JPH11279445A - 塗 料 - Google Patents

塗 料

Info

Publication number
JPH11279445A
JPH11279445A JP8740998A JP8740998A JPH11279445A JP H11279445 A JPH11279445 A JP H11279445A JP 8740998 A JP8740998 A JP 8740998A JP 8740998 A JP8740998 A JP 8740998A JP H11279445 A JPH11279445 A JP H11279445A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
paint
resin
synthetic resin
dispersant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8740998A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Imamura
弘 今村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON HANEKKU KK
Nippon Hanekku KK
Original Assignee
NIPPON HANEKKU KK
Nippon Hanekku KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON HANEKKU KK, Nippon Hanekku KK filed Critical NIPPON HANEKKU KK
Priority to JP8740998A priority Critical patent/JPH11279445A/ja
Publication of JPH11279445A publication Critical patent/JPH11279445A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 身近にある物の表面を塗装するだけでマイナ
スイオン生成体に変えられ、身近で簡単にマイナスイオ
ン生成体を作り出すことができ、さらに表面塗装を施す
ことであらゆる物質をマイナスイオン生成材料に変換で
きるようにする。 【解決手段】 合成樹脂塗料に粒径0.5μ〜50μの
電気石粉と分散剤を配合して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面を保護する目
的等で被装物表面に塗布する塗料に係り、特に、マイナ
スイオンを生成する塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】マイナスイオンは、人体の精神衛生上に
好影響を与えることが一般に知られている。このマイナ
スイオンは、樹木の生い茂った森林の中、滝壺周辺、海
辺等に多く存在しており、このような場所に行くと爽や
かさを満喫でき、気分が壮快になることは、我々がよく
経験するところである。このため、近年、精神衛生学
上、都会生活における種々のストレスを解消するために
森林浴を行うことが効果的であるといったことが言われ
るようになっている。これは、正にマイナスイオンの作
用である。このマイナスイオンは、我々の生活環境にお
いても皆無ではなく、微量ながら存在している。しか
し、マイナスイオンの存在は、森林の中等のように多く
存在することがなく、爽やかな状態を作り出すほどでは
ない。また、このマイナスイオンは、呼吸することによ
って体内に取り入れたり、皮膚を通して体内に作用させ
ることが有効である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】マイナスイオン(負イ
オン)は、中性原子,分子,遊離基などが1個以上の電
子を得ることによって生成される。すなわち、電子親和
力が正である中性粒子が遅い電子を捕獲するか、電子を
捕獲した分子が解離して電子親和力が正である原子,遊
離基などが負イオンとなるか、励起原子,分子などから
電子移動反応により電子を捕獲するかして生成される。
実際には、負イオンの生成は、実験室レベルでイオン交
換器等を用いて行われているが、一般的には行われてお
らず、生活空間に簡単に負イオンを生成することが難し
い状態であった。
【0004】本発明の目的は、身近にある物の表面を塗
装するだけでマイナスイオン生成体に変えられ、身近で
簡単にマイナスイオン生成体を作り出すことができ、さ
らに表面塗装を施すことであらゆる物質をマイナスイオ
ン生成材料に変換できるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願請求項1に記載の発
明に係る塗料は、合成樹脂塗料に粒径0.5μ〜50μ
の電気石粉と分散剤を配合して構成したものである。こ
のように構成することにより、本願請求項1に記載の発
明によると、身近にある物の表面を塗装するだけでマイ
ナスイオン生成体に変えられ、身近で簡単にマイナスイ
オン生成体を作り出すことができ、さらに表面塗装を施
すことであらゆる物質をマイナスイオン生成材料に変換
することができる。
【0006】本願請求項2に記載の発明に係る塗料は、
電気石粉の配合量を、合成樹脂塗料の樹脂成分1に対し
て1.0〜6.0の重量比で配合するようにしたもので
ある。このように構成することにより、本願請求項2に
記載の発明によると、塗布する対象物、物品を構成する
材料に応じてマイナスイオンの生成量を自由に選択する
ことができる。
【0007】本願請求項3に記載の発明に係る塗料は、
配合する分散剤の配合量を、合成樹脂塗料100に対し
0.1〜5.0の重量比で配合するようにしたものであ
る。このように構成することにより、本願請求項3に記
載の発明によると、分散剤を配合しているため電気石粉
が塗料内に均一に分散され、電気石に生じるイオン分極
が電気石粉の接触によって打つ消されるのを防止するこ
とができ、分散剤の配合量を調整することによって電気
石粉の分散効率を自由に調整でき、マイナスイオンの生
成量を自由に調整することができる。
【0008】本願請求項4に記載の発明に係る塗料は、
配合する分散剤を、カチオン型分散剤、アニオン型分散
剤、非イオン系分散剤、両性イオン系分散剤のいずれか
1つにするか、又はカチオン型分散剤、アニオン型分散
剤、非イオン系分散剤、両性イオン系分散剤の中から2
つ以上を選択して混合した混合物としたものである。こ
のように構成することにより、本願請求項4に記載の発
明によると、電気石粉を塗料内に均一に分散させるのに
最適な分散剤を選択することができ、選択した分散剤の
種類によって任意に電気石粉を塗料内に均一に分散させ
ることができ、分散させる電気石粉の量に応じてマイナ
スイオンの生成を確実に行うことができる。
【0009】本願請求項5に記載の発明に係る塗料は、
合成樹脂塗料を、ニトロセルロースラッカーで構成する
ようにしたものである。このように構成することによ
り、本願請求項5に記載の発明によると、スプレー塗装
が可能となり、しかも簡単な装置(コンプレッサーとス
プレーガン)で塗装することができ、身近にある日用雑
貨の表面にスプレーするだけで日用雑貨の表面に優れた
光沢を得ることができて、身近にある日用雑貨をマイナ
スイオン生成体に変えることができる。
【0010】本願請求項6に記載の発明に係る塗料は、
合成樹脂塗料を、フタル酸樹脂塗料で構成するようにし
たものである。このように構成することにより、本願請
求項6に記載の発明によると、室内の木部を塗装した
り、建築物や鉄鋼構造物の上塗り、家庭用塗料として用
