JP2003053904A - マイナスイオン発生装飾シート材 - Google Patents

マイナスイオン発生装飾シート材

Info

Publication number
JP2003053904A
JP2003053904A JP2001244546A JP2001244546A JP2003053904A JP 2003053904 A JP2003053904 A JP 2003053904A JP 2001244546 A JP2001244546 A JP 2001244546A JP 2001244546 A JP2001244546 A JP 2001244546A JP 2003053904 A JP2003053904 A JP 2003053904A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet material
powder
negative ion
tourmaline
decorative sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001244546A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayoshi Yamada
真義 山田
Hiroshi Imamura
弘 今村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON HANEKKU KK
Achilles Corp
Nippon Hanekku KK
Original Assignee
NIPPON HANEKKU KK
Achilles Corp
Nippon Hanekku KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON HANEKKU KK, Achilles Corp, Nippon Hanekku KK filed Critical NIPPON HANEKKU KK
Priority to JP2001244546A priority Critical patent/JP2003053904A/ja
Publication of JP2003053904A publication Critical patent/JP2003053904A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 外力を加えない静止状態で、常時安定的にマ
イナスイオンを発生することができる装飾シート材の提
供。 【解決手段】 模様状に形成された凹凸を有する表面シ
ート材2、接着剤層4、裏打シート材3からなり、前記
表面シート材、接着剤層、裏打シート材の少なくとも一
つに、マイナスイオン発生粉体組成物を含有してなるマ
イナスイオン発生装飾シート材であり、使用されるマイ
ナスイオン発生粉体組成物が、トルマリン粉末(比重
A、平均粒子径a)と電融安定化ジルコニウムを除くジ
ルコニウム化合物の粉末(比重B、平均粒子径b)との
混合粉末であって、トルマリン粉末100重量部に対し
電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物の粉
末が、100Bb/3Aa〜1000Bb/Aa
重量部配合されてなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トルマリン粉末を
含有した装飾シート材に係り、更に詳しくは、トルマリ
ンによる空気のマイナスイオン化の効果を高めることが
できる装飾シート材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、建築物の壁面や天井面等に装
飾性を付与する目的で、紙基材や不織布の表面に所望の
絵柄を印刷した合成樹脂層を積層してなる装飾シート材
を壁面材や天井材の表面に貼付することが広く行われて
いる。このような装飾シート材については、種々の機能
を持たせる改良が加えられており、合成樹脂層にプリン
トやエンボス加工を施すことによる意匠性の向上のほ
か、合成樹脂層や絵柄印刷層に、種々の添加剤を配合し
たり、合成樹脂層の表面に防汚塗料層を形成したりし
て、機能性を高めたものが知られている。例えば、遠赤
外線効果や脱臭効果の機能を付与するために、多孔性セ
ラミックを合成樹脂層や絵柄印刷層に含有させたもの
や、軽量化のために、合成樹脂層にガラス微少中空球を
配合したものなどがある。
【0003】また、近年注目されている機能の一つに、
空気をマイナスイオン化することにより、人体に対して
新陳代謝の促進、血行促進、疲労回復、食欲増進、安
眠、鎮痛などの種々の効果が得られることが知られてお
り、装飾シート材へ応用したものとして、特開平10−
46479号公報に記載されたような装飾シート材が存
在する。該公報には、紙基材上に樹脂層と絵柄印刷層と
を有する壁紙において、紙基材、樹脂層、絵柄層の少な
くともいずれか一つの層に、マイナスイオン発生材料で
あるトルマリン粉末を含有させることにより、壁紙にマ
イナスイオン化の機能を付与する技術が開示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、元来、
トルマリン自体はほとんどマイナスイオンを発生しない
ものであるため、単に紙基材、合成樹脂層、絵柄印刷層
などにトルマリン粉末を含有させただけではマイナスイ
オンによる効果は得られない。そのため、希土類元素を
含む鉱石の粉末をトルマリン粉末と共に合成樹脂層や塗
料層に含有させることにより、マイナスイオンの発生を
促進することが試みられている。しかしながら、希土類
元素を含む鉱石を併用した場合には、マイナスイオンの
発生は促進されるもののその発生が安定せず、さらに放
射線を放射するマイナス面があり、必ずしも安全である
とは言い切れない。
【0005】また、一般に産出されているトルマリンの
大部分は、ショールトルマリンと呼ばれ、おおよそ黒色
を呈しているため、ショールトルマリンを粉末化したも
のを合成樹脂層や絵柄印刷層に含有させると、外観が非
常に濃いグレー色の装飾シート材になり、鮮明な色合い
の表面や絵柄印刷を有する装飾シート材を得ることがで
きないという問題があった。本発明は、上記した従来技
術の問題点を解消し、外力を加えない静止状態で常時安
定的にマイナスイオンを発生する装飾シート材を提供す
ることを課題とする。
【0006】そのため本発明者らは、装飾シート材に含
有させるトルマリンについて、外力を加えない静止状態
でマイナスイオンを十分に発生させることができる条件
等について鋭意研究、実験を行った。その結果、ジルコ
ニウム化合物の粉末とともにトルマリン粉末を使用する
と、放射線の放射はきわめて微量であり、しかもトルマ
リンからのマイナスイオン発生は、トルマリン粉末単独
で使用した場合よりもきわめて多量であることを見いだ
した。そして、かかるトルマリンの混合物を、装飾シー
ト材を構成する表面シート材、接着剤層、裏打シート材
等に含有させることによりマイナスイオンを発生させ得
る装飾シート材を完成させた。
【0007】
【課題を解決するための手段】しかして、上記技術的課
題を解決するため本発明の請求項1記載の装飾シート材
は、模様状に形成された凹凸を有する表面シート材の裏
面に接着剤層を介して裏打シート材を積層した装飾シー
ト材であって、前記表面シート材、接着剤層、裏打シー
ト材の少なくともいずれか一つに、トルマリン粉末(比
重A、平均粒子径a)と電融安定化ジルコニウムを除く
ジルコニウム化合物の粉末(比重B、平均粒子径b)と
の混合粉末であって、トルマリン粉末100重量部に対
し電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物の
粉末を100Bb/3Aa〜1000Bb/Aa
重量部配合してなるマイナスイオン発生粉体組成物を
含有させたことを特徴とするマイナスイオン発生装飾シ
ート材である。
【0008】すなわち、この場合のマイナスイオン発生
装飾シート材にあっては、表面シート材、接着剤層、裏
打シート材の少なくともいずれか一つに、トルマリン粉
末と電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物
の粉末とが特定混合比率で配合されたマイナスイオン発
生粉体組成物を含有する。このマイナスイオン発生粉体
