JP4607219B2 - エレベータの安全装置 - Google Patents

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本発明はエレベータの安全装置に関する。
エレベータをメンテナンス要員が保守、点検する際には、作業の安全性を確保することが必要である。一般的には、ホールドアを開けてホールでメンテナンス要員が点検作業を行う。メンテナンス要員は、ホールでかご下のエプロンを外し、各種のメンテナンスを行う。エレベータの運転モードは点検運転モードにされ、かごがメンテナンス要員の所望する高さ位置に停止した状態でメンテナンス作業が行われる。この状態でメンテナンス要員は、各種の機械装置や制御装置等の点検、修理、調整等を行う。
ビルの高層化に伴い、ビルに設置されるエレベータに関しても高速化が進められている。高速エレベータでは、昇降時、かご周りの気流によって発生する空力騒音が問題になっている(例えば非特許文献1参照)。空力騒音を低減させるため、乗りかごの乗降口壁の下部に昇降方向に延在するように延出板を整風カバーとして装着したエレベータ装置が知られている(例えば特許文献1参照)。また、エレベータの高速化に対応するため、乗り場側が平坦で他側が半球状のカプセルを乗りかごの上下にそれぞれ設け、上下のカプセルの間に整風板を取付けた技術も知られている(例えば特許文献2参照)。特許文献2に記載の技術は上下各カプセルの先端部を急峻な形状に改良したものである。頂部及びかご下カプセルを改良した技術は世界最高速のエレベータにも適用されており、乗りかごの走行により生じる空気流の大半をかご横及び背面に逃がすことにより騒音を低減させている(非特許文献2参照)。
狭い昇降路を乗りかごが高速走行する場合、昇降階毎のホールシルとかごシルとにより狭隘部が形成される。この狭隘部を乗りかごが通過する度に空気流が圧縮されて流速が大きくなり、局所的な空力騒音(バフ音)が発生し、乗りかご内の乗客や、乗り場で待機している乗客に対して不快感を与える。大きな騒音は、乗りかごの下部に取付けられた整風カバーの先端部分が昇降路内の狭隘部分に差し掛かった際に発生することが明らかにされている(非特許文献3参照)。乗りかごが狭隘部を通過する時、乗りかご下部の空気の圧力が増加し、かご正面へと回り込む空気の流速が加速して空気の圧力が低下する。淀み圧による圧力増加と増速流に伴う圧力低下とが連続して起こることによって空気の大きな圧力変動が生じる。この空力騒音に対し、上記特許文献2はカプセルを装着することが有効である点を開示する。カプセルからかご正面側へ流れ込む空気の流れが発生し、この流れの存在によって狭隘部を乗りかごが通過する際の増速流の影響が小さくなり、空力騒音が低減する。
ところで、特許文献2に記載の技術では、かご上下のカプセル及びカプセル間の整風板を設け、この整風板に溝を形成し、更に、つり合いおもりを左右に分割し、各つり合いおもりの表面に溝を形成するなど、構造的な改良を行うことが必要になる。この構造的な改良を行うためにはコストを要する。構造的な改良を行うことが昇降路のサイズ上の制約を受ける場合、この改良を適用することができない。エレベータの高速化が進み、快適化がますます要求される現状にあっては、このような構造的な改良だけでは空力騒音を効果的に低減させることができない場合がある。
従来、気流を発生させる装置に関しては、送風機から二次元噴流を噴出させる装置や、シンセティックジェットを利用した装置が知られている。放電プラズマの作用により気流を発生させる気流発生装置も提案されている(特許文献3、4参照)。特許文献3、4に記載の気流発生装置は、放電プラズマによる気流誘起現象により高温下や含塵環境下においても安定して気流を発生させることを可能とし、空気力学的特性の制御などを行えるようにしている。この気流発生装置を翼に設け、誘電体の表面に沿う誘起流によって、翼面上の空気の流れを加速制御する技術も提案されている(例えば非特許文献4〜6参照)。
特許第3100685号明細書 特開2005−162496号公報 特開2007−317656号公報 特開2008−1354号公報 松田寿、外4名、「高速エレベータの空力騒音に関する研究(乗りかご周りの流れに及ぼすエプロン部の影響)」、日本機械学会論文集(B編)、1993年8月、第59巻第564号、pp.2494−2499 中川俊明、外3名、「世界最高速1,010m/minエレベーター」、東芝レビュー、2002年6月、vol.57、No.6、pp.58−63 藤田善昭、外3名、「超高速エレベータの風音低減」、日本機械学会技術講演会、1997年12月、No.97−76 田中元史、外10名、「非平衡プラズマによる気流制御(第1報)−プラズマ誘起噴流による翼面剥離抑制効果−」、日本機械学会 第85期 流体工学部門講演会、2007年11月、No.07−16、ISSN 1348−2882、OS5−1−503 松田寿、外9名、「非平衡プラズマによる気流制御(第2報)−パルス変調制御の効果−」、日本機械学会 第85期 流体工学部門講演会、2007年11月、No.07−16、ISSN 1348−2882、OS5−1−504 松田寿、外9名、「非平衡プラズマによる気流制御(パルス変調制御の効果)」、日本機械学会論文集(B編)、2008年8月、第74巻第744号、No.08−7006
