JP4607271B2 - 電子写真用トナー及び現像剤、粉末塗料並びにインクジェットインクにおけるキナクリドン系混晶顔料の使用 - Google Patents

電子写真用トナー及び現像剤、粉末塗料並びにインクジェットインクにおけるキナクリドン系混晶顔料の使用 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真用トナー及び現像剤、粉末塗料並びにインクジェットインクにおける新規混晶顔料の使用に関する。
【0002】
【従来技術】
電子写真記録法では光伝導体上に「電荷潜像」を生成する。静電帯電トナーを付着させてこの電荷潜像を現像した後、例えば紙、布、箔又はプラスチックに転写し、例えば圧力、輻射、熱又は溶剤作用により定着する。典型的なトナーは1又は2成分粉末トナー(1又は2成分現像剤とも言う)であり、更に、例えば磁性トナー、液体トナー、ラテックストナー及び重合トナー等の特殊トナーも使用されている。
【0003】
トナーの品質を表す尺度の1つはその比電荷量q/m(単位質量当たりの電荷)である。静電荷の極性とレベルに加え、特に所望電荷レベルに迅速に達することと、長い励起時間にわたってこの電荷を維持することが決定的品質基準である。更に、トナーが温度や大気湿度等の気候作用を受けにくいこともその適性の重要な基準である。
【0004】
方法の種類と装置の種類に応じて正帯電性トナーと負帯電性トナーの両者が複写機、レーザープリンター、LED(発光ダイオード)、LCS(液晶シャッター)プリンター又は電子写真に基づく他のディジタルプリンターで使用されている。
【0005】
正電荷又は負電荷をもつ電子写真用トナー又は現像剤を得るためには、電荷制御剤を加えることが一般的である。カラートナーの色付与成分としては、有機有色顔料が一般に使用されている。有色顔料は染料に較べて塗布媒体に溶けにくく、例えば熱安定性や耐光堅牢性が改善されるので非常に有利である。
【0006】
減法混色原理によると、イエロー、シアン及びマゼンタの3原色によりヒトの目に見える色の完全なスペクトルを再現することができる。正確な色再現は、特定原色が厳密に定義された色要件を満足する場合のみに可能である。そうでない場合には、色相を再現することができず、カラーコントラストは不十分である。
【0007】
フルカラートナーの場合には、イエロー、シアン及びマゼンタの3色のトナーは同一装置で順次転写されるので、厳密に定義された色要件を満足するだけでなく、その摩擦電気特性も相互に厳密に整合していなければならない。
【0008】
着色剤は場合によりトナーの摩擦電気帯電に長期効果があることが知られている。着色剤の摩擦電気効果は不定であり、その結果、トナー帯電性に非常に強く影響する場合があるので、一旦製造したトナーベース製剤に単に着色剤を加えることはできない。必要な電荷制御剤の種類と量を個々に選択して各着色剤に特定の製剤を製造することが必要であると思われる。このアプローチは手間がかかり、プロセスカラー用カラートナーの場合には更に困難になる。
【0009】
更に、着色剤が高い熱安定性と良好な分散性をもつことも実用上重要である。
配合機又は押出機を使用する場合に着色剤をトナー樹脂に添加する典型的温度は100℃〜200℃である。従って、200℃、更には250℃で熱安定性であると非常に有利である。種々のバインダー系で長時間(約30分間)にわたって熱安定性を維持することも重要である。典型的なトナーバインダーは付加重合、重付加及び重縮合により形成される樹脂であり、例えばスチレン、スチレン−アクリレート、スチレン−ブタジエン、アクリレート、ポリエステル及びフェノール−エポキシ樹脂、ポリスルホン並びにポリウレタンを単独又は組み合わせて使用することができる。
【0010】
基本的に有色顔料は非常に高い透明度と、良好な分散性と、低い固有静電効果と、可能な範囲で中性の固有摩擦電気効果をもつ必要がある。中性固有摩擦電気効果とは、顔料が樹脂の固有静電帯電に殆ど又は全く影響せず、例えば電荷制御剤により設定される規定電荷に容易に従うことを意味する。
【0011】
フルカラー複写機又は印刷の場合には装置に応じたカラーシーケンスでイエロー、シアン及びマゼンタの3色を相互に重ねて複写又は印刷するので、透明度も重要である。即ち、上層の色が十分に透明でないならば、下層の色は十分な程度まで透けて見えず、色再現が損なわれる。オーバーヘッドプロジェクション用シートに複写又は印刷する場合には、1色でも透明でないと投影画像全体がグレーになってしまうので、透明度は一層重要である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は電子写真用トナー及び現像剤、粉末塗料材料、インクジェットインク、カラーフィルター並びにエレクトレット繊維で使用するために上記要件を満足する有色顔料を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この目的は驚くべきことに下記キナクリドン混晶を使用することにより達成された。
【0014】
本発明は電子写真用トナー及び現像剤、粉末塗料材料、インクジェットインク、エレクトレット繊維並びにカラーフィルターにおける着色剤としての、
a)式(I):
【0015】
【化2】
Figure 0004607271
(式中、R及びRは水素原子である)の非置換β相キナクリドン85〜99重量%、特に87〜95重量%と、
b)置換基R及びRが同一又は異なり、塩素、臭素もしくはフッ素原子、又はC−Cアルキル基で置換されていてもよいC−Cアルキル、C−Cアルコキシもしくはカルボキサミド基であり、Rが更に水素でもよい式(I)の1種以上の置換キナクリドン1〜15重量%、特に5〜13重量%から構成されるキナクリドン系混晶顔料の使用を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】
非置換β相キナクリドン85〜99重量%と、種々の置換基をもつ1種以上、特に1又は2種のキナクリドン1〜15重量%を含むキナクリドン混合物は固溶体とも呼ぶ混晶を所定条件下で形成する。混晶とは、通常は非理論比で結晶相に加えた1種以上の成分が同一格子内でホスト化合物と共に結晶化する系を意味する。対応する機械的混合物のX線回折図では全成分の反射が見られるが、混晶のX線回折図は主化合物の(多くの場合は拡大した)結晶格子又は類似結晶格子又は著しく異なる結晶格子の反射しか示さない。
【0017】
本発明により使用する混晶顔料では、Rが水素原子、塩素原子、メチル基又はカルボキサミド基であり、Rが塩素原子、メチル基又はカルボキサミド基である式(I)の置換キナクリドン(b)が好ましい。
【0018】