組成物は、電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム
化合物の粉末により、トルマリン粉末のマイナスイオン
生成の働きが向上されている。したがって、常時安定的
にマイナスイオンが生成されるとともに、希土類元素を
含有する鉱石の粉末を使用していないことより、放射線
の放射はほとんどなく、人体に対して安全なマイナスイ
オン発生装飾シート材が得られるのである。
【0009】また、本発明の請求項2記載の装飾シート
材は、模様状に形成された凹凸を有する表面シート材の
裏面に接着剤層を介して裏打シート材を積層した装飾シ
ート材であって、前記表面シート材、接着剤層、裏打シ
ート材の少なくともいずれか一つに、トルマリン粉末
(比重A、平均粒子径a)と電融安定化ジルコニウム粉
末(比重C、平均粒子径c)との混合粉末であって、ト
ルマリン粉末100重量部に対し電融安定化ジルコニウ
ム粉末を25Cc/Aa〜1000Cc/Aa
重量部配合してなるマイナスイオン発生粉体組成物を含
有させたことを特徴とするマイナスイオン発生装飾シー
ト材である。
【0010】この請求項2に記載のマイナスイオン発生
装飾シート材にあっては、表面シート材、接着剤層、裏
打シート材の少なくともいずれか一つに、トルマリン粉
末と電融安定化ジルコニウム粉末とが特定混合比率で配
合されたマイナスイオン発生粉体組成物を含有するもの
である。この場合のマイナスイオン発生粉体組成物は、
電融安定化ジルコニウム粉末によりトルマリン粉末のマ
イナスイオン生成の働きが向上されている。したがっ
て、常時安定的にマイナスイオンが生成されるととも
に、希土類元素を含有する鉱石の粉末を使用していない
ことより、放射線の放射はほとんどなく、人体に対して
安全なマイナスイオン発生装飾シート材が得られるので
ある。
【0011】さらに、本発明の請求項3記載の装飾シー
ト材は、請求項1または2に記載の装飾シート材におい
て、マイナスイオン発生粉体に使用するトルマリン粉末
が、リチア電気石(エルバイトトルマリン)を微粉砕し
たものを50重量%以上含むものである装飾シート材で
ある。
【0012】この装飾シート材によれば、前記装飾シー
ト材に使用されるトルマリン粉末は、エルバイトトルマ
リンを微粉砕したものが50重量%以上含むもので構成
されている。このエルバイトトルマリンを微粉砕したも
のは、光の散乱によってほぼ白色を呈するので、任意の
顔料を含有させて、淡色系の色から濃色系の色まで任意
の色に着色した装飾シート材を得ることができるように
なる。
【0013】また、本発明の請求項4記載の装飾シート
材は、請求項1〜3で提供する装飾シート材において、
模様状に形成された凹凸を有する表面シート材、接着剤
層または裏打シート材として、帯電防止剤または導電性
物質により帯電防止化または導電化されたものを使用し
たマイナスイオン発生装飾シート材である。すなわち、
このマイナスイオン発生装飾シート材にあっては、帯電
防止剤または導電性物質により帯電防止化または導電化
された表面シート材、接着剤層または裏打シート材が使
用される。したがって、当該装飾シート材にあっては静
電気を帯電することが防止でき、発生したマイナスイオ
ンが静電気により中和されることがないことから、マイ
ナスイオンの発生量が減少してしまうことがない。その
ため、特に静電気の発生し易い冬場においても、安定的
にマイナスイオン効果を示すマイナスイオン発生装飾シ
ート材が得られる利点を有している。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明が提供する装飾シー
ト材の詳細について、具体的に説明する。本発明の装飾
シート材は、基本的には、模様状に形成された凹凸を有
する表面シート材、接着剤層、裏打シート材からなり、
前記表面シート材、接着剤層、裏打シート材の少なくと
も一つに、マイナスイオン発生粉体組成物を含有してな
るマイナスイオン発生装飾シート材であり、使用される
マイナスイオン発生粉体組成物が、 トルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安定
化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物の粉末(比重
B、平均粒子径b)との混合粉末であって、トルマリン
粉末100重量部に対し電融安定化ジルコニウムを除く
ジルコニウム化合物の粉末が、100Bb/3Aa
〜1000Bb/Aa重量部配合されてなるもので
あるか、 トルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安定
化ジルコニウム粉末(比重C、平均粒子径c)との混合
粉末であって、トルマリン粉末100重量部に対し電融
安定化ジルコニウム粉末を25Cc/Aa〜100
0Cc/Aa重量部配合してなるものである。
【0015】マイナスイオン発生装飾シート材に使用す
る表面シート材としては、従来の紙壁紙として使用され
ている紙、不織布、合成樹脂シート、これらの積層体
等、エンボス加工の手段により模様状の凹凸を形成する
ことのできるシート材が使用できるが、装飾シート材の
廃棄処理のしやすさから、好ましくは紙である。また表
面シート材は、必要に応じて従来の紙壁紙と同様、各種
印刷手段によって模様を印刷したり、汚れ防止のための
表面処理したりした後、立体感を持たせるために、エン
ボスローラーなどの手段によって凹凸が付与される。
【0016】また、表面シート材としては、模様状の凹
凸形状を長期間にわたって保持できるようにするため
に、2枚の紙を積層接着した、いわゆるデュープレック
ス紙を使用することができる。
【0017】この場合、本発明の装飾シート材に使用す
る裏打シート材としては、紙、不織布、合成樹脂シート
など表面平滑なシート材であればいずれのものであって
もよいが、装飾シート材の廃棄処理のしやすさから、好
ましくは紙である。
【0018】また、裏打シート材として、一般にクレー
プ紙と呼ばれる微細な縮み皺を付した紙を使用すること
もできる。このクレープ紙を裏打シート材として用いる
と、風合いの柔らかな装飾シート材が得られると共に、
デンプン糊などを塗布した後に発生する収縮が微細な縮
み皺によって吸収されるので、装飾シート材を壁面等に
施工した後の目開きが抑止されるので好ましい。
【0019】また、装飾シート材は経時的に汚損したり
摩耗したりした場合や、部屋の模様替えをする場合など
に貼り換えをすることがある。貼り換えに際しては、既
存の装飾シート材を剥がして新しい装飾シート材を貼り
付けて行うものであるが、既存の装飾シート材を剥がす
際に綺麗に剥がす事ができず、装飾シート材の一部が壁
面に残ってしまうことが多い。装飾シート材の一部が壁
面に残ったまま新しい装飾シート材を貼り付けると、古
い装飾シート材が残存した部分は盛り上がってしまい、
見栄えが悪くなってしまうものである。
【0020】貼り換えの便宜を図るため、裏打シート材
を層構造とし、中間部で表面層と裏面層の2枚に剥離
(層間剥離)可能にした、いわゆるピールアップ性を付
与したものとすることが好ましい。具体的には、層間剥
離可能な紙基材としては、2層抄紙法などにより紙間剥
離強度を弱く調整したものが挙げられる。
【0021】また、本発明の装飾シート材の表面シート
材や裏打シート材に使用する不織布としては、装飾シー
ト材として一般に使用されているものであればいずれの
ものでも使用できる。不織布を構成する繊維としては、
綿、ウールなどの天然繊維、スフ、レーヨンなど半合成
繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊
維、ポリプロピレン繊維、ポリウレタン繊維などの合成
繊維が使用できる。
【0022】本発明の装飾シート材の表面シート材や裏
打シート材に使用する合成樹脂シートを形成する合成樹
脂としては、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系
樹脂、アクリル系樹脂などが使用できる。
【0023】ポリ塩化ビニル系樹脂としては、ポリ塩化
ビニル、塩化ビニルと他のモノマー、例えば酢酸ビニ
ル、エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテル、
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリロ
ニトリルなどとの共重合体のほか、ポリ塩化ビニルと他
のポリマーとの混合物が使用できる。
【0024】ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレンなどの単独重合体、エチレンやプ
ロピレンなどのオレフィン系モノマーと他のモノマー、
例えば酢酸ビニル、α−オレフィン、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、アルキルビニルエーテル、
アクリロニトリルなどとの共重合体のほか、ポリエチレ
ンやポリプロピレンと他のポリマーとの混合物が使用で
きる。
【0025】アクリル系樹脂としては、アクリル酸、ア
クリル酸エステル、メタクリ酸エステルなどの単独重合
体、およびこれらのモノマーから選ばれる2種以上の共
重合体が使用できる。また、上記モノマーと共重合可能
なモノマー、例えばアクリロニトリル、ブタジエンな
ど、との共重合体も使用できる。
【0026】合成樹脂には、必要に応じて可塑剤、安定
剤、界面活性剤、滑剤、発泡剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、抗酸化剤、充填剤、着色剤等の各種添加剤を添加す
ることができる。
【0027】可塑剤としては、ジ−2−エチルヘキシル
フタレートなどのフタル酸エステル系可塑剤;トリクレ
ジルホスフェートなどのリン酸エステル系可塑剤;エポ
キシ化大豆油などのエポキシ系可塑剤;ジ−2−エチル
ヘキシルアジペートなどの脂肪酸エステル系可塑剤;ト
リメリット酸エステル系可塑剤;ポリエステル系可塑剤
から選ばれる1種以上のものが使用できる。
【0028】上記以外に、下記化学式(1)、(2)に
示すような導電性可塑剤を使用することもできる。 R1OCO(AO)sR2 (1) (B)k[(CH2)rOCO(AO)mR3][(CH2)pOCO(AO)nR4] (2)
【0029】(式中、Rは置換基を有していてもよい
炭素数2〜22の脂肪族、脂環族、芳香族あるいは複素
環式炭化水素、R、R、Rは炭素数1〜15の直
鎖、もしくは分岐のアルキル基、Aは炭素数2〜4のア
ルキレン基を表す。Bは硫黄原子、酸素原子、または脂
肪族、脂環族あるいは芳香族炭化水素基を表す。sは1
〜25の整数、m、nは1〜7の整数、kは1または2
の整数、r、pは1〜4の整数である。)
【0030】導電性可塑剤は、上記の汎用可塑剤と併用
することもできる。汎用可塑剤と併用する場合には、導
電性可塑剤の添加量(X)と汎用可塑剤の添加量(Y)
が下記(3)式に示す条件を満足する範囲とするのが好
ましい。 30≦(X+Y)≦160,かつ 5<X<40 (3) 導電性可塑剤を使用した場合には、この合成樹脂組成物
を使用して製品を製造した場合に、製品が静電気を帯電
することがなく静電気帯電によりマイナスイオンの発生
が抑制されることもないので、好ましいものである。
【0031】安定剤としては、ステアリン酸バリウムな
どの高級脂肪酸の金属塩;p−t−ブチル安息香酸亜鉛
などのアルキル安息香酸の金属塩;リシノール酸バリウ
ムなどの金属石鹸;トリフェニルホスファイトなどの有
機ホスファイト系安定剤、ジブチル錫ジラウレートなど
の錫系安定剤などが使用できる。
【0032】界面活性剤としては、アニオン系界面活性
剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤のい
ずれも使用可能であるが、ノニオン系界面活性剤が好ま
しい。ノニオン系界面活性剤としては、ソルビタン、グ
リセリンなどの多価アルコールと脂肪酸のエステル、多
価アルコールと脂肪酸および二塩基酸とのエステル、あ
るいはこれらにエチレンオキサイド、プロピレンオキサ
イドなどのアルキレンオキサイドを付加した化合物や、
フッ素系界面活性剤が使用できる。
【0033】滑剤としては、ステアリン酸などの脂肪酸
系滑剤、ステアリン酸アミド、メチレンビスステアロア
ミドなどの脂肪酸アミド系滑剤、ブチルパルミテートな
どのエステル系滑剤、バリウムイソデシルホスフェート
などの有機リン酸金属塩系滑剤、ポリエチレンワック
ス、流動パラフィンから選ばれる1種以上の滑剤を使用
できる。
【0034】発泡剤としては、一般に合成樹脂を発泡さ
せるのに使用される熱分解型発泡剤やマイクロカプセル
型発泡剤を単独または2種以上を併用して使用すること
ができる。
【0035】熱分解型発泡剤としては、N’,N’−ジ
ニトロソペンタメチレンテトラミン、N’,N’−ジメ
チル−N’,N’−ジニトロソテレフタルアミド、アゾ
ジカーボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、ベン
ゼンスルホニルヒドラジド、P,P’−オキシビス(ベ
ンゼンスルホニルヒドラジド)、ベンゼン−1,3−ジ
スルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド
など公知の熱分解型発泡剤が使用でき、接着剤の主体と
なる合成樹脂100重量部に対して0.5〜20重量
部、好ましくは3〜8重量部添加することにより、良好
な発泡接着剤層が形成される。
【0036】マイクロカプセル型発泡剤としては、熱に
よって膨張する特性を有する芯物質を熱可塑性高分子の
被膜あるいは殻に内包させた粒径が10〜30μm程度
のマイクロカプセルが使用できる。マイクロカプセルの
被膜あるいは殻を形成する熱可塑性高分子材料として
は、メタクリル酸メチル、アクリロニトリルなどのアク
リル系モノマーを重合または共重合してなるアクリル系
樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド、ポリブタジエ
ン、ウレタン系樹脂スチレン系樹脂などから選ばれる熱
可塑性高分子材料、あるいはこれらの2種以上を混合し
た熱可塑性高分子材料などが挙げられる。また、熱によ
って膨張する特性を有する芯物質としては、ブタン、イ
ソブタン等の炭化水素系化合物、その他の有機溶剤、重
炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、アジド化合物、ヒド
ラジド化合物等の炭酸ガスや窒素ガスなどの分解ガスを
発生する有機物質、無機物質挙げられる。マイクロカプ
セル型発泡剤は、接着剤の主体となる合成樹脂100重
量部に対して3〜40重量部、好ましくは5〜20重量
部程度添加すれば良好な発泡接着剤層が形成される。
【0037】紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−
4−メトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系紫
外線吸収剤、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール
系紫外線吸収剤、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、
シアノアクリレート系紫外線吸収剤から選ばれる1種以
上を使用することができる。
【0038】光安定剤としては、4−(フェニルアセト
キシ)−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、トリ
ス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)トリアジン−2,4,6−トリカルボキシレートな
どのヒンダードアミン系光安定剤が使用できるものであ
る。
【0039】抗酸化剤としては、一般に使用されている
フェノール系抗酸化剤、チオプロピオン酸エステル系抗
酸化剤、脂肪族サルファイド系抗酸化剤を1種または2
種以上を使用することができる。
【0040】充填剤としては、加工温度で溶融、分解な
どの物理的、化学的な変化を起こさない耐熱性に優れた
無機質および/または有機質の充填剤であればいずれの
ものでも使用できる。具体例としては、炭酸マグネシウ
ム、マグネシウム系ケイ酸塩、酸化アルミニウム、水酸
化アルミニウム、水酸化マグネシウム、タルク、ハイド
ロタルサイト、酸化チタンなどの無機質充填剤のほか、
架橋塩化ビニル樹脂粉末、アクリル系樹脂粉末、ポリウ
レタン粉末などの架橋された合成樹脂の粉末などの有機
質充填剤を挙げることができる。
【0041】着色剤としては、カーボンブラック、群
青、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、
