JP4615094B2 - 部分めっき方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は部分めっき方法に関し、更に詳しくは、被めっき材の表面のうちめっきの必要な表面部分にめっきを行い、それ以外のめっきの不必要な部分のめっき付着量を極力少なくするめっき方法であり、コネクタ、スイッチなどの各種接点部品や、リード材などの電気・電子部品への貴金属めっきを行うときに適用して有用な部分めっき方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コネクタ、スイッチなどの接点部品や、リード材などの電気・電子部品は、多くの場合Cuで構成されているが、空気中の酸素による表面酸化、反復する接触・通電や放電に基づく表面の腐食や劣化を防止するために、従来から、それら部品の相手材との接触箇所や端子部分にAu,Pd,Pt,Ru,Rh,Ir,Os,Reなどの貴金属をめっきすることが行われている。
【0003】
その場合、めっきを必要とする箇所以外にもこれら貴金属めっきを施すことは無意味であるばかりではなく、徒らに製造コストを高めることになる。
そのため、これら部品に対しては、その表面のうち必要な箇所にのみめっきを施すことが行われており、例えば「貴金属めっき」(槇書店、1992年)や“METAL FINISHING”(January,1994)には、様々な部分めっき方法が紹介されている。
【0004】
これら文献に紹介されている方法は、大別すると次のようになる。
まず、被めっき材をめっき液に部分的に浸漬してめっきを行う方法である。この方法は最も簡便であるが、他方では浸漬部分にしかめっきができないため、めっき必要箇所へのめっき自由度は小さくなるという問題がある。
第2の方法は、被めっき材の表面のうちめっき必要箇所以外の部分に例えばマスキングテープを貼着するなどしてめっきを行う方法である。
【0005】
この方法の場合、被めっき材へのマスキング処置が必要となるため製品の製造コストを高めるとともに、コネクタなどに多くみられる曲げ加工が施されている被めっき材に適用することはできないという問題がある。
第3の方法は、例えばフェルトローラやブラシを被めっき材のめっき必要箇所に接触させながらそこにめっき液を供給してめっきを行う方法である。
【0006】
この方法の場合、例えばフェルトローラを用いたときのめっき箇所は当該フェルトローラの接触箇所に限定されるためめっき箇所の自由度が小さくなるとともに、接触圧で被めっき材が変形することもあって得られた製品の信頼性に欠け、メンテナンスに手間がかかるという問題がある。また、ブラシを用いた場合、めっき時のライン速度を上げることが困難であるため生産性は低下するとともに、やはり接触箇所のメンテナンスは必要であるという問題がある。
【0007】
また、特開昭63−297586号公報には、次のような部分めっき装置が開示されている。この装置は、ジェット噴出口を設けた陽極と、この陽極の近傍に配置された陰極と、また陽極の近傍に配置された透過膜から成る容器と、この容器の中に収容された電導性溶剤と、この電導性溶剤に浸漬された擬似陰極とを備え、そして被めっき材と陽極および被めっき材と疑似陰極の間にPRパルスを交互に印加する電源で構成されている。
【0008】
この装置では、陽極のジェット噴出口と陰極の間に被めっき材を連続走行させながら当該ジェット噴出口からめっき液の噴流を吐出させて被めっき材に吹き当て、PRパルス電源から交互に電流を被めっき材に通電することにより、めっき液が吹き当たっている被めっき材の表面(片面)にのみめっきが行われる。
しかしながら、この部分めっき装置は、PRパルス電源装置をはじめとして上記したような各種の設備を必要とするため、全体としての設備コストが極めて高くなるという問題がある。また、この装置は、被めっき材の片面にしかめっきを行うことができず、各種の電気・電子部品の必要部分に選択的にめっきを施す場合に採用することはできない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上説明した従来の部分めっき方法における上記した問題を解決し、フラット形状の被めっき材はもち論のこと、マスクやマスキングテープなどの連続した接触治具を用いることがないため、曲げ加工が施されている被めっき材に対しても、極めて容易に、高い生産性のもとでめっきを必要とする箇所にめっきを行い、それ以外のめっきの不必要な部分のめっき付着量を極力少なくすることができる新規な部分めっき方法の