第1の実施形態の画像形成装置1は、図1の構成図に示すように、給紙部2と中間転写部3と画像形成ユニット4と定着装置5と排紙部6と制御部7とを備える。
給紙部2は、給紙トレイに積載した記録媒体を送りローラで1枚ずつ送り出し、レジストローラでタイミングを調整しながら中間転写部3に送る。
中間転写部3は、中間転写体10と第1駆動ローラ11と第2駆動ローラ12とマーク検出部13と二次転写ローラ14と二次転写部15とを有する。
中間転写体10は、第1駆動ローラ11と第2駆動ローラ12と二次転写ローラ14とに支持されたエンドレスベルトであり、第1駆動ローラ11と第2駆動ローラ12との間の外側で画像形成ユニット4に対向している。第1駆動ローラ11及び第2駆動ローラ12は、中間転写体10を矢印方向に回転駆動させる。マーク16は中間転写体10の回転方向に直交する幅方向の一端側の面に設けられている。
マーク検出部13は、マーク16の通過領域付近に固定され、LEDなどの発光素子から中間転写体10に光を照射し、ホトセンサなどの受光素子で反射光を受光し、反射光強度の変化からマーク16を検出することにより、画像形成開始信号を形成する画像形成信号発生手段として機能する。画像形成開始信号は図2のタイミング図に示すようにマーク16の一周ごとに周期的に発生し、順に各色の副走査方向における画像形成の基準として使用される。
二次転写部15は、中間転写体10を挟んで二次転写ローラ14に対向して配置され、中間転写体10に転写されているフルカラートナー像を給紙部2から送られる記録媒体に一括して転写させる。
画像形成ユニット4は、像担持体20の周囲に順に帯電部21と書き込み部22と走査光受光部23と現像装置24と一次転写部25とクリーニング部材26とを配置している。
像担持体20は、表面の速度を中間転写体10のトナー像を形成する面の走行速度に一致させて矢印の方向に回転駆動される。帯電部21は、像担持体20を暗中にて一様に帯電する。書き込み部22は、副走査方向に並ぶ第1光源と第2光源とを有するマルチビーム光源から、画像情報に応じて変調されて出力されるレーザービームをコリメートレンズによりコリメートし、回転多面鏡用モータにより回転する回転多面鏡の偏向反射面により走査し、結像レンズで絞り込んでレーザースポットを形成し、像担持体20を回転方向と直交する主走査方向に走査露光することにより、像担持体20の回転と連動して像担持体20を2次元に露光する。第1光源から出射される第1ビームは、第2の光源から出射される第2ビームよりも、像担持体20上の回転方向に対し下流側を走査する。
走査光受光部23は、書き込み部22によるレーザーの走査範囲内であって画像範囲外に配置された受光素子により、複数本のレーザービームのうち少なくとも1つのレーザービームを受光し、主走査同期信号を形成する同期信号発生手段として機能する。主走査同期信号は、図3のタイミング図に示すようにレーザービームの走査周期に合わせて周期Tで出力され、主走査方向における画像形成の基準として使用される。主走査同期信号は、画像形成開始信号と同期されていないため、例えば図3のタイミング図に示すように、マーク検出部13がマーク16を検出して画像形成開始信号を出力してから走査光受光部23が最初の主走査同期信号を出力するまでの時間は、画像形成開始信号の発生ごとに最大で周期T分の開きが生じる。
現像装置24は、イエローのトナー像を現像するY色現像器30と、マゼンダのトナー像を現像するM色現像器31と、シアンのトナー像を現像するC色現像器32と、黒のトナー像を現像するK色現像器33とを択一的に切り替える回転切替方式により、像担持体20の潜像を現像する。一次転写部25は、像担持体20に形成されたトナー像を中間転写体10に一次転写する。クリーニング部材26は、像担持体20の一次転写後の領域に残留するトナーや現像液を除去する。
定着装置5は、加熱ローラ34と加圧ローラ35とを有し、加熱されながら回転する加熱ローラと、加熱ローラ34に当接して圧力を加えながら加熱ローラ34とともに回転する加圧ローラ35との間に、中間転写部3でトナー像を転写された転写紙を挟みながらトナーを定着させる。排紙部6には定着後の転写紙が排紙される。
制御部7は、画像形成装置1の動作を制御する。制御部7は、書き込みタイミング決定方法を実行するタイミング決定部40を有している。
タイミング決定部40は、図4のブロック図に示すように、計測部41と第1記憶部42と第2記憶部43と第3記憶部44と第4記憶部45と、第1基準値記憶部46と第1判定部47と第1加算部48と、第1平均値記憶部49と第2平均値記憶部50と演算部51と第2基準値記憶部52と第2判定部53と第2加算部54と、タイミング遅延部55とデータ選択出力制御部56とメモリ57とCPU58とを持ち、書き込みタイミング決定方法を実行する。
書き込みタイミング決定方法は、図5のフロー図に示す第1色目(Y;イエロー)の書き込みタイミング決定方法と、図6のフロー図に示す第2色目(M;マゼンダ)の書き込みタイミング決定方法と、図7のフロー図に示す第3色目(C;シアン)の書き込みタイミング決定方法と、図8のフロー図に示す第4色目(K;ブラック)の書き込みタイミング決定方法とを順に実行し、実際に各色の書き込みを開始する基準同期信号を、画像形成開始信号検出後の最初の主走査同期信号とするか、1走査分遅延させて2番目の主走査同期信号とするか決定し、さらに、第1ビームと第2ビームとのいずれで第1ライン目を書き込むか選択する。
タイミング決定部40の構成について図4のブロック図を用いて説明する。計測部41は、FGate信号を基準にし、画像形成指示信号が入力された後、マーク検出部13から画像形成開始信号が入力されてからの経過時間を計測し、第1色目の画像形成開始信号を検出してからの経過時間を第1記憶部42に出力し、第2色目の画像形成開始信号を検出してからの経過時間を第2記憶部43に出力し、第3色目の画像形成開始信号を検出してからの経過時間を第3記憶部44に出力し、第4色目の画像形成開始信号を検出してからの経過時間を第4記憶部45に出力する。
第1記憶部42は、第1色目の画像形成開始信号を検出した計測部41が計測を開始した後、走査光受光部23から最初に主走査同期信号が入力されたときに経過時間を経過時間t1として記憶する。第2記憶部43は、第2色目の画像形成開始信号を検出した計測部41が計測を開始した後、走査光受光部23から最初に主走査同期信号が入力されたときに経過時間を経過時間t2として記憶する。第3記憶部44は、第3色目の画像形成開始信号を検出した計測部41が計測を開始した後、走査光受光部23から最初に主走査同期信号が入力されたときに経過時間を経過時間t3として記憶する。第4記憶部45は、第4色目の画像形成開始信号を検出した計測部41が計測を開始した後、走査光受光部23から最初に主走査同期信号が入力されたときに経過時間を経過時間t4として記憶する。
第1基準値記憶部46は、予め第1基準値S1(=3T/4)を記憶している。第1基準値S1は、基準同期信号を決定するための判定基準として用いられる。
第1判定部47は、第1記憶部42に記憶された経過時間t1と、第1基準値記憶部46に記憶された第1基準値S1とを比較し、t1<S1である場合には遅延させると判定し、T1≧S1である場合には遅延させないと判定し、判定結果をタイミング遅延部55に出力する。