本発明の混晶顔料の色特性は個々の成分の対応する機械的混合物と著しく異なる。特に、色相が美しく、色強度が高い。更に、得られる色相は特に赤紫領域で個々の成分又は従来技術の混晶を使用した場合には得られないものである。堅牢性も優れている。
【0019】
上記混晶顔料はポリリン酸及び/又はポリリン酸エステルの存在下に化合物a)の主成分である2,5−ジアニリノテレフタル酸と化合物b)の主成分である置換テレフタル酸を85:15〜99:1、特に87:13〜95:5の比で環化し、環化後に存在する閉環混合物を少なくとも110℃、好ましくは110〜180℃、特に好ましくは135〜165℃の温度で水又は希リン酸を使用して加圧下に加水分解し、その後、直接又は微粉砕段階及び/又は仕上げ処理後に混晶顔料を分離することにより製造することができる。
【0020】
一般に使用する閉環剤はジアニリノテレフタル酸の3〜10倍、好ましくは3〜5倍の量のポリリン酸又はそのメチルエステルである。ポリリン酸又はエステルのP含量は80〜85重量%、好ましくは83〜85重量%であり、110〜120%のリン酸等量に対応する。もっと多量の閉環剤を使用してもよいが、一般には不要である。閉環温度は一般に80〜150℃、好ましくは120〜140℃である。閉環反応では、例えば芳香族炭化水素等の不活性溶剤を共存させてもよい。閉環を完了するまでの時間は一般に0.5〜24時間であるが、通常は1〜2時間でよい。
【0021】
環化後に存在する閉環混合物は、少なくとも110℃の温度で水又は希リン酸を単独又は反応条件下で不活性な有機溶剤(例えば芳香族炭化水素)の共存下に使用して加圧下に加水分解する。加水分解には水又は希リン酸を使用する。この場合には、閉環混合物を加圧下に水又は希リン酸に配量する。あるいは、逆の手順でもよい。加水分解は連続的に実施してもよいし、バッチ法で実施してもよい。スタティックミキサーで連続的に実施すると有利である。一般にポリリン酸の2〜10倍の量の水又は希リン酸を使用する。加水分解時間は閉環溶融液の配量速度に依存し、例えば0.5〜24時間、好ましくは0.5〜5時間である。
【0022】
ジアニリノテレフタル酸、閉環条件及び高温加水分解条件の選択により、常法により分離可能な官能性混晶顔料が加水分解後に直接得られる。得られた微粉状混晶(この場合にはプレ顔料と呼ぶ)を高温で仕上げ処理するか、又はまず粗結晶粗混晶顔料を得、有利にはこれを機械的に微粉砕し、直接又は仕上げ処理後に官能性顔料形態にすると有利である。
【0023】
予め分離するか又は分離せずに混晶プレ顔料を50〜200℃の温度で溶剤の添加下又は非添加下に後処理し、液体媒体の分離後に分離する。液体媒体は例えば7.5〜13のアルカリ性pHをもつことが好ましい。
【0024】
粗結晶粗混晶顔料を機械的に微粉砕した後、得られた混晶顔料を常法で分離するか、又は得られた混晶プレ顔料を予め分離するか又は分離せずに上記のように仕上げ処理し、液体媒体の分離後に分離する。微粉砕は乾式又は湿式粉砕のいずれでもよい。この目的には粗混晶顔料を乾燥する必要がないので、高エネルギー入力湿式粉砕が好ましい。乾式粉砕は全バッチ又は連続振動ミル又はロールミルを使用して適切に実施され、湿式粉砕は全バッチ又は連続撹拌ボールミル、ロールミル及び振動ミル、更には混練装置を使用して適切に実施される。
【0025】
色特性を改善し、特定色効果を得るためには、本方法の任意時点で溶剤、顔料分散剤、界面活性剤、脱泡剤、エキステンダー又は他の添加剤を加えることができる。これらの添加剤の混合物を使用してもよい。
【0026】
本方法の範囲で使用する界面活性剤の例はカチオン、アニオン又は非イオン界面活性剤、好ましくは脂肪酸タウリド、脂肪酸サルコシド、脂肪アルコールポリグリコールエーテル、脂肪アルコールポリグリコールエステル、アルキルポリグリコールエーテルスルフェート、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、アルカンスルホン酸及びその塩、アルキルフェニルスルホン酸及びその塩、並びにアルキルフェノールポリグリコールエーテルスルフェートである。
【0027】
本方法の範囲で使用可能な顔料分散剤は式(II)
P−Xm (II)
の化合物であり、式中、
PはR及びRが同一であり、水素原子又はメチル基である式(I)の直鎖キナクリドンのm価基であり、
Xは式(III)
−COOM (III)
の基又は式(IV)
SOM (IV)
の基であり、式中、
Mは水素イオンHもしくはr価金属カチオンの等価物Mr+/r(rはこの場合には数1、2及び3の1個に対応し、例えばLi1+、Na1+、K1+、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Mn2+、Cu2+、Ni2+、Co2+、Zn2+、Fe2+、Al3+、Cr3+又はFe3+である)、又はアンモニウムイオンもしくはアルキルアンモニウムイオンであり、
Xはフタルイミドメチレン基又はスルホンアミド基である。
【0028】
粗混晶顔料、混晶プレ顔料又は混晶顔料単位重量当たり合計0.1〜20重量%、好ましくは3〜10重量%の界面活性剤及び/又は顔料分散剤を加えると好都合である。
【0029】
製法の1段階以上で使用可能な好ましい有機溶剤はアルカノール(特にエタノール、プロパノール、ブタノール及びペンタノール)、脂肪族カルボキサミド(特にホルムアミド又はジメチルホルムアミド)、環状カルボキサミド(特にN−メチルピロリドン)、芳香族炭化水素(例えばトルエン、キシレン又はエチルベンゼン)、及び芳香族塩素化炭化水素(例えばクロロベンゼン又はo−ジクロロベンゼン)である。
【0030】
US−A3,160,510の情報によると、キナクリドン混晶顔料(非混合物)は非置換キナクリドンが本発明の場合よりも著しく低い割合で存在する場合にしか得られないので、高温加水分解の結果として純混晶顔料が得られることは驚くべきことであり、予測できなかった。更に、US−A4,099,980の情報によると、上記組成物における閉環混合物のソルボリシスは非置換キナクリドンのγ相で混晶顔料を生じるが、本発明の方法によると、形成される混晶顔料はβ相で存在する。
【0031】
本発明により獲得可能な混晶顔料は優れた彩色性と流動性、特に高い凝集安定性、易分散性、良好な光沢性及び高い色強度をもつ。
【0032】
例えばEP−A−2−247 576、EP 0 822 460又はEP 0 827 039に記載されているような従来公知の混晶に比較して、本発明のキナクリドン混晶を使用すると、トナーにおける彩色性が著しく改善される。所与顔料濃度でトナーはより高い色強度とより高い透明度を示し、色相が美しい。バインダー系に殆ど静電効果を与えないので、例えば電荷制御剤により容易に所望摩擦電荷に微調整することができる。
【0033】
