JP4611125B2 - 口唇部用の化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、口唇部用の化粧料に関し、詳しくは紫外線防護に好適なオイルゲル剤形の口唇部用の化粧料に関する。
オゾンホールの増大とともに、紫外線に対する防護への要求が、人類的な見地から近年非常に高まっている。特に、皮膚における紫外線の影響は大きく、従来は二酸化チタンや、ベンゾフェノン、桂皮酸系化合物、アミノ安息香酸誘導体などの紫外線吸収剤の併用により、この様な保護を行ってきていた。しかしながら、紫外線吸収剤が紫外線を吸収して励起した際に生じる、分解物等の安全性の懸念が問いただされるようになってきており、紫外線吸収剤は使用しにくいのが現状と言える。紫外線防護用の化粧料に於いて、酸化亜鉛と二酸化チタンを併用することの蓋然性は既に知られている(例えば、特許文献1を参照)。又、この様な紫外線防護用の化粧料の防護効果を向上せしめるために、ポリマーと二酸化チタン乃至は酸化亜鉛を併用し、密着性を向上せしめることが行われていた(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5を参照)。しかしながら、この様な強固な紫外線防護化粧膜を皮膚上に構築して、紫外線防護手段とすることは、通常の皮膚であれば可能であるが、口唇部においては、実施しにくい状況があった。これは、この様な強固な紫外線防護化粧膜は、白さと隠蔽性も著しいため、極端な色や彩度の高い色の化粧料には適していないのと、口唇部の色の印象が、人全体の印象を形成するぐらいに、印象形成に寄与度の高いものであり、この口唇部の色の印象がメークアップにおいては重要であるためである(例えば、特許文献6、特許文献7、特許文献8を参照)。この為、口唇部を紫外線より防護する化粧料に於いて、優れた紫外線防護効果(SPF)が存しながら、白さと隠蔽性を抑える技術の開発が望まれていた。
一方、粉体を液状媒体中に分散せしめる機器として、サンドグラインダー、アイガーミル、ダイノミル又はコボールミル等の媒体ミルが存することは既に知られており、かかる分散機器は化粧料の製造にも用いられている(例えば、特許文献9を参照)。しかしながら、これらの機器による粉体分散により、白さ、隠蔽力が著しく変化することは全く知られていなかった。
又、オイルゲル剤形の口唇部用の紫外線防護のための化粧料であって、平均粒径1〜20nmの二酸化チタン1〜30質量%と、平均粒径10〜30nmの酸化亜鉛1〜7質量%を含有するものは、全く知られていなかったし、この様な構成を取ることにより、白さと隠蔽力を抑えながら、優れた紫外線防護効果(SPF)を有する化粧料となることも全く知られていなかった。
特開2005−112823号公報 特開2002−29922号公報 特願2004−102007号公報 特開2001−261835号公報 特開2003−40734号公報 特開平11−199442号公報 特開平08−208437号公報 特開平08−202754号公報 特開2001−272502号公報
本発明は、この様な状況下為されたものであり、白さと隠蔽力を抑えながら、優れた紫外線防護効果(SPF)を有する口唇部用の化粧料を提供することを課題とする。
本発明者らは、この様な状況に鑑みて、白さと隠蔽力を抑えながら、優れた紫外線防護効果(SPF)を有する口唇部用の化粧料を提供する技術を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、オイルゲル剤形の口唇部用の紫外線防護のための化粧料に、平均粒径1〜20nmの二酸化チタン1〜10質量%と平均粒径10〜30nmの酸化亜鉛1〜7質量%とを特定なペーストの形態で含有させることにより、有機化合物系紫外線吸収剤を含有せずとも、この様な化粧料となることを見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は、以下に示す技術に関するものである。
(1)平均粒径1〜20nmの二酸化チタン1〜10質量%と平均粒径10〜30nmの酸化亜鉛1〜7質量%を含有し、前記二酸化チタンと酸化亜鉛の質量比が3:1〜1:1であり、且つ有機化合物系紫外線吸収剤を含有しないオイルゲル剤形の口唇部用の化粧料であって、前記二酸化チタンと酸化亜鉛とを油剤及び親油性非イオン界面活性剤とともに媒体ミルを用いて加工して得られたペーストの形態で含有せしめることを特徴とする、化粧料。
(2)前記媒体ミルが、サンドグラインダー、アイガーミル、ダイノミル又はコボールミルであることを特徴とする、(1)記載の化粧料。
(3)日本化粧品工業会作成の基準に従ったSPF値が20以上であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の化粧料。
本発明によれば、白さと隠蔽力を抑えながら、優れた紫外線防護効果(SPF)を有する口唇部用の化粧料を提供することができる。
(1)本発明の化粧料の必須成分である二酸化チタン
本発明の化粧料は、平均粒径1〜20nm、より好ましくは平均粒径10nm以下の二酸化チタン1〜10質量%、より好ましくは、2〜5質量%を必須成分として含有することを特徴とする。かかる二酸化チタンは、表面を無処理のまま使用することも出来るし、通常化粧料で知られている表面処理方法によって、予め表面処理を行い、該表面処理品を使用することも出来る。表面処理としては、例えば、ハイドロジェンメチルポリシロキサン1〜5質量%焼き付け処理、シランカップリング剤1〜5質量%処理、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛などの金属石鹸1〜5質量%被覆処理、レシチンなどのリン脂質1〜5質量%被覆処理、N−ラウロイルグルタミン酸アルミニウムなどのアシル化グルタミン酸塩1〜5質量%被覆処理、アルミナ或いはシリカ1〜5質量%被覆・焼き付け処理等が好適に例示できる。これらの処理は単独で行われても良いし、複数種を組み合わせて行われても良い。この様な二酸化チタンには、既に市販されているものが存し、例えば、テイカ株式会社から販売されているチタンMT−100T(平均粒径15nm、ステアリン酸アルミニウム処理)、MT−02(平均粒径10nm、シリカ・アルミナ被覆、ハイドロジェンメチルポリシロキサン3%焼き付け処理)等が好適に例示でき、かかる2種ではチタンMT−02が特に好ましい。これは、平均粒径が10nm以下になるところで、紫外線防護効果は変わらないのに、白さと隠蔽力が著しく低くなるからである。又、含有量も前記数値範囲より低い場合には、必要な紫外線防護効果を発現しない場合が存し、高すぎると隠蔽力と白さが著しくなる場合が存し、本発明の効果を損なう場合が存するからである。
(2)本発明の化粧料の必須成分である酸化亜鉛
