JP4619518B2 - 高架構造物の構築方法、架設装置、及び構築装置 - Google Patents

高架構造物の構築方法、架設装置、及び構築装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新交通システムの軌道等を構成する高架構造物を構築するための方法、同方法に使用する架設装置、及び、同架設装置を含む高架構造物の構築装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
都市域での交通渋滞解消を目的に、比較的軽便・軽量な新交通システムを、渋滞道路の中央部(中央分離帯など)に導入しようとするアイデアが近年多く計画されている。この場合、建設予定ラインに沿って間隔的に柱(径600mm、長さ5m程度のもの)を立設し、その柱上に梁(断面400mm×600mm、スパン12m〜15m程度のもの)を架け渡すことで、軌道となる高架構造物を構築することになる。柱や梁の重量は3tくらいの規模である。
【0003】
従来、これらの柱と梁を建て込んで、軌道として使用する高架構造物を構築する場合には、道路を使用してトラック等で資材を施工現場に運び込み、それを施工現場の道路上に設置したレッカーで所定位置に建て込むことで、高架構造物を順次延長施工するという方法が一般的であり、その方法が最も経済的で早い方法とされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、道路を利用して資材の搬送を行うと、資材の搬送による道路の渋滞の問題が生じる上に、現場へ資材を搬送した後にそれをレッカーで受け取って建て込むまでに広い作業スペースが必要であり、また、レッカーを使用する際に、道路上に大きな占有スペースを確保する必要があるので、既設道路の一部占拠による交通規制が必要となるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記事情を考慮し、道路の占有を極力避けながら高架構造物を構築することのできる構築方法、それに使用する架設装置、及び構築装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、建設予定ラインに沿って間隔的に柱を立設し、その柱上に梁を架け渡すことで高架構造物を構築する方法において、いままでに施工し終わった既設梁の前端に、路面に対し移動可能な支柱によって前端が支持され且つ後端が既設梁上を走行可能な台車によって支持されたガーダーと該ガーダーに沿って走行可能な少なくとも前後2つのホイストとを有してなる架設装置を配備し、既設梁によって作られた軌道を利用して既設梁よりも前方に建て込む柱と梁を搬送し、その搬送した柱と梁を、前記既設梁の前端に配備した架設装置で受け取って既設梁の前方に建て込むことにより、高架構造物を1スパン分延長し、これを前記架設装置を1スパンずつ前進させながら繰り返すことにより、連続した高架構造物を構築することを特徴とするものである。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1記載の高架構造物の構築方法において、前記柱と梁をヒンジで結合したユニットとし、柱を梁と共に水平に揃えた姿勢に保ちながら、該ユニットを既設梁を利用して既設梁の前端まで搬送し、搬送したユニットを前記架設装置で受け取った後、ヒンジを支点にしてユニットの柱を下方に回動させて所定位置に垂直に建て込むと共に、ユニットの梁を水平姿勢で既設梁の前方に架設することを特徴とするものである。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1または2記載の高架構造物の構築方法において、前記高架構造物を複線で構築する場合に、前記架設装置の構成要素である支柱とガーダーと台車は各既設梁毎にそれぞれ装備すると共に、ホイストは各ガーダーに共有の要素して、前後のものを組として1セットだけ装備し、この1セットのホイストを、該ホイストの走行レールごと、各ガーダー間で移動可能に装備し、1つの高架線をなす既設梁によって作られた軌道を利用して各既設梁の前方に建て込む柱と梁を搬送し、搬送に利用した既設梁の前端に配したガーダーに、前記ホイスト及びホイストレールを移動した状態で、該ホイストにより、搬送してきた柱と梁を受け取り、当該搬送に利用した既設梁の前方に、搬送してきた柱と梁を建て込む場合は、そのままの位置で、ホイストを利用して柱と梁の建て込み作業を行い、他の既設梁の前方に、搬送してきた柱と梁を建て込む場合は、柱と梁を受け取ったホイストをホイストレールごと、次に施工しようとする既設梁上のガーダーに移動した上で、該ホイストを利用して柱と梁の建て込み作業を行うことを特徴とするものである。