第1加算部48は、第1判定部47で遅延させると判定された場合に、第1記憶部42に記憶された経過時間t1にTを加算して更新させる。
第1平均値記憶部49は、第1記憶部42に記憶された経過時間t1と、第2記憶部43に記憶された経過時間t2の平均値ta1を求め、記憶する。
第2平均値記憶部50は、第1記憶部42に記憶された経過時間t1と、第2記憶部43に記憶された経過時間t2と、第3記憶部44に記憶された経過時間t3の中で、最大値と最小値を選択して平均値ta2を求め、記憶する。
演算部51は、第1記憶部42に記憶された経過時間t1から第2記憶部43に記憶された経過時間t2を引いて差を演算し、第3記憶部44に記憶された経過時間t3から第1平均値記憶部67に記憶された平均値ta1を引いて差を演算し、第4記憶部45に記憶された経過時間t4から第2平均値記憶部77に記憶された平均値ta2を引いて差を演算し、各演算結果を差Δtとして出力する。
第2基準値記憶部52は、予め第2基準値S2(=T/4)を記憶している。第2基準値S1は、ビーム選択するかどうかの判定基準として用いられる。
第2判定部53は、基準同期信号を決定する際には、差Δtと第1基準値S1(=3T/4)とを入力して比較し、Δt<S1である場合には遅延させないと判定し、Δt≧S1である場合には遅延させると判定する。第2判定部53は、ビーム選択するかどうか判定する際には、差Δtと第2基準値S2とを入力して比較し、Δt<S2である場合にはビーム選択しないと判定し、Δt≧S2である場合にはビーム選択すると判定する。
第2加算部54は、第2判定部53で遅延させると判定されると加算値をTに設定し、第2判定部53でビーム選択すると判定されると加算値をT/2に設定し、第2色目の書き込みタイミングを決定する際には第2記憶部43の経過時間t2に加算値を加算して更新させ、第3色目の書込タイミングを決定する際には第3記憶部53の経過時間t3に加算値を加算して更新させる。
タイミング遅延部55は、第1判定部47または第2判定部53において、遅延させると判定されると画像形成開始信号の検出後に2番目に検出された主走査同期信号を基準同期信号として決定し、遅延させないと判定されると画像形成開始信号の検出後に最初に検出された主走査同期信号を基準同期信号として決定する。
データ選択出力制御部56は、第2色目以降の書き込み時に第2判定部53でビーム選択しないと判定されたとき、及び第1色目の書き込み時には、第1ライン目の画像データを第1ビームで、第2ライン目の画像データを第2ビームでそれぞれ書き込むように書き込み部2を制御する。データ選択出力制御部56は、第2判定部53でビーム選択すると判定されたとき、第1ライン目の画像データを第2ビームで書き込み、1回目の走査では第2ビームを使用しないように書き込み部2を制御する。データ選択出力制御部56は、タイミング遅延部55により決定された基準同期信号のタイミングで、書き込み部2に第1ライン目の書き込みを含んだ1回目の走査を開始させ、2回目以降の走査では2ラインずつ同時に書き込ませる。
メモリ57は、CPU58に書き込みタイミング決定方法を実行させるための書き込みタイミング決定プログラムが記憶されており、CPU58はタイミング決定部40の全構成要素に接続されており、メモリ57から適宜書込タイミング決定プログラムを読み出しながら、タイミング決定部40全体の動作を制御する。
第1色目の書き込みタイミング決定方法について図5のフロー図を用いて説明する。まず、CPU58は計測部41に画像形成指示信号を入力し、マーク検出部13から入力される第1色目の画像形成開始信号を検出させ(ステップS10)、画像形成開始信号の検出からの経過時間の計測を開始させ(ステップS11)、経過時間を第1記憶部42に出力させる(ステップS12)。CPU58は、計測部41による計測開始後、走査光受光部23から第1記憶部42に最初の主走査同期信号が入力されるまでの経過時間を、第1記憶部42に経過時間t1として記憶させる(ステップS13)。
次に、CPU58は第1判定部47に、第1記憶部42に記憶された経過時間t1と、第1基準値記憶部46に予め記憶された第1基準値S1(=3T/4)とを比較させる(ステップS14)。T1≧S1である場合、第1判定部47は遅延させないと判定し、タイミング遅延部55は画像形成開始信号の検出後に最初に検出された主走査同期信号を基準同期信号として決定する(ステップS15)。t1<S1である場合、第1判定部47は遅延させると判定し、タイミング遅延部55は画像形成開始信号の検出後に2番目に検出された主走査同期信号を基準同期信号として決定するとともに(ステップS16)、第1加算部48は、第1記憶部42に記憶された経過時間t1にTを加算して更新させる(ステップS17)。
この段階で、第1記憶部42に記憶された経過時間t1は、第1色目の画像形成開始信号の検出から、第1色目の書き込みを実際に開始する基準同期信号の検出までの時間、すなわち第1色目の画像形成開始時間に相当する。
次に、CPU58は、タイミング遅延部55からの基準同期信号の決定を、データ選択出力制御部56に入力させる。データ選択出力制御部56は、第1色目の第1ライン目の画像データを第1ビームで書き込み、第2ライン目の画像データを第2ビームで書き込むように書き込み部2を制御し、タイミング遅延部55により決定された基準同期信号のタイミングで、書き込み部2に第1ライン目の書き込みを含んだ1回目の走査を開始させ、2回目以降の走査では2ラインずつ同時に書き込ませる(ステップS18)。
第1色目(Y;イエロー)の書き込みにより像担持体20に形成された静電潜像は、Y色現像器30に切り替えられた現像装置24により、第1色目(Y;イエロー)のトナー像に現像される。第1色目(Y;イエロー)のトナー像は、一次転写部25により、像担持体20から中間転写体10に転写される。
第2色目の書き込みタイミング決定方法について図6のフロー図を用いて説明する。まず、CPU58は計測部41に、マーク検出部13から入力される第2色目の画像形成開始信号を検出させ(ステップS20)、画像形成開始信号の検出からの経過時間の計測を開始させ(ステップS21)、経過時間を第2記憶部43に出力させる(ステップS22)。CPU58は、計測部41による計測開始後、走査光受光部23から最初の主走査同期信号が入力されるまでの経過時間を、第2記憶部43に経過時間t2として記憶させる(ステップS23)。
次に、CPU58は演算部51に、第1記憶部42に記憶された経過時間t1から第2記憶部43に記憶された経過時間t2を引いて差Δtを演算させる(ステップS24)。
次に、CPU58は第2判定部53に、演算部51で演算された差Δtと、第1基準値記憶部46に予め記憶された第1基準値S1(=3T/4)とを比較させる(ステップS25)。Δt<S1である場合、第2判定部53は遅延させないと判定し、タイミング遅延部55は画像形成開始信号の検出後に最初に検出された主走査同期信号を基準同期信号として決定する(ステップS26)。Δt≧S1である場合、第2判定部53は遅延させると判定し、タイミング遅延部55は画像形成開始信号の検出後に2番目に検出された主走査同期信号を基準同期信号として決定するとともに(ステップS27)、第2加算部54は、第2記憶部43に記憶された経過時間t2にTを加算して更新させる(ステップS28)。