更に、環境にやさしい製法で着色剤を製造できるので、カラートナーにより好ましい総合環境収支が得られる。
【0034】
静電写真トナー及び現像剤に加え、本発明の混晶は粉末及び塗料材料、特に例えば金属、木材、繊維材料、紙又はゴムから製造した物品の表面を被覆するために使用されるような摩擦電気又は動電気的に吹付ける粉末塗料材料で着色剤として使用することもできる。粉末塗料又は粉末は一般に下記2種の方法の一方によりその静電荷を得る。
a)コロナ法の場合には、粉末塗料材料又は粉末を帯電コロナに通して案内し、その工程で帯電させる。
b)摩擦電気又は動電気法の場合には、摩擦電気の原理を利用する。
【0035】
使用する典型的な粉末塗料樹脂はエポキシ樹脂、カルボキシル及びヒドロキシル含有ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂並びにアクリル樹脂であり、慣用硬化剤を併用する。樹脂を併用してもよい。例えば、エポキシ樹脂はカルボキシル及びヒドロキシル含有ポリエステル樹脂と併用することが多い。
【0036】
更に、着色剤の摩擦電気効果の改善の結果、着色(顔料入り)エレクトレット材料の場合にはエレクトレット特性が改善されると考えられ、典型的なエレクトレット材料はポリオレフィン、ハロゲン化ポリオレフィン、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン又はフルオロポリマー(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン及び過フッ素化エチレン及びプロピレン)、又はポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルケトン、ポリアリーレンスルフィド(特にポリフェニレンスルフィド)、ポリアセタール、セルロースエステル、ポリアルキレンテレフタレート及びその混合物をベースとする。エレクトレット材料は多数の利用分野があり、コロナ帯電又は摩擦電気帯電によりその電荷を獲得することができる(G.M.Sessler,“Electrets”,Topics in Applied Physics,Vol 33,Springer Verlag,NewYork,Heidelberg,第2版,1987参照)。
【0037】
更に、着色剤の摩擦電気効果の改善の結果、静電法により分離する着色(顔料入り)ポリマーの分離性が改善されると考えられる(Y.Higashiyau,J.of Electrostatics,30,203〜212頁,1993)。従って、顔料の固有摩擦電気効果はプラスチックの内部着色に重要である。固有摩擦電気効果は例えば紡糸工程、フィルム延伸工程又は他の成形工程等の強い摩擦接触を伴う工程又は処理段階でも重要である。
【0038】
本発明の混晶は他の顔料と混合することにより彩色シェーディングしてもよい。
【0039】
電子写真用カラートナー、摩擦電気吹付粉末塗料材料又はインクジェットインクに関連して実施することが多い作業の1つとして、色相をシェーディングし、特定用途の要件に合わせるという作業がある。この目的には別の有機有色顔料、無機顔料及び染料が特に適している。
【0040】
色相のシェーディングには、混晶の0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜25重量%、特に好ましくは0.1〜15重量%の濃度で別の有機有色顔料をキナクリドン混晶と混合使用することが好ましい。この場合、別の有機有色顔料はアゾ顔料又は多環式顔料の群から選択することができる。
【0041】
特に好ましい態様では、青みがかったマゼンタのキナクリドン混晶を例えばP.R.146、P.R.207、P.R.209、P.R.186、P.R.48等の黄色系又はカーマイン色顔料種で2成分混合物の方式でシェーディングすることができる。複数成分の混合物も利用できる。例えばP.O.62、P.O.36、P.O.34、P.O.13、P.O.43もしくはP.O.5等のオレンジ顔料又はP.Y.12、13、17、83、155、180、185もしくは97等の黄色顔料を使用すると、比較的広い色相段階が可能である。
【0042】
混合物はプレスケーキ、噴霧乾燥プレスケーキ又はマスターバッチを混合し、固体又は液体形態のキャリヤー材料(水性及び非水性インク)の存在下に分散させ(押出、混練、ロールミル法、ビーズミル、Ultra−turrax)、キャリヤー材料の存在下にフラッシュすることにより粉末形態で製造することができる。
【0043】
着色剤を高い割合の水又は溶剤(>5%)と併用する場合には、高温減圧下に混合してもよい。
【0044】
明度を増し、場合により同時に色相をシェーディングするためには有機染料との混合物が特に適している。このような染料の好ましい例は直接、反応及び酸性染料等の水溶性染料と、溶剤染料、分散染料及びバット染料等の溶剤可溶性染料である。特定例としてはC.I.Reactive Yellow 37、Acid Yellow 23、Reactive Red 23、180、Acid Red 52、Reactive Blue 19、21、Acid Blue 9、Direct Blue 199、Solvent Yellow 14、16、25、56、64、79、81、82、83:1、93、98、133、162、174、Solvent Red 8、19、24、49、89、90、91、109、118、119、122、127、135、160、195、212、215、Solvent Blue 44、45、Solvent Orange 60、63、Disperse Yellow 64、Vat Red 41を挙げることができる。
【0045】
例えば贋造防止トナーを製造するためには、混晶の0.0001〜30重量%、好ましくは0.001〜15重量%、特に好ましくは0.001〜5重量%の濃度の蛍光性染料及び顔料(例えばLuminol(登録商標)(Riedel−de Haen))を使用することも可能である。
【0046】
淡色化するためには混合物中にTiOやBaSO等の無機顔料を使用する。パール光沢顔料、Fe顔料(Paliocrom(登録商標))及び例えば視角により異なる色で知覚されるコレステリックポリマーをベースとする顔料等の効能顔料とキナクリドン混晶の混合物も利用できる。
【0047】
本発明により使用する混晶は、良好な性能帯電性を達成するために正又は負制御を提供する多数の電荷制御剤と併用することもできる。あるいは、正電荷制御剤と負電荷制御剤を同時に使用してもよい。
【0048】