【0009】
請求項4の発明は、いままでに施工し終わった既設梁の前端に配備されて、既設梁上を搬送されてきた柱と梁を既設梁の前方の建設ライン上に建て込む高架構造物の架設装置において、下端に路面上を移動するための移動用車輪を有する支柱と、既設梁に跨った状態で既設梁に沿って走行可能とされた台車と、前端が前記支柱の上端に支持され且つ後端が前記台車に支持された状態で建設予定ラインに沿って配されたガーダーと、前記台車に装備され、台車とガーダーと支柱とを建設予定ラインに沿って一体に前進させる走行駆動機構と、前記ガーダーに沿って走行可能とされた前後2つのホイストと、を具備することを特徴とするものである。
【0010】
請求項5の発明は、請求項4記載の高架構造物の架設装置において、前記台車に、ガーダーの転倒を防止する転倒防止装置が装備されていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項6の発明は、請求項4または5記載の高架構造物の架設装置において、前記台車に、建設予定ラインが曲線のときにガーダーを該曲線に沿って旋回させる旋回装置が装備されていることを特徴とするものである。
【0012】
請求項7の発明は、請求項4〜6のいずれかに記載の高架構造物の架設装置において、前記台車に、該台車の移動をロックするロック装置が装備されていることを特徴とするものである。
【0013】
請求項8の発明は、高架構造物を複線で構築する場合に利用する架設装置であって、請求項4〜7のいずれかに記載の架設装置の構成要素である支柱とガーダーと台車を各既設梁毎にそれぞれ装備すると共に、ホイストを各ガーダーに共有の要素として、前後のものを組として1セットだけ装備し、この1セットのホイストを、該ホイストの走行レールごと、各ガーダー間で移動可能に装備したことを特徴とするものである。
【0014】
請求項9の発明は、高架構造物を構築するための装置であって、請求項4〜8のいずれかに記載の架設装置と、柱と梁を搬送するために搬送に使用する既設梁上に装備された無人搬送車とを備えたことを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1を用いて、本発明を、新交通システムの高架軌道(高架構造物)を道路中央に構築する場合に適用した第1実施形態の構築方法を説明する。
【0016】
本実施形態の構築方法では、まず、いままでに施工し終わった既設梁2上に、これから建て込もうとする資材(柱1と梁2)を搬送するための2台の無人搬送車20A、20Bを配備する。また、既設梁2の前端に、既設梁2の前端まで搬送した柱1と梁2を受け取って、所定の施工場所に建て込むための架設装置10を、従来方法のレッカーの代わりに配備する。
【0017】
2台の無人搬送車20A、20Bは、既設梁2の上を自由に往来できるものであり、2台で柱1や梁2の前部と後部を分担して保持することにより、既設梁2を軌道として利用しながら、柱1と梁2を既設梁2の前端まで空中搬送できるようになっている。ここでは、走行駆動装置は、後側の無人搬送車20Aにのみ備わっており、後側の無人搬送車20Aは自走台車となっているが、前側の無人搬送車20Bは従動台車となっている。各無人搬送車20A、20Bは、台車本体22の上部に資材保持機構23を備えると共に、任意の位置で停止できるようにロック装置(特に符号を付して示さず)を備えたものである。
【0018】
既設梁2の前端に配備された架設装置10は、下端に路面上を移動するための移動用車輪13を有する前端支柱12と、既設梁2に跨った状態で既設梁2に沿って走行可能とされたサドル型の台車15と、前端が前記前端支柱12の上端に支持され且つ後端が前記サドル型の台車15に支持された状態で建設予定ラインに沿って配されたガーダー11と、前記台車15に装備され、台車15とガーダー11と支柱12とを建設予定ラインに沿って一体に前進させる走行駆動機構(図示略)と、ガーダー11に固定されたホイストレール14に沿ってガーダー11の長手方向にそれぞれ独立して走行可能とされた前後2つのホイスト(電動チェーンブロック)16A、16Bとを具備している。
【0019】