この段階で、第2記憶部43に記憶された経過時間t2は、第2色目の画像形成開始信号の検出から、第2色目の書き込みを実際に行う基準同期信号の検出までの時間に相当する。
次に、CPU58は演算部51に、第1記憶部42に記憶された経過時間t1から第2記憶部43に記憶された経過時間t2を引いて差Δtを演算させる(ステップS29)。
次に、CPU58は第2判定部53に、演算部51で演算された差Δtと、第2基準値記憶部52に予め記憶された第2基準値S2(=T/4)とを比較させる(ステップS30)。Δt<S2である場合、第2判定部53はビーム選択しないと判定する(ステップS31)。Δt≧S2である場合、第2判定部53はビーム選択すると判定するとともに(ステップS32)、第2加算部54は第2記憶部43に記憶された経過時間t2にT/2を加算して更新させる(ステップS33)。
この段階で、第2記憶部43に記憶された経過時間t2は、ビーム選択しない場合には、第2色目の画像形成開始信号の検出から第2色目の書き込みを実際に行う基準同期信号の検出までの時間であり、ビーム選択する場合には、第2色目の画像形成開始信号の検出から第2色目の書き込みを実際に行う基準同期信号の検出までの時間に、主走査同期信号の半周期分加えてビーム選択分を擬似的に遅らせた時間であり、第2色目の画像形成開始時間に相当する。
次に、CPU58は、第2判定部53によるビーム選択するかどうかの判定結果と、タイミング遅延部55からの基準同期信号の決定とを、データ選択出力制御部56に入力させる。データ選択出力制御部56は、ビーム選択しないとの判定結果が入力された場合には、第2色目の第1ライン目の画像データを第1ビームで書き込み、第2ライン目の画像データを第2ビームで書き込むように書き込み部2を制御し、ビーム選択するとの判定結果が入力されると、第1ライン目の画像データを第2ビームで書き込み、1回目の走査では第1ビームを使用しないように書き込み部2を制御するとともに、タイミング遅延部55により決定された基準同期信号のタイミングで、書き込み部2に第1ライン目の書き込みを含んだ1回目の走査を開始させ、2回目以降の走査では2ラインずつ同時に書き込ませる(ステップS34)。
第2色目(M;マゼンタ)の書き込みにより像担持体20に形成された静電潜像は、M色現像器31に切り替えられた現像装置24により、第2色目(M;マゼンタ)のトナー像に現像される。第2色目(M;マゼンタ)のトナー像は、一次転写部25により、像担持体20から中間転写体10に転写され、第1色目(Y;イエロー)のトナー像に重なる。
第3色目の書き込みタイミング決定方法について図7のフロー図を用いて説明する。まず、CPU58は計測部41に、マーク検出部13から入力される第3色目の画像形成開始信号を検出させ(ステップS40)、画像形成開始信号の検出からの経過時間の計測を開始させ(ステップS41)、経過時間を第3記憶部44に出力させる(ステップS42)。CPU58は、計測部41による計測開始後、走査光受光部23から最初の主走査同期信号が入力されるまでの経過時間を、第3記憶部44に経過時間t3として記憶させる(ステップS43)。
次に、CPU58は第1平均値記憶部67に、第1記憶部42に記憶された経過時間t1と、第2記憶部43に記憶された経過時間t2の平均値ta1を求めて記憶させる(ステップS44)。
次に、CPU58は演算部51に、第1平均値記憶部67に記憶された平均値ta1から、第3記憶部44に記憶された経過時間t3を引いて差Δtを演算させる(ステップS45)。
次に、CPU58は第2判定部53に、演算部51で演算された差Δtと、第1基準値記憶部46に予め記憶された第1基準値S1(=3T/4)とを比較させる(ステップS46)。Δt<S1である場合、第2判定部53は遅延させないと判定し、タイミング遅延部55は画像形成開始信号の検出後に最初に検出された主走査同期信号を基準同期信号として決定する(ステップS47)。Δt≧S1である場合、第2判定部53は遅延させると判定し、タイミング遅延部55は画像形成開始信号の検出後に2番目に検出された主走査同期信号を基準同期信号として決定するとともに(ステップS48)、第2加算部54は、第3記憶部44に記憶された経過時間t3にTを加算して更新させる(ステップS49)。
この段階で、第3記憶部44に記憶された経過時間t3は、第3色目の画像形成開始信号の検出から、第3色目の書き込みを実際に行う基準同期信号の検出までの時間に相当する。
次に、CPU58は演算部51に、第1平均値記憶部67に記憶された平均値ta1から、第3記憶部44に記憶された経過時間t3を引いて差Δtを演算させる(ステップS50)。
次に、CPU58は第2判定部53に、演算部51で演算された差Δtと、第2基準値記憶部52に予め記憶された第2基準値S2(=T/4)とを比較させる(ステップS51)。Δt<S2である場合、第2判定部53はビーム選択しないと判定する(ステップS52)。Δt≧S2である場合、第2判定部53はビーム選択すると判定するとともに(ステップS53)、第2加算部54は第3記憶部44に記憶された経過時間t3にT/2を加算して更新させる(ステップS54)。
この段階で、第3記憶部44に記憶された経過時間t3は、ビーム選択しない場合には、第3色目の画像形成開始信号の検出から第3色目の書き込みを実際に行う基準同期信号の検出までの時間であり、ビーム選択する場合には、第3色目の画像形成開始信号の検出から第3色目の書き込みを実際に行う基準同期信号の検出までの時間に、主走査同期信号の半周期分加えてビーム選択分を擬似的に遅らせた時間であり、第3色目の画像形成開始時間に相当する。ここで、主走査同期信号を半周期ずらしたものを擬似的にビーム選択した場合の擬似同期信号とする。
次に、CPU58は、第2判定部53によるビーム選択するかどうかの判定結果と、タイミング遅延部55からの基準同期信号の決定とを、データ選択出力制御部56に入力させる。データ選択出力制御部56は、ビーム選択しないとの判定結果が入力されると、第3色目の第1ライン目の画像データを第1ビームで書き込み、第2ライン目の画像データを第2ビームで書き込むように書き込み部2を制御し、ビーム選択するとの判定結果が入力されると、第1ライン目の画像データを第2ビームで書き込み、1回目の走査では第1ビームを使用しないように書き込み部2を制御するとともに、タイミング遅延部55により決定された基準同期信号のタイミングで、書き込み部2に第1ライン目の書き込みを含んだ1回目の走査を開始させ、2回目以降の走査では2ラインずつ同時に書き込ませる(ステップS55)。
第3色目(C;シアン)の書き込みにより像担持体20に形成された静電潜像は、C色現像器32に切り替えられた現像装置24により、第3色目(C;シアン)のトナー像に現像される。第3色目(C;シアン)のトナー像は、一次転写部25により、像担持体20から中間転写体10に転写され、第1色目(Y;イエロー)及び第2色目(M;マゼンダ)のトナー像に重なる。
第4色目の書き込みタイミング決定方法について図8のフロー図を用いて説明する。まず、CPU58は計測部41に、マーク検出部13から入力される第4色目の画像形成開始信号を検出させ(ステップS60)、画像形成開始信号の検出からの経過時間の計測を開始させ(ステップS61)、経過時間を第4記憶部45に出力させる(ステップS62)。CPU58は、計測部41による計測開始後、走査光受光部23から最初の主走査同期信号が入力されるまでの経過時間を、第4記憶部45に経過時間t4として記憶させる(ステップS63)。
