JP4615138B2 - 皮革状シート物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トルマリン粉末を含有した皮革状シート物に係り、更に詳しくは、トルマリンによる空気のマイナスイオン化の効果を高めることができる皮革状シート物に関する。
【0002】
【従来の技術】
皮革状シート物は、編織布などの基材に可撓性合成樹脂組成物を塗布または含浸させ、合成樹脂組成物を固化したものであり、合成樹脂として塩化ビニル系樹脂を使用したものを塩ビレザー(ビニルレザー)と呼び、塩素を含まないオレフィン系樹脂を使用したものをオレフィンレザーと呼んでいる。
【0003】
また、合成樹脂としてポリウレタン系樹脂を使用したものを合成皮革と呼び、基材として不織布を使用したものを人工皮革と呼んでいる。これらの皮革状シート物は、従来から履物、鞄、自動車用内装材、家具(ソファや椅子等)の表皮材などとして多様な用途に使用されてきている。
【0004】
このような皮革状シート物にあっては、種々の機能を持たせる改良が加えられており、表面にプリントやエンボスを施すことによる意匠性向上のほか、可撓性合成樹脂組成物に、種々の添加剤を配合すること、あるいは可撓性合成樹脂組成物を固化させた合成樹脂層の表面を形成する塗料層に、種々の添加剤を配合し、機能性を高めたものが提案されている。例えば、実開平1−62037号公報に記載されているように、遠赤外線効果や脱臭効果の機能を付与するために、多孔性セラミックを含有した塗料を合成樹脂層にコーティングしたものや、特開平6−116876号公報に記載されているように、軽量化のために、可撓性合成樹脂組成物にガラス微少中空球を配合して合成樹脂層を形成したものがある。
【0005】
ところで近年注目されている機能の一つに、空気をマイナスイオン化することにより、人体に対して新陳代謝の促進、血行促進、疲労回復、食欲増進、安眠、鎮痛などの種々の効果が得られることが知られている。例えば、皮革状シート物に関するものではないが、特開平10−46479号公報には、紙基材上に樹脂層と絵柄印刷層とを有する壁紙において、紙基材、樹脂層、絵柄層の少なくともいずれか一つの層に、マイナスイオン発生材料であるトルマリン粉末を含有させて、壁紙にマイナスイオン化の機能を付与する技術が開示されている。
【0006】
元来、トルマリン自体はほとんどマイナスイオンを発生しないものである。したがって、合成樹脂層や塗料層などにトルマリン粉末を単に含有させただけではマイナスイオンの発生による効果は得られない。そのため、希土類元素を含む鉱石の粉末をトルマリン粉末と共に合成樹脂層や塗料層に含有させることにより、マイナスイオンの発生を促進することが試みられている。しかしながら、希土類元素を含む鉱石を併用した場合には、マイナスイオンの発生は促進されるものの、その発生が安定せず、さらに放射線を放射するマイナス面があり、必ずしも安全であるとは言い切れない。
【0007】
また、一般に産出されているトルマリンの大部分は、ショールトルマリンと呼ばれ、おおよそ黒色を呈しているため、鮮明な色合いの表面を有する皮革状シート物を得ることができず、ショールトルマリンを粉末化したものを合成樹脂層や塗料層に含有させると、外観が非常に濃いグレー色の皮革状シート物しか得られないという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明は、上記従来技術の問題点を解消し、外力を加えない静止状態で常時安定的にマイナスイオンを発生する皮革状シート物を提供することを課題とする。
【0009】
本発明者らは、かかる課題を解決するべく、合成樹脂層に含有させるトルマリンについて、外力を加えない静止状態でマイナスイオンを十分に発生させることができる条件等について鋭意研究実験を行ったところ、ジルコニウム化合物の粉末とともにトルマリン粉末を使用すると、放射線の放射はきわめて微量で、しかもトルマリンからのマイナスイオン生成は、トルマリン粉末単独で使用した場合よりもきわめて多量であることを見いだし、本発明を完成したのである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
しかして、上記技術的課題を解決するため本発明の請求項1記載の皮革状シート物は、繊維質基材に合成樹脂組成物を塗布若しくは含浸させ、該合成樹脂組成物が固化されてなる合成樹脂層を少なくとも1層有するものであり、前記合成樹脂組成物中に、トルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)と珪酸ジルコニウムの粉末(比重B、平均粒子径b)との混合粉末であって、トルマリン粉末100重量部に対し珪酸ジルコニウムの粉末を100Bb/3Aa〜1000Bb/Aa重量部配合してなるマイナスイオン発生粉体組成物を含有させたことを特徴とするマイナスイオン発生皮革状シート物である。
【0011】
このマイナスイオン発生皮革状シート物によれば、繊維質基材に塗布または含浸される合成樹脂組成物は、トルマリン粉末と珪酸ジルコニウムの粉末とが特定混合比率で配合されたマイナスイオン発生粉体組成物を含有するものであり、かかる合成樹脂組成物が固化した層を少なくとも1層有する皮革状シート物である。この場合の合成樹脂層に含有されるマイナスイオン発生粉体組成物にあっては、珪酸ジルコニウムの粉末により、トルマリン粉末のマイナスイオン生成の働きが向上されている。したがって、常時安定的にマイナスイオンが生成されるとともに、希土類元素を含有する鉱石の粉末を使用していないことより、放射線の放射はほとんどなく、人体に対して安全なマイナスイオン発生皮革状シート物が得られるのである。
【0012】
また、本発明の請求項2記載の皮革状シート物は、繊維質基材に合成樹脂組成物を塗布若しくは含浸させ、該合成樹脂組成物が固化されてなる合成樹脂層を少なくとも1層有してなる皮革状シート物において、前記合成樹脂組成物中に、トルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安定化ジルコニウム粉末(比重C、平均粒子径c)との混合粉末であって、トルマリン粉末100重量部に対し電融安定化ジルコニウム粉末を25Cc/Aa〜1000Cc/Aa重量部配合してなるマイナスイオン発生粉体組成物を含有させたことを特徴とするマイナスイオン発生皮革状シート物である。
【0013】
この請求項2に記載のマイナスイオン発生皮革状シート物にあっても、繊維質基材に塗布または含浸される合成樹脂組成物は、トルマリン粉末と電融安定化ジルコニウム粉末とが特定混合比率で配合されたマイナスイオン発生粉体組成物を含有するものであり、かかる合成樹脂組成物が固化した層を少なくとも1層有する皮革状シート物である。この場合の合成樹脂層に含有されるマイナスイオン発生粉体にあっては、電融安定化ジルコニウム粉末によりトルマリン粉末のマイナスイオン生成の働きが向上されている。したがって、常時安定的にマイナスイオンが生成されるとともに、希土類元素を含有する鉱石の粉末を使用していないことより、放射線の放射はほとんどなく、人体に対して安全なマイナスイオン発生皮革状シート物が得られるのである。