このため、空力騒音を減らすため、乗りかごの整流板ないしはエプロン兼用の整流板にプラズマ発生装置である気流発生装置を設置し、この気流発生装置を活用してかご周りの空気の流れを制御する手法が考えられる。乗りかごが狭隘部を通過する際、エレベータがこの気流発生装置をオンにすることによって、整流板の面に沿うシート状の気流を発生させて、空力騒音を効果的に減らすようにする。
しかしながら、プラズマ放電を用いた気流発生装置を駆動する電圧は高電圧であり、人がこの気流発生装置に触れると感電するおそれがある。かごシルの前端に垂設された整流板ないしエプロンが昇降口に現れた状態では、高電圧を印加された気流発生装置がメンテナンス要員の目前に露出することがあり、好ましくない。
そこで本発明は、上記の課題に鑑み、エレベータの高速運転時に生じる空力騒音を低減させるとともに、保守、点検等の作業時にメンテナンス要員が安全に作業を行うことができるエレベータの安全装置を提供することを目的とする。
このような課題を解決するため、本発明の一態様によれば、昇降路内を昇降するエレベータの乗りかごと、この乗りかごに設けられ、前記乗りかご周辺の気流を整流する整流板と、この整流板に設けられ、放電プラズマの作用により前記乗りかごの前記昇降路側の面に沿ってシート状の気流を発生させるプラズマ発生装置と、前記昇降路および乗り場ホールの間の出入口を開閉するホールドアと、このホールドアに設けられ、前記ホールドアが開いていると開放し、前記ホールドアが閉じると閉成する戸閉確認スイッチと、前記プラズマ発生装置の駆動のオン又はオフを制御し、この戸閉確認スイッチの状態に基づき前記プラズマ発生装置に供給される電源の通電又は遮断を制御する制御装置と、を備え、この制御装置は、前記戸閉確認スイッチが開放状態である場合、前記プラズマ発生装置の電源を遮断することを特徴とするエレベータの安全装置が提供される。
本発明によれば、エレベータが高速運転する際に生じる空力騒音を低減させるとともに、保守、点検等の作業時にメンテナンス要員が安全に作業を行うことができるようになる。例えば乗りかごが昇降路の狭隘部を通過するときに発生する空力騒音を効果的に減らせることができるようになる。また、保守点検時においてメンテナンス要員の感電のおそれがなくなる。
以下、本発明の実施の形態に係るエレベータの安全装置について、図1乃至図11を参照しながら説明する。尚、各図において同一箇所については同一の符号を付すとともに、重複した説明は省略する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るエレベータの安全装置を含むエレベータの構成図である。エレベータ10は建屋の昇降路11を有しこの昇降路11内に、巻上機12から垂下するロープ13の一端が乗りかご14に連結され、他端がカウンタウェイト15に連結されている。各階の乗り場ホール16の出入口37を開閉するホールドア17に対応して乗りかご14にはかごドア18が設けられている。乗りかご14の下部には、作業員が乗り込むための作業台19が形成されている。この作業台19は、床部20の下方に突出するように設けられた箱形のフレーム21と、このフレーム21の下面に固定された作業用床板22とからなる。
この作業用床板22の上にはCPU、ROM及びRAMからなる制御装置23が設けられている。制御装置23と制御盤25との間の信号の送受信は、図示しないテールコードあるいは無線を介して行われている。制御装置23への電力は、制御盤25からテールコードを介して供給されている。乗りかご14には、この電力を蓄える図示しないバッテリと、このバッテリの電力を分配し複数の電力系統へ電力を供給する電力分配器とが設けられている。
制御盤25は、乗りかご14のかご位置や昇降速度の検出、巻上機12の駆動モータに対する速度指令の実行、及び呼び登録処理を行う演算装置である。この演算装置はCPU、ROM及びRAMからなり、CPUがプログラムを実行することによりエレベータ全体の運転制御を行う。制御盤25は、図示しない調速機に装着されたパルスジェネレータから、乗りかご14の昇降距離に比例したパルス数のパルス信号を入力され、これらのパルス列をカウントすることによってかご位置を取得する。制御盤25は、パルス信号を微分演算することにより、乗りかご14の昇降速度を求める。制御盤25は、呼び登録処理を行い、登録された階床に乗りかご14を上下移動させるよう巻上機12へ駆動指令を与える。乗りかご14の側部には、停止階位置を検出するための図示しない着床スイッチも設けられており、制御盤25は、この着床スイッチからの停止階位置情報と、この情報以外の別の条件とを元に総合的な判断を行って戸開する/戸開しないを判断するようにしている。
図2はホールドア17が開閉する出入口37を乗り場ホール16側から見た正面図である。例えば両開き式のホールドア17の上部には戸閉確認スイッチ38が設けられている。戸閉確認スイッチ38は、固定接点と可動接点とからなり、2枚のドアパネルが戸閉したときに閉路するスイッチである。戸閉確認スイッチ38は制御盤25と壁体内部の信号配線により電気的に接続されており、この戸閉確認スイッチ38が閉路している状態を、制御盤25は監視できるようになっている。ホールドア17が閉じている時のみ、エレベータ10の運転回路が閉成されるようになっている。固定接点は、出入口37の上方の壁体に据え付けられたヘッダケース39内の箱体に設けられている。可動接点は、このヘッダケース39に設けられホールドア17の施錠及び解錠を行うロック機構の一部を成すロックレバーに取付けられている。