酸化チタン、亜鉛華、キナクリドンレッド、ハンザイエ
ローなど、一般に合成樹脂の着色に使用される顔料や染
料であればいずれのものでも使用でき、これらは1種ま
たは2種以上を併用することもできる。
【0042】表面シート材、接着剤層または裏打シート
材として静電気を帯電しないように、帯電防止化したも
のや、導電化したものを使用すると、装飾シート材が静
電気を帯電することがなく、発生するマイナスイオンが
静電気により中和されてマイナスイオンの発生量が少な
くなることがない。したがって、特に静電気の発生しや
すい冬場においても、安定的にマイナスイオン効果を示
す装飾シート材が得られるもので好ましい。
【0043】上記の表面シート材、接着剤層または裏打
シート材を帯電防止化するためには、合成樹脂シートを
使用する場合には、合成樹脂シートを製造する樹脂組成
物中に帯電防止剤や導電性物質を配合して合成樹脂シー
トを製造すればよい。紙や不織布の場合には、抄紙原料
に帯電防止剤および/または導電性物質を配合させた
り、不織布を構成する繊維の少なくとも1種を、帯電防
止剤および/または導電性物質を含有する繊維で構成す
るか、紙や不織布に帯電防止剤を含浸させたり、塗布し
たりすればよい。接着剤層は接着剤組成物に帯電防止剤
や導電性物質を配合することにより帯電防止性や導電性
を付与することができる。
【0044】帯電防止剤としては、多価アルコールの部
分的脂肪酸エステル、多価アルコールの部分的脂肪酸エ
ステルのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレン
オキサイド付加物、脂肪族アルコールのエチレンオキサ
イド付加物、脂肪族アルコールのエチレンオキサイド付
加物、脂肪酸アミンのエチレンオキサイド付加物、脂肪
族アミドのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノ
ールのエチレンオキサイド付加物、アルキルナフトール
のエチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール
などのノニオン系帯電防止剤;第1級アミン塩、第3級
アミン、第4級アンモニウム化合物、ピリジン誘導体な
どのカチオン系帯電防止剤;硫酸化油、金属石鹸、硫酸
化エステル油、硫酸化アミド油;オレフィンの硫酸エス
テル塩、多価アルコールの硫酸エステル塩、アルキル硫
酸エステル塩、脂肪酸エチルスルホン酸塩、アルキルナ
フタレンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸
塩、ナフタレンスルホン酸とホルマリンの混合物、コハ
ク酸エステルスルホン酸塩、リン酸エステル塩などのア
ニオン系帯電防止剤;カルボン酸誘導体、イミダゾリン
誘導体などの両性帯電防止剤等、一般的に繊維に帯電防
止性を付与するのに使用されるものであればいずれのも
のでも使用できる。
【0045】また、紙または不織布を導電化するには、
紙基材や不織布を構成するパルプや繊維の少なくとも1
種を、導電性物質を含有する繊維で構成するか、できた
紙基材や不織布に導電性物質を含浸させたり、塗布した
りすればよい。
【0046】導電性物質としては、導電性酸化チタン
(酸化チタン表面をSn−Sb系化合物で処理したも
の)粉末、カーボンブラック粉末、銀、銅、ニッケル、
アルミニウム、ステンレス、鉄などの金属よりなる粉
末、金属細片または金属短繊維、有機繊維若しくは無機
繊維または合成樹脂粉末もしくは無機粉末の表面を金属
または金属酸化物などで被覆したものが使用できる。
【0047】また、電子共役系ポリマーの粉末や、有機
繊維もしくは無機繊維または合成樹脂粉末、もしくは無
機粉末の表面を電子共役系ポリマーで被覆したものも使
用できる。電子共役系ポリマーとしてはアニリン、ピロ
ール、チオフェンまたはそれらの誘導体の中から選ばれ
た1種のモノマーを重合したものがあり、布帛に導電性
物質を含浸させたり、塗布したりするには、これらの導
電性物質を合成樹脂溶液などに含有させてなる導電性合
成樹脂溶液を布帛に含浸させたり、塗布したりし、その
後加熱乾燥させれば良い。
【0048】電子共役系ポリマーとしては、アニリン、
o−メチルアニリン、m−メチルアニリン、o−エチル
アニリン、m−エチルアニリン、o−トルイジン、m−
トルイジン、o−アニシジン、m−アニシジン、o−ク
ロロアニリン、m−クロロアニリン、ピロール、N−メ
チルピロール、3−メチルピロール、3,4−ジメチル
ピロール、チオフェン、3−メチルチオフェン、3−メ
トキシチオフェンなどのモノマーを、ドーパントの存在
下に酸化重合剤と接触せしめることにより重合させ、得
ることができる。
【0049】ドーパントとしては、一般に使用されてい
るアクセプター性のものならいずれのものでも使用でき
る。例えば、塩素、臭素、沃素等のハロゲン類;5弗化
リン等のルイス酸;塩化水素、硫酸等のプロトン酸;塩
化第2鉄等の遷移金属化合物;過塩素酸銀、弗化ホウ素
銀等の遷移金属化合物、クロル酢酸、p−トルエンスル
ホン酸、ベンゼンスルホン酸(塩)、ナフタレン−1,
5−ジスルホン酸(塩)などの有機酸(塩)が挙げられ
る。
【0050】酸化重合剤としては、一般に使用される過
マンガン酸、過マンガン酸ナトリウム、過マンガン酸カ
リウム等の過マンガン酸(塩)類;三酸化クロム等のク
ロム酸類;硝酸銀等の硝酸塩類;塩素、臭素、沃素等の
ハロゲン類;過酸化水素、過酸化ベンゾイル等の過酸化
物;ペルオキソ二硫酸、ペルオキソ二硫酸カリウム等の
ペルオキソ酸(塩)類;次亜塩素酸、次亜塩素酸ナトリ
ウム、次亜塩素酸カリウム、塩素酸アトリウム、塩素酸
カリウム等の塩素酸(塩)類;塩化第二鉄等の遷移金属
塩化物;酸化銀等の金属酸化物などが挙げられる。
【0051】有機繊維もしくは無機繊維または合成樹脂
粉末もしくは無機粉末の表面を電子共役系ポリマーで被
覆するには、 電子共役系ポリマーを形成し得るモノマーと、酸化重
合剤及び必要に応じてドーパントを含有する処理液に、
モノマーが実質的に重合する前に有機繊維もしくは無機
繊維または合成樹脂粉末もしくは無機粉末を浸漬する方
法、 電子共役系ポリマーを形成し得るモノマーを含有する
処理液と、酸化重合剤と必用によりドーパントを含有す
る処理液とに有機繊維もしくは無機繊維または合成樹脂
粉末もしくは無機粉末を浸漬する方法、 酸化重合剤と、必要によりドーパントを含有する処理
液に、有機繊維もしくは無機繊維または合成樹脂粉末も
しくは無機粉末を浸漬した後、この処理液中に電子共役
系ポリマーを形成し得るモノマーを添加する方法などが
ある。
【0052】このようにして電子共役系ポリマーで被覆
した有機繊維もしくは無機繊維または合成樹脂粉末もし
くは無機粉末は、その表面が電子共役系ポリマーで被覆
されるばかりでなく内部の表面近傍に電子共役系ポリマ
ーが浸透して電子共役系ポリマー層が形成されているの
で、導電層が剥離して導電性が損なわれることがなく好
ましいものである。
【0053】また、紙または不織布に直接電子共役系ポ
リマーを適用することにより、導電性紙、導電性不織布
を作製し、これを使用することもできる。紙、不織布な
どに適用する方法としては、繊維の表面に電子共役系ポ
リマーを形成させるのと同じ方法が使用できる。
【0054】電子共役系ポリマーで被覆した紙、不織布
にあっても、その構成材料であるパルプや構成繊維の表
面が電子共役系ポリマーで被覆されるばかりでなくパル
プや繊維内部の表面近傍に電子共役系ポリマーが浸透し
て電子共役系ポリマー層が形成された導電性紙基材また
は導電性不織布であるため、導電層が剥離して導電性が
損なわれることがなく好ましいものである。
【0055】表面シート材と裏打シート材とを接着剤層
を介して積層するために使用される接着剤の主体となる
合成樹脂としては、従来からこの種の接着剤として使用
されている合成樹脂であればいずれのものであっても使
用できるが、得られる装飾シート材にしなやかな風合い
を付与するためには、柔軟性のある合成樹脂を使用する
のが好ましい。具体的には、アクリル系樹脂、酢酸ビニ
ル系樹脂、酢酸ビニル−エチレン共重合樹脂、ウレタン
系樹脂、塩化ビニル系樹脂などである。上記した合成樹
脂は、必要に応じて添加される各種添加剤とともに水あ
るいは各種溶剤に分散あるいは溶解され、接着剤とされ
る。
【0056】接着剤層は、裏打シート材の表面全面に接
