JP4615674B2 - ラケットフレーム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、テニスラケット等のラケットフレームに関し、特に、打球面を囲むフェイス部の寸法と該フェイス部への付加重量を改良して、軽量でありながら高反発性と高振動減衰性を備え、テニス用ラケットフレームとして好適に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、フレームの面外方向(打球方向)に厚みを持たせたテニスラケット、所謂「厚ラケ」を必要とするユーザーは、女性やシニア層といった少ない力で飛び性能を要求する層であり、軽量で、かつ飛び性能の良いラケットが求められている。また昨今では、男性層でテニス人口が多いとされる中・上級プレーヤーについても同様な傾向にあり、軽量で、かつ飛び性能の向上が求められている。
【0003】
ところが、テニスラケットが軽くなった場合、テニスラケットとボールの二物体の衝突時にエネルギー保存則より、ボールの反発係数が低下する。さらに、テニスラケットが軽量になることによって、打球時に、ボールによりテニスラケットに負荷される衝撃が大きくなり、プレーヤーは不快な振動を感じると共に、衝撃が肘に伝わり、テニスエルボーの原因になる。
【0004】
また、飛び性能を向上させるためには、テニスラケットに重量を付加し、スイング方向の慣性モーメントを上げることが考えられるが、当然の如く、重量を付加することにより、振り抜きが悪くなり操作性が低下し、非力な人には扱いにくいものとなる。また、フレームの面外方向の厚みを大きくし、面外剛性を上げ、反発性を上げることも考えられるが、面外方向の厚み増大に伴い、フレーム断面の周長が大きくなることにより、同一重量のテニスラケットに比べ、肉厚が薄くなり、強度が低下してしまう。強度を向上させるには、重量を増加させる必要があるため、ラケットの軽量化に反することになり、軽量化と飛び性能の向上を両立することは容易ではない。
【0005】
さらには、テニスラケットのフェイス部に着目し、飛び性能、振動減衰性能を向上させるテニスラケットが提案されている。例えば、米国特許第3999756では、打球面積を大きくすることで反発性能を向上させることを提案している。
また、特開平9-285567号では、フェイス部の中間からシャフトにかけて、フレーム断面に周回するようにフレームに溝が設けられ、該周回溝内に粘弾性体を周回するように設置し、振動吸収性を向上させたラケットを提案している。
一般に、このようなテニスラケットのフェイス部の縦長さは310〜380mm、横長さは250〜300mmのものが多く、その縦長さと横長さの比は1.1〜1.4のものがあるが、その中でも、1.2〜1.3のものがほとんどである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者のテニスラケットでは、打球面積を大きくしているため、打球面を囲むフェイス部の長さが大となり、かつ、フェイス部を横長にしているためヨークの長さも大となって、テニスラケットの全体重量が増加する。また、フェイス部の横長さが増大することにより、長手方向の軸周りの慣性モーメントが増大し、ラケットの振り抜きが悪くなるという問題がある。この問題に対して、ラケットフレーム中の繊維量を減らして重量を低減すると、それに伴い剛性が低下し、ラケット強度の低下が問題となる。
【0007】
また、後者のテニスラケットでは、環状の粘弾性体がラケットフレームの全周にわたる溝内に嵌合状態で固定されているため、粘弾性体がラケットフレームと独立して動きにくくなっており、あらゆるモードでの振動が規制されている。これは、粘弾性体が共振することにより、フレームの振動減衰性を向上させる共振ダンピングの機能を発揮できないことになる。即ち、打球時の振動モードや動吸振器となる機能(重量・硬さ)が考慮されていないため、十分な振動減衰性が得られないという問題がある。
【0008】
本発明は上記した問題に鑑みてなされたものであり、テニスラケットの反発性能と振動減衰性能の両方を向上させると共に、さらに、操作性、耐久性を低下させず、かつ軽量化を実現するラケットフレームを提供することを課題としている。
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は、ラケットフレームの打球面を囲むフェイス部における長手方向の最大縦長さL1と、長手方向に垂直方向の最大横長さL2の比(L1/L2)が1.30〜1.60であり、該フェイス部の横方向の両サイドに重量体を配置し、上記フェイス部のトップから上記重量体の配置位置までの距離L4とテニスラケットの全長L5との比(L4/L5)が0.15〜0.30とし、