図1の乗りかご14にはかごドア18を開閉駆動するドア駆動装置が設けられており、ホールドア17及びかごドア18間には、かごドア18へ加えられる駆動力をホールドア17に伝達するための係合装置が設けられている。ホールドア17は、かごドア18からの戸開駆動力を伝達され、あるいはこの駆動力を切り離され、かごドア18の動きに同期して戸開あるいは戸閉動作する。
各階の乗り場ホール16の出入口には、昇降路11側へ突出した乗り場敷居であるホールシル26が設けられている。乗りかご14の床部20の前端にかごシル27が設けられている。敷居受けの前端には整流板28aが垂設されている。整流板28aはエプロン兼用の整流板である。乗りかご14の上部には整流板28bが設けられている。乗りかご14の各階通過時、ホールシル26と、かごシル27とによって狭隘部29が形成される。30はかご室奥行き方向に位置する昇降路壁を表す。
本実施形態に係るエレベータの安全装置は、乗りかご14と、この乗りかご14の下側及び上側に設けられこの乗りかご14周辺の気流を整流するための整流板28a、28bと、それぞれこれらの整流板28a、28bに設けられバリア放電によりシート状プラズマを発生させる2つの気流発生装置1(プラズマ発生装置)と、ホールドア17の戸閉確認スイッチ38と、乗りかご14に設けられた制御装置23とを備える。制御装置23は戸閉確認スイッチ38の状態を監視しており、この制御装置23はホールドア17が戸開したことを検知すると、これらの気流発生装置1への電源供給を強制的に遮断するようにしている。
各気流発生装置1は、整流板28a、28bの乗り場ホール16側の面にそれぞれ取付けられたプラズマ気流発生装置である。気流発生装置1として装置の小型化と可制御性とを考慮して、放電プラズマの作用により気流を発生させる気流発生装置(特許文献3、4参照)が用いられている。各気流発生装置1はセラミックなどの絶縁物を基盤としたモジュール構造を有し、この絶縁物が整流板28a、28bにねじ止めあるいは接着剤で固定されている。各気流発生装置1は、気流発生装置1の長手方向と、かごシル27の延設方向とが平行になるようにして整流板28a、28bに固定されている。
本実施形態に係るエレベータの安全装置では、制御装置23は、これらの気流発生装置1をオンオフ制御する機能と、これらの気流発生装置1へ供給される電力の通電又は遮断を制御する機能とを有する。各気流発生装置1をオンオフ制御する機能は、昇降路11内の高さ方向の複数の位置ごとに各気流発生装置1を動作させるかどうかを示す情報を記憶したメモリテーブルと、このメモリテーブル及び制御盤25からの乗りかご14の現在位置情報に基づき各気流発生装置1の動作のオン又はオフを判断するCPUとによって実現される。具体的には、このメモリテーブルには昇降中の乗りかご14の室内で騒音が発生する昇降路11における高さ方向の複数の位置情報と、各位置において気流発生装置1を動作させるかどうかを示す制御情報とが対応付けられて記憶されている。一例として、狭隘部29の高さ位置や、昇降路壁30の突出物の高さ位置が予め書き込まれている。もう一つの機能である各気流発生装置1への電力の通電又は遮断を制御する機能は、戸閉確認スイッチ38からの信号に基づき、各気流発生装置1に接続された電力系統への電力の供給を調整するCPUによって実現される。
2つの気流発生装置1について図3から図7を参照して更に述べる。図3は気流発生装置1の横断面構造を示す図である。同図には長手方向に直交する面で切断したときの気流発生装置1の断面構造が示されている。気流発生装置1は、誘電体2と、この誘電体2の表面から深さ方向で所定位置に埋設された第1の電極3と、この電極3と誘電体2の幅方向に隣接して配設され、誘電体2内にこの誘電体2の表面から電極3の埋設位置と深さ方向で同じ深さの位置に埋設された第2の電極4と、これらの電極3、4に接続された2本のケーブル5と、これらのケーブル5を介して電極3、4間に電圧を印加する放電用電源6とから構成されている。誘電体2としては、ガラスやポリイミドやゴムなどの電気的絶縁材料が用いられる。電極3、4には一般的な銅板が使用されており、誘電体を含む気流発生装置1自体の厚みが数100μm以下になるようにされている。
これにより、放電用電源6から、電極3、4間に電圧が印加され、電極3、4間の電位差が一定の閾値以上になると、電極3と電極4との間に放電が起こり、電極3、4両付近に気流である誘起流7が発生する。この誘起流7の大きさや向きは、電極3、4に印加する電圧、周波数、電流波形、デューティ比などの電流電圧特性を変化させることで制御可能である。
図4は誘起流7の速度変化の一例を示す図である。電極3、4間に交番電圧又は交流電圧を印加することで、持続的に誘起流7を発生させることが可能になっている。図4の例では、電極3側に向かう誘起流(図3では左側に向かう誘起流)と、電極4側に向かう誘起流(図3では右側に向かう誘起流)とが対称的に発生している。それぞれの方向に向かう誘起流の流速はほぼ等しい値を有する。