着剤を塗布して表面シート材と接着させ、裏打シート材
の表面全面に介在させてももよいし、表面シート材の下
方に突出する部分(凹凸の凹部下面)のみに接着剤を塗
布して裏打シート材と接着させ、表面シート材の凹部と
裏打シート材との間にのみ介在させてもよい。接着剤層
は発泡した接着剤層であっても、非発泡の接着剤層であ
ってもよい。発泡した接着剤層を形成すると、装飾シー
トの風合いはしなやかであるとともに、発泡した接着剤
層がクッションの役割を果たすので、施工面の凹凸が、
装飾シート材表面に悪影響を及ぼすことがないので好ま
しいものである。
【0057】発泡した接着剤層を形成するためには、合
成樹脂シートを発泡させるのに使用するのと同じ熱分解
型発泡剤やマイクロカプセル型発泡剤を配合し、接着剤
を加熱固化させる際に発泡させることができるものであ
る。
【0058】一方、本発明で使用できるトルマリンは、
一般式:(Na,Ca,K)(Al,Fe,Li,Mg,Mn)3(BO3)3(Al,Cr,Fe,
V)6(Si2O6)3(O,OH,F)4で表される珪酸塩鉱物であり、電
荷の自発分極性を有し、著しい圧電性や集電性を示すこ
とから電気石とも称されている。このトルマリンとして
は、一般式:Na(Li,Al)3(BO3)3Al6(Si2O6)3(OH)4で示さ
れるエルバイトトルマリン(リチア電気石)と呼ばれる
もの、一般式:NaFe3(BO3)3Al6(Si2O6)3(OH)4で示され
るショールトルマリンと呼ばれるもの、一般式:NaMg
3(BO3)3Al6(Si2O6)3(OH)4で示されるドラバイトトルマ
リンと呼ばれるものが知られているが、いずれのものも
使用が可能である。これらのトルマリンは、従来から室
内空気のイオン化にトルマリン粉末が有効であるとして
使用されてきたものである。
【0059】トルマリンの粉末粒子は自発分極により常
に静電気を帯びているので、これに水分子が触れると、
瞬間的に放電して、水素ガスとヒドロキシルイオンとを
生成し、水を弱アルカリ化する作用を有している。そし
て、空気中において、同様に水分が電気分解されて生成
したヒドロキシルイオンが空気中に放出されることによ
って、空気がマイナスイオン化される。このようなマイ
ナスイオン化した空気は、人体に対して新陳代謝の促
進、血行促進、疲労回復、食欲増進、安眠、鎮痛など数
々の好影響を与えるといわれている。
【0060】したがってトルマリン粉末粒子の大きさ
は、小さいほど空気中の水分子と接触する面積が大きく
なり、マイナスイオン発生が効果的の行われることにな
り好ましいものである。そのようなトルマリン粉末の好
適な大きさは、平均粒子径で、0.01〜1,000μ
mであり、好ましくは0.05〜100μm、最も好ま
しくは0.1〜20μmである。1,000μmを越え
るとマイナスイオン発生効果が少なくなるばかりでな
く、塗料や合成樹脂に含有させて塗膜や合成樹脂成型品
を作製したときに、平滑な表面が得られにくくなり、ま
た、0.01μmより小さくなると均一に分散させるこ
とが困難となる場合がある。
【0061】また、トルマリン粉末の自発分極により帯
電する静電気は、物質を吸着する作用あるいは反発する
作用を有しており、これにより消臭効果、抗菌効果が発
揮される。さらに、トルマリンは、遠赤外線放射率の高
い材料であることが知られている。なお、トルマリンは
その自発分極性を恒常的に有しているので、上記した効
果は、化学反応により失われたり経時的に劣化したりす
ることはない。
【0062】本発明で使用するトルマリンとしては、リ
チア電気石が好ましい。このリチア電気石はエルバイト
トルマリンと呼ばれている。このおおよそ淡色のピン
ク、緑、青色を呈したエルバイトトルマリンを粉末化し
たものは、光の散乱によってほぼ白色を呈するものであ
る。したがって、リチア電気石を粉末化したものをプリ
ント用樹脂組成物や合成樹脂に分散させれば、任意の染
料や顔料を塗料や合成樹脂に含有させることによって、
塗料や合成樹脂の色合いを淡色から濃色まで自由に設計
できるものである。
【0063】例えば、淡色系に着色する場合には、エル
バイトトルマリンを単独で使用するのが最も好ましい
が、ショールトルマリンやドラバイトトルマリンと混合
して使用することも可能である。使用可能なエルバイト
トルマリンとショールトルマリンやドラバイトトルマリ
ンとの混合比率は、50/50〜100/0であり、好
ましくは70/30〜100/0であり、さらに好まし
くは80/20〜100/0である。
【0064】トルマリンと共に本発明で併用するジルコ
ニウム化合物としては、ケイ酸ジルコニウム、金属ジル
コニウム、酸化ジルコニウム、炭酸ジルコニルアンモニ
ウム、オキシ塩化ジルコニウム、電融安定化ジルコニウ
ム(電融安定化酸化ジルコニウムと称する場合があり、
本明細書において両者は同義である。)、安定化ジルコ
ニアなどがあげられる。特に好ましいのは、電融安定化
ジルコニウムである。
【0065】これらのジルコニウム化合物は、純度10
0%のものが最も好ましいが、必ずしも純度100%で
なくてもマイナスイオン生成機能を励起活性させ、マイ
ナスイオン発生の向上が認められるものである。ジルコ
ニウム化合物の純度は70%以上であれば本発明の効果
が認められ、好ましくは80%以上、最も好ましくは9
0%以上である。
【0066】電融安定化ジルコニウムは、特にトルマリ
ンのマイナスイオン生成機能を活性化させる作用が強
く、最も好ましいものである。
【0067】ケイ酸ジルコニウムは、ジルコンサンドを
鉄ボールなどで粉砕し、粉砕物から鉄粉を除去し、分級
することにより得られる。金属ジルコニウムは、ジルコ
ンサンドから炭化ジルコニウムを調製し、これを四塩化
ジルコニウムとし金属ジルコニウムを得ることができ
る。酸化ジルコニウムは、ジルコンサンドをアルカリ分
解してジルコン酸アルカリとし、これを酸に溶解させジ
ルコニル溶液とし、これから水酸化ジルコニルを得て、
これを酸化することにより得られる。また、酸化ジルコ
ニウムはパデライトを原料とし、これから不純物を除去
して得ることもできる。炭酸ジルコニルアンモニウム
は、ジルコニル溶液から炭酸ジルコニルを得て、これか
ら炭酸ジルコニルアンモニウムを得ることができる。ジ
ルコンサンドを、石炭を添加してアーク溶融すると安定
化ジルコニアを得ることができる。
【0068】電融安定化ジルコニウムは、ジルコンサン
ドをアーク溶融することにより得ることができる。
【0069】本発明で使用するマイナスイオン発生粉体
組成物を得るには、例えば、上記したジルコニウム化合
物または電融安定化ジルコニウムを粉砕して、ジルコニ
ウム化合物の粉末若しくは電融安定化ジルコニウム粉末
とし、これをトルマリン粉末と混合することにより行わ
れ、これにより、トルマリンのマイナスイオン生成機能
が向上でき、しかも放射線放射のないマイナスイオン発
生粉体組成物が得られるものである。
【0070】しかしながら、単に混合しただけでは、必
ずしもマイナスイオン生成機能を向上させることができ
るとは限らないものであることが判明した。本発明者ら
による種々の研究の結果、ジルコニウム化合物の粉末ま
たは電融安定化ジルコニウム粉末が、トルマリン粉末の
個数の三分の一以上存在するときにマイナスイオン生成
機能が向上することが判明した。特に、ジルコニウム化
合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末が、トル
マリン粉末の個数の2倍以上存在するときに最もマイナ
スイオン生成機能が向上するものである。トルマリン粉
末の個数よりもジルコニウム化合物の粉末または電融安
定化ジルコニウム粉末の個数が少なくなるに従って、マ
イナスイオン生成機能は減少し、トルマリン粉末の個数
の三分の一未満になるとマイナスイオンの生成機能は急
速に少なくなる。
【0071】電融安定化ジルコニウム粉末の場合には、
トルマリン粉末に作用してマイナスイオン生成させる機
能が強いので、他のジルコニウム化合物の粉末と異な
り、トルマリン粉末の個数の四分の一未満になるまでは
マイナスイオンの生成機能は急速に少なくなることはな
い。一方、ジルコニウム化合物の粉末や電融安定化ジル
コニウム粉末の個数がトルマリン粉末の個数より10倍
以上多くなった場合には、マイナスイオン生成機能の向
上はわずかとなり、しかもジルコニウム化合物の粉末や
電融安定化ジルコニウム粉末を多量に使用することは、
経済的な面から効果的ではないものである。