いることができるので、室内の身近な場所を即座にマイ
ナスイオン生成体に変えることができる。
【0011】本願請求項7に記載の発明に係る塗料は、
合成樹脂塗料を、アミノアルキド樹脂塗料で構成するよ
うにしたものである。このように構成することにより、
本願請求項7に記載の発明によると、室内に置く鋼製家
具、電化製品、日用雑貨の表面塗装に用いることがで
き、室内の身近な場所にマイナスイオン生成体を設置す
ることができる。
【0012】本願請求項8に記載の発明に係る塗料は、
合成樹脂塗料を、エポキシ樹脂塗料で構成するようにし
たものである。このように構成することにより、本願請
求項8に記載の発明によると、耐水性を要求されるもの
や、チューブ、缶コーティングの表面塗装に用いること
ができ、室内の身近なものをマイナスイオン生成体にす
ることができる。
【0013】本願請求項9に記載の発明に係る塗料は、
合成樹脂塗料を、ビニル樹脂塗料で構成するようにした
ものである。このように構成することにより、本願請求
項9に記載の発明によると、屋内のコンクリート、モル
タル、石綿スレートなどの吸収面に塗布することにより
屋内にマイナスイオンを生成することができる。
【0014】本願請求項10に記載の発明に係る塗料
は、合成樹脂塗料を、ポリウレタン樹脂塗料で構成する
ようにしたものである。このように構成することによ
り、本願請求項10に記載の発明によると、木工、金
属、ゴム、皮革などに塗布することができ、身近にある
ものをマイナスイオン生成体にすることができる。
【0015】本願請求項11に記載の発明に係る塗料
は、合成樹脂塗料を、不飽和ポリエステル樹脂塗料で構
成するようにしたものである。このように構成すること
により、本願請求項11に記載の発明によると、家具、
楽器、合板などに塗布することができ、身近にあるもの
をマイナスイオン生成体にすることができる。
【0016】本願請求項12に記載の発明に係る塗料
は、合成樹脂塗料を、アクリル樹脂塗料で構成するよう
にしたものである。このように構成することにより、本
願請求項12に記載の発明によると、電気製品・建材・
自動車などの工業用から屋内(室内)塗装などの建築用
に塗布することができ、室内製品・室内建材・内装に用
いることにより室内に大量のマイナスイオンを生成する
ことができる。
【0017】本願請求項13に記載の発明に係る塗料
は、合成樹脂塗料を、フッ素樹脂塗料で構成するように
したものである。このように構成することにより、本願
請求項13に記載の発明によると、耐熱性、耐薬品性、
非粘着性、耐汚染性を要求される金属製品の表面に塗布
することができ、室内製品に用いることにより室内に大
量のマイナスイオンを生成することができる。
【0018】本願請求項14に記載の発明に係る塗料
は、合成樹脂塗料を、けい素樹脂塗料で構成するように
したものである。このように構成することにより、本願
請求項14に記載の発明によると、耐候性、耐熱性、耐
薬品性を必要とする製品の表面に塗布することができ、
室内製品に用いることにより室内に大量のマイナスイオ
ンを生成することができる。
【0019】本願請求項15に記載の発明に係る塗料
は、合成樹脂塗料を、フェノール樹脂塗料で構成するよ
うにしたものである。このように構成することにより、
本願請求項15に記載の発明によると、床、家具、木工
製品の表面に塗布するのに適しており、塗料を塗布した
材料を室内に露出する製品の材料として用いることによ
り室内に大量のマイナスイオンを生成することができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る塗料の実施の
形態について説明する。本発明に係る塗料の第1の実施
の形態は、合成樹脂塗料に粒径0.5μ〜50μの電気
石粉と分散剤を配合して構成したものである。
【0021】塗料は、被塗物の表面に塗り付けて、乾燥
した後は、 被塗物表面に固く付着して容易に剥がれないこと 連続した被膜を形成して、水、各種のイオン、酸素な
どの透過しにくい膜を形成して、被塗物表面を保護する
こと 被膜が適度の硬さと伸び、弾性をもっており、少々の
外力が加わっても、剥がれたり、変形したりせず、ま
た、日光を受けたり、水や油など外界からの付着物によ
って、色、艶、強度、付着などが容易に劣化しないこと
が要求されている。 このような塗料には、塗膜形成要素と塗膜形成助要素と
がある。塗膜形成要素は、塗膜となる成分で、主要素と
副要素とに分けられる。主要素は、ポリマー,オリゴマ
ーで、塗膜の主体となるもので、副要素は、塗膜として
十分でない場合に添加する可塑剤(適度の撓み性や伸び
を与える)などの改質剤である。
【0022】塗膜形成助要素は、塗膜形成要素を構成す
る主要素であるポリマーを塗装に適当な状態(流動性な
ど)にするために添加する溶剤類、顔料を分散する分散
媒のことである。塗膜は、塗膜形成要素によって形成さ
れるが、塗膜形成要素を構成する主要素であるポリマー
は、それ単体では塗装に適当な状態(流動性など)にな
っておらず、塗膜形成助要素を配合して、溶剤に溶解
し、あるいは分散させるなどして塗装に適当な状態(流
動性など)にしている。この塗膜形成助要素は、大部分
が有機溶剤である。溶剤には、単独でポリマー,オリゴ
マーなどの対象樹脂を完全に溶解する能力のある真溶剤
と、それ自体は溶解力はないが真溶剤とある比率で共存
するときに真溶剤の溶解性を向上する助溶剤と、単独で
はポリマー,オリゴマーなどの対象樹脂を溶解する能力
がないがコストおよび粘度の低下、塗り重ね時の溶解力
の調整、共存する他樹脂類の溶解相溶性向上の機能をも
つ希釈剤かある。分散媒は、顔料の分散を助けるための
分散剤のことで、添加剤の一種である。この添加剤は、
分散媒の他に流動性を調整するレオロジー調節剤等があ
る。
【0023】合成樹脂塗料は、石油を原料として合成さ
れた樹脂を溶剤類で溶解(又は希釈)して構成したもの
である。この合成樹脂塗料には、塗料よりその乾燥過程
を経て形成される乾燥塗膜に再び熱を加えることによ
り、高分子樹脂の熱運動によりその分子間力が弱まりあ
る温度において流動挙動を示す熱可塑性塗料と、乾燥設
計時に与えられた条件下に塗膜内の立体的な強固な化学
結合を形成し、熱による流動性を示さない熱硬化性塗料
とがある。
【0024】第1の実施の形態は、合成樹脂塗料に粒径
0.5μ〜50μの電気石粉が配合してある。この電気
石は、近年、外部電界が存在している限り正電荷の中心
と負電荷の中心とが自発的に電気分極を有する固体誘電
体として発見された天然に産する鉱物(トルマリン鉱
石)である。この電気石を粉砕して粒径0.5μ〜50
μの粉状にした電気石粉が合成樹脂塗料に混合されてい
る。一般に、誘電体は、電気の不良導体であり、外部電
界を加えると、原子や分子内電子の分布が電界の方向に
偏ったり、イオン間の相違的位置が変化したりして、双
極子モーメントが誘発される。このように双極子モーメ
ントが誘発される状態を電気分極と称している。すなわ
ち、固体が電界の中に置かれると、それを構成している
原子・イオンまたは分子の電子状態が変化し、双極子モ
ーメントが誘発され、この電子分極による双極子モーメ
ントは、電界の時間的変化に対して速やかに追従し、共
鳴吸収は可視部または紫外部の光に対して初めて現れ
る。
【0025】この電気石(トルマリン)は、酸化化合物
の形態を有しており、三方又は六方の異極反面像族に属
し、この異極像は上下非対象である。化学式は複雑で、
代表的な組成構成は、Fe2 3 (3.0重量%),C
aO(0.2重量%),Na2 O(0.5重量%),K
2 O(0.1重量%),SiO2 (38.5重量%),
Al2 3 (35.9重量%),B2 3 (8.1重量