次に、CPU58は第2平均値記憶部77に、第1記憶部42に記憶された経過時間t1と、第2記憶部43に記憶された経過時間t2と、第3記憶部44に記憶された経過時間t3の中の、最大値と最小値とを選択して平均値ta2を求めて記憶させる(ステップS64)。
次に、CPU58は演算部51に、第2平均値記憶部77に記憶された平均値ta2から、第4記憶部45に記憶された経過時間t4を引いて差Δtを演算させる(ステップS65)。
次に、CPU58は第2判定部53に、演算部51で演算された差Δtと、第1基準値記憶部46に予め記憶された第1基準値S1(=3T/4)とを比較させる(ステップS66)。Δt<S1である場合、第2判定部53は遅延させないと判定し、タイミング遅延部55は画像形成開始信号の検出後に最初に検出された主走査同期信号を基準同期信号として決定する(ステップS67)。Δt≧S1である場合、第2判定部53は遅延させると判定し、タイミング遅延部55は画像形成開始信号の検出後に2番目に検出された主走査同期信号を基準同期信号として決定するとともに(ステップS68)、第2加算部54は、第4記憶部45に記憶された経過時間t4にTを加算して更新させる(ステップS69)。
この段階で、第4記憶部45に記憶された経過時間t4は、第4色目の画像形成開始信号の検出から、第4色目の書き込みを実際に行う基準同期信号の検出までの時間に相当する。
次に、CPU58は演算部51に、第1平均値記憶部67に記憶された平均値ta1から、第4記憶部45に記憶された経過時間t4を引いて差Δtを演算させる(ステップS70)。
次に、CPU58は第2判定部53に、演算部51で演算された差Δtと、第2基準値記憶部52に予め記憶された第2基準値S2(=T/4)とを比較させる(ステップS71)。Δt<S2である場合、第2判定部53はビーム選択しないと判定する(ステップS72)。Δt≧S2である場合、第2判定部53はビーム選択すると判定するとともに(ステップS73)、第2加算部54は第4記憶部45に記憶された経過時間t4にT/2を加算して更新させる(ステップS74)。
この段階で、第4記憶部45に記憶された経過時間t4は、ビーム選択しない場合には、第4色目の画像形成開始信号の検出から第4色目の書き込みを実際に行う基準同期信号の検出までの時間であり、ビーム選択する場合には、第4色目の画像形成開始信号の検出から第4色目の書き込みを実際に行う基準同期信号の検出までの時間に、主走査同期信号の半周期分加えてビーム選択分を擬似的に遅らせた時間であり、第4色目の画像形成開始時間に相当する。
次に、CPU58は、第2判定部53によるビーム選択するかどうかの判定結果と、タイミング遅延部55からの基準同期信号の決定とを、データ選択出力制御部56に入力させる。データ選択出力制御部56は、ビーム選択しないとの判定結果が入力されると、第4色目の第1ライン目の画像データを第1ビームで書き込み、第2ライン目の画像データを第2ビームで書き込むように書き込み部2を制御し、ビーム選択するとの判定結果が入力されると、第1ライン目の画像データを第2ビームで書き込み、1回目の走査では第1ビームを使用しないように書き込み部2を制御するとともに、タイミング遅延部55により決定された基準同期信号のタイミングで、書き込み部2に第1ライン目の書き込みを含んだ1回目の走査を開始させ、2回目以降の走査では2ラインずつ同時に書き込ませる(ステップS75)。
第4色目(K;ブラック)の書き込みにより像担持体20に形成された静電潜像は、K色現像器33に切り替えられた現像装置24により、第4色目(K;ブラック)のトナー像に現像される。第4色目(K;ブラック)のトナー像は、一次転写部25により、像担持体20から中間転写体10に転写され、第1色目(Y;イエロー)、第2色目(M;マゼンタ)、及び第3色目(C;シアン)のトナー像に重なり、中間転写体10にフルカラーのトナー像が形成される。給紙部6から二次転写部15に転写紙が送られると、二次転写部15はフルカラートナー像を中間転写体10から転写紙に転写し、フルカラートナー像を転写された転写紙は定着装置5で定着された後、排紙部6に排紙される。
図9のタイミング図を用いて、書き込みタイミング決定方法を実行した例を概説する。第1色目の書き込みタイミング決定方法において、第1色目の画像形成開始信号から最初の主走査同期信号までの経過時間t1は3T/4以上であるため、最初の主走査同期信号が第1色目の基準同期信号に決定される。なお、第1ライン目の書き込みタイミングをドットL1、第2ライン目の書き込みタイミングをドットL2により模式的に表している。
第2色目の書き込みタイミング決定方法において、第1色目の画像形成開始信号から第1色目の基準同期信号までの経過時間t1から、第2色目の画像形成開始信号から最初の主走査同期信号p1までの経過時間t2を引いた差Δtは3T/4以上であるため、2番目の主走査同期信号p2が第2色目の基準同期信号に決定される。次に、第1色目の画像形成開始信号から第1色目の基準同期信号までの経過時間t1から、第2色目の画像形成開始信号から第2色目の基準同期信号p2までの経過時間t2を引いた差ΔtはT/4未満であるため、ビーム選択しないと判定される。
第3色目の書き込みタイミング決定方法において、第1色目の画像形成開始信号から第1色目の基準同期信号までの経過時間t1と、第2色目の画像形成開始信号から第2色目の基準同期信号までの経過時間t2との平均値tm1から、第3色目の画像形成開始信号から第3色目の基準同期信号までの経過時間t3を引いた差Δtは3T/4未満であるため、最初の主走査同期信号が第3色目の基準同期信号に決定される。平均値tm1から、第3色目の画像形成信号から第3色目の基準同期信号までの経過時間t3を引いた差ΔtはT/4以上であるため、ビーム選択すると判定される。第3色目の画像形成開始信号から第3色目の基準同期信号までの経過時間t3は、擬似的にT/2だけ遅延していると想定して更新される。ドットDuは、第1ビームによる書き込みが行われないことを模式的に表している。
第4色目の書き込みタイミング決定方法において、第1色目の画像形成開始信号から第1色目の基準同期信号までの経過時間t1と、第2色目の画像形成開始信号から第2色目の基準同期信号までの経過時間t2と、第3色目の画像形成開始信号から第3色目の基準同期信号までの経過時間t3の中で、最大値の経過時間t2と最小値の経過時間t3の平均値tm2から、第4色目の画像形成開始信号から最初の主走査同期信号までの経過時間t4を引いた差Δtは3T/4未満であるため、最初の主走査同期信号が第4色目の基準同期信号に決定される。次に、差Δtからから、第4色目の画像形成開始信号から第4色目の基準同期信号までの経過時間t4を引いた差ΔtはT/4未満であるため、ビーム選択しないと判定される。