また、整流板28a及び整流板28bに取付けられる気流発生装置は図5のように構成されたものを用いてもよい。図5は放電プラズマを利用した他の気流発生装置の横断面構造を示す図である。気流発生装置8は、誘電体2と、この誘電体2の表面と同一面の電極上面を有し誘電体2内に埋設された第1の電極3と、この電極3と誘電体2の幅方向に隣接して配設され、誘電体2内にこの誘電体2の表面から深さ方向に向かって所定位置に埋設された第2の電極4と、2本のケーブル5と、放電用電源6とから構成されている。気流発生装置8は、電極3の上面を誘電体2の表面と同一面に露出させている点で、電極3の上面を誘電体2内に埋没させている気流発生装置1と異なる。
これにより、放電用電源6が電極3、4間に、所定値以下の周波数の交流電圧や交番電圧を印加すると、図6に示す波形を持つ誘起流9が発生する。図6は気流発生装置8によって発生する誘起流9の速度変化の一例を示す図であり、図5の電極3から電極4に向かう向きを正の値としている。電極4側から電極3側に向かう誘起流(図5では左側に向かう誘起流)と、電極3側から電極4側に向かう誘起流(図5では右側に向かう誘起流)とが発生している。気流発生装置8の表面、すなわち、誘電体2の表面に沿って誘起流9の流れる方向が時間進行に伴い反転している。それぞれの方向に向かう誘起流9の流速は異なる。流速方向は時間に対し交互に入れ替わり波形が振動する。
また、図7に、気流発生装置8によって発生する誘起流9の速度変化波形の別の一例を示す。気流発生装置8へ印加される電圧の値が調整されたうえで放電用電源6が印加を行うと、図7に示すような波形の流速を持つ誘起流9が発生する。図7の流速の時間平均をとって得られる平均値は正又は負の値である。放電用電源6への印加電圧を変えることによって、気流発生装置8に、一方向に流れる誘起流9を発生させることが可能にされている。この気流発生装置1又は8を用いることにより、非常に薄い層状の空気の流れを面に沿って一方向に発生させること、及びこの流れをこの方向と反対側の方向に発生させることを切り替え可能である。
図1、図3に示すように、それぞれ上面1aが乗り場ホール16を向くようにして各気流発生装置1は整流板28a、28bの乗り場ホール16側の板面に固定されている。乗りかご14内の電力分配器は放電用電源6に相当する高電圧電源として機能する。制御装置23は、この高電圧電源から2つの電極3、4へ印加する電圧の向きや大きさを変更可能にされている。制御装置23による電源制御により、各気流発生装置1はそれぞれ整流板28a、28bの面に沿ってシート状の薄い気流を昇降路11の上方又は下方に向けて発生することが可能になっている。
乗りかご14の上下一対の気流発生装置1が上下互いに異なる方向にシート状の薄い気流を発生させるように制御装置23が各々に電圧を印加する。制御装置23による電圧制御により、上側の整流板28bに設置された気流発生装置1は、整流板28bの面に沿って気流を昇降路11の下方に向けて発生させる。下側の整流板28aに設置された気流発生装置1は、整流板28aの面に沿って気流を昇降路11の上方に向けて発生させる。気流発生装置1からの気流は、ファンなどによる強制通風式の装置によって生成された風と異なり、板面の表面上を一定の速度で流れ出るものである。
これらの気流発生装置1はいずれも乗りかご14の走行時に制御装置23によって所定のタイミングで駆動される。一例として、乗りかご14の上昇時に乗りかご14の上端がホールシル26を通過するタイミングと、乗りかご14の下降時に整流板28aの下端がホールシル26を通過するタイミングとにおいてそれぞれ気流発生装置1は駆動される。制御装置23は、乗りかご14の上昇時、気流発生装置1に、昇降路11下方へ向かう誘起流7を発生させる。制御装置23は、乗りかご14の下降時、気流発生装置1に、昇降路11上方へ向かう誘起流7を発生させる。各気流発生装置1がオン動作を続ける時間は、乗りかご14の走行速度、フレーム21の上下方向の長さや乗りかご14の大きさ、階間距離などに応じて決められる。
なお、図1の例では2つの気流発生装置1が整流板28a、28bに取付けられているが、整流板28a、28bにはそれぞれ気流発生装置8(図5)を取付けてもよい。それぞれ図5の上面8aが図1の乗り場ホール16を向くようにして各気流発生装置8は整流板28a、28bの乗り場ホール16側の面に固定される。制御装置23は、各気流発生装置8を気流発生装置1の例と同様に制御可能である。
このような構成により、エレベータ10が通常モードで運転されている間、制御装置23は、制御盤25からのかご位置を通知される。
乗りかご14が上昇中である場合、制御装置23はROMのメモリテーブルから、通知されたかご位置にて気流発生装置1をオンするかどうかの情報を読み出す。かご位置が気流発生装置1をオンにすべき位置である場合、制御装置23は、乗りかご14の上端部がホールシル26を通過する直前に気流発生装置1を所定時間オンにする。狭隘部29が形成される手前から乗りかご14がホールシル26を通過するまでの時間、制御装置23は、気流発生装置1をオンにし続ける。