【0014】
さらに、本発明の請求項3記載の皮革状シート物は、請求項1または2に記載の皮革状シート物において、マイナスイオン発生粉体に使用するトルマリン粉末が、リチア電気石(エルバイトトルマリン)を微粉砕したものを50重量%以上含むものである皮革状シート物である。
【0015】
この皮革状シート物によれば、前記皮革状シート物に使用されるトルマリン粉末は、エルバイトトルマリンを微粉砕したものが50重量%以上含むもので構成されている。このエルバイトトルマリンを微粉砕したものは、光の散乱によってほぼ白色を呈するので、任意の顔料を含有させて、淡色系の色から農色系の色まで任意の色に着色した皮革状シート物を得ることができるようになる。
【0016】
また、本発明の請求項4記載の皮革状シート物は、請求項1〜3で提供する皮革状シート物において、繊維質基材として帯電防止剤や導電性物質により帯電防止化または導電化されたものを使用した、マイナスイオン発生皮革状シート物である。すなわち、このマイナスイオン発生皮革状シート物にあっては、帯電防止剤または導電性物質により帯電防止化または導電化された繊維質基材が使用される。したがって、皮革状シート物は静電気を帯電するのを防止できるため、発生するマイナスイオンが静電気により中和されて、マイナスイオンの発生量が減少してしまうことがない。そのため、特に静電気の発生し易い冬場においても安定的にマイナスイオン効果を示すマイナスイオン発生皮革状シート物が得られる利点を有している。
【0017】
さらに、本発明の請求項5記載の皮革状シート物は、請求項1〜3で提供する皮革状シート物において、合成樹脂組成物として帯電防止剤や導電性物質を含有させてなるものを使用した、マイナスイオン発生皮革状シート物である。すなわち、このマイナスイオン発生皮革状シート物にあっては、合成樹脂組成物中に帯電防止剤または導電性物質が含有され、この合成樹脂組成物が固化された合成樹脂層が、皮革状シート物を構成している。したがって、皮革状シート物が静電気を帯電するのを防止できるので、発生するマイナスイオンが静電気により中和されて、マイナスイオンの発生量が減少してしまうことがない。そのため、特に静電気の発生し易い冬場においても安定的にマイナスイオン効果を示すマイナスイオン発生皮革状シート物が得られる利点を有している。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に本発明が提供する皮革状シート物の詳細について、具体的に説明する。
本発明の皮革状シート物は、基本的には、繊維質基材に、マイナスイオン発生粉体を含有する合成樹脂組成物を塗布若しくは含浸し、該合成樹脂組成物が固化されてなる合成樹脂層を少なくとも1層有してなるマイナスイオン発生皮革状シート物であり、使用されるマイナスイオン発生粉体が、
(1)トルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)と珪酸ジルコニウムの粉末(比重B、平均粒子径b)との混合粉末であって、トルマリン粉末100重量部に対し珪酸ジルコニウムの粉末が、100Bb/3Aa〜1000Bb/Aa重量部配合されてなるものであるか、
(2)トルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安定化ジルコニウム粉末(比重C、平均粒子径c)との混合粉末であって、トルマリン粉末100重量部に対し電融安定化ジルコニウム粉末を25Cc/Aa〜1000Cc/Aa重量部配合してなるものである。
【0019】
この場合、本発明の皮革状シート物に使用する繊維質基材としては、織布、編布、不織布などの布帛が使用でき、これらの布帛は表面が起毛されたもの、表面に短繊維が植毛されたもの、表面がパイル加工されたもの等いずれのものでも使用できる。繊維質基材を構成する繊維としては、綿、ウールなどの天然繊維、スフ、レーヨンなど半合成繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリウレタン繊維などの合成繊維が使用できる。
【0020】
繊維質基材である織布、編布、不織布などの布帛として静電気を帯電しないように、帯電防止化したものや、導電化したものを使用すると、繊維質基材が静電気を帯電することにより、発生するマイナスイオンが中和されてマイナスイオンの発生量が少なくなることがない。したがって、特に静電気の発生しやすい冬場においても、安定的にマイナスイオン効果を示す皮革状シート物が得られるもので好ましい。
【0021】
上記の布帛を帯電防止化するためには、織布、編布、不織布を構成する繊維の少なくとも1種を、帯電防止剤および/または導電性物質を含有する繊維で構成するか、できた布帛に帯電防止剤を含浸させたり、塗布したりすればよい。
【0022】
帯電防止剤としては、多価アルコールの部分的脂肪酸エステル、多価アルコールの部分的脂肪酸エステルのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレンオキサイド付加物、脂肪族アルコールのエチレンオキサイド付加物、脂肪族アルコールのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミンのエチレンオキサイド付加物、脂肪族アミドのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物、アルキルナフトールのエチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコールなどのノニオン系帯電防止剤;第1級アミン塩、第3級アミン、第4級アンモニウム化合物、ピリジン誘導体などのカチオン系帯電防止剤;硫酸化油、金属石鹸、硫酸化エステル油、硫酸化アミド油;オレフィンの硫酸エステル塩、多価アルコールの硫酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、脂肪酸エチルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸とホルマリンの混合物、コハク酸エステルスルホン酸塩、リン酸エステル塩などのアニオン系帯電防止剤;カルボン酸誘導体、イミダゾリン誘導体などの両性帯電防止剤等、一般的に繊維に帯電防止性を付与するのに使用されるものであればいずれのものでも使用できる。
【0023】
また、上記布帛を導電化するには、織布、編布、不織布を構成する繊維の少なくとも1種を、導電性物質を含有する繊維で構成するか、できた布帛に導電性物質を含浸させたり、塗布したりすればよい。
【0024】
導電性物質としては、導電性酸化チタン(酸化チタン表面をSn−Sb系化合物で処理したもの)粉末、カーボンブラック粉末、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、ステンレス、鉄などの金属よりなる粉末、金属細片または金属短繊維、有機繊維若しくは無機繊維または合成樹脂粉末もしくは無機粉末の表面を金属または金属酸化物などで被覆したものが使用できる。
【0025】
