JP4609866B2 - アルミニウム合金線材 - Google Patents

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Description

本発明は、電気配線体の導体として用いられるアルミニウム合金線材に関するものである。
従来、自動車、電車、航空機等の移動体の電気配線体として、ワイヤーハーネスと呼ばれる銅または銅合金の導体を含む電線に銅または銅合金(例えば、黄銅)製の端子(コネクタ)を装着した部材が用いられていた。近年の移動体の軽量化の中で、電気配線体の導体として、銅又は銅合金より軽量なアルミニウム又はアルミニウム合金を用いる検討が進められている。
アルミニウムの比重は銅の約1/3、アルミニウムの導電率は銅の約2/3(純銅を100%IACSの基準とした場合、純アルミニウムは約66%IACS)である。このため、純アルミニウムの導体線材に純銅の導体線材と同じ電流を流すためには、純アルミニウムの導体線材の断面積を純銅の導体線材の約1.5倍にする必要があるが、それでも重量では銅に比べて約半分と有利な点がある。
なお、上記の%IACSとは、万国標準軟銅(International Annealed Copper Standard)の抵抗率1.7241×10−8Ωmを100%IACSとした場合の導電率を表したものである。
そのアルミニウムを移動体の電気配線体の導体として用いるためには幾つかの技術が積み重なって製造され、その一つに撚り線を製造する技術がある。一般的に撚り線は伸線加工材で拠る場合と焼鈍材で撚る場合の2種類があるが、いずれでも同じ素材であったとしても引張強度(TS)と0.2%耐力(YS)、それと伸び(El)が違っていれば撚った後の撚り線形状が変わってくる。
撚り線の形状は、中心線とそれを巻くように撚りが加わる場合、撚りピッチで決まり撚りピッチが狭くなると撚りが詰まったような状態になる。一方、逆に撚りピッチが広がると撚り間隔に隙間が生じたようになる。また、撚りの問題点として、撚り乱れや撚り飛び出しなどが発生すると次工程の被覆などの工程で障害が発生する。また、そのような撚り乱れや撚り飛び出しがあると被覆の上からもコブのようになっていることが確認される。そのような状態ではキンクと呼ばれる欠陥を生じやすくなり、ハーネス組み立て工程などで自動供給装置などで詰まる原因となる。
また、ハーネスに使用される電線の素線は直径がφ0.3mm以下と細く、架空電線で用いられるような太い電線ではない。
よって、被覆される細い電線(素線)を用いることなど、移動体に使用される導体の特徴の一つと言える。
このような用途に対して、送電線用で使用されているのは純アルミニウム(1000系)が多いが、引張強度が低く、ハーネス用電線とするには強度不足である。そこで、種々の添加元素を加えた合金化の検討が行われている。しかしながら、合金化は導電率の低下を招くことも周知の事実である。よって、強度が優れている2000系、6000系は使用できず、それ以外の合金系も芳しくない。
一方、移動体の電気配線体に用いられるアルミニウム導体として特許文献1〜13には、主に自動車用ワイヤーハーネスについて記載されている。ハーネス用のアルミニウム導体は撚り線で使用されることが必要であり、そのため撚りの加工がしやすい機械的特性が望まれている。しかも、その線径は細くφ0.3mm以下で、さらに表面被覆をされる。よって、送電線や電力ケーブルに用いられている純アルミニウム系の材料や特許文献1〜13に挙げられている材料では、それらを想定しておらず、移動体用途において要求される特性とコストを兼ね備えたものとは言えなかった。
特に、特許文献1、3、4、8、11〜13などに記載されたZrが添加された合金は、耐クリープ特性が改善された合金であるが、導電率が低いという問題がある。さらに、AlZr金属間化合物の形成を行なうために長時間の熱処理が必要であり、工程の制御が困難であるという問題がある。
特開2004−311102号公報 特開2006−12468号公報 特許3530181号公報 特開2005−336549号公報 特開2004−134212号公報 特開2005−174554号公報 特開2006−19164号公報 特開2006−79885号公報 特開2006−19165号公報 特開2006−19163号公報 特開2006−253109号公報 特開2006−79886号公報 特開2000−357420号公報