乗りかご14が下降中である場合も、制御装置23は、制御盤25からのかご位置信号に基づき、メモリテーブルを読込む。かご位置が気流発生装置1をオンにすべき位置である場合、制御装置23は、乗りかご14の下端部がホールシル26を通過する直前に気流発生装置1を所定時間オンにする。上昇又は下降中の乗りかご14がホールシル26から遠ざかったことを制御装置23が検出すると、制御装置23は気流発生装置1をオフにする。
また、制御装置23は、制御盤25からの信号により乗りかご14が着床したことを検知すると、気流発生装置1への電源を遮断する。従って気流発生装置1は、狭隘部29が形成されるときだけ駆動されるため、常時電源を印加された状態で使用されるときの寿命に比べて、長寿命化を図れる。
また、エレベータ10を点検運転モードで運転する場合、メンテナンス要員は、制御盤25や乗りかご14の上部あるいはかご室の鍵付きボックスに取付けられている運転切り替えスイッチを操作することにより、エレベータ10のモードを点検運転モードに切り替える。メンテナンス要員は、ホールドア17と三方枠との隙間から、専用鍵を挿入し、ロックレバーを解錠方向に回動させる。2つの接点が離れ、戸閉確認スイッチ38はオフにされ、機械的施錠が解けて、メンテナンス要員はホールドア17を手動で開ける。制御盤25はホールドア17が開いた状態を検知すると、エレベータ10の運転を停止する。制御装置23は、戸閉確認スイッチ38がオフになったことを検知すると、気流発生装置1への電源供給を遮断する。戸開状態の出入口37から、かごシル27の前端に垂設された整流板28aあるいは整流板28bが現れた状態において、本実施形態に係るエレベータの安全装置では、いずれの気流発生装置1へも高電圧がかけられていないため、メンテナンス要員がこの気流発生装置1の近くに寄っても感電のおそれはなくなる。この状態でメンテナンス要員は、ホールでかご下の整流板28aなどを外し、各種の機械装置や制御装置23等の点検、修理、調整等を行う。
このようにして、このエレベータの安全装置によれば、空力騒音低減用の気流発生装置1を設けたエレベータ10において、保守、点検等の作業時にメンテナンス要員が安全に作業を行えるようになる。また、上昇又は下降に応じていずれかの気流発生装置1を休眠させておくことができるため、気流発生装置1の長寿命化が図れる。
また、上記説明では、気流発生装置1又は8が整流板28a、28bの両方に取付けられていたが、かご屋根上部及びかご床下部にそれぞれ空気抵抗を減らすための整風カバーを取付けた高速走行用の乗りかごが用いられる場合、2つの気流発生装置1又は2つの気流発生装置8は、各整風カバーの上面に取付けることができる。このようにしても、上述した効果と同じ効果を得られる。
(第2の実施形態)
図8は本発明の第2の実施形態に係るエレベータの安全装置を含むエレベータの構成図である。同図中、上述した符号と同じ符号を有する要素はそれらと同じものを表す。本実施形態に係るエレベータの安全装置は、第1の実施形態の例と同様、乗りかご14の整流用延出板にプラズマ発生装置を設けたエレベータ10において、プラズマ発生装置の近傍に赤外線センサ31を設けて構成されている。赤外線センサ31は人体などの発熱体から発せられる赤外線を検知するセンサである。このエレベータの安全装置は、乗りかご14と、それぞれこの乗りかご14周辺の気流を整流するための整流板28a、28bと、それぞれ整流板28a、28bの乗り場ホール16側の面に設けられた気流発生装置1と、これらと同じ面に設けられた赤外線センサ31と、ホールドア17に設けられた戸閉確認スイッチ38と、乗りかご14に設けられた制御装置23とを備える。この制御装置23は、人が接近するなどして赤外線センサ31が動作した時に、各気流発生装置1の電源を強制的に遮断するようにしている。
このような構成の本実施形態に係るエレベータの安全装置では、エレベータ10が通常モードで運転されている間、制御装置23は、乗りかご14が上昇中及び下降中、制御盤25から通知されるかご位置と、メモリテーブルの内容とから、通知されたかご位置においていずれかの気流発生装置1をオンするか否かを判定する。オンにする場合、制御装置23は、乗りかご14がホールシル26を通過する直前に気流発生装置1をオンにし、乗りかご14がホールシル26を通過するまでオンにし続ける。上昇又は下降中の乗りかご14がホールシル26から離れると、制御装置23は気流発生装置1をオフにする。気流発生装置1は、狭隘部29が形成されるときだけ駆動されるため、常時電源を印加された状態で使用されるときの寿命に比べて、長寿命化を図れる。
また、エレベータ10を点検運転モードで運転する場合、メンテナンス要員が所定の操作を行うことにより、メンテナンス要員はエレベータ10のモードを点検運転モードに切り替えて、ホールドア17を手動で開ける。戸開状態の出入口37から整流板28aが現れた状態では、水平感度を乗り場ホール16側に向けた赤外線センサ31は、メンテナンス要員の人体を感知する。制御装置23は、この赤外線センサ31の感知信号によって、上下2つの気流発生装置1への電源を遮断する。従ってメンテナンス要員は気流発生装置1の近くに寄っても感電するおそれはなくなる。出入口37から整流板28bが現れた場合でも、制御装置23は、赤外線センサ31の感知信号によって、上下2つの気流発生装置1への電源を遮断する。従って感電のおそれはなくなる。
本発明のこの実施形態に係るエレベータの安全装置によれば、高電圧が印加される気流発生装置1の近傍に赤外線センサ31を設けておくため、人が気流発生装置1に近づくことを確実にセンシングできるようになる。
