JP4610998B2 - エアバックドア一体型インストルメントパネル - Google Patents

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Description

本発明は、エアバック展開時に開くエアバックドアがインストルメントパネル本体に一体に形成されたエアバッグドア一体型インストルメントパネルに関する。
特許文献1には、パネル本体の裏面から表面に至らない破断部によって囲まれた領域が一対のエアバッグドアとなるエアバッグドア一体型インストルメントパネルについて記載されている。このエアバッグドア一体型インストルメントパネルにおいて、パネル本体の裏面には、エアバッグ装置が取り付けられた構造体が接合されている。構造体は、破断部の最外周近傍において接合された枠体と、エアバッグドアの第1及び第2部分とそれぞれ接合され且つヒンジ部となる連結部を介して枠体と連結された一対のドア支持体とを含んでいる。この構成により、エアバッグ装置が作動しエアバッグが展開(膨張)すると、ドア支持体が押し上げられるとともに破断部によるインビジブルなエアバッグドアが破断部を起点として裂け、エアバッグドアが開く。これにより、エアバッグが外部に膨出することが可能になる。
特開2004−231027号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載のエアバッグドア一体型インストルメントパネルにおいては、パネル本体及び構造体が樹脂で構成されており、エアバッグが膨張したときにヒンジ部となる連結部も枠体と同じ樹脂からなる。このため、連結部の強度が低くなり、エアバッグ膨張時において、連結部が破損してエアバッグドアが飛散する可能がある。
これに対して、ヒンジ部となる連結部の強度を向上させるために、ヒンジ部を含む構造体をすべて金属で構成したエアバッグドア一体型インストルメントパネルが知られている。しかしながら、構造体がすべて金属で構成されているためにその重量が増加し重たくなる。
そこで、本発明の目的は、ヒンジ部の強度を保持しつつ軽量化することが可能なエアバッグドア一体型インストルメントパネルを提供することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明のエアバッグドア一体型インストルメントパネルは、エアバック展開時に開くエアバックドアがインストルメントパネル本体に一体に形成されたエアバックドア一体型インストルメントパネルであって、前記エアバッグドアは、前記パネル本体のエアバッグ側から設けられ、表面側から見えない破断部によって区画されており、前記破断部の一部と対向する位置がエアバッグ展開時においてヒンジ部となり且つ前記エアバッグドア周囲のパネル本体と対向する位置に少なくとも1以上の第1貫通孔が形成された金属製の薄板が、前記エアバッグドアと対向する位置に配置された樹脂製の補強板及び前記エアバッグドア周囲のパネル本体と対向する位置に配置され且つ前記第1貫通孔に嵌合しつつその先端が前記パネル本体裏面と接合された第1突起が形成された樹脂製の構造体と、前記エアバッグドア及び前記エアバッグドア周囲のパネル本体との間に狭持され、前記第1貫通孔が、エアバッグ展開時における前記ヒンジ部の伸長方向が長手方向となる長孔形状を有しており、前記第1貫通孔と前記第1突起とが嵌合した状態において、両者間には前記長手方向に第1隙間が形成され、前記第1隙間は、エアバッグ展開前において、前記第1突起に対して前記ヒンジ部の反対側に位置し、且つ、エアバッグ展開後において、前記第1突起に対して前記ヒンジ部側に位置する
これによると、構造体の第1突起が薄板の第1貫通孔に嵌合した状態でパネル本体裏面に接合されているので、薄板がパネル本体と構造体及び補強板との間に狭持された構成となる。薄板は金属からなるので、ヒンジ部の強度を保持することができる。そのため、エアバッグ展開時においてヒンジ部が破損しにくくなる。加えて、構造体及び補強板は樹脂からなるので軽量化することが可能になる。また、構造体の第1突起が薄板の第1貫通孔に嵌合した状態において両者間に形成される第1隙間が、エアバッグ展開前において、第1突起に対してヒンジ部の反対側に位置するため、薄板が、エアバッグ展開時において、ヒンジ部の伸長方向に移動することが可能になる。そのため、薄板のヒンジ部に作用するエアバッグの展開による衝撃力が緩衝される。