%)、残部が不純物(例えば、リチウム等の微量元素)
である。そして、この電気石(トルマリン)は、結合す
る金属元素(Mg,Fe,Li,Al等)の種類によっ
て赤、緑、青、黒等の多彩な色を示している。現存する
電気石(トルマリン)は、黒い色をしたショール(俗
に、黒トルマリン)と称するものが最も大量に産出され
る。このショールの各組成の重量比は、Na(2.18
wt%),Fe(15.91wt%),Al(15.3
7wt%),B(3.08wt%),Si(16.00
wt%),O(47.08wt%),H(0.38wt
%)となっているものが多い。
【0026】このような構成を有する電気石(トルマリ
ン)は、異極性結晶(イオン結晶)で、通常の状態で永
久双極子モーメントを持っているが、自然の状態では、
空気中の電荷が分極を打ち消すように付着しているので
外部にモーメントを生じない。この電気石は、電界をか
けるとイオン状態が変化し、双極子モーメントが誘発さ
れイオン分極が生じる。このイオン分極は、電気石のよ
うなイオン性をもつ結晶に特有であって、正イオンと負
イオンとの相対的位置が電界の作用によって変化するこ
とによって生ずるものである。そして、イオンの振動に
対する共鳴吸収は、赤外部に起こるから、イオン分極は
可視光以上の振動数を持つ電磁波によっては誘発されな
い。しかし、赤外光以下の振動数に対しては、イオン分
極は普通分極より大きい。また、共鳴領域が低周波の電
磁波に対してイオン電極は一定である。この電気石は、
電場がゼロでも分極(自発分極)が存在する(通常の状
態で永久双極子モーメントを持っている)が、自然の状
態では、空気中の電荷が分極を打ち消すように付着して
いるので外部にモーメントを生じない(表面電荷はゼロ
になっている)。
【0027】このような電気石(トルマリン)は、わず
かな温度差や圧力を加えるだけで結晶表面に電荷が発生
することが既に知られている。温度差によって生じる電
荷が、焦電気(ピロ電気)で、圧力を加えることで生じ
る電荷が圧電気である。このように、電気石に熱が与え
られる(人為的または自然)ことによって結晶表面に帯
電することを焦電効果、電気石に空気摩擦等のわずかな
衝撃が加えられることによって結晶表面に帯電すること
を圧電効果と称している。焦電効果の場合、100℃〜
200℃でその効果が最大となり、温度10℃上昇する
ごとにの効果が倍になる。
【0028】トルマリン鉱石の状態の電気石は、粒径が
0.5μ〜50μ(最適には、1.2μ〜20.0μ)
に粉砕して粉状にし、合成樹脂塗料に混合する。この合
成樹脂塗料に混合する電気石粉の粒径を0.5μ〜50
μとしたのは、電気石粉の粒径が0.5μよりも小さい
と、混合する際に粉状の電気石が舞い上がって旨く混合
できないことと、0.5μの粒径がマイナスイオンの生
成を効率よくする最小の粒径であるからで、電気石粉の
粒径の最大を50μとしたのは、これ以上大きい粒径だ
と電気石粉を混合した量に応じたマイナスイオンの生成
効率が悪くなるからである。なお、電気石粉の粒径は、
実際には1.2μ〜20.0μにするのが好適である。
【0029】粉状の電気石は、アルミ粉などと異なり、
粉状の電気石を液状の合成樹脂塗料に入れて撹拌羽のよ
うなもので撹拌しただけでは砂に水を含ませたようにな
ってしまい合成樹脂塗料と混合されない。したがって、
粉状の電気石の合成樹脂塗料への混合は、特殊な混合方
法、例えば、ボールミル等で、粉状の電気石を擦り潰す
ように合成樹脂塗料に粉状の電気石を混ぜ合わせていく
(粉状の電気石に合成樹脂塗料を擦り込むようにするこ
と)ように混合する際に圧力を掛けて練り込む方法をと
る必要がある。このように粉状の電気石に合成樹脂塗料
を擦り込むように混ぜ合わせることにより、電気石粒の
表面に形成されている小さな凹凸の隙間に塗料が満遍な
く入り込み、合成樹脂塗料中に入り込んだ電気石粒(電
気石粉)が合成樹脂塗料内で安定して保持されるため、
電気石粒(電気石粉)が合成樹脂塗料の表面に浮き上が
ったり、合成樹脂塗料の下に沈んでしまうというような
ことをなくすことができる。この塗料は、合成樹脂塗料
に粒径0.5μ〜50μの電気石粉を混合して構成され
るが、電気石粉が合成樹脂塗料に混合しても均一に混合
しない場合や、沈殿してしまうような場合には、塗料に
分散剤を用いるとよい。
【0030】このように合成樹脂塗料に粒径0.5μ〜
50μの電気石粉と分散剤を配合して構成した塗料は、
建築材料(板材、壁材等)の表面、製品を構成する材料
の表面、既成の製品の外面に塗布するものであるが、そ
の塗布方法は、どのような方法でも良いが、製造効率を
考慮するとスプレーガンを用いて吹き付ける方法が最適
である。また、本発明に係る塗料は、液体塗料に電気石
粉を配合しているのでスプレーガンによって吹き付ける
のに適した状態になっている。
【0031】このように塗料を建築材料(板材、壁材
等)の表面、製品を構成する材料の表面、既成の製品の
外面に塗布すると、塗布した建築材料(板材、壁材等)
の表面、製品を構成する材料の表面、既成の製品の外面
の周辺にマイナスイオンを発生させるメカニズムは、電
気石粉が混合された塗料を建築材料(板材、壁材等)の
表面、製品を構成する材料の表面、既成の製品の外面に
塗布すると、建築材料(板材、壁材等)の表面、製品を
構成する材料の表面、既成の製品の外面に電気石粉が貼
付された状態となり、この電気石粉に空気摩擦、身体に
接触したときの摩擦等のわずかな衝撃が加えられたり、
塗料に混合された電気石粉に外界に存在する可視光線が
照射される(熱が加えられる)ことによって、電気石
(結晶体)に正イオンと負イオンとの相対的位置が変化
するイオン分極が生じ、このイオン分極が生じることに
よって、電気石(結晶体)に双極子モーメントが誘発さ
れ、空気中の電荷が分極を打ち消すように付着している
状態から、表面に付着していた分極を打ち消すような電
荷が離れ、表面電荷がマイナスに転じ、電気石の表面か
らマイナスの電荷が放出され、プレート1の周囲にある
気体が電気石の表面から放出されたマイナスの電荷を捕
獲してマイナスイオン化することである。
【0032】電気石粉を配合する場合、合成樹脂塗料に
単純に配合してもマイナスイオンの生成が十分ではな
い。これは合成樹脂塗料に配合された電気石粉が互いに
接触して配合された電気石の割に分極数が少なくマイナ
スイオン生成作用が小さくなることによると考えられ
る。本発明においては、分散剤を配合することによって
各電気石粉間に合成樹脂塗料を介在させて各電気石粉が
互いに接触するのを防止して多くの電気石粉がマイナス
イオン生成作用を行えるようにしてある。また、電気石
粉を合成樹脂塗料に配合してあり、この合成樹脂塗料を
被塗装物に塗布した場合、塗布した合成樹脂塗料が乾燥
固化する際に合成樹脂塗料が収縮を起し、この合成樹脂
塗料の収縮力が電気石への加圧となる。この合成樹脂塗
料の収縮力は、電気石へ常時圧力を加えることになり、
このように電気石に常時圧力が加えられることによって
電気石が分極を生じ、電気石の極に電荷(圧電気)が生
じ、電気石の結晶表面に帯電(圧電効果)し、この結晶
表面に帯電した電荷によって空気中の水分が分解されマ
イナスイオンを生じさせることになる。
【0033】このように本実施の形態によれば、身近に
ある物の表面を塗装するだけでマイナスイオン生成体に
変えられ、身近で簡単にマイナスイオン生成体を作り出
すことができ、さらに表面塗装を施すことであらゆる物
質をマイナスイオン生成材料に変換することができる。
【0034】本発明に係る塗料の第2の実施の形態は、
合成樹脂塗料に混合される粒径0.5μ〜50μの電気
石粉の配合量を、合成樹脂塗料の樹脂成分1に対し1.
