JP2811727B2 - アスベスト含有物体の処理方法 - Google Patents

アスベスト含有物体の処理方法

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    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
    • C04B41/46Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with organic materials
    • C04B41/48Macromolecular compounds
    • C04B41/483Polyacrylates

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規にして有用なる、アスベスト含有物体の
処理方法に関する。さらに詳細には、本発明はコロイダ
ルシリカの存在下に、重合性モノマーを乳化重合して得
られる水分散性樹脂組成物と、ポリ燐酸アンモニウムと
から成る難燃性の樹脂組成物を用いることから成る、ア
スベスト飛散防止のための新規な処理方法に関する。
〔従来の技術〕 アスベストはそれ自体が不燃性であり、かつ、強度お
よび電気絶縁性にすぐれ、しかも、セメントとの親和性
も良好な材料である処から、このアスベスト単独でも勿
論、あるいは、セメントと混合された形で、吹付または
成形され、不燃建材、断熱材あるいは防音材などとして
広く建築材料に用いられてきた。
ところが、これらのアスベスト含有物体は、経時的劣
化に伴って、アスベストの繊維が露出し、ひいては、ア
スベスト・ミストとして飛散し浮遊して、人体の健康を
害することが認められ、いわゆるアスベスト公害として
大きな社会問題となっていることは、衆知の通りであ
る。
こうしたアスベストの飛散を防ぐ対策ないしは方策と
して、これまでは、アスベストを含有する物体を、樹脂
または化合物で処理するという方法についての検討が、
数多く、為されてきた。
たとえば、重合体ラテックスをはじめ、エポキシ樹脂
またはウレタン樹脂の如き各種の有機重合体を用いた
り、シリケート化合物の如き各種の無機系化合物を用い
るというのがそれである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上述した如きそれぞれの飛散防止方式
は、いずれも、欠点を有するものであって、充分に満足
しうるものではないと言えよう。
すなわち、有機重合体を用いて行なう方式にあって
は、アスベストセメントに対する付着性が悪く、経時的
に剥離することとなって、遂には飛散防止効果さえも無
くなるという問題があるし、さらには、有機溶剤を溶媒
として、あるいは希釈剤として用いる溶液型樹脂を利用
して行なうような場合においては、この溶液型樹脂を屋
内で処理するさいに、火災や爆発などの危険性とか排気
などの安定衛生上、あるいは取り扱い上の問題もある。
また、重合体ラテックスなどの、従来型の水分散性樹
脂は、取り扱い上の観点でこそ、上記の溶液型樹脂と比
して問題は少ないものの、造膜形成という観点からは、
余り硬いポリマーを使用することができなく、その結
果、処理し乾燥せしめたのちのアスベスト含有物体にベ
タツキが残り、耐汚染性も低下するという欠点がある。
さらに、上記したそれぞれ、溶液型樹脂と言わず、水
分散性樹脂と言わず、いずれの乾燥膜も、樹脂(有機重
合体)という一種の有機系材料の本質上、容易に燃焼し
焼尽する処から、折角の不燃性のアスベストを利用しよ
うとする目的効果を半減させることにもなる。
一方、無機系化合物を用いて行なう方式にあっては、
アスベストセメントに対する付着性をはじめ、耐汚染性
も不燃性もすぐれるものであるが、この無機系化合物そ
れ自体が、とかく、脆い性質のものである処から、外部
からの衝撃によって容易に破壊されるという欠点があ
る。
このように、従来の、アスベスト含有物体の処理方法
は、いずれも、不十分なものであると言えよう。
しかるに、本発明者らは上述した如き従来技術におけ
る種々の欠点ないしは問題点を解決し解消することを目
的として鋭意検討を重ねた結果、コロイダルシリカの存