利用可能な電荷制御剤の例は、トリフェニルメタン、アンモニウム及びインモニウム化合物、イミニウム化合物、フッ素化アンモニウム及びフッ素化インモニウム化合物、ビスカチオン酸アミド、ポリマーアンモニウム化合物、ジアリルアンモニウム化合物、アリールスルフィド誘導体、フェノール誘導体、ホスホニウム化合物及びフッ素化ホスホニウム化合物、カリックス(n)アレーン、環状結合オリゴ糖(シクロデキストリン)及びその誘導体、特にホウ素エステル誘導体、インターポリ電解質錯体(IPEC)、ポリエステル塩、金属錯化合物、特にサリチル酸−金属及びサリチル酸−非金属錯体、α−ヒドロキシカルボン酸−金属及び−非金属錯体、ベンズイミダゾロン、並びにアジン、チアジンもしくはオキサジンであり、カラーインデックスに顔料、溶剤染料、塩基性染料もしくは酸性染料として記載されている。
【0049】
単独又は相互に組み合わせて本発明の混晶顔料と併用可能な電荷制御剤の例はトリアリールメタン誘導体(例えばカラーインデックスPigment Blue 1、1:2、2、3、8、9、9:1、10、10:1、11、12、14、18、19、24、53、56、57、58、59、61、62、67又は例えばカラーインデックスSolvent Blue 2、3、4、5、6、23、43、54、66、71、72、81、124、125)や、熱安定性と加工性の点で適切であるという条件でカラーインデックスにAcid Blue及びBasic Dyeとして記載されているトリアリールメタン化合物(例えばカラーインデックスBasic Blue 1、2、5、7、8、11、15、18、20、23、26、36、55、56、77、81、83、88、89、カラーインデックスBasic Green 1、3、4、9、10)であり、カラーインデックスSolvent Blue 125、66及び124が特に適している。
【0050】
その高度結晶質硫酸塩又はトリクロロトリフェニルメチルテトラクロロアルミン酸塩の形態のカラーインデックスSolvent Blue 124が特に適切である。
【0051】
CAS番号84179−66−8(クロムアゾ錯体)、115706−73−5(鉄アゾ錯体)、31714−55−3(クロムアゾ錯体)、84030−55−7(クロムサリチル酸錯体)、42405−40−3(クロムサリチル酸錯体)の金属錯体、第4級アンモニウム化合物CAS番号116810−46−9、アルミニウムアゾ錯体染料、金属カルボキシレート及びスルホネートも利用できる。
【0052】
エレクトレット繊維の製造に特に適するトリフェニルメタン系電荷制御剤の例はDE−A−1 919 724及びDE−A−1 644 619に記載されている化合物である。
【0053】
US−A−5,051,585に記載されているようなトリフェニルメタン、特に式(2):
【0054】
【化3】
Figure 0004607271
(式中、R及びRはフェニルアミノ基であり、Rはm−メチルフェニルアミノ基であり、R〜R10基はいずれも水素である)のトリフェニルメタンが特に有利である。
【0055】
US−A−5,015,676に記載されているようなアンモニウム及びインモニウム化合物と、US−A−5,069,994に記載されているようなフッ素化アンモニウム及びインモニウム化合物、特に式(3):
【0056】
【化4】
Figure 0004607271
(式中、R13は炭素原子数5〜11の過フッ素化アルキルであり、
22、R33及びR43は同一又は異なり、炭素原子数1〜5、好ましくは1〜2のアルキルであり、
は理論当量のアニオン、好ましくはテトラフルオロ硼酸又はテトラフェニル硼酸アニオンである)の化合物も利用できる。
【0057】
WO91/10172に記載されているようなビスカチオン酸アミド、特に式(4):
【0058】
【化5】
Figure 0004607271
(式中、R14、R24及びR34は同一又は異なり、炭素原子数1〜5のアルキル基、好ましくはメチルであり、
nは2〜5の整数であり、
は化学量論当量のアニオン、好ましくはテトラフェニル硼酸アニオンである)の化合物も利用できる。
【0059】
DE−A−4 142 541に記載されているようなジアルキルアンモニウム化合物、特に式(5):
【0060】
【化6】
Figure 0004607271
(式中、R15及びR25は同一又は異なり、炭素原子数1〜5、好ましくは1又は2のアルキル基、好ましくはメチル基であり、
は化学量論当量のアニオン、好ましくはテトラフェニル硼酸アニオンである)の化合物や、DE−A−4 029 652又はDE−A−4 103 610に記載されているような式(6):
【0061】
【化7】
Figure 0004607271
(式中、nは5000〜500,000g/molの分子量、好ましくは40,000〜400,000g/molの分子量に対応する値をもつ)から獲得可能なポリマーアンモニウム化合物も利用可能できる。
【0062】
DE−A−4 031 705に記載されているようなアリールスルフィド誘導体、特に式(7):
【0063】
【化8】
Figure 0004607271
(式中、R17、R27、R37及びR47は同一又は異なり、炭素原子数1〜5、好ましくは2又は3のアルキル基であり、
57は2価基−S−、−S−S−、−SO−及び−SO−の1種である)の化合物も利用できる。
【0064】
例えば、R17〜R47はプロピル基であり、R57は−S−S−基である。
【0065】
EP−A−0 258 651に記載されているようなフェノール誘導体、特に式(8):
【0066】
【化9】
Figure 0004607271
(式中、R18及びR38は炭素原子数1〜5、好ましくは1〜3のアルキル又はアルケニル基であり、
28及びR48は水素又は炭素原子数1〜3のアルキル、好ましくはメチルである)の化合物も利用できる。
【0067】
US−A−5 021 473及びUS−A−5 147 748に記載されているようなホスホニウム化合物及びフッ素化ホスホニウム化合物も利用できる。
【0068】
EP−A−0 385 580、EP−A−0 516 434及びAngew.Chemie(1993),195,1258に記載されているようなカリックス(n)アレーンも利用できる。
【0069】
更に、式(14):
【0070】
【化10】
Figure 0004607271
(式中、Mは2価中心金属原子、好ましくはクロム、アルミニウム、鉄、ホウ素又は亜鉛原子であり、
114及びR214は炭素原子数1〜8、好ましくは3〜6の同一又は異なる直鎖又は分枝鎖アルキル基、例えば第3級ブチルである)の金属錯化合物(例えばクロム−、コバルト−、鉄−、亜鉛−もしくはアルミニウム−アゾ錯体又はクロム−、コバルト−、鉄−、亜鉛−もしくはアルミニウム−サリチル酸もしくは硼酸錯体)も利用できる。
【0071】
EP−A−0 347 695に記載されているようなベンズイミダゾロンも利用できる。
【0072】
DE−A−4 418 842に記載されているような環状結合オリゴ糖、特に式(16):
