JP4614868B2 - 接合体及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、セラミックスを含む部材と金属を含む部材との接合体、及び該接合体の製造方法に関する。
従来、半導体製造工程等において、セラミックス製の基板保持部材と、その基板保持部材を冷却する金属製の冷却板とを接合した接合体が用いられている。半導体製造工程では、保持する基板温度を均一化するために、接合体と基板との間にヘリウムガス等のバックサイドガスを流す。そのため、接合体には、一般的に、バックサイドガスを接合体と基板との間に供給するためのガス供給孔が設けられている。
又、このようなセラミックス部材と金属部材の接合には、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂といった樹脂接合材(例えば、特許文献1、特許文献2、及び特許文献3参照参照)や、インジウムやアルミニウム合金といった金属接合材(例えば、特許文献4及び特許文献5参照)が使用されている。
特開2002−231797号公報 特開2003−258072号公報 特開2003−273202号公報 特開2003−80375号公報 特開2004−50267号公報
しかしながら、アクリル樹脂やエポキシ樹脂は耐熱性が低く、接合体を100℃を越える高温環境で使用した場合、接合の強度が低下してしまうおそれがあった。更に、接合体にガス供給孔が設けられている場合、高温環境での使用により接合部分の気密性が低下し、ガスがリークしてしまうおそれがあった。又、いずれの樹脂も、室温における接合の強度も十分ではなかった。
一方、インジウムは、インジウムの融点が120℃と低いため、100℃を越える高温環境で使用した場合、接合の強度が低下してしまうおそれがあった。又、アルミニウム合金は、接合時に500℃以上に加熱する必要があり、大きな熱応力がかかり、得られる接合体に反りが発生したり、セラミックス部材が破損してしまったりするおそれがあった。
そこで、本発明の目的は、接合の強度が高く、接合時の変形が小さい接合体及びその製造方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明に係る接合体は、セラミックスを含む第一部材と、金属を含む第二部材と、ガラス転移温度が100℃以下の熱可塑性樹脂を含み、第一部材と第二部材とを接合する接合層とを備える。
また、本発明に係る接合体の製造方法は、セラミックスを含む第一部材と金属を含む第二部材との間に、ガラス転移温度が100℃以下の熱可塑性樹脂を含む接合材を介在させ、加熱及び加圧することを特徴とする。
本発明に係る接合体によれば、接合層がガラス転移温度が100℃以下の熱可塑性樹脂を含むことにより、接合の強度を向上させることができる。更に、接合層の変形を低減できるため、接合体の変形を低減できる。
また、本発明に係る接合体の製造方法によれば、接合の強度が高く、変形が小さい接合体を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
〔接合体〕
本実施形態に係る接合体10は、図1に示すように、セラミックスを含む第一部材11と、金属を含む第二部材12と、接合層13とを備える。第一部材11は、少なくともセラミックスを含む。第一部材11として、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al23)、炭化珪素(SiC)、マグネシア(MgO)、窒化珪素(Si34)等のセラミックス部材を用いることができる。
第二部材12は、少なくとも金属を含む。第二部材12として、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、アルミニウム合金、真鍮等の銅合金、ステンレス(SUS)等を用いることができる。アルミニウム、アルミニウム合金、真鍮は、加工し易く、低コストであるため、好ましい。
又、第一部材11は、セラミックス以外に金属等を含むことができる。第二部材12も、金属以外にセラミックス等を含むことができる。そのため、例えば、第一部材11、第二部材12として、金属とセラミックスの複合材料である金属−セラミックスコンポジット部材を用いることができる。金属−セラミックスコンポジット部材として、例えば、アルミニウム合金−AlNコンポジット部材、アルミニウム合金−SiCコンポジット部材等を用いることができる。
第一部材11と第二部材12は、両者の熱膨張係数差が小さい組み合わせを選択することが好ましい。これによれば、接合体10の変形(反り)を小さくできる。例えば、第一部材11として窒化アルミニウムを用い、第二部材12としてアルミニウムやアルミニウム合金を用いることができる。