【0072】したがって、本発明においては、ジルコニ
ウム化合物の粉末の個数は、トルマリン粉末の1/3〜
10/1の個数を存在させるのが好ましく、電融安定化
ジルコニウム粉末の場合にはトルマリン粉末の1/4〜
10/1の個数を存在させるのが好ましいものである。
【0073】すなわち、トルマリン粉末の比重がA(g
/cc)で平均粒子径a(cm)とした場合、比重B
(g/cc)で平均粒子径b(cm)のジルコニウム化
合物の粉末は、トルマリン粉末100重量部に対して1
00Bb/3Aa〜1000Bb/Aa重量部
を混合するのがよい。好ましくは、50Bb/Aa
〜500Bb/Aa重量部を混合するのがよく、最
も好ましくは、100Bb/Aa〜300Bb
Aa重量部を混合するのがよい。
【0074】また、比重C(g/cc)で平均粒子径c
(cm)の電融安定化ジルコニウム粉末にあっては、ト
ルマリン粉末100重量部に対して25Cc/Aa
〜1000Cc/Aa重量部を混合するのがよい。
好ましくは、40Cc/Aa〜400Cc/Aa
重量部を混合するのがよく、最も好ましくは、70C
/Aa〜250Cc/Aa重量部を混合する
のがよい。
【0075】トルマリン粉末と、ジルコニウム化合物の
粉末または電融安定化ジルコニウム粉末を、上記したと
おりの混合比率で混合することにより、マイナスイオン
生成機能は向上する。よりその機能の向上を効率的にす
るには、トルマリン粉末1個に対してジルコニウム化合
物の粉末が1/3個(ジルコニウム化合物の粉末1個に
対してトルマリン粉末3個)〜10個、またはトルマリ
ン粉末1個に対して電融安定化ジルコニウム粉末が1/
4個(電融安定化ジルコニウム粉末1個に対してトルマ
リン粉末4個)〜10個が精密に分散されるのが望まし
い。
【0076】トルマリン粉末と、ジルコニウム化合物の
粉末や電融安定化ジルコニウム粉末とを均一に分散する
方法としては、通常使用されている撹拌翼型の混合機、
空気流型混合機で粉末状態のままで混合してもよいし、
粉末を水などの液体中に分散させ、撹拌翼を使用して混
合してもよく、また、液流で混合してもよい。さらに
は、精密分散状態に混合するための特殊混合機、例え
ば、ラモンドスターラーを使用したラモンドミキサーな
どを使用して混合してもよい。
【0077】通常使用されている混合機を使用する場合
にあっては、混合する粉末の平均粒径が同じである場
合、比重の大きい粉末が下層に集中することになり、精
密分散状態を確保することが難しくなる傾向がある。し
たがって、トルマリン粉末の比重がA、ジルコニウム化
合物の粉末の比重がBの場合、ジルコニウム化合物の粉
末の平均粒径はトルマリン粉末の平均粒径のA/B倍に
するのが好ましく、トルマリン粉末の比重がA、電融安
定化ジルコニウム粉末の比重がCの場合、電融安定化ジ
ルコニウム粉末の平均粒径はトルマリン粉末のA/C倍
にするのが好ましい。
【0078】表面シート材が合成樹脂シートの場合に
は、本発明で使用するマイナスイオン発生粉体組成物を
表面シート材に含有させるには、合成樹脂シート形成す
る合成樹脂組成物中に配合してもよいし、表面にプリン
ト模様を形成するプリント液に混合して含有させてもよ
い。
【0079】表面シート材が紙の場合に、本発明に使用
するマイナスイオン発生粉体組成物を含有させるには、
紙を製造する際にパルプにマイナスイオン発生粉体組成
物を配合し、このマイナスイオン発生粉体組成物含有パ
ルプを抄紙してもよいし、表面シート材の表面にプリン
ト模様を形成するプリント液に混合して含有させてもよ
いし、さらには、表面シート材に撥水性を付与するため
の撥水処理剤に含有させてもよい。裏打シート材が紙の
場合も表面シート材と同様の方法でマイナスイオン発生
粉体組成物を含有させることができる。
【0080】表面シート材もしくは裏打シート材が不織
布の場合には、不織布を構成する繊維を製造する原料中
にマイナスイオン発生粉体組成物配合して繊維を製造
し、これを使用してもよいし、できた繊維表面に接着剤
などでマイナスイオン発生粉体組成物を接着させるか、
マイナスイオン発生粉体組成物を配合した樹脂組成物を
繊維表面に塗布し、これを固化させてもよい。
【0081】接着剤層にマイナスイオン発生粉体組成物
を含有させるには、使用する接着剤組成物中にマイナス
イオン発生粉体組成物を含有させて、表面シート材と裏
打シート材を接着させればよい。また、表面シート材と
して2枚の紙を接着剤で接着してなるデュープレックス
紙を使用する場合には、デュープレックス紙を製造する
際に使用する接着剤にマイナスイオン発生粉体組成物を
含有させればよい。
【0082】表面シート材、裏打シート材、接着剤層の
いずれにマイナスイオン発生粉体組成物を含有させても
よいが、表面シート材の表面にプリント模様を形成する
プリント液に混合して含有させてマイナスイオン発生粉
体組成物含有プリント模様を形成させるか、または、表
面シート材に撥水性を付与するための撥水処理剤にマイ
ナスイオン発生粉体組成物を含有させてマイナスイオン
発生粉体組成物含有撥水処理層を形成すると、紙壁紙の
最外層表面にマイナスイオン発生粉体組成物一部露出
し、マイナスイオン発生効率がよくなるので、少量のマ
イナスイオン発生粉体組成物でより多くのマイナスイオ
ンを発生する紙壁紙が得られるので好ましい。
【0083】以下に、本発明が提供するマイナスイオン
発生装飾シート材の具体例について、図により説明す
る。
【0084】例えば、マイナスイオン発生装飾シート材
を紙壁紙とする場合には、図1(a)に示すように、紙
に、グラビアプリンターにて絵柄を印刷し、この表面に
電融安定化ジルコニウを除くジルコニウム化合物の粉末
または電融安定化ジルコニウム粉末とトルマリン粉末と
を含有させた撥水処理剤を、ロータリースクリーン法ま
たはグラビア印刷法によりプリントし、次いでエンボス
ローラーにより模様状の凹凸を形成し、表面シート材2
を作製した。一方、紙よりなる裏打シート材3を準備
し、この裏打シート材3表面に接着剤4を塗布し、表面
シート材2の絵柄印刷されていない裏面側を裏打シート
材3に貼り合わせることにより、マイナスイオン発生装
飾シート材1(紙壁紙)が得られる。
【0085】また、図1(b)に示すように、表面シー
ト材2の裏面側に突出する部分(表面シート材の凹凸の
凹部裏面側部分)のみに接着剤4を塗布し、これに裏打
シート材3を貼り合わせてマイナスイオン発生紙壁紙と
してもよいものである。
【0086】また、図1(a)、(b)に使用される表
面シート材として、図2に示すような上紙5と中紙6の
2枚の紙を接着積層してなるデュープレックス紙を使用
し、図1(a)、(b)に示すのと同様の紙壁紙を製造
してもよい。このように表面シート材としてデュープレ
ックス紙を使用した場合には、表面シート材に形成され
た模様状の凹凸が潰れにくく形状保持性に優れるもので
ある。
【0087】また、図3に示すように、接着剤として発
泡剤を含有する接着剤4’を使用して紙壁紙を製造すれ
ば[図3の(a)]、接着剤が発泡固化することにより
発泡接着剤層4”が形成され[図3の(b)]、表面シ
ート材に形成された凹凸模様の形状保持性がよくなるの
で好ましい。
【0088】
【実施例】実施例1、2および比較例1:図4に示すよ
うに、上紙5を巻き出し、その表面にグラビアプリンタ
ー7により多色の柄模様を印刷し140℃で10秒間加
熱乾燥し、次いでロータリースクリーン(800メッシ
ュ)8により表1の配合組成からなるワックス系樹脂バ
インダーからなる撥水処理剤をWet目付量40g/m
で塗布し140℃で10秒間加熱乾燥した。次いで中
紙6を巻き出し、中紙6の表面にロータリースクリーン
9により接着剤を塗布し、接着面剤塗布面を上紙5の裏
面に位置させてラミネートローラー10により接着さ
せ、引続きエンボスローラー11により模様状の凹凸を
形成し、これを140℃の乾燥器12で10秒間乾燥し
て表面シート材2を作製した。引き続いて裏打シート材
3としてクレープ紙を巻き出し、その表面にロータリー
スクリーン13にて接着剤を塗布し、ラミネートローラ
ー14により表面シート材2の裏面にラミネートし、こ
れを140℃の乾燥器15で10秒間乾燥してマイナス
イオン発生装飾シート1を得た。
【0089】実施例1における珪酸ジルコニウム粉末と
エルバイトトルマリン粉末の混合比率は、珪酸ジルコニ
ウム粉末/エルバイトトルマリン粉末≒3/1であり、
実施例2における電融安定化ジルコニウム粉末とエルバ