【0073】
【化11】
Figure 0004607271
(式中、n16は3〜100の数であり、R116及びR216はOH、OR316であり、R316は置換又は非置換C−C18アルキル、C−C12アリール又はトシルであり、X16はCHOH又はCHCOR316である)の化合物も利用できる。利用可能な例としては、
16=6、R116及びR216=OH、X16=CHOH
16=7、R116及びR216=OH、X16=CHOH
16=8、R116及びR216=OH、X16=CHOH
が挙げられる。
【0074】
他の利用可能な化合物はアニオン成分が各成分a)、b)及びc)と所望によりd)と所望によりe)の反応生成物から構成されるポリエステルであり、カチオン成分が水素原子又は金属カチオンであるDE−A−4 332 170に記載されているようなポリマー塩であり、ここで、
a)はジカルボン酸又はジカルボン酸の反応性誘導体であり、スルホ基を含まず、
b)はヒドロキシル、カルボキシル又はヒドロキシルとカルボキシルを官能基とする2官能性芳香族、脂肪族又は脂環式スルホ化合物であり、
c)は脂肪族、脂環式もしくは芳香族ジオール、ポリエーテルジオール又はポリカーボネートジオールであり、
d)はヒドロキシル、カルボキシル又はヒドロキシルとカルボキシルを官能基とする多官能性化合物(官能価>2)であり、
e)はモノカルボン酸である。
【0075】
例えばシクロデキストリン又はシクロデキストリン誘導体を式:
【0076】
【化12】
Figure 0004607271
(式中、R及びRはアルキル、好ましくはC−Cアルキルである)の化合物と反応させることにより獲得可能なDE−A−1 971 1260に記載されているようなシクロオリゴ糖化合物も利用できる。
【0077】
例えばDE−A−197 32 995に記載されているようなインターポリ電解質錯体も利用できる。特に適当なこのような化合物は0.9:1.1〜1.1:0.9のポリマーカチオン基対ポリマーアニオン基モル比を特徴とする化合物である。
【0078】
特に液体トナー(Handbook of Imaging Materials,1991,Marcel Dekker,Inc.,第6章,Liquid Toner Technology)でキナクリドン混晶を使用する場合に利用可能な別の化合物は界面活性イオン性化合物と金属石鹸である。
【0079】
バリウムペトロネート、カルシウムペトロネート、バリウムジノニルナフタレンスルホネート(塩基性及び中性)、カルシウムジノニルスルホネート又はナトリウムドデシルベンゼンスルホネート等のアルキル化アリールスルホネートや、ポリイソブチレンスクシンイミド(Chevron’s Oloa 1200)が特に適切である。
【0080】
大豆レシチンやN−ビニルピロリドンポリマーも利用できる。
【0081】
飽和及び不飽和置換基のリン酸化モノ及びジグリセリドのナトリウム塩、A:メチルp−トルエンスルホネートで第4級化した2−(N,N)−ジメチルアミノエチルメタクリレートのポリマーとB:ポリ−2−エチルヘキシルメタクリレートのABジブロックコポリマーも利用できる。
【0082】
特に液体トナーでは2価及び3価カルボキシレート、特にアルミニウムトリステアレート、バリウムステアレート、クロムステアレート、マグネシウムオクトエート、カルシウムステアレート、鉄ナフタライト及び亜鉛ナフタライトも利用できる。
【0083】
EP0 636 945 A1に記載されているようなキレート化電荷制御剤、EP 0 778 501 A1に記載されているような金属(イオン)化合物、JA 9(1997)−106107に記載されているようなリン酸金属塩、カラーインデックス番号C.I.Solvent Black 5、5:1、5:2、7、31及び50、C.I.Pigment Black 1、C.I.Basic Red 2並びにC.I.Basic Black 1及び2のアジンも利用できる。
【0084】
キナクリドン混晶と電荷制御剤の配合は混晶製造中、仕上げ操作中に物理的混合により実施してもよいし、混晶顔料を表面に適宜塗布してもよい(顔料コーティング)。バインダーをキナクリドン混晶顔料と電荷制御剤の存在下に重合する重合トナーの場合には両成分を加えると有利であり、炭化水素等の高沸点不活性溶剤中で液体トナーの製造に使用することもできる。
【0085】
従って、本発明はトナーバインダーと、シェーディングしてもしなくてもよい混晶顔料0.1〜60重量%、好ましくは0.5〜20重量%と、トリフェニルメタン、アンモニウム及びインモニウム化合物、フッ素化アンモニウム及びインモニウム化合物、ビスカチオン酸アミド、ポリマーアンモニウム化合物、ジアリルアンモニウム化合物、アリールスルフィド誘導体、フェノール誘導体、ホスホニウム化合物及びフッ素化ホスホニウム化合物、カリックス(n)アレーン、シクロデキストリン、ポリエステル塩、金属錯化合物、シクロオリゴ糖−ホウ素錯体、インターポリ電解質錯体、ベンズイミダゾロン、アジン、チアジン又はオキサジンの類からの電荷制御剤0〜20重量%、好ましくは0.1〜5重量%(各場合の含量はトナー又は現像剤の総重量に基づく)を含む電子写真用トナー又は現像剤も提供する。
【0086】
更に、動物、植物もしくは鉱物起源のロウ、合成ロウ又はその混合物等の付加成分をトナーに加えてもよい。ロウは20℃で混練可能であり、固まりから硬質脆性、粗結晶から微結晶及び半透明から不透明の非ガラス様物質であるとみなされる。更に、トナー中の混晶顔料に光安定剤を加えてもよい。その後、TiOや高分散シリカ等のフリーフロー剤をトナーに加えてもよい。
【0087】
ほぼ無色の化合物を電荷制御剤として含む電子写真用トナー又は現像剤が特に好ましい。電荷制御剤は湿性プレスケーキ、マスターバッチ又は粉末形態の顔料に加えることができる。上記式(3)の化合物、R15及びR25が各々メチルであり、Aがテトラフェニル硼酸アニオンである上記式(5)の化合物、R15及びR25が各々メチルであり、Aがテトラフェニル硼酸アニオンであり、nが5000〜500,000g/molの分子量に対応する値をもつ上記式(6)の化合物、上記式(7)の化合物、上記式(14)の化合物又はポリエステルをアニオン成分とする上記ポリマーとの混合物が好ましい。
【0088】
本発明は更に、エポキシ、カルボキシル又はヒドロキシル基を含むアクリル樹脂又はポリエステル樹脂又はこのような樹脂の組み合わせと、シェーディングしてもしなくてもよい混晶顔料0.1〜60重量%、好ましくは0.5〜20重量%と、電子写真用トナーについて上記に挙げた好ましい化合物及び類から選択される電荷制御剤0〜20重量%、好ましくは0.1〜5重量%(各場合の含量は粉末又は粉末塗料材料の総重量に基づく)を含む粉末又は粉末塗料材料も提供する。