(第3の実施形態)
図9は本発明の第3の実施形態に係るエレベータの安全装置を含むエレベータの構成図である。同図中、上述した符号と同じ符号を有する要素はそれらと同じものを表す。本実施形態に係るエレベータの安全装置は、第1の実施形態の例と同様、乗りかご14の整流用延出板にプラズマ発生装置を設けたエレベータ10において、このプラズマ発生装置の近傍に照度センサ32を設けて構成されている。外光が差し込まないようにされた昇降路11内では、照度センサ32が計測する照度値は小さい。点検時に、整流板28aあるいは整流板28bが戸開時、出入口37から露出した際、外光により照度センサ32は大きな照度値を出力するようになっている。
このエレベータの安全装置は、乗りかご14、整流板28a、28b、2つの気流発生装置1、照度センサ32、戸閉確認スイッチ38、及び制御装置23を備える。この制御装置23のROMは、照度の閾値を記憶しており、制御装置23は、周囲が明るくなったき、この照度センサ32からの照度情報によりいずれかの気流発生装置1の電源を強制的に遮断するようにしている。
このような構成により、通常モードにおいて、制御装置23は、乗りかご14が上昇中及び下降中、乗りかご14がホールシル26を通過する直前に気流発生装置1をオンにし、乗りかご14がホールシル26を通過するまでオン信号を出力し続ける。乗りかご14がホールシル26から離れると制御装置23は気流発生装置1をオフにする。従って気流発生装置1の長寿命化が図れる。外光が入らない昇降路11では照度センサ32から出力される照度値は小さく、制御装置23は気流発生装置1への指令を行わない。
一方、点検運転モードでは、出入口37から整流板28aが現れると、照度センサ32へ、乗り場ホール16からの照明や外光が当たる。制御装置23は、この照度センサ32の照度値が予め記憶した閾値よりも大きくなったことを検出し、2つの気流発生装置1への電源を遮断する。出入口37から整流板28bが現れた場合も、制御装置23は、照度センサ32の照度値が大きいと2つの気流発生装置1への電源を遮断する。従ってメンテナンス要員は気流発生装置1の近くに寄っても感電のおそれはなくなる。
本発明のこの実施形態に係るエレベータの安全装置によれば、国内に設置されているエレベータ装置の多くは昇降路内が暗くされているため、照度センサ32を取付ける作業だけで安全性を大きく向上させることができる。
また、昇降路11がガラス張りにされている場合、昇降路11内に外光が入る。この場合、制御装置23が、照度センサ32からの出力と、制御盤25からのかご位置信号とを併せて監視する。これによって、照度値のみを制御装置23が監視することによって生じうる電源遮断の発生が回避され、エレベータ10が通常モードで運行している際、気流発生装置1を正しく動作させることができる。
(第4の実施形態)
図10は本発明の第4の実施形態に係るエレベータの安全装置を含むエレベータの構成図である。同図中、上述した符号と同じ符号を有する要素はそれらと同じものを表す。本実施形態に係るエレベータの安全装置は、第1の実施形態の例と同様、乗りかご14の整流用延出板にプラズマ発生装置を設けたエレベータ10において、このプラズマ発生装置の近傍に近接センサ33を設けて構成されている。近接センサ33の感度は乗り場ホール16側へ向けられている。
エレベータ10の運転中、近接センサ33は感度方向の被測定対象との距離の測定を行って測定値を出力し続ける。この近接センサ33及びホールドア17間の距離と、近接センサ33及びホールシル26間の距離と、近接センサ33及び昇降路11の前方壁面34の間の距離との3つの距離がそれぞれ測定されるようになっている。これらの距離の測定値が乗りかご14の上下に伴って出力されるようになっている。制御装置23は、これらの3種類の距離の測定値を近接センサ33から取得している間は、気流発生装置1をそのまま動作させる。一方、ホールドア17が戸開した場合、近接センサ33は、近接センサ33及び前方壁面34間の距離よりも長い距離の測定値を出力する。例えば乗り場ホール16に立つ乗客や物体、あるいはフロアの部屋壁や床面を、被測定対象とする測定値を近接センサ33は出力する。
本実施形態に係るエレベータの安全装置は、乗りかご14、整流板28a、28b、気流発生装置1、近接センサ33、戸閉確認スイッチ38、及び制御装置23を備える。このエレベータの安全装置では、制御装置23が、ホールドア17が開くなどして近接するものがなくなりこの近接センサ33からの測定値が大きい時に気流発生装置1の電源を強制的に遮断するようにしている。近接センサ33には、光電式の近接センサ、超音波近接センサなどの非接触式のセンサが用いられる。
このような構成により、通常モードにおいて、制御装置23は、乗りかご14が上昇中及び下降中、乗りかご14がホールシル26を通過する直前に気流発生装置1をオンにし、乗りかご14がホールシル26を通過するまでオン信号を出力し続ける。乗りかご14がホールシル26から離れると制御装置23は気流発生装置1をオフにする。従って気流発生装置1の長寿命化が図れる。乗りかご14の下降時、整流板28bが気流を上昇に発生させることも同じである。