上記重量体は、質量付加材として高比重金属粉体を含んだ樹脂あるいはゴムシートを用い、該質量付加材に、20℃、10Hzでの複素弾性率が0.5MPa〜1.5MPaである粘弾性体を積層して、粘弾性体をフレーム本体への取付面とし、
該重量体はラケットフレームに沿う断面コ字形状に屈曲されていると共に刳り貫き部を設けて空隙部を形成し、該空隙部により共振しやすい形状としているラケットフレームを提供している。
【0010】
上記のように、本発明では、フェイス部を縦長にすると共に、該フェイス部の横方向の両サイドに重量体を配置して、フェイスサイドの重量を増加させていることを特徴としている。
【0011】
このように、フェイス部の最大縦長さを、フェイス部の最大横長さに対して、従来より大きく設定して、その比(L1/L2)を1.30〜1.60の範囲に設定し、フェイス部を縦長さにすると、ヨークが短くなり、ラケットフレームの全体重量を低減でき、かつ、バランス距離(グリップ端から重心位置までの距離)を短くできる。よって、長手方向軸周りのMI値(ラケット重量と、グリップ端から重心位置までの距離とを掛け合わせた数値)が小さくなり、振り抜きが良くなる。
なお、前記従来例のように、フェイス部を横長とした場合には、ヨークが長くなり、フェイス部に重量が集中して、振り抜きが悪くなる。
【0012】
また、一般的に打球面積が大きくなると反発性能が向上するが、これは、縦横のストリングが長くなることで、ストリングの自由度が増し、よく撓むことが要因と考えられる。従って、上記のようにフェイス部の最大縦長さ、最大横長さを設定し、軽量で良好な振り抜き性を保ちながら、フェイス面積を大きくすることで、高反発性も得ることができる。しかも、フェイス部が縦長としているため、スイートエリアも縦方向に拡大でき、スイートエリアでの打球を容易としているため、反発性能を高めることができる。
【0013】
さらに、フェイス部の両サイドに重量を集中させることにより、重量がスイートエリア付近に集中し、ラケット全体の重さは同じでも、高反発なテニスラケットを得ることができる。また、重量体の重量や硬さを適度に調整することで、打球時の振動モードに対する動吸振器の性能を付与することができ、テニスラケットの振動減衰性が向上する。また、スイング方向の慣性モーメントを合わせる程度にフェイス部の両サイドに重量付加すれば、反発が良く、振り抜きの良いものになる。
【0014】
フェイス部の長手方向の最大縦長さL1(フェイス部のトップとヨークの最下端位置間の長さ)と長手方向と垂直方向の最大横長さL2の比(L1/L2)は1.30〜1.60とし、好ましくは1.35〜1.55としている。(L1/L2)の値が1.30より小さく、縦長さが短いと、スイートエリアが小さくなり、反発性能が上がらないという問題があり、1.60より大きいと縦長さが大きくなり過ぎ、面外二次振動の振動減衰率が低下するという問題がある。
【0015】
重量体はフェイス部の両サイドに配置しているが、特に、左右両サイドに1個ずつ配置すると、左右対称でバランスがよくなるために好ましい。重量体の配置は、必ずしも、両サイドの同じ位置には限定されない。また、重量体の数は左右合わせて2個に限定されない。
【0016】
フェイス部のトップからフェイス部の最大横長さ位置までの距離L3とフェイス部の長手方向の最大縦長さL1との比(L3/L1)は0.25〜0.55とし、好ましくは0.30〜0.50としている。
(L3/L1)の値が0.25より小さいと、トップ側に重量が集中するため振りにくくなるという問題があり、0.55より大きいと、慣性モーメントが低下して反発係数が低下するという問題がある。
【0017】
重量体の配置位置は、フェイス部のトップから重量体配置位置までの距離L4とテニスラケットの全長L5との比(L4/L5)を0.15〜0.30とし、好ましくは0.20〜0.25としている。(L4/L5)の値が0.15より小さいと、トップ側に重量が集中するために振りにくくなる。また、0.15未満、0.30を越えると振動の腹の位置と重量体の配置位置がずれて振動減衰性が低下する。
【0018】
即ち、重量体を配置する位置は、フェイス部の最大横長さ位置よりもトップ側に配置することが好ましい。これは各種の振動モードを考慮したもので、特に、最大横長さ位置とトップ部の間は、面外二次振動モードの腹の位置に当たるために、振動減衰作用を十分に発揮させることができる。
【0019】