例えば、図10(a)の模式図に示すように、主走査同期信号の周期が100であり、第1色目の画像形成開始信号から最初の主走査同期信号までの時間が56、第2色目の画像形成開始信号から最初の主走査同期信号までの時間が22、第3色目の画像形成開始信号から最初の主走査同期信号までの時間が64、第4色目の画像形成開始信号から最初の主走査同期信号までの時間が78である場合、書き込みタイミング決定方法を実施した結果を説明する。ここで、上から順に第1色目、第2色目、第3色目、第4色目における画像形成開始ドット位置(ドッドの左端が画像形成開始時間)を示し、左端の実線は画像形成開始信号の発生タイミングを示し、各色の短い実線は実際の主走査同期信号の発生タイミングを示し、各色の短い点線はビーム選択する場合の擬似的な画像形成開始時間を示す。
図1に示す中間転写体10上のマーク16がマーク検出部13で検出されると画像形成開始信号が生成される。
第1色目(Y;イエロー)では、この検出された画像形成開始信号から次の主走査同期信号までの経過時間t1は56である。経過時間t1は、3T/4より小さいので1走査遅延した時間すなわちマーク検出されてから2個目の主走査同期信号に同期した時間156で画像形成が開始される。
第2色目(M;マゼンタ)では、画像形成開始信号から次の主走査同期信号までの経過時間t2は22である。この経過時間t2と第1色目の画像形成開始時間156との時間差は134となる。この時間差は3T/4より大きいので1走査遅延する。次に、この1走査遅延した時間122と第1色目の画像形成開始時間156との時間差は34となる。この時間差はT/4より大きいので、さらにビーム選択をして後継のビームから書き込みを開始する。すなわち、第2色目の画像形成開始時間は172となる。
ここで、第1色目と第2色目の平均開始時間は、第1色目の画像形成開始時間156と第2色目の画像形成開始時間172の平均時間であるので164となる。
第3色目(C;シアン)では、画像形成開始信号から次の主走査同期信号までの経過時間t3は64である。この経過時間t3と、第1色目と第2色目の平均開始時間164との時間差は100となる。この時間差は3T/4より大きいので1走査遅延する。次に、この1走査遅延した時間164と第1色目と第2色目の平均開始時間164との時間差は0となる。この時間差はT/4より小さいので、この1走査遅延した時間164で画像形成が開始される。
ここで、既に形成した第1色目から第3色目までの画像形成開始時間の最大値と最小値の平均開始時間を算出する。最大値は第2色目の172、最小値は第1色目の156であるから、この平均開始時間は164となる。
第4色目(K;ブラック)では、画像形成開始信号から次の主走査同期信号までの経過時間t4は78である。この経過時間t4と、第1色目から第3色目までの画像形成開始時間の最大値と最小値の平均開始時間164との時間差は86となる。この時間差は3T/4より大きいので1走査遅延する。次に、この1走査遅延した時間178と、第1色目から第3色目までの画像形成開始時間の最大値と最小値の平均開始時間164との時間差は14となる。この時間差はT/4より小さいので、この1走査遅延した時間178で画像形成が開始される。
したがって、第1色目(Y;イエロー)の画像形成開始時間は156、第2色目(M;マゼンタ)の画像形成開始時間は172、第3色目(C;シアン)の画像形成開始時間は164、第4色目(K;ブラック)の画像形成開始時間は178となるため、色ずれ量は、一番早いタイミングで画像形成が開始された第1色目と、一番遅いタイミングで画像形成が開始された第4色目との画像形成開始時間の差22に相当する量となる。
次に、比較例として、特開平11−212009号公報に示す従来技術を用いた例を図10(b)の模式図に基づいて説明する。図1に示す中間転写体10上のマーク16がマーク検出部13で検出されると画像形成開始信号が生成される。
第1色目(Y;イエロー)では、この検出された画像形成開始信号から次の主走査同期信号までの経過時間t1は56である。経過時間t1は、T/4より大きく、3T/4より小さいので、マーク検出された次の主走査同期信号のタイミングで、ビーム選択をして後継のビームから画像形成を開始する。すなわち、第1色目の画像形成開始時間は106となる。
第2色目(M;マゼンタ)では、画像形成開始信号から次の主走査同期信号までの経過時間t2は22である。経過時間t2は、T/4より小さいので、1走査遅延した時間122で画像形成が開始される。
第3色目(C;シアン)では、画像形成開始信号から次の主走査同期信号までの経過時間t3は64である。経過時間t3は、T/4より大きく、3T/4より小さいので、マーク検出された次の主走査同期信号のタイミングで、ビーム選択をして後継のビームから画像形成を開始する。すなわち、第3色目の画像形成開始時間は114となる。
第4色目(K;ブラック)では、画像形成開始信号から次の主走査同期信号までの経過時間t4は78である。経過時間t4は、T/4より大きいので、マーク検出された次の主走査同期信号の時間78で画像形成が開始される。
したがって、第1色目(Y;イエロー)の画像形成開始時間は106、第2色目(M;マゼンタ)の画像形成開始時間は122、第3色目(C;シアン)の画像形成開始時間は114、第4色目(K;ブラック)の画像形成開始時間は78となるため、色ずれ量は、一番早いタイミングで画像形成が開始された第4色目と、一番遅いタイミングで画像形成が開始された第2色目との画像形成開始時間の差44に相当する量となる。
第1の実施形態の画像形成装置1によれば、画像形成開始信号と主走査同期信号との関係だけで画像形成開始時間を決定する場合に比較し、既に決定された画像形成開始時間との関係も考慮して次の色の画像形成開始時間を決定することにより、色ずれ量をより低減することができる。
第2の実施形態の画像形成装置は、第1の実施形態の第3色目の画像形成決定方法において色ずれ量低減方法を実行する。色ずれ量低減方法は、ステップS52またはS54を終えたCPU58が、第2判定部53によるビーム選択するかどうかの判定結果と、タイミング遅延部55からの基準同期信号の決定とを、データ選択出力制御部56に入力させる前に実行する。
第3色目の書き込みタイミング決定方法に含まれる色ずれ量低減方法を図11のフロー図を用いて説明する。CPU58は、まず第1記憶部42に記憶された経過時間t1と第2記憶部43に記憶された経過時間t2と第3記憶部44に記憶された経過時間t3を読み出し、経過時間t1及び経過時間t2の最小値tminと経過時間t3を比較する(ステップS80)。CPU58は、t3<tminである場合には、経過時間t1と経過時間t2と経過時間t3の最大値と最小値の差Δtaと、経過時間t1と経過時間t2と経過時間t3をT/2だけ遅らせた時間の最大値と最小値の差Δtbを比較することにより、経過時間t3をT/2だけ遅らせることにより第1色目から第3色目までの画像形成開始時間の差が小さくなるかどうか判定する(ステップS81)。
CPU58は、Δtb<Δtaであれば画像形成開始時間の差が小さくなるため、ビーム選択されているか判定し(ステップS82)、第2判定部53でビーム選択すると判定されている場合にはビーム選択をしない判定に変えるとともに(ステップS83)、タイミング遅延部55により決定された基準同期信号をさらに1つ後の主走査同期信号に変える(ステップS84)、第2判定部53でビーム選択しないと判定されている場合はビーム選択する判定に変え(ステップS85)、色ずれ量低減方法を終了する。CPU58は、Δtb≧Δtaであれば画像形成開始時間の差が小さくならないため、色ずれ量低減方法を終了する。