また、電子共役系ポリマーの粉末や、有機繊維もしくは無機繊維または合成樹脂粉末、もしくは無機粉末の表面を電子共役系ポリマーで被覆したものも使用できる。電子共役系ポリマーとしてはアニリン、ピロール、チオフェンまたはそれらの誘導体の中から選ばれた1種のモノマーを重合したものがあり、布帛に導電性物質を含浸させたり、塗布したりするには、これらの導電性物質を合成樹脂溶液などに含有させてなる導電性合成樹脂溶液を布帛に含浸させたり、塗布したりし、その後加熱乾燥させれば良い。
【0026】
電子共役系ポリマーとしては、アニリン、o−メチルアニリン、m−メチルアニリン、o−エチルアニリン、m−エチルアニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、o−アニシジン、m−アニシジン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリン、ピロール、N−メチルピロール、3−メチルピロール、3・4−ジメチルピロール、チオフェン、3−メチルチオフェン、3−メトキシチオフェンなどのモノマーを、ドーパントの存在下に酸化重合剤と接触せしめることにより重合させ、得ることができる。
【0027】
ドーパントとしては、一般に使用されているアクセプター性のものならいずれのものでも使用できる。例えば、塩素、臭素、沃素等のハロゲン類;5弗化リン等のルイス酸;塩化水素、硫酸等のプロトン酸;塩化第2鉄等の遷移金属化合物;過塩素酸銀、弗化ホウ素銀等の遷移金属化合物、クロル酢酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸(塩)、ナフタレン1・5ジスルホン酸(塩)などの有機酸(塩)が挙げられる。
【0028】
酸化重合剤としては、一般に使用される過マンガン酸、過マンガン酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム等の過マンガン酸(塩)類;三酸化クロム等のクロム酸類;硝酸銀等の硝酸塩類;塩素、臭素、沃素等のハロゲン類;過酸化水素、過酸化ベンゾイル等の過酸化物;ペルオキソ二硫酸、ペルオキソ二硫酸カリウム等のペルオキソ酸(塩)類;次亜塩素酸、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、塩素酸アトリウム、塩素酸カリウム等の塩素酸(塩)類;塩化第二鉄等の遷移金属塩化物;酸化銀等の金属酸化物などが挙げられる。
【0029】
有機繊維もしくは無機繊維または合成樹脂粉末もしくは無機粉末の表面を電子共役系ポリマーで被覆するには、
▲1▼電子共役系ポリマーを形成し得るモノマーと、酸化重合剤及び必要に応じてドーパントを含有する処理液に、モノマーが実質的に重合する前に有機繊維もしくは無機繊維または合成樹脂粉末もしくは無機粉末を浸漬する方法、
▲2▼電子共役系ポリマーを形成し得るモノマーを含有する処理液と、酸化重合剤と必用によりドーパントを含有する処理液とに有機繊維もしくは無機繊維または合成樹脂粉末もしくは無機粉末を浸漬する方法、
▲3▼酸化重合剤と、必要によりドーパントを含有する処理液に、有機繊維もしくは無機繊維または合成樹脂粉末もしくは無機粉末を浸漬した後、この処理液中に電子共役系ポリマーを形成し得るモノマーを添加する方法などがある。
【0030】
このようにして電子共役系ポリマーで被覆した有機繊維もしくは無機繊維または合成樹脂粉末もしくは無機粉末は、その表面が電子共役系ポリマーで被覆されるばかりでなく内部の表面近傍に電子共役系ポリマーが浸透して電子共役系ポリマー層が形成されているので、導電層が剥離して導電性が損なわれることがなく好ましいものである。
【0031】
また、織布、編布、不織布などの布帛に直接電子共役系ポリマーを適用することにより、導電性織布、導電性編布、導電性不織布を作製し、これを使用することもできる。織布、編布、不織布などの布帛適用する方法としては、有機繊維もしくは無機繊維または合成樹脂粉末もしくは無機粉末の表面に電子共役系ポリマーを形成させるのと同じ方法が使用できる。
【0032】
電子共役系ポリマーで被覆した織布、編布、不織布などの布帛にあっても、その構成繊維の表面が電子共役系ポリマーで被覆されるばかりでなく繊維内部の表面近傍に電子共役系ポリマーが浸透して電子共役系ポリマー層が形成された導電性布帛であるため、導電層が剥離して導電性が損なわれることがなく好ましいものである。
【0033】
一方、本発明で使用できるトルマリンは、一般式:(Na,Ca,K)(Al,Fe,Li,Mg,Mn)(BO)(Al,Cr,Fe,V)(SiO)(O,OH,F)で表される珪酸塩鉱物であり、電荷の自発分極性を有し、著しい圧電性や集電性を示すことから電気石とも称されている。このトルマリンとしては、一般式:Na(Li,Al)(BO)Al(SiO)(OH)で示されるエルバイトトルマリン(リチア電気石)と呼ばれるもの、一般式:NaFe(BO)Al(SiO)(OH)で示されるショールトルマリンと呼ばれるもの、一般式:NaMg(BO)Al(SiO)(OH)で示されるドラバイトトルマリンと呼ばれるものが知られているが、いずれのものも使用が可能である。これらのトルマリンは、従来から室内空気のイオン化にトルマリン粉末が有効であるとして使用されてきたものである。
【0034】
トルマリンの粉末粒子は自発分極により常に静電気を帯びているので、これに水分子が触れると、瞬間的に放電して、水素ガスとヒドロキシルイオンとを生成し、水を弱アルカリ化する作用を有している。そして、空気中において、同様に水分が電気分解されて生成したヒドロキシルイオンが空気中に放出されることによって、空気がマイナスイオン化される。このようなマイナスイオン化した空気は、人体に対して新陳代謝の促進、血行促進、疲労回復、食欲増進、安眠、鎮痛など数々の好影響を与えるといわれている。
【0035】
したがってトルマリン粉末粒子の大きさは、小さいほど空気中の水分子と接触する面積が大きくなり、マイナスイオン発生が効果的の行われることになり好ましいものである。そのようなトルマリン粉末の好適な大きさは、平均粒子径で、0.01〜1,000μmであり、好ましくは0.05〜100μm、最も好ましくは0.1〜20μmである。1,000μmを越えるとマイナスイオン発生効果が少なくなるばかりでなく、塗料や合成樹脂に含有させて塗膜や合成樹脂成型品を作製したときに、平滑な表面が得られにくくなり、また、0.01μmより小さくなると均一に分散させることが困難となる場合がある。
【0036】
また、トルマリン粉末の自発分極により帯電する静電気は、物質を吸着する作用あるいは反発する作用を有しており、これにより消臭効果、抗菌効果が発揮される。さらに、トルマリンは、遠赤外線放射率の高い材料であることが知られている。なお、トルマリンはその自発分極性を恒常的に有しているので、上記した効果は、化学反応により失われたり経時的に劣化したりすることはない。
【0037】
本発明で使用するトルマリンとしては、リチア電気石が好ましい。このリチア電気石はエルバイトトルマリンと呼ばれている。このおおよそ淡色のピンク、緑、青色を呈したエルバイトトルマリンを粉末化したものは、光の散乱によってほぼ白色を呈するものである。したがって、リチア電気石を粉末化したものを塗料や合成樹脂に分散させれば、任意の染料や顔料を塗料や合成樹脂に含有させることによって、塗料や合成樹脂の色合いを淡色から農色まで自由に設計できるものである。