上記フェイス部に配置する重量体の総重量は4g〜16g、好ましくは6g〜14gとしている。重量体の総重量が4gより小さいと、重量付加の効果が少なくなるという問題があり、16gより大きいと、重量増加の要因となると共に、振り抜きにくくなるという問題がある。
【0020】
重量体は、高比重金属材料を主体とする質量付加材および粘弾性体から構成している。 このように、粘弾性体を用いると、振動減衰性がさらに向上するために好ましい。
よって、重量体の少なくとも一部は、粘弾性体を用い、該粘弾性体としては20℃、10Hzでの複素弾性率が0.5MPa〜1.5MPaであるものが用いられる。複素弾性率の範囲を上記に規定しているのは、複素弾性率が0.5MPa未満で、スポーツ用具に取り付けることが出来る材料は入手できないことによる。また、複素弾性率が1.5MPaよりも大きいと、材料が硬く、ラケットの振動数に重量体の振動数を合わせることが出来ないため、振動減衰性が悪くなる。
【0021】
上記重量体を動吸振器(ダイナミックダンパー)として機能させる点から、重量体を複合材から構成して、部分的に比重の差を持たせている。
重量体を粘弾性体単体から形成した場合も、振動減衰性・反発性能は向上するが、重量体に比重差を持たせることで、振動減衰性・反発性能をさらに向上させることができる。具体的には、重量体を高比重金属粉体を含んだ樹脂あるいはゴムシートからなる質量付加材と、粘弾性体とを層状にした構成とし、粘弾性体をフレーム本体への取付面としている。
【0022】
重量体の質量付加材の比重は5〜22、特に、7〜12とするのが好ましい。比重が5より小さいと、共振機能が低くなり、高振動減衰性が得られないという問題があり、比重が22より大きいと、重量が大きすぎ慣性モーメントの増大を招くという問題がある。
重量体の全体比重は、0.8〜7とすることが好ましい。比重が0.8より小さいと、共振機能が低くなるという問題があり、7より大きいと、慣性モーメントの増大を招くという問題がある。
【0023】
重量体中の質量付加材となる上記高比重金属粉体としては、鉄(比重7.86)銅(8.92)鉛(11.3)ニッケル(8.85)亜鉛(7.14)金(19.3)白金(21.4)オスミウム(22.6)イリジウム(22.4)タンタル(16.7)銀(10.5)クロム(7.19)真鍮(8.5)タングステン(19.3)等が用いられる。そのうち、特に、タングステン、銅、ニッケルやこれらの合金が好ましい。
【0024】
高比重金属と混合する樹脂、あるいは粘弾性体に用いる樹脂としては、熱可塑性樹脂が好適に用いられる。
上記熱可塑性樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアセテート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂があり、熱硬化性樹脂としてはエポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、ユリア系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂が挙げられる。
【0025】
高比重金属と混合する樹脂、あるいは粘弾性体に用いる樹脂としては、さらに、熱可塑性エラストマーが、上記熱可塑性樹脂よりも非常に軟らかく、ゴム弾性を持つために塑性変形も少なく、かつ、リサイクルすることもできる点より好適に用いられる。熱可塑性エラストマーとしては、主にスチレン系、ウレタン系、エステル系が用いれるが、限定されるものではない。
【0026】
高比重金属と混合する材料、あるいは粘弾性体に用いる材料としては、ゴム材料も用いられる。これらゴム材料としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、カルボキシル化ニトリルゴム、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X-IIR)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、エチレン−酢酸ビニルゴム(EVA)、アクリルゴム(ACM,ANM)、エチレン−アクリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、エピクロルヒドリンゴム(CO)、ウレタン系ゴム、シリコーン系ゴム、フッ素系ゴム等が挙げられる。
【0027】
なお、成形性をよくするために、上記した樹脂やゴム材料にオイルを添加しても良い。
【0029】