ガーダー11は、既設梁2の前方に次のスパンの梁2を架け渡せる長さに設定されている。ガーダー11は、左右のトラス11a、11aを逆U字形に一体に組み合わせて、左右のトラス11a、11a間に前後方向に一直線に延びるホイストレール14を取り付けたもので、左右のトラス11a、11aから下方に延ばした左右の支持フレーム11b、11bにより、後端部が台車15上に支持されており、左右のトラス11a、11a及び左右の支持フレーム11b、11bの間のスペースを通して、既設梁2上を運ばれてきた資材(柱1と梁2)をホイスト16A、16Bで受け取って、既設梁2の前方に移送することができるようになっている。
【0020】
サドル型の台車15上には、架設装置10の転倒を防止する転倒防止装置17や、建設予定ラインが曲線のときにガーダー11を該曲線に沿って旋回させる旋回装置(図示略)、架設装置10を任意の位置にロックするロック装置(図示略)などが装備されている。なお、前端支柱12は、架設時や移動時にガーダー11の先端でも荷重を支持できるようにすることで、架設装置10全体の重量を軽くしている。
【0021】
以上のように無人搬送車20A、20Bや架設装置10を配備した上で、高架線の延長施工を次のように行う。
【0022】
まず、既設梁2上を走行する無人搬送車20A、20Bによって、既設梁2よりも前方に建て込む柱1と梁2を搬送する。搬送したら、その柱1と梁2を、既設梁2の前端に図のようにロックした架設装置10で受け取る。即ち、架設装置10のホイスト16A、16Bを適当に操作しながら、柱1や梁2の前端と後端とを分担して水平に吊り上げる。そして、既設梁2の前方に移送した上で、建設予定ラインの所定施工位置に建て込む。例えば、架設装置10の前後2つのホイスト16A、16Bを操作することにより、水平な姿勢で運び込んだ柱1を垂直に立てて施工予定位置に建て込む。また、水平な姿勢で運び込んだ梁2を水平に吊り降ろして既設梁2の前端に架け渡す。これにより、既設梁2(高架線)を1スパン分延長することができる。
【0023】
柱1と梁2の建て込み作業が終了したら、サドル型の台車15に備えたロック装置を解除し、走行駆動装置を制御して、次のスパンに自力で移動する。このときは、先端の支柱12の最下端に設けた移動用車輪13を作動させる。そして、次のスパンに移動したら、上記と同じ作業を繰り返す。以降、架設装置10を1スパンずつ前進させながら、柱1と梁2の建て込み作業を繰り返すことにより、連続した高架線を構築する。
【0024】
なお、柱1と梁2の建て込み時に、前端の支柱12の最下端にジャッキを設置して、荷重を確実に受けられるようにしてもよい。
【0025】
以上の構築方法によれば、資材(柱1と梁2)の搬送を、既設の道路を使わずに既設梁2を利用して行うので、搬送による道路の占拠がない。また、架設装置10は、その主たる要素のガーダー11が既設梁2の延長上にあり、その他の要素(支柱12や台車15)を含めてほとんど全ての要素が、建設予定ライン上の施工領域内に収まるものであるから、従来のレッカーを使用する場合のように占有面積が大きくならず、道路の一部を占拠するようなことがない。従って、搬送時においても架設作業時においても道路を占拠することがないので、特別な交通規制の必要がなく、更なる渋滞を引き起こすおそれがなくなる。
【0026】
また、無人搬送車16A、16Bが次の資材を取りに行っている間に、架設装置10によって柱1や梁2の建て込み作業ができるため、工期短縮が図れる。また、ガーダー11の旋回機能を使うことにより、曲率のある走行線形の梁架設も可能である。
【0027】
また、上述した揚重作業の際、及び、架設装置10を移動する際に、架設装置10のガーダー11は、前端が支柱12で後端が台車15で両持支持されているので、安定した状態で保たれる。従って、軽量でありながら、大重量物の吊り上げ吊り下げに耐えるようにガーダー11設計することが可能であり、コストを抑えられる。
【0028】
次に、高架線を複線で構築する場合の第2実施形態を、図2〜図6を参照して説明する。図2は側面図、図3は平面図、図4、図5は各所の断面図である。
【0029】
複線(本例の場合は2線)を構築する場合は、複線式の架設装置50を既設梁2の前端に配備し、無人搬送車60A、60Bをどちらか一方の既設梁2上にのみ配備する。片方の既設梁2にだけ無人搬送車60A、60Bを配備するのは、資材の搬送が、片方の既設梁2を使うだけで足りるからである。
【0030】