本発明の化粧料は、平均粒径10〜30nmの酸化亜鉛1〜7質量%、より好ましくは、1〜5質量%を必須成分として含有することを特徴とする。かかる酸化亜鉛は、表面を無処理のまま使用することも出来るし、通常化粧料で知られている表面処理方法によって、予め表面処理を行い、該表面処理品を使用することも出来る。表面処理としては、例えば、ハイドロジェンメチルポリシロキサン1〜5質量%焼き付け処理、シランカップリング剤1〜5質量%処理、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛などの金属石鹸1〜5質量%被覆処理、レシチンなどのリン脂質1〜5質量%被覆処理、N−ラウロイルグルタミン酸アルミニウムなどのアシル化グルタミン酸塩1〜5質量%被覆処理、アルミナ或いはシリカ1〜5質量%被覆・焼き付け処理等が好適に例示できる。これらの処理は単独で行われても良いし、複数種を組み合わせて行われても良い。この様な酸化亜鉛には市販品も存し、この様な市販品を購入して使用することも出来る。好ましい市販品としては、例えば、テイカ株式会社から販売されている、微粒子酸化亜鉛MZ−503S(平均粒径20nm)が好ましく例示できる。本発明の化粧料に於いて、かかる酸化亜鉛は、前記二酸化チタンの配合条件では到達できない、本発明の化粧料の実現すべき紫外線防護効果である、日本化粧品工業会作成の基準に従ったSPF値に換算して20以上を、二酸化チタンの効果を補完して実現せしめる。この様な二酸化チタンと酸化亜鉛の併用により、二酸化チタンに起因する白さと隠蔽性を抑制しながら、前記SPF値に到達することが本発明の効果である。ここで、白さを抑制するレベルとしては、口唇部への化粧料の塗布状態において、無塗布と塗布とが弁別できない状態程度であることを好ましいレベルとする。言い換えれば、口唇部に塗布した状態でも、多くの第三者に、口唇部の自然の色であると認識されてしまう程度の白さ、隠蔽性を意味する。前記好ましい含有量を下回る場合には、この様な補完作用を奏しない場合が存し、多すぎると、口唇部への塗布が蓋然的に認識される白さを呈してしまう場合が存する。又、前記二酸化チタンと酸化亜鉛の含有質量比が、3:1〜1:1であ、この比を外れると、SPF値が設計通り稼げなかったり、白さと隠蔽性が抑制しきれず、口唇部の色印象を変える場合が存する。
(3)本発明の化粧料
本発明の化粧料は、オイルゲル剤形であって、口唇部に専ら適用されるものであり、前記必須成分を含有し、有機化合物系紫外線吸収剤を含有しないことを特徴とする。本発明に言うオイルゲル剤形とは、油脂、粉体、界面活性剤などを主成分とし、水及び多価アルコールの含有量が総量で1質量%以下の剤形を意味する。言い換えれば、本発明のオイルゲル剤形の化粧料に於いては、1質量%以下であれば、水及び多価アルコールを含有することを許容する。本発明の化粧料に於いては、前述の如く、粉体成分である、二酸化チタンと酸化亜鉛とを含有するが、かかる成分の含有においては、予め、油剤、親油性界面活性剤などとともに、予め、ペーストを作成しておき、かかるペーストを含有せしめる方法が採られる。前記油剤、親油性界面活性剤中へ、粉体を分散せしめる方法は、通常知られている方法に従って行うことが出来、例えば、3本ロール、プラネタリーミキサー等の強制間隙通過型の分散装置、ボールミル、ロールミル、遊星ボールミル、サンドグラインダー、アイガーミル、ダイノミル、コボールミル等の媒体ミルが好ましく例示でき、中でも、サンドグラインダー、アイガーミル、ダイノミル又はコボールミルがより好ましく、コボールミルが特に好ましい。これは分散手段の違いにより、粘度などのペーストの物理的特性が大きく異なり、この物性が化粧料の使用性に影響し、白さ、隠蔽性の抑制に大きな影響を与えるためである。
前記ペーストを作るためには、粉体10〜40質量%と親油性非イオン界面活性剤5質量%と残余の油剤とを前記分散手段で処理してペーストとすることが好ましく例示できる。前記親油性非イオン界面活性剤としては、例を挙げれば、ソルビタンモノオレート、ソルビタンセスキオレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンセスキラウレート、POE(1〜5)ソルビタンモノオレート、POE(1〜5)ソルビタンセスキオレート、POE(1〜5)ソルビタンモノラウレート、POE(1〜5)オレイン酸エステル、POE(1〜5)イソステアリン酸エステルなどが好適に例示できる。
本発明の化粧料には、これらの成分以外に通常化粧料で使用される任意成分を含有することが出来る。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類;脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類;ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類;ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類;表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類;表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類;レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類;ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類;タノール、イソプロパノール等の低級アルコール類;ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB 6 塩酸塩、ビタミンB 6 トリパルミテート、ビタミンB 6 ジオクタノエート、ビタミンB 2 又はその誘導体、ビタミンB 12 、ビタミンB 15 又はその誘導体等のビタミンB類;α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類等;フェノキシエタノール等の抗菌剤などが好ましく例示できる。
本発明の化粧料の特徴の一つとして、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン等の有機化合物系紫外線吸収剤の非存在下でもSPF20以上の、紫外線防護に充分なSPF値を具現出来ることがあり、その一方、有機化合物系紫外線吸収剤なしに紫外線防護を行える手段の開発が望まれており、この様な意味において、かかる有機化合物系紫外線吸収剤を含まない形態とした
本発明の化粧料は、これらの必須成分と任意成分とを常法に従って処理することにより、製造できる。この場合に、前述の如くに、予め、二酸化チタンと酸化亜鉛とを油剤、親油性非イオン界面活性剤とともに処理し、ペーストを作り、これを他の成分とともに処理する方法で製造する。
以下に、本発明について、実施例を挙げて更に詳細に説明を加えるが、本発明が、かかる実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
以下に示す処方に従って、本発明の化粧料を作成した。即ち、イの成分をコボールミルで処理し、粉体分散ペーストを作成した。次に、ロの成分を秤込み、90℃で加熱し、溶解させ、これにイの成分を加え、均質に溶解したのを確認し、金皿に充填し、冷却固化させて、本発明の口唇部用の化粧料1を得た。