上記重量体は、ラケットフレームの長手方向と垂直な面内において、ラケットフレームの全周を周回させずに部分的に配置していることが好ましい。即ち、環状としてフレームの全周に固定すると、重量体が動きにくくなり、動吸振器としての機能が低下する。よって、重量体の形状をコ字型やL字型とすることが好ましい。これら重量体はラケットフレームに設けた凹部に嵌合させて取り付けるが、凹部の底面と重量体とを固着し、凹部の側面と重量体との間に隙間をあけておくと、重量体がより動きやすくなるために好ましい。
【0030】
さらに、上記のように、重量体はラケットフレームに沿うように断面コ字形状に屈曲されていると共に刳り貫き部を設けて空隙部を形成し、該空隙部により共振しやすい形状としている。このように重量体に空隙を設けておくと、重量体自体が動きやすい形状となり、動吸振器としても機能を高めることができる。
【0031】
重量体の形状は、前記のように、幅方向と厚さ方向の両方の面を持たせたコ字形状とし、幅方向面と厚さ方向面とをそれぞれ粘弾性体を介してラケットフレームに取り付けている。
上記構成であれば、粘弾性体の形状は特に限定されないが、面外方向および面内方向の両方に振動しやすい形状であり、かつ、プレー時やガット張り時に邪魔にならない大きさと形状であることが好ましい。また外観の上からも小さい方が好ましい。
【0032】
このように、質量付加材に幅方向と厚さ方向の両方の面を持たせていると共に、これら幅方向面と厚さ方向面とを粘弾性体を介してラケットフレームに取り付けると、面内方向の振動に対しては、重量体の面内方向の粘弾性体が主として大きく振動し、面内方向(幅方向)の質量付加部を振動させ、この重量体の面内方向の振動がラケットフレームの面内方向の振動と共振し、従来、フレームが振動するエネルギーを消費することにより、ラケットフレームの振動を速やかに減衰させることができる。かつ、其の際、面外方向の粘弾性体および質量付加材も面外方向に振動し、よって、面内方向と面外方向の振動を同時に減衰することができる。その結果、プレーヤーの手に加わる衝撃と振動を大きく減らすことが出来る。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は第1実施形態のテニスラケットフレーム1を示し、テニスラケットフレーム1のフレーム本体2は、打球面Fを囲むフェイス部3、スロート部4、シャフト部5、グリップ部6を連続して構成している。上記フェイス部3は、別部材からなるヨーク7をスロート側でフレーム本体2と連続して打球面Fを囲む環状としている。
【0034】
上記ラケットフレーム1のフレーム本体2は、繊維強化樹脂製の中空形状であり、マトリクス樹脂としてエポキシ樹脂を用い、強化繊維として炭素繊維を用いている。なお、フレーム本体2自体の組成は上記に限定されない。
【0035】
上記フェイス部3の横方向最大長さの位置の両サイドにフレーム本体2より高比重の重量体10を装着している。
【0036】
図1に示すように、フェイス部3のトップ3aの内面からヨーク7の最下端位置の内面(打球面Fに接する面)までの最大縦長さをL1、フェイス部3の最大横長さの内面間の長さをL2、フェイス部3のトップ3aの内面からフェイス部3の最大横長さ位置までの距離をL3、フェイス部3のトップ3aの外面から重量体10の配置位置P(重量体10の長さ方向の中央位置)までの距離をL4、フェイス部3のトップ3aの外面からグリップ部6の端面までのラケットフレームの全長をL5と夫々規定している。
上記L1/L2を1.30〜1.60、L3/L1を0.25〜0.55、L4/L5を0.15〜0.30の範囲に設定している。
【0037】
上記重量体10は、図2(A)に示すように、質量付加材11と粘弾性体12とからなり、質量付加材11と粘弾性体12の重量を合わせて1つの重量体10の重さは重量2g〜8gとし、左右両側の取り付ける重量体10を合わせて4g〜16gの範囲となるように設定している。
また、重量体10の質量付加材11は比重が5〜22とし、粘弾性体12とを合わせた全体の比重を、0.8〜7としている。
【0038】
本実施形態では、質量付加材11は肉厚0.5mmの高比重金属粉体と樹脂材料との混合物からなるメタルシートと熱可塑性樹脂からなるシート状の粘弾性体12との2層構造で、全体厚さ5mmとし、断面略コ字形状に屈曲させて、フレーム本体の形状に沿うようにしている。また、重量体10には、重量体の厚み方向から幅方向にわたって、刳り貫き部を設けて、空隙10aを有する形状としている。
なお、図2(B)に示すように、重量体10には空隙を設けない形状としてもよい。
【0039】
