JP4611701B2 - シリカ系被膜形成用塗布液 - Google Patents

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本発明は、シリカ系被膜形成用塗布液に関する。
従来より、半導体素子や液晶素子の基板製造において使用される平坦化膜や層間絶縁膜として、SOG(スピンオングラス)法によるシリカ系被膜がよく用いられる。この手法は、溶剤中にアルコキシシランを溶解し加水分解反応を生じさせて得られる塗布液を、基材上に塗布した後、加熱処理することによりシリカ系被膜を形成する方法である。
かかるSOG法によりシリカ系被膜を形成するための塗布液(シリカ系被膜形成用塗布液)に関して種々の提案がなされている(例えば、下記特許文献1,2,3)。
特開2001−131479号公報 特開2001−115029号公報 特開2004−96076号公報
近年、半導体素子や液晶素子の分野においては、高集積化、高速化、多機能化等の要求に応えるために、基板上に形成されるパターンの微細化が急速に進んでいる。このため、平坦化膜や層間絶縁膜にあっては、より狭いスペースをボイド無く埋め込むことが要求されるが、従来のシリカ系被膜形成用塗布液ではかかる要求に応えるのが難しい。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、微小なスペースをボイド無く埋め込むことができるシリカ系被膜形成用塗布液を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のシリカ系被膜形成用塗布液は、シロキサンポリマーと溶剤とを含むシリカ系被膜形成用塗布液において、上記溶剤は、n−ブタノールおよびメチル−3−メトキシプロピオネートを含有することを特徴とする。
本発明によれば、埋め込み性に優れ、微小なスペースをボイド無く埋め込んでシリカ系被膜を形成することができるシリカ系被膜形成用塗布液が得られる。
本発明のシリカ系被膜形成用塗布液に含まれるシロキサンポリマーは、SOG法によるシリカ系被膜の形成材料として知られているものを適宜用いることができる。好ましくは下記一般式(I)で表されるシラン化合物から選択される少なくとも1種を加水分解反応させて得られる反応生成物が用いられる。
4−nSi(OR’) …(I)
一般式(I)において、Rは水素原子、アルキル基またはフェニル基を表し、R’はアルキル基またはフェニル基を表し、nは2〜4の整数を表す。Siに複数のRが結合している場合、該複数のRは同じであっても異なっていてもよい。またSiに結合している複数の(OR’)基は同じであっても異なっていてもよい。
Rとしてのアルキル基は、好ましくは炭素数1〜20の直鎖状または分岐状のアルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜4の直鎖状または分岐状のアルキル基である。
R’としてのアルキル基は好ましくは炭素数1〜5の直鎖状または分岐状のアルキル基である。R’としてのアルキル基は、特に加水分解速度の点から炭素数1または2が好ましい。
上記シラン化合物を加水分解反応させて得られる反応生成物には、低分子量の加水分解物、および加水分解反応と同時に分子間で脱水縮合反応を生じて生成された縮合物(シロキサンオリゴマー)が含まれ得る。本発明におけるシロキサンポリマーとは、かかる加水分解物または縮合物を含む場合、これらをも含む全体を指す。
本発明のシリカ系被膜形成用塗布液に含まれるシロキサンポリマーの質量平均分子量(Mw)(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算基準、以下同様、)は、1000〜3000が好ましい。より好ましい範囲は1200〜2700であり、さらに好ましい範囲は1500〜2000である。該シロキサンポリマーのMwを上記範囲の下限値以上とすることにより良好な膜形成能が得られ、上記範囲の上限値以下とすることにより良好な埋め込み性および平坦性が得られる。
上記一般式(I)におけるnが4の場合のシラン化合物(i)は下記一般式(II)で表される。
Si(OR(OR(OR(OR …(II)
式中、R、R、R及びRは、それぞれ独立に上記R’と同じアルキル基またはフェニル基を表す。
a、b、c及びdは、0≦a≦4、0≦b≦4、0≦c≦4、0≦d≦4であって、かつa+b+c+d=4の条件を満たす整数である。
一般式(I)におけるnが3の場合のシラン化合物(ii)は下記一般式(III)で表される。
Si(OR(OR(OR …(III)