本発明において、前記薄板の前記エアバッグドアと対向する位置には、少なくとも1以上の第2貫通孔が形成されており、前記補強板の前記第2貫通孔に対向する位置には、対応する前記第2貫通孔に向かって突出した第2突起が形成されており、前記第2突起の先端が、前記第2突起が前記第2貫通孔に嵌合した状態において、前記エアバッグドア裏面と接合し、前記第2貫通孔が、エアバッグ展開時における前記ヒンジ部の伸長方向が長手方向となる長孔形状を有しており、前記第2貫通孔と前記第2突起とが嵌合した状態において、両者間には前記長手方向に第2隙間が形成され、前記第2隙間は、エアバッグ展開前において、前記第2突起に対して前記ヒンジ部の反対側に位置し、且つ、エアバッグ展開後において、前記第2突起に対して前記ヒンジ部側に位置することが好ましい。これにより、エアバッグドアと薄板とが補強板によって強固に連結される。そのため、エアバッグ展開時において、エアバッグドアが確実に飛散しなくなる。また、第2隙間が、エアバッグ展開前において、第2突起に対してヒンジ部の反対側に位置するため、エアバッグドア及び補強板が、エアバッグ展開時において、ヒンジ部の伸長方向に移動することが可能になる。そのため、薄板のヒンジ部に作用するエアバッグの展開による衝撃力がより確実に緩衝される。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるエアバッグドア一体型インストルメントパネルの縦方向の部分断面図である。図2は、本発明の一実施形態によるエアバッグドア一体型インストルメントパネルの分解斜視図である。図1に示されるインストルメントパネル10は、車両の車室内に設けられている。その助手席側に位置するパネル本体21には、エアバッグドア11が一体に形成されている。このエアバッグドア11に対応するパネル本体21の裏面には、裏打ち材18が接合により固定されている。エアバッグドア周囲のパネル本体21の裏面には、構造体12が接合により固定されている。構造体12には、エアバッグ装置13が取り付けられている。そして、エアバッグドア11及びエアバッグドア周囲のパネル本体21と、裏打ち材18及び構造体12との間に一対の薄板31a,31bが狭持されている。
インストルメントパネル10は、パネルを形成する樹脂製のパネル本体21からなる単層構造である。本実施形態におけるパネル本体21の樹脂には、例えば、熱可塑性樹脂であるタルク入りポリプロピレン樹脂が適用されているが、サーモプラスチックオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂などの熱可塑性樹脂であってもよい。パネル本体21は、例えば射出成形により形成される。
エアバッグドア11は両開きドア式であり、図1に示すように、パネル本体21の裏面(エアバッグ側)から表面に至らない破断線である破断部22により、エアバッグドア11が区画されている。破断部22は、図2の二点鎖線で示されるように、日の字型となっている。この日の字型の破断部22により、両側に開く一対の部分11a,11bからなるエアバッグドア11が形成される。エアバッグドア11の第1部分11a及び第2部分11bは、それぞれが破断部22によって区画された長方形平面形状となっている。破断部22を形成する破断線は、例えばレーザ加工による表面に達しない小孔の列で形成される。レーザ加工で破断部22を形成する場合、パネル本体21を形成した後に、別途のレーザ加工が施される。なお、破断部22は、レーザ加工による長手方向に連続した開先であってもよいし、射出形成時に同時に形成される連続又は不連続なV状ノッチであってもよい。また、日の字型破断部22のうち、H型の基本線を深くし、残りを浅くして、エアバッグドア11の一対の部分11a,11bの合わせ部分をより開きやすくすることができる。
