JP2005112823A - 紫外線防御製剤及び紫外線防御製剤を含有する化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】
酸化チタン、酸化亜鉛等の紫外線防御粉体の分散安定性に優れ、またハンドリング性とかつ、配合した化粧料の官能や保存安定性を損なうことがない紫外線防御製剤、及び官能や保存安定性の良い化粧料を提供する。
【解決するための手段】
グリセリン及び/又はその縮合物と、炭素数2〜28の直鎖状飽和脂肪酸と、炭素数12〜28の脂肪族飽和二塩基酸とからなるエステル化合物と、常温で液状もしくはペースト状の油剤であり、かつ、1〜6価のカルボキシル基を有する炭素数2〜36のカルボン酸と、1〜6価の水酸基を有する炭素数1〜36のアルコールとからなるエステル油と、紫外線防御粉体とをそれぞれ所定の配合量にて含有することを特徴とする紫外線防御製剤、及びこれを含有する化粧料。
【選択図】 なし

Description

本発明は、紫外線防御製剤及び紫外線防御製剤を含有する化粧料に関し、特に、所定のエステル化合物と、所定のエステル油と、紫外線防御粉体とを使用することで紫外線防御粉体の分散安定性や化粧料への配合時のハンドリング性に優れた紫外線防御製剤及び当該紫外線防御製剤を含有する化粧料に関する。
近年、紫外線の人体への悪影響がよく知られるようになったことや女性が肌を白く保つために日常生活の中でも日焼け止めや日焼け止め効果のある化粧料を使用することが多くなっている。それにともない日焼け止めや日焼け止め効果のある化粧料の利用者層も広がっており、肌を気にかけている女性だけでなく乳児にまでも使用するようになり、様々な商品が販売されている。
日焼け止めや日焼け止め効果のある化粧料には肌を紫外線から防ぐため、紫外線吸収剤や紫外線散乱剤が配合されている。紫外線吸収剤としては主に合成のものが使用されておりベンゾフェノン類、パラアミノ安息香酸類、桂皮酸エステル類、サリチル酸類、ジベンゾイルメタン類、ベンゾトリアゾール類等が挙げられる。紫外線吸収剤は化粧料への配合量に規制があり、皮膚刺激等の安全性に問題があることも知られている。またその構造により極大吸収を示す紫外線の波長が異なるため、数種を併用することや紫外線散乱剤との併用が必要である。さらには水や油剤への溶解性が低いものについては、結晶析出等が生じることがあり、化粧料への配合が困難な場合がある。
一方、紫外線散乱剤には紫外線防御粉体、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛等の無機顔料が使用されている。これら無機顔料は化学的、物理的に安定であり、安全性が高く、紫外線を物理的に遮蔽するため広い範囲の紫外線から皮膚を保護することができる。また光エネルギーにより電子が価電子体から伝導体に励起されるバンドギャップ間遷移による吸収により、紫外線吸収剤としての効果も有する。
紫外線防御粉体を化粧品へ配合する際には分散媒への分散工程で粉塵が発生・飛散するので、作業者の呼吸障害防止、他の製品へのコンタミ防止や作業所内の汚染防止のため、さらには化粧料製造時の工程の省力化やハンドリング性を向上させるため、あらかじめ紫外線防御粉体を水や油に分散させた製品が市販されている。
しかしながら、液状の分散体では紫外線防御粉体が沈降、分離し、さらには固化を起こすという問題がある。一般に粘度を上昇させることにより分散安定性は向上することが知られており、この考え方から粘度を極端に上昇させた固い粘土状の分散体も市販されている。しかしながら固い粘土状の分散体では化粧料配合時に取り扱いにくく、また化粧料への分散性が悪いというハンドリング上の問題がある。
また、これらの分散体は、紫外線防御粉体と分散媒の熱膨張率や収縮率が異なるため、低温や高温または温度変化に伴う分散安定性が悪いという問題がある。
紫外線防御粉体の分散法としては、分散剤を添加する方法が一般的である。例えば、分散剤として炭素数10〜14のアシル基を有するグルコース脂肪酸エステルを使用することを特徴とする分散液(特許文献1参照)のほか、モノイソステアリン酸ジグリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、モノイソステアリン酸グリセリル、HLBが8以下のイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、HLBが8以下のイソステアリン酸ポリオキシエチレングリコール、デキストリン脂肪酸エステル、架橋型メチルポリシロキサン、セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリヒドロキシステアリン酸、ポリヒドロキシカルボン酸、エトキシ化燐酸エステル、反応性有機シリコーン等の分散剤が例示されている(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。
また、エステル油およびアルキルおよび/またはアルケニルオリゴグルコシドおよびポリオールポリ−12−ヒドロキシステアレートからなる分散剤混合物を含んでなる顔料分散物が開示されている(特許文献5参照)。
分散剤を使用しない方法としては、微粒子紫外線防御粉体の表面処理を特殊なものとする方法がある(特許文献6参照)。
特開平3−154631号公報 特公平6−61457号公報 特開2001−58935号公報 特開2002−80771号公報 特表2001−524504号公報 特開2002−80748号公報
しかし、特許文献1は、溶剤系又は水系の顔料分散物に関するものであり、現在主流となっている耐水性に優れるW/O型の日焼け止め化粧料への使用は制限される。
また、特許文献2〜4では、分散剤を使用することで微粒子紫外線防御粉体の油等への分散性を高めているが、それらは、高温下や低温下、温度が変化した時、または経時での分散安定性が良好でなく、また、化粧料への配合時に凝集が生じたり、乳化を不安定にすることがあるため、最終的には十分な分散性が得られず、所望する紫外線防御効果を得ることができない。
また、特許文献5では、紫外線防御粉体の配合量が0.1〜5%と少なく、無機紫外線防御粉体のみで紫外線防御効果の高い日焼け止めを製造するには十分な濃度ではなく、特許文献6では、配合によっては油剤への分散時に凝集が発生するなどの問題が依然として残っている。
従って、本発明の目的は、酸化チタン、酸化亜鉛等の紫外線防御粉体を安定して分散させ、またハンドリング性と化粧料への分散性に優れた紫外線防御製剤、及び官能や保存安定性のよい紫外線防御粉体含有化粧料を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、紫外線防御粉体に、グリセリン及び/又はその縮合物と、炭素数2〜28の直鎖状飽和脂肪酸と、炭素数12〜28の脂肪族飽和二塩基酸とからなるエステル化合物と所定のエステル油を組み合わせることで上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、上記目的を達成するため、エステル化合物を0.1〜10質量%、エステル油を39.9〜89.9質量%、紫外線防御粉体を10〜50質量%の配合量にて含有し、前記エステル化合物が、グリセリン及び/又はその縮合物と、炭素数2〜28の直鎖状飽和脂肪酸と、炭素数12〜28の脂肪族飽和二塩基酸とからなるエステル化合物であり、前記エステル油が、常温で液状もしくはペースト状の油剤であり、かつ、1〜6価のカルボキシル基を有する炭素数2〜36のカルボン酸と、1〜6価の水酸基を有する炭素数1〜36のアルコールとからなるエステル油であることを特徴とする紫外線防御製剤を提供するものである。