式中、Rは水素原子、上記Rと同じアルキル基、またはフェニル基を表す。R、R、及びRは、それぞれ独立に上記R’と同じアルキル基またはフェニル基を表す。
e、f、及びgは、0≦e≦3、0≦f≦3、0≦g≦3であって、かつ
e+f+g=3の条件を満たす整数である。
一般式(I)におけるnが2の場合のシラン化合物(iii)は下記一般式(IV)で表される。
10Si(OR11(OR12 …(IV)
式中、R及びR10は水素原子、上記Rと同じアルキル基、またはフェニル基を表す。R11、及びR12は、それぞれ独立に上記R’と同じアルキル基またはフェニル基を表す。
h及びiは、0≦h≦2、0≦i≦2であって、かつh+i=2の条件を満たす整数である。
シラン化合物(i)の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラペンチルオキシシラン、テトラフェニルオキシシラン、トリメトキシモノエトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、トリエトキシモノメトキシシラン、トリメトキシモノプロポキシシラン、モノメトキシトリブトキシシラン、モノメトキシトリペンチルオキシシラン、モノメトキシトリフェニルオキシシラン、ジメトキシジプロポキシシラン、トリプロポキシモノメトキシシラン、トリメトキシモノブトキシシラン、ジメトキシジブトキシシラン、トリエトキシモノプロポキシシラン、ジエトキシジプロポキシシラン、トリブトキシモノプロポキシシラン、ジメトキシモノエトキシモノブトキシシラン、ジエトキシモノメトキシモノブトキシシラン、ジエトキシモノプロポキシモノブトキシシラン、ジプロポキシモノメトキシモノエトキシシラン、ジプロポキシモノメトキシモノブトキシシラン、ジプロポキシモノエトキシモノブトキシシラン、ジブトキシモノメトキシモノエトキシシラン、ジブトキシモノエトキシモノプロポキシシラン、モノメトキシモノエトキシモノプロポキシモノブトキシシランなどのテトラアルコキシシランが挙げられ、中でもテトラメトキシシラン、テトラエトキシシランが好ましい。
シラン化合物(ii)の具体例としては、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、トリペンチルオキシシラン、トリフェニルオキシシラン、ジメトキシモノエトキシシラン、ジエトキシモノメトキシシラン、ジプロポキシモノメトキシシラン、ジプロポキシモノエトキシシラン、ジペンチルオキシルモノメトキシシラン、ジペンチルオキシモノエトキシシラン、ジペンチルオキシモノプロポキシシラン、ジフェニルオキシルモノメトキシシラン、ジフェニルオキシモノエトキシシラン、ジフェニルオキシモノプロポキシシラン、メトキシエトキシプロポキシシラン、モノプロポキシジメトキシシラン、モノプロポキシジエトキシシラン、モノブトキシジメトキシシラン、モノペンチルオキシジエトキシシラン、モノフェニルオキシジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリペンチルオキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、エチルトリペンチルオキシシラン、エチルトリフェニルオキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリペンチルオキシシラン、プロピルトリフェニルオキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ブチルトリプロポキシシラン、ブチルトリペンチルオキシシラン、ブチルトリフェニルオキシシラン、メチルモノメトキシジエトキシシラン、エチルモノメトキシジエトキシシラン、プロピルモノメトキシジエトキシシラン、ブチルモノメトキシジエトキシシラン、メチルモノメトキシジプロポキシシラン、メチルモノメトキシジペンチルオキシシラン、メチルモノメトキシジフェニルオキシシラン、エチルモノメトキシジプロポキシシラン、エチルモノメトキシジペンチルオキシシラン、エチルモノメトキシジフェニルオキシシラン、プロピルモノメトキシジプロポキシシラン、プロピルモノメトキシジペンチルオキシシラン、プロピルモノメトキシジフェニルオキシシラン、ブチルモノメトキシジブロポキシシラン、ブチルモノメトキシジペンチルオキシシラン、ブチルモノメトキシジフェニルオキシシラン、メチルメトキシエトキシプロポキシシラン、プロピルメトキシエトキシプロポキシシラン、ブチルメトキシエトキシプロポキシシラン、メチルモノメトキシモノエトキシモノブトキシシラン、エチルモノメトキシモノエトキシモノブトキシシラン、プロピルモノメトキシモノエトキシモノブトキシシラン、ブチルモノメトキシモノエトキシモノブトキシシランなどが挙げられ、中でもトリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルトリメトキシシランが好ましい