接合層13は、ガラス転移温度が100℃以下である熱可塑性樹脂を含み、第一部材11と第二部材12とを接合する。これによれば、接合体10は、100℃を越える高温環境においても、高い接合強度を維持することができ、接合層13の変形を抑えて接合体10の変形を小さくできる。
ガラス転移温度が100℃以下の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエーテル樹脂が好ましい。これは、ポリエーテル樹脂が、耐熱性に優れ、せん断弾性率が低く、100℃を越える高温環境においても高い接合の強度を維持できるためである。ポリエーテル樹脂は、ポリマー鎖にエーテル結合(C−O−C)を含む熱可塑性樹脂である。ポリエーテル樹脂としては、例えば、ハイドロキシ基(OH基)を含むポリハイドロキシエーテル樹脂を用いることができる。ポリハイドロキシエーテル樹脂は、耐熱性が高く、せん断弾性率が低く、高温環境においても極めて高い接合の強度を維持でき、接合層13の変形を非常に小さく抑えることができるため、好ましい。
接合層13は、熱可塑性樹脂以外に、フィラー、メッシュ等を含むことができる。特に、接合層13は、フィラーを含むことにより、接合層13における熱伝導性を向上できるため、接合層13が第一部材11と第二部材12との間の熱伝導を妨げることを防止できる。フィラーは、接合層13に均一に分布していることが好ましい。フィラーは、熱可塑性樹脂よりも熱伝導率の高いものを用いることが好ましい。例えば、フィラーとして、窒化アルミニウム、アルミナ、炭化珪素、アルミニウム、アルミニウム合金、銀(Ag)等を用いることができる。
フィラーの形状は限定されず、粒子状、ウィスカ状等のものを用いることができる。粒子状のフィラーを用いる場合、平均粒子径は0.5〜50μmのものを用いることが好ましい。接合層13は、フィラーを3vol.%〜50vol.%含むことが好ましい。これによれば、第一部材11及び第二部材と接合層13との接合部分の気密性を維持しながら、接合層13の熱伝導性を向上できる。接合層13は、フィラーを20vol.%〜50vol.%含むことがより好ましい。
接合層13の厚さは、30〜150μmであることが好ましい。これによれば、接合の強度を向上させることができ、接合体10の変形をより低減できる。接合層13の厚さは、50〜100μmであることがより好ましい。
なお、図1に示すように、第一部材11における接合層13との接合面は11aであり、第二部材12における接合層13との接合層13との接合面は12aである。ここで、接合面11a,12aに沿い、かつ、互いに反対方向に作用する荷重(図1中矢印A方向及びB方向の荷重)を、第一部材11と第二部材12に加えた場合の室温におけるせん断応力が1MPa以上であることが好ましい。これによれば、接合体10の接合強度を向上させることができる。せん断応力は3MPa以上であることがより好ましく、5MPa以上であることがより好ましい。
一方、第一部材11及び第二部材12の接合面11a,12aの平面度は0.05mm以下であることが好ましく、0.03mm以下であることがより好ましい。これによれば、接合面11a,12aの凹凸を接合材で充填することができ、第一部材11と第二部材12の接合強度をより向上できる。なお、前記平面度とは、微少な凹凸を有する面の高さを複数測定して、これらの測定値の平均値を意味するものとする。
150℃に加熱した後の第一部材11及び第二部材12と接合層13との接合部分の室温におけるヘリウムガスのリーク量が1×10−8Pa・m3/秒未満であることが好ましい。これによれば、接合体10は、100℃を越える高温環境においても、接合部分の気密性を維持することができる。そのため、接合体10は、高真空度で処理が行われるスパッタリング装置等においても問題なく使用することができる。リーク量は、1×10−9Pa・m3/秒以下であることがより好ましい。
接合体は、図2に示すような基板保持部材21と冷却部材22とを接合層23を介して接合した接合体20とすることができる。即ち、図1に示した第一部材11として基板保持部材21を用い、第二部材12として冷却部材22を用いることができる。
