JP4822229B2 - エレベータ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、気流発生装置を備えたエレベータ装置に関する。
ビルの高層化に伴い、そこに設置されるエレベータに関しても高速化が進められている。一方、エレベータの定格速度が400m/分以上になるに従い、乗りかご周りの気流によって発生する空力騒音が問題になっている(例えば、非特許文献1参照)。
高速エレベータの空力騒音低減化の対策として、乗りかごの先端に整風カバーを装着する方法がある(例えば、特許文献1参照)。さらに、エレベータの高速化に対応するため、整風カバーの上に整風スポイラーを取り付ける技術が開発されている(例えば、特許文献2参照)。この整風スポイラーの技術は、世界最高速のエレベータにも適用され(例えば、非特許文献2参照)、成果を上げている。
特開平4−333486号公報 特開2005−162496号公報 日本機械学会論文集(B編),59巻564号(1993−8),論文No.92−1876. 世界最高速1010m/minエレベータ、東芝レビュー,vol.57,No.6,(2002).
しかしながら、狭い昇降路を高速走行するエレベータにあっては、昇降階に応じて昇降路内にホールシルなどの狭隘部が存在する。乗りかごがこの狭隘部を通過すると、局所的な空力騒音(バフ音)が発生し、乗りかご内の乗客や、乗場で待機している乗客に対して不快感を与える問題が残されている。
このような騒音の低減対策として、例えば特許文献の整風スポイラーを装着することは有効である。しかしながら、このような構造的な改良はコストがかかり、また、昇降路のサイズ的な制約などによっては適用できないことがある。さらに、エレベータの高速化が進み、快適化がますます要求される現状にあっては、構造的な改良だけでは走行時の騒音を効果的に低減できないことがある。
ここで、本出願人の発明者らは、走行時に発生する気流の乱れを気流発生装置によってコントロールすることで、空力騒音を抑制することを考えている。気流発生装置として、放電プラズマの作用によって気流を発生するプラズマ気流発生装置を用いる。
ところが、この気流発生装置は、2つの電極間に高電圧の交流を印加することで、プラズマ気流を発生する構成にある。したがって、気流発生中は、常にプラズマ化により生じたイオンと電子の混在気体が存在し、その混在気体のスパッタリング作用によって電極が次第に磨耗していく問題がある。電極の磨耗が進行すると、プラズマ化が促進されず、気流をコントロールできなくなり、空力騒音の発生を抑えられなくなる。
本発明は上記のような点に鑑みなされたもので、乗りかごの走行時に気流発生装置を効率的に駆動して騒音を低減すると共に装置寿命を極力延ばすことのできるエレベータ装置を提供することを目的とする。
本発明に係るエレベータ装置は、昇降路内を昇降動作する乗りかごと、この乗りかごに設置され、走行時の気流の乱れを低減する方向に気流を発生する気流発生装置と、乗りかごの走行時に発生する騒音のレベルを測定する騒音測定手段と、上記乗りかごの走行時に上記騒音測定手段によって測定された騒音のレベルが予め設定された閾値を超えた場合に上記気流発生装置を駆動する駆動制御手段とを具備し、上記気流発生装置は、放電プラズマの作用により気流を発生させるプラズマ気流発生装置からなることを特徴とする。
また、本発明に係るエレベータ装置は、昇降路内を昇降動作する乗りかごと、この乗りかごの下端部に設置され、上記乗りかごの下降時の気流の乱れを低減する方向に気流を発生する第1の気流発生装置と、上記乗りかごの上端部に設置され、上記乗りかごの上昇時の気流の乱れを低減する方向に気流を発生する第2の気流発生装置と、上記乗りかごの下端部に設置されて騒音のレベルを測定する第1の騒音測定手段と、上記乗りかごの上端部に設置されて騒音のレベルを測定する第2の騒音測定手段と、上記乗りかごの運転方向に基づいて、上記乗りかごが下降方向に走行する時に上記第1の騒音測定手段によって測定された騒音のレベルが予め設定された閾値を超えた場合に上記第1の気流発生装置を駆動し、上記乗りかごが上昇方向に走行する時に上記第2の騒音測定手段によって測定された騒音のレベルが予め設定された閾値を超えた場合に上記第2の気流発生装置を駆動する駆動制御手段とを具備し、上記第1および第2の気流発生装置は、放電プラズマの作用により気流を発生させるプラズマ気流発生装置からなることを特徴とする。
また、本発明に係るエレベータ装置は、昇降路内を昇降動作する乗りかごと、この乗りかごに設置され、走行時の気流の乱れを低減する方向に気流を発生する気流発生装置と、乗りかごの走行時に発生する騒音のレベルを測定する騒音測定手段と、上記乗りかごの走行時に上記騒音測定手段によって測定された騒音を周波数分析する周波数分析手段と、この周波数分析手段によって予め設定された周波数が検知され、その周波数の騒音レベルが予め設定された閾値を超えた場合に上記気流発生装置を駆動する駆動制御手段とを具備し、上記気流発生装置は、放電プラズマの作用により気流を発生させるプラズマ気流発生装置からなることを特徴とする。
また、本発明に係るエレベータ装置は、昇降路内を昇降動作する乗りかごと、この乗りかごに設置され、走行時の気流の乱れを低減する方向に気流を発生する気流発生装置と、乗りかごの走行時に発生する圧力変動を測定する圧力測定手段と、上記乗りかごの走行時に上記圧力測定手段によって測定された圧力変動が予め設定された閾値を超えた場合に上記気流発生装置を駆動する駆動制御手段とを具備し、上記気流発生装置は、放電プラズマの作用により気流を発生させるプラズマ気流発生装置からなることを特徴とする。
