JP4611550B2 - 透水性舗装用ブロック - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は透水性舗装用ブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の透水性舗装用ブロックはブロックの表面の角部に面取り部を形成するとともに、敷設した場合の目地幅を確保するために、側面の中央部より下部に垂直な目地保持突起を形成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の透水性舗装用ブロックは表面の角部に面取りがされているので、目地幅が面取り分だけ広くなり、車椅子利用者が段差と感じ、走行上の障害になるという欠点があった。
また、敷設されたブロックに大きな荷重が加わったりした場合、ブロックの側面の目地保持突起の下端部を支点として回動し、目地幅が広くなり過ぎ、前記障害がさらに大きくなるという欠点があるとともに、十分な貯水能力が得られないという欠点があった。
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、車椅子利用者が段差と感じることなく走行することができるとともに、敷設されたブロックに大きな荷重が加わっても、目地幅が大きく変化するのを効率よく阻止することができ、かつ十分な貯水能力が得られる透水性舗装用ブロックを提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明かになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は透水性を有するように形成された舗装用ブロック本体と、この舗装用ブロック本体の外周面に該舗装用ブロック本体を敷設した場合に、目地幅を保つことができるように中央部より上部に垂直に形成した目地保持突起と、前記舗装用ブロック本体の外周部を除く底面に形成した貯水用凹部と、前記舗装用ブロック本体の底面外周部に前記貯水用凹部と連通するように形成された切欠部とで透水性舗装用ブロックを構成している。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態により、本発明を詳細に説明する。
【0008】
図1ないし図11に示す本発明の第1の実施の形態において、1は本発明の透水性舗装用ブロックで、この透水性舗装用ブロック1は砂利、砕石等の骨材をセメント等の結合剤で透水性を有するように接合した舗装用ブロック本体2と、この舗装用ブロック本体2の外周面の各面に、該舗装用ブロック本体2を敷設した場合に、目地幅を保つことができるように中央部より上部に垂直に形成した複数個の目地保持突起3、3、3、3、3、3と、前記舗装用ブロック本体2の下部角部に該舗装用ブロック本体2を敷設した場合に、目地部4に敷砂5の侵入を容易にできるように形成された面取り部6と、前記舗装用ブロック本体2の底面積の37パーセント以上を外周部に有するように、該外周部を除く底面に該舗装用ブロック本体2の体積の20パーセント以上になるように形成した逆円錐形、逆円錐台形、逆角錐形あるいは逆角錐台形状の貯水用凹部7と、前記舗装用ブロック本体2の底面外周部に前記貯水用凹部7と連通するように形成された複数個、本発明の実施の形態では長辺側に2個づつ、短辺側に1個づつ形成された切欠部8、8、8、8、8、8とで構成されている。
【0009】
前記複数個の目地保持突起3、3、3、3、3、3は前記舗装用ブロック本体2の長辺側の左右部位には敷設した場合に重なり合うことなく、ほぼ均一な配置となるようにそれぞれ2個配置され、短辺側にも敷設した場合に重なり合うことなく、かつ均一な目地部となるようにそれぞれ1個配置され、これらの目地保持突起3、3、3、3、3、3の上部は型を用いて成型される関係で、前記舗装用ブロック本体2の上面位置と面一状態に形成されている。
【0010】
上記構成の透水性舗装用ブロック1は敷砂5によるサンドクッション上に、図1および図2に示すように隣り合う透水性舗装用ブロック1、1、1、1の複数個の目地保持突起3、3、3、3、3、3の先端部が隣り合う透水性舗装用ブロック1、1、1、1の外周面に当接するように敷設される。
【0011】
この透水性舗装用ブロック1の敷設状態では、透水性舗装用ブロック1、1間の目地部4は目地保持突起3、3、3、3、3、3によって一定の目地幅になるとともに、舗装用ブロック本体2の下部に形成された面取り部6によって、図2に示すように敷設時に目地部4に敷砂5が容易に侵入して、目地部4に生じる隙間を覆うことができる。
【0012】
敷設された透水性舗装用ブロック1は、雨水を貯水用凹部7内に貯水することができ、敷設された透水性舗装用ブロック1上に水溜まりができるのを防止できる。
【0013】
また、敷設された透水性舗装用ブロック1に、該ブロック1が傾くような大きな荷重が加わった場合には、図10および図11に示すように中央部よりも上部位置に形成された複数個の目地保持突起3、3の当接や面取り部6、6より目地部4に侵入した敷砂5によって、透水性舗装用ブロック1の傾きを阻止するとともに、傾いた場合でも上部の目地幅寸法が大きくなるのを防止できる。
すなわち、図11に示すように上部の目地幅が広くなる場合には、目地保持突起3の舗装用ブロック本体2の中央部部位が支点となって回動するため、従来のブロックのようにブロックの下部を支点にして回動するものより、回動量が小さくなるからである。
【0014】
【発明の異なる実施の形態】
次に、図12ないし図22に示す本発明の異なる実施の形態につき説明する。なお、これらの本発明の異なる実施の形態の説明に当って、前記本発明の第1の実施の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0015】
図12ないし図16に示す本発明の第2の実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、舗装用ブロック本体2の長辺側の一方および短辺側の一方に少なくとも各2個以上、本発明の実施の形態では、長辺側に3個、短辺側に2個の目地保持突起3、3、3、3、3を形成した点で、このように構成した透水性舗装用ブロック1Aにしても、前記本発明の第1の実施の形態と同様な作用効果が得られる。