本発明によれば、紫外線防御粉体の分散安定性、化粧料への分散性、及びハンドリング性に優れた紫外線防御製剤を得ることができる。
また、本発明は、上記目的を達成するため、上記の紫外線防御製剤を含有することを特徴とする化粧料を提供するものである。
本発明によれば、紫外線防御粉体の分散安定性、化粧料への分散性、及びハンドリング性に優れた紫外線防御製剤を使用している、官能が損なわれていない保存安定性の良い化粧料を得ることができる。
本発明によれば、紫外線防御粉体の分散安定性、高温分散安定性、低温分散安定性、温度変化分散安定性、化粧料への分散性、及びハンドリング性に優れた紫外線防御製剤を提供できる。
また、本発明の紫外線防御製剤は、油系、W/O型乳化物、O/W型乳化物、いずれの化粧料にも使用することができる。その際、本発明の紫外線防御製剤中の紫外線防御粉体含量を、10〜50質量%と幅広い範囲で調整することができるため、化粧料で要求される紫外線防止効果を発揮できる量の紫外線防御粉体を含有させることが可能となる。
また、本発明によれば、本発明の紫外線防御製剤を化粧料に配合することにより、適切なSPF(Sun Protection Factor:日焼け止め指数)やPA(Protection Grade of UVA)を与えることができるだけでなく、官能が損なわれることなく、保存安定性の良好な化粧料を提供できる。
なお、本発明において、紫外線防御製剤の分散安定性とは、紫外線防御製剤中の紫外線防御粉体の分散安定性のことをいう。また、乳化化粧料の保存安定性とは、乳化化粧料の経時の乳化安定性のことをいう。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の紫外線防御製剤は、グリセリン及び/又はその縮合物と、炭素数2〜28の直鎖状飽和脂肪酸と、炭素数12〜28の脂肪族飽和二塩基酸とからなるエステル化合物と、
常温で液状もしくはペースト状の油剤であり、かつ、1〜6価のカルボキシル基を有する炭素数2〜36のカルボン酸と、1〜6価の水酸基を有する炭素数1〜36のアルコールとからなるエステル油と、
紫外線防御粉体とをそれぞれ所定の配合量にて含有する製剤である。
(エステル化合物)
本発明に配合されるエステル化合物の原料として使用されるグリセリン及び平均重合度が2以上であるグリセリン縮合物は、特に限定されるものではないが、グリセリン及び/又は平均重合度が2〜10であるポリグリセリンであることが好ましい。
具体的には、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ヘキサグリセリン、デカグリセリン等を例示でき、これらは1種または2種以上の混合物として使用できる。
本発明に配合されるエステル化合物の原料として使用される脂肪酸は一塩基酸及び二塩基酸であり、一塩基酸は、炭素数が2〜28の直鎖状飽和脂肪酸であることを必要とし、炭素数16〜24の直鎖状飽和脂肪酸であることがより好ましい。
具体的には、酢酸、プロピオン酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、10−ヒドロキシステアリン酸、10−ケトステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、アラキン酸、ヘベン酸、モンタン酸等を例示でき、これらを単独あるいは混合して使用できる。
また、二塩基酸としては、炭素数が12〜28の脂肪族飽和状のものであることを必要とし、炭素数16〜24の脂肪族飽和二塩基酸であることがより好ましい。
具体的には、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、エイコサン二酸、ドコサコサン二酸、テトラコサン二酸、ヘキサコサン二酸、オクタコサン二酸等を例示でき、これらを単独もしくは混合して使用できる。
エステル化合物の原料としては、上記したグリセリン又はその縮合物、炭素数2〜28の直鎖状飽和脂肪酸、及び炭素数12〜28の脂肪族飽和二塩基酸を適宜組み合わせて使用できる。エステル化合物は、公知のエステル製造法により製造することができる。
中でも特に好ましい組合せは、グリセリンとベヘン酸とエイコサン二酸であり、これらから生成されるエステル化合物は、紫外線防御製剤の分散安定性、ハンドリング性をより向上させ、紫外線防御製剤を配合した化粧料の保存安定性にも悪影響を与えない。このエステル化合物は日清オイリオ(株)から販売されているノムコートHK−G(商品名)として入手できる。
本発明に配合されるエステル化合物の配合量は、紫外線防御製剤中に好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.2〜3質量%、さらに好ましくは0.4〜2質量%である。0.1質量%未満では紫外線防御粉体を安定的に分散できない。また、10質量%を超えると紫外線防御製剤の粘度が上昇するため、ハンドリング性が低下するとともに、配合する化粧料の官能が重くなってしまう。
(エステル油)
本発明に配合されるエステル油は、1〜6価のカルボキシル基を有する炭素数2〜36のカルボン酸と、1〜6価の水酸基を有する炭素数1〜36のアルコールとからなるエステル油であって、常温で液状もしくはペースト状のものである。1〜6価のカルボキシル基を有する炭素数2〜28のカルボン酸と、1〜6価の水酸基を有する炭素数1〜28のアルコールとからなるエステル油であることがより好ましい。また、エステル油の総炭素数は4以上であることが好ましい。エステル油は、公知のエステル製造法により製造することができる。
本発明に配合されるエステル油としては、例えばイソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、イソステアリン酸イソセチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸イソオクチル、パルミチン酸2−エチルヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、ミリスチン酸イソステアリル、2−エチルヘキサン酸セチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸フィトステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、コハク酸ジ2−エチルヘキシル、リンゴ酸ジイソステアリル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジヘエプチルウンデシル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ2−エチルヘキシル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリ(カプリル酸、カプリン酸)グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソノナン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット、テトラオクチル酸ジグリセリル、テトライソステアリン酸ジグリセリル、ヘキサオクチル酸ジペンタエリスリトール、ヘキサイソノナン酸ジペンタエリスリトール、ヘキサイソステアリン酸ジペンタエリスリトール等が挙げられ、これらの中から選ばれる1種又は2種以上を組合せて使用する。
本発明におけるエステル油は、エステル油中の未反応のカルボキシル基、又は水酸基が少ないことがより好ましいため、エステル油の酸価が3以下、又は水酸基価が5以下であることがより好ましい。さらに、エステル油中の未反応のカルボキシル基及び水酸基の両方が少ないことが最も好ましいため、エステル油の酸価は3以下であり、かつ水酸基価が5以下であることが最も好ましい。