CPU58は、t3≧tminである場合には、経過時間t1及び経過時間t2の最大値tmaxと経過時間t3を比較する(ステップS86)。経過時間t1と経過時間t2と経過時間t3の最大値と最小値の差Δtaと、経過時間t1と経過時間t2と経過時間t3をT/2だけ早めた時間の最大値と最小値の差Δtcを比較することにより、経過時間t3をT/2だけ早めることにより第1色目から第3色目までの画像形成開始時間の差が小さくなるかどうか判定する(ステップS87)。
CPU58は、Δtc<Δtaであれば画像形成開始時間の差が小さくなるため、ビーム選択されているか判定し(ステップS88)、第2判定部53でビーム選択すると判定されている場合にはビーム選択をしない判定に変え(ステップS89)、第2判定部53でビーム選択しないと判定されている場合はビーム選択する判定に変えるとともに(ステップS90)、タイミング遅延部55により決定された基準同期信号を1つ前の主走査同期信号に変え(ステップS91)、色ずれ量低減方法を終了する。CPU58は、Δtc≧Δtaであれば画像形成開始時間の差が小さくならないため、色ずれ量低減方法を終了する。
第4色目の書き込みタイミング決定方法に含まれる色ずれ量低減方法を図12のフロー図を用いて説明する。CPU58は、まず第1記憶部42に記憶された経過時間t1と第2記憶部43に記憶された経過時間t2と第3記憶部44に記憶された経過時間t3と第4記憶部45に記憶された経過時間t4を読み出し、経過時間t1、経過時間t2、及び経過時間t3の最小値tminと経過時間t4を比較する(ステップS100)。CPU58は、t4<tminである場合には、経過時間t1と経過時間t2と経過時間t3と経過時間t4の最大値と最小値の差Δtaと、経過時間t1と経過時間t2と経過時間t3と経過時間t4をT/2だけ遅らせた時間の最大値と最小値との差Δtbを比較することにより、経過時間t4をT/2だけ遅らせたことにより第1色目から第4色目までの画像形成開始時間の差が小さくなるかどうか判定する(ステップS101)。
CPU58は、Δtb<Δtaであれば画像形成開始時間の差が小さくなるため、ビーム選択されているか判定し(ステップS102)、第2判定部53でビーム選択すると判定されている場合にはビーム選択をしない判定に変えるとともに(ステップS103)、タイミング遅延部55により決定された基準同期信号をさらに1つ後の主走査同期信号に変える(ステップS104)、第2判定部53でビーム選択しないと判定されている場合はビーム選択する判定に変え(ステップS105)、色ずれ量低減方法を終了する。CPU58は、Δtb≧Δtaであれば画像形成開始時間の差が小さくならないため、色ずれ量低減方法を終了する。
CPU58は、t4≧tminである場合には、経過時間t1、経過時間t2、及び経過時間t3の最大値tmaxと経過時間t4を比較する(ステップS106)。経過時間t1と経過時間t2と経過時間t3と経過時間t4の最大値と最小値の差Δtaと、経過時間t1と経過時間t2と経過時間t3と経過時間t4をT/2だけ早めた時間の最大値と最小値の差Δtcを比較することにより、経過時間t4をT/2だけ早めることにより第1色目から第4色目までの画像形成開始時間の差が小さくなるかどうか判定する(ステップS107)。
CPU58は、Δtc<Δtaであれば画像形成開始時間の差が小さくなるため、ビーム選択されているか判定し(ステップS108)、第2判定部53でビーム選択すると判定されている場合にはビーム選択をしない判定に変え(ステップS109)、第2判定部53でビーム選択しないと判定されている場合はビーム選択する判定に変えるとともに(ステップS110)、タイミング遅延部55により決定された基準同期信号を1つ前の主走査同期信号に変え(ステップS111)、色ずれ量低減方法を終了する。CPU58は、Δtc≧Δtaであれば画像形成開始時間の差が小さくならないため、色ずれ量低減方法を終了する。
一例として、第1の実施形態の書き込みタイミング決定方法を実行した場合の各色の画像形成開始時間を図13(a)の模式図に示し、第2の実施形態の色ずれ量低減方法を含む書き込みタイミング決定方法を実施した場合の各色の画像形成開始時間を図13(b)の模式図に示す。本例では、主走査同期信号の周期は100であり、第1色目の画像形成開始信号から最初の主走査同期信号までの時間が74、第2色目の画像形成開始信号から最初の主走査同期信号までの時間が86、第3色目の画像形成開始信号から最初の主走査同期信号までの時間が54、第4色目の画像形成開始信号から最初の主走査同期信号までの時間が10である。ここで、上から順に第1色目、第2色目、第3色目、第4色目における画像形成開始ドット位置(ドッドの左端が画像形成開始時間)を示し、左端の実線は画像形成開始信号の発生タイミングを示し、各色の短い実線は実際の主走査同期信号の発生タイミングを示し、各色の短い点線はビーム選択する場合の擬似的な画像形成開始時間を示す。
図13(a)に示すように、第1の実施形態の書き込みタイミング決定方法によれば、第1色目(Y;イエロー)の画像形成開始時間は174、第2色目(M;マゼンタ)の画像形成開始時間は186、第3色目(C;シアン)の画像形成開始時間は204、第4色目(K;ブラック)の画像形成開始時間は160となるため、色ずれ量は、一番早いタイミングで画像形成が開始された第4色目と、一番遅いタイミングで画像形成が開始された第3色目との画像形成開始時間の差44に相当する量となる。
図13(b)に示すように、第2の実施形態の色ずれ量低減方法を含む書き込みタイミング決定方法によれば、第1色目(Y;イエロー)の画像形成開始時間は174、第2色目(M;マゼンタ)の画像形成開始時間は186となる。
色ずれ量低減方法を実行する前の第3色目(C;シアン)の画像形成開始時間は204となり、第1色目の画像形成開始時間174と第2色目の画像形成開始時間186の最大値186より大きく、最大値と最小値の振幅から外れている。このままであれば、第1色目から第3色目までの画像形成時間の色ずれ量は30であるが、第3色目の画像形成時間204をビーム選択分のT/2(=50)早めて時間154とした場合、第1色目から第3色目までの画像形成時間の色ずれ量は32となる。第3色目の画像形成時間を早めても色ずれ量が小さくならないので、第3色目の画像形成時間はそのまま維持する。
色ずれ量低減方法を実行する前の第4色目(K;ブラック)の画像形成開始時間160は、第1色目の画像形成開始時間174と第2色目の画像形成開始時間186と第3色目の画像形成時間204のうちの最小値174より小さく、最大値と最小値の振幅から外れている。ここままであれば、第1色目から第4色目までの画像形成時間の色ずれ量は44であるが、第4色目の画像形成時間160をビーム選択分のT/2(=50)遅らせて時間210とした場合、第1色目から第4色目までの画像形成時間の色ずれ量は36となる。第4色目の画像形成時間を遅らせることにより色ずれ量が小さくなるため、第4色目の画像形成時間を遅らせる。すなわち、基準同期信号を1つ遅らせ、ビーム選択を解除する。