シラン化合物(iii)の具体例としては、ジメトキシシラン、ジエトキシシラン、ジプロポキシシラン、ジペンチルオキシシラン、ジフェニルオキシシラン、メトキシエトキシシラン、メトキシプロポキシシラン、メトキシペンチルオキシシラン、メトキシフェニルオキシシラン、エトキシプロポキシシラン、エトキシペンチルオキシシラン、エトキシフェニルオキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルメトキシエトキシシラン、メチルジエトキシシラン、メチルメトキシプロポキシシラン、メチルメトキシペンチルオキシシラン、メチルメトキシフェニルオキシシラン、エチルジプロポキシシラン、エチルメトキシプロポキシシラン、エチルジペンチルオキシシラン、エチルジフェニルオキシシラン、プロピルジメトキシシラン、プロピルメトキシエトキシシラン、プロピルエトキシプロポキシシラン、プロピルジエトキシシラン、プロピルジペンチルオキシシラン、プロピルジフェニルオキシシラン、ブチルジメトキシシラン、ブチルメトキシエトキシシラン、ブチルジエトキシシラン、ブチルエトキシプロポキシシシラン、ブチルジプロポキシシラン、ブチルメチルジペンチルオキシシラン、ブチルメチルジフェニルオキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルメトキシエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジペンチルオキシシラン、ジメチルジフェニルオキシシラン、ジメチルエトキシプロポキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルメトキシプロポキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルエトキシプロポキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジプロピルジエトキシシラン、ジプロピルジペンチルオキシシラン、ジプロピルジフェニルオキシシラン、ジブチルジメトキシシラン、ジブチルジエトキシシラン、ジブチルジプロポキシシラン、ジブチルメトキシペンチルオキシシラン、、ジブチルメトキシフェニルオキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、メチルエチルジエトキシシラン、メチルエチルジプロポキシシラン、メチルエチルジペンチルオキシシラン、メチルエチルジフェニルオキシシラン、メチルプロピルジメトキシシラン、メチルプロピルジエトキシシラン、メチルブチルジメトキシシラン、メチルブチルジエトキシシラン、メチルブチルジプロポキシシラン、メチルエチルエトキシプロポキシシラン、エチルプロピルジメトキシシラン、エチルプロピルメトキシエトキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジプロピルメトキシエトキシシラン、プロピルブチルジメトキシシラン、プロピルブチルジエトキシシラン、ジブチルメトキシエトキシシラン、ジブチルメトキシプロポキシシラン、ジブチルエトキシプロポキシシランなどが挙げられ、中でもジメトキシシラン、ジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシランが好ましい。
上記反応生成物を得るのに用いるシラン化合物は、上記シラン化合物(i)〜(iii)の中から適宜選択することができる。
より好ましい組み合わせはシラン化合物(i)とシラン化合物(ii)との組み合わせである。シラン化合物(i)とシラン化合物(ii)とを用いる場合、これらの使用割合はシラン化合物(i)が5〜90モル%で、シラン化合物(ii)が95〜10モル%の範囲内が好ましく、シラン化合物(i)が10〜80モル%で、シラン化合物(ii)が90〜20モル%の範囲内がより好ましく、シラン化合物(i)が15〜75モル%で、シラン化合物(ii)が85〜25モル%の範囲内がさらに好ましい。またシラン化合物(ii)は、上記一般式(III)におけるRがアルキル基またはフェニル基、好ましくはアルキル基であるものがより好ましい。