また、本実施形態では、重量体10の厚み方向の長さD1は、取り付けるラケットフレームの厚みの+10mmに設定している。また、幅方向の長さD2は10mm,高さD3は10mmとしている。
【0040】
上記重量体10を取り付けるために、図1および図3に示すように、フェイス部3の最大横長さ位置に重量体取付用の凹部15を設けている。
なお、重量体10を装填する凹部15の配置位置Pは、最大横長さ位置の両側に限定されず、前記したように、フェイス部3のトップ3aからの距離L4を、テニスラケットの全長L5に対して、L4/L5を0.15〜0.30の範囲であればよい。
【0041】
上記凹部15は、フレーム本体2のガット溝2aを設けた外面を除く外周面(即ち、幅方向の両側面から打球面F側の内面)にかけて形成している。即ち、フレーム本体2の全周に設けずに、外面を除く一部に設けている。また、凹部15の両側面15a、15bは外広がりに傾斜させている。
【0042】
上記凹部15に重量体10を填め込み、その内面の粘弾性体12を凹部15の底面15cに接着剤16で固着している。重量体10の両側部10b、10cと凹部15の両側面15a、15bとの間にはそれぞれ隙間17をあけている。
図3(B)は、重量体10をフレーム本体2に取り付けた状態の横方向B−B線断面図、図3(C)は、取付状態の横方向C−C線(空隙部)断面図を示しており、粘弾性体12をフレーム本体2への取付面としている。
凹部15に重量体10を填め込んで固着した状態で、重量体10がフレーム本体2より僅かに突出させているが、勿論同一平面となるようにしてもよい。
【0043】
重量体10の参考例を、図4(A)〜(D)に示す。図4(A)ではコ字形状の質量付加材11の内面に粘弾性体12を分割して一体化した形状としている。また、図4(B)では、重量体10を内面取付用重量体10A’、一対の幅方向面取付用重量体10B’、10C’とに3分割し、それぞれ質量付加材11の内面に粘弾性体12を一体的に設けた形状としている。また、図4(C)では、質量付加材11のみから成形している。図4(D)では、粘弾性体12のみから成形している。
【0044】
さらに、上記実施形態では、フェイス部の両サイドに重量体10を1つづつ取り付けているが、重量体10を小型化して、各サイドに所要間隔をあけて複数個取り付けてもよい。
【0045】
以下、本発明のテニス用ラケットフレームの実施例1〜13及び比較例1〜4について詳述する。
下記の表1に実施例1〜13、比較例1〜4のラケットフレームの仕様および後述する実験の測定値を記載する。
【0046】
【表1】
【0047】
(実施例1)
ラケットフレームのフレーム本体は、従来のテニスラケットの成形方法と同じ加熱加圧製法により作成した。繊維強化熱硬化性樹脂のプリプレグシートを、ナイロンチューブを被覆したマンドレル上に積層し、マンドレルを抜き取って金型にセットした後、加熱加圧成形により作成した。その際、フェイス部の両側の重量体取付位置には凹部を成形した。
上記ラケットフレームは、そのフェイス部の最大縦長さL1と最大横長さL2の比(L1/L2)を1.38とし、フェイス部のトップからフェイス部の最大横長さ位置までの距離L3とフェイス部の最大縦長さL1との比(L3/L1)を0.45とした。
【0048】
フェイス部の両サイドに装着する重量体は以下の手順で作成した。
まず、質量付加材(メタルシート)は、高比重金属として、タングステン粉末SG50(491g)(東京タングステン(株)製)を用い、上記金属粉体と混合する樹脂として、セプトン2063(17.4g)((株)クラレ製)を用い、両者を混合し、ラボプラストミルSOCI50SW((株)東洋精機製作所製)にて、200℃で15分間混練りした。この混合物を180℃で5分間プレスし、0.5mm厚のシートにした。
その後、5mm厚のシートのキャビティの金型に、上記質量付加材(メタルシート)を配置し、粘弾性体であるセプトンコンパウンドCJ103(複素弾性率は0.6MPa、クラレプラスティック(株)製)を充填して、5mm厚の2層の積層シートを作成した。
この2層の積層シートを所要の長さにカットした後、コ字形状に屈曲させ、図2(A)の空隙を有する形状とした。重量体の重量は12gとした。
上記方法により作成した重量体を、フェイス部の凹部に填め込み、接着剤を介して装着した。重量体はフレーム本体の外周面にガット溝が設けられる外面を除き3/4周分取り付けられた。
【0049】
(実施例2〜4)