本発明におけるエステル油は、20℃における粘度が4〜100mPa・sであるものが好ましい。より好ましくは5〜80mPa・sであり、最も好ましくは15〜70mPa・sである。ここでいう粘度はブルックフィールド式回転粘度計で測定した値であり、東機産業(株)製、BL型粘度計等で測定したものである。
20℃における粘度が4〜100mPa・sのエステル油としては、例えば、イソノナン酸イソノニル(商品名:サラコス99、日清オイリオ(株)製、粘度:9mPa・s)、イソノナン酸イソトリデシル(商品名:サラコス913、日清オイリオ(株)製、粘度:11mPa・s)、パルミチン酸イソオクチル(商品名:サラコスP−8、日清オイリオ(株)製、粘度:11mPa・s)、2−エチルヘキサン酸セチル(商品名:エキセパールHO、花王(株)製、粘度:14mPa・s)、ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール(商品名:コスモール525、日清オイリオ(株)製、粘度:12mPa・s、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール(商品名:エステモールN−01、日清オイリオ(株)製、粘度:19mPa・s)、トリ(カプリル酸、カプリン酸)グリセリル(商品名:O.D.O、日清オイリオ(株)製、粘度:23mPa・s)、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(商品名:T.I.O、日清オイリオ(株)製、粘度:44mPa・s)、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット(商品名:サラコス5408、日清オイリオ(株)製、粘度:66mPa・s)、ミリスチン酸イソステアリル(商品名:コスモール812、日清オイリオ(株)製、粘度:44mPa・s)、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル(商品名:サラコス618、日清オイリオ(株)製、粘度:66mPa・s)等が挙げられる。上記に示した粘度は製品の1ロットについての測定値である。
4〜100mPa・sの粘度のエステル油を1種だけ使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用しても良い。また、粘度が4〜100mPa・s以外のエステル油を2種以上を組み合わせたり、粘度が4〜100mPa・sのエステル油と粘度が4〜100mPa・s以外のエステル油を組み合わせて4〜100mPa・sの粘度とすれば本発明に使用できる。かかる範囲の粘度のエステル油を使用することで、ハンドリング性や紫外線防御製剤の分散安定性が向上した紫外線防御製剤を得ることができる。
ネオペンチルグリコール、2−メチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、エリスリトール、ペンタエリスリトールから選ばれる1種又は2種以上のポリオールと、1種又は2種以上の1価のカルボキシル基を有する飽和直鎖カルボン酸及び/又は1価のカルボキシル基を有する飽和分岐カルボン酸とからなるエステルの1種又は2種以上を使用すると、ハンドリング性をより向上させ、紫外線防御製剤の分散安定性をより向上させるため好ましい。
具体的には、ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリ(カプリル酸、カプリン酸)グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット等が挙げられる。
特に、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリットから選ばれる1種又は2種以上のエステル油を使用することが、ハンドリング性をより向上させ、紫外線防御製剤の分散安定性をより向上させるだけでなく、熱安定性や酸化安定性に優れるため、最も好ましい。
本発明に配合されるエステル油の配合量は、紫外線防御製剤中に好ましくは39.9〜89.9質量%、より好ましくは52〜79.9質量%、最も好ましくは57.1〜74.8質量%である。39.9質量%未満では紫外線防御製剤の粘度が上昇してハンドリング性が低下し、89.9質量%を超えると紫外線防御粉体配合量が十分でなくなる。
紫外線防御粉体の分散媒としては炭化水素油やシリコーン油等が知られているが、本発明におけるエステル油は、これらに比較して化粧料に配合した時の官能が優れており、本発明における上記のエステル化合物と相性が良く、特に所定の配合量において、炭化水素油やシリコーン油と比較して良好な物性を示す点で優れている。
(紫外線防御粉体)
本発明に使用する紫外線防御粉体は、化粧料に配合したときに紫外線を遮蔽、又は散乱させて、肌等への紫外線の到達を減少又は阻止する効果を有するものであり、紫外線を遮蔽、又は散乱できる粉体であれば用いることができる。紫外線散乱効果の高い粉体であることが好ましく、特に、無機顔料からなる紫外線散乱粉体であることが好ましい。
具体的には、酸化チタン、鉄含有酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化セリウム、水酸化鉄、アルミニウム粉末、炭化珪素、カオリン等が好ましく、中でも酸化チタン、鉄含有酸化チタン、酸化亜鉛が好ましい。特に、最大粒子径が100nm以下になると可視光を散乱しないために透明性がすぐれ、また紫外線遮蔽効果も高くなるため、粒子径が5〜100nmの微粒子酸化チタン、鉄含有微粒子酸化チタン、又は酸化亜鉛がより好ましい。
紫外線散乱粉体は、これらのうちの1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記の中でも各種表面処理されているものがエステル油への分散性が向上するだけでなく、配合する紫外線防御製剤または化粧料の劣化の原因となる光活性や触媒活性を防止できるため好ましい。
表面処理としては従来公知の表面処理、例えばシリコーン(メチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等)処理、シリコーン樹脂処理、フッ素化合物処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、シラン(アルキルシラン)処理、油剤(エステル油等)処理、N−アシル化アミノ酸(N−アシル化グリシン、N−アシル化リジン、N−アシル化グルタミン酸等およびその塩)処理、ポリアクリル酸処理、レシチン(水素添加大豆レシチン、水素添加卵黄レシチン等およびその塩)処理、金属石鹸(ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸鉄等)処理、脂肪酸(ステアリン酸等)処理、金属酸化物(アルミナ、ジルコニア等)処理、金属水酸化物(水酸化アルミニウム等)処理、シリカ処理、さらにはこれらの1種又は2種以上を組み合わせた複合処理等が挙げられる。
表面処理された紫外線防御粉体の例として、メチルポリシロキサンで表面処理された酸化亜鉛(商品名:MZ−303S、MZ−505S、テイカ(株))、ジメチルポリシロキサンで表面処理された酸化亜鉛(商品名:MZ−303M、MZ−505M、テイカ(株))、ステアリン酸アルミニウムで表面処理された微粒子酸化チタン(商品名:MT−100、MT−100TV、MT−100Z、テイカ(株))、アルミナで表面処理された酸化チタン(商品名:MT−500H、テイカ(株))、アルミナ、シリカ、及びシリコーンで表面処理された酸化チタン(商品名:MT−100ASA、SMT−100SAS、テイカ(株))、ステアリン酸及びメチルポリシロキサンで表面処理された酸化チタン(商品名:SA−TTO−S−4、三好化成(株))、メチルポリシロキサンで表面処理された鉄含有酸化チタン(商品名:SA−TTO−F−2、三好化成(株))、メチルポリシロキサン及びメチルハイドロジエンポリシロキサンで表面処理された酸化亜鉛(商品名:SAS−UFZO−450、三好化成(株))、アルミナ、ジルコニア、及びステアリン酸で表面処理された酸化チタン(TTO−S−2、石原テクノ(株))等が挙げられる。