このように、表面に至らない破断部22により、エアバッグドア11は、インストルメントパネル10の車室側から見えないインビジブルエアバッグドアとなっている。このエアバッグドア11は、パネル本体21に破断部22だけで区画されているため、パネル本体21の構造を単層とし、その材質として傷つきにくく且つ熱変形の少ないタルク入りポリプロピレン等の硬質樹脂を選択することができる。
図2に示されるように、構造体12は、4面を有する四角筒25の先端にフランジ26が形成されたものである。本実施形態における構造体12は、熱可塑性樹脂であるサーモプラスチックオレフィン樹脂から構成されているが、タルク入りポリプロピレン、エチレンビニルアセテート共重合体等の熱可塑性樹脂から構成されていてもよい。四角筒25の側壁には、図1に示すように、エアバッグ装置13を取り付ける係止孔28が設けられている。エアバッグドア11の長手方向に平行な方向に延在したフランジ26の上面には、エアバッグドア周囲のパネル本体21に向かって突出した複数の突起(第2突起)27が形成されている。これら突起27は、当該フランジ26の長手方向に沿って互いに離隔して配列されている。
図1において、エアバッグ装置13は、四角筒25の係止孔28に係止されるエアバッグケース14を備えている。このエアバッグケース14の底部にはインフレータ15が配設されている。また、エアバッグケース14の開口部側には、エアバッグ16が展開可能に折り畳まれた状態で収納されている。
裏打ち材18は、図2に示すように、エアバッグドア11の第1部分11a及び第2部分11bのそれぞれと対向する位置に配置された一対の補強板18a,18bからなる。本実施形態における裏打ち材18は、構造体12と同様の熱可塑性樹脂であるサーモプラスチックオレフィン樹脂から構成されているが、タルク入りポリプロピレン、エチレンビニルアセテート共重合体等の熱可塑性樹脂から構成されていてもよい。また、補強板18a,18bは、エアバッグドア11の第1部分11a及び第2部分11bとほぼ同じ長方形平面形状を有している。補強板18a,18bの上面には、エアバッグドア11に向かって突出した複数の突起(第1突起)19が形成されている。これら突起19は、補強板18a,18bの長手方向に沿って互いに離隔して配列されている。また、補強板18a,18bは、図1に示すように、補強板どうし及び構造体12と離隔して配置されている。
図1に示すように、一対の薄板31a,31bのうち、薄板31aは、補強板18a及びフランジ26(図1中左側に位置するフランジ26)と、第1部分11a及び第1部分11a周囲のパネル本体21の一部との間に配置されている。一方、薄板31bは、補強板18b及びフランジ26(図1中右側に位置するフランジ26)と、第2部分11b及び第2部分11b周囲のパネル本体21の一部との間に配置されている。これら薄板31a,31bの破断部22の一部と対向する位置には、エアバッグ展開時(膨張時)に伸長する湾曲形状のヒンジ部33a,33bが形成されている。ヒンジ部33a,33bは、補強板18a,18bと構造体12との間に先端が位置するように形成されている。本実施形態における薄板31a,31bは、ともに鉄からなるが、構造体12及び裏打ち材18を構成する樹脂よりも強度が高ければアルミニウムなどの金属から構成されていてもよい。
薄板31aには、図2に示すように、厚み方向に貫通した複数の貫通孔35a,35bが形成されている。貫通孔35a(第2貫通孔)は、補強板18aの突起19に対向した位置に形成されている。貫通孔35b(第1貫通孔)は、薄板31aに対向するフランジ26の突起27に対向した位置に形成されている。一方、薄板31bにも、図2に示すように、厚み方向に貫通した複数の貫通孔36a,36bが形成されている。貫通孔36a(第2貫通孔)は、補強板18bの突起19に対向した位置に形成されている。貫通孔36b(第1貫通孔)は、薄板31bに対向するフランジ26の突起27に対向した位置に形成されている。
