JP4079383B2 - シリカ系被膜形成用塗布液 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はシリカ系被膜形成用塗布液に係り、さらに詳しくは、半導体素子や液晶表示素子等における絶縁膜、平坦化膜、保護膜の形成に好適に用いられる、シリカ系被膜形成用塗布液に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造分野においては、通常、金属シリコン等の半導体基板上に、不純物拡散、エッチング、配線形成、絶縁膜形成など、多数の工程を繰り返して配線を積み上げていく。このためシリコン基板上に複雑な回路(パターン)が形成され、このパターン形状に基づき凹凸が発生する。
【0003】
特に近年、LSI、超LSI等の電子部品における高密度化、高精度化がますます進み、凹凸の程度が次第に激しくなる傾向にある。そのため、ホトリソグラフィー法によるパターニングの際、これら凹凸による段差が露光時の焦点深度の限界を超えてしまうという状況が発生し、これを防ぐために、リソグラフィーやエッチングを行う過程におけるある段階で、例えば上述した絶縁膜等をあらかじめ十分に平坦化し、できるだけ凹凸部の段差を小さくする処理技術が重要となっている。
【0004】
上記の平坦化の方法としては、リフトオフ法、エッチバック法など、種々の方法が提案されているが、これらの中でスピン・オン・グラス(SOG)法が一般に実用化されている。SOG法は、アルコールを主体とする有機溶媒中にアルコキシシランを溶解し、加水分解物を得、塗布液を調製し、この塗布液を段差を有する基板表面に塗布し、段差の凹部を埋め、かつ全面を覆うべく塗布した後、熱処理によりシリカ系被膜を形成させて全体を平坦化する方法である。
【0005】
これまでSOG法においては、塗布液として(i) テトラエトキシシラン等のテトラアルコキシシランの加水分解物、(ii)テトラメトキシシランとモノメチルトリメトキシシラン等のテトラアルコキシシランとモノアルキルトリアルコキシシランの共加水分解物、(iii) トリエトキシシランの加水分解物、(iv)トリエトキシシランとテトラエトキシシラン等のトリアルコキシシランとテトラアルコキシシランの共加水分解物等を有機溶媒に溶解したものが用いられている。上述した各塗布液からなるシリカ系被膜は、半導体素子製造の実ラインで使用され、平坦化性に優れ、クラック限界(クラックが発生しない最大膜厚)も高く、これらの特性については満足のいくものであるが、被膜形成の際に基板界面にわずかな剥れが生じることがあり、密着性の点で改良が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、平坦化性、クラック限界の特性を損なうことなく、基板界面での剥れが生じることのない密着性に優れたシリカ系被膜形成用塗布液を提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、被膜形成用塗布液において、アルコキシシラン化合物を酸触媒の存在下で加水分解させて得られる反応生成物にシリコーン系界面活性剤を添加して塗布液とし、これを250〜500℃の温度で熱処理してシリカ系被膜を形成することにより上記課題が解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は、基板上に塗布・乾燥した後、250〜500℃の温度で焼成してシリカ系被膜を形成するために用いられる半導体素子または液晶素子におけるシリカ系被膜形成用塗布液であって、(a)下記一般式(I)
【0009】
【化2】
Figure 0004079383
(式中、R1は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アリール基であり;R2は炭素数1〜4のアルキル基であり;nは0〜2の整数である)で表されるアルコキシシラン化合物の少なくとも1種を有機溶媒中、酸触媒の存在下で加水分解して得られる反応生成物と、(b)シリコーン系界面活性剤を含有してなるシリカ系被膜形成用塗布液提供る。
また本発明は、上記シリカ系被膜形成用塗布液を用いて形成してなるシリカ系被膜を提供する。
【0010】
なお上記において、炭素数1〜4のアルキル基は、具体的にメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基を指す。またアリール基として、フェニル基、トリル基、ナフチル基、フェナントリル基等が挙げられる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のシリカ系被膜形成用塗布液について詳述する。
【0012】
上記一般式(I)(R1 、R2 、nは上記で定義したとおり)で表されるアルコキシシラン化合物として、具体的に以下のものが例示される。
(イ)テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等のテトラアルコキシシラン;
(ロ)モノメチルトリメトキシシラン、モノメチルトリエトキシシラン、モノメチルトリプロポキシシラン、モノエチルトリメトキシシラン、モノエチルトリエトキシシラン、モノエチルトリプロポキシシラン、モノプロピルトリメトキシシラン、モノプロピルトリエトキシシラン等のモノアルキルトリアルコキシシラン;モノフェニルトリメトキシシラン、モノフェニルトリエトキシシラン等のモノフェニルトリアルコキシシラン;