本発明に配合される紫外線防御粉体は、紫外線防御製剤中に10〜50質量%の範囲で配合することが好ましい。より好ましくは15〜45質量%、最も好ましくは24.8〜39.9質量%が配合される。10質量%未満では化粧料への配合量を極端に多くする必要があるほか、低濃度すぎて紫外線防御粉体の必要量を配合できない場合がある。また、50質量%を超えると紫外線防御製剤の粘度が上昇し、ハンドリング性が低下する。
(分散剤)
本発明の紫外線防御製剤中の紫外線防御粉体の分散性をさらに向上させるため、分散剤を配合することもできる。分散剤は主に界面活性剤が使用されるが、耐水性が求められるW/O型の化粧料においてはその耐水性を低下させる要因ともなる。そのため、配合する分散剤としてはレシチンが望ましい。
ここでいうレシチンは、ホスファチジルコリンだけを指すのではなく、アシルグリセリド型リン脂質を含む混合脂質を指し、形態としては、ペースト状、ガム状、粉末状、顆粒状等がある。アシルグリセリド型リン脂質としては、例えば、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸等が挙げられ、また、酵素処理や化学反応により加水分解されたモノアシルグリセリド型ホスファチジルコリン、モノアシルグリセリド型ホスファチジルエタノールアミン、モノアシルグリセリド型ホスファチジルイノシトール、モノアシルグリセリド型ホスファチジルセリン、モノアシルグリセリド型ホスファチジン酸等のいわゆるリゾレシチンも含む。
本発明に用いるレシチンには、天然由来レシチン、それを酵素処理又は酵素分解したレシチン、水素添加処理したレシチン、合成レシチン等各種レシチンを用いることができる。天然由来のレシチンとしては、例えば大豆、菜種、トウモロコシ、綿実、落花生、亜麻仁、ゴマ、紅花、オリーブ、ひまわり、米、グレープ、アボガド、ヤシ、卵黄、牛脳等由来のレシチンが挙げられる。また、これらの天然由来レシチンを酵素処理又は化学的処理によりエステル交換することで、アセトン不溶物の構成脂肪酸組成を調整したレシチンを用いても良い。これらの中でも水素添加レシチンが本発明の製剤中での安定性が高いため好ましい。
本発明の紫外線防御製剤へのレシチンの配合量は、上記のエステル化合物、エステル油、及び紫外線防御粉体の総量を1とした時の総量に対して質量比で0.0001〜0.05配合することすることが好ましく、より好ましい配合比は0.003〜0.03であり、最も好ましい配合比は0.005〜0.02である。配合比が0.0001未満であると分散剤の効果は期待できず、0.05以上では配合する化粧料の耐水性や乳化に影響を与える場合がある。
(その他の添加剤)
更に必要に応じて、本発明の効果を妨げない範囲内で、一般に化粧料へ配合する以下の成分を、本発明の紫外線防御製剤へ加えることもできる。
例えば、粉末成分としては、カーボンブラック、酸化クロム、チタン・酸化チタン焼結物、タール色素、ベータカロチン、カルサミン、カルミン、クロロフィル、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、群青、紺青等の着色顔料、タルク、シリコーン処理タルク、セリサイト、炭酸カルシウム、無水ケイ酸、硫酸バリウム、白雲母、ベントナイト、スメクタイト、酸化マグネシウム、珪ソウ土、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、二酸化チタン被覆雲母、酸化鉄雲母チタン、シリコーン処理雲母チタン、魚鱗箔、オキシ塩化ビスマス、ポリエチレン系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、シリコーン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、澱粉、シルク粉末、セルロース粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料粉体、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機粉体顔料、マイカ、金粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン等の複合粉体等が挙げられる。
酸化防止剤としては、ビタミンC類およびそれらの誘導体並びにそれらの塩、ビタミンE類およびそれらの誘導体並びにそれらの塩、BHT,BHA、没食子酸等が挙げられる。
金属イオン封止剤としては、EDTAのNa塩、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、グルコン酸、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム等が挙げられる。
抗菌・抗カビ剤としては、パラオキシ安息香酸エステル類、フェノキシエタノール、安息香酸、安息香酸塩、サリチル酸等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン類、パラアミノ安息香酸類、桂皮酸エステル類、サリチル酸類、ジベンゾイルメタン類、ベンゾトリアゾール類等が挙げられる。
界面活性剤としては、高級脂肪酸の石けん、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アシル−N−メチルタウリン塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、N−アシルアミノ酸塩、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、アルキルアミドジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシ−N−ヒドロキシイミダゾリニウムベタイン、グリセリン脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、プロピレングリコールエステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、硬化ヒマシ油誘導体、デキストリン脂肪酸エステル類、グリセリンアルキルエーテル類、ショ糖脂肪酸エステル類等が挙げられる。