0〜6.0の重量比で混合したものである。電気石粉の
配合量を、合成樹脂塗料の樹脂成分との重量比で樹脂成
分1に対し1.0以上としたのは、電気石粉の配合量が
合成樹脂塗料の樹脂成分との重量比で樹脂成分1に対し
1.0を下回った量では、期待する量のマイナスイオン
を生成することができないからである。また、合成樹脂
塗料の樹脂成分との重量比で樹脂成分1に対し6.0以
下としたのは、電気石粉の配合量が合成樹脂塗料の樹脂
成分との重量比で樹脂成分1に対し6.0を超えて混合
してもマイナスイオンを生成する量を増加することがな
いからである。
【0035】合成樹脂塗料に混合される粒径0.5μ〜
50μの電気石粉の配合量を、合成樹脂塗料の樹脂成分
(不揮発分)1に対し1.0〜6.0の重量比で混合す
るというのは、全体を100重量%とした場合、合成樹
脂塗料(50〜18重量%)の樹脂成分25〜9重量%
に対し、電気石粉25〜54重量%混合することであ
る。
【0036】本発明に係る塗料の第3の実施の形態は、
分散剤の配合量を、合成樹脂塗料100に対し0.1〜
5.0の重量比で配合したものである。分散剤の配合量
を、合成樹脂塗料100に対し重量比で0.1以上とし
たのは分散剤の配合量が合成樹脂塗料100に対し重量
比で0.1を下回った量では、電気石粉の分散が十分で
なく、期待する量のマイナスイオンを生成することがで
きないからで、合成樹脂塗料100に対し重量比で5.
0以下としたのは分散剤の配合量が合成樹脂塗料100
に対し重量比で5.0を配合すれば電気石粉の分散が十
分であり、分散剤を合成樹脂塗料100に対し重量比で
5.0を超えて配合しても電気石粉を分散に寄与するこ
とがないからである。
【0037】本発明に係る塗料の第4の実施の形態は、
分散剤を、カチオン型分散剤、アニオン型分散剤、非イ
オン系分散剤、両性イオン系分散剤のいずれか1つで、
またはカチオン型分散剤、アニオン型分散剤、非イオン
系分散剤、両性イオン系分散剤の中から選択した2以上
の混合物で構成したものである。分散剤は、分散するべ
き物質を細かく解き分散媒中に懸濁するのを助ける分散
媒の成分で、固−液界面に吸着して界面の性質を著しく
変化させる性質を有した界面活性剤の一種である。すな
わち、分散剤は、界面活性剤の下位概念である。カチオ
ン型分散剤は、陽イオン分散剤とも称され、水溶液にお
いてイオンに解離し、分散性を示す原子団がカチオンと
なる分散剤で、アニオン型活性剤は、陰イオン分散剤と
も称され、水溶液中でイオンに解離し、分散性を示す部
分がアニオンとなるような分散剤で、非イオン系活性剤
は、水溶液中でイオンに解離することなく分散性を示す
分散剤で、両性イオン系分散剤は、2種類の性質を同時
に備えた分散剤である。
【0038】本発明に係る塗料の第5の実施の形態は、
合成樹脂塗料を、ニトロセルロースラッカーで構成した
ものである。ニトロセルロースラッカーは、セルローズ
(〔C6 7 2 (OH)3 〕n )を硝酸(HNO3
・硫酸(H2 SO4 )の混酸で処理して作られるもの
で、未反応の水酸基の残っている二硝酸エステル(ニト
ロセルローズ)が用いられ、硝化度(分子構造に有する
3つの水酸基に混酸を作用して生ぜしめるエステル化の
程度)が低い(チッ素含有量が低い)ほど熱可塑性とな
り、溶解性もよくなる性質を有している。このニトロセ
ルロースラッカーは、揮発乾燥で乾燥が速く、スプレー
塗装ができる特徴を有している。
【0039】本発明に係る塗料の第6の実施の形態は、
合成樹脂塗料を、フタル酸樹脂塗料で構成したものであ
る。フタル酸樹脂塗料は、熱硬化性塗料で、塗料用アル
キド樹脂をバインダーとして溶剤を配合して構成したも
のである。フタル酸樹脂塗料を構成するアルキド樹脂
は、多塩基酸(2つ以上のカルボキシル基をもつ、無水
フタル酸,アヂピン酸など)と多価アルコール(グリセ
リン,ペンタエリトリットなど)の縮合によって得られ
る樹脂で、一般には多塩基酸にフタル酸を用い、これに
油脂(多価アルコールと脂肪酸からなる)を縮合させた
油変性アルキド樹脂を指す。無水フタル酸樹脂は油脂と
よく混ざるところから含まれる油脂の量(油長)と種類
によっていろいろな樹脂が作られる。短油性、中油性の
アルキド樹脂は、そのままでは乾燥しないので他の樹脂
を混合したり、これに若干の反応を伴う変性をして乾燥
させる。この混合や変性は、単に乾燥させるだけの手段
ではなく、選択の幅を広げ、他の樹脂との相乗効果によ
って、より高性能の広範囲の用途を得ることができる。
アルキド樹脂の自然乾燥のメカニズムは、酸化重合によ
り二重結合が単結合に変化し(この反応により結合のエ
ネルギー準位の変化があり)、重合が熱として大気に放
出することによって行われる。
【0040】本発明に係る塗料の第7の実施の形態は、
合成樹脂塗料を、アミノアルキド樹脂塗料で構成したも
のである。アミノアルキド樹脂は、アミノ化合物(メラ
ミン、グアナミン、尿素)とホルムアルデヒト(ホルマ
リン)を付加反応させ、その付加生成物(メチロール化
合物)アルコールで変性したもの(アミノ樹脂)で、塗
料用樹脂としてはメラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹
脂、尿素樹脂がある。アルコールで変性するのは、塗料
用樹脂として必要な相溶性や溶解性を向上させるためで
ある。この変性用アルコールとしては、メチルアルコー
ル、イソブチルアルコール、ブチルアルコールかどが使
用される。このようにアミノアルキド樹脂塗料は、アミ
ノ基(−NH2 )をもつ樹脂の総称で(アミノ樹脂)、
塗料用のメラミン樹脂は、メラミンとホルムアルデヒド
の付加生成物(メチロール化合物)アルコールで変性し
たもので、硬くて脆いといった特性から、この樹脂だけ
で塗料化することはできず、アルキド樹脂を加えたメラ
ミン変性アルキド樹脂に溶剤を配合した塗料が一般的に
メラミン樹脂塗料といわれている。このアミノアルキド
樹脂塗料は、屋内外用塗料、家電製品、車輌、農機具、
金属装飾品、カメラ、ミシン、事務用機器、金属用印刷
インキに用いられる。
【0041】アミノアルキド樹脂塗料に類似した塗料
で、木工用途料として重要な酸硬化型アミノアルキド樹
脂塗料がある。この酸硬化型に使用されるアミノ樹脂
は、ブタノール変性の尿素またはメラミン樹脂で、短油
性アルキド樹脂と組合わされる。酸硬化剤は、塩酸のア
ルコール液や有機スルホン酸(パラトルエンスルホン酸