上記反応生成物は、例えば、上記シラン化合物(i)〜(iii)の中から選ばれる1種以上を、酸触媒、水、有機溶剤の存在下で加水分解、縮合反応せしめる方法で調製することができる。
上記酸触媒は有機酸、無機酸のいずれも使用できる。
無機酸としては、硫酸、リン酸、硝酸、塩酸などが使用でき、中でも、リン酸、硝酸が好適である。
上記有機酸としては、ギ酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、氷酢酸、無水酢酸、プロピオン酸、n−酪酸などのカルボン酸及び硫黄含有酸残基をもつ有機酸が用いられる。上記硫黄含有酸残基をもつ有機酸としては、有機スルホン酸が挙げられ、それらのエステル化物としては有機硫酸エステル、有機亜硫酸エステルなどが挙げられる。これらの中で、特に有機スルホン酸、例えば、下記一般式(V)で表わされる化合物が好ましい。
13−X …(V)
(式中、R13は、置換基を有していてもよい炭化水素基、Xはスルホン酸基である。)
上記一般式(V)において、R13としての炭化水素基は、炭素数1〜20の炭化水素基が好ましく、この炭化水素基は飽和のものでも、不飽和のものでもよいし、直鎖状、枝分かれ状、環状のいずれであってもよい。
13の炭化水素基が環状の場合、例えばフェニル基、ナフチル基、アントリル基などの芳香族炭化水素基がよく、中でもフェニル基が好ましい。この芳香族炭化水素基における芳香環には置換基として炭素数1〜20の炭化水素基が1個又は複数個結合していてもよい。該芳香環上の置換基としての炭化水素基は飽和のものでも、不飽和のものでもよいし、直鎖状、枝分かれ状、環状のいずれであってもよい。
また、R13としての炭化水素基は1個又は複数個の置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えばフッ素原子等のハロゲン原子、スルホン酸基、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基などが挙げられる。
上記一般式(V)で表わされる有機スルホン酸としては、レジストパターン下部の形状改善効果の点から、特にノナフルオロブタンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸又はこれらの混合物などが好ましい。
上記酸触媒は、水の存在下でシラン化合物を加水分解するときの触媒として作用するが、使用する酸触媒の量は、加水分解反応の反応系中の濃度が1〜1000ppm、特に5〜800ppmの範囲になるように調製するのがよい。
水の添加量は、これによってシロキサンポリマーの加水分解率が変わるので、得ようとする加水分解率に応じて決められる。
本明細書におけるシロキサンポリマーの加水分解率とは、該シロキサンポリマーを合成するための加水分解反応の反応系中に存在する、シラン化合物中のアルコキシ基の数(モル数)に対する水分子の数(モル数)の割合(単位:%)である。
本発明において、シロキサンポリマーの加水分解率は50〜200%が好ましく、より好ましい範囲は75〜180%である。該加水分解率を上記範囲の下限値以上とすることによりシリカ系被膜における良好な膜質が安定して得られる。上記範囲の下限値以下とすることによりシリカ系被膜形成用塗布液の保存安定性が良好となる。
加水分解反応の反応系における有機溶剤は、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノールのような一価アルコール、メチル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−エトキシプロピオネートのようなアルキルカルボン酸エステル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール等の多価アルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールのモノエーテル類あるいはこれらのモノアセテート類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルのようなエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソアミルケトンのようなケトン類、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルのような多価アルコールの水酸基をすべてアルキルエーテル化した多価アルコールエーテル類などが挙げられる。