本発明は、機械的特性および導電性にともに優れた移動体搭載用の線材、特にワイヤーハーネス等の用途に使われる撚り線に好適なアルミニウム合金線材を提供することを課題とする。
移動体に搭載されるワイヤーハーネスは前述したとおり、通常、単線ではなく撚り線が使われる。これは撚り線の方がしなやかに曲がり、曲げ加工性も優れ、さらに、拠り線を構成する素線(単線)の内の1本が断線しても他の素線が断線せずに残れば使用上ほとんど問題が無いために信頼性が高いといわれている。
よって、撚り線に加工するための単線には様々な機械的特性が求められる。一般的には強度と伸びの関係で示されることが多いが、撚り線加工時の加工工程を加味した場合、単純にその2つのパラメータで規定されることはできない。つまり、加工工程時の変形挙動は加工硬化指数(n値)が重要なパラメータである。この加工硬化指数は材料の引張強度(TS)と0.2%耐力値(YS)の比(TS/YS)をもって表すことが可能であり、TS/YSの値を制御することによって、好適な撚り線を製造することができる。
このような状況に鑑み、本発明者らは望ましい移動体における導電用撚り線を提供するための素線特性を評価する方法を検討すると共に、その試験方法において要求される素線の機械的特性を満足するものとして、アルミニウムに含まれる成分ならびに線材の伸線方向の垂直断面における結晶粒径や分散する金属間化合物粒子の粒径(化合物粒子の直径)および必要な強度と導電率を規定し、さらに引張強度と0.2%耐力値の比(TS/YS)を定義する検討を進めて本発明を完成させるに至ったものである。
すなわち、本発明は、
(1)Feを0.1〜0.4mass%と、Cuを0.1〜0.3mass%と、Mgを0.02〜0.2mass%と、Siを0.02〜0.2mass%とを含有し、さらに、TiとVを合わせて0.001〜0.01mass%含み、残部Alと不可避不純物からなる合金組成を有するアルミニウム合金線材であって、前記線材の伸線方向の垂直断面における結晶粒径が5〜25μm、かつ、JIS Z 2241に準拠した、引張強度(TS)が80MPa以上、伸び(El)が15%以上、および0.2%耐力(YS;MPa)と前記TSが、1.5≦(TS/YS)≦3の式で表わされる関係を満たし、導電率が55%IACS以上である、ことを特徴とするアルミニウム合金線材、
(2)Feを0.1〜0.4mass%と、Cuを0.1〜0.3mass%と、Mgを0.02〜0.2mass%と、Siを0.02〜0.2mass%とを含有し、さらに、TiとVを合わせて0.001〜0.01mass%含み、残部Alと不可避不純物からなる合金組成を有するアルミニウム合金線材であって、前記線材の伸線方向の垂直断面における結晶粒径が5〜25μm、かつ、JIS Z 2241に準拠した、引張強度(TS)が80MPa以上、伸び(El)が15%以上、および0.2%耐力値(YS;MPa)と前記TSが、1.2≦(TS/YS)≦2.2の式で表わされる関係を満たし、導電率が55%IACS以上である、ことを特徴とするアルミニウム合金線材、
(3)Feを0.1〜0.4mass%と、Cuを0.1〜0.3mass%と、Mgを0.02〜0.2mass%と、Siを0.02〜0.2mass%とを含有し、さらに、TiとVを合わせて0.001〜0.01mass%含み、残部Alと不可避不純物からなる合金組成を有するアルミニウム合金線材であって、前記線材の伸線方向の垂直断面における結晶粒径が5〜25μm、かつ、JIS Z 2241に準拠した、引張強度(TS)が80MPa以上、伸び(El)が15%以上、および0.2%耐力(YS;MPa)と前記TSが、1≦(TS/YS)≦2の式で表わされる関係を満たし、導電率が55%IACS以上である、ことを特徴とするアルミニウム合金線材、
(4)Feを0.3〜0.8mass%と、Cu、Mg、およびSiからなる群から選ばれる1種以上の元素を合計で0.02〜0.5mass%とを含有し、さらに、TiとVを合わせて0.001〜0.01mass%含み、残部Alと不可避不純物からなる合金組成を有するアルミニウム合金線材であって、前記線材の伸線方向の垂直断面における結晶粒径が5〜30μm、かつ、JIS Z 2241に準拠した、引張強度(TS)が80MPa以上、伸び(El)が15%以上、および0.2%耐力(YS;MPa)と前記TSが、1.5≦(TS/YS)≦3の式で表わされる関係を満たし、導電率が55%IACS以上である、ことを特徴とするアルミニウム合金線材、