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明においては、陽極に対向する面を有した被めっき材を連続走行させ、前記被めっき材がめっき位置を通過する際、めっき液吹き当て手段を用い前記被めっき材の前記面に向けてめっき液の噴流を直接に吹き当て、前記めっき液の噴流が前記被めっき材の少なくともめっき必要箇所と接触したときには、前記陽極と前記被めっき材にめっき用電源から通電し、前記めっき液の噴流が前記被めっき材のめっき不要箇所と接触するときには、前記めっき用電源からの通電を停止するか、または通電量を減少させ、通電量およびめっき付着量の総量を、通電制御を行わないときよりも少なくする工程を含むことを特徴とする部分めっき方法が提供される。
また、前記めっき位置の下流のめっき位置にて、前記面とは逆向きの被めっき材の面に対し、前記工程を繰り返して実施することが好ましい。
より好ましくは、前記めっき位置にて、前記面と背向した前記被めっき材の背向面側にてめっき液を吸引する。
【0011】
具体的には、前記めっき用電源の通電制御は、前記被めっき材のめっき必要箇所を検出するセンサ手段からの検出信号に基づいて行われるか、または前記めっき用電源の通電制御は、前記被めっき材の走行速度から算出される所定の時間周期で行われる部分めっき方法が提供され、また、前記被めっき材のめっき厚みが、前記めっき液の吹き当て量、吹き当て時間、吹き当て方向、およびめっき液吹き当て手段の数の少なくとも1種の条件を制御して調整され、前記被めっき材へのめっき液の吹き当て位置を、前記被めっき材の走行方向におけるめっき必要箇所間の間隔と同じ間隔に設定するか、またはその整数倍の間隔に設定し、更には、前記めっき用電源の通電制御が、めっき後におけるめっき厚みに関する情報またはめっき面の外観情報を前記めっき用電源にフィードバックして行われる部分めっき方法が提供される。
【0012】
また、前記めっき液吹き当て手段がプレッシャーボックスのノズルであり、前記めっき液の噴流は、前記めっき液が圧入されるプレッシャーボックスのノズルから噴出し、前記ノズルが前記被めっき材の形状に対応した形状(例えば、円形、楕円形、長方形など)になっている部分めっき方法が提供される。
【0013】
なお、本発明でいうめっき必要箇所とは、被めっき材の表面のうち、実際にめっきが必要とされる部分と、実際にはめっきは不要であるがめっきの過程で不可避的にめっきされてしまう、前記した実際にめっきが必要とされる部分の周辺部も含まれる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の部分めっき方法を詳細に説明する。
図1は、本発明方法を実施する際に用いるめっき装置の1例を示す概略図であり、図2は、被めっき材の1例を示す平面図であり、更に、図3は、本発明で用いるめっき装置におけるプレッシャーボックスの1例を示す部分切欠斜視図である。
【0015】
めっき装置は、全体が密閉構造になっているプレッシャーボックス1を備え、被めっき材2は、このプレッシャーボックスの一方の側面と平行に対向しながら図の矢印p方向に連続走行していくようになっている。
ここで、図2で示した被めっき材2について説明する。この被めっき材は、表面実装用プラスチックパッケージのバーンインソケットに用いられる2点接触型コネクタであり、接触部Aと端子部Bを有する同一形状の単位コネクタ2bの複数個が等間隔(L1)で帯状の基部2aに一体形成されているものである。したがって、接触部Aの間隔、端子部Bの間隔もL1になっている。
【0016】
この被めっき材の場合、上記した接触部Aと端子部Bにのみ例えばAuめっきが施されていれば、機能上、なんら不都合はないものであって、他の部分にもAuめっきが施されていることはコスト面でむしろ好ましいことではない。また、この被めっき材の場合、接触部Aと端子部Bのめっき厚は必ずしも同じである必要はなく、例えば接触部Aでは厚み0.1〜0.75μm程度のAuめっきが必要とされるが、端子部Bの場合は0.1μm以下の厚みのAuめっきであっても要求特性を満たすとされている。
【0017】
本発明は、このような被めっき材2における接触部Aと端子部Bのみに選択的にめっきを施すと同時に、接触部Aと端子部BのAuめっき厚みを変えることを可能にした方法である。