在下に、重合性モノマーを乳化重合させて得られる水性
重合体ラテックス(水分散性樹脂組成物)が、アスベス
ト含有物質に対しての付着性にすぐれ、かつ、耐ブロッ
キング性および耐衝撃性などにすぐれた処理被膜を形成
するものであることを見い出すに及んで、かかる水分散
性樹脂組成物を用いることから成る、アスベスト含有物
体の処理方法についての出願を行なっている。(特願昭
63−182828号) さらに、本発明者らは、コロイダルシリカの存在下で
乳化重合し調製した、かかる特定の水分散性樹脂組成物
に、ポリ燐酸アンモニウムを分散せしめることにより得
られる樹脂組成物が、それ自体、安定性も良好であり、
しかも、良好な難燃性をも有するものであることを見い
出すに及んで、本発明を完成させるに到った。
かくして、本発明が解決しようとする課題は、この種
のアスベスト含有物体の処理方法として従来公知の処理
方法に従っては、決して為し得なかった、アスベスト含
有物体への付着性、耐衝撃性、耐ブロッキング性(耐汚
染性)、難燃性ならびに保存安定性などの具体化を果た
すこと、そして、アスベスト含有物体の処理方法を実効
あらしめることである。
〔課題を解決するための手段〕
したがって、本発明はコロイダルシリカの存在下で、
重合性モノマーを乳化重合させ、次いで、かくして得ら
れる水分散性樹脂組成物に、ポリ燐酸アンモニウムを分
散せしめて得られる難燃性樹脂組成物を用いることから
成る、アスベスト含有物体の処理方法を提供しようとす
るものである。
ここにおいて、まず、上記した水分散性樹脂組成物と
しては、常温付近の温度で、フィルム形成能(造膜性
能)を有するものであれば、特に制限はなく、いずれで
も用いることができる。
一般に、この種の水性重合体ラテックスは、メチルメ
タクリレートやスチレンなどのハードモノマーとエチル
アクリレート、ブチルアクリレート、酢酸ビニルまたは
エチレンなどのソフトモノマーを適宜、組合わせること
により、MFT(最低造膜温度)が約40〜50℃以下になる
ようにして調製される。
より具体的には、本発明の方法において用いられる当
該水分散性樹脂組成物たる水性重合体テックスは、コロ
イダルシリカの存在下にα,β−モノエチレン性不飽和
カルボン酸アルキルエステルやα,β−モノエチレン性
不飽和カルボン酸(以下、アクリル系モノマーともい
う。)、スチレンなどのアルケニルベンゼン、及び他の
重合性モノマーから選ばれる単量体を水系中にて乳化重
合して得られるものである。
本発明においては、前記した各種モノマー100の重量
部(固型分換算)に対し、好ましくは、コロイダルシリ
カの10〜400重量部(固型分換算)を、陰イオン界面活
性剤、および(または)非イオン界面活性剤の存在下に
おいて、これらの各成分を水系中にて乳化重合して得ら
れる水性重合体ラテックスがよい。
ここにおいて、前記アクリル系モノマーとしては、
(メタ)アクリル酸と、炭酸数が1〜18なるアルカノー
ルとのエステルなどが挙げられるが、そのうちでも代表
的なものには、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、
(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−
2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メ
タ)アクリル酸ドデシルまたは(メタ)アクリル酸−2
−ヒドロキシエチルなどがある。
また、前記アクリル系モノマーとしては、(メタ)ア
クリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、ク
ロトン酸またはイタコン酸などの重合性不飽和カルボン
酸類を挙げることができる。
前記したアルケニルベンゼンとして代表的なものに
は、スチレン、α−メチルスチレンまたはビニルトルエ
ンなどがある。
本発明方法を実施するには、以上に掲げられた、それ
ぞれ、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸アルキ
ルエステル、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸
およびアルケニルベンを必須のモノマーとし、かかる必
須モノマーと共重合性を有する他の公知慣用のビニルモ
ノマとを用いて、常法により、乳化重合を行なえばよ
い。
本発明においては、前記した重合性モノマーの乳化重
合にさいして、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルビ
ス−β−メトキシ−エトキシシラン、ビニルトリニトキ
シシラン、ビニルトリス−β−メトキシ−ニトキシシラ
ンまたはγ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシ
ランの如きジ−ないしはトリアルコキシシラン系化合物
などの、重合性不飽和結合とアルコキシシラン基とを併
せ有するシランモノマーを併用すると、有機系ポリマー
ト無機系物質との相溶性を向上させることができ、より
安定的な水性重合体ラテックスが得られるし、しかも、
塗膜の耐久力も向上する。
前記コロイダルシリカとは、SiO2を基本単位とする水
中分散体にして、特に4〜100μmなる粒子径を有する
ものを指称するが、かかるコロイダルシリカの分散液の
状態としては、酸性側および塩基性側のいずれであって
も用いることができ、乳化重合時における諸条件に応じ
て、適宜、選択することができる。
これらのうち、酸性側コロイダルシリカとしては「ス
ノーテックス0」〔日産化学工業(株)製品〕が代表的
なものであり、他方、塩基性側のコロイダルシリカとし
ては「スノーテックス20,30,40,CおよびN」(同上社製
品)が代表的なものである。
コロイダルシリカの存在下で、前記した重合性モノマ
ー、たとえば、アクリル系モノマーを乳化重合して得ら
れる水性重合体ラテックスは、アクリル系ポリマーの持
つ柔軟性、フィルム形成性および透明性、ならびにコロ
イダルシリカの持つ硬度、耐感温性、耐熱性、耐薬品
性、耐溶剤性および付着性など、双方の特長を併有して
いることが認められた。上記のような特長を併有し得る
理由は必ずしも明確ではないが、乳化重合のさいに、コ
ロイダルシリカの表面のOH基と酸モノマーやシランモノ
マーとが反応して架橋結合し、この結果、有機−無機ハ
イブリッド型水分散性組成物が形成されると考えられ
る。コロイダルシリカの表面のOH基は、さらにアスベス
ト含有物体である無機質基剤の表面に存在するOH基とも
反応して架橋結合し、それによって基材表面に有機−無
機の強固な複合被膜を形成することによると考えられ
る。
前記した各種重合性モノマーの100.0重量部に対し
て、コロイダルシリカが10.0重量部未満であると、有機
−無機の強固な複合被膜を形成する効果が発現され難
く、ひいては、硬度、耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性およ
び付着性の如き、コロイダルシリカの持つ特長が低下し
てしまう。一方、400.0重量部を越えて余りに多くなる
と、アクリル系ポリマーの持つ柔軟性が低下したり、連
続フィルムを形成し得なくなったりするので、いずれも
好ましくない。
本発明において用いられる前記ポリ燐酸アンモニウム
としては、市販されているポリ燐酸アンモニウムで充分
であり、具体例としては、「エクソリット422」〔ヘキ
スト・ジャパン(株)商品〕や「スミセーフP」〔住友
化学工業(株)製品〕などが挙られる。
当該ポリ燐酸アンモニウムの添加割合としては、水性
重合体ラテックスの固形分に対して、10〜200重量%と
なる範囲内が好ましい。10重量%未満の添加量では難燃
性が低下するようになるし、一方、200重量%を越えて
余りに多くなると配合組成物の粘度が上昇して取り扱い
も困難となるし、さらには、配合組成物の放置安定性が
低下して、長期保存中に凝集を起こす場合もあるので、
いずれの場合も好ましくない。
かくして得られる難燃性樹脂組成物には、顔料を配合
してもよいし、しなくてもよい。
かかる顔料としては、従来公知のものがいずれも使用
できる。が、そのうちでも特に代表的なものを挙げるに
止めれば、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、カーボンブラック、鉛丹もしくは黄鉛の如き無機系
顔料;またはアゾ系、フタロシアニン系もしくはキナク