基板保持部材21は、シリコンウエハやガラス基板等の基板4を保持する。基板保持部材21は、誘電体層21aと、電極21bと、基体21cとを備え、静電引力により基板を保持する静電チャックである。電極21bには、電極21bに電圧を印加するための端子24が接続されている。基板保持部材21は、電極21bに電圧を印加することにより、静電引力を発生する。基板保持部材21は、静電引力により基板4を吸着し、基板4を保持する。誘電体層21aと、電極21bと、基体21cは、一体焼結体であることが好ましい。基板保持部材21は、抵抗発熱体を備え、加熱可能な静電チャックとしてもよい。更に、基板保持部材は、静電チャック以外にも、抵抗発熱体を備えるヒータや、サセプター等にも用いることができる。
冷却部材22は、基板保持部材21を支持し、基板保持部材21を冷却して、基板保持部材21の熱を逃がす。冷却部材22には、冷却媒体を供給するための冷媒供給孔22a、冷却媒体が流れる冷媒流通路22b、冷却媒体を排出するための冷媒排出孔22cとが形成されている。そして、アルゴンガスや窒素ガス、ヘリウムガス、水等の冷却媒体が冷媒供給孔22aから供給され、冷媒流通路22bを流れ、冷媒排出孔22cから排出されることにより、冷却部材22は基板保持部材21を冷却する。
更に、基板保持部材21、冷却部材22及び接合層23には、端子24を挿入するための端子挿入孔25とガス供給孔26とが形成されている。このガス供給孔26は、基板保持部材21の基板載置面21dと基板4との間に、ヘリウムガス等のバックサイドガスを供給するために設けられている。バックサイドガスは、エッチング等の半導体製造工程において、基板4の温度を均一にするために流す。バックサイドガスは、基板4と基板載置面21dとの間の均一な熱伝導を促す。端子挿入孔25は、電極21bが露出する深さまで形成されている。又、ガス供給孔26は、基板載置面まで貫通している。
このような接合体20は、100℃を越える高温環境においても、接合の強度の低下や接合層23の変形が生じることなく使用できる。そのため、基板保持部材21の基板載置面21dの平面度や均熱性を維持することができる。
〔接合体の製造方法〕
接合体10は、セラミックスを含む第一部材11と金属を含む第二部材12との間に、ガラス転移温度が100℃以下の熱可塑性樹脂を含む接合材113を介在させ、加熱及び加圧することにより製造できる。
図3(a)及び図3(b)に示すように、まず、第二部材12と、接合材113と、第一部材11とが積層された積層体110を作製する。例えば、ガラス転移温度が100℃以下の熱可塑性樹脂と、必要に応じてフィラー等を有機溶剤と混合し、ペースト状の接合材113を作製する。このペースト状の接合材113を、第一部材11又は第二部材12の少なくとも1つの接合面11a,12aに塗布し、第一部材11と第二部材12の接合面11a,12aの間に接合材113を介在させて積層し、乾燥することにより、積層体110を作製することができる。接合材113の塗布は、スクリーン印刷や刷毛塗り等により行うことができるが、均一な厚さが得られるスクリーン印刷が好ましい。又、乾燥は、加圧しながら行ってもよい。
又、ガラス転移温度が100℃以下の熱可塑性樹脂と、必要に応じてフィラー等を含むシート状の接合材を第一部材11と第二部材12の接合面11a,12aの間に挿入し、積層体110を作製することができる。
いずれの場合も接合材113の厚さは、30〜150μmとすることが好ましい。又、第一部材11の接合面11aと反対の表面11bを平面度0.1μm以下まで研磨することが好ましい。一方、第一部材11および第二部材12の接合面11a,12aの平面度は、0.05mm以下であることが好ましく、0.03mm以下であることがより好ましい。これによれば、接合面11a,12aの凹凸を接合材113で充填することができ、第一部材11と第二部材12の接合の強度をより向上できる。
次に、積層体110を、図3(a)に示すように一軸方向に加圧しながら加熱することにより、第二部材12と第一部材11とを、接合材113を介して接合することができる。又、図3(b)に示すように等方加圧しながら加熱することによっても接合できる。これらの接合によって、積層体110を用いて接合体10を製造することができる。例えば、積層体110をフィルム5内に収容し、フィルム5内から空気を除去して真空状態にする。積層体110が収容されたフィルム5を、オートクレーブ等の密閉容器内に収容し、等方加圧を行いながら加熱する。オートクレーブは、ヒータを備えており、加熱と加圧が同時に可能な等方加圧装置である。等方加圧は、窒素やアルゴン等の不活性ガスや液体を用いて行うことができる。