自走式の無人搬送車60Aと従動式の無人搬送車60Bには、図4(b)に示すように、台車本体62の上部に資材保持機構63が設けられ、台車本体62の下部に、任意の位置で停止するためのロック装置64が設けられている。
【0031】
架設装置50は、各既設梁2毎に装備された左右の支柱52L、52Rと、左右のガーダー51L、51Rと、左右の台車55L、55Rとを有する。左右の支柱52L、52Rの下端には、路面上を移動するための移動用車輪53が備わっている。また、台車55L、55Rは、各既設梁2に跨がるサドル型をなしており、各既設梁2に沿って走行できるようになっている。各台車55L、55Rには、図4(a)に示すように、走行駆動機構(図示略)と、転倒防止装置57と、旋回装置(図示略)と、ロック装置58とが装備されている。
【0032】
ガーダー51L、51Rは、各既設梁2毎に左右個別に設けられているが、ホイストレール54及びホイスト56A、56Bは、両ガーダー51L、51Rに共通に1セットだけ設けられている。そして、ホイストレール54の主要部とホイスト56A、56Bとが、左右のガーダー51L、51R間で移動できるようになっている。
【0033】
その点を詳しく述べる。
図5(a)に示すように、ガーダー51L、51Rは、左右の下端ビーム51a、51a間に渡した横材72を介して、左右のガーダー51L、51R間に渡した横移動レール71を吊り支持している。吊り支持部には調整機構73が設けられており、横移動レール71の吊り高さや吊り位置を、矢印(イ)や(ロ)方向に調整できるようになっている。これは、左右のガーダー51L、51Rの位置や姿勢に応じて、バランスよく横移動レール71を支持する必要があるためである。
【0034】
図2に示すように、ホイストレール54は、前半部の可動レール54Aと、後半部の固定レール54Bと、前端部の短尺の固定レール54Cとから構成されている。固定レール54B、54Cは、片方のガーダー51L(他方のガーダー51Rでもよい)に固定的に設けられ、可動レール54Aは、ジョイント手段54Jにより、固定レール54B、54Cに連結したり、固定レール54B、54Cから切り離したりできるようになっている。
【0035】
可動レール54Aは、図5(a)、(b)に示すように、横移動レール7上を移動可能とされた移動台74に保持されており、左右のガーダー51L、51R間で矢印(ハ)のように移動できるようになっている。ホイスト56A、56Bは、可動レール54Aと共に移動できるように設けられ、可動レール54Aを固定レール54B、54Cと連結した場合には、可動レール54A上はもちろんのこと、そのまま連続して、固定レール54B、54C上をも自由に走行できるようになっている。
【0036】
各ガーダー51L、51Rの後部は、図2、図4(a)に示すように、左右の下端ビーム51a、51aから下方に延ばした支持フレーム51b、51bによって台車55L、55R上に支持されており、左右の支持フレーム51b、51bの間のスペースを通して、既設梁2上を運ばれてきた資材(柱1と梁2)をホイスト56A、56Bに受け渡せるようになっている。
【0037】
次に実施形態の高架線の構築方法について説明する。
ここでは、柱1と梁2をヒンジ3で結合したユニットUとして、資材を搬送するようにしている。柱1と梁2は、施工時の位置関係が決まっているので、その位置関係を忠実に再現できるように、ヒンジ3で、柱1の上端4を梁2の下面に連結している。そして、ユニットUとして移動する際には、柱1を水平に持ち上げ梁2に揃えた状態を、梁2に設けた滑車5と、ロープ6と、柱固定用のレバーブロック(登録商標)7とで保持している。
【0038】
施工に当たっては、まず、上記ユニットUを片方の既設梁2を利用して架設装置50まで搬送する。次に、搬送に利用した既設梁2の前端に配したガーダー51L(51Rでもよい)に、ホイスト56A、56B及びホイストレール(可動レール54A)を移動し固定した状態で、ホイスト56A、56Bにより、搬送してきたユニットUを受け取る。そして、固定レール54Bから可動レール54Aにホイスト56A、56Bを移動し、ユニットUを施工予定位置の上方に移送する。
【0039】
ここで、搬送に利用した既設梁2の前方に、そのまま搬送してきたユニットUの柱1と梁2を建て込む場合は、そのままの位置で、ホイスト56A、56Bを利用して建て込み作業を行う。
【0040】