など)が使われる。この酸硬化形アミノアルキド樹脂塗
料は、中油性アルキドとエーテル化尿素樹脂よりなり、
使用に際して塩酸あるいはP−トルエンスルフォン酸の
ような尿素樹脂に対する硬化触媒を加えて使用する。こ
の酸硬化形アミノアルキド樹脂塗料は、可使時間(塗装
可能な時間)が比較的長いにも拘らず塗装され溶剤の揮
発に伴い急速に硬化し光沢、肉持ちの極めて良好な塗料
である。構成成分中のアルキド樹脂は、可塑剤的機能が
あり長期の経時にも塗膜ワレを生じないという特性を有
している。
【0042】本発明に係る塗料の第8の実施の形態は、
合成樹脂塗料を、エポキシ樹脂塗料で構成したものであ
る。エポキシ樹脂は、エピクロルヒドリンとビスフェノ
ールAをアルカリ雰囲気で反応させることによって生成
する化合物で、1分子中にエポキシ基を2個以上と水酸
基を持つものである。このエポキシ樹脂塗料は、エポキ
シ基及び水酸基を利用した熱硬化型塗料で、種々の素材
への接着性に優れ塗膜は強靭で耐薬品性、耐摩耗性、電
気絶縁性、2次加工性が良いが耐候性の面で変色・チョ
ーキングの傾向を有している。エポキシ樹脂は、そのま
までは乾燥することがなく単独で使用されることはな
い。このエポキシ樹脂を塗料用の樹脂にするため3つの
方法が採られる。
【0043】1つは、加熱乾燥型といわれるもので、硬
化用樹脂(架橋樹脂)としてメラミン樹脂、フェノール
樹脂などの熱硬化性樹脂を加え加熱乾燥させる方法であ
る。この加熱乾燥型エポキシ樹脂の種類には、高温焼付
型(180℃〜200℃),高温焼付型(160℃〜1
80℃),中温焼付型(140℃〜160℃)がある。
高温焼付型(180℃〜200℃)は、エポキシ樹脂に
高分子エポキシ樹脂(分子量3000)を75%,補強
樹脂としてフェノール樹脂25%配合したもので、チュ
ーブ、缶コーティングなどに用いられる。また、高温焼
付型(160℃〜180℃)は、エポキシ樹脂に高分子
エポキシ樹脂(分子量3000)75%,補強樹脂とし
てメラミン樹脂25%配合したもので、フェノール樹脂
を用いたものより性能が若干劣るがチューブ、缶コーテ
ィングなどに用いられる。さらにまた、中温焼付型(1
40℃〜160℃)は、エポキシ樹脂に低分子エポキシ
樹脂(分子量500〜)25%,補強樹脂としてアルキ
ド樹脂50%にメラミン樹脂25%配合したもので、焼
付温度を下げられエポキシ樹脂の特徴を生かせ、薬品・
湿気環境に置かれる金属製品・部品に用いられる。
【0044】2つは、二液乾燥型といわれるもので、硬
化剤(アミン類、ポリアミド樹脂)を加えることによっ
て、三次元構造(分子配列が網の目状となる)とし、自
然乾燥させる方法である。この二液乾燥型エポキシ樹脂
の種類には、アミン硬化型、ポリアミド硬化型,タール
エポキシ型がある。アミン硬化型は、エポキシ樹脂に中
分子エポキシ樹脂(分子量900〜1400)を用い,
硬化剤としてアミン硬化剤を配合したもので、高度の耐
油、耐薬品性を有し、油・薬品タンクの内面の塗装に用
いられる。また、ポリアミド硬化型は、エポキシ樹脂に
中分子エポキシ樹脂(分子量500〜900)を用い,
硬化剤としてポリアミド樹脂を配合したもので、高度の
耐水性を有し、水・海水タンクの内面の塗装に用いられ
る。さらにまた、タールエポキシ型は、エポキシ樹脂に
低分子エポキシ樹脂(分子量500)を用い,硬化剤と
してアミン硬化剤を、さらにコールタールを配合したも
の、エポキシ樹脂に低分子エポキシ樹脂(分子量50
0)を用い,硬化剤としてポリアミド樹脂を、さらにコ
ールタールを配合したもの、エポキシ樹脂にエポキシポ
リオール樹脂を用い,硬化剤としてイソシアネート硬化
剤を、さらにコールタールを配合したもので、高度の耐
水性、耐薬品性を有し、埋設管、水中構造物、橋桁内面
の塗装に用いられる。
【0045】3つは、酸化重合乾燥型といわれるもの
で、乾燥油の脂肪酸でエステル化した樹脂に金属ドライ
ヤーを加えておいて、自然乾燥させる方法である。この
酸化重合乾燥型エポキシ樹脂の種類には、酸化重合型、
酸化重合型タールエポキシ樹脂がある。酸化重合型は、
エポキシ樹脂にエポキシエステル樹脂を用いたもので、
耐候性を有し、タンク、橋桁外面の塗装に用いられる。
また、酸化重合型タールエポキシ樹脂は、エポキシ樹脂
にエポキシエステル樹脂を用い,補強樹脂としてアルキ
ド樹脂、又はコールタールとアルキド樹脂を配合したも
ので、簡易防食塗装用に用いられる。
【0046】本発明に係る塗料の第9の実施の形態は、
合成樹脂塗料を、ビニル樹脂塗料で構成したものであ
る。ビニル樹脂は、塗料としては溶液粘度が高く1回塗
りの塗膜厚が多く得られず、顔料分散性、金属面に対す
る接着性に欠けるが、耐薬品性、可撓性があり塗膜の強
靭性を有するが故に用いられる。熱可塑性のビニル樹脂
塗料には、塩化ビニル、酢酸ビニル、塩化/酢酸ビニル
共重合体、ビニルブチラール樹脂がある。
【0047】塩化ビニル塗料は、速乾性があり耐薬品性
に優れる塩化/酢酸ビニル共重合体と可塑剤をバインダ
ーとしたもので、その塗膜は難燃性であり耐アルカリ性
に優れているので建築用としてコンクリート、モルタ
ル、石綿スレートなど吸収面を塗装する防湿用として使
用され、耐候性がかなり優れているため屋内外に適用さ
れる。
【0048】ビニル樹脂ゾル塗料は、塩化ビニル樹脂を
非溶媒である可塑剤又はミネラルスピリット中に分散し
たものでその分子量効果より溶液型のものと比較して耐
薬品性および強度に優れておりプレーコートメタルある
いは防食用として特徴がある。
【0049】ビニルブチラール樹脂塗料は、ポリビニル
アルコールとブチルアルデヒドの縮合反応によって作ら
れるもので、極性溶剤に易溶であり、各種素材との接着
もよいので塗料用として多要性を有している。金属用・
木工用としてニトロセルロース−ポリビニルブチラール
系があり、缶内面のコーティング塗料として強靭で加工
性耐内容物性に富むポリビニルブチラール−フェノール
樹脂系の硬化塗膜があり、軽金属(亜鉛メッキ、アルミ
など)の表面処理を兼ねたプライマーとして用いられる
フェノール又はエポキシ樹脂で変性し、防錆顔料および
リン酸より作られるエッチングプライマー(ウォッシュ
プライマー)がある。
【0050】本発明に係る塗料の第10の実施の形態
は、合成樹脂塗料を、ポリウレタン樹脂塗料で構成した
ものである。ポリウレタン樹脂塗料は、熱硬化性塗料
で、ポリウレタン樹脂塗料の主成分であるポリウレタン
樹脂は、イソシアネート化合物とポリオール化合物の反