加熱温度は、150〜270℃とすることが好ましい。これによれば、接合材113の粘度が低下し、接合材113が第一部材11や第二部材12の接合面11a,12aの凹凸に密着して接合の強度を高めることができ、かつ、セラミックスを含む第一部材11に発生する熱応力を低減できる。加熱温度は160〜200℃とすることがより好ましい。又、加える圧力は、0.01〜1.40MPaとすることが好ましい。これによれば、加熱温度を所定範囲とした場合と同様に接合材113が第一部材11や第二部材12の接合面11a,12aの凹凸に密着して接合の強度を高めることができ、かつ、接合による第一部材11や第二部材12の破損や変形を防止できる。圧力は、0.02〜0.07MPaとすることがより好ましい。
上述した加圧は、少なくとも加熱温度が最高温度に達している間行えばよいが、昇温時や降温時にも加圧を行うことが好ましい。又、上記温度において0.1〜2.0時間保持することが好ましい。更に、昇温速度は、100〜200℃/時間とすることが好ましく、120〜160℃/時間とすることがより好ましい。
接合体20も、接合体10と同様にして製造することができる。基板保持部材21は、電極21bを含むセラミックス成形体をホットプレス法等により一体焼成することにより作製できる。又、基板保持部材21及び冷却部材22に、端子挿入孔25とガス供給孔26を加工により形成する。シート状の接合材を用いる場合には、接合材にも端子挿入孔25とガス供給孔26を形成する。更に、冷却部材22には、冷媒供給孔22a、冷媒流通路22b、冷媒排出孔22cも加工により形成する。接合後、電極21bに端子24をロウ接合等により接合する。
以上説明したように、本実施形態の接合体10,20及びその製造方法によれば、接合層13,23がガラス転移温度が100℃以下の熱可塑性樹脂を含むことにより、接合の強度を向上させることができる。更に、接合層13,23の接合時における変形を低減できるため、接合体10,20の変形を低減できる。
近年、エッチングプロセス等における処理温度は高温化の傾向にある。具体的には、従来の100℃以下から、100℃を越える高温、例えば150℃以上の高温に移行しつつある。本実施形態の接合体10,20によれば、そのような高温環境において使用しても、接合層13,23が変形することがなく、高い接合の強度を維持することができる。よって、接合体10,20が変形し、基板載置面21dの平面度が損なわれたり、接合部分の気密性が劣化したりするおそれがない。そのため、接合体10,20は、100℃を越える高温環境での使用や、高気密性が要求される用途に好適に使用できる。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1〜7、比較例1〜4)
表1に示す接合材を用い、表1に示す接合条件で接合して、図1に示した接合体10を作製した。尚、実施例1〜7のポリハイドロキシエーテル樹脂として、COOKSON ELECTRONICS社製のSTAYSTIKシリーズを用いた。まず、第一部材11として、窒化アルミニウム焼結体からなる縦25mm×横35mm×厚さ10mmのセラミックス部材を準備した。第二部材12として、アルミニウム合金(6000系アルミニウム合金:A6061)からなる縦25mm×横35mm×厚さ10mmの金属部材を準備した。
更に、下記の表1に示す各種樹脂と、表1に示す各種フィラーとを含む縦25mm×横25mm×厚さ150μmのシート状の接合材113を作製した。そして、準備した第一部材11の接合面と第二部材12の接合面11a,12aとの間にシート状の接合材113を介在させて、図3(a)及び図3(b)に示した積層体110を作製した(実施例2〜3,5〜7、比較例2)。実施例1、比較例4は、フィラーを混合しない以外は、実施例2〜4、比較例2と同様にして作製した。
Figure 0004614868
又、表1に示す各種樹脂と、表1に示す各種フィラーとを含むペースト状の接合材113を作製した。そして、準備した第一部材11又は第二部材12の接合面11a,12aの少なくとも1つに、ペースト状の接合材113をスクリーン印刷により、厚さ約50μmとなるように塗布した。第一部材11と第二部材12の接合面11a,12aを重ね合わせ、図3(a)及び図3(b)に示した積層体110を作製した(実施例4、比較例1,3)。
尚、フィラーは、粒子径が0.5〜20μmに分布し、平均粒子径が5μmのものを用いた。又、第一部材11と第二部材12は、図4に示すように、第一部材11の端面11cから10mm下側に第二部材12の端面12cが位置するようにずらして積層した。
得られた積層体110を、図3(b)に示すようにフィルム5内に収容し、フィルム5内から空気を除去して真空状態にした。積層体110が収容されたフィルム5を、オートクレーブ内に収容し、アルゴンガスを用いて表1に示す圧力で等方加圧を行いながら、表1に示す温度で加熱した(実施例1〜7、比較例2、4)。加圧は、昇温、降温過程においても行い、表1に示す温度で0.5〜2時間保持した。又、昇温速度は、150℃/時間とした。比較例1,3は、加圧せずに表1に示す温度で加熱して接合した。