また、点検運転モードでは、出入口37から整流板28aが現れると、近接センサ33は、この近接センサ33と、メンテナンス要員あるいは乗り場ホール16に存在する物体や部屋壁との間の距離を測定して出力する。制御装置23は、この測定値と、予め記憶する距離の閾値とを比較して、測定値がこの閾値よりも大きいと判定すると、2つの気流発生装置1への電源を遮断する。
戸開前までホールドア17の昇降路11側の面や、窪んでいる前方壁面34やホールシル26の面と近接センサ33との距離が計測されているが、戸開後、測定対象に向けたレーザ光や超音波が出入口から抜けて別の対象に当たるため、反射光あるいは反射波から得られた測定値が急に上昇する。制御装置23はこれを検知して電源を切る。従ってメンテナンス要員は気流発生装置1の近くに寄っても感電のおそれはなくなる。
また、近接センサ33の通電設定は、レーザ光などが出入口から抜けて別の対象に当たったときに出力される検出値オフがこの近接センサ33から制御装置23に対して通知されるようにされてもよい。近接センサ33にとって壁やドアが存在する場合、近接センサ33は制御装置23に対し、検出した壁やドアとの距離情報を通知し、かつ近接センサ33にとって壁やドアが存在しない場合、近接センサ33が制御装置23へ、戸開を示す信号を通知する。これにより、制御装置23は検出値オフを検知する。
本発明のこの実施形態に係るエレベータの安全装置によれば、保守点検時に整流板28a、28bが乗降口に現れるという特殊な状況に則したセンシングを行える。
かごシル27及びホールシル26間の隙間を介して照明器などの光が下方へ漏れることがあるため、制御装置23のROMには漏れ光を考慮した照度値の閾値が記憶される。近接センサ33とホールドア17の昇降路11側の面との間の距離も適宜調節されることによって確実に動作するようにする。
(第5の実施形態)
図11は本発明の第5の実施形態に係るエレベータの安全装置を含むエレベータの構成図である。同図中、上述した符号と同じ符号を有する要素はそれらと同じものを表す。本実施形態に係るエレベータの安全装置は、第1の実施形態の例と同様、乗りかご14の整流用延出板にプラズマ発生装置を設けたエレベータ10において、このエレベータ10を点検運転に切り替えるための点検スイッチ35を設けて構成されている。乗りかご14の上部には、メンテナンス要員の足場や安全手すりなどで囲まれる作業用スペースが形成されている。点検スイッチ35は、制御盤25に対して点検作業の開始の指示の信号を入力するスイッチであり、箱体36上に設けられている。
このエレベータの安全装置は、乗りかご14、整流板28a、28b、気流発生装置1、点検スイッチ35、戸閉確認スイッチ38、及び制御装置23を備える。制御装置23は、点検スイッチ35のスイッチングに連動して気流発生装置1の電源を強制的に遮断するようにしている。
このような構成により、通常モードにおいて、制御装置23は、乗りかご14が上昇中及び下降中、乗りかご14がホールシル26を通過する直前に気流発生装置1をオンにし、乗りかご14がホールシル26を通過するまでオン信号を出力し続ける。乗りかご14がホールシル26から離れると制御装置23は気流発生装置1をオフにする。従って気流発生装置1の長寿命化が図れる。
また、点検、保守などの作業を行う場合、メンテナンス要員は点検スイッチ35を手動で切り替え操作する。この切り替えと連動してかご側の制御装置23は気流発生装置1の電源を遮断する。点検スイッチ35の切り替えにより、制御装置23からテールコードなどを介して信号が制御盤25へ送られる。制御盤25は、エレベータ10の運転モードを点検運転モードに変える。エレベータ10は高速運転を行えない状態にされる。乗り場ホール16に立つメンテナンス要員の前に、出入口37から整流板28a又は整流板28bが現れた状態で、メンテナンス要員が気流発生装置1の近くに寄っても感電するおそれはなくなる。
本発明のこの実施形態に係るエレベータの安全装置によれば、メンテナンス中は気流発生装置1の電源が常に切れているため、メンテナンス要員の作業時の安全が確保される。
(他の実施形態の説明)
尚、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。上記実施形態では、気流発生装置1は乗りかご14の上下に取付けられていたが、この気流発生装置1の乗りかご14への取付け位置は種々変更可能である。
上記実施形態では、気流発生装置1あるいは気流発生装置8の取付け個数は2つであるが、本発明の実施の形態に係るエレベータの安全装置は、気流発生装置1又は8を乗りかご14の上下一方にだけ取付けて構成してもよい。例えば乗りかご14上部には整流板28bを設けずに、乗りかご14下部にのみ整流板28aを設け、この整流板28aに1つの気流発生装置1を取付けるようにする。制御装置23はこの気流発生装置1に気流の発生向きを上下反対向きに変えさせる。このような構成により、制御装置23は乗りかご14の上昇時、この気流発生装置1に下方へ誘起流7を発生させる。乗りかご14の下降時、制御装置23は気流発生装置1に上方へ誘起流7を発生させる。このようにしても、上記説明で得られた効果と同じ効果を得られる。
また、上記の実施形態では、整流板28aの機能はエプロン板と整流用の板とが別個に構成されても実現可能であり、気流発生装置1をエプロン板及び整流用の板のうちのいずれか一方又は両方に取付けてもよい。