リドン系の如き有機系顔料である。
さらに、当該難燃性樹脂組成物には、必要に応じて、
可塑剤、分散材、増粘材、溶剤、防腐剤または消泡剤な
どの、通常の塗料用添加剤成分として使用される各種の
添加剤を混合して使用しても差し支えない。
さらにまた、難粘化配合用の助剤として通常用いられ
ている炭化剤や発泡剤としてのペンタエリスリトールま
たはメラミン粉末などを混合して使用しても何ら差し支
えない。
本発明の処理方法を実施するにさいして、その処理対
象となる前記アスベスト含有物体とは、アスベストとセ
メントとを、そのほかに、結合材などをも混合し、木、
コンクリートまたは金属などに吹付施工された吹付アス
ベスト;アスベストとセメントと、パーライト、石灰質
材料またはケイ酸カルシウムなどを混合し、抄造し、あ
るいはさらに表面に化粧加工されたアスベスト板やアス
ベスト紙;あるいはアスベストと珪藻土、パーライト、
セメントまたはバーミキュライトなどを混合したもの
で、板状ないしは円筒状に成形された保温材、防音材、
アスベスト管、パルプセメント板などが、そのうちでも
特に代表的な例として挙げられる。
本発明の方法、つまり、前記難燃性樹脂組成物を用い
る処理方法の具体的方法としては、通常の方法による塗
装方法が採用されるものであり、たとえば、スプレー
法、刷毛塗り法またはロールコーティングなどが挙げら
れるし、あるいは、アスベスト含有物体を難燃性樹脂組
成物に浸漬せしめる方法などもある。
こうして、塗布ないしは含浸されたアスベスト含有物
体は、通常、常温で数時間のあいだ乾燥せしめることに
よって硬化されるが、50〜100℃程度の温度で10〜20分
間のあいだ乾燥させることも可能である。そのさい、難
燃性樹脂組成物の使用量としては、該組成物中の固形分
含量が多いものについては、それほどの問題はないが、
固形分含量が10g/m2以下になると、アスベスト繊維の固
着力が低下して好ましくない。
〔実施例〕
次に、本発明を参考例、実施例および比較例により、
一層、具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のも
のに限定されるものではない。
なお、以下において部および%は特に断りのない限
り、すべて重量基準である。
まず、コンクリートに、市販のアスベスト含有吹付材
を、厚さ2cmとなるよう吹き付けし、その表面をコテ押
え仕上げをしたものを1ケ月間養生して基材とした。
参考例1(水性重合体ラテックスの調製例) (1) 重合性モノマー類 2−エチルヘキシルアクリレート 50部 メチルメタクリレート 48〃 アクリル酸 2〃 (2) 界面活性剤類 ラウリルスルホン酸ナトリウム 3部 (3) コロイダルシリカ類 「スノーテックス30」(固形分=30%) 100部 (4) イオン交換水 178.3〃 (5) 重合開始剤類 過硫酸アンモニウム 0.5部 亜硫酸水素ナトリウム 0.2〃 四ツ口フラスコに、界面活性剤、コロイダルシリカお
よびイオン交換水を仕込んで、窒素気流中で60℃まで昇
温し、次いで、重合開始剤類を添加し、さらに重合性モ
ノマー類の混合物を3時間に亘って滴下したが、このさ
いの反応温度は30〜70℃なる範囲に調整した。
滴下終了後も、同温度範囲に2時間保持しつつ撹拌下
に反応を継続させ、次いで、冷却して約14%アンモニア
水でpHを8〜9に調節して、固形分が35%なる、目的と
する安定な水性重合体ラテックスを得た。
参考例2および3(同上) 各原料成分の仕込み割合を、第1表に示されるように
変更した以外は、参考例1と同様にして、安定なる水性
重合体ラテックスを得た。
参考例4および5(比較用の水分散性組成物の調製例) 各原料成分の仕込み割合を、第1表に示されるように
変更した以外は、参考例1と同様にして、対照用の水性
重合体ラテックスを得た。
実施例1〜3 参考例1で得られた水性重合体ラテックスの100部に
対して、「エクソリット422」の20部を配合し、ラボデ
ィスパーを用いて、2000rpmにて5分間の撹拌分散を行
なって、本発明の難燃性樹脂組成物を得た。次いで、こ
の難燃性樹脂組成物をエアスプレーにて、前掲の基材
へ、固形分が150g/m2となるように塗装し、室温にて1