まず、プレッシャーボックス1について説明する。用いるプレッシャーボックス1の側面のうち、上記した被めっき材2と対向する側面には、複数個のノズル1aがめっき液吹き当て手段として等間隔(L2)で被めっき材2の走行方向に形成され、また内部にはPt,Pt/Ti,IrO2/Tiのような不溶性陽極3が配置されている。そして、このプレッシャーボックス1には、流量調節弁を備えたポンプ手段(いずれも図示しない)により所定組成のめっき液5がパイプ4aから内部に圧入されたのちパイプ4bから再びポンプ手段に還流できるようになっている(図3)。
【0018】
したがって、このプレッシャーボックス1にめっき液5を圧入すると、当該めっき液5の一部はノズル(めっき液吹き当て手段)1aから噴流6となって被めっき材2に吹き当たる(図1)。
ここで、ノズル1aは次のような態様でプレッシャーボックス1に配置される。
【0019】
まず、ノズル1aの間隔(L2)を被めっき材における接触部A(または端子部B)間の間隔(L1)と同じ間隔に設計しておく。このようにすることにより、被めっき材2が矢印p方向に連続走行する過程で、ノズル1aからの噴流6はめっき必要箇所である接触部A(または端子部B)に次々と集中して吹き当たることになる。また、ノズル1aの間隔(L2)を接触部A(または端子部B)の間隔(L1)の整数倍値の間隔に設計しておいても、被めっき材2の走行速度を調節すれば噴流6を接触部A(または端子部B)に吹き当てることができる。
【0020】
そして、ノズル1aの上下方向における位置(高さ水準)は、めっき必要箇所が接触部A(または端子部B)のみである場合には当該接触部A(または端子部B)と同じ高さ水準に設定され、噴流6が確実に接触部A(または端子部B)に吹き当たるように設計される。また、接触部Aと端子部Bに同時にめっき液が吹き当たるように、ノズル1aとノズル1bを別々に上下方向に2段形成してもよい。
【0021】
プレッシャーボックス1内の陽極3はめっき用電源7のプラス極に接続され、また被めっき材2は給電ロール8,8を介してめっき用電源7のマイナス極に接続されている。そして、給電ロール8の上流側には、例えば光学センサのようなセンサ手段9が配置され、走行してくる被めっき材2におけるめっき必要箇所を示す位置マーク2cがこのセンサ手段9で検出され、その検出信号は制御装置10に入力されるようになっている。
【0022】
なお、センサ手段9がこの位置マーク2cを検出したのち、所定時間後(例えば百分の数msec後)に通電動作が行われ、更に所定時間(例えば百分の数msec)の通電が継続し、その後、通電は終了するように設定されており、その際の通電時間中には、ノズル1aと接触部A(または端子部B)は、被めっき材の走行方向に相互に位置ずれを生ずることなく対向していて、ノズル1a(1b)からの噴流6が接触部A(または端子部B)に確実に吹き当たるような位置関係を形成しているように予め位置マーク2cは設定されている。
【0023】
本発明方法は次のようにして進められる。それをめっき必要箇所が図2で示した接触部Aである場合について説明する。
まず、図1で示したように、プレッシャーボックス1に対向して被めっき材2を所定の走行速度で連続走行させながら、プレッシャーボックス1の中にめっき液5を圧入して当該めっき液をノズル1aから噴出させる。めっき液5は噴流6となって被めっき材2に吹き当たる。
【0024】
ここで、ノズル1aの口径、ノズル1a(1b)の形状、めっき液5の液圧、更にはノズル1aと被めっき材2との間隔などを調整することにより、被めっき材の接触部Aに吹き当たる噴流6の流量、噴角などを制御して確実に接触部Aにのみ噴流6を吹き当てる。
一方、センサ手段9に対しては、連続走行する被めっき材2の位置マーク2cの検出動作をさせる。そして、センサ手段9が位置マーク2cを検出し、所定時間後に制御装置10が起動し、めっき用電源7に向かって通電開始の信号が発信される。
【0025】
そしてめっき用電源7は通電動作に入る。このとき、噴流6は接触部Aに吹き当たっているので、陽極3と被めっき材2の間は通電し、当該接触部Aはめっきされる。
そして、通電開始から所定時間が経過すると、自動的に制御装置10はめっき用電源7に通電停止信号を発信する。
【0026】
その結果、接触部A以外の箇所にめっき液の噴流6は吹き当たっているとはいえ、通電は停止されているので、その箇所のめっきは進まない。
このように、連続走行する被めっき材2の位置マーク2cの検出信号およびタイマー制御に基づくめっき用電源7のon−off動作により、接触部A(めっき必要箇所)にのみ選択的にめっきが連続的に施されていく。
【0027】
このときの接触部Aのめっき厚みは、めっき液5の吹き当て量、吹き当て時間、吹き当て方向、ノズルの数、またはこれらの4つ以上を適宜に制御することにより調節することができる。