油性原料としては、アボガド油、アマニ油、アーモンド油、オリーブ油、つばき油、マカデミアナッツ油、菜種油、牛脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、小麦胚芽油、ゴマ油、米胚芽油、米糠油、サフラワー油、大豆油、月見草油、トウモロコシ油、菜種油、馬脂、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマワリ油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミツロウ、ミンク油、綿実油、ヤシ油、硬化ヤシ油、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、水添ラノリン、還元ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピルカルナウバロウ、キャンデリラロウ、ホホバ油、ミツロウ、流動パラフィン、パラフィン、ワセリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィンワックス、α−オレフィンオリゴマー、エーテル油類、シリコーン油、環状シリコーン油等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等が挙げられ、飽和直鎖アルコールとしては、セタノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、2−オクチルドデカノール等が挙げられ、直鎖モノアルキルグリセリルエーテルとしてモノセチルグリセリルエーテル(キミルアルコール)、モノステアリルグリセリルエーテル(バチルアルコール)、モノベヘニルグリセリルエーテル等が挙げられる。
そのほか、保湿剤としてプロピレングリコール、イソプレングリコール、1.2−ペンタンジオール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、ネオペンチルグリコール、ソルビトール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、グルコース、ガラクトース、フルクトース、シュクロース、マルトース、キシロース、キシロビオース、オリゴ糖の還元物、タンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン、トリエタノールアミン、乳酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等が挙げられ、美容成分としてビタミン類およびそれらの誘導体並びにそれらの塩、消炎剤、生薬等等が挙げられ、pH調整剤としてエデト酸、エデト酸二ナトリウム、塩化ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン等を挙げることができる。
(紫外線防御製剤の物性特性)
本発明の紫外線防御製剤は、動的粘弾性とチキソトロピー性を一定の範囲にすることで、ハンドリング性がより向上し、製剤の分散安定性がより向上する。紫外線防御製剤中のエステル化合物の含量を先に説明した、より好ましい範囲又はさらに好ましい範囲に調整したり、エステル油として4〜100mPa・sの粘度のものを用いたりすることで、動的粘弾性とチキソトロピー性を次に記載する好ましい範囲にすることができる。
具体的な動的粘弾性(貯蔵弾性率及び損失弾性率)の範囲は、温度25℃、周波数1Hzで0.1〜10Paのせん断応力(τ)を加えた時の貯蔵弾性率(G’)が10〜5000Paであって、かつ、0.1〜10Paのせん断応力を加えた時の損失弾性率(G’’)が80〜3000Paであることが好ましい。より好ましくは、貯蔵弾性率(G’)が50〜2000Pa、かつ、損失弾性率(G’’)が90〜1500Paであり、最も好ましくは、貯蔵弾性率(G’)が100〜1500Pa、かつ、損失弾性率(G’’)が100〜1200Paである。
ここで、貯蔵弾性率とは弾性を表す値であり、損失弾性率とは粘性を表す値である。貯蔵弾性率と損失弾性率がかかる範囲内にあることで紫外線防御製剤は適度な弾性と粘性を示し、分散安定性やハンドリング性が優れたものとなる。貯蔵弾性率が10Pa以上かつ、損失弾性率が80Pa以上であることで紫外線防御製剤の分散安定性がより向上し、貯蔵弾性率が5000Pa以下および損失弾性率が3000Pa以下であることで紫外線防御製剤が固いゴム状や粘土状の性質を示さないため、よりハンドリング性が上昇する。
また、チキソトロピー性を示す指数であるヒステレシスループの25℃での測定におけるせん断速度とせん断応力で囲まれた面積は、300〜3000Pa×1/sであることが好ましい。より好ましくは、400〜2000Pa×1/sである。
チキソトロピー性を示す物質は、力を加えることによって固体(半固体)から液体に変化する性質があり、この性質を持つことにより保存時(力をかけない状態)は固体〜半固体の安定した状態を保ち、使用時に、ある程度の力をかけることで流動化して、計量や移送時の扱いが容易となる。300Pa×1/s以上であることで必要なチキソトロピー性が確保されて分散安定性がより高まり、3000Pa×1/s以下であることで固体や半固体から流動化させる時に大きな力が必要なくなりハンドリング性がより向上し、流動体から固体や半固体への回復が早まり分散安定性がより向上する。
動的粘弾性とチキソトロピー性を示す指数であるヒステレシスループの測定は、ストレス制御型のレオメーター(例えば、HAKKE社製のレオストレスRS1)等を用いて測定することができる。
(紫外線防御製剤の製造方法)
本発明の紫外線防御製剤の製造方法は、特に限定はしないが、例えば、エステル油にエステル化合物(およびレシチン)を溶解混合させた後、紫外線防御粉体を加えて均一に混合し、分散処理を行うことにより製造することができる。分散処理はホモミキサー、ロールミル、ボールミル、バスケットミル、縦型ビーズミル、横型ビーズミル、ピン付きビーズミル、コロイドミル、アトライター、高圧ホモジナイザー、ダイノーミル、マイクロフルイダイザー、超音波分散機等の分散装置を用いて均一になるよう分散処理すればよい。分散処理の温度や時間は特に限定しないが、例えば、処理温度は−5℃〜120℃の範囲内の温度が好ましく、分散処理の時間は、1分〜2時間の範囲内の時間が好ましい。分散処理の後に、さらに必要に応じて脱気、濾過等の処理を行うことができる。
(化粧料)
本発明の紫外線防御製剤は化粧料に配合される。化粧料としては紫外線散乱剤の配合が必要とされるものであれば用途・剤形は限定されない。例えば、化粧水、乳液、クリーム、軟膏、ファンデーション、リップクリーム、リップスティック、マスカラ、アイシャドー、眉墨、ネールエナメル、チークカラー等が挙げられる。本発明で得られた紫外線防御製剤を化粧料に3〜95質量%となるよう配合する。より好ましくは5〜92質量%であり、更に好ましくは10〜90質量%である。
本発明の紫外線防御製剤は配合する化粧料への分散性が高く、乳化に悪影響を与えることがない。また、本発明の紫外線防御製剤は配合した化粧料の官能や保存安定性に悪影響を与えない。
以下に実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
動的粘弾性およびチキソトロピー性の測定は、ストレス制御式レオメーター:レオストレスRS1(HAKKE社製)を用いて行った。
(1)動的粘弾性測定(貯蔵弾性率・損失弾性率)
測定温度25℃、周波数1Hz、せん断力を0.1〜10Paまで変化させて、貯蔵弾性率(G')及び損失弾性率(G'')を測定した。センサーとして直径3.5cmのプレート/コーンを使用した。
(2)チキソトロピー性測定
測定温度25℃、せん断速度を10分間で0.01〜100(1/s)まで変化させた後、100(1/s)で30秒間保持し、さらに100〜0.01(1/s)まで更に変化させ、描かれたフローカーブ内の面積を測定した。センサーとして直径3.5cmのプレート/コーンを使用した。
本発明の紫外線防御製剤を化粧料へ添加した時の化粧料中における紫外線防御粉体の分散性の確認として、化粧料によく利用される油剤(スクワラン又は環状シリコーン油)への分散性の確認を行った。試料10gとスクワラン又は環状シリコーン油90gをビーカーに計りとり、60℃に加熱しながらディスパーで1000回転、5分間分散させて試験管へ移し、目視で確認を行った。その結果、紫外線防御粉体が均一に分散しているものを○、わずかに凝集、沈降が見られるものを△、著しく凝集、沈降しているもの×をとした。