「微粒子二酸化チタンMT−02」 5 質量%
「微粒子酸化亜鉛MZ−503S」 2.5質量%
グリセリルトリイソオクタネート 16.5質量%
ソルビタンセスキラウレート 1 質量%

グリセリルトリイソステアレート 4 質量%
「コスモール168EV」 8 質量%
(日清オイリオ株式会社製;イソステアリン酸・12−ヒドロキシステアリン酸ペンタエリスリトールエステル)
「サラコス334」 3 質量%
(日清オイリオ株式会社製;(カプリル・カプリン・ミリスチン・ステアリン酸)トリグリセリド)
セチルイソステアレート 7 質量%
スクワラン 8 質量%
マイクロクリスタリンワックス 8 質量%
低分子量ポリエチレン 8 質量%
ソルビタンセスキラウレート 1 質量%
グリセリルトリイソオクタネート 28 質量%
実施例1の処方に於いて、本発明の化粧料を作成した。即ち、イの成分をディスパー分散させた後、3本ロールがけをして処理し、粉体分散ペーストを作成した。次に、ロの成分を秤込み、90℃で加熱し、溶解させ、これにイの成分を加え、均質に溶解したのを確認し、金皿に充填し、冷却固化させて、本発明の口唇部用の化粧料2を得た。
実施例1と同様に下記処方に従って、本発明の口唇部用の化粧料3を作成した。