【0089】
本発明により使用するキナクリドン混晶顔料はトナー(液体又は乾燥)、現像剤、粉末塗料材料、エレクトレット材料又は静電分離用ポリマーの各々のバインダーに混合物全体を基にして0.1〜60重量%、好ましくは0.5〜20重量%、特に好ましくは0.1〜5.0重量%の濃度で例えば押出又は混練により均質添加するか、又はバインダーの重合中に添加すると好都合である。この点では、混晶顔料と上記電荷制御剤は乾燥粉砕粉末、分散液又は懸濁液の形態で例えば有機及び/又は無機溶剤、(例えばフラッシュ法に使用可能な)プレスケーキ、後述するような噴霧乾燥プレスケーキ、マスターバッチ、製剤、既製ペーストに加えてもよいし、例えば珪藻土、TiO、Al等の適当なキャリヤーに加える化合物として加えてもよいし、水溶液又は非水溶液から加えてもよいし、何らかの他の形態で加えてもよい。プレスケーキ又はマスターバッチ中の混晶顔料濃度は通常は5〜70重量%、好ましくは20〜50重量%である。更に、混晶顔料は高度に濃縮したプレスケーキ、特に噴霧乾燥プレスケーキとして使用してもよく、その場合には、顔料濃度は25〜95重量%、好ましくは50〜90重量%である。噴霧乾燥プレスケーキは常法により製造することができる。
【0090】
本発明の顔料を均質添加する電子写真用トナー又は粉末塗料の静電荷のレベルは予測することができず、約20℃及び50%相対大気湿度で同一条件(同一分散時間、同一粒度分布、同一粒子形態)下に標準試験系で測定される。トナーの静電帯電はキャリヤー即ち標準化摩擦パートナー(キャリヤー97重量部に対してトナー3重量部)でロールベッド(150rpm)上で流動化することにより実施される。その後、慣用q/m測定装置で静電帯電を測定する(J.H.Dessauer,H.E.Clark,“Xerography and related Processes”,Focal Press,N.Y.,1965,289頁;J.F.Hughes,“Electrostatic Powder Coating”,Research Studies Press Ltd.Letchworth,Hertfordshire,England,1984,第2章)。
【0091】
粉末又は粉末塗料材料の摩擦電気吹付は標準吹付管と星形内部ロッドを備える吹付装置を3バールの噴霧圧で最大粉末スループットで使用して実施する。この目的には、吹付けようとする物品を吹付室に吊り下げ、吹付装置をそれ以上移動せずに約20cmの距離から前方から直接吹付ける。その後、Intec(Dortmund)製品「粉末の摩擦電荷測定装置」を使用して各吹付粉末の電荷を測定する。測定を実施するためには、吹付装置から噴射する粉末の霧の中に測定装置のアンテナを直接保持する。粉末塗料材料又は粉末の静電荷からの電流強度はμAで表示される。その後、吹付けて付着した粉末塗料材料の示差計量により付着率(%)を決定する
トナーバインダー系中のキナクリドン混晶顔料の透明度を次のように調べる。
顔料入り試験トナー30重量部をディソルバーで撹拌し(5000rpmで5分間)、(各トナー樹脂15重量部と酢酸エチル85重量部から構成される)ベースワニス70重量部に溶かす。
【0092】
こうして製造した試験トナーワニスを手動コーターで適当な紙(例えば凸版印刷紙)にナイフ塗りし、同様にして製造した標準顔料入りワニスと比較する。コーターバーに利用可能な寸法は例えばKバーN3(=24μm塗膜厚さ)である。透明度をより良好に測定するためには、紙に黒い線を印刷し、DIN 55 988に従ってdL値で表した透明度の差を測定するか、又はPigmentsMarketing,Clariant GmbH“Visuelle und Farbmetrische Bewertung von Pigmeten”[顔料の目視及び比色評価],第3版,1996(No.1/1)の試験手順に従って評価する。
【0093】
キナクリドン混晶顔料は水性(マイクロエマルションインクを含む)及び非水性(「溶剤型」)インクジェットインク並びにホットメルト法により用いるこれらのインクジェットインクで着色剤として利用できることも判明した。
【0094】
マイクロエマルションインクは有機溶剤と、水と、所望により付加ヒドロトロープ物質(界面メディエーター)をベースとする。非水性インクは主に有機溶剤と、所望によりヒドロトロープ物質を含む。
【0095】
ホットメルトインクは、室温では固体であるが、加熱すると液化するロウ、脂肪酸、脂肪アルコール又はスルホンアミドを主にベースとし、好ましい融点範囲は約60℃〜約140℃である。
【0096】
本発明は更にロウ20〜90重量%と、キナクリドン混晶顔料1〜10重量%から主に構成されるホットメルトインクジェットインクも提供する。(「着色剤ディソルバー」としての)付加ポリマー0〜20重量%と、分散助剤0〜5重量%と、粘度調節剤0〜20重量%と、可塑剤0〜20重量%と、粘着添加剤0〜10重量%と、(例えばロウの結晶化を防止する)透明度安定剤0〜10重量%と、酸化防止剤0〜2重量%も加えてもよい。典型的添加剤及び助剤は例えばUS−A 5,560,760に記載されている。
【0097】
本発明は更にキナクリドン混晶顔料の1種以上を含むインクジェット記録液を提供する。
【0098】
最終記録液は一般に乾量で計算した場合に合計0.5〜15重量%、好ましくは1.5〜8重量%のキナクリドン混晶顔料を含む。
【0099】
マイクロエマルションインクはキナクリドン混晶顔料を0.5〜15重量%、好ましくは1.5〜8重量%と、水5〜99重量%と、有機溶剤及び/又はヒドロトロープ化合物0.5〜94.5重量%を含む。
【0100】
「溶剤型」インクジェットインクはキナクリドン混晶顔料0.5〜15重量%と、有機溶剤及び/又はヒドロトロープ化合物85〜94.5重量%を含むことが好ましい。
【0101】
記録液を製造するために使用する水は蒸留水又は脱イオン水として使用することが好ましい。
【0102】
記録液中に存在する溶剤は有機溶剤又はこのような溶剤の混合物を含むことができる。利用可能な溶剤の例は1価又は多価アルコール、そのエーテル及びエステル(例えばアルカノール、特に炭素原子数1〜4のもの、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール及びイソブタノール)、2又は3価アルコール、特に炭素原子数2〜5のもの(例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセロール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール)、多価アルコールの低級アルキルエーテル(例えばエチレングリコールモノメチル、モノエチル又はモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチル又はモノエチルエーテル)、ケトン及びケトンアルコール(例えばアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルペンチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン及びジアセトンアルコール)、アミド(例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド及びN−メチルピロリドン)、トルエン及びn−ヘキサンである。