これら貫通孔35a,35b,36a,36bは、対応する突起19,27の平面形状よりも大きい開口面積を有すると共に、ヒンジ部33a,33bの伸長方向(本実施の形態においては、図2に示される薄板31a,31bの短手方向)に沿って長手方向を有する長孔形状となっている。つまり、図1に示すように、薄板31aの貫通孔35a,35bに突起19,27が嵌合しているときに、貫通孔35aの内面と突起19の側面との間、及び、貫通孔35bの内面と突起27の側面との間には、隙間38a,38bが形成されている。一方、薄板31bの貫通孔36a,36bに突起19,27が嵌合しているときに、貫通孔36aの内面と突起19の側面との間、及び、貫通孔36bの内面と突起27の側面との間には、隙間39a,39bが形成されている。なお、隙間38a,38b,39a,39bは、エアバッグ16が展開(膨張)する前において、ヒンジ部33a,33bとは離れた位置であってヒンジ部33a,33bをそれぞれ挟む位置に配置された突起19,27の外側に形成されている。
このような薄板31a,31bは、各貫通孔35a,35b,36a,36bにそれぞれ対応する突起19,27が嵌合された状態で、各突起19,27の先端面がエアバッグドア11及びエアバッグドア周囲のパネル本体21の裏面に接合されることで、パネル本体21と裏打ち材18及び構造体12との間に狭持されている。この構成により、エアバッグドア11とエアバッグドア周囲のパネル本体21とが破断部22近傍において一体的に連結されるだけでなく、薄板31a,31bによっても連結されていることになる。
各突起19,27とパネル本体21の裏面との接合は、面同士を突き合わせて相対移動させ、摩擦熱で溶かして着ける振動溶着又は高周波溶着により行われる。パネル本体21の裏面に対して構造体12及び裏打ち材18を押し付けつつ相対移動させると、接合が容易にできる。また、バネル本体21の材質と構造体12の材質とが共に熱可塑性樹脂であるため、振動溶着又は高周波溶着が容易且つ確実にできる。また、パネル本体21の表面にヒケが形成されないので、外観の悪化を防ぐことができるとともに、パネル本体21の裏面にヒケ防止用のリブを形成する必要がなくなる。
続いて、エアバッグドア一体型インストルメントパネルの製造方法は、以下の工程により行われる。まず、パネル本体21を射出成形機により成形する。この射出成形後又は射出成形と同時にインビジブルな破断部22を設けて、エアバッグドア11を形成する。この破断部22を、パネル本体21が射出成形された後に設ける場合でも、パネル本体21には薄板31a,31b、構造体12及び裏打ち材18がない状態であるため、破断部22によるインビジブルなエアバッグドア11の形成は容易にできる。
このパネル本体21の成形とは別に、曲げ加工及び打ち抜きプレス加工によりヒンジ部33a及び貫通孔35a,35bが形成された薄板31aとヒンジ部33b及び貫通孔36a,36bが形成された薄板31bとを作製する。さらに、突起27を有する構造体12及び突起19を有する裏打ち材18を射出成形機により成形する。
次に、構造体12及び裏打ち材18の各突起19,27を薄板31a,31bの対応する貫通孔35a,35b,36a,36bに嵌合させると共に、各突起19,27の先端面とエアバッグドア11の裏面及びエアバッグドア周囲のパネル本体21の裏面とが突き合わされる状態にし、振動溶着又は高周波溶着により両者を接合して固定する。
上記構成のエアバッグドア一体型インストルメントパネルの作動を図3に基づいて説明する。図3は、本発明の一実施形態によるエアバッグドア一体型インストルメントパネルの開裂状態を示す部分断面図である。図4は、本発明の一実施形態によるエアバッグドア一体型インストルメントパネルの開裂前及び開裂後の状態を示しており、(a)は開裂前の状態を示す部分断面図であり、(b)は開裂後の状態を示す部分断面図である。
図3に示すように、エアバッグ16が膨張して展開すると、エアバッグドア11a,11bは、補強板18a,18bを介して上方に押し上げられる。エアバッグドア11a,11bは、破断部22を起点として裂けパネル本体21から分離される。このとき、分離されたエアバッグドア11a,11bは、薄板31a,31bの一端部と連結されるように補強板18a,18bと接合されているため、ヒンジ部33a,33bにより図3中矢印方向(斜め上方向)に開いた、開裂状態に維持される。エアバッグ16の展開により裏打ち材18がエアバッグドア11とともに開くことで、突起19と貫通孔35a,36a、及び、突起27と貫通孔35b,36bがそれぞれ係合する。これにより、薄板31a,31bに引っ張り力が作用し、ヒンジ部33a,33bが図3に示すように引き伸ばされて伸長する。このように湾曲したヒンジ部33a,33bが、エアバッグドア11が開くときに伸長することで、薄板31a,31bに作用する引っ張り力による衝撃力が緩衝されることになる。