得られた接合体10に、図4に示すA方向とB方向の荷重を加え、荷重の大きさと第一部材11及び第二部材12の変位を測定した。具体的には、第一部材11と第二部材12との接合面11a,12aと平行な方向であって、相互に反対方向に(図2中矢印A方向及びB方向)荷重を加えた。そして、応力−ひずみ線図を作成し、室温でのせん断応力の最大値を求めた。結果を前記の表1に示す。
表1に示すように、ポリハイドロキシエーテル樹脂を含む接合材を用いて作製した実施例1〜7の接合体は、いずれもせん断応力が5MPaを越えており非常に接合の強度が高かった。接合層13にフィラーが含まれる場合であっても、また、接合材の状態がシート状であってもペースト状であっても、高い接合の強度及び変形抑制効果が得られた。
これに対し、エポキシ樹脂やアクリル樹脂、シリコーン樹脂を含む接合材を用いて作製した比較例1〜4の接合体は、いずれもせん断応力が低く、接合の強度が低かった。特に、アクリル樹脂、シリコーン樹脂は、せん断応力が1MPa以下と極めて低かった。
(実施例8〜10、比較例5〜10)
表2に示す接合材を用い、表2に示す接合条件で接合して、図2に示した接合体20を作製した。まず、基板保持部材21として、窒化アルミニウム焼結体からなる直径300mm×厚さ10mmの静電チャックを作製した。具体的には、モリブデン(Mo)の金網電極(メッシュ状電極)が埋設された窒化アルミニウム成形体を作製し、窒素ガス中でホットプレス法により1860℃で一体焼成した。得られた窒化アルミニウム焼結体に、端子挿入孔25、ガス供給孔26を形成し、基板載置面の平面度を0.03mmとする加工を行った。
又、冷却部材22として、アルミニウム合金(A6061)に、冷媒供給孔22a、冷媒流通路22b、冷媒排出孔22c、端子挿入孔25、ガス供給孔26を形成する加工を行い、直径300mm×厚さ2mmの冷却板を作製した。
更に、表2に示す各種樹脂と、表2に示す各種フィラーとを含む直径300mm×厚さ75μmのシート状の接合材を作製し、端子挿入孔25、ガス供給孔26を形成する加工を行った。フィラーは、平均粒子径が約5μmのものを用いた。そして、準備した基板保持部材21の接合面21eと冷却部材22の接合面22eとの間にシート状の接合材を介在させて積層体を作製した(実施例8,9、比較例6)。比較例8〜10は、フィラーを混合しない以外は、実施例8,9、比較例6と同様にして作製した。
又、表2に示す各種樹脂と、表2に示す各種フィラーとを含むペースト状の接合材を作製した。フィラーは、平均粒子径が約5μmのものを用いた。そして、準備した基板保持部材21又は冷却部材22の接合面の少なくとも1つに、ペースト状の接合材をスクリーン印刷により、厚さ70μm塗布した。基板保持部材21と冷却部材22の接合面21e,22eを重ね合わせ積層体を作製した(実施例10、比較例5,7)。
得られた積層体を、図3(b)に示すようにフィルム5内に収容し、フィルム5内から空気を除去して真空状態にした。積層体が収容されたフィルム5を、オートクレーブ内に収容し、窒素ガスを用いて表2に示す圧力で等方加圧を行いながら、表2に示す温度で加熱した(実施例8〜10、比較例6、8)。加圧は、昇温、降温過程においても行い、表2に示す温度で0.5〜1時間保持した。又、昇温速度は、150℃/時間とした。比較例5,7は、加圧せずに表2に示す温度で加熱して接合した。
又、インジウムの接合材、アルミニウム合金の接合材を、基板保持部材21と冷却部材22との間に介在させ、表2に示す温度と圧力で一軸方向に加熱するホットプレス法により、接合した(比較例9,10)。
得られた接合体20を、大気中で0℃から150℃まで加熱し、150℃から0℃まで冷却する過程を1サイクルとする熱サイクルを100サイクル行った。熱サイクル後の接合体20の基板載置面21dの平面度を3次元測定器により13点測定し、その平均値を求めた。又、図5に示す方法により、基板保持部材21及び冷却部材22と接合層23との接合部分の室温におけるヘリウムガスのリーク量を測定した。
具体的には、ガス供給孔26の基板保持部材21側をゴム板6により塞ぎ、ガス供給孔26の冷却部材22側にOリング7を介してヘリウムガスディテクター9の配管8を接続した。次に、ヘリウムガスディテクター9を用いてガス供給孔26内の空気を排気した。そして、接合体20の周辺にヘリウムガスを吹き付けて、ガス供給孔26内に侵入したヘリウムガスの量をリーク量として、ヘリウムガスディテクター9により測定した。結果を表2に示す。