(ハ)ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジプロピルジエトキシシラン、ジプロピルジプロポキシシラン等のジアルキルジアルコキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等のジフェニルジアルコキシシラン;
(ニ)トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、トリブトキシシラン、ジエトキシモノメトキシシラン、モノメトキシジプロポキシシラン、ジブトキシモノメトキシシラン、エトキシメトキシプロポキシシラン、モノエトキシジメトキシシラン、モノエトキシジプロポキシシラン、ブトキシエトキシプロポキシシラン、ジメトキシモノプロポキシシラン、ジエトキシモノプロポキシシラン、モノブトキシジメトキシシラン等のトリアルコキシシラン;
等が挙げられる。
【0013】
これらの中で実用上好ましい化合物は、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、モノメチルトリメトキシシラン、モノメチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシランである。
【0014】
本発明においては、上記一般式(I)で表されるアルコキシシラン化合物の少なくとも1種を有機溶媒中、酸触媒の存在下で加水分解させて得られる反応生成物を含む溶液を調製し、次いで(b)成分を配合する。アルコキシシラン化合物は1種でもよく、2種あるいは3種を組み合わせて用いてもよい。具体的には、(イ)および(ニ)をそれぞれ単独で用いる、(イ)と(ロ)または(イ)と(ニ)の2種を組み合わせて用いる、あるいは(イ)と(ロ)と(ハ)の3種を組み合わせて用いるのが好ましい。
【0015】
加水分解反応によって得られる反応生成物は、完全加水分解物であってもよく、あるいは部分加水分解物であってもよい。加水分解度は酸触媒の存在下、水の添加量により調整することができ、目的とするシリカ系被膜の特性により適宜、調整すればよい。一般に、一般式(I)で表されるアルコキシシラン化合物のアルコキシ基の総モル数に対し、水を20〜500モル%、好ましくは50〜300モル%の割合で反応させることが望ましい。水の添加量が上記範囲より少な過ぎると加水分解度が低くなり、被膜形成が困難となるので好ましくなく、一方、多過ぎるとゲル化を起こしやすく、保存安定性が悪くなるので好ましくない。
【0016】
酸触媒としては、従来慣用的に使用されている有機酸、無機酸のいずれも使用することができる。有機酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸等の有機カルボン酸が挙げられる。無機酸としては、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸が挙げられ、特に硝酸、リン酸が好ましい。
【0017】
酸触媒は、水を液中に添加した後に加えてもよく、あるいは水と混合して酸水溶液として添加してもよい。酸触媒の添加量は、上記加水分解系中の濃度が1〜1,000ppm、特には5〜500ppmの範囲になるように調整されるのが好ましい。
【0018】
加水分解反応は通常5〜100時間程度で完了するが、60〜70℃を超えない温度で加熱し、アルコキシシラン化合物を含む有機溶媒に酸触媒水溶液を滴下して反応させることにより、短い反応時間で反応を完了させることもできる。
【0019】
有機溶媒としては、従来より慣用的に用いられているものが使用でき、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等の一価アルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール等の多価アルコール;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールのモノエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソアミルケトン等のケトン類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等の多価アルコールの水酸基をすべてアルキルエーテル化した多価アルコールエーテル類等が挙げられる。
【0020】
これら有機溶媒は、単独で用いてもよく、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。有機溶媒は、アルコキシシラン1モルに対し、10〜30モル倍量の割合で用いられる。
【0021】
(b)成分としてのシリコーン系界面活性剤としては、例えば、SH7PA、SH21PA、SH28PA、SH30PA、ST94PA(いずれも東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)等の市販品を好適に用いることができる。中でも、上記SH28PA、SH30PAに相当する下記一般式(II)
【0022】
【化3】
Figure 0004079383
(式中、R3 は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基であり、nは1〜20の整数であり;x、yはそれぞれ独立に5〜50の整数である)