さらにこのとき、図4(a)に示すように、隙間38a,38bが、エアバッグ16の展開前ではそれぞれヒンジ部33aを挟む位置に配置された突起19,27の外側に位置しているが、エアバッグ16が展開してエアバッグドア11が開くと、図4(b)に示すように、隙間38a,38bがそれぞれ当該突起19,27の内側(ヒンジ部33aの両端近傍)に位置している。これも上述したようにエアバッグ16の展開により裏打ち材18がエアバッグドア11とともに開くことで、エアバッグ16の展開前の状態、すなわちヒンジ部33aと最も近い突起19の側面と貫通孔35aの内面、及び、ヒンジ部33aと最も近い突起27の側面と貫通孔35bの内面がそれぞれ近接した状態から、ヒンジ部33aと最も離れた突起19の側面と貫通孔35aの内面、及び、ヒンジ部33aと最も離れた突起27の側面と貫通孔35bの内面がそれぞれ係合するような状態となるからである。つまり、エアバッグ16が展開することで、隙間38a,38bの長さである距離d,d´が、図4(a)に示す突起19,27の外側位置から図4(b)に示す突起19,27の内側位置に存在することになる。なお、詳細の説明は省略するが、エアバッグドア11、裏打ち材18及び構造体12は、図1に示すように、左右対称となっているので、隙間39a,39bも隙間38a,38bと同様に移動する。これにより、エアバッグドア11及び裏打ち材18がエアバッグ16の展開時に距離d´だけ移動可能となり、薄板31a,31bがエアバッグ16の展開時に距離dだけ移動可能となり、薄板31a,31bのヒンジ部33a,33bに作用するエアバッグ16の展開による衝撃力が緩衝されることになる。
以上のように、本実施の形態のエアバッグドア一体型インストルメントパネルによると、構造体12の突起27が薄板31a,31bの貫通孔35b,36bに嵌合した状態でパネル本体21の裏面に接合されているので、薄板31a,31bがパネル本体21と構造体12及び裏打ち材18との間に狭持された構成となる。薄板31a,31bは鉄からなるので、ヒンジ部33a,33bの強度を保持することができる。そのため、エアバッグ展開時においてヒンジ部33a,33bが破損しにくくなる。加えて、構造体12は熱可塑性樹脂からなるので軽量化することが可能になる。さらに、裏打ち材18も熱可塑性樹脂からなるので、より軽量化することが可能になる。
また、エアバッグドア11と薄板31a,31bとが強固に連結されるように、エアバッグドア11と補強板18a,18bとが突起19を介して接合されているので、エアバッグ展開時において、エアバッグドア11が確実に飛散しなくなる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述した実施形態では、エアバッグドア11が両開きとなっているが、片開きであってもよい。この場合、エアバッグドアは一部品となり、ヒンジ部を有する薄板も図1のいずれか一方だけが備えられるものとなる。また、エアバッグ展開時に薄板のヒンジ部となる部分が変形可能であれば、薄板には湾曲形状のヒンジ部を設けていなくてもよい。この場合、エアバッグ展開時において変形する部位が薄板のヒンジ部となる。
また、インストルメントパネルは、単層構造となっているが、芯材に表皮層を被せた2層以上の複数層を有していてもよい。例えば、インストルメントパネルが2層構造の場合、芯材は、サーモプラスチックオレフィン等の樹脂の射出成形で成形され、表皮層は軟質樹脂のスラッシュ成形などで形成される。
また、薄板31a,31bには、複数の貫通孔35b,36bが設けられているが、少なくとも1つずつ設けられておればよく、この場合、構造体12には、1つずつ設けられた貫通孔35a,36bに対応する突起が設けられておればよい。また、構造体には、薄板のエアバッグドア周囲のパネル本体21に対向する位置に形成された複数の貫通孔のうち、いずれかに対応する1つの突起が形成されておればよい。