【0103】
溶剤と兼用してもよいヒドロトロープ化合物としては例えばホルムアミド、尿素、テトラメチル尿素、ε−カプロラクタム、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ブチルグリコール、メチルセルロース、グリセロール、N−メチルピロリドン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、チオジグリコール、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸Na、トルエンスルホン酸Na、クメンスルホン酸Na、ドデシルスルホン酸Na、安息香酸Na、サリチル酸Na又はブチルモノグリコール硫酸Naが挙げられる。
【0104】
本発明の記録液は更に他の慣用添加剤を加えてもよく、例えば防腐剤、カチオン、アニオン又は非イオン界面活性物質(界面活性剤及び湿潤剤)、及び粘度調節剤(例えば皮膜形成剤及び/又は付着及び耐摩耗性を増加するためのバインダーとしてのポリビニルアルコール、セルロース誘導体又は水溶性天然もしくは合成樹脂)が挙げられる。
【0105】
例えばエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン又はジイソプロピルアミン等のアミンは主に記録液のpHを増すように機能する。これらのアミンは通常、0〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%の割合で記録液に加える。
【0106】
本発明のインクジェットインクは粉末、水性もしくは非水性製剤、懸濁液又はプレスケーキの形態のキナクリドン混晶顔料をマイクロエマルション媒体又は非水性媒体又はホットメルトインクジェットインク製造用ロウに分散することにより製造することができる。プレスケーキは高度に濃縮したプレスケーキ、特に噴霧乾燥プレスケーキでもよい。
【0107】
更に、キナクリドン混晶顔料は減法及び加法色生成の両者のカラーフィルター用着色剤としても利用できる(P.Gregory “Topics in Applied Chemistry: High Technology Application of Organic Colorants”Plenum Press,New York 1991,15〜25頁)。
【0108】
下記実施例中、部及び百分率は重量に基づく。
【0109】
合成例1
85.0%Pを含むポリリン酸392部を圧力容器に配量する。次に2,5−ジアニリノテレフタル酸70.5部と2,5−ジ−(4−トルイジノ)テレフタル酸7.8部を80〜90℃で撹拌下に導入し、混合物を125℃に1時間加熱すると、この間に閉環が生じてキナクリドンを形成する。次に、反応混合物を第2の圧力容器に配量し、加圧下に撹拌しながら140℃で30%濃度リン酸1762部の混合物を加えて加水分解する。加水分解中に温度は155℃まで上昇する。混合物を155℃で0.5時間撹拌する。次に60℃まで冷却し、混晶顔料を吸引濾別し、中性まで水洗し、80℃で乾燥する。混晶顔料70.2部が得られる。スペクトルは混晶顔料のスペクトルである。このスペクトルは13.73°(2θ)の反射が追加されている点で非置換β相キナクリドンのスペクトルと異なる。11.05及び25.31°(2θ)における2,9−ジメチルキナクリドンの典型的反射は検出できない。
【0110】
合成例2
合成例1に従って製造した混晶顔料9部と式(II)の顔料分散剤1部を機械的に混合する。この式(II)においてPは直鎖非置換キナクリドンの基であり、Xは式−SO−NH−(CH−N(Cの基である。
【0111】
合成例3
85.0%Pを含むポリリン酸382部を圧力容器に配量する。次に2,5−ジアニリノテレフタル酸64.9部と2,5−ジ−(4−トルイジノ)テレフタル酸11.5部を80〜90℃で撹拌下に導入し、混合物を125℃に1時間加熱すると、この間に閉環が生じてキナクリドンを形成する。次に、反応混合物を第2の圧力容器に配量し、加圧下に撹拌しながら140℃で30%濃度リン酸1721部の混合物を加えて加水分解する。加水分解中に温度は155℃まで上昇する。混合物を155℃で0.5時間撹拌する。次に60℃まで冷却し、混晶顔料を吸引濾別し、中性まで水洗し、80℃で乾燥する。混晶顔料68.6部が得られる。スペクトルは混晶顔料のスペクトルである。2,9−ジメチルキナクリドンの典型的反射は検出できない。
【0112】
合成例4
合成例3の手順を繰り返し、混晶顔料68.6部をイソブタノールで仕上げ処理する。即ち混晶顔料を水411.6部及び100%イソブタノール411.6部と混合し、混合物を150℃で5時間撹拌した後、イソブタノールを留去する。
静電特性
【0113】
適用例1
粉末又は対応量のプレスケーキとしての合成例1からの混晶顔料5部を混練装置で30分間かけてトナーバインダー(ビスフェノールAをベースとするポリエステル、Almacryl(登録商標)T500)95部に均質配合する。次に、生成物を汎用実験室ミルで粉砕し、遠心分級機で分級する。所望粒子フラクション(4〜25μm)を粒度50〜200μmのシリコーン被覆フェライト粒子(嵩密度2.75g/cm)(Powder Techn.製品FBM 96−100)から構成されるキャリヤーで励起する。
【0114】
測定は慣用q/m測定装置で実施する。トナーを吹き出す際にキャリヤーが連行されないようにするために、メッシュサイズ25μmをもつ篩を使用する。測定は約50%の相対大気湿度で実施する。励起時間の関数として、下記q/m値[μC/g]が測定される。
【0115】
【表1】
Figure 0004607271
【0116】
適用例2〜8(表)
適用例1と同様にトナーを製造して測定する。全適用例で乾量として計算した混晶顔料の割合は5%である。プレスケーキ(適用例2及び3)とマスターバッチ(適用例7)における顔料濃度は各場合とも30%である。
【0117】
適用例4、5及び6においてトナー中の電荷制御剤の量は各場合とも1%であり、トナーバインダーの割合は94%である。
【0118】