また、本発明の紫外線防御製剤の分散安定性について次の評価を行った。
評価方法は以下の通りである。
各試料80gを蓋つきの100ml透明ガラス容器に入れ、各温度に設定した恒温槽に静置し、下記条件で評価した。
(1)短期分散安定性
製造後24時間25℃で静置し、油の分離や紫外線防御粉体の沈降が無いかどうか観察した。その結果、安定であったものを◎、わずかに紫外線防御粉体の沈降や油の分離があったものを○、紫外線防御粉体の沈降や油の分離がややあったものを△、紫外線防御粉体の沈降や油の分離が著しいものを×とした。
(2)高温分散安定性
50℃で1ヶ月間静置保存後、油の分離や紫外線防御粉体の沈降が無いかどうか観察した。その結果、安定であったものを◎、わずかに紫外線防御粉体の沈降や油の分離があったものを○、紫外線防御粉体の沈降や油の分離がややあったものを△、紫外線防御粉体の沈降や油の分離が著しいものを×とした。
(3)低温分散安定性
5℃で6ヶ月間静置保存後、油の分離や紫外線防御粉体の沈降が無いかどうか観察した。その結果、安定であったものを◎、わずかに紫外線防御粉体の沈降や油の分離があったものを○、紫外線防御粉体の沈降や油の分離がややあったものを△、紫外線防御粉体の沈降や油の分離が著しいものを×とした。
(4)温度変化分散安定性
−10℃と40℃に24時間ごとに変化させる保存を1ヶ月間行った後、油の分離や紫外線防御粉体の沈降が無いかどうか観察した。その結果、安定であったものを◎、わずかに紫外線防御粉体の沈降や油の分離があったものを○、紫外線防御粉体の沈降や油の分離がややあったものを△、紫外線防御粉体の沈降や油の分離が著しいものを×とした。
グリセリンとベヘン酸とエイコサン二酸とからなるエステル化合物(商品名:ノムコートHK−G、日清オイリオ(株)製、以下において同じ)90gを、2リットルのステンレスジョッキに入れたトリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(商品名:T.I.O、日清オイリオ(株)製、20℃における粘度:44mPa・s、以下において同じ)2310gに加えて、70℃に加熱し溶解した。そこへ、ステアリン酸アルミニウムで表面処理された微粒子酸化チタン(商品名:MT−100TV、テイカ(株)製、平均一次粒子径15nm、以下において同じ)600gを徐々に加え、ホモミキサー(製品名:クイックホモミキサー、みづほ工業(株)、以下において同じ)を用いて5000rpmで15分予備混合を行った。得られた予備混合物を高圧ホモジナイザー(製品名:ホモゲナイザー、三和機械(株))を用い、300MPaで2パス処理することで、本発明の紫外線防御製剤1500gを得た。
原料の配合を、グリセリンとベヘン酸とエイコサン二酸とからなるエステル化合物(ノムコートHK−G)18g、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(T.I.O)1932g、ステアリン酸アルミニウムで表面処理された微粒子酸化チタン(MT−100TV)1050gに変えた他は、実施例1と同様に調製し、本発明の紫外線防御製剤1500gを得た。
原料及びその配合を、グリセリンとベヘン酸とエイコサン二酸とからなるエステル化合物(ノムコートHK−G)30g、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール(商品名:エステモールN−01、日清オイリオ(株)製、20℃における粘度:19mPa・s、以下において同じ)1920g、ステアリン酸アルミニウムで表面処理された微粒子酸化チタン(MT−100TV)1050gに変えた他は、実施例1と同様に調製し、本発明の紫外線防御製剤1500gを得た。
原料及びその配合を、グリセリンとベヘン酸とエイコサン二酸とからなるエステル化合物(ノムコートHK−G)18g、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット(商品名:サラコス5408、日清オイリオ(株)製、20℃における粘度:66mPa・s)1932g、ステアリン酸及びシクロポリシロキサンで表面処理された微粒子酸化チタン(商品名:SA−TTO−S−4、三好化成(株)製)1050gに変え、分散装置を高圧ホモジナイザーの代わりにボールミル(製品名:HDポットミル、東京硝子器械(株)製、ジルコニアボール使用)40分処理に変えた他は、実施例1同様に調製し、本発明の紫外線防御製剤2600gを得た。
グリセリンとベヘン酸とエイコサン二酸とからなるエステル化合物(ノムコートHK−G)18gと水素添加高純度レシチン(商品名:ベイシスLP−20H、日清オイリオ(株)製、以下において同じ)30gを、2リットルのステンレスジョッキに入れたトリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(T.I.O)1902gに加えて80℃に加熱し溶解した。そこへ、ステアリン酸アルミニウムで表面処理された微粒子酸化チタン(MT−100TV)1050gを徐々に加え、ホモミキサーを用いて5000rpmで15分予備混合を行った。得られた予備混合物を高圧ホモジナイザーを用い、300MPaで2パス処理することで、本発明の紫外線防御製剤1500gを得た。
原料及びその配合を、グリセリンとベヘン酸とエイコサン二酸とからなるエステル化合物(ノムコートHK−G)24g、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール(エステモールN−01)1812g、ステアリン酸アルミニウムで表面処理された微粒子酸化チタン(MT−100TV)1140g、水素添加高純度レシチン(ベイシスLP−20H)24gに変えた他は、実施例5と同様に調製し、本発明の紫外線防御製剤1500gを得た。
原料及びその配合を、グリセリンとベヘン酸とエイコサン二酸とからなるエステル化合物(ノムコートHK−G)30g、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(T.I.O)1860g、メチルポリシロキサンで表面処理された微粒子酸化亜鉛(商品名:MZ―303S、テイカ(株)製、平均一次粒子径:30−40nm)1110gに変えた他は、実施例1と同様に調製し、本発明の紫外線防御製剤1500gを得た。
原料及びその配合を、グリセリンとベヘン酸とエイコサン二酸とからなるエステル化合物(ノムコートHK−G)18g、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(T.I.O)1632g、メチルポリシロキサンで表面処理された微粒子酸化亜鉛(商品名:MZ―505S、テイカ(株)製、平均一次粒子径:20−30nm)1350gに変えた他は、実施例1と同様に調製し、本発明の紫外線防御製剤1500gを得た。
原料及びその配合を、グリセリンとベヘン酸とエイコサン二酸とからなるエステル化合物(ノムコートHK−G)24g、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(T.I.O)1866g、ステアリン酸アルミニウムで表面処理された微粒子酸化チタン(MT−100TV)600gとメチルポリシロキサンで表面処理された微粒子酸化亜鉛(MZ−505S)510gに変えた他は、実施例1と同様に調製し、本発明の紫外線防御製剤1500gを得た。
原料及びその配合を、グリセリンとベヘン酸とエイコサン二酸とからなるエステル化合物(ノムコートHK−G)24g、リンゴ酸ジイソステアリル(商品名:コスモール222、日清オイリオ(株)製、20℃における粘度:5500mPa・s)1926g、ステアリン酸アルミニウムで表面処理された微粒子酸化チタン(MT−100TV)1050gに変えた他は、実施例1と同様に調製し、本発明の紫外線防御製剤1500gを得た。