で表されるジメチルポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体が密着性に優れるので好適である。
【0023】
(b)成分の添加量は固形分濃度に対して5〜5,000ppm、好ましくは50〜2,000ppmである。この範囲より少ないと密着性の効果が十分に得られず、一方、多過ぎると液の保存安定性が低下するので好ましくない。
【0024】
このようにして調製された塗布液は、そのままでも使用できるが、塗布液中の固形分濃度(近似的には塗布液中のSiO2 換算濃度)の調整のため、希釈溶媒で希釈してから使用してもよい。この希釈溶媒としては、前記した有機溶媒を用いるのが好ましい。
【0025】
本発明の塗布液は、例えば半導体基板、ガラス板、金属板、セラミックス板等の各基板上に、スピンナー法、ロールコーター法、浸漬引上げ法、スプレー法、スクリーン印刷法、刷毛塗り法等で塗布し、乾燥させ塗膜を形成させた後、250〜500℃の温度で熱処理することにより、SiO結合が進行し、より物性の優れたシリカ系被膜が形成される。このようにして形成されたシリカ系被膜は、保存安定性、絶縁性に優れるとともに、平坦性に優れ、厚膜にしてもクラックの発生がなく、かつ基板界面での膜剥れがなく、密着性に優れる。
【0026】
【実施例】
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
【0027】
(実施例1)
トリエトキシシラン73.9g(0.45モル)をエチレングリコールジメチルエーテル799.0g(8.87モル)に溶解しかき混ぜた。次いで、純水24.2g(1.34モル)と濃硝酸5ppmを混合したものを、ゆっくりかき混ぜながら滴下した後、約3時間かき混ぜ、その後室温で6日間静置させて溶液を得た。
【0028】
この溶液を120〜140mmHg、40℃にて1時間減圧蒸留し、固形分濃度を8重量%、エタノールの濃度を3重量%の溶液とした。この溶液にシリコーン系界面活性剤であるSH30PA(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)を2,000ppm添加し、シリカ系被膜形成用塗布液とした。
【0029】
調製した塗布液を4インチシリコンウェーハ上にアルミニウムの1.0μmの段差パターンを有する基板に、スピンナーにより塗布し、次いでホットプレート上で乾燥させた後、空気中にて400℃で30分間焼成して被膜を得、SEM(走査型電子顕微鏡)写真の観察をしたところ、平坦化性は良好で、クラックの発生もなく、基板界面に剥れもなかった。
【0030】
(実施例2)
トリエトキシシラン129.6g(0.79モル)とテトラメトキシシラン60.1g(0.40モル)を混合し、エチレングリコールジメチルエーテル662.7g(7.36モル)を加えかき混ぜた。次いで、純水35.6g(2.0モル)と濃硝酸333ppmを混合したものを、ゆっくりかき混ぜながら滴下した後、約3時間かき混ぜ、その後室温で5日間静置させて溶液を得た。
【0031】
この溶液を120〜140mmHg、40℃にて1時間減圧蒸留し、固形分濃度を8重量%、アルコール濃度を8重量%の溶液とした。この溶液にシリコーン系界面活性剤であるSH30PA(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)を2,000ppm添加し、シリカ系被膜形成用塗布液とした。
【0032】
調製した塗布液を4インチシリコンウェーハ上にアルミニウムの1.0μmの段差パターンを有する基板に、スピンナーにより塗布し、次いでホットプレート上で乾燥させた後、空気中にて400℃で30分間焼成して被膜を得、SEM(走査型電子顕微鏡)写真の観察をしたところ、平坦化性は良好で、クラックの発生もなく、基板界面に剥れもなかった。
【0033】
(実施例3)
テトラメトキシシラン246g(1.62モル)とモノメチルトリメトキシシラン220g(1.62モル)をエチレングリコールモノブチルエーテル635g(5.37モル)に溶解しかき混ぜた。次いで、純水194g(10.78モル)と硝酸24ppmを混合したものを、ゆっくりかき混ぜながら滴下した後、約5時間かき混ぜ、その後室温で5日間静置させて固形分濃度15重量%の溶液とした。
【0034】
この溶液にシリコーン系界面活性剤であるSH30PA(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)を100ppm添加し、シリカ系被膜形成用塗布液とした。
【0035】
調製した塗布液を4インチシリコンウェーハ上にアルミニウムの1.0μmの段差パターンを有する基板に、スピンナーにより塗布し、次いでホットプレート上で乾燥させた後、空気中にて400℃で30分間焼成して被膜を得、SEM(走査型電子顕微鏡)写真の観察をしたところ、平坦化性は良好で、クラックの発生もなく、基板界面に剥れもなかった。
【0036】
(実施例4)テトラメトキシシラン304.4g(2モル)とモノメチルトリメトキシシラン272.4g(2モル)とジメチルジメトキシシラン120.2g(1モル)とをブチルアルコール608.6g(8.21モル)に溶解しかき混ぜた。次いで、純水194.4g(10.8モル)と硝酸27ppmを混合したものを、ゆっくりかき混ぜながら滴下した後、約5時間かき混ぜ、その後室温で5日間静置させて固形分濃度20重量%の溶液とした。
【0037】