【0038】
例えば、淡色系に着色する場合には、エルバイトトルマリンを単独で使用するのが最も好ましいが、ショールトルマリンやドラバイトトルマリンと混合して使用することも可能である。使用可能なエルバイトトルマリンとショールトルマリンやドラバイトトルマリンとの混合比率は、50/50〜100/0であり、好ましくは70/30〜100/0であり、さらに好ましくは80/20〜100/0である。
【0039】
トルマリンと共に本発明で併用するジルコニウム化合物としては、ケイ酸ジルコニウム、金属ジルコニウム、酸化ジルコニウム、炭酸ジルコニルアンモニウム、オキシ塩化ジルコニウム、電融安定化ジルコニウム(電融安定化酸化ジルコニウムと称する場合があり、本明細書において両者は同義である。)、安定化ジルコニアなどがあげられる。特に好ましいのは、電融安定化ジルコニウムである。
【0040】
これらのジルコニウム化合物は、純度100%のものが最も好ましいが、必ずしも純度100%でなくてもマイナスイオン生成機能を励起活性させ、マイナスイオン発生の向上が認められるものである。ジルコニウム化合物の純度は70%以上であれば本発明の効果が認められ、好ましくは80%以上、最も好ましくは90%以上である。
【0041】
電融安定化ジルコニウムは、特にトルマリンのマイナスイオン生成機能を活性化させる作用が強く、最も好ましいものである。
【0042】
ケイ酸ジルコニウムは、ジルコンサンドを鉄ボールなどで粉砕し、粉砕物から鉄粉を除去し、分級することにより得られる。金属ジルコニウムは、ジルコンサンドから炭化ジルコニウムを調製し、これを四塩化ジルコニウムとし金属ジルコニウムを得ることができる。酸化ジルコニウムは、ジルコンサンドをアルカリ分解してジルコン酸アルカリとし、これを酸に溶解させジルコニル溶液とし、これから水酸化ジルコニルを得て、これを酸化することにより得られる。また、酸化ジルコニウムはパデライトを原料とし、これから不純物を除去して得ることもできる。炭酸ジルコニルアンモニウムは、ジルコニル溶液から炭酸ジルコニルを得て、これから炭酸ジルコニルアンモニウムを得ることができる。ジルコンサンドを、石炭を添加してアーク溶融すると安定化ジルコニアを得ることができる。
【0043】
電融安定化ジルコニウムは、ジルコンサンドをアーク溶融することにより得ることができる。
【0044】
本発明で使用するマイナスイオン発生粉体組成物を得るには、例えば、上記したジルコニウム化合物または電融安定化ジルコニウムを粉砕して、ジルコニウム化合物の粉末若しくは電融安定化ジルコニウム粉末とし、これをトルマリン粉末と混合することにより行われ、これにより、トルマリンのマイナスイオン生成機能が向上でき、しかも放射線放射のないマイナスイオン発生粉体組成物が得られるものである。
【0045】
しかしながら、単に混合しただけでは、必ずしもマイナスイオン生成機能を向上させることができるとは限らないものであることが判明した。本発明者らによる種々の研究の結果、ジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末が、トルマリン粉末の個数の三分の一以上存在するときにマイナスイオン生成機能が向上することが判明した。特に、ジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末が、トルマリン粉末の個数の2倍以上存在するときに最もマイナスイオン生成機能が向上するものである。トルマリン粉末の個数よりもジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末の個数が少なくなるに従って、マイナスイオン生成機能は減少し、トルマリン粉末の個数の三分の一未満になるとマイナスイオンの生成機能は急速に少なくなる。
【0046】
電融安定化ジルコニウム粉末の場合には、トルマリン粉末に作用してマイナスイオン生成させる機能が強いので、他のジルコニウム化合物の粉末と異なり、トルマリン粉末の個数の四分の一未満になるまではマイナスイオンの生成機能は急速に少なくなることはない。一方、ジルコニウム化合物の粉末や電融安定化ジルコニウム粉末の個数がトルマリン粉末の個数より10倍以上多くなった場合には、マイナスイオン生成機能の向上はわずかとなり、しかもジルコニウム化合物の粉末や電融安定化ジルコニウム粉末を多量に使用することは、経済的な面から効果的ではないものである。
【0047】
したがって、本発明においては、ジルコニウム化合物の粉末の個数は、トルマリン粉末の1/3〜10/1の個数を存在させるのが好ましく、電融安定化ジルコニウム粉末の場合にはトルマリン粉末の1/4〜10/1の個数を存在させるのが好ましいものである。
【0048】
すなわち、トルマリン粉末の比重がA(g/cc)で平均粒子径a(cm)とした場合、比重B(g/cc)で平均粒子径b(cm)のジルコニウム化合物の粉末は、トルマリン粉末100重量部に対して100Bb/3Aa〜1000Bb/Aa重量部を混合するのがよい。好ましくは、50Bb/Aa〜500Bb/Aa重量部を混合するのがよく、最も好ましくは、100Bb/Aa〜300Bb/Aa重量部を混合するのがよい。
【0049】
また、比重C(g/cc)で平均粒子径c(cm)の電融安定化ジルコニウム粉末にあっては、トルマリン粉末100重量部に対して25Cc/Aa〜1000Cc/Aa重量部を混合するのがよい。好ましくは、40Cc/Aa〜400Cc/Aa重量部を混合するのがよく、最も好ましくは、70Cc/Aa〜250Cc/Aa重量部を混合するのがよい。
【0050】
トルマリン粉末と、ジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末を、上記したとおりの混合比率で混合することにより、マイナスイオン生成機能は向上する。よりその機能の向上を効率的にするには、トルマリン粉末1個に対してジルコニウム化合物の粉末が1/3個(ジルコニウム化合物の粉末1個に対してトルマリン粉末3個)〜10個、またはトルマリン粉末1個に対して電融安定化ジルコニウム粉末が1/4個(電融安定化ジルコニウム粉末1個に対してトルマリン粉末4個)〜10個が精密に分散されるのが望ましい。
【0051】
トルマリン粉末と、ジルコニウム化合物の粉末や電融安定化ジルコニウム粉末とを均一に分散する方法としては、通常使用されている撹拌翼型の混合機、空気流型混合機で粉末状態のままで混合してもよいし、粉末を水などの液体中に分散させ、撹拌翼を使用して混合してもよく、また、液流で混合してもよい。さらには、精密分散状態に混合するための特殊混合機、例えば、ラモンドスターラーを使用したラモンドミキサーなどを使用して混合してもよい。
【0052】
通常使用されている混合機を使用する場合にあっては、混合する粉末の平均粒径が同じである場合、比重の大きい粉末が下層に集中することになり、精密分散状態を確保することが難しくなる傾向がある。したがって、トルマリン粉末の比重がA、ジルコニウム化合物の粉末の比重がBの場合、ジルコニウム化合物の粉末の平均粒径はトルマリン粉末の平均粒径のA/B倍にするのが好ましく、トルマリン粉末の比重がA、電融安定化ジルコニウム粉末の比重がCの場合、電融安定化ジルコニウム粉末の平均粒径はトルマリン粉末のA/C倍にするのが好ましい。