【表2】
Figure 0004607271
電荷制御剤A:
【0119】
【化13】
Figure 0004607271
23,R33,R43=C−Cアルキル
13=C−C11ペルフルオロアルキル。
電荷制御剤B:
【0120】
【化14】
Figure 0004607271
電荷制御剤C:アルキルCr−サリチル酸(Bontron(登録商標)E84,Orient Chemicals)。
【0121】
適用例から明らかなように、本発明により使用するキナクリドン混晶顔料は電荷制御剤に対して非常に良好な適合性を示す。このため、技術装置要件に従って摩擦電気帯電を微調整することができる。少量(1%)の電荷制御剤でも安定的に長期帯電できる。
透明度:
適用例1からのトナーの透明度を測定し(24μm層厚)、EP−A−0 247 576の実施例3の混晶顔料を着色剤として含む以外は同様のトナーの透明度と比較した。本発明の試験トナーは3〜4ポイント高い透明度(=著しく高い透明度)と、色相の青シフトと、より高い色強度を示した。
水性及び非水性インクジェットインク:
【0122】
実施例1
コポリマーに激しく混練することにより均質顔料分散液とした塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー(例えばWacker製品Vinol(登録商標)15/45又はHuls製品Vilith(登録商標)AS42)をベースとする合成例1からの混晶顔料の微粉砕50%顔料製剤10部をディソルバーで撹拌しながらメチルイソブチルケトン80部と1,2−プロピレングリコール10部の混合物に加える。
【0123】
下記組成:
混晶顔料 5部
塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー 5部
1,2−プロピレングリコール 10部
メチルイソブチルケトン 80部
をもつインクジェットインクが得られる。
【0124】
実施例2
40%超微細水性顔料製剤形態の合成例2からの顔料製剤5部を撹拌下(櫂形撹拌機又はディソルバー)にまず脱イオン水75部、次いでMowilith(登録商標)DM 760(アクリレート分散液)6部、エタノール2部、1,2−プロピレングリコール5部及びMergal(登録商標)K7 0.2部と混合する。
【0125】
下記組成:
合成例2からの顔料製剤 5部
Mowilith DM 760(アクリレート分散液) 6部
エタノール 2部
1,2−プロピレングリコール 5部
Mergal K7 0.2部
脱イオン水 81.8部
をもつインクジェットインクが得られる。
【0126】
実施例3
40重量%超微細水性顔料製剤形態の合成例3からの混晶顔料5部を撹拌下にまず脱イオン水80部、次いでLuviskol(登録商標)K30(ポリビニルピロリドン、BASF)4部、1,2−プロピレングリコール5部及びMergal(登録商標)K7 0.2部と混合する。
【0127】
下記組成:
混晶顔料 5部
Luviskol K30(ポリビニルピロリドン) 4部
1,2−プロピレングリコール 5部
Mergal K7 0.2部
脱イオン水 85.8部
をもつインクジェットインクが得られる。

Claims (8)

  1. 電子写真用トナー及び現像剤、粉末塗料材料、並びにインクジェットインクにおける着色剤としての、
    a)式(I):
    Figure 0004607271
    (式中、R及びRは水素原子である)の非置換β相キナクリドン85〜99重量%と、
    b)置換基Rが水素であって、Rがメチル基である式(I)の1種以上の置換キナクリドン1〜15重量%から構成されるキナクリドン系混晶顔料の使用。
  2. 混晶顔料を別の有機有色顔料、無機顔料又は染料でシェーディングする請求項1に記載の使用。
  3. トリフェニルメタン、アンモニウム及びインモニウム化合物、イミニウム化合物、フッ素化アンモニウム及びフッ素化インモニウム化合物、ビスカチオン酸アミド、ポリマーアンモニウム化合物、ジアリルアンモニウム化合物、アリールスルフィド誘導体、フェノール誘導体、ホスホニウム化合物及びフッ素化ホスホニウム化合物、カリックス(n)アレーン、環状結合オリゴ糖及びその誘導体、ホウ素エステル誘導体、インターポリ電解質錯体、ポリエステル塩、金属錯化合物、サリチル酸−金属及びサリチル酸−非金属錯体、α−ヒドロキシカルボン酸−金属及び−非金属錯体、ベンズイミダゾロン、アジン、チアジン又はオキサジンの群から選択される電荷制御剤と混晶顔料を併用する請求項1もしくは2に記載の使用。
  4. 液体トナー又は粉末トナーにおける請求項1から3のいずれか一項に記載の使用。
  5. トナーバインダーと、シェーディングしてもしなくてもよい請求項1から2のいずれか一項に記載の混晶顔料0.1〜60重量%と、トリフェニルメタン、アンモニウム及びインモニウム化合物、フッ素化アンモニウム及びインモニウム化合物、ビスカチオン酸アミド、ポリマーアンモニウム化合物、ジアリルアンモニウム化合物、アリールスルフィド誘導体、フェノール誘導体、ホスホニウム化合物及びフッ素化ホスホニウム化合物、カリックス(n)アレーン、シクロデキストリン、ポリエステル塩、金属錯化合物、シクロオリゴ糖−ホウ素錯体、インターポリ電解質錯体、ベンズイミダゾロン、アジン、チアジン又はオキサジンの類からの電荷制御剤0〜20重量%(各場合の含量はトナー又は現像剤の総重量に基づく)を含む電子写真用トナー又は現像剤。
  6. エポキシ、カルボキシル又はヒドロキシル基を含むアクリル樹脂又はポリエステル樹脂又はこのような樹脂の組み合わせと、シェーディングしてもしなくてもよい請求項1から2のいずれか一項に記載の混晶顔料0.1〜60重量%と、トリフェニルメタン、アンモニウム及びインモニウム化合物、フッ素化アンモニウム及びインモニウム化合物、ビスカチオン酸アミド、ポリマーアンモニウム化合物、ジアリルアンモニウム化合物、アリールスルフィド誘導体、フェノール誘導体、ホスホニウム化合物及びフッ素化ホスホニウム化合物、カリックス(n)アレーン、シクロデキストリン、ポリエステル塩、金属錯化合物、シクロオリゴ糖−ホウ素錯体、インターポリ電解質錯体、ベンズイミダゾロン、アジン、チアジン又はオキサジンの類からの電荷制御剤0〜20重量%(各場合の含量は粉末又は粉末塗料材料の総重量に基づく)を含む粉末又は粉末塗料材料。
  7. 請求項1から2のいずれか一項に記載の混晶顔料0.5〜15重量%を含むインクジェットインク。
  8. ロウ20〜90重量%と、請求項1から2のいずれか一項に記載の混晶顔料1〜10重量%から構成されるホットメルトインクジェットインク。
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