(5)Feを0.3〜0.8mass%と、Cu、Mg、およびSiからなる群から選ばれる1種以上の元素を合計で0.02〜0.5mass%とを含有し、さらに、TiとVを合わせて0.001〜0.01mass%含み、残部Alと不可避不純物からなる合金組成を有するアルミニウム合金線材であって、前記線材の伸線方向の垂直断面における結晶粒径が5〜30μm、かつ、JIS Z 2241に準拠した、引張強度(TS)が80MPa以上、伸び(El)が15%以上、および0.2%耐力(YS;MPa)と前記TSが、1.2≦(TS/YS)≦2.2の式で表わされる関係を満たし、導電率が55%IACS以上である、ことを特徴とするアルミニウム合金線材、
(6)Feを0.3〜0.8mass%と、Cu、Mg、およびSiからなる群から選ばれる1種以上の元素を合計で0.02〜0.5mass%とを含有し、さらに、TiとVを合わせて0.001〜0.01mass%含み、残部Alと不可避不純物からなる合金組成を有するアルミニウム合金線材であって、前記線材の伸線方向の垂直断面における結晶粒径が5〜30μm、かつ、JIS Z 2241に準拠した、引張強度(TS)が80MPa以上、伸び(El)が15%以上、および0.2%耐力(YS;MPa)と前記TSが、1≦(TS/YS)≦2の式で表わされる関係を満たし、導電率が55%IACS以上である、ことを特徴とするアルミニウム合金線材、および、
(7)配線材として移動体に搭載されるアルミニウム合金線材であって、バッテリーケーブル、ワイヤーハーネス、またはモータ用の導線として撚り線で用いられることを特徴とする、(1)〜(6)のいずれか1項に記載のアルミニウム合金線材
を提供するものである
本発明のアルミニウム合金線材は、移動体に搭載される導電用の撚り線に好適な機械特性と導電性を有し、バッテリーケーブル、ワイヤーハーネスあるいはモータ用の導体として有用なものである。
本発明の好ましい第1の実施態様のアルミニウム合金線材の合金組成は、Feを0.1〜0.4mass%と、Cuを0.1〜0.3mass%と、Mgを0.02〜0.2mass%と、Siを0.02〜0.2mass%とを含有し、さらにTiとVを合わせて0.001〜0.01mass%含み、残部Alと不可避不純物からなるものである。
本実施態様において、Feの含有量を0.1〜0.4mass%とするのは、主にAl−Fe系の金属間化合物による様々な効果を利用するためであり、特に導電用の撚り線に好適な機械特性向上と導電性向上の効果を得るためである。Feはアルミニウム中には融点付近の温度(655℃)において、約0.05mass%しか固溶せず、室温では更に少ない。残りは、Al−Fe、Al−Fe−Si、Al−Fe−Si−Mg、Al−Fe−Cu−Siなどの金属間化合物として晶出または析出する。この晶出物または析出物は結晶粒の微細化材として働くと共に、強度を向上させる。Feの含有量が少なすぎるとこの効果が十分ではない。また、多すぎると、その効果が飽和し工業的に望ましくない。Feの含有量は好ましくは0.15〜0.3mass%、さらに好ましくは0.18〜0.25mass%である。
本実施態様において、Cuの含有量を0.1〜0.3mass%とするのは、Cuはアルミニウム母材中に固溶して強化するためである。その場合、Cuの含有量は少なすぎるとその効果が十分に発揮できず、多すぎると導電率の低下を招く。また、Cuの含有量が多すぎると他の元素と金属間化合物を形成して溶解時のノロ(スラグ)の発生などの不具合を生じる。Cuの含有量は好ましくは0.15〜0.25mass%、さらに好ましくは0.18〜0.22mass%である。
本実施態様において、Mgの含有量を0.02〜0.2mass%とするのは、Mgはアルミニウム母材中に固溶して強化するともに、その一部はSiと析出物を形成して強度を向上させることができるためである。Mgの含有量は少なすぎると前記の効果が十分ではなく、多すぎると導電率を低下させ、また、その効果も飽和する。また、Mgの含有量が多すぎると他の元素と金属間化合物を形成して溶解時のノロの発生などの不具合を生じる。Mgの含有量は好ましくは0.05〜0.15mass%、さらに好ましくは0.08〜0.12mass%である。