【0053】
さらに、本発明が提供する皮革状シート物に使用される合成樹脂としては、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂などが使用できる。
【0054】
ポリ塩化ビニル系樹脂としては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと他のモノマー、例えば酢酸ビニル、エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリルなどとの共重合体のほか、ポリ塩化ビニルと他のポリマーとの混合物が使用できる。
【0055】
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの単独重合体、エチレンやプロピレンなどのオレフィン系モノマーと他のモノマー、例えば酢酸ビニル、αオレフィン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アルキルビニルエーテル、アクリロニトリルなどとの共重合体のほか、ポリエチレンやポリプロピレンと他のポリマーとの混合物が使用できる。
【0056】
ポリウレタン系樹脂としては、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステル・エーテルジオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリメチルバレロラクトンジオール、ポリカーボネートジオール等のポリマージオールから選ばれる1種以上のポリオールと、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、環状基を有する脂肪族ジイソシアネート等の有機ポリイソシアネートから選ばれる1種以上のポリイソシアネートと、活性水素原子を少なくとも2個有する低分子化合物、例えば脂肪族ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジアミン、脂環族ジアミン、ヒドラジン誘導体等の群から選ばれる1種以上鎖伸長剤とを反応させて得られる1液型または2液型ポリウレタン樹脂を使用することができる。
【0057】
合成樹脂組成物に含有させる帯電防止剤や導電性物質としては、布帛を帯電防止化するのに使用されるのと同様の帯電防止剤や導電性物質を使用することができる。
【0058】
合成樹脂には、必要に応じて可塑剤、安定剤、界面活性剤、滑剤、発泡剤、紫外線吸収剤、光安定剤、抗酸化剤、充填剤、着色剤等の各種添加剤を添加することができる。
【0059】
可塑剤としては、ジ−2−エチルヘキシルフタレートなどのフタル酸エステル系可塑剤;トリクレジルホスフェートなどのリン酸エステル系可塑剤;エポキシ化大豆油などのエポキシ系可塑剤;ジ−2−エチルヘキシルアジペートなどの脂肪酸エステル系可塑剤;トリメリット酸エステル系可塑剤;ポリエステル系可塑剤から選ばれる1種以上のものが使用できる。
【0060】
上記以外に、下記化学式(1)、(2)に示すような導電性可塑剤を使用することもできる。
ROCO(AO)R (1)
(B)[(CH)OCO(AO)R][(CH)OCO(AO)R] (2)
【0061】
(式中、Rは置換基を有していてもよい炭素数2〜22の脂肪族、脂環族、芳香族あるいは複素環式炭化水素、R,R,Rは炭素数1〜15の直鎖、もしくは分岐のアルキル基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を表す。Bは硫黄原子、酸素原子、または脂肪族、脂環族あるいは芳香族炭化水素基を表す。sは1〜25の整数、m、nは1〜7の整数、kは1または2、r、pは1〜4の整数である。)
【0062】
導電性可塑剤は、上記の汎用可塑剤と併用することもできる。汎用可塑剤と併用する場合には、導電性可塑剤の添加量(X)と汎用可塑剤の添加量(Y)が下記(3)式に示す条件を満足する範囲とするのが好ましい。
30≦(X+Y)≦160,かつ 5<X<40 (3)
導電性可塑剤を使用した場合には、帯電防止剤や導電性物質を添加した場合と同様に、この合成樹脂組成物を使用して製品を製造した場合に、製品が静電気を帯電することがなく静電気帯電によりマイナスイオンの発生が抑制されることもないので、好ましいものである。
【0063】
安定剤としては、ステアリン酸バリウムなどの高級脂肪酸の金属塩;p−t−ブチル安息香酸亜鉛などのアルキル安息香酸の金属塩;リシノール酸バリウムなどの金属石鹸;トリフェニルホスファイトなどの有機ホスファイト系安定剤、ジブチル錫ジラウレートなどの錫系安定剤などが使用できる。
【0064】
界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤のいずれも使用可能であるが、ノニオン系界面活性剤が好ましい。ノニオン系界面活性剤としては、ソルビタン、グリセリンなどの多価アルコールと脂肪酸のエステル、多価アルコールと脂肪酸および二塩基酸とのエステル、あるいはこれらにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを付加した化合物や、フッ素系界面活性剤が使用できる。
【0065】
滑剤としては、ステアリン酸などの脂肪酸系滑剤、ステアリン酸アミド、メチレンビスステアロアミドなどの脂肪酸アミド系滑剤、ブチルパルミテートなどのエステル系滑剤、バリウムイソデシルホスフェートなどの有機リン酸金属塩系滑剤、ポリエチレンワックス、流動パラフィンから選ばれる1種以上の滑剤を使用できる。
【0066】
発泡剤としては、ブタン、ペンタンなどの脂肪族炭化水素;熱可塑性樹脂からなる殻に脂肪族炭化水素などの熱膨張性物質を包含させたマイクロカプセル型発泡剤、N’,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N’,N’−ジメチル−N’,N’−ジニトロソテレフタルアミド、アゾジカーボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゼンスルホニルヒドラジド、P,P’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ベンゼン−1,3−ジスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジドなどの熱分解型発泡剤などが使用できる。
【0067】
紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤から選ばれる1種以上を使用することができる。
【0068】
光安定剤としては、4−(フェニルアセトキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、トリス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)トリアジン−2,4,6−トリカルボキシレートなどのヒンダードアミン系光安定剤が使用できるものである。