各ラケットフレームにおいて、フェイス部の最大縦長さL1と最大横長さL2を表1の通り設定し、両者の比(L1/L2)を1.50〜1.60の範囲に設定し、フェイス部のトップからフェイス部の最大横長さ位置までの距離L3とフェイス部の最大縦長さL1との比(L3/L1)を0.45に設定した。重量体は、実施例1と同様のものを用いた。
【0050】
(実施例5、6、7)
最大縦長さL1と最大横長さL2との比(L1/L2)は、実施例1と同じであるが、最大横長さの位置を種々変更し、フェイス部のトップからフェイス部の最大横長さ位置までの距離L3とフェイス部の最大縦長さL1との比(L3/L1)を0.20〜0.58の範囲に設定した。重量体は、実施例1と同様の12gのものを用いた。また、フェイス部に設けた凹部の両側は傾斜させ、重量体との間に隙間を設けた。
【0051】
(参考実施例8)
実施例1と同形状のラケットフレームであるが、重量体として、粘弾性体を用いず、12gの鉛のみを使用し、質量付加材のみとした。なお、重量、バランスの値を実施例1に合わせるようにした。
【0052】
(実施例9、10)
実施例1と同形状のラケットフレームであるが、重量体の重量を変えて、実施例9は6g、実施例10は18gとした。
【0053】
(参考実施例11、実施例12、参考実施例13)
実施例1と同形状のラケットフレームであるが、それぞれ、装着する重量体の形態を変更した。参考実施例11は、重量体に空隙を設けず、フレーム本体の外周面の全周に周回させて重量体を装着した。実施例12は、粘弾性体として、複素弾性率が1.3MPaと大きいセプトン2063を用いた。参考実施例13は、質量付加材(メタルシート)を使用せず、粘弾性体(セプトンCJ103)のみで、重量体を構成している一体型の構造とした。
【0054】
(比較例1、2、3)
フェイス部の最大縦長さL1と最大横長さL2の比(L1/L2)を比較例1は1.26、比較例2は1.28、比較例3は1.64で、本発明の範囲外とした。フェイス部のトップからフェイス部の最大横長さ位置までの距離L3とフェイス部の最大縦長さL1との比(L3/L1)を0.45に設定した。重量体は、実施例1と同形状で、12gのものを用いた。
【0055】
(比較例4)
フェイス部の最大縦長さL1と最大横長さL2の比(L1/L2)は1.38、フェイス部のトップからフェイス部の最大横長さ位置までの距離L3とフェイス部の最大縦長さL1との比(L3/L1)を0.45に設定し、本発明の範囲内としたが、重量体を取り付けなかった。
【0056】
上記実施例1〜13及び、比較例1〜4からなるテニスラケットフレームに対して、それぞれ、慣性モーメント、面外1次及び面外2次振動減衰率、反発係数を測定し、かつテニスラケットの実打評価を行った。その結果を上記表1に示す。
【0057】
(慣性モーメント測定)
図5(A)に示すように、上記ラケットフレームに所要の付属部品を取り付ける。該テニスラケットを慣性モーメント測定器で、テニスラケットのグリップを上端として吊り下げ、スイング周期Tsを測定し、下記の数式により、スイング方向の慣性モーメントを計算した。
図5(B)に示すように、慣性モーメント測定器で、テニスラケットのグリップを上端として吊り下げ、センター周期Tcを測定し、下記の数式により、センター方向の慣性モーメントを計算した。
【0058】
(慣性モーメントの計算)
スイング方向:Is[g・cm2]
Is=M×g×h(Ts/2/π)2−Ic
センター方向:Ic
Ic=254458×(Tc/π)2−8357
重心回り:Ig
Ig=Is−m(1+2.6)2
ここで、M=m+mc、h=(m×l−mc×lc)/m+2.6であり、m:ラケット重量、l:ラケットバランスポイント、mc:チャック重量、lc:チャックバランスポイントである。
【0059】
(面外1次振動減衰率の測定)
各実施例及び比較例のラケットフレームに、所要の付属部品のみを取り付けた。該テニスラケットを図6(A)に示すようにフェイス部3の上端を紐51で吊り下げ、フェイス部3とスロート部4との一方の連続点に加速度ピックアップ計53をフレーム面に垂直に固定した。この状態で、図6(B)に示すように、フェイス部3とスロート部4の他方の連続点をインパクトハンマー55で加振した。インパクトハンマー55に取り付けられたフォースピックアップ計で計測した入力振動(F)と加速度ピックアップ計53で計測した応答振動(α)をアンプ56A、56Bを介して周波数解析装置57(ヒューレットパッカード社製、ダイナミックシングルアナライザーHP3562A)に入力して解析した。解析で得た周波数領域での伝達関数を求め、テニスラケットの振動数を得た。振動減衰比(ζ)は下式より求め、面外1次振動減衰率とした。各実施例及び比較例の17個のテニスラケットについて測定された値を上記表1に示す。