本実施態様において、Siの含有量を0.02〜0.2mass%とするのは、上記したようにSiはMgと化合物を形成して強度を向上させる働きを示すためである。Siの含有量は少なすぎると前記の効果が十分ではなく、多すぎると導電率を低下させ、また、その効果も飽和する。また、Siの含有量が多すぎると他の元素と金属間化合物を形成して溶解時のノロの発生などの不具合を生じる。Siの含有量は好ましくは0.05〜0.15mass%、さらに好ましくは0.08〜0.12mass%である。
本実施態様において、TiとVは共に溶解鋳造時の鋳塊の微細化材として作用する。鋳塊の組織が粗大であれば、次工程の加工工程で割れが発生して工業的に望ましくない。そこで、TiおよびVを鋳塊の組織を微細化するために添加する。その含有量は、TiとVの合計が少なすぎると微細化の効果が十分ではなく、多すぎると導電率を大きく低下させ、その効果も飽和する。TiとVの合計の含有量は好ましくは0.05〜0.08mass%、さらに好ましくは0.06〜0.08mass%である。また、TiとVを共に用いる場合は、その比率はTi:V(質量比)で好ましくは10:1〜10:3である。
本発明の好ましい第2の実施態様のアルミニウム合金線材の合金組成は、Feを0.3〜0.8mass%と、Cu、Mg、およびSiから選ばれる1種以上の元素を合計で0.02〜0.5mass%とを含有し、さらに、TiとVを合わせて0.001〜0.01mass%含み、残部Alと不可避不純物からなるものである。第2の実施態様のアルミニウム合金線材によっても、第1の実施態様と同様、導電用の撚り線に好適な機械特性向上と導電性向上の効果を得ることができる。
第2の実施態様において、Feの含有量を0.3〜0.8mass%とするのは、Feの含有量が少なすぎると、他の元素(特にCu、Mg、Si)の含有量によっては、導電用の撚り線に好適な機械特性向上と導電性向上の効果が不十分となり、多すぎると過剰な晶出物の形成により伸線加工工程で断線の原因となるためである。Feの含有量は好ましくは0.4〜0.8mass%、さらに好ましくは0.5〜0.7mass%である。
また、第2の実施態様において、Cu、Mg、Siの含有量の総計を0.02〜0.5mass%とするのは、少なすぎると導電用の撚り線に好適な機械特性向上と導電性向上の効果が不十分であり、多すぎると導電率が低下するためである。また、含有量が多すぎると、選択する元素によって他の元素と金属間化合物を形成して溶解時のノロの発生などの不具合を生じるためである。Cu、Mg、Siの含有量の総計は、好ましくは0.1〜0.4mass%、さらに好ましくは0.15〜0.3mass%である。
そのほかの合金組成については上記第1の実施態様と同様である。
本発明のアルミニウム合金線材は、上記の成分以外の要素である、結晶粒径、引張強度(TS)、0.2%耐力(YS)、伸び、さらに導電率とTS/YSの値を厳密に制御して製造される。
これらを規定した理由を下記に示す。
(結晶粒径)
本発明の第1の実施態様のアルミニウム合金線材の伸線方向の垂直断面における結晶粒径は5〜25μm、好ましくは8〜15μm、さらに好ましくは10〜12μmである。結晶粒径が小さすぎると部分再結晶組織が残存して伸びが著しく低下するためであり、結晶粒径が大きすぎると変形挙動が不均一となり、同様に伸びが低下するため、銅端子との接合(嵌合)の際、不具合を生じるためである。
また、Feの含有量が高い第2の実施態様のアルミニウム合金線材の線材の伸線方向の垂直断面における結晶粒径は5〜30μm、好ましくは8〜15μm、さらに好ましくは10〜12μmである。Feの含有量が高い場合は粒径が微細化する傾向にあるが、それでは未再結晶が残留する可能性があり、Fe量が高い場合はやや高温側で熱処理を行うことが好ましい。
(引張強度と伸びと導電率)
本発明のアルミニウム合金線材は、引張強度(TS)が80MPa以上及び導電率が55%IACS以上であり、好ましくは、引張強度が80〜150MPa及び導電率が55〜65%IACS、より好ましくは、引張強度が100〜120MPa及び導電率が58〜62%IACSである。