「微粒子二酸化チタンMT−100T」 5 質量%
「微粒子酸化亜鉛MZ−503S」 2.5質量%
グリセリルトリイソオクタネート 16.5質量%
ソルビタンセスキラウレート 1 質量%

グリセリルトリイソステアレート 4 質量%
「コスモール168EV」 8 質量%
「サラコス334」 3 質量%
セチルイソステアレート 7 質量%
スクワラン 8 質量%
マイクロクリスタリンワックス 8 質量%
低分子量ポリエチレン 8 質量%
ソルビタンセスキラウレート 1 質量%
グリセリルトリイソオクタネート 28 質量%
<試験例1>
化粧料1の「微粒子二酸化チタンMT−02」を全て「微粒子酸化亜鉛MZ−503S」に置換した比較例1、「微粒子酸化亜鉛MZ−503S」を全て「微粒子二酸化チタンMT−02」に置換した比較例2とを実施例1と同様に作成した。比較例1、2、化粧料1〜3の化粧料を用いて、5人のモデルの下唇か、上唇のどちらかを化粧してもらい。その写真を撮影し、10人のパネラーに下唇か、上唇のどちらが化粧料の投与側かを当ててもらった。正答率を表1に示す。これより、本発明の化粧料は、投与側が判らないほど、白さ、隠蔽性が抑制されていることが判る。
Figure 0004611125
<試験例2>
比較例1、2、化粧料1〜3の化粧料について、日本化粧品工業会作成の基準に従って、SPF値を求めた。結果を表2に示す。これより本発明の化粧料は紫外線防護効果に優れることが判る。
Figure 0004611125
参考例1
実施例1と同様に下記処方に従って、参考例の口唇部用の化粧料を作成した。上記試験例1と試験例2の方法で評価したところ、正答率は50%であり、SPF値は23であった。これより、わざわざ本発明の化粧料には、紫外線吸収剤を含有せしめる必要のないことが判る。

「微粒子二酸化チタンMT−02」 5 質量%
「微粒子酸化亜鉛MZ−503S」 2.5質量%
グリセリルトリイソオクタネート 16.5質量%
ソルビタンセスキラウレート 1 質量%

グリセリルトリイソステアレート 4 質量%
「コスモール168EV」 8 質量%
「サラコス334」 3 質量%
セチルイソステアレート 7 質量%
スクワラン 8 質量%
マイクロクリスタリンワックス 8 質量%
低分子量ポリエチレン 8 質量%
ソルビタンセスキラウレート 1 質量%
グリセリルトリイソオクタネート 23 質量%
桂皮酸2−エチルヘキシル 5 質量%
本発明は、口唇部用の紫外線防護化粧料に応用できる。

Claims (3)

  1. 平均粒径1〜20nmの二酸化チタン1〜10質量%と平均粒径10〜30nmの酸化亜鉛1〜7質量%を含有し、前記二酸化チタンと酸化亜鉛の質量比が3:1〜1:1であり、且つ有機化合物系紫外線吸収剤を含有しないオイルゲル剤形の口唇部用の化粧料であって、前記二酸化チタンと酸化亜鉛とを油剤及び親油性非イオン性界面活性剤とともに媒体ミルを用いて加工して得られたペーストの形態で含有せしめることを特徴とする、化粧料。
  2. 前記媒体ミルが、サンドグラインダー、アイガーミル、ダイノミル又はコボールミルであることを特徴とする、請求項1に記載の化粧料。
  3. 日本化粧品工業会作成の基準に従ったSPF値が20以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の化粧料。
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