【0060】
ζ=(1/2)×(Δω/ωn)
To=Tn/√2
【0061】
(面外2次振動減衰率の測定)
テニスラケットを図6(C)に示すようにフェイス部3上端を紐51で吊り下げ、スロート部4とシャフト部5との連続点に加速度ピックアップ計53をフレーム面に垂直に固定した。この状態で、加速度ピックアップ計53の裏側のフレームをインパクトハンマー55で加振した。そして、面外1次振動減衰率と同等の方法で減衰率を算出し、面外2次振動減衰率とした。各実施例及び比較例の17個のテニスラケットについて測定された値を上記表1に示す。
【0062】
(反発係数の測定)
反発係数は、図7に示すように、実施例及び比較例のテニスラケット1に、ガットを縦60ポンド、横55ポンドの張力で張架し、各テニスラケットを垂直状態でフリーとなるようにグリップ部を柔らかく固定し、その打球面にボール打出機から一定速度V1(30m/s)でテニスボールをフェイス面に衝突させ、跳ね返ったボールの速度V2を測定した。反発係数は発射速度V1、反発速度V2の比(V2/V1)であり、反発係数が大きい程、ボールの飛びが良いことを示している。このような方法で、最大反発係数位置を求め、さらに、最大反発係数位置から上下5cmの位置における反発係数を測定した。
【0063】
(実打評価)
テニスラケットの飛び性能について、実打後アンケート調査を行った。アンケート調査は、5点満点(多い程良い)で採点し、中・上級者(テニス歴10年以上、現在も週3日以上プレーする条件を満たす)54名の採点結果の平均値により評価を行った。
【0064】
実施例1〜13は、比較例1、3、4に比べ、いずれも反発係数が高い値となっており、かつ、実打評価による飛び性能も良好な結果を示しており、反発性能が向上していることが確認できた。
【0065】
詳しくは、比較例1はフェイス部の縦長さが322mmと短いため、スイートエリアの中心の最大反発位置での反発係数が低下していると共に、最大反発位置から上下5cmの位置での反発係数も低下していた。実施例1〜3のようにフェイス部の縦長さが大となる程、反発係数が大きくなり、スイートエリアが大きくなっていることが確認できた。しかし、フェイス部の縦長さが大きくなる程、面外二次振動減衰率が悪くなっていた。これは、重量体の配置位置が面外二次振動モードの腹の位置と合わなくなってきていることによると認められる。
【0066】
一方、比較例2のように横長さを長くすると、反発係数、飛び性能は上がるが、それとは逆に、軸周りの慣性モーメントが大きくなるため振りにくいものとなっていた。
上記したことより、フェイス部の縦長さL1と横長さL2の比(L1/L2)は1/30〜1.60、好ましくは1.35〜1.55の範囲であることが確認できた。
【0067】
実施例5、6、7において、最大横長さの位置を種々変更し、縦長さに対する比を実施例5は0.20、実施例6は0.35、実施例7は0.58とした。
実施例5のように最大横長さ位置をトップ側に配置すると反発係数は良好であるが、面外一次および面外二次とも振動減衰率が他の実施例より低下していた。また、実施例7のように、最大横長さ位置をスロート側に配置すると、反発係数が比較例1、3、4よりは高いが、他の実施例と比較して、振動減衰率も他の実施例より低下していた。よって、縦長さに対する最大横長さ位置の比(L3/L1)は0.25〜0.55、好ましくは0.30〜0.50であることが確認できた。さらに、重量体装着位置L4に対するラケットフレームの全長L5の比(L4/L5)が0.15〜0.30、好ましくは、0.20〜0.25の範囲であることも確認できた。
【0068】
また、参考実施例8は重量体を鉛だけとし、粘弾性体を用いていないため、反発係数は他の実施例と同程度有するが、振動減衰率は重量体に質量付加材と粘弾性体とを組み合わせた他の実施例(実施例1等)と比較して低下していた。
よって、重量体には質量付加材に粘弾性体を組み合わせることが良いことが確認できた。
また、参考実施例13は重量体を粘弾性体だけとし、高比重金属材料を主体とする質量付加材を設けていないものであるが、やや振動減衰率は低下するものの、反発性能は質量付加材を組み合わせた実施例1と同程度であることが認められた。
これより、重量体は、質量付加材のみ、あるいは粘弾性体のみでもよく、これらを組み合わせたもののいずれでも良いことが確認できた。
一方、比較例4は重量体を取り付けていないため、反発係数および振動減衰率とも低下していた。
【0069】