また、薄板31a,31bには、貫通孔35a,36aを設けていなくてもよい。この場合、補強板18a,18bにも突起19を設けていなくてもよく、薄板のエアバッグドアに対向する領域を、直接、エアバッグドアに接合し、当該領域の裏面に補強板を接合してエアバッグドアと補強板との間に薄板を狭持すればよい。また、貫通孔35a,35b,36a,36bと、突起19,27とが嵌合したときに両者間に隙間が形成されていなくてもよい。
また、上述した実施形態では、エアバッグドア11とエアバッグドア周囲のパネル本体21の裏面と、構造体12及び裏打ち材18に形成された突起19,27とが振動溶着又は高周波溶着により接合されているが、レーザ溶着又は接着剤による接合であってもよい。
本発明の一実施形態によるエアバッグドア一体型インストルメントパネルの縦方向の部分断面図である。 本発明の一実施形態によるエアバッグドア一体型インストルメントパネルの分解斜視図である。 本発明の一実施形態によるエアバッグドア一体型インストルメントパネルの開裂状態を示す部分断面図である。 本発明の一実施形態によるエアバッグドア一体型インストルメントパネルの開裂前及び開裂後の状態を示しており、(a)は開裂前の状態を示す部分断面図であり、(b)は開裂後の状態を示す部分断面図である。
符号の説明
10 インストルメントパネル
11 エアバッグドア
12 構造体
18 裏打ち材(補強板)
19 突起(第2突起)
21 パネル本体
22 破断部
27 突起(第1突起)
31a,31b 薄板
33a,33b ヒンジ部
35a,35b 貫通孔(第2貫通孔)
35b,36b 貫通孔(第1貫通孔)
38a,38b,39a,39b 隙間

Claims (2)

  1. エアバック展開時に開くエアバックドアがインストルメントパネル本体に一体に形成されたエアバックドア一体型インストルメントパネルであって、
    前記エアバッグドアは、前記パネル本体のエアバッグ側から設けられ、表面側から見えない破断部によって区画されており、
    前記破断部の一部と対向する位置がエアバッグ展開時においてヒンジ部となり且つ前記エアバッグドア周囲のパネル本体と対向する位置に少なくとも1以上の第1貫通孔が形成された金属製の薄板が、前記エアバッグドアと対向する位置に配置された樹脂製の補強板及び前記エアバッグドア周囲のパネル本体と対向する位置に配置され且つ前記第1貫通孔に嵌合しつつその先端が前記パネル本体裏面と接合された第1突起が形成された樹脂製の構造体と、前記エアバッグドア及び前記エアバッグドア周囲のパネル本体との間に狭持され
    前記第1貫通孔が、エアバッグ展開時における前記ヒンジ部の伸長方向が長手方向となる長孔形状を有しており、
    前記第1貫通孔と前記第1突起とが嵌合した状態において、両者間には前記長手方向に第1隙間が形成され、
    前記第1隙間は、エアバッグ展開前において、前記第1突起に対して前記ヒンジ部の反対側に位置し、且つ、エアバッグ展開後において、前記第1突起に対して前記ヒンジ部側に位置する
    ことを特徴とするエアバッグドア一体型インストルメントパネル。
  2. 前記薄板の前記エアバッグドアと対向する位置には、少なくとも1以上の第2貫通孔が形成されており、
    前記補強板の前記第2貫通孔に対向する位置には、対応する前記第2貫通孔に向かって突出した第2突起が形成されており、
    前記第2突起の先端が、前記第2突起が前記第2貫通孔に嵌合した状態において、前記エアバッグドア裏面と接合し
    前記第2貫通孔が、エアバッグ展開時における前記ヒンジ部の伸長方向が長手方向となる長孔形状を有しており、
    前記第2貫通孔と前記第2突起とが嵌合した状態において、両者間には前記長手方向に第2隙間が形成され、
    前記第2隙間は、エアバッグ展開前において、前記第2突起に対して前記ヒンジ部の反対側に位置し、且つ、エアバッグ展開後において、前記第2突起に対して前記ヒンジ部側に位置する
    ことを特徴とする請求項1に記載のエアバッグドア一体型インストルメントパネル。
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