応で硬化し、ウレタン結合を持つ樹脂である。このポリ
オール化合物には、ポリエステルポリオール(多塩基酸
と多価アルコール(油脂)の反応で作られるアルキド樹
脂),アクリルポリオール(水酸基を持つアクリルモノ
マーとアクリル酸エステルとの共重合のアクリル樹
脂),エポキシポリオール(エポキシ樹脂を原料として
末端と高分子鎖の中にペンダントした水酸基を持つ樹脂
など),その他、ポリオール(水酸基を分子中に持つ他
の重合体もイソシアネートと反応するので補強樹脂とし
て用いられる)がある。ポリオールというのは、イソシ
アネート化合物と反応させる水酸基(−OH)を持つ樹
脂のことで、一括してポリオール樹脂と称している。ポ
リオール中に含まれる水酸基(−OH)とイソシアネー
ト(−NCO)が反応してウレタン結合を作る。
【0051】ポリウレタン樹脂塗料は、大きく分けると
一液型ポリウレタン樹脂塗料と二液型ポリウレタン樹脂
塗料に別れる。一液型ポリウレタン樹脂塗料には、油変
性アルキド樹脂の二塩基酸をジイソシアネートに置き換
えたウレタン化油(油変性ポリウレタン樹脂)と、多価
アルコールに過剰のイソシアネートを反応させ、遊離
(未反応)のイソシアネート基を残し、塗装後空気中の
湿気と反応して硬化する湿気硬化性ポリウレタン樹脂
と、活性の強いイソシアネートを適当な化合物(フェノ
ール、アミンなど)で保護(ブロック、マスク)して不
活性化し、加熱によって、この保護が破壊されるように
した常温で安定なブロック型ポリウレタン樹脂がある。
そして、この一液型ポリウレタン樹脂塗料は、一般木工
用、床用などの透明塗料に用いられる。二液型ポリウレ
タン樹脂塗料は、木工用、金属用、ゴム用、皮革用、コ
ンクリート外装用などに使用される。
【0052】本発明に係る塗料の第11の実施の形態
は、合成樹脂塗料を、不飽和ポリエステル樹脂塗料で構
成したものである。不飽和ポリエステル樹脂塗料は、樹
脂固形分をビニルモノマーに溶解し、その硬化過程にお
いて硬化剤および促進剤を加えることにより、固形分と
モノマーとの架橋反応の結果、熱硬化性の塗膜をつくる
ものであり、塗られたものがそのまま実用上ロスもなく
形成されるという特長をもつものである。この不飽和ポ
リエステル樹脂塗料の構成成分は、各種不飽和ポリエス
テル樹脂類、架橋用単量体、パラフィン類、安定剤およ
び触媒(触媒としては、過酸化ベンゾイル、過酸化メチ
ルエチルケトンなどがある)、促進剤よりなり一般に2
〜3液形の体系をとって使用される。
【0053】本発明に係る塗料の第12の実施の形態
は、合成樹脂塗料を、アクリル樹脂塗料で構成したもの
である。アクリル樹脂塗料は、アクリル酸、メタクリル
酸の誘導体を主成分とする重合樹脂で、アクリルモノマ
ー、スチレンモノマーの反応性、二重結合をラジカル触
媒で活性化し、高分子化するものである。このラジカル
触媒には、過酸化物、アゾビス化合物が用いられる。ア
クリルモノマーには、アクリル酸n−ブチル、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸n−ブチル等多くの種類があ
る。このアクリル樹脂塗料は、本来は熱可塑性樹脂(自
然乾燥用)であるが、メラミン樹脂などで補強すること
により熱硬化性樹脂(焼付用)としても使われ、アクリ
ル樹脂塗料の形態には、水溶性樹脂・エマルジョン樹脂
・非水エマルション(N・A・D)・粉体樹脂などさま
ざまなものがある。
【0054】このようにアクリル樹脂には、溶剤型と水
溶型があり、溶剤型には熱可塑性樹脂(自然乾燥アクリ
ル、アクリルラッカー)と熱硬化性樹脂(熱硬化性アク
リル、アクリル粉体)がある。また、水溶型にはエマル
ション型と水溶性型とがあり、エマルション型には熱可
塑性樹脂(壁用エマルション)と熱硬化性樹脂(瓦・壁
材など)が、水溶性型には熱硬化性樹脂(焼付下地)と
熱可塑性樹脂(一部家庭用)がある。塗料用アクリル樹
脂はアクリル樹脂に補強樹脂を添加したもので、熱硬化
性アクリル樹脂と熱可塑性アクリル樹脂があり、具体的
には、熱硬化性アクリル樹脂はアクリル樹脂80%に補
強樹脂(メラミン樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂
等)20%で構成されており、熱可塑性アクリル樹脂は
アクリル樹脂80%に補強樹脂(ニトロセルローズ、セ
ルローズアセテートブチレート等)20%で構成してあ
る。熱硬化性アクリル樹脂は、耐候性、硬度、耐汚染性
に優れ、電気製品の白物塗装、屋外金属製品(カラート
タン、ガードレール、カーテンウォールなど)の塗装に
用いられる。また、熱可塑性アクリル樹脂は、自動車補
修ラッカー、屋内外装用エナメル、木工家具に用いられ
る。
【0055】本発明に係る塗料の第13の実施の形態
は、合成樹脂塗料を、フッ素樹脂塗料で構成したもので
ある。フッ素樹脂は、樹脂を形成するポリマー分子中に
フッ素原子を含む樹脂のことで、フッ素樹脂分子中の炭
素(C)とフッ素(F)がとくに強固に結びついてい
て、この結合がすぐれた耐薬品性、耐候性を発揮する。
このフッ素樹脂を主原料とするフッ素樹脂塗料は、建物
の外装(鉄部・コンクリート部など)に用いる常乾フッ
素樹脂塗料(二液型)と、カーテンウォールなど長期の
耐候性を必要とする外装用(鋼板、アルミ板)として用
いる焼付フッ素樹脂塗料(240℃で30分焼付)があ
る。
【0056】本発明に係る塗料の第14の実施の形態
は、合成樹脂塗料を、けい素樹脂塗料(シリコーン樹脂
塗料)で構成したものである。けい素樹脂は、シロキサ
ン結合(−Si−O−Si−O−)からなる主鎖のSi
にメチル基(−CH3 )フェニール基(−C6 5 )な
どの基が側鎖として結合した構造をもったもので、耐熱
性、耐候性にすぐれた特長を持っている。このけい素樹
脂塗料には、純シリコーン樹脂塗料と変性シリコーン樹
脂塗料がある。純シリコーン樹脂塗料のバインダーは、
原料オルガノクロルシラン類の共加水分解し重合して作
られる。したがって、使用される原料シラン類のもつ官
能度によってその性能に大きな影響を受ける。シリコー
ン樹脂は、塗料用樹脂として使いやすくするため、アル
キド樹脂、アクリル樹脂などがブレンド(変性)され
る。官能基の働きによって、硬化剤を加える常温硬化、
加熱による焼付硬化をさせることができる。
【0057】本発明に係る塗料の第15の実施の形態
は、合成樹脂塗料を、フェノール樹脂塗料で構成したも