また、他の既設梁2の前方に、搬送してきたユニットUの柱1と梁2を建て込む場合は、図6に示すように、ユニットUを受け取ったホイスト56A、56Bを、可動レール54Aごと、次に施工しようとする既設梁2上のガーダー51Rに移動した上で、ホイスト56A、56Bを利用して建て込み作業を行う。
【0041】
ユニットUの状態で運んでから、建て込み作業を行うまでの操作は次のように行う。まず、図2に示すように、柱固定用レバーブロック(登録商標)7を操作してロープ6を弛めながら、水平に保持した柱1をヒンジ3を支点にして下方に回動させる。
そして、所定位置に垂直に柱1を建て込むと共に、梁2を水平姿勢で既設梁2の前方に架設する。これにより、簡単に柱1と梁2の建て込みを終えることができる。あとは、以上の作業を順次繰り返すことで、1スパンずつ高架線を延長施工することができる。
【0042】
このように、柱1と梁2をヒンジ3で結合したユニットUとして取り扱う場合は、搬送の回数を少なくすることができる。また、最初からヒンジ3で柱1と梁2の取り合いが決まっているので、現場での柱1と梁2の位置合わせ作業及び結合作業を簡略化できる利点が得られる。
【0043】
また、複線を施工する場合でも、片方の既設梁2に無人搬送車60A、60Bを配備するだけでよいので、工費を節減できる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明の高架構造物の構築方法によれば、これからの施工に使用する資材(柱と梁)の搬送を、既設の道路を使わずに、これまで施工してきた高架構造物の既設梁を利用して行うので、資材の搬送による道路の占拠がない。また、この構築方法で使用する架設装置は、その主たる要素のガーダーが既設梁の延長上にあり、その他の要素を含めてほとんど全ての要素が、建設予定ライン上の施工領域内に収まるものであるから、従来のレッカーを使用する場合のように占有面積が大きくならず、道路の一部を占拠するようなことがない。従って、搬送時においても架設作業時においても道路を占拠することがないので、特別な交通規制の必要がなく、更なる渋滞を引き起こすおそれがなくなる。また、架設装置のガーダーは、前端が支柱で後端が台車で両持支持されているので、軽量でありながら、大重量物の吊り上げ吊り下げに耐えるように設計することができる。
【0045】
請求項2の発明の高架構造物の構築方法によれば、柱と梁をヒンジで結合したユニットとして取り扱うので、搬送の回数を少なくすることができる。また、最初からヒンジで柱と梁の取り合いが決まっているので、現場での柱と梁の位置合わせ作業及び結合作業を簡略化することができる。
【0046】
請求項3の発明の高架構造物の構築方法によれば、1つの既設梁だけで資材の搬送を行うので、複線式の高架構造物を構築する場合であっても、搬送系装置を最小限設備すれば足り、工費を節減できる。
【0047】
請求項4の発明の架設装置によれば、請求項1の発明の構築方法を実現することができ、同方法による効果を奏することができる。
【0048】
請求項5の発明の架設装置によれば、台車に転倒防止装置を備えたので、安全に作業を進めることができる。
【0049】
請求項6の発明の架設装置によれば、台車に旋回装置を備えたので、曲率のある走行線形の梁架設も可能である。
【0050】
請求項7の発明の架設装置によれば、台車にロック装置を備えたので、建て込み作業中に架設装置を動かないように固定しておくことができ、安全に作業を進めることができる。
【0051】
請求項8の発明の架設装置によれば、請求項3の発明の構築方法を実現することができ、同方法による効果を奏することができる。
【0052】
請求項9の発明の構築装置によれば、無人搬送車が資材を取りに行っている間に、柱と梁の建て込み作業ができるため、工期短縮が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の斜視図である。
【図2】 本発明の第2実施形態の側面図である。
【図3】 図2のIII矢視断面図である。
【図4】 (a)は図2のIVa矢視断面図、(b)は図2のIVb矢視断面図である。
【図5】 (a)は図2のVa矢視断面図、(b)は本図(a)のVb矢視図である。
【図6】 図3のVI−VI矢視図である。
【符号の説明】
1 柱
2 梁
3 ヒンジ
10,50 架設装置
11,51L,51R ガーダー
12,52L,52R 支柱
13 移動用車輪
15,55L,55R 台車
16A,16B,56A,56B ホイスト