引張強度と導電率は相反する性質のものであり、引張強度が高いほど導電率が低く、逆に引張強度が低い純アルミニウムは導電率が高い。そこで、アルミニウム導体を考えた場合、引張強度が80MPa以下では取り扱いを含めて、弱々しく、工業用導体として使用することが難しい。また、導電率は動力線に用いた場合には、数十A(アンペア)の高電流が流れるため、最低55%IACSは必要である。
本発明のアルミニウム合金線材は、伸び(El)が好ましくは15%以上であり、さらに好ましくは20%以上である。伸びが低すぎると撚り線素材として好ましくない。ただし、伸びは素線の線径によっても変わってくるため、例えば、素線がφ0.3mmの場合は伸びが12%以上、素線がφ0.1mmの場合は伸びが10%以上であれば、本発明と同様の効果を得ることができる。伸びの上限値には特に制限はないが、通常35%以下である。
本発明のアルミニウム合金線材では、引張強度(TS)と0.2%耐力値(YS)の比を特定の範囲とする。
機械的特性のTSとYSの比により、線材の撚り方が変わってくる。それは、加工硬化指数が違っているためである。この加工硬化指数とは一般にn値と呼ばれ、材料の加工しやすさをあらわす一つの指標である。一般的に加工硬化指数が大きいほど変形しやすいと言われているが、合金組成や焼鈍方法、金属組織(結晶粒径)などが違ってくれば違ってくる。
また、伸び(El)が高い材料ほど加工しやすいことは間違っていないが、これは一つの指標であり、強度が高いほど伸びが低くなるため強度が求められている材料では一概に伸びを求めるために材料強度を落とすことはできない。
よって、最適な撚り線を得るためには強度と伸び、結晶粒径とTS/YSのバランスが必要である。つまり、各合金やその結晶粒径にあったTSとYSの関係があり、それを実現する焼鈍方法によって変わる。
なお、本発明において、TS、YS、ElはいずれもJIS Z 2241に準拠した試験方法により測定された値である。
バッチ式熱処理による焼鈍がなされたアルミニウム合金線材の場合は、TSとはYSは、1.5≦(TS/YS)≦3の式で表わされる関係を満たす。TS/YSが、低すぎる場合は加工硬化が小さく、逆に、高すぎる場合は加工硬化が大きく撚りにくい線となる。好ましくは、2≦(TS/YS)≦2.5である。
連続電流焼鈍熱処理がなされたアルミニウム合金線材の場合は、TSとはYSは、1.2≦(TS/YS)≦2.2の式で表わされる関係を満たす。TS/YSが、低すぎる場合は加工硬化が小さく、逆に、高すぎる場合は加工硬化が大きく撚りにくい線となる。好ましくは、1.5≦(TS/YS)≦2である。
連続高温短時間焼鈍熱処理がなされたアルミニウム合金線材の場合は、TSとはYSは、1≦(TS/YS)≦2の式で表わされる関係を満たす。TS/YSが、低すぎる場合は加工硬化が小さく、逆に、高すぎる場合は加工硬化が大きく撚りにくい線となる。望ましくは、1≦(TS/YS)≦1.3が特に優れている。
上記の焼鈍方法について説明する。
バッチ式熱処理とは、線材を熱処理ポットと呼ばれる容器の中に入れて、真空または不活性ガス雰囲気の中で比較的長時間(例えば数分〜数時間)の熱処理をすることをいう。この方法ではポット内に入れた材料がほぼ均一に熱処理されることになる。
また、連続電流焼鈍熱処理は線材を通線しながら、その途中の通線工程中に通電ロール(電極)を設置して、その電極間に一定の電圧を印加させて、そのロールに線材が触れることで線材の持つ自己抵抗によりジュール熱を発生させて焼鈍する方式である。この方式では、非常に高温(例えば500℃〜640℃)で極短時間(例えば0.01〜1秒)の熱処理により材料は再結晶する。
また、連続高温短時間焼鈍熱処理は線材を加熱した炉体中を通線することで付与された炉内からの輻射熱によって焼鈍する方式である。この方式でも高温短時間の熱処理により材料は再結晶する。なお、一般的に連続焼鈍炉内の雰囲気は不活性ガスか還元雰囲気ガスである。
バッチ式熱処理による焼鈍の場合には、冷間線引き加工された材料を好ましくは温度300〜450℃で10〜120分間、さらに好ましくは温度350〜450℃で30〜60分間の熱処理を行うものである。その熱処理時の昇温速度は10〜100℃/時で冷却速度は10〜100℃/時が好ましい。