のである。フェノール樹脂は、酸触媒を用いてフェノー
ルとホルマリンを結合したノボラック形と、アルカリ触
媒によるレゾール形とがある。ノボラック形は熱可塑性
であり、レゾール形は熱硬化的性質が大きい。
【0058】
【発明の効果】本願請求項1に記載の発明によれば、身
近にある物の表面を塗装するだけでマイナスイオン生成
体に変えられ、身近で簡単にマイナスイオン生成体を作
り出すことができ、さらに表面塗装を施すことであらゆ
る物質をマイナスイオン生成材料に変換することができ
る。
【0059】本願請求項2に記載の発明によれば、塗布
する対象物、物品を構成する材料に応じてマイナスイオ
ンの生成量を自由に選択することができる。
【0060】本願請求項3に記載の発明によれば、分散
剤を配合しているため電気石粉が塗料内に均一に分散さ
れ、電気石に生じるイオン分極が電気石粉の接触によっ
て打つ消されるのを防止することができ、分散剤の配合
量を調整することによって電気石粉の分散効率を自由に
調整でき、マイナスイオンの生成量を自由に調整するこ
とができる。
【0061】本願請求項4に記載の発明によれば、電気
石粉を塗料内に均一に分散させるのに最適な分散剤を選
択することができ、選択した分散剤の種類によって任意
に電気石粉を塗料内に均一に分散させることができ、分
散させる電気石粉の量に応じてマイナスイオンの生成を
確実に行うことができる。
【0062】本願請求項5に記載の発明によれば、スプ
レー塗装が可能となり、しかも簡単な装置(コンプレッ
サーとスプレーガン)で塗装することができ、身近にあ
る日用雑貨の表面にスプレーするだけで日用雑貨の表面
に優れた光沢を得ることができて、身近にある日用雑貨
をマイナスイオン生成体に変えることができる。
【0063】本願請求項6に記載の発明によれば、室内
の木部を塗装したり、建築物や鉄鋼構造物の上塗り、家
庭用塗料として用いることができるので、室内の身近な
場所を即座にマイナスイオン生成体に変えることができ
る。
【0064】本願請求項7に記載の発明によれば、室内
に置く鋼製家具、電化製品、日用雑貨の表面塗装に用い
ることができ、室内の身近な場所にマイナスイオン生成
体を設置することができる。
【0065】本願請求項8に記載の発明によれば、耐水
性を要求されるものや、チューブ、缶コーティングの表
面塗装に用いることができ、室内の身近なものをマイナ
スイオン生成体にすることができる。
【0066】本願請求項9に記載の発明によれば、屋内
のコンクリート、モルタル、石綿スレートなどの吸収面
に塗布することにより屋内にマイナスイオンを生成する
ことができる。
【0067】本願請求項10に記載の発明によれば、木
工、金属、ゴム、皮革などに塗布することができ、身近
にあるものをマイナスイオン生成体にすることができ
る。
【0068】本願請求項11に記載の発明によれば、家
具、楽器、合板などに塗布することができ、身近にある
ものをマイナスイオン生成体にすることができる。
【0069】本願請求項12に記載の発明によれば、電
気製品・建材・自動車などの工業用から屋内(室内)塗
装などの建築用に塗布することができ、室内製品・室内
建材・内装に用いることにより室内に大量のマイナスイ
オンを生成することができる。
【0070】本願請求項13に記載の発明によれば、耐
熱性、耐薬品性、非粘着性、耐汚染性を要求される金属
製品の表面に塗布することができ、室内製品に用いるこ
とにより室内に大量のマイナスイオンを生成することが
できる。
【0071】本願請求項14に記載の発明によれば、耐
候性、耐熱性、耐薬品性を必要とする製品の表面に塗布
することができ、室内製品に用いることにより室内に大
量のマイナスイオンを生成することができる。
【0072】本願請求項15に記載の発明によれば、
床、家具、木工製品の表面に塗布するのに適しており、
塗料を塗布した材料を室内に露出する製品の材料として
用いることにより室内に大量のマイナスイオンを生成す
ることができる。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂塗料に粒径0.5μ〜50μの
    電気石粉と分散剤を配合してなる塗料。
  2. 【請求項2】 上記電気石粉の配合量は、合成樹脂塗料
    の樹脂成分1に対し1.0〜6.0の重量比である請求
    項1に記載の塗料。
  3. 【請求項3】 上記分散剤の配合量は、合成樹脂塗料1
    00に対し0.1〜5.0の重量比である請求項1又は
    2に記載の塗料。
  4. 【請求項4】 上記分散剤は、カチオン型分散剤、アニ
    オン型分散剤、非イオン系分散剤、両性イオン系分散剤
    のいずれか1又は2以上の混合物である請求項1,2又
    は3に記載の塗料。
  5. 【請求項5】 上記合成樹脂塗料は、ニトロセルロース
    ラッカーである請求項1,2,3又は4に記載の塗料。
  6. 【請求項6】 上記合成樹脂塗料は、フタル酸樹脂塗料
    である請求項1,2,3又は4に記載の塗料。
  7. 【請求項7】 上記合成樹脂塗料は、アミノアルキド樹
    脂塗料である請求項1,2,3又は4に記載の塗料。
  8. 【請求項8】 上記合成樹脂塗料は、エポキシ樹脂塗料
    である請求項1,2,3又は4に記載の塗料。
  9. 【請求項9】 上記合成樹脂塗料は、ビニル樹脂塗料で
    ある請求項1,2,3又は4に記載の塗料。
  10. 【請求項10】 上記合成樹脂塗料は、ポリウレタン樹
    脂塗料である請求項1,2,3又は4に記載の塗料。
  11. 【請求項11】 上記合成樹脂塗料は、不飽和ポリエス
    テル樹脂塗料である請求項1,2,3又は4に記載の塗
    料。
  12. 【請求項12】 上記合成樹脂塗料は、アクリル樹脂塗
    料である請求項1,2,3又は4に記載の塗料。
  13. 【請求項13】 上記合成樹脂塗料は、フッ素樹脂塗料
    である請求項1,2,3又は4に記載の塗料。
  14. 【請求項14】 上記合成樹脂塗料は、けい素樹脂塗料
    である請求項1,2,3又は4に記載の塗料。
  15. 【請求項15】 上記合成樹脂塗料は、フェノール樹脂
    塗料である請求項1,2,3又は4に記載の塗料。