【0069】
抗酸化剤としては、一般に使用されているフェノール系抗酸化剤、チオプロピオン酸エステル系抗酸化剤、脂肪族サルファイド系抗酸化剤を1種又は2種以上を使用することができる。
【0070】
充填剤としては、加工温度で溶融、分解などの物理的、化学的な変化を起こさない耐熱性に優れた無機質及び/又は有機質の充填剤であればいずれのものでも使用できる。具体例としては、炭酸マグネシウム、マグネシウム系ケイ酸塩、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、タルク、ハイドロタルサイト、酸化チタンなどの無機質充填剤のほか、架橋塩化ビニル樹脂粉末、アクリル系樹脂粉末、ポリウレタン粉末などの架橋された合成樹脂の粉末などの有機質充填剤を挙げることができる。
【0071】
着色剤としては、カーボンブラック、群青、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、酸化チタン、亜鉛華、キナクリドンレッド、ハンザイエローなど、一般に合成樹脂の着色に使用される顔料や染料であればいずれのものでも使用でき、これらは1種または2種以上を併用することもできる。
【0072】
以下に、本発明が提供する皮革状シート物の具体例について、図2により説明する。
【0073】
例えば、皮革状シート物をビニルレザーとする場合には、図2(a)に示すように、繊維質基材11上に、塩化ビニル樹脂からなる塩化ビニル樹脂層12(合成樹脂層)を積層し、該塩化ビニル樹脂層の表面に、合成樹脂溶液中に電融安定化ジルコニウを除くジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末とトルマリン粉末とを含有させたコーティング材を塗布して形成された表皮層13(合成樹脂層)を積層して構成する。
【0074】
このように、合成樹脂層(図2の場合は表皮層13)に電融安定化ジルコニウを除くジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末とトルマリン粉末とを含有させることによって、静止状態でより多くのマイナスイオンを発生させることができる。
【0075】
この際使用する合成樹脂溶液に使用される合成樹脂としては、合成樹脂層を形成する可撓性合成樹脂と同様のものが使用できるばかりでなく、一般に表面塗工に使用される塗料用の合成樹脂、例えば、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂なども使用できる。合成樹脂溶液としては、合成樹脂を溶媒に溶解させたもののほか、合成樹脂を液体中に分散させた合成樹脂分散液(エマルジョン)でもよいし、必要に応じて水酸化アルミニウム等の難燃剤、炭酸カルシウム等の充填剤等を配合するようにしてもよい。
【0076】
また、皮革状シート物を塩ビレザーとする場合に、表皮層13ではなく、塩化ビニル樹脂層12に電融安定化ジルコニウを除くジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末とトルマリン粉末とを含有させて構成することもできる。
【0077】
塩化ビニル樹脂層12は、塩化ビニル系樹脂、可塑剤、安定剤、電融安定化ジルコニウを除くジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末、トルマリン粉末、顔料、必要に応じて発泡剤、紫外線吸収剤等を均一に混練して、カレンダー加工やペースト加工にて繊維質基材11上に積層形成することができる。
【0078】
電融安定化ジルコニウを除くジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末とトルマリン粉末とを含有させるに際しては、皮革状シート物が複数の合成樹脂層を有する場合、最外層の合成樹脂層に含有させるのが、特に好ましい。最外層の合成樹脂層に含有させることにより、より多くのマイナスイオンを発生させることができるものである。
【0079】
次に、皮革状シート物をポリウレタン系合成皮革とする場合には、図2(b)に示すように、図示省略した離型紙上に、合成樹脂層を構成する電融安定化ジルコニウを除くジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末とトルマリン粉末とを含有させたポリウレタン表皮層21としての1液型ポリウレタン系樹脂溶液を塗布し、乾燥後、この合成樹脂層21の上に接着層22としての2液型ポリウレタン系樹脂溶液接着剤を塗布し、その上に繊維質基材23を積層し、その後離型紙を剥離することによって、図示したポリウレタン系合成皮革20が得られる。
【0080】
このポリウレタン系合成皮革20は、ポリウレタン表皮層21(合成樹脂層)に、電融安定化ジルコニウを除くジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末とトルマリン粉末とを含有するので、外力などを加えない静止状態で、皮革状シート物20の表面により多くのマイナスイオンを発生させることができる。
【0081】
上記ポリウレタン系合成皮革20では、ポリウレタン表皮層21に電融安定化ジルコニウを除くジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末とトルマリン粉末とを含有させたが、2液型ポリウレタン系樹脂溶液接着剤から形成されるポリウレタン接着層22に電融安定化ジルコニウを除くジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末とトルマリン粉末とを含有させるようにしてもよく、このポリウレタン系合成皮革20では、ポリウレタン表皮層21に電融安定化ジルコニウを除くジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末とトルマリン粉末とが含有されていなくても、ポリウレタン接着層22に電融安定化ジルコニウを除くジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末とトルマリン粉末とを含有させているので、皮革状シート物20の表面に多くのマイナスイオンを発生させることができる。
【0082】
また、皮革状シート物を人工皮革とする場合には、図2(c)に示すように、電融安定化ジルコニウを除くジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末とトルマリン粉末とを含有するポリウレタン系樹脂溶液を、繊維質基材31に含浸させこれを乾燥固化させて得られるものである。具体的には、電融安定化ジルコニウを除くジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末とトルマリン粉末とを含有するポリウレタン系樹脂溶液中に、繊維質基材を浸漬し、余剰のポリウレタン系樹脂溶液をニップロールにて絞液して除去し、加熱オーブンを通して乾燥固化させるか、または電融安定化ジルコニウを除くジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末とトルマリン粉末とを含有するポリウレタン系樹脂溶液を、繊維質基材上に供給し、ロールコーター、ドクターコーターと繊維質基材とのクリアランスを0に設定して、ロールコーターやドクターコーターにより絞り込むようにして繊維質基材中に含浸させ、加熱オーブンを通して乾燥固化させることにより、ポリウレタン系人工皮革が得られる。