連続電流焼鈍熱処理は、好ましくは、電圧が20〜40V、電流値が180〜360Aである。
連続高温短時間焼鈍熱処理は、好ましくは、400〜550℃に加熱した炉内を30〜150m/分で通線するものである。
本発明のアルミニウム線材は、溶解、熱間または冷間加工(溝ロール加工など)、伸線加工と熱処理(前記特定の焼鈍)の各工程を経て製造することができる。
例えば、上記の第1の実施態様のアルミニウム合金線材は以下のようにして作製することができる。Feを0.1〜0.4mass%、Cuを0.1〜0.3mass%、Mgを0.02〜0.2mass%、Siを0.02〜0.2mass%、TiとVを合計で0.001〜0.01mass%、残部アルミニウムと不可避不純物を、溶解して、鋳造して、鋳塊を製造する。この鋳塊に熱間溝ロール圧延を施して、棒材とする。次いで、表面の皮むきを実施して、これを冷間線引き加工した加工材に熱処理(例えば、温度300〜450℃で1〜4時間)を施し、更に、伸線加工を行う。最後に上記特定の焼鈍を行い、作製することができる。また、この後、必要に応じてさらに冷間加工を行っても良い。
また、上記第2の実施態様のアルミニウム合金線材は、例えば、以下のようにして作製することができる。Feを0.3〜0.8mass%、更に、Cu、Mg、Siの中で1元素以上から選択された元素が合計で0.02〜0.5mass%、TiとVを合計で0.001〜0.01mass%含み、残部アルミニウムと不可避不純物を、溶解して鋳造し、鋳塊を製造する。この鋳塊に熱間溝ロール圧延を施して、約10mmφの棒材とする。次いで、表面の皮むきを実施して、これを冷間線引き加工した冷間線引材に熱処理(例えば、温度300〜450℃で1〜4時間)を施し、更に、伸線加工を行う。最後に上記特定の焼鈍を行い、作製することができる。また、この後、必要に応じてさらに冷間加工を行っても良い。
また、合金を溶解して、鋳塊を鋳造する際の冷却速度は、0.5〜180℃/秒、好ましくは1〜50℃/秒、さらに好ましくは1〜20℃/秒である。冷却速度を上記の範囲とすることで固溶Fe量、並びに、Fe系の晶出物のサイズと密度を制御することができる。
また、焼鈍後に冷間加工を行う場合の加工率は好ましくは5〜50%、さらに好ましくは5〜30%である。加工率を上記の範囲とすることで引張強度が高く、加工性に優れた線材を作製することができる。ここで、加工率は{(加工前の断面積−加工後の断面積)/加工前の断面積}×100の式で表される数値(%)である。
本発明のアルミニウム合金線材は、それに限定されるものではないが、例えば移動体内で用いられる、バッテリーケーブル、ハーネス、モータ用の導線に好適に用いることができる。
また、本発明のアルミニウム合金線材が搭載される移動体としては、例えば車両等(自動車、電車、航空機等)が挙げられる。
以下に本発明を実施例により詳細に説明する。なお本発明は、以下に示す実施例に限定されるものではない。
実施例1〜20、比較例1〜17
Fe、Cu、Mg、Si、Ti、V及びAlを表1および2に示す量(質量%)で、黒鉛坩堝を用いてシリコニット炉で溶解し、これを0.5〜180℃/秒の冷却速度で鋳造して、25×25mm×300mmのインチバー鋳塊を製造した。この時、鋳型内部にK型熱伝対をセットし、0〜2秒毎連続的に温度がモニターできるようにして、後ほど、凝固から200℃までの平均冷却速度を求めた。この鋳塊に熱間溝ロール圧延を施して、約10mmφの棒材とした。次いで、表面の皮むきを実施して、9〜9.5mmφとし、これを冷間線引き加工して、2.6mmφとした。この冷間線引きした加工材に、温度300〜450℃で1〜4時間の熱処理を施し、更に、0.3mmφまで伸線加工を行い、表1および2の熱処理方法の欄に記載の条件でバッチ式熱処理(A)、または連続電流焼鈍熱処理(B)、または連続高温短時間焼鈍(CAL式焼鈍)熱処理(C)による焼鈍を施し、アルミニウム合金線材を作製した。
なお、連続電流焼鈍熱処理(B)の電極間距離は80cm、通線速度は300〜800m/分で行った。また、連続高温短時間焼鈍熱処理(C)に用いた熱処理炉の全長は310cmで行った。
作製した実施例および比較例のアルミニウム合金線材について下記に記す方法により各特性を測定し、その結果を表1〜2に示す。
(a)結晶粒径
