工する方法について説明したが、ワークの給排機構は1台の研磨装置にワークを給排して加工する場合はもちろんのこと、図1に示すように、研磨装置を2台設置して双方の研磨装置10a、10bにワーク11を給排して加工することも可能である。また、研磨装置の台数をさらに増やして加工することも可能である。
研磨装置による加工時間は吸着盤31にワーク11をセット等する給排操作時間にくらべてはるかに長いから、研磨装置を複数台使用してワーク11を研磨加工することによって加工効率を大きく向上させることができる。
【0056】
本実施形態の研磨装置システムでは、移動機構部60により吸着盤31を水平面内で旋回させる方法によってワーク11を給排している。このため、研磨装置10a、10bを設置した中間位置に移動機構部60を設置して、各々の研磨装置10a、10bに対して同等の旋回操作によってワーク11が給排できるように配置している。旋回操作によってワーク11を給排する方法であっても、3台以上研磨装置を設置することは可能であり、移動機構部の構成によってはさらに多数台の研磨装置にワークを給排して研磨加工することも可能である。このように多数台の研磨装置を使用するシステムとすることでさらに加工効率を向上させることができる。
【0057】
なお、上記実施形態ではワーク11とキャリヤ14とを給排して加工する研磨装置として両面ポリシング装置を例として説明したが、本発明の研磨装置システムは、片面ポリシング装置、両面および片面ラッピング装置等の研磨装置についてもまったく同様に適用することが可能である。
また、本発明に係る研磨装置システムによれば、ワークを給排する操作の他に、研磨定盤の研磨布をドレッシングしたりブラッシングしたりする際にキャリヤを脱着するといった操作についても自動で行うことができる。吸着盤にキャリヤを真空吸着することにより、大径のキャリヤであっても確実にキャリヤホルダから取り外すことができ、また、キャリヤホルダにキャリヤを装着することができる。もちろん、ワークを給排する際にキャリヤを取り外すから、このときに研磨定盤の表面を被覆している研磨布をドレッシングしたりブラッシングしたりすることも可能である。
【0058】
【発明の効果】
本発明の研磨装置システムによれば、上述したように、吸着盤にキャリヤとワークとを一括して真空吸着して支持することにより、キャリヤとワークとを研磨装置に給排する操作を効率化して自動化することが可能になる。また、吸着盤でキャリヤを支持する構成としたことで、大径のキャリヤであっても確実に支持することができ、キャリヤやワークを損傷させずに給排操作することができる等の著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る研磨装置システムの全体構成を示す平面図である。
【図2】研磨装置システムで使用する研磨装置の正面図である。
【図3】吸着盤部の平面図である。
【図4】吸着盤部の底面図である。
【図5】吸着盤に吸着コマを取り付けた状態の断面図である。
【図6】吸着盤部の吸着盤とロータリージョイントとの連結部の構成を示す断面図である。
【図7】ロータリージョイントに吸着盤を支持した状態の構成を示す断面図である。
【図8】移動機構部の構成を示す説明図である。
【図9】支持ベースを昇降駆動する構成部分を示す説明図である。
【図10】キャリヤアームを軸線の回りに回動させる構成を示す説明図である。
【図11】キャリヤアームを水平面内で旋回駆動する構成を示す説明図である。
【図12】供給機構部の側面図である。
【図13】ワークを定盤に供給する従来の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
10、10a、10b 研磨装置
11 ワーク
12 下定盤
12a 上定盤
13 ガイドローラ
14 キャリヤ
14a 係止孔
30 吸着盤部
31 吸着盤
32 支持ジョイント部
33 ロータリージョイント
34、36 真空回路
34a、34b エアチューブ
34c ジョイント部
35、37 吸着コマ
36a、36 エアチューブ
36c ジョイント部
38 シールリング
39 クロス
41 吸引孔
45 テーパキャップ
47 底板
48 テーパリング
50 ゴムシート(可撓性材)
52 円筒ケース体
54、56 ギヤ
55 サーボモータ
57a、57b ジョイント部
58 コイルチューブ
60 移動機構部
62 基台
64 支持ベース
66 キャリヤアーム
67 支持板
68 スライドガイド
70 サーボモータ
70a ボールネジ
74 サーボモータ
75 カバー
76 サーボモータ
78 回動ベース
79 ベアリング
80 供給セット部
82 カセット
84 ワーク取り出し部
86 センタリング部
88 ローディング部
90 位置検出機構部
92a、92b 検出窓
100 収納機構部
102 トレイ
104a、104b ウォーターシュータ
106a、106b 収納カセット

Claims (3)

  1. ワークと、ワークを配する透孔が設けられたキャリヤとを研磨装置に一括して給排することにより所要の加工を施す研磨装置システムであって、
    前記キャリヤの透孔にワークを配して所要の加工を施す単数または複数の研磨装置と、
    前記キャリヤと略同形に形成された吸着盤を備え、前記ワークとキャリヤとを前記吸着盤に真空吸着して支持する吸着盤部と、前記吸着盤にキャリヤを支持した状態で、前記透孔に位置合わせしてワークを供給する供給セット部と、
    加工後のワークを収納する収納機構部と、
    前記研磨装置、供給セット部および収納機構部に前記吸着盤部を搬送移動する移動機構部とを備え
    前記移動機構部が、吸着盤を支持するキャリヤアームと、吸着盤を水平面内で旋回させて前記研磨装置と、供給セット部と、収納機構部との間で移動させる旋回機構部と、前記吸着盤を昇降移動させる昇降機構部と、前記吸着盤の盤面の向きを変える反転機構部とを備えることを特徴とする研磨装置システム。
  2. 吸着盤部が、移動機構部のキャリヤアームによって支持される支持ジョイント部と、吸着盤を回動可能に支持するロータリージョイントと、ロータリージョイントを回動駆動する駆動部とを備えることを特徴とする請求項1記載の研磨装置システム。
  3. 供給セット部が、カセットからワークを取り出しするワーク取り出し部と、取り出したワークをセンタリングするセンタリング部と、キャリヤのセット位置での透孔とワークとの位置ずれを検出する位置検出機構部と、該位置検出機構部による検出結果に基づいてワークをキャリヤのセット孔に位置合わせして移送するローディング部とを備えていることを特徴とする請求項1記載の研磨装置システム。
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