イトトルマリン粉末の混合比率は、電融安定化ジルコニ
ウム粉末/エルバイトトルマリン粉末≒3/1であっ
た。撥水処理剤としては、フッ素系撥水処理剤、シリコ
ン系撥水処理剤、ワックス系撥水処理剤などが使用でき
る。
【0090】
【表1】
【0091】また、比較のために、表1の比較例1の組
成からなる撥水処理剤を使用し、実施例1と同じ条件で
参考装飾シート材を製造した。
【0092】実施例3〜5:下記表2に示す配合からな
るプリント用塩化ビニル樹脂組成物をロータリースクリ
ーンで多色プリントし、表1の実施例2の配合から電融
安定化ジルコニウム粉末とエルバイトトルマリン粉末を
除いた組成からなる撥水処理剤を使用する以外は上記実
施例2と同様にしてマイナスイオン発生装飾シートを得
た。
【0093】
【表2】
【0094】実施例6:電融安定化ジルコニウム粉末6
0重量%およびエルバイトトルマリン粉末40重量%の
混合粉末70重量%と、木材パルプ30重量%を主成分
として抄紙して得た紙(秤量120g/m)を上紙と
し、この上紙表面に実施例1と同様に処理して多色プリ
ントを施した。次いで実施例1と同様にして中紙をラミ
ネートし、エンボスローラーにより模様状の凹凸を形成
し、裏打シートとラミネート、その後実施例3で使用し
た撥水処理剤をエアナイフコーター16により実施例1
と同じ目付量でコーティングし、140℃の乾燥器17
で10秒間乾燥してマイナスイオン発生装飾シート1を
得た(その製造工程図は図5に示す)。
【0095】実施例7:実施例1で使用する撥水処理剤
にカチオン系帯電防止剤ニューエレガンA(日本油脂社
製)を0.5重量%添加した以外は、実施例1と同様に
してマイナスイオン発生装飾シート材を製造した。
【0096】実施例8〜10:実施例3〜5で使用した
配合から電融安定化ジルコニウム粉末とエルバイトトル
マリン粉末を除いたプリント用塩化ビニル樹脂組成物を
使用し、表面シート材と裏打シート材を接着する接着剤
として下記表3の組成からなる接着剤を使用する以外は
実施例3〜5と同様にして、マイナスイオン発生装飾シ
ート材を製造した。
【0097】
【表3】
【0098】実施例11:実施例2における配合のう
ち、エルバイトトルマリン粉末に代えてショールトルマ
リン粉末(比重3.0、平均粒径3μm)を使用する以
外は実施例1と同じ条件で装飾シート材を製造した。
【0099】比較例2:エルバイトトルマリン粉末(比
重3.0、平均粒径3μm)と希土類元素を含有するモ
ナザイト粉末(比重4.6、平均粒径2μm)とを、エ
ルバイトトルマリン粉末1個に対しモナザイト粉末が1
個対応するように配合し、マイナスイオン発生粉体組成
物「M」を得た。
【0100】得られた比較例2のマイナスイオン発生粉
体組成物「M」、実施例1で使用するマイナスイオン発
生粉体組成物および実施例で使用するマイナスイオン発
生粉体組成物のそれぞれを15g採取し、それぞれをポ
リエチレン製袋に入れて、測定用のサンプルを作製し
た。
【0101】これらのサンプルについて、アロカ社製の
サーベイメーター(ガイガーカウンター)を用いて放射
線の放射量を測定した。その結果を表4に示す。
【0102】
【表4】
【0103】以上のようにして得られた実施例1〜11
および比較例1の装飾シート材について、マイナスイオ
ン数と色合いについての性能評価を行い、その結果を表
5に示した。
【0104】マイナスイオン数は、IC−1000イオ
ンカウンター(ユニバーサル企画)を使用し、測定室
(温度25℃、湿度75%、無風状態、測定器以外の電
気製品の電源を切った状態)で、装飾シート材に外から
力などを加えず、装飾シート材を、表面を内側にして直
径7cmの円筒状に丸め、この円筒の一端にイオン数測
定器の空気吸入口が沿うようにして測定した数値であ
る。
【0105】これら実施例及び比較例から明らかなよう
に、電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物
の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末と、トルマリ
ン粉末とを表面シート材、接着剤層または裏打シート材
の少なくともいずれか一つに含有させることにより、静
止状態でも確実にマイナスイオンを発生する装飾シート
材を得られることが確認できた。
【0106】また、エルバイトトルマリン粉末を用いる
ことで、プリント用樹脂組成物に任意の顔料を含有させ
ることによって、色合いの淡いものから濃色のものまで
自由に設計できることが確認できた。
【0107】
【表5】
【0108】
【発明の効果】以上、実施の形態とともに詳細に説明し
たように、本発明の請求項1記載の装飾シート材によれ
ば、表面シート材、接着剤層または裏打シート材の少な
くともいずれか一つに、トルマリン粉末(比重A、平均
粒子径a)100重量部に対して、電融安定化ジルコニ
ウムを除くジルコニウム化合物の粉末(比重B、平均粒
子径b)が、100Bb/3Aa〜1000Bb
/Aa重量部配合されてなるマイナスイオン発生粉体
組成物を含有させているため、表5に示されるようにマ
イナスイオン発生数が多く、トルマリンのマイナスイオ
ン発生機能が大幅に向上されているものである。
【0109】また、本発明の請求項2記載の装飾シート
材によれば、紙基材または不織布、合成樹脂層、絵柄印
刷層の少なくとも一つの層に、トルマリン粉末(比重
A、平均粒子径a)100重量部に対して、電融安定化
ジルコニウム粉末(比重C、平均粒子径c)を25Cc
/Aa〜1000Cc/Aa重量部配合されて
なるマイナスイオン発生粉体組成物を含有させているた
め、他のジルコニウム化合物の粉末を使用した場合より
もトルマリンのマイナスイオン発生機能をより大きく向
上させることができ、したがって、他のジルコニウム化
合物よりも少量でありながら、より多くのマイナスイオ
ンを発生させることができる。このことは、実施例1〜
2を見れば明らかである。
【0110】さらに、本発明の請求項3記載の装飾シー
ト材によれば、前記装飾シート材に使用されるトルマリ
ン粉末を、エルバイトトルマリンを微粉砕したものが5
0重量%以上含まれるもので構成するようにしたので、
エルバイトトルマリン粉末は光の散乱によってほぼ白色
を呈するものであることから、プリント用樹脂組成物に
任意の顔料を含有させて、淡色のものから濃色のものま
で色合いを自由に設計することができファッション性に
優れたものである。
【0111】また、本発明の請求項4記載の装飾シート
材によれば、表面シート材、接着剤層または裏打シート
材として帯電防止剤または導電性物質により帯電防止化
または導電化されたものを使用することにより、湿度が
低く静電気帯電の起こりやすい環境下(例えば冬場)で
あっても、マイナスイオンを効果的に発生する装飾シー
ト材が得られるものである。
【0112】また、本発明のマイナスイオン発生装飾シ
ート材においては、希有元素を含有する鉱石を使用して
おらず、放射線の放射量は極めて微量であり、人体に対
して安全であり、しかも人体に対して新陳代謝の促進、
血行促進、鎮痛、快眠、鎮咳、制汗、食欲増進、血圧降
下、疲労防止等の効果があるマイナスイオンが多量に発
生するところに特徴があるものである。
【0113】このことは、実施例1、実施例2で使用す
るマイナスイオン発生粉体組成物および比較例2のマイ
ナスイオン発生粉体組成物「M」の対比から明らかなよ
うに、本発明のマイナスイオン発生粉体組成物の放射線
量は、実施例1では0.09μSV/hr、実施例2で
は0.06μSV/hrであり、これは1年間に換算す
るとそれぞれ0.79ミリSV/年、0.53ミリSV
/年となり、一方、比較例2のモナザイト粉末を含有す
るマイナスイオン発生粉体組成物Mは0.75μSV/
hrであり、同様に1年間に換算すると6.57ミリS
V/年となる。
【0114】国際放射線防護委員会(ICRP)は、一
般人については、実効線量当量の限度として1年間につ
いて1.0ミリSVとすることを勧告している。本発明
のマイナスイオン発生装飾シート材が、人体に対して安
全であるのに対して、モナザイトを含有するマイナスイ
オン発生粉体組成物「M」を使用したマイナスイオン発
生装飾シート材は、国際放射線防護委員会勧告の一般人
についての実効線量当量の限度を超える放射線を放射し
ているので、人体に対しての安全性に懸念があることが
わかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装飾シート材に関する実施例を示す説