JP8740998A 1998-03-31 1998-03-31 塗 料 Pending JPH11279445A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8740998A JPH11279445A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 塗 料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8740998A JPH11279445A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 塗 料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11279445A true JPH11279445A (ja) 1999-10-12

Family

ID=13914091

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8740998A Pending JPH11279445A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 塗 料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11279445A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001234595A (ja) * 2000-02-23 2001-08-31 Sekaicho Rubber Co Ltd 室内用建材
JP2001346888A (ja) * 2000-06-12 2001-12-18 Ks Japan:Kk マイナスイオン発生天然鉱石粉末含有電磁波防止機器の製造方法
JP2002285478A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Achilles Corp 皮革状シート物
KR100427682B1 (ko) * 2001-05-14 2004-04-27 이원송 토르마린을 화학처리하여 유도된 머드를 이용한 원적외선 에너지 방출 고무침대시트 제조 조성물
CN100395297C (zh) * 2004-10-14 2008-06-18 大连振邦氟涂料股份有限公司 负离子乳液涂料及其制备方法
JPWO2006112462A1 (ja) * 2005-04-18 2008-12-11 株式会社フェイス・ニーイチ 楽器
CN102657992A (zh) * 2012-04-19 2012-09-12 绍兴文理学院 电气石团聚pm2.5颗粒的烟气净化装置及其净化方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001234595A (ja) * 2000-02-23 2001-08-31 Sekaicho Rubber Co Ltd 室内用建材
JP2001346888A (ja) * 2000-06-12 2001-12-18 Ks Japan:Kk マイナスイオン発生天然鉱石粉末含有電磁波防止機器の製造方法
JP2002285478A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Achilles Corp 皮革状シート物
KR100427682B1 (ko) * 2001-05-14 2004-04-27 이원송 토르마린을 화학처리하여 유도된 머드를 이용한 원적외선 에너지 방출 고무침대시트 제조 조성물
CN100395297C (zh) * 2004-10-14 2008-06-18 大连振邦氟涂料股份有限公司 负离子乳液涂料及其制备方法
JPWO2006112462A1 (ja) * 2005-04-18 2008-12-11 株式会社フェイス・ニーイチ 楽器
CN102657992A (zh) * 2012-04-19 2012-09-12 绍兴文理学院 电气石团聚pm2.5颗粒的烟气净化装置及其净化方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108034346B (zh) 一种用于生产水性涂层的组合物及其形成的涂层体系
JPS6072965A (ja) 低温硬化性被覆組成物
US20140296384A1 (en) Corrosion, chip and fuel resistant coating composition
CN105694655A (zh) 一种环保环氧树脂耐酸防腐涂料及其制备方法
PL190131B1 (pl) Wodna dyspersja, sposób jej wytwarzania i jej zastosowanie
US6649672B1 (en) Binding agents modified by nanoparticles for coating agents and use of the same
KR101227146B1 (ko) 1액형 수분산 에폭시 수지의 제조방법
JPH09511778A (ja) N−アシルアミノメチレンホスホネートおよび水性塗料組成物中でのそれらの使用
JP2003531266A (ja) 顔料調製物およびこの調製物から調製される水系効果ベースコート
JPS58164658A (ja) 金属表面用コ−テイング液組成物およびその組成物による金属表面のコ−テイング方法
JPH11279445A (ja) 塗 料
CN101643621B (zh) 聚苯胺改性玻璃鳞片聚酯重防腐涂料及其制备方法
KR100848671B1 (ko) 수계 방식 도료용 조성물 및 이를 이용한 복합 도금층의형성 방법
CN110157333A (zh) 一种水性防腐涂料及其制备方法
CN101643322B (zh) 聚苯胺改性玻璃鳞片乙烯基酯重防腐涂料及其制备方法
JPH11314978A (ja) 岩 石
JPH11311200A (ja) 扇風機
JPS591393B2 (ja) 防食被覆方法
JPS58133873A (ja) 防食被覆方法
JP2811727B2 (ja) アスベスト含有物体の処理方法
JPS59123574A (ja) 防食被覆方法
CN108690481A (zh) 一种彩色聚氨酯防水涂料
JPS63451B2 (ja)
CN106590187A (zh) 一种耐酸防腐性优异的高氯化聚乙烯复合涂料及其制备方法
JPH04224878A (ja) 焼付塗料組成物