【0016】
図17ないし図19に示す本発明者が考えた舗装用ブロックにおいて、前記本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、舗装用ブロック本体2の底面外周部に切欠部を形成することなく、貯水用凹部7を形成した点で、このように構成した透水性舗装用ブロック1Bにしても、前記本発明の第1の実施の形態と同様な作用効果が得られる。
【0017】
図20ないし図22に示す本発明者が考えた舗装用ブロックにおいて、前記本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、貯水用凹部を形成しない舗装用ブロック本体2Aを用いた点で、このように形成した透水性舗装用ブロック1Cにしてもよい。
【0018】
なお、前記本発明の各実施の形態では舗装用ブロック本体2、2Aの下部角部に面取り部6を形成するものについて説明したが、本発明はこれに限らず、面取り部のない舗装用ブロック本体を用いてもよい。
【0019】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0020】
(1)透水性を有するように形成された舗装用ブロック本体と、この舗装用ブロック本体の外周面に該舗装用ブロック本体を敷設した場合に、目地幅を保つことができるように中央部より上部に垂直に形成した目地保持突起と、前記舗装用ブロック本体の外周部を除く底面に形成した貯水用凹部と、前記舗装用ブロック本体の底面外周部に前記貯水用凹部と連通するように形成された切欠部とで構成されているので、敷設された状態でブロックが回動するような大きな荷重が加わっても、舗装用ブロック本体の外周面の中央部より上部に目地保持突起を形成しているため、該目地保持突起の下端部を支点として舗装用ブロック本体が回動するため、従来のブロックのように下端部を支点に回動するものに比べ、上部の目地幅が大きくなるのを半減させることができる。
したがって、車椅子での走行時に段差を感じることなく、スムーズに走行することができる。
【0021】
(2)前記(1)によって、目地保持突起を舗装用ブロック本体の外周面に垂直に形成しているので、従来と同様に型成形することができる。
したがって、従来と同様なコストで製造することができる。
【0022】
(3)前記(1)によって、敷設時に敷砂を面取り部よりスムーズに目地部へ侵入させることができる。
したがって、敷設した舗装用ブロックの移動や回動を効率よく阻止することができる。
【0023】
(4)前記(1)によって、舗装用ブロック本体の底面に形成した貯水用凹部に雨水等を貯水することができる。
したがって、貯水能力が増大し、従来のように敷設されたブロックの上面に水溜まりが生じたりする不具合を確実に防止することができる。
【0024】
(5)請求項3も前記(1)〜(4)と同様な効果が得られるとともに、十分な接地面積と、貯水用体積の確保を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の敷設した状態の平面図。
【図2】図1の2−2線に沿う拡大断面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態の貯水状態の説明図。
【図4】本発明の第1の実施の形態の平面図。
【図5】本発明の第1の実施の形態の側面図。
【図6】本発明の第1の実施の形態の正面図。
【図7】本発明の第1の実施の形態の底面図。
【図8】図4の8−8線に沿う断面図。
【図9】図4の9−9線に沿う断面図。
【図10】上部の目地幅が狭くなる回動状態の説明図。
【図11】上部の目地幅が広くなる回動状態の説明図。
【図12】本発明の第2の実施の形態の敷設した状態の平面図。
【図13】本発明の第2の実施の形態の平面図。
【図14】本発明の第2の実施の形態の側面図。
【図15】本発明の第2の実施の形態の正面図。
【図16】図13の16−16線に沿う断面図。
【図17】本発明者が考えた舗装用ブロックの平面図。
【図18】本発明者が考えた舗装用ブロックの底面図。
【図19】図17の19−19線に沿う断面図。
【図20】本発明者が考えた舗装用ブロックの平面図。
【図21】本発明者が考えた舗装用ブロックの底面図。
【図22】図20の22−22線に沿う断面図。
【符号の説明】
1、1A、1B、1C:透水性舗装用ブロック、
2、2A:舗装用ブロック本体、
3:目地保持突起、 4:目地部、
5:敷砂、 6:面取り部、
7:貯水用凹部、 8:切欠部。

Claims (3)

  1. 透水性を有するように形成された舗装用ブロック本体と、この舗装用ブロック本体の外周面に該舗装用ブロック本体を敷設した場合に、目地幅を保つことができるように中央部より上部に垂直に形成した目地保持突起と、前記舗装用ブロック本体の外周部を除く底面に形成した貯水用凹部と、前記舗装用ブロック本体の底面外周部に前記貯水用凹部と連通するように形成された切欠部とからなることを特徴とする透水性舗装用ブロック。
  2. 透水性を有するように形成された舗装用ブロック本体と、この舗装用ブロック本体の外周面に該舗装用ブロック本体を敷設した場合に、目地幅を保つことができるように中央部より上部に垂直に形成した目地保持突起と、前記舗装用ブロック本体の外周部を除く底面に形成した貯水用凹部と、前記舗装用ブロック本体の底面外周部に前記貯水用凹部と連通するように形成された切欠部と、前記舗装用ブロック本体の下部角部に該舗装用ブロック本体を敷設した場合に、目地部に敷砂の侵入を容易にできるように形成された面取り部とからなることを特徴とする透水性舗装用ブロック。
  3. 透水性を有するように形成された舗装用ブロック本体と、この舗装用ブロック本体の外周面に該舗装用ブロック本体を敷設した場合に、目地幅を保つことができるように中央部より上部に垂直に形成した目地保持突起と、前記舗装用ブロック本体の底面外周部に底面積の37パーセント以上を残し、該舗装用ブロック本体の体積の20パーセント以上に形成された貯水用凹部と、前記舗装用ブロック本体の底面外周部に前記貯水用凹部と連通するように形成された切欠部とからなることを特徴とする透水性舗装用ブロック。
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