【0083】
このような人工皮革30とした場合には繊維質基材31中に、繊維質基材と一体となって電融安定化ジルコニウを除くジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末とトルマリン粉末とを含有するポリウレタン系樹脂層32が形成されているので、外力などを加えない静止状態で、人工皮革30の表面により多くのマイナスイオンを発生させることができる。
【0084】
【実施例】
以下に本発明の皮革状シート物の実施例について説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0085】
実施例1:
下記の原料を用いた塩化ビニル樹脂コンパウンドをカレンダーにて0.15mmに圧延し、これをメリヤス(繊維質基材)に積層し塩ビレザーを作製した。
下記原料中におけるエルバイトトルマリン粉末と珪酸ジルコニウム粉末の混合比率は、エルバイトトルマリン粉末/珪酸ジルコニウム粉末≒1/3であった。
原 料
塩化ビニル樹脂 100重量部
可塑剤 70重量部
安定剤 2重量部
珪酸ジルコニウム粉末(比重4.2、粒径2μm) 11重量部
エルバイトトルマリン粉末(比重3.0、粒径3μm) 9重量部
顔料(白色顔料) 10重量部
【0086】
実施例2:
下記の原料を用いた塩化ビニル樹脂コンパウンドをカレンダーにて0.15mmに圧延し、これをメリヤス(繊維質基材)に積層し塩ビレザーを作製した。
下記原料中のエルバイトトルマリン粉末と電融安定化ジルコニウム粉末の混合比率は、エルバイトトルマリン粉末/電融安定化ジルコニウム粉末≒1/3であった。
原 料
塩化ビニル樹脂 100重量部
可塑剤 70重量部
安定剤 2重量部
電融安定化ジルコニウム粉末(比重5.6、粒径1.5μm) 8重量部
エルバイトトルマリン粉末(比重3.0、粒径3μm) 12重量部
顔料(白色顔料) 10重量部
【0087】
実施例3:
実施例1の原料のうち、電融安定化ジルコニウム粉末とエルバイトトルマリン粉末を含まない塩化ビニル樹脂コンパウンドを、実施例1と同様にカレンダーにて0.15mmに圧延し、これをメリヤス(繊維質基材)に積層し塩ビレザーを作製し、塩化ビニル樹脂層の表面に下記の原料からなるコーティング材をグラビア印刷にて乾燥重量30g/mの目付量でコーティングし、これを加熱乾燥した。
下記原料中のエルバイトトルマリン粉末と電融安定化ジルコニウム粉末の混合比率は、エルバイトトルマリン粉末/電融安定化ジルコニウム粉末≒1/5であった。
原 料
塩化ビニル−アクリル系樹脂溶液(固形分20重量%) 100重量部
電融安定化ジルコニウム粉末(比重5.6、粒径1.5μm) 2.7重量部
エルバイトトルマリン粉末(比重3.0、粒径3μm) 2.3重量部
【0088】
実施例4:
離形紙上に、下記原料よりなる1液型ポリウレタン系樹脂溶液を、乾燥重量100g/mの目付量でコーティングし、これを加熱乾燥してポリウレタン系樹脂層を形成した後、ポリウレタン系樹脂層表面に2液型ポリウレタン接着剤を、乾燥重量100g/mの目付量でコーティングし、さらにポリウレタン接着剤が半硬化の状態で起毛織布の起毛面がポリウレタン接着剤に接するように積層し、加熱乾燥した後、離形紙を剥離してポリウレタン系合成皮革を得た。
下記原料中のエルバイトトルマリン粉末と電融安定化ジルコニウム粉末の混合比率は、エルバイトトルマリン粉末/電融安定化ジルコニウム粉末≒1/5であった。
原 料
ポリウレタン系樹脂溶液 ※1 100重量部
電融安定化ジルコニウム粉末(比重5.6、粒径1.5μm) 2.7重量部
エルバイトトルマリン粉末(比重3.0、粒径3μm) 2.3重量部
希釈剤(DMF) 20重量部
希釈剤(MEK) 20重量部
顔料(ピンク) 20重量部
(※1:大日精化工業社製レザミンME−44)
【0089】
実施例5:
実施例4の起毛織布に代えて、ポリエステル繊維90%と、アクリル繊維を硫化銅で染色したアクリロニトリル−硫化銅複合繊維10%とを混綿した繊維ウェブを高圧水流で処理し、構成繊維を絡合して得た目付40g/mの導電性不織布を使用する以外は、実施例1と同様にして人工皮革を得た。
【0090】
実施例6:
実施例2の原料にカチオン系帯電防止剤ニューエレガンA(日本油脂社製)を1重量%添加した原料を使用する以外は、実施例2と同様にして塩化ビニルレザーを得た。
【0091】
比較例1:
実施例1における原料のうち、珪酸ジルコニウム粉末を除いた塩化ビニル樹脂コンパウンドを使用し、実施例1と同様にして塩ビレザーを作製した。
【0092】
比較例2:
実施例2における原料のうち、エルバイトトルマリン粉末に代えてショールトルマリン粉末を使用する以外は、実施例2と同様にして塩ビレザーを作製した。
【0093】
比較例3:
エルバイトトルマリン粉末(比重3.0、平均粒径3μm)と希土類元素を含有するモナザイト粉末(比重、平均粒径2μm)とを、エルバイトトルマリン1個に対しモナザイト粉末が1個対応するように配合し、マイナスイオン発生粉体組成物Mを得た。
【0094】
得られたマイナスイオン発生粉体組成物M、実施例1および実施例2で使用するのマイナスイオン発生粉体組成物のそれぞれを15g採取し、それぞれをポリエチレン製袋に入れて、測定用のサンプルを作製した。
【0095】
これらのサンプルについて、アロカ社製のサーベイメーター(ガイガーカウンター)を用いて放射線の放射量を測定した。その結果を表1に示す。
【0096】
【表1】
Figure 0004615138
【0097】
以上のようにして得られた実施例1〜6および比較例1,2の皮革状シート物について、マイナスイオン数と色合いについての性能評価を行い、その結果を表2に示した。
【0098】
マイナスイオン数は、IC−1000イオンカウンター(ユニバーサル企画)を使用し、測定室(温度25℃、湿度75%、無風状態、測定器以外の電気製品の電源を切った状態)で、皮革状シート物に外から力などを加えず、皮革状シート物を、表面を内側にして直径7cmの円筒状に丸め、この円筒の一端にイオン数測定器の空気吸入口が沿うようにして測定した数値である。
【0099】
これら実施例及び比較例から明らかなように、電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末と、トルマリン粉末とを合成樹脂層に含有させることにより、静止状態でも確実にマイナスイオンを発生する皮革状シート物を得られることが確認できた。
【0100】
また、エルバイトトルマリン粉末を用いることで、任意の顔料を合成樹脂層に含有させることによって、色合いの淡いものから農色のものまで自由に設計できることが確認できた。