グリセリンとベヘン酸とエイコサン二酸とからなるエステル化合物(ノムコートHK−G)30gを、2リットルのステンレスジョッキに入れたパルミチン酸イソオクチル(商品名:サラコスP−8、日清オイリオ(株)製、20℃における粘度:11mPa・s)1830gに加えて70℃に加熱し溶解した。そこへ、ステアリン酸アルミニウムで表面処理された微粒子酸化チタン(MT−100TV)1140gを徐々に加え、ホモミキサーを用いて8000rpmで30分処理することで、本発明の紫外線防御製剤1500gを得た。
比較例1
原料の配合を、グリセリンとベヘン酸とエイコサン二酸とからなるエステル化合物(ノムコートHK−G)1.5g、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(T.I.O)1948.5g、ステアリン酸アルミニウムで表面処理された微粒子酸化チタン(MT−100TV)1050gに変えた他は、実施例1と同様に調製し、紫外線防御製剤1500gを得た。
比較例2
グリセリンとベヘン酸とエイコサン二酸とからなるエステル化合物(ノムコートHK−G)360gを、2リットルのステンレスジョッキに入れたトリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(T.I.O)2340gに加えて70℃に加熱し溶解した。そこへ、ステアリン酸アルミニウムで表面処理された微粒子酸化チタン(MT−100TV)300gを徐々に加え、ホモミキサーを用いて5000rpmで15分予備混合を行った。得られた予備混合物を3本ローラー(製品名:EXAKT、(株)永瀬スクリーン印刷研究所)で処理することで、紫外線防御製剤2700gを得た。
比較例3
原料及びその配合を、グリセリンとベヘン酸とエイコサン二酸とからなるエステル化合物(ノムコートHK−G)24g、スクワラン(商品名:ソフィムスクワランS、岩瀬コスファ(株)製、20℃における粘度32mPa・s)1926g、ステアリン酸アルミニウムで表面処理された微粒子酸化チタン(MT−100TV)1050gに変えた他は、実施例1と同様に調製し、紫外線防御製剤1500gを得た。
比較例4
原料の配合をグリセリンとベヘン酸とエイコサン二酸とからなるエステル化合物(ノムコートHK−G)6g、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(T.I.O)1344g、ステアリン酸アルミニウムで表面処理された微粒子酸化チタン(MT−100TV)1650gに変えた他は、実施例1と同様に調製し、紫外線防御製剤1500gを得た。
比較例5
原料及びその配合を、パルミチン酸デキストリンエステル(分散剤、商品名:レオパールTL、千葉製粉(株)製)90g、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(T.I.O)1860g、ステアリン酸アルミニウムで表面処理された微粒子酸化チタン(MT−100TV)1050gに変えた他は、実施例1と同様に調製し、紫外線防御製剤1500gを得た。
比較例6
原料及びその配合を、ポリヒドロキシステリン酸(分散剤、商品名:Arlacel P−100、ユニケマ(株)製、以下において同じ)300g、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(T.I.O)1650g、ステアリン酸アルミニウムで表面処理された微粒子酸化チタン(MT−100TV)1050gに変えた他は、実施例1と同様に調製し、紫外線防御製剤1500gを得た。
比較例7
原料及びその配合を、ポリヒドロキシステリン酸(Arlacel P−100)90g、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(T.I.O)1650g、ステアリン酸アルミニウムで表面処理された微粒子酸化チタン(MT−100TV)1260gに変えた他は、実施例1と同様に調製し、本発明の紫外線防御製剤1500gを得た。
比較例8
原料及びその配合を、グリセリンとベヘン酸とエイコサン二酸とからなるエステル化合物(ノムコートHK−G)180g、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール(エステモールN−01)1140g、ステアリン酸アルミニウムで表面処理された微粒子酸化チタン(MT−100TV)1680gに変え、予備分散操作をディスパーミキサー(みづほ工業(株))に変えた他は、比較例2と同様に調製し、紫外線防御製剤2600gを得た。
比較例9
原料の配合を、グリセリンとベヘン酸とエイコサン二酸とからなるエステル化合物(ノムコートHK−G)60g、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(T.I.O)2670g、ステアリン酸アルミニウムで表面処理された微粒子酸化チタン(MT−100TV)270gに変えた他は、実施例1と同様に調製し、紫外線防御製剤1500gを得た。
比較例10
原料の配合を、グリセリンとベヘン酸とエイコサン二酸とからなるエステル化合物(ノムコートHK−G)60g、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(T.I.O)2760g、ステアリン酸アルミニウムで表面処理された微粒子酸化チタン(MT−100TV)180gに変えた他は、実施例1と同様に調製し、紫外線防御製剤1500gを得た。
比較例11
原料の配合を、グリセリンとベヘン酸とエイコサン二酸とからなるエステル化合物(ノムコートHK−G)1.5g、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(T.I.O)1948.5g、メチルポリシロキサンで表面処理された酸化亜鉛(MZ−505S)1050gに変えた他は、実施例1と同様に調製し、紫外線防御製剤1500gを得た。
実施例1〜11、及び比較例1〜11の紫外線防御製剤の配合を、表1及び表2に示す。ここで、表1中の他の成分に記載された括弧内の数値は、エステル化合物、エステル油、及び紫外線防御粉体の総量を1とした時の該総量に対するレシチンの質量比を示す。
実施例1〜11、比較例1〜11の貯蔵弾性率、損失弾性率、チキソトロピー性の測定結果を表3に示す。
次に、実施例1〜11、比較例1〜11の油剤への分散性と保存安定性の評価結果を表4に示す。
表3及び表4より、本発明の紫外線防御製剤は、比較例に比べ良好な物性を示し、油剤への分散性や分散安定性が高いことわかった。
〔実施例12〜22〕
実施例1〜11で製造した紫外線防御製剤を用いて、紫外線防御製剤を配合したW/O型ノンケミカルUVクリームを紫外線防御粉体が全体の8質量%となるように調製した。W/O型ノンケミカルUVクリームの配合をそれぞれ表5〜表7に示す。
表5〜表7の原料配合にて、油相部と水相部をそれぞれ300mlのステンレスジョッキに計量し、60℃に加熱し溶解した。ホモミキサー3000rpmで油相部を攪拌しながら徐々に水相を加え、水相の添加終了後ホモミキサーを5000rpmにして30分間乳化粒子を均一にした後、脱気、濾過、冷却を行い、ノンケミカルUVクリームを得た。
〔比較例12〜19〕
表8および表9の原料配合にて実施例12〜22と同様にW/O型ノンケミカルUVクリームを得た。
比較例2および比較例9、10は、紫外線防御粉体の含量が少ないためこの処方では調製できなかった。
得られたノンケミカルUVクリームについて乳化安定性評価、SPF値の測定、及び官能評価を行った。各評価方法について以下に詳細に説明する。