伸線方向から切り出した供試材の横断面を樹脂で埋め、機械研磨後、電解研磨を行った。電解研磨条件は、研磨液が過塩素酸20%のエタノール溶液、液温は0〜5℃、電流は10mA、電圧は10V、時間は30〜60秒とした。この組織を200〜400倍の光学顕微鏡で観察、撮影を行って、交差法による粒径測定を行った。具体的には、撮影された写真を約4倍に引き延ばし、直線を引いて、その直線と粒界が交わる数を測定して平均粒径を求めた。なお、粒径は100〜200個が数えられるように直線の長さと数を変えて評価した。
(b)引張強度(TS)
伸線方向から切り出した試験片をJIS Z 2241に準じて各3本ずつ試験し、試験時の最大荷重を読み取り、それを試験片の断面積で除してその平均値を求めた。
(c)0.2%耐力値(YS)
伸線方向から切り出した試験片をJIS Z 2241に準じて各3本ずつ試験し、試験時のYSに相当する荷重をチャート上から読み取り、それを試験片の断面積で除してその平均値を求めた。
(d)伸び(El)
伸線方向から切り出した試験片をJIS Z 2241に準じて各3本ずつ試験し、試験前に付けたマークの間隔を試験後に突き合わせて測定することで伸びを算出し、その平均値を求めた。
(e)導電率(EC)
伸線方向から切り出した長さ350mmの試験片を20℃(±2℃)に保持した恒温漕に浸し、四端子法を用いて、その比抵抗を測定して導電率を算出した。端子間距離は300mmとした。
Figure 0004609866
Figure 0004609866
表1及び表2から明らかなように、Fe量が少なすぎる比較例1では引張強度が76MPa以下と低く、TS/YSが3.3と高かった。Cu量が少なすぎる比較例2ではTS/YSが1.1と低く、Cu量が多すぎる比較例3では導電率が54.1%IACSと低かった。Mg量が少なすぎる比較例4では引張強度が76MPaと低く、TS/YSが3.3と高く、Mg量が多すぎる比較例5では導電率が53.8%IACSと低く、TS/YSが1.1と低かった。Si量が少なすぎる比較例6では引張強度が75MPaと低く、TS/YSが2.2と高く、Si量が多すぎる比較例7では導電率が54.0%IACSと低かった。TiとVの合計量が多すぎる比較例8では導電率が54.1%IACSと低かった。Cu、Mg、およびSiの総量が少なすぎる比較例9では引張強度が71MPaと低く、TS/YSが2.2と高く、Cu、Mg、およびSiの総量が多すぎる比較例10及び11では導電率が53.6%IACS以下と低かった。再結晶化しなかった比較例12〜14、16では伸びが3.2%以下と低く、比較例12及び13ではTS/YSが1.3と低かった。結晶粒径が大きすぎた比較例15と17では引張強度が72MPa以下と低く、伸びが5.4%以下と低く、TS/YSが3.1以上と高くなった。
これに対し、実施例1〜20では機械的特性および導電性にともに優れ、移動体に搭載されるワイヤーハーネス等の用途に使われる撚り線に好適なアルミニウム合金線材となった。
実施例101〜115、比較例101〜102
次に、他の実施例および比較例を示す。表3および表4に記載の合金組成に変えた以外は上記と同様にしてアルミニウム合金線材を得た。ここで、比較例101では、最終焼鈍熱処理を行わなかった。各特性を上記と同様に測定、評価した。表3は本発明の実施例、表4は比較例をそれぞれ示す。
Figure 0004609866
Figure 0004609866
表3及び表4から明らかなように、最終焼鈍熱処理を行わなかった比較例101では、金属組織が再結晶化せず、TS/YSの値が小さく、伸びの値も小さくなった。Fe量が多すぎる比較例102では、伸びの値が小さい結果となった。
これに対し、実施例101〜115では、機械的特性および導電性にともに優れ、移動体に搭載されるワイヤーハーネス等の用途に使われる撚り線に好適なアルミニウム合金線材となった。

Claims (7)

  1. Feを0.1〜0.4mass%と、Cuを0.1〜0.3mass%と、Mgを0.02〜0.2mass%と、Siを0.02〜0.2mass%とを含有し、さらに、TiとVを合わせて0.001〜0.01mass%含み、残部Alと不可避不純物からなる合金組成を有するアルミニウム合金線材であって、前記線材の伸線方向の垂直断面における結晶粒径が5〜25μm、かつ、JIS Z 2241に準拠した、引張強度(TS)が80MPa以上、伸び(El)が15%以上、および0.2%耐力(YS;MPa)と前記TSが、1.5≦(TS/YS)≦3の式で表わされる関係を満たし、導電率が55%IACS以上である、ことを特徴とするアルミニウム合金線材。