また、本発明の実施の形態に係るエレベータ装置は、乗りかご14の上端部と下端部とにそれぞれこれらの上端部及び下端部を覆う整風カバーを取付けてもよく、気流発生装置1を上部整風カバーだけ、あるいは下部整風カバーだけ、あるいは上部整風カバー及び下部整風カバーの両方に取付けてもよい。整風カバーは、昇降路11の乗り場ホール16側を向く面と、後方壁面30側を向く面とを有し、好ましくはこの乗り場ホール16側を向く面が平坦であり、後方壁面30側を向く面が半球状又は傾斜面にされる。
図3、図5に示す一対の電極3、4の形状は、断面が円、矩形などの棒状などでもよい。これらの電極3、4の形状は互いに同じ形状であっても、異なる形状であってもよい。上記実施形態では、乗りかご14の制御装置23等が気流発生装置1の制御を行っていたが、制御盤25がこの制御を行ってもよい。ホールドア17の扉方式は両開き式のみに限定されることはなく、片開きのドアでもよい。
また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1の実施形態に係るエレベータの安全装置を含むエレベータの構成図である。 ホールドアが開閉する出入口を乗り場ホール側から見た正面図である。 放電プラズマを利用した気流発生装置の横断面構造を示す図である。 誘起流の速度変化の一例を示す図である。 放電プラズマを利用した他の気流発生装置の横断面構造を示す図である。 図5の気流発生装置によって発生する誘起流の速度変化の一例を示す図である。 図5の気流発生装置によって発生する誘起流の速度変化の別の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るエレベータの安全装置を含むエレベータの構成図である。 本発明の第3の実施形態に係るエレベータの安全装置を含むエレベータの構成図である。 本発明の第4の実施形態に係るエレベータの安全装置を含むエレベータの構成図である。 本発明の第5の実施形態に係るエレベータの安全装置を含むエレベータの構成図である。
符号の説明
1,8…気流発生装置(プラズマ発生装置)、1a,8a…上面、2…誘電体、3,4…電極、5…ケーブル、6…放電用電源、7,9…誘起流(気流)、10…エレベータ、11…昇降路、12…巻上機、13…ロープ、14…乗りかご、15…カウンタウェイト、16…乗り場ホール、17…ホールドア、18…かごドア、19…作業台、20…床部、21…フレーム、22…作業用床板、23…制御装置、24…テールコード、25…制御盤、26…ホールシル、27…かごシル、28a,28b…整流板、29…狭隘部、30…昇降路壁、32…照度センサ、33…近接センサ、34…前方壁面、35…点検スイッチ、36…箱体、37…出入口、38…戸閉確認スイッチ、39…ヘッダケース。

Claims (5)

  1. 昇降路内を昇降するエレベータの乗りかごと、
    この乗りかごに設けられ、前記乗りかご周辺の気流を整流する整流板と、
    この整流板に設けられ、放電プラズマの作用により前記乗りかごの前記昇降路側の面に沿ってシート状の気流を発生させるプラズマ発生装置と、
    前記昇降路および乗り場ホールの間の出入口を開閉するホールドアと、
    このホールドアに設けられ、前記ホールドアが開いていると開放し、前記ホールドアが閉じると閉成する戸閉確認スイッチと、
    前記プラズマ発生装置の駆動のオン又はオフを制御し、この戸閉確認スイッチの状態に基づき前記プラズマ発生装置に供給される電源の通電又は遮断を制御する制御装置と、を備え、
    この制御装置は、前記戸閉確認スイッチが開放状態である場合、前記プラズマ発生装置の電源を遮断することを特徴とするエレベータの安全装置。
  2. 前記プラズマ発生装置の近傍に、発熱体からの赤外線を検知する赤外線センサが設けられ、
    前記制御装置は、この赤外線センサから出力されるこの赤外線の検知信号に基づいて前記プラズマ発生装置の電源を遮断することを特徴とする請求項1記載のエレベータの安全装置。
  3. 前記プラズマ発生装置の近傍に、周囲の明るさに応じた照度値を出力する照度センサが設けられ、
    前記制御装置は、この照度センサから出力される照度値と、予め記憶した照度閾値とに基づいて、前記プラズマ発生装置の電源を遮断することを特徴とする請求項1記載のエレベータの安全装置。
  4. 前記プラズマ発生装置の近傍に、所定距離内に近接する物体の有無の検出、あるいはこの物体との間の距離の情報の出力を行う近接センサが設けられ、
    前記制御装置は、前記ホールドアの戸閉時におけるこのセンサの出力と、前記ホールドアの戸開時における前記センサの出力とに基づいて、前記ホールドアが戸開したことを検知し、前記プラズマ発生装置の電源を遮断することを特徴とする請求項1記載のエレベータの安全装置。
  5. 前記乗りかご上に、前記エレベータを点検運転に切り替えるための点検スイッチが設けられ、
    前記制御装置は、この点検スイッチの切り替えに連動して前記プラズマ発生装置の電源を遮断することを特徴とする請求項1記載のエレベータの安全装置。
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