上記有機溶剤は単独で用いてもよい、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のシリカ系被膜形成用塗布液は、溶剤としてn−ブタノールおよびメチル−3−メトキシプロピオネートを必須の成分として含むものであるので、シロキサンポリマーを合成する反応系における有機溶剤としてn−ブタノールおよびメチル−3−メトキシプロピオネートの混合溶剤を用いることが好ましい。
n−ブタノールとメチル−3−メトキシプロピオネートの混合溶剤を用いる場合、これらの質量比(n−ブタノール/メチル−3−メトキシプロピオネート)は20/80〜80/20の範囲が好ましく、より好ましい範囲は30/70〜70/30である。
n−ブタノールとメチル−3−メトキシプロピオネートの質量比を上記範囲内とすることにより、塗布時のはじきが抑えられて塗布性が向上し、埋め込み性が向上する効果、シリカ系被膜の形成時に発生する有機ガス量が低下する効果、および塗布液の経時安定性が向上する効果が得られる。特にブタノールの量を上記範囲の下限値以上とすることにより、塗布時にはじきなどの不良が生じ難くなる。また、メチル−3−メトキシプロピオネートの量を上記範囲の下限値以上とすることにより、塗布液の保存安定性が良くなる。
このような反応系で加水分解反応させることによりシロキサンポリマーが得られる。該加水分解反応は、通常5〜100時間程度で完了するが、反応時間を短縮させるには、80℃を超えない温度範囲で加熱するのがよい。
反応終了後、合成されたシロキサンポリマーと、反応に用いた有機溶剤を含む反応溶液が得られる。該反応溶液は、そのままシリカ系被膜形成用塗布液として用いることができるが、好ましい固形分濃度に調整するために、さらに希釈溶剤を加えて希釈したものをシリカ系被膜形成用塗布液とするのが好ましい。
本発明のシリカ系被膜形成用塗布液のSiO換算濃度は特に限定されないが、1〜30質量%程度が好ましく、5〜25質量%程度がより好ましい。
上記希釈溶剤としては加水分解反応における有機溶剤として上記に挙げたものの中から適宜選択して用いることが好ましいが、それ以外の一般的な有機溶剤も使用可能である。より好ましい希釈溶剤は、上記n−ブタノールとメチル−3−メトキシプロピオネートの混合溶剤である。
シリカ系被膜形成用塗布液中の溶剤には、n−ブタノールおよびメチル−3−メトキシプロピオネート以外の溶剤が、本発明の効果を損なわない範囲で含まれていてもよいが、n−ブタノールおよびメチル−3−メトキシプロピオネートの含有量の合計が、シリカ系被膜形成用塗布液中の溶剤の50質量%以上であることが好ましく、より好ましくは80質量%以上であり、さらに好ましくは98%以上であり、100質量%が最も好ましい。
上記反応溶液を含むシリカ系被膜形成用塗布液中には、シラン化合物の加水分解反応により生成するアルコールが含まれるが、アルコールが過剰に混入した場合には減圧蒸留で除去すればよい。減圧蒸留は真空度39.9×10〜39.9×10Pa、好ましくは66.5×10〜26.6×10Pa、温度20〜50℃で2〜6時間の範囲内で行うのがよい。
本発明のシリカ系被膜形成用塗布液は、平坦化膜や層間絶縁膜としてのシリカ系被膜を形成するのに好適に用いられる。本発明のシリカ系被膜形成用塗布液を用いてシリカ系被膜を形成する方法としては、通常のSOG法を用いることができる。
例えば、まず基体上にシリカ系被膜形成用塗布液を所定の膜厚となるように、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の塗布方法により塗布して塗膜を形成する。塗膜の厚さは適用する基体の種類により適宜選択される。
次いでホットプレート上でベークする。このときのベーク温度は、例えば80〜500℃程度であり、より好ましくは80〜300℃程度である。通常、このベークに要する時間は、10〜360秒、好ましくは90〜210秒である。ベーク処理はベーク温度を変えつつ複数段階で行ってもよい。
この後、高温で焼成することによりシリカ系被膜が得られる。焼成温度は、通常、350℃以上で行われ、350〜450℃程度が好ましい。
本発明のシリカ系被膜形成用塗布液は基体表面の凹凸間のスペースを隙間無く埋め込む埋め込み性に優れ、平坦化膜または層間絶縁膜として良好なシリカ系被膜を形成することができる。
例えば後述の実施例に示されるように、幅0.1μmのラインアンドスペースパターン(1:1)をボイド無く埋め込むことができる程度の、優れた埋め込み性を達成することができる。
(実施例1)