第2の実施形態の画像形成装置1によれば、画像形成開始信号と主走査同期信号との関係だけで画像形成開始時間を決定する場合に比較し、既に決定された画像形成開始時間との関係も考慮して次の色の画像形成開始時間を決定することにより、色ずれ量をより低減することができるとともに、色ずれ量低減方法を実行することにより、第3色目以降の色ずれ量をさらに抑えることができる。
第3の実施形態の画像形成装置は、第1の実施形態の書き込みタイミング決定方法において、予め指定した1色の画像形成時間を、第3色目以降の画像形成開始時間の決定に使用しない。
一例として、第1の実施形態の書き込みタイミング決定方法を実行した場合の各色の画像形成開始時間を図14(a)の模式図に示し、第3の実施形態の書き込みタイミング決定方法を実施した場合の各色の画像形成開始時間を図14(b)の模式図に示す。本例では、主走査同期信号の周期は100であり、第1色目の画像形成開始信号から最初の主走査同期信号までの時間が34、第2色目の画像形成開始信号から最初の主走査同期信号までの時間が58、第3色目の画像形成開始信号から最初の主走査同期信号までの時間が22、第4色目の画像形成開始信号から最初の主走査同期信号までの時間が56である。ここで、上から順に第1色目、第2色目、第3色目、第4色目における画像形成開始ドット位置(ドッドの左端が画像形成開始時間)を示し、左端の実線は画像形成開始信号の発生タイミングを示し、各色の短い実線は実際の主走査同期信号の発生タイミングを示し、各色の短い点線はビーム選択する場合の擬似的な画像形成開始時間を示す。
図14(a)に示すように、第1の実施形態の書き込みタイミング決定方法によれば、第1色目(Y;イエロー)の画像形成開始時間は134、第2色目(M;マゼンタ)の画像形成開始時間は158、第3色目(C;シアン)の画像形成開始時間は122、第4色目(K;ブラック)の画像形成開始時間は156となるため、色ずれ量は、一番早いタイミングで画像形成が開始された第3色目と、一番遅いタイミングで画像形成が開始された第2色目との画像形成開始時間の差36に相当する量となる。
図14(b)に示すように、予め指定した1色を第1色目(Y;イエロー)とした場合、第3の実施形態の書き込みタイミング決定方法によれば、第1色目(Y;イエロー)の画像形成開始時間は134、第2色目(M;マゼンタ)の画像形成開始時間は158となる。
第3色目(C;シアン)の画像形成開始時間を決定する際に、第1色目の画像形成時間を考慮しないため、第1の実施形態の第3色目の書き込みタイミング決定方法の平均値tm1の代わりに第2色目の画像形成開始時間158が使用される。第3色目の画像形成開始信号が検出されてから最初の主走査同期信号が検出されるまでの経過時間t3は22であり、第2色目の画像形成開始時間158との差は136で3T/4以上であるため、2番目の主走査同期信号を基準同期信号として決定する。さらに、経過時間t3に100を加算した時間122と、第2色目の画像形成開始時間158との差は36でT/4以上であるため、ビーム選択すると判定される。結果として第3色目の画像形成開始時間は172となる。
第4色目(K;ブラック)の画像形成開始時間を決定する際にも、第1色目の画像形成時間を考慮しないため、第2色目の画像形成開始時間と第3色目の画像形成時間との平均値が平均値tm2として使用される。第4色目の画像形成開始信号が検出されてから最初の主走査同期信号が検出されるまでの経過時間t4は56であり、第2色目の画像形成開始時間158と第3色目の画像形成時間172の平均値165の差は109で3T/4以上であるため、2番目の主走査同期信号を基準同期信号として決定する。さらに、経過時間t4に100を加算した時間156と、平均値165との差は9でT/4未満であるため、ビーム選択しないと判定される。結果として第4色目の画像形成開始時間は156となる。
第1色目から第4色目までの画像形成開始時間の差は38となる。色ずれ量は第1の実施形態の書き込みタイミング決定方法を用いた場合に比較して大きくなっているが、予め指定した色のY色を除いた残りのM色とC色とK色との色ずれ量は16であり、第1の実施形態の書き込みタイミング決定方法を用いた場合の36に対して小さくなる。Y色の淡色部を多く含む画像形成において、目視で認識される色ずれ量を低減した画像形成を行うことができる。
第3の実施形態の画像形成装置1によれば、画像形成開始信号と主走査同期信号との関係だけで画像形成開始時間を決定する場合に比較し、既に決定された画像形成開始時間との関係も考慮して次の色の画像形成開始時間を決定することにより、色ずれ量をより低減することができるとともに、特定色の淡色部を多く含む画像形成において、目視で認識される色ずれ量を低減した画像形成を行うことができる。
なお、予め指定した1色はY色に限られない。例えば、第1色目をK色、第4色目にY色とした場合に、予め指定した1色をK色とすることにより、予め指定したK色を除いた残りのM色とC色とY色との色ずれ量を、第1の実施形態の書き込みタイミング決定方法を用いる場合に比較して小さくすることができる。すなわち、Y色とM色とC色との3色重ね合わせによるカラー画像部の色ずれ量を小さくすることができるとともに、K色を使用した文字等を含む画像形成において、目視で認識されるカラー画像部の色ずれ量を低減した画像形成を行うことができる。
第4の実施形態の画像形成装置は、第1の実施形態の書き込みタイミング決定方法において、第3色目以降の書き込みタイミングを決定する際に、第1の実施形態の書き込みタイミング決定方法を実行した場合に決定される第1色目から第4色目の画像形成開始時間の差と、第3の実施形態の書き込みタイミング決定方法を実行した場合に決定される第1色目から第4色目の画像形成開始時間の差との差分が、判定基準値より大きければ、第1の実施形態の書き込みタイミング決定方法に従って書き込みを行い、判定基準値より小さければ、第3の実施形態の書き込みタイミング決定方法に従って書き込みを行う。
例えば、判定基準値を10に設定すると、図14の例では、第3色目の書き込みタイミングを決定する際に、第1の実施形態の書き込みタイミング決定方法を実行した場合、第1色目から第3色目までの画像形成開始時間の差は36であり、第3の実施形態の書き込みタイミング決定方法を実行した場合、第1色目から第3色目までの画像形成開始時間の差は38であり、時間差は2となる。時間差2が判定基準値10より小さいため、第3色目は第3の実施形態の書き込みタイミング決定方法を実行して書き込みが行われる。
第4色目の書き込みタイミングを決定する際に、第1の実施形態の書き込みタイミング決定方法を実行した場合に決定される第1色目から第4色目の画像形成開始時間の差と、第3の実施形態の書き込みタイミング決定方法を実行した場合に決定される第1色目から第4色目の画像形成開始時間の差との差分は0となり、時間差0が判定基準値10より小さいため、第4色目は第3の実施形態の書き込みタイミング決定方法を実行して書き込みが行われる。
第4の実施形態の画像形成装置によれば、実際の色ずれ量と目視で認識される色ずれ量を考慮した、最適な色重ね合わせによる画像形成位置制御を行うことができる。
第5の実施形態の画像形成装置60は、図15の構成図に示すように、給紙部2と中間転写部61と画像形成ユニット62と定着装置5と排紙部6と制御部7とを備え、中間転写部61の画像形成ユニット62の構成が第1の実施形態と異なる。中間転写部61は、中間転写体10にマークM1とマークM2とを設けている点で第1の実施形態と異なる。画像形成ユニット62は、第1画像形成ユニット63と第2画像形成ユニット64を有し、各画像形成ユニットが1つの感光体ドラムに対して複数の現像器を有する点で、第1の実施形態と異なる。