【0101】
【表2】
Figure 0004615138
【0102】
【発明の効果】
以上、実施の形態とともに詳細に説明したように、本発明の請求項1記載の皮革状シート物によれば、繊維基材にトルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)100重量部に対して、珪酸ジルコニウムの粉末(比重B、平均粒子径b)が、100Bb/3Aa〜1000Bb/Aa重量部配合されてなるマイナスイオン発生粉体組成物を含有する合成樹脂組成物が塗布若しくは含浸され、該合成樹脂組成物が固化されてなる合成樹脂層を少なくとも1層有しているため、表1に示されるようにマイナスイオン発生数が多く、トルマリンのマイナスイオン発生機能が大幅に向上されているものである。
【0103】
また、本発明の請求項2記載の皮革状シート物によれば、、繊維基材にトルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)100重量部に対して、電融安定化ジルコニウム粉末(比重C、平均粒子径c)を25Cc/Aa〜1000Cc/Aa重量部配合されてなるマイナスイオン発生粉体組成物を含有する合成樹脂組成物が塗布若しくは含浸され、該合成樹脂組成物が固化されてなる合成樹脂層を少なくとも1層有しているため、他のジルコニウム化合物の粉末を使用した場合よりもトルマリンのマイナスイオン発生機能をより大きく向上させることができ、したがって、他のジルコニウム化合物よりも少量で、より多くのマイナスイオンを発生させることができる。
このことは、実施例1〜2を見れば明らかである。
【0104】
さらに、本発明の請求項3記載の皮革状シート物によれば、前記皮革状シート物に使用されるトルマリン粉末を、エルバイトトルマリンを微粉砕したものが50重量%以上含まれるもので構成するようにしたので、エルバイトトルマリン粉末は光の散乱によってほぼ白色を呈するものであることから、任意の顔料を含有させて淡色のものから農色のものまで色合いを自由に設計することができファッション性に優れたものである。
【0105】
また、本発明の請求項4記載の皮革状シート物によれば、繊維質基材として帯電防止剤や導電性物質により、帯電防止化または導電化されたものを使用することにより、湿度が低く静電気帯電の起こりやすい環境下(例えば冬場)であっても、マイナスイオンを効果的に発生する皮革状シート物が得られるものである。
【0106】
また、本発明の請求項5記載の皮革状シート物によれば、繊維質基材に塗布若しくは含浸される合成樹脂組成物が帯電防止剤または導電性物質を含有して帯電防止化または導電化されたものを使用することにより、皮革状シート物が静電気に帯電することがなく、湿度が低く静電気帯電の起こりやすい環境下(例えば冬場)であっても、マイナスイオンが効果的に発生する皮革状シート物が得られるものである。
【0107】
また、本発明のマイナスイオン発皮革状シート物においては、希有元素を含有する鉱石を使用しておらず、放射線の放射量は極めて微量であり、人体に対して安全であり、しかも人体に対して新陳代謝の促進、血行促進、鎮痛、快眠、鎮咳、制汗、食欲増進、血圧降下、疲労防止等の効果があるマイナスイオンが多量に発生するところに特徴があるものである。
【0108】
このことは、実施例1、実施例2で使用するマイナスイオン発生粉体組成物および比較例3のマイナスイオン発生粉体組成物の対比から明らかなように、本発明のマイナスイオン発生粉体組成物の放射線量は、実施例1では0.09μSV/hr、実施例2では0.06μSV/hrであり、これは1年間に換算するとそれぞれ0.79ミリSV/年、0.53ミリSV/年となり、一方、比較例3のモナザイト粉末を含有するマイナスイオン発生粉体組成物Mは0.75μSV/hrであり、同様に1年間に換算すると6.57ミリSV/年となる。
【0109】
国際放射線防護委員会(ICRP)は、一般人については、実効線量当量の限度として1年間について1.0ミリSVとすることを勧告している。本発明のマイナスイオン発生皮革状シート物が、人体に対して安全であるのに対して、モナザイトを含有するマイナスイオン発生粉体組成物Mを使用したマイナスイオン発生皮革状シート物は、国際放射線防護委員会勧告の一般人についての実効線量当量の限度を超える放射線を放射しているので、人体に対しての安全性に懸念があることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の皮革状シート物について、マイナスイオン測定方法の説明図である。
【図2】本発明の皮革状シート物の、一実施例の形態にかかる横断面図である。
【符号の説明】
1 皮革状シート物
2 イオン測定器
3 空気吸入口
10 塩ビレザー(皮革状シート物)
11 繊維質基材
12 塩化ビニル樹脂層(合成樹脂層)
13 表皮層(合成樹脂層)
20 ポリウレタン系合成皮革(皮革状シート物)
21 ポリウレタン表皮層(合成樹脂層)
22 接着層(合成樹脂層)
23 繊維質基材
30 人工皮革皮革状シート物
31 繊維質基材
32 ポリウレタン系樹脂層(合成樹脂層)

Claims (5)

  1. 繊維質基材に合成樹脂組成物を塗布若しくは含浸させ、該合成樹脂組成物が固化されてなる合成樹脂層を少なくとも1層有してなる皮革状シート物において、前記合成樹脂組成物中に、トルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)と珪酸ジルコニウムの粉末(比重B、平均粒子径b)との混合粉末であって、トルマリン粉末100重量部に対し珪酸ジルコニウムの粉末を下記(1)式に示される量配合してなるマイナスイオン発生粉体組成物を含有させたことを特徴とするマイナスイオン発生皮革状シート物。
    100Bb/3Aa〜1000Bb/Aa重量部 (1)
  2. 繊維質基材に合成樹脂組成物を塗布若しくは含浸させ、該合成樹脂組成物が固化されてなる合成樹脂層を少なくとも1層有してなる皮革状シート物において、前記合成樹脂組成物中に、トルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安定化ジルコニウム粉末(比重C、平均粒子径c)との混合粉末であって、トルマリン粉末100重量部に対し電融安定化ジルコニウム粉末を下記(2)式に示される量で配合してなるマイナスイオン発生粉体組成物を含有させたことを特徴とするマイナスイオン発生皮革状シート物。
    25Cc/Aa〜1000Cc/Aa重量部 (2)
  3. 前記トルマリン粉末が、リチア電気石を微粉砕したものを50重量%以上含むものである請求項1または2項に記載のマイナスイオン発生皮革状シート物。
  4. 繊維質基材が帯電防止剤や導電性物質により、帯電防止化または導電化されたものである請求項1から3のいずれか1項に記載されたマイナスイオン発生皮革状シート物。
  5. 合成樹脂組成物が帯電防止剤または導電性物質を含有してなる請求項1から3のいずれか1項に記載されたマイナスイオン発生皮革状シート物。
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