20A,20B,60A,60B 無人搬送車
54A 可動レール(ホイストレール)
U ユニット

Claims (9)

  1. 建設予定ラインに沿って間隔的に柱を立設し、その柱上に梁を架け渡すことで高架構造物を構築する方法において、
    いままでに施工し終わった既設梁の前端に、路面に対し移動可能な支柱によって前端が支持され且つ後端が既設梁上を走行可能な台車によって支持されたガーダーと該ガーダーに沿って走行可能な少なくとも前後2つのホイストとを有してなる架設装置を配備し、
    既設梁によって作られた軌道を利用して既設梁よりも前方に建て込む柱と梁を搬送し、その搬送した柱と梁を、前記既設梁の前端に配備した架設装置で受け取って既設梁の前方に建て込むことにより、高架構造物を1スパン分延長し、これを前記架設装置を1スパンずつ前進させながら繰り返すことにより、連続した高架構造物を構築することを特徴とする高架構造物の構築方法。
  2. 前記柱と梁をヒンジで結合したユニットとし、柱を梁と共に水平に揃えた姿勢に保ちながら、該ユニットを既設梁を利用して既設梁の前端まで搬送し、搬送したユニットを前記架設装置で受け取った後、ヒンジを支点にしてユニットの柱を下方に回動させて所定位置に垂直に建て込むと共に、ユニットの梁を水平姿勢で既設梁の前方に架設することを特徴とする請求項1記載の高架構造物の構築方法。
  3. 前記高架構造物を複線で構築する場合に、前記架設装置の構成要素である支柱とガーダーと台車は各既設梁毎にそれぞれ装備すると共に、ホイストは各ガーダーに共有の要素して、前後のものを組として1セットだけ装備し、この1セットのホイストを、該ホイストの走行レールごと、各ガーダー間で移動可能に装備し、1つの高架線をなす既設梁によって作られた軌道を利用して各既設梁の前方に建て込む柱と梁を搬送し、搬送に利用した既設梁の前端に配したガーダーに、前記ホイスト及びホイストレールを移動した状態で、該ホイストにより、搬送してきた柱と梁を受け取り、当該搬送に利用した既設梁の前方に、搬送してきた柱と梁を建て込む場合は、そのままの位置で、ホイストを利用して柱と梁の建て込み作業を行い、他の既設梁の前方に、搬送してきた柱と梁を建て込む場合は、柱と梁を受け取ったホイストをホイストレールごと、次に施工しようとする既設梁上のガーダーに移動した上で、該ホイストを利用して柱と梁の建て込み作業を行うことを特徴とする請求項1または2記載の高架構造物の構築方法。
  4. いままでに施工し終わった既設梁の前端に配備されて、既設梁上を搬送されてきた柱と梁を既設梁の前方の建設ライン上に建て込む高架構造物の架設装置において、
    下端に路面上を移動するための移動用車輪を有する支柱と、既設梁に跨った状態で既設梁に沿って走行可能とされた台車と、前端が前記支柱の上端に支持され且つ後端が前記台車に支持された状態で建設予定ラインに沿って配されたガーダーと、前記台車に装備され、台車とガーダーと支柱とを建設予定ラインに沿って一体に前進させる走行駆動機構と、前記ガーダーに沿って走行可能とされた前後2つのホイストと、を具備することを特徴とする高架構造物の架設装置。
  5. 前記台車に、ガーダーの転倒を防止する転倒防止装置が装備されていることを特徴とする請求項4記載の高架構造物の架設装置。
  6. 前記台車に、建設予定ラインが曲線のときにガーダーを該曲線に沿って旋回させる旋回装置が装備されていることを特徴とする請求項4または5記載の高架構造物の架設装置。
  7. 前記台車に、該台車の移動をロックするロック装置が装備されていることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の高架構造物の架設装置。
  8. 高架構造物を複線で構築する場合に利用する架設装置であって、請求項4〜7のいずれかに記載の架設装置の構成要素である支柱とガーダーと台車を各既設梁毎にそれぞれ装備すると共に、ホイストを各ガーダーに共有の要素として、前後のものを組として1セットだけ装備し、この1セットのホイストを、該ホイストの走行レールごと、各ガーダー間で移動可能に装備したことを特徴とする高架構造物の架設装置。
  9. 請求項4〜8のいずれかに記載の架設装置と、柱と梁を搬送するために搬送に使用する既設梁上に装備された無人搬送車とを備えたことを特徴とする高架構造物の構築装置。
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