週間のあいだ乾燥させて、目的とするアスベスト含有物
体の処理品を得た。
これと並行させて、参考例2および3で得られた水性
重合体ラテックスの100部に対して、「エクソリット42
2」を、それぞれ、30部および50部ずつ配合し分散せし
めるように変更した以外は、実施例1と同様にして、塗
装し、乾燥させて、目的とするアスベスト含有物体の処
理品を得た。
比較例1 参考例1で得られた水性重合体ラテックスをそのま
ま、エアスプレーにて、前掲の基材へ、固形分が150g/m
2となるように塗装し、室温にて1週間のあいだ乾燥さ
せて、対照用のアスベスト含有物体処理品を得た。
比較例2および3 参考例4および5で得られた水性重合体ラテックスの
100部に対して、「エクソリット422」の20部を配合し分
散せしめるように変更した以外は、実施例1と同様にし
て塗装し乾燥させて、対照用のアスベスト含有物体処理
品を得た。
比較例4 「エチルシリケート40」〔コルコート(株)製の、エ
チルシリケートの部分加水分解であるシリケート化合
物〕を、前掲の基材に、エアスプレーで固形分が150g/m
2となるように塗装し、室温下で1週間のあいだ乾燥さ
せて、対照用のアスベスト含有物体処理品を得た。
以上のようにして調製した、それぞれ、実施例1〜3
および比較例1〜4の処理物体について、接着強度、耐
衝撃性、耐ブロッキング性、難燃性および保存安定性を
評価した。
それらの結果を第2表にまとめて示す。
なお、評価方法は次の通りである。
(1) 接着強度 4×4cm2のアタッチメントを、エポキシ接着剤にて処
理基材へ貼り、建研式接着試験機にて測定した。
(2) 耐衝撃性 処理基材表面へ、50cmの高さより500gの鉄球を落下さ
せ、破壊の状態、処理剤の剥離ならびに欠落を目視によ
り総合的に判定した。
(3) 耐ブロッキング性 処理基材表面上のベタ付き具合を、手の感触により判
定した。
(4) 難燃性 処理基材をアルコールランプを使用して燃焼させ、燃
焼の連続性および炎の状態を目視より総合的に判定し
た。
(5) 配合物の保存安定性 配合物を500ccのガラス瓶に450g採り、23℃の室温中
にて1週間放置後の凝集および増粘の状態を目視により
総合的に判定した。
第2表から明らかなように、本発明の処理方法は、接
着力、耐衝撃性、耐ブロッキング性(耐汚染性)、難燃
性ならびに保存安定性のすべての面で極めてすぐれてい
ることが、そして、これらの各性能のバランスも良くと
れていることが知れる。
〔発明の効果〕
本発明において各種のアスベスト含有物体の処理に使
用される、特定の難燃性樹脂組成物は、アスベスト含有
物体に対してすぐれた接着力を発揮すると共に、耐衝撃
性、耐ブロッキング性(耐汚染性)、難燃性ならびに保
存安定性を有する被膜を形成することができる。
したがって、本発明の処理法により、アスベスト含有
物体からのアスベストの飛散を、長期に亘り、効果的に
防止することができるとともに、表面特性にすぐれたア
スベスト含有物体を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 133/04 C09D 133/04 157/00 157/00 E04G 23/02 E04G 23/02 A (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 41/62 - 41/64 C08K C08L C09D 1/00 - 1/12 C09D 4/00 - 7/14 C09D 101/00 - 201/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コロイダルシリカの存在下で、重合性モノ
    マーを乳化重合させて得られる水分散性樹脂組成物と、
    ポリ燐酸アンモニウムとから成る難燃性樹脂組成物を用
    いることを特徴とする、アスベスト含有物体の処理方
    法。
JP1081050A 1989-03-31 1989-03-31 アスベスト含有物体の処理方法 Expired - Lifetime JP2811727B2 (ja)

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