この溶液にシリコーン系界面活性剤であるSH30PA(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)を1,000ppm添加し、シリカ系被膜形成用塗布液とした。
【0038】
調製した塗布液を4インチシリコンウェーハ上にアルミニウムの1.0μmの段差パターンを有する基板に、スピンナーにより塗布し、次いでホットプレート上で乾燥させた後、空気中にて400℃で30分間焼成して被膜を得、SEM(走査型電子顕微鏡)写真の観察をしたところ、平坦化性は良好で、クラックの発生もなく、基板界面に剥れもなかった。
【0039】
(実施例5)テトラトキシシラン80.76g(0.53モル)をエタノール298g(6.48モル)に溶解しかき混ぜた。次いで、純水76.5g(4.25モル)と硝酸200ppmを混合したものを、ゆっくりかき混ぜながら滴下した後、約5時間かき混ぜ、その後室温で5日間静置させて固形分濃度8重量%の溶液とした。
【0040】
この溶液にシリコーン系界面活性剤であるSH30PA(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)を1,000ppm添加し、シリカ系被膜形成用塗布液とした。
【0041】
調製した塗布液を4インチシリコンウェーハ上にアルミニウムの1.0μmの段差パターンを有する基板に、スピンナーにより塗布し、次いでホットプレート上で乾燥させた後、空気中にて400℃で30分間焼成して被膜を得、SEM(走査型電子顕微鏡)写真の観察をしたところ、平坦化性は良好で、クラックの発生もなく、基板界面に剥れもなかった。
【0042】
(比較例1)
実施例1において、シリコーン系界面活性剤を省いた以外は、実施例1と同様にしてシリカ系被膜形成用塗布液とし、同様な評価を行ったところ、平坦化性は良好で、クラックの発生もなかったが、基板界面に剥れが生じた。
【0043】
(比較例2)
実施例2において、シリコーン系界面活性剤を省いた以外は、実施例2と同様にしてシリカ系被膜形成用塗布液とし、同様な評価を行ったところ、平坦化性は良好で、クラックの発生もなかったが、基板界面に剥れが生じた。
【0044】
(比較例3)
実施例3において、シリコーン系界面活性剤を省いた以外は、実施例3と同様にしてシリカ系被膜形成用塗布液とし、同様な評価を行ったところ、平坦化性は良好で、クラックの発生もなかったが、基板界面に剥れが生じた。
【0045】
(比較例4)
実施例4において、シリコーン系界面活性剤を省いた以外は、実施例4と同様にしてシリカ系被膜形成用塗布液とし、同様な評価を行ったところ、平坦化性は良好で、クラックの発生もなかったが、基板界面に剥れが生じた。
【0046】
(比較例5)
実施例1において、シリコーン系界面活性剤を、フッ素系界面活性剤で下記式(III)
【0047】
【化4】
Figure 0004079383
で表されるEF−122A(トーケムプロダクツ(株)製)に代えた以外は、実施例1と同様にしてシリカ系被膜形成塗布液とし、同様な評価を行ったところ、1週間でゲル化した。
【0048】
(比較例6)
実施例2において、シリコーン系界面活性剤を比較例5で用いたEF122Aに代えた以外は、実施例2と同様にしてシリカ系被膜形成用塗布液とし、同様な評価を行ったところ、1週間でゲル化した。
【0049】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、平坦化性に優れ、クラック限界が高く、被膜とした際に基板界面での剥れが生じず、密着性に優れたシリカ系被膜形成用塗布液を提供することができ、半導体素子や液晶表示素子等における層間絶縁膜、平坦化膜、保護膜の形成や多層レジスト法用積層材として好適に用いられる。

Claims (4)

  1. 板上に塗布・乾燥した後、250〜500℃の温度で焼成してシリカ系被膜を形成するために用いられる半導体素子または液晶素子におけるシリカ系被膜形成用塗布液であって、(a)下記一般式(I)
    Figure 0004079383
    (式中、R1は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アリール基であり;R2は炭素数1〜4のアルキル基であり;nは0〜2の整数である)で表されるアルコキシシラン化合物の少なくとも1種を有機溶媒中、酸触媒の存在下で加水分解して得られる反応生成物と、(b)シリコーン系界面活性剤を含有してなる、シリカ系被膜形成用塗布液。
  2. (b)成分がジメチルシロキサン基とオキシアルキレン基を有する重合体である、請求項1記載のシリカ系被膜形成用塗布液。
  3. (b)成分が下記一般式(II)
    Figure 0004079383
    (式中、R3は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基であり、nは1〜20の整数であり;x、yはそれぞれ独立に5〜50の整数である)
    で表されるジメチルポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体である、請求項1または2記載のシリカ系被膜形成用塗布液。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載のシリカ系被膜形成用塗布液を用いて形成してなるシリカ系被膜。
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