Figure 0004614868
ポリハイドロキシエーテル樹脂を含む接合材を用いて作製した実施例8〜10の接合体20について、熱サイクル前、接合後の基板載置面の平面度を測定したところ、0.1mm程度であった。そして、表2に示すように、実施例8〜10の接合体20は、熱サイクル後もリーク量が1×10−9Pa・m3/秒以下であり、気密性が非常に高かった。このように、150℃といった高温環境で接合部分の気密性を維持することができた。
これに対し、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂を含む接合材を用いて作製した比較例5,7,8の接合体、インジウムの接合材を用いて作製した比較例9の接合体は、熱サイクル後に平面度が増大しており、接合体が大きく変形していた。又、エポキシ樹脂やアクリル樹脂、シリコーン樹脂を含む接合材を用いて作製した比較例5〜8の接合体、インジウムの接合材を用いて作製した比較例9の接合体はいずれも、リーク量が×10−7Pa・m3/秒を越えており、気密性が低かった。接合材にアルミニウム合金を用いた比較例10の接合体は、熱サイクル中に基板保持部材に割れが発生してしまい、評価ができなかった。
本発明の実施形態に係る接合体の断面図である。 本発明の実施形態に係る他の接合体の断面図である。 本発明の実施形態に係る接合体の製造方法を示しており、(a)は一軸方向に加圧しながら加熱して第二部材と第一部材とを接合する方法を示し、(b)は等方加圧しながら加熱して接合する方法を示している。 せん断応力の測定方法を示す図である。 ヘリウムガスのリーク量の測定方法を示す図である。
符号の説明
10,20…接合体
11…第一部材
11a,12a,21e,22e…接合面
11b…表面
12…第二部材
13,23…接合層
21…基板保持部材
22…冷却部材

Claims (8)

  1. 窒化アルミニウムセラミックス部材又はアルミナセラミックス部材からなり、基板を保持する板状の第一部材と、
    金属アルミニウム又はアルミニウム合金からなり、前記第一部材を冷却する冷却板である第二部材と、
    ガラス転移温度が100℃以下である熱可塑性のポリハイドロキシエーテル樹脂を含み、前記第一部材と前記第二部材とを接合する接合層と、
    を備えた積層体である半導体製造用の接合体であって、
    前記冷却板の前記接合層とは反対側の面から前記接合層を介して前記基板保持部材の前記接合層とは反対側の面まで貫通するガス供給孔
    を備える接合体。
  2. 前記接合層は、フィラーを含むことを特徴とする請求項1に記載の接合体。
  3. 前記接合層の厚さが、30〜150μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の接合体。
  4. 前記第一部材及び第二部材と前記接合層との接合面に沿い、かつ、互いに反対方向に作用する荷重を前記第一部材と前記第二部材に加えた場合の室温におけるせん断応力が1MPa以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の接合体。
  5. 150℃に加熱した後の前記第一部材及び前記第二部材と前記接合層との接合部分の室温におけるヘリウムガスのリーク量が1×10-8Pa・m3/秒未満であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の接合体。
  6. 窒化アルミニウムセラミックス部材又はアルミナセラミックス部材からなり、基板を保持する板状の第一部材と、金属アルミニウム又はアルミニウム合金からなり、前記第一部材を冷却する冷却板である第二部材との間に、ガラス転移温度が100℃以下である熱可塑性のポリハイドロキシエーテル樹脂を含む接合材を介在させた状態で加熱及び加圧することにより、前記第一部材と前記第二部材とを前記接合材からなる接合層によって接合した積層体とし、その後、前記冷却板の前記接合層とは反対側の面から前記接合層を介して前記基板保持部材の前記接合層とは反対側の面まで貫通するガス供給孔を設けることにより、請求項1〜5のいずれかに記載の接合体を得る、接合体の製造方法。
  7. 前記加熱を、150〜270℃の温度で行うことを特徴とする請求項6に記載の接合体の製造方法。
  8. 前記加圧を、0.01〜1.40MPaの圧力で行うことを特徴とする請求項6又は7に記載の接合体の製造方法。
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