マーク検出部13は、マークM1及びマークM2を検出することにより画像形成開始信号を形成する画像形成信号発生手段として機能する。
第1画像形成ユニット63は、第1感光体ドラム70の周りに、第1帯電部71と第1書き込み部72と第1現像部73と第1転写部74と第1クリーニング部75と第1走査光受光部78とを配置して構成される。第1感光体ドラム70は、像担持体として機能し、表面の速度を中間転写体10のトナー像を形成する面の走行速度に一致させて回転する。第1帯電部71は、第1感光体ドラム70を暗中にて一様に帯電する。
第1書き込み部72は、書き込み信号に基づいてLEDと集束性光伝送体とを組み合わせた光学系により帯電された第1感光体ドラム70を走査しながら静電潜像を書き込む。
第1書き込み部72は、副走査方向に並ぶ第1光源と第2光源とを有するマルチビーム光源から、画像情報に応じて変調されて出力されるレーザービームをコリメートレンズによりコリメートし、回転多面鏡用モータにより回転する回転多面鏡の偏向反射面により走査し、結像レンズで絞り込んでレーザースポットを形成し、第1感光体ドラム70を回転方向と直交する主走査方向に走査露光することにより、第1感光体ドラム70の回転と連動して第1感光体ドラム70を2次元に露光する。第1光源から出射される第1ビームは、第2の光源から出射される第2ビームよりも、第1感光体ドラム70上の回転方向に対し下流側走査する。
第1現像部73は、Y色現像器76とC色現像器77とを有し、Y色現像器76によるY色の現像とC色現像器77によるC色の現像とを択一的に切り替えることにより、第1感光体ドラム70に形成された静電潜像を可視像化し、Y色及びC色のトナー像を形成する。第1転写部74は、第1感光体ドラム70に形成されたY色またはC色のトナー像を中間転写体10に一次転写する。第1感光体ドラム70は通常、中間転写体10からわずかに離れた位置に配置されており、第1感光体ドラム70から中間転写体10に一次転写する際に、転写ローラにより中間転写体10を第1感光体ドラム70に接触させる。第1クリーニング部75は、第1感光体ドラム70の一次転写後の領域に残留するトナーや現像液を除去する。
第1走査光受光部78は、第1書き込み部72によるレーザーの走査範囲内であって画像範囲外に配置された受光素子により、複数本のレーザービームのうち少なくとも1つのレーザービームを受光し、第1書き込み部72で利用する主走査同期信号を形成する同期信号発生手段として機能する。
第2画像形成ユニット64は、第2感光体ドラム80の周りに、第2帯電部81と第2書き込み部82と第2現像部83と第2転写部84と第2クリーニング部85と第2走査光受光部88とを配置して構成される。第2感光体ドラム80は、像担持体として機能し、表面の速度を中間転写体10のトナー像を形成する面の走行速度に一致させて回転する。第2帯電部81は、第2感光体ドラム80を暗中にて一様に帯電する。
第2書き込み部82は、副走査方向に並ぶ第1光源と第2光源とを有するマルチビーム光源から、画像情報に応じて変調されて出力されるレーザービームをコリメートレンズによりコリメートし、回転多面鏡用モータにより回転する回転多面鏡の偏向反射面により走査し、結像レンズで絞り込んでレーザースポットを形成し、第2感光体ドラム80を回転方向と直交する主走査方向に走査露光することにより、第2感光体ドラム80の回転と連動して第2感光体ドラム80を2次元に露光する。第1光源から出射される第1ビームは、第2の光源から出射される第2ビームよりも、第1感光体ドラム70上の回転方向に対し下流側走査する。
第2現像部83は、M色現像器86とK色現像器87とを有し、M色現像器86によるM色の現像とK色現像器87によるK色の現像とを択一的に切り替えることにより、第2感光体ドラム80に形成された静電潜像を可視像化し、M色及びK色のトナー像を形成する。第2転写部84は、第2感光体ドラム80に形成されたM色またはK色のトナー像を中間転写体10に一次転写する。第2感光体ドラム80は通常、中間転写体10からわずかに離れた位置に配置されており、第2感光体ドラム80から中間転写体10に一次転写する際に、転写ローラにより中間転写体10を第2感光体ドラム80に接触させる。第2クリーニング部85は、第2感光体ドラム80の一次転写後の領域に残留するトナーや現像液を除去する。
第2走査光受光部88は、第2書き込み部82によるレーザーの走査範囲内であって画像範囲外に配置された受光素子により、複数本のレーザービームのうち少なくとも1つのレーザービームを受光し、第2書き込み部82で利用する主走査同期信号を形成する同期信号発生手段として機能する。
中間転写体10の1回転目にマークM1を検出して画像形成開始信号が発生した後、第1画像形成ユニット63の走査ビームを検出して発生する主走査同期信号から基準同期信号を決定し、第1画像形成ユニット63の走査ビームの1つを選択し、Y色の書き込みを開始し、第1画像形成ユニット63のY色の現像器で現像し、中間転写体10に転写する。
中間転写体10の1回転目にマークM2を検出して画像形成開始信号が発生した後、第2画像形成ユニット64の走査ビームを検出して発生する主走査同期信号から基準同期信号を決定し、第2画像形成ユニット64の走査ビームの1つを選択し、M色の書き込みを開始し、第2画像形成ユニット64のM色の現像器で現像し、中間転写体10に転写する。
中間転写体10の2回転目にマークM1を検出して画像形成開始信号が発生した後、第1画像形成ユニット63の走査ビームを検出して発生する主走査同期信号から基準同期信号を決定し、第1画像形成ユニット63の走査ビームの1つを選択し、C色の書き込みを開始し、第1画像形成ユニット63のC色の現像器で現像し、中間転写体10に転写する。
中間転写体10の2回転目にマークM2を検出して画像形成開始信号が発生した後、第2画像形成ユニット64の走査ビームを検出して発生する主走査同期信号から基準同期信号を決定し、第2画像形成ユニット64の走査ビームの1つを選択し、K色の書き込みを開始し、第2画像形成ユニット64のK色の現像器で現像し、中間転写体10に転写する。
マークM1の検出により発生した画像形成開始信号を、第1画像形成ユニット63による書き込みタイミングの決定に用い、マークM2の検出により発生した画像形成開始信号を、第2画像形成ユニット64による書き込みタイミングの決定に用い、第1画像形成ユニット63による書き込みタイミングの決定に用いる主走査同期信号は、第1画像形成ユニット63の走査光を受光して発生させ、第2画像形成ユニット64による書き込みタイミングの決定に用いる主走査同期信号は、第2画像形成ユニット64の走査光を受光して発生させる点の他は、第1の実施形態と同様の動作を行う。
第5の実施形態の画像形成装置60によれば、小型、高速、かつ低コストの画像形成装置において、画像形成開始信号と主走査同期信号との関係だけで画像形成開始時間を決定する場合に比較し、既に決定された画像形成開始時間との関係も考慮して次の色の画像形成開始時間を決定することにより、色ずれ量をより低減することができる。