例えば、図2で示したコネクタの場合、端子部Bのめっき厚は接触部Aのめっき厚よりも薄くてよいのであるが、コネクタが走行する過程でこのようなめっきを同時に行おうとするときには、図4で示したように、端子部用のノズル1bの数を接触部用のノズル1aの数よりも少なくしてめっき厚を調節することができる。
【0028】
なお、上記した説明の場合、めっき液の噴流6が接触部A以外の箇所(めっき不要箇所)に吹き当たっているときは、めっき用電源7からの通電が停止している事例である。しかし、そのときには、めっき用電源7からの通電量を減少させてめっき不要箇所には事実上めっきが施されない、または極薄のめっきしか施されないような通電制御を採用してもよい。
【0029】
また、上記した説明は、めっき用電源7による通電制御をセンサ手段9からの位置マーク検出信号に基づいて行う場合であるが、本発明では次のようにして通電制御を行うこともできる。
すなわち、被めっき材2の走行速度から接触部Aが相互間の間隔(L1)を通過するために必要な時間周期を予め算出しておき、それを制御装置10に記憶させ、タイマーによりその周期でめっき用電源7のon−off動作や通電量制御を行うこともできる。
【0030】
また、めっき用電源7からの通電を、パルス、単相全波、単相半波など周期的に出力が変化する波形で行い、あわせて、通電量や通電時間を変化させることにより、高価なセンサ手段を用いなくても接触部Aへの選択的なめっきを連続的に施すこともできる。
なお、本発明方法においては、接触部Aに形成されているめっきの外観を検査し、また厚みを測定し、得られたそれら情報を制御装置10にフィードバックしてめっき用電源7の通電制御を行えば、めっき開始時におけるめっき条件を厳格に設定しなくても、そのめっき条件を自動的に適切な条件に移行させることができる。
【0031】
また、図5で示したように、走行する被めっき材2の両面に対向して陽極3,3Aを配置し、それぞれの陽極3,3Aへの通電量を制御することによっても、めっき必要箇所におけるめっき厚みを調節することができる。
なお、被めっき材のめっき必要箇所に吹き当たっためっき液がめっき不要箇所に飛び散って付着するとその箇所もめっきされてしまうので、例えば図6で示したように、被めっき材2の裏側に、吸引口11aが形成されている吸引手段を配置することが好ましい。このようにすると、飛散しためっき液がこの吸引口11aにすみやかに吸引されてめっき不要箇所に付着することを防止できる。
【0032】
【実施例】
ベリリウム銅(C17200)の条材をプレス加工して、互いに間隔(L1)が5.4mmである図2で示したような単位コネクタ2bを有するコネクタ用条材を形成したのち焼鈍して被めっき材2とした。このコネクタにおいては、接触部Aに厚みが約0.3μmのAuめっき層、端子部Bに厚みが約0.05μmのAuめっき層を形成することが設計目標になっている。
【0033】
まず前処理として、脱脂、酸洗処理を行ったのち、上記被めっき材の全面にCuのストライクを行い、更にその上に、厚み約1μmの無光沢Niめっき層と厚み約1μmの光沢Niめっき層を順次形成した。
一方、図7で示したようなめっき装置を組み立てた。すなわち、被めっき材の片側に陽極3が配置されている図1で示した装置を2台、それぞれのノズル1aと楕円形状のノズル1bからの噴流6,6aの向きが逆向きとなるように直列配置しためっき装置である。なお、ノズル1aと楕円形状のノズル1bの相互間隔(L2)5.4mmになっている。
【0034】
各プレッシャーボックス1に、KAu(CN)2:10g/L、CoSO4・7H2O:1g/L、クエン酸100g/L、クエン酸カリウム:100g/L、次亜リン酸カリウム:60g/L、ニトリロトリ酢酸:10g/Lから成り、pH4.0〜5.0、液温50℃のめっき液5を圧入し、ノズル1aから直径2mmの噴流6として、ノズル1bからは長径5mm、短径2mmの楕円形状をした噴流6aとして噴出させた。
【0035】
そして、前記した被めっき材2を2m/分の走行速度で連続走行させた。したがって、被めっき材2における接触部Aと端子部Bは、0.16秒の時間周期で同一地点を通過することになる。
光学センサ9で被めっき材の位置マーク2cを検出し、所定時間後にめっき用電源7がon動作して電流密度約10A/dm2となるような通電を行い、その後、位置マーク2cを検出してから所定時間経過後にoff動作することを1サイクルとする通電制御を行って接触部Aと端子部Bのみに設計目標の厚みのAuめっき層を形成した。