明図である。
【図2】本発明の装飾シート材に関し、表面シート材と
して使用するデュープレックス紙を示す説明図である。
【図3】接着剤として発泡性接着剤を使用した実施例を
示す説明図である。
【図4】本発明の装飾シートを製造する方法の一例を示
す説明図である。
【図5】本発明の装飾シートを製造する別の方法を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 装飾シート材 2 表面シート材 3 裏打シート材 4 接着剤層 5 上紙 6 中紙 7 グラビアプリンター 8、9、13 ロータリースクリーン 10、14 ラミネートローラー 11 エンボスロールー 12、15、17 乾燥器 16 エアナイフコーター
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA27A AA27B AA27C AA40A AA40B AA40C AR00C AT00B BA03 BA07 BA10A BA10C CA21A CA21B CA21C CA22A CA22B CA22C DD01A DE01A DE01B DE01C DG10 GB66 HB21A JC00 JG03 YY00A YY00B YY00C

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 模様状に形成された凹凸を有する表面シ
    ート材の裏面に接着剤層を介して裏打シート材を積層し
    た装飾シート材であって、前記表面シート材、接着剤
    層、裏打シート材の少なくともいずれか一つに、トルマ
    リン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安定化ジルコ
    ニウムを除くジルコニウム化合物の粉末(比重B、平均
    粒子径b)との混合粉末であって、トルマリン粉末10
    0重量部に対し電融安定化ジルコニウムを除くジルコニ
    ウム化合物の粉末が下記(1)式に示される量で配合さ
    れてなるマイナスイオン発生粉体組成物を含有させたこ
    とを特徴とするマイナスイオン発生装飾シート材。 100Bb/3Aa〜1000Bb/Aa重量部 (1)
  2. 【請求項2】 模様状に形成された凹凸を有する表面シ
    ート材の裏面に接着剤層を介して裏打シート材を積層し
    た装飾シート材であって、前記表面シート材、接着剤
    層、裏打シート材の少なくともいずれか一つに、トルマ
    リン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安定化ジルコ
    ニウム合物粉末(比重C、平均粒子径c)との混合粉末
    であって、トルマリン粉末100重量部に対し電融安定
    化ジルコニウム粉末が下記(2)式に示される量で配合
    されてなるマイナスイオン発生粉体組成物を含有させた
    ことを特徴とするマイナスイオン発生装飾シート材。 25Cc/Aa〜1000Cc/Aa重量部 (2)
  3. 【請求項3】 前記トルマリン粉末が、リチア電気石を
    微粉砕したものを50重量%以上含むものである請求項
    1または2項に記載のマイナスイオン発生装飾シート
    材。
  4. 【請求項4】 表面シート材、接着剤層または裏打シー
    ト材が帯電防止剤または導電性物質により、帯電防止化
    または導電化されたものである請求項1から3のいずれ
    か1項に記載されたマイナスイオン発生装飾シート材。
JP2001244546A 2001-08-10 2001-08-10 マイナスイオン発生装飾シート材 Pending JP2003053904A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001244546A JP2003053904A (ja) 2001-08-10 2001-08-10 マイナスイオン発生装飾シート材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001244546A JP2003053904A (ja) 2001-08-10 2001-08-10 マイナスイオン発生装飾シート材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003053904A true JP2003053904A (ja) 2003-02-26

Family

ID=19074460

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001244546A Pending JP2003053904A (ja) 2001-08-10 2001-08-10 マイナスイオン発生装飾シート材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003053904A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003103856A1 (ja) * 2002-06-11 2003-12-18 日棉化学工業株式会社 塗装体
JP2004261146A (ja) * 2003-03-04 2004-09-24 Tokyo Tourmaline:Kk 栄養補助食品
WO2019030914A1 (ja) * 2017-08-10 2019-02-14 株式会社寺岡製作所 接着シート

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003103856A1 (ja) * 2002-06-11 2003-12-18 日棉化学工業株式会社 塗装体
JP2004261146A (ja) * 2003-03-04 2004-09-24 Tokyo Tourmaline:Kk 栄養補助食品
WO2019030914A1 (ja) * 2017-08-10 2019-02-14 株式会社寺岡製作所 接着シート
CN111051453A (zh) * 2017-08-10 2020-04-21 株式会社寺冈制作所 粘接片
JPWO2019030914A1 (ja) * 2017-08-10 2020-09-03 株式会社寺岡製作所 接着シート
US11781042B2 (en) 2017-08-10 2023-10-10 Teraoka Seisakusho Co., Ltd. Adhesive sheet

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3923580B2 (ja) 壁紙
KR101434221B1 (ko) 불연성 섬유코팅제, 이를 피복한 섬유 및 원단
JP4615138B2 (ja) 皮革状シート物
JP2001220552A (ja) 断熱性層形成用塗料組成物、断熱性シート、および化粧断熱性シート
JP4842446B2 (ja) マイナスイオン発生粉体組成物
JP2003053904A (ja) マイナスイオン発生装飾シート材
JP2002067068A (ja) 化粧材の製造方法
JP2003000413A (ja) マイナスイオン発生枕
JP2002348785A (ja) マイナスイオン発生壁材
JP4745544B2 (ja) マイナスイオン発生クッション
JP2016221745A (ja) 化粧シート
JP3923969B2 (ja) 壁紙の製造方法
JP6576096B2 (ja) 化粧シートおよび化粧シートの製造方法
JP4843926B2 (ja) 壁紙
JP4480263B2 (ja) 皮革状シート物
JP7298655B2 (ja) 積層シート、及び発泡積層シート
JP2003093102A (ja) マイナスイオン発生履物
JP5732957B2 (ja) 光触媒発泡壁紙
JP5246279B2 (ja) 壁紙
JP2003027720A (ja) マイナスイオン発生畳
JPH0830310B2 (ja) クッション性重歩行床材
JP2821762B2 (ja) 粉末状導電性付与剤及びそれを用いた帯電防止体
JP2001030398A (ja) 化粧材及びその製造方法
JP2003002826A (ja) マイナスイオン発生外用貼付剤
JP3181517B2 (ja) 壁紙およびその製造方法