メチルトリメトキシシラン367.7g(2.7モル)、テトラメトキシシラン411.0g(2.7モル)、n−ブタノール690.5g、メチル−3−メトキシプロピオネート690.5gを混合、撹拌した。そこに、水340.2g(19.0モル)、濃度60質量%の硝酸58.9μLを加え、さらに3時間撹拌して加水分解反応させた。加水分解率は約100%である。
その後、26℃で2日間反応させることにより、シロキサンポリマーを含む反応溶液を得た。反応溶液中のシロキサンポリマーの質量平均分子量(Mw)は1559であった。
上記反応溶液2415.2gに、希釈溶剤としてn−ブタノール388.8gおよびメチル−3−メトキシプロピオネート388.8gを混合し、シリカ系被膜形成用塗布液を得た。
(埋め込み性の評価)
シリコンウェーハ上に0.1μmの1:1ラインアンドスペースパターンが形成された基体を用意した。
該基体上に、上記で得られたシリカ系被膜形成用塗布液を、スピンコートにより塗布し、ホットプレートにてベーク処理を行った。ベーク処理における加熱条件は、80℃で1分間、次いで150℃で1分間、次いで200℃で1分間の多段ベークとした。この後、空気中にて400℃で焼成してシリカ系被膜を得た。
得られたシリカ系被膜について、断面をSEM(走査型電子顕微鏡)により観察したところ、パターン間のスペース内にボイドは発生しておらず、埋め込み不良も無く、埋め込み性は良好であった。
(実施例2)
上記実施例1において、加水分解率を変えてシリカ系被膜形成用塗布液を調製した。
すなわち、メチルトリメトキシシラン176.8g(1.3モル)、テトラメトキシシラン197.6g(1.3モル)、n−ブタノール249.0g、メチル−3−メトキシプロピオネート249.0gを混合、撹拌した。そこに、水327.6g(18.3モル)、濃度60質量%の硝酸28.3μLを加え、さらに3時間撹拌して加水分解反応させた。加水分解率は約200%である。
その後、26℃で2日間反応させることにより、シロキサンポリマーを含む反応溶液を得た。反応溶液中のシロキサンポリマーの質量平均分子量(Mw)は1741であった。
上記反応溶液150gに、希釈溶剤としてn−ブタノール24.8gおよびメチル−3−メトキシプロピオネート24.8gを混合し、シリカ系被膜形成用塗布液を得た。
得られたシリカ系被膜形成用塗布液について、実施例1と同様にして埋め込み性を評価したところ、パターン間のスペース内にボイドは発生しておらず、埋め込み不良も無く、埋め込み性は良好であった。
(比較例1)
実施例2において、n−ブタノールおよびメチル−3−メトキシプロピオネートを用いず、代わりにアセトンおよびイソプロピルアルコール(IPA)を用いてシリカ系被膜形成用塗布液を調製した。
加水分解反応における加水分解率は約200%である。反応溶液中のシロキサンポリマーの質量平均分子量(Mw)は1956であった。
得られたシリカ系被膜形成用塗布液について、実施例1と同様にして埋め込み性を評価したところ、パターン間のスペース内でボイドの発生が少量観察され、微細パターンにおける埋め込み性が劣っていた。

Claims (5)

  1. シロキサンポリマーと溶剤とを含むシリカ系被膜形成用塗布液において、
    上記溶剤は、n−ブタノールおよびメチル−3−メトキシプロピオネートを含有することを特徴とするシリカ系被膜形成用塗布液。
  2. 上記n−ブタノールとメチル−3−メトキシプロピオネートとの質量比は、20/80〜80/20であることを特徴とする請求項1に記載のシリカ系被膜形成用塗布液。
  3. 上記シロキサンポリマーは、下記一般式(I)
    4−nSi(OR’) …(I)
    (式中、Rは水素原子、アルキル基またはフェニル基を表し、R’はアルキル基またはフェニル基を表し、nは2〜4の整数を表す。)
    で表されるシラン化合物から選択される少なくとも1種を加水分解反応させて得られる反応生成物であることを特徴とする請求項1または2に記載のシリカ系被膜形成用塗布液。
  4. 上記シロキサンポリマーは、質量平均分子量が1000〜3000であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシリカ系被膜形成用塗布液。
  5. 上記シロキサンポリマーは、加水分解率が50〜200%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリカ系被膜形成用塗布液。


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