  2. Feを0.1〜0.4mass%と、Cuを0.1〜0.3mass%と、Mgを0.02〜0.2mass%と、Siを0.02〜0.2mass%とを含有し、さらに、TiとVを合わせて0.001〜0.01mass%含み、残部Alと不可避不純物からなる合金組成を有するアルミニウム合金線材であって、前記線材の伸線方向の垂直断面における結晶粒径が5〜25μm、かつ、JIS Z 2241に準拠した、引張強度(TS)が80MPa以上、伸び(El)が15%以上、および0.2%耐力値(YS;MPa)と前記TSが、1.2≦(TS/YS)≦2.2の式で表わされる関係を満たし、導電率が55%IACS以上である、ことを特徴とするアルミニウム合金線材。
  3. Feを0.1〜0.4mass%と、Cuを0.1〜0.3mass%と、Mgを0.02〜0.2mass%と、Siを0.02〜0.2mass%とを含有し、さらに、TiとVを合わせて0.001〜0.01mass%含み、残部Alと不可避不純物からなる合金組成を有するアルミニウム合金線材であって、前記線材の伸線方向の垂直断面における結晶粒径が5〜25μm、かつ、JIS Z 2241に準拠した、引張強度(TS)が80MPa以上、伸び(El)が15%以上、および0.2%耐力(YS;MPa)と前記TSが、1≦(TS/YS)≦2の式で表わされる関係を満たし、導電率が55%IACS以上である、ことを特徴とするアルミニウム合金線材。
  4. Feを0.3〜0.8mass%と、Cu、Mg、およびSiからなる群から選ばれる1種以上の元素を合計で0.02〜0.5mass%とを含有し、さらに、TiとVを合わせて0.001〜0.01mass%含み、残部Alと不可避不純物からなる合金組成を有するアルミニウム合金線材であって、前記線材の伸線方向の垂直断面における結晶粒径が5〜30μm、かつ、JIS Z 2241に準拠した、引張強度(TS)が80MPa以上、伸び(El)が15%以上、および0.2%耐力(YS;MPa)と前記TSが、1.5≦(TS/YS)≦3の式で表わされる関係を満たし、導電率が55%IACS以上である、ことを特徴とするアルミニウム合金線材。
  5. Feを0.3〜0.8mass%と、Cu、Mg、およびSiからなる群から選ばれる1種以上の元素を合計で0.02〜0.5mass%とを含有し、さらに、TiとVを合わせて0.001〜0.01mass%含み、残部Alと不可避不純物からなる合金組成を有するアルミニウム合金線材であって、前記線材の伸線方向の垂直断面における結晶粒径が5〜30μm、かつ、JIS Z 2241に準拠した、引張強度(TS)が80MPa以上、伸び(El)が15%以上、および0.2%耐力(YS;MPa)と前記TSが、1.2≦(TS/YS)≦2.2の式で表わされる関係を満たし、導電率が55%IACS以上である、ことを特徴とするアルミニウム合金線材。
  6. Feを0.3〜0.8mass%と、Cu、Mg、およびSiからなる群から選ばれる1種以上の元素を合計で0.02〜0.5mass%とを含有し、さらに、TiとVを合わせて0.001〜0.01mass%含み、残部Alと不可避不純物からなる合金組成を有するアルミニウム合金線材であって、前記線材の伸線方向の垂直断面における結晶粒径が5〜30μm、かつ、JIS Z 2241に準拠した、引張強度(TS)が80MPa以上、伸び(El)が15%以上、および0.2%耐力(YS;MPa)と前記TSが、1≦(TS/YS)≦2の式で表わされる関係を満たし、導電率が55%IACS以上である、ことを特徴とするアルミニウム合金線材。
  7. 配線材として移動体に搭載されるアルミニウム合金線材であって、バッテリーケーブル、ワイヤーハーネス、またはモータ用の導線として撚り線で用いられることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のアルミニウム合金線材。
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