さらに、実施例1では重量体を12g、実施例9では重量体を6g、実施例10では重量体を18gとして、重量体の重量を変えた場合では、重量を増加する程、反発性能および振動減衰率も向上していた。しかしながら、実施例10の18gとすると、慣性モーメントが増大し、振りにくいものとなっていた。また、実施例9の6gの場合には、12gと場合と略程度の反発性能および振動減衰率を有していたため、重量体の重さは4g〜16g、このましくは、6g〜14gの範囲が好ましいことが確認できた。
【0070】
また、参考実施例11では、重量体を環状としてフレーム本体の外周面の全周に周回させていたため、粘弾性体が十分に共振せず、ダンパーとしての効果が低下し、面外一次および面外二次とも振動減衰率が低下していた。これより、重量体はフレーム全周に周回させず、他の実施例のように、ガット溝を設ける外面を除く3/4程度とすることが好ましいことも確認できた。
【0071】
また、実施例12は重量体の粘弾性体の複素弾性率を他の実施例と変えて1.3MPaとしたが、他の実施例1等の反発性能と振動減衰率であった。よって、粘弾性体の複素弾性率は0.5〜1.5MPaが好適であることが認められた。
【0072】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明は、フェイス部分の最大縦長さL1と最大横長さL2の比(L1/L2)を1.30〜1.60とし、縦長さを長くすることで、軽量、軽バランスであるラケットフレームトを得ることができる。これにより、長手方向軸周りのMI値が小さくなり、ラケットフレームの振り抜きが良くなる。さらに、フェイス部の最大縦長さ、最大横長さを上記範囲に設定し、軽量で、良好な振り抜き性を保ちながら、フェイス面積を大きくすることで、高反発性も得ることができ、かつ、スイートエリアも縦方向に拡大することができる。
【0073】
さらに、ラケットフレームのフェイス部の両サイドに重量体を配置し、フェイス部の両サイドに重量を集中させることにより、重量が打点付近にを集中し、ラケットフレーム全体の重さは同じでも、高反発なラケットフレームを得ることができる。さらに、重量体の重量や硬さを適度に調整することで、打球時の振動モードに対する動吸振器の性能を付与でき、テニスラケットの振動減衰性が向上する。重量体を、フレームの振動モードを考慮して配置し、重量体に粘弾性体を用いることにより、振動減衰性を、さらに、大きく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態のラケットフレームを示す平面図である。
【図2】 (A)はラケットフレームに取り付ける第1実施形態の重量体を示す斜視図、(B)は変形例の重量体を示す斜視図である。
【図3】 重量体をフェイス部に取り付ける状態を示し、(A)は分解斜視図、(B)は取付状態の横方向B−B線断面図、(C)は取付状態の横方向C−C線断面図、(D)は縦方向断面図である。
【図4】 (A)乃至(D)は重量体の参考例を示す斜視図である。
【図5】 (A)(B)はラケットフレームの慣性モーメントの測定方法を示す概略図である。
【図6】 (A)(B)(C)はラケットフレームの振動減衰率の測定方法を示す概略図である。
【図7】 ラケットフレームの反発係数の測定方法を示す概略図である。
【符号の説明】
1 ラケットフレーム
2 フレーム本体
3 フェイス部
10 重量体
11 質量付加材
12 粘弾性体
15 重量体取付用の凹部
Claims (2)
- ラケットフレームの打球面を囲むフェイス部における長手方向の最大縦長さL1と、長手方向に垂直方向の最大横長さL2の比(L1/L2)が1.30〜1.60であり、該フェイス部の横方向の両サイドに重量体を配置し、上記フェイス部のトップから上記重量体の配置位置までの距離L4とテニスラケットの全長L5との比(L4/L5)が0.15〜0.30とし、
上記重量体は、質量付加材として高比重金属粉体を含んだ樹脂あるいはゴムシートを用い、該質量付加材に、20℃、10Hzでの複素弾性率が0.5MPa〜1.5MPaである粘弾性体を積層して、粘弾性体をフレーム本体への取付面とし、
該重量体はラケットフレームに沿う断面コ字形状に屈曲されていると共に刳り貫き部を設けて空隙部を形成し、該空隙部により共振しやすい形状としているラケットフレーム。 - 上記フェイス部のトップからフェイス部の最大横長さ位置までの距離L3とフェイス部における長手方向の最大縦長さL1との比(L3/L1)が0.25〜0.55である請求項1に記載のラケットフレーム。
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