【0036】
その結果、従来の部分めっき法の場合に比べてAu実着量が10〜50%に低減し、製品の低コスト化を実現することができた。
なお、図7で示しためっき装置の場合、1台のセンサ手段9と制御装置10だけでは、下流側の2台目のプレッシャーボックスで行うめっき時に位置ずれを起こすこともある。
【0037】
このような問題に対しては、図8で示しためっき装置、すなわち、2台のプレッシャーボックスのそれぞれにセンサ手段とめっき用電源を配置して各プレッシャーボックスを互いに独立して通電制御するめっき装置を組み立て、この装置を用いてめっきを行うことが有効である。
【0038】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、極めて安価な装置を付設するだけで、生産性を損ねることなく、高価な貴金属をめっき必要箇所にのみ選択的にめっきすることが容易となるので、例えばコネクタ、スイッチなどの接点部品や、リード材などの電気・電子部品の製造コストを大幅に低減させることができ、その工業的価値は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施に用いるめっき装置の1例を示す概略図である。
【図2】被めっき材の1例を示す平面図である。
【図3】プレッシャーノズルを示す部分切欠斜視図である。
【図4】別のプレッシャーボックスを示す部分切欠斜視図である。
【図5】別のめっき装置例を示す概略図である。
【図6】めっき液の吸引手段を示す概略図である。
【図7】実施例で用いためっき装置を示す概略図である。
【図8】別のめっき装置を示す概略図である。
【符号の説明】
1 プレッシャーボックス
1a 接触部用ノズル
1b 端子部用ノズル
2 被めっき材(コネクタ)
2a 被めっき材2の基部
2b 単位コネクタ
2c 位置マーク
3 陽極
4a,4b パイプ
5 めっき液
6,6a めっき液5の噴流
7 めっき用電源
8 給電ロール
9 センサ手段
10 制御装置
11 飛散しためっき液の吸引手段
11a 吸引口
A コネクタ2bの接触部
B コネクタ2bの端子部
Claims (9)
- 陽極に対向する面を有した被めっき材を連続走行させ、前記被めっき材がめっき位置を通過する際、めっき液吹き当て手段を用い前記被めっき材の前記面に向けてめっき液の噴流を直接に吹き当て、前記めっき液の噴流が前記被めっき材の少なくともめっき必要箇所と接触したときには、前記陽極と前記被めっき材にめっき用電源から通電し、前記めっき液の噴流が前記被めっき材のめっき不要箇所と接触するときには、前記めっき用電源からの通電を停止するか、または通電量を減少させ、通電量およびめっき付着量の総量を、通電制御を行わないときよりも少なくする工程を含むことを特徴とする部分めっき方法。
- 前記めっき位置の下流のめっき位置にて、前記面とは逆向きの被めっき材の面に対し、前記工程を繰り返して実施することを特徴とする請求項1の部分めっき方法。
- 前記めっき位置にて、前記面と背向した前記被めっき材の背向面側にてめっき液を吸引することを特徴とする請求項1又は2の部分めっき方法。
- 前記めっき用電源の通電制御は、前記被めっき材のめっき必要箇所を検出するセンサ手段からの検出信号に基づいて行われる請求項1〜3のいずれかの部分めっき方法。
- 前記めっき用電源の通電制御は、前記被めっき材の走行速度から算出される所定の時間周期で行われる請求項1〜3のいずれかの部分めっき方法。
- 前記被めっき材のめっき厚みが、前記めっき液の吹き当て量、吹き当て時間、吹き当て方向、および前記めっき液吹き当て手段の数の少なくとも1種の条件を制御して調整される請求項1〜5のいずれかの部分めっき方法。
- 前記被めっき材へのめっき液の吹き当て位置を、前記被めっき材の走行方向におけるめっき必要箇所間の間隔と同じ間隔に設定するか、またはその整数倍の間隔に設定する請求項1〜6のいずれかの部分めっき方法。
- 前記めっき用電源の通電制御が、めっき後におけるめっき厚みに関する情報またはめっき面の外観情報を前記めっき用電源にフィードバックして行われる請求項1〜7のいずれかの部分めっき方法。
- 前記めっき液吹き当て手段がプレッシャーボックスのノズルであり、前記めっき液の噴流は、前記めっき液が圧入されるプレッシャーボックスのノズルから噴出し、前記ノズルが前記被めっき材の形状に対応した形状になっている請求項1〜8のいずれかの部分めっき方法。
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