〔乳化安定性評価〕
(1)高温保存安定性
クリームを50℃で1ヶ月間静置保存後、油の分離やクリーミングが無いかどうか観察した。その結果、安定であったものを○、クリーミングをしていたものを△、油相分離をしていたものを×とした。
(2)低温保存安定性
クリームを5℃で6ヶ月間静置保存後、油の分離やクリーミングが無いかどうか観察した。その結果、安定であったものを○、クリーミングをしていたものを△、油相分離をしていたものを×とした。
(3)温度変化保存安定性:
クリームを、−10℃と40℃に24時間ごとに変化させる保存を1ヶ月間行った後、油の分離やクリーミングが無いかどうか観察した。その結果、安定であったものを○、クリーミングをしていたものを△、油相分離をしていたものを×とした。
〔SPF測定〕
Labsphere社製のUV1000Sを用い、トランスポアテープ5cm×8cmに試料80mgを塗布し、異なる場所10点の測定結果を平均してSPF値とした。
〔官能評価〕
クリームの官能評価は、20名の評価パネラーに対して、透明感とのびの2つの項目を評価することによって行った。具体的には、20名の評価パネラーが、クリームを上腕内側部に塗布したときの2つの項目について、官能評価基準に基づいて評価点をつけてもらい、得られた20名の評価点の平均値を算出することによって行った。評価点の平均値が4に近いほど使用感が優れたものであり、0に近いほど使用感が悪いものと判断できる。官能評価の表示は◎○△▲×の5つで行った。
2つの評価項目の官能評価基準及び官能評価の表示について、表10〜表11に示す。
実施例12〜22、比較例12〜19の保存安定性評価、SPF値測定、及び官能評価の結果を表12に示す。
表12から明らかなように、本発明の紫外線防御製剤は化粧品の官能や保存安定性を損ねることなく配合でき、適度なSPF値を与えることができることが確認された。
〔実施例23〜33、比較例20〜30〕
実施例1〜11、比較例1〜11で製造した紫外線防御製剤を10質量%配合したO/W型UVエモリエントクリームを表13の配合で調製した。
O/W型UVエモリエントクリームは以下のように調製した。水相を70℃に加熱調整した。油相油相を均一に加熱溶解し、70℃に調整した。水相をホモミキサー5000rpmで攪拌しながら、油相を徐々に添加した。添加終了後15分間攪拌した後、脱気、濾過、冷却を行い、UVエモリエントクリーム180gを得た。
O/W型UVエモリエントクリームの評価は実施例12〜22、及び比較例12〜19と同様の評価項目、評価基準にて乳化安定性評価、SPF値測定、及び官能評価を実施した。結果を表14および表15に示す。
表14および表15から明らかなように、本発明の紫外線防御製剤は化粧品の官能や保存安定性を損ねることなく配合でき、適度なSPF値を与えることができることが確認された。

Claims (15)

  1. エステル化合物を0.1〜10質量%、エステル油を39.9〜89.9質量%、紫外線防御粉体を10〜50質量%の配合量にて含有し、
    前記エステル化合物が、グリセリン及び/又はその縮合物と、炭素数2〜28の直鎖状飽和脂肪酸と、炭素数12〜28の脂肪族飽和二塩基酸とからなるエステル化合物であり、
    前記エステル油が、常温で液状もしくはペースト状の油剤であり、かつ、1〜6価のカルボキシル基を有する炭素数2〜36のカルボン酸と、1〜6価の水酸基を有する炭素数1〜36のアルコールとからなるエステル油であることを特徴とする紫外線防御製剤。
  2. 前記エステル化合物の配合量は、0.4〜2質量%であり、前記エステル油の配合量は、57.1〜74.8質量%であり、前記紫外線防御粉体の配合量は、24.8〜39.9質量%であることを特徴とする請求項1記載の紫外線防御製剤。
  3. 前記エステル化合物は、グリセリン及び/又は平均重合度が2〜10のポリグリセリンと、炭素数16〜24の直鎖状飽和脂肪酸と、炭素数16〜24の脂肪族飽和二塩基酸とからなるエステル化合物であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の紫外線防御製剤。
  4. 前記エステル化合物は、グリセリンと、ベヘン酸と、エイコサン二酸とからなるエステル化合物であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の紫外線防御製剤。
  5. 前記エステル油は、20℃における粘度が、4〜100mPa・sであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の紫外線防御製剤。
  6. 前記エステル油は、ネオペンチルグリコール、2−メチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、エリスリトール、ペンタエリスリトールから選ばれる1種又は2種以上のポリオールと、1種又は2種以上の1価のカルボキシル基を有する飽和直鎖カルボン酸及び/又は1価のカルボキシル基を有する飽和分岐カルボン酸とからなるエステル油の1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の紫外線防御製剤。
  7. 前記エステル油は、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリットの中の1種又は2種以上であることを特徴する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の紫外線防御製剤。
  8. 前記紫外線防御粉体は、酸化チタン、鉄含有酸化チタン、及び酸化亜鉛の中の1種又2種以上であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の紫外線防御製剤。
  9. レシチンがさらに配合されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の紫外線防御製剤。
  10. 前記レシチンの配合量は、前記エステル化合物と前記エステル油と前記紫外線防御粉体の総量を1とした時、当該総量に対して質量比で0.0001〜0.05であることを特徴とする請求項9に記載の紫外線防御製剤。
  11. 前記レシチンは、水素添加レシチンであることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の紫外線防御製剤。
  12. 25℃、周波数1Hzにおいて、0.1〜10Paのせん断応力(τ)を加えた時の貯蔵弾性率(G’)が10〜5000Paであって、かつ、0.1〜10Paのせん断応力を加えた時の損失弾性率(G’’)が80〜3000Paであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の紫外線防御製剤。
  13. 25℃においてのヒステレシスループの測定におけるせん断速度とせん断応力で囲まれた面積が300〜3000Pa×1/sであることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の紫外線防御製剤。
  14. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載の紫外線防御製剤を含有することを特徴とする化粧料。
  15. 前記化粧料は、化粧水、乳液、クリーム、軟膏、ファンデーション、リップクリーム、リップスティック、マスカラ、アイシャドー、眉墨、ネールエナメル、チークカラーから選ばれる1種のものであることを特徴とする請求項14に記載の化粧料。

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