本発明によれば、乗りかごの走行時に気流制御が必要なときに気流発生装置を効率的に駆動することができる。これにより、走行時に発生する騒音を気流制御によって低減すると共に、無駄な駆動を抑えて装置寿命を極力延ばすことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るエレベータ装置の構成を示す図であり、図1(a)は乗りかごの正面図、同図(b)は昇降路内を走行する乗りかごを側面から見た図である。
本実施形態におけるエレベータは、昇降路10内に設置された乗りかご11を備える。この乗りかご11は、図示せぬ巻上機の駆動によりロープ12を介して昇降路10内を昇降動作する。この乗りかご11の正面には、かごドア13が敷居14上を水平方向にスライド自在に設けられている。
このかごドア13の敷居14の下部には、所定の長さを有する板状のパネル15が下降方向に向けて取り付けられている。このパネル15は、通称「エプロン」と呼ばれるものであり、落下防止板として用いられる。
一方、昇降路10の各階の乗場20側には、乗場ドア21が敷居22上を水平方向にスライド自在に設けられている。この乗場ドア21は、乗りかご11が各階に停止したときにかごドア13に係合して開閉する。
この乗場ドア21の敷居22の下部には、乗りかご11側のパネル15と対面させて、所定の長さを有する板状のパネル23が下降方向に向けて取り付けられている。
また、図中の24は昇降路10内に敷居22の突起などによって形成される狭隘部である。乗りかご11がこの狭隘部24を通過すると、局所的な空力騒音(バフ音)が発生し、乗りかご11内の乗客や、乗場で待機している乗客に対して不快感を与える問題がある。
このような空力騒音を低減するために、乗りかご11のパネル15の下端部に、プラズマ気流を発生する気流発生装置30が設置されている。具体的には、図1(a)に示されているように、パネル15の下端部の乗場20との対向面の中央付近に、気流発生装置30が乗りかご11の上昇方向に向けて気流(誘起流36)を発生させるように配置されている。この気流発生装置30は、セラミックなどの絶縁物を基盤としたモジュール構造で構成され、パネル15にモジュール部分をねじ止めあるいは接着剤で固定されている。
図2に気流発生装置30の構成を示す。
気流発生装置30は、誘電体31の表面と同一面に露出された第1の電極32と、この電極32と誘電体31の表面からの距離を異にし、かつ誘電体31の表面と水平な方向にずらして離間され、誘電体31内に埋設された第2の電極33と、ケーブル34を介して電極32,33間に電圧を印加する放電用電源35とから構成されている。
このような構成において、放電用電源35によって電極32,33間に所定値以下の周波数の交流電圧や交番電圧を印加すると、電極32,33間のプラズマ放電の作用により、気流発生装置30の表面、すなわち、誘電体31の表面に沿って一方向に流れる誘起流36が発生する。
今、乗りかご11の下降時を想定して、気流発生装置30の作用効果を説明する。
図3は乗りかご11の下降時に生じる気流の状態を示す図であり、図3(a)はプラズマOFF、同図(b)はプラズマONの状態、同図(c)はプラズマ両面ONの状態を示している。
図3(a)に示すように、乗りかご11の下降時にパネル15の先端部が狭隘部24に差し掛かったときに、パネル15の先端部で堰き止められた空気が剥離して乗りかご31の正面に流れ込み、かごドア13の前に局所的な増速流が生じる。また、パネル15の端部には縦渦37が発生し、その縦渦37によってかごドア13の前の増速流がさらに加速し、これらの増速流によって大きな圧力変動を生じ、その結果として空力騒音が発生する。
ここで、図3(b)に示すように、乗りかご11の下降時に、気流発生装置30から乗りかご11の移動方向とは逆方向(つまり上昇方向)に誘起流36を発生させると、パネル15の先端部での堰き止め現象がなくなり、先端部から剥離して流れ込む空気の流れを円滑にかご廻りに拡散して低減することができる。これにより、圧力変動が緩和され、結果的に空力騒音を抑制することができる。
これは、乗りかご11の上昇時でも同様である。
すなわち、上昇時に乗りかご11の先端部が昇降路10内の狭隘部24に差し掛かったときに、気流の乱れが発生して空力騒音が発生する。したがって、気流発生装置30を乗りかご11の先端部の乗場側に対向する面に設けて、乗りかご11の上昇時に下降方向に誘起流36を発生されば、空力騒音を低減することが可能である。
なお、一般的には下降時の方が上昇時に比べて圧力変動が大きくなる。これは、建物の構造によるが、通常、昇降路10内では下から上へ空気が吹き抜けており、そこに乗りかご11が下降してくると、狭隘部24で乗場20の側端部に縦渦37が急成長して回り込んでくるからである。
そこで、パネル15の裏面(乗場と反対側の面)に別の気流発生装置30を追加して、乗りかご51の下降時に2つの気流発生装置30を同時に駆動しても良い。このようにすれば、パネル15の側端部に発生する縦渦37の働きを弱めることができる。したがって、図3(c)に示すように、パネル15の先端部から剥離して流れ込む空気の流れをより円滑に拡散して圧力変動を緩和でき、空力騒音の発生を抑制することができる。
ところで、気流発生装置30がプラズマ気流(誘起流36)を発生している間は、常にプラズマ化により生じたイオンと電子の混在気体が存在するため、その混在気体のスパッタリング作用によって、電極32,33が摩耗する。特に、誘電体31の表面に露出している電極32の摩耗が著しい。電極32,33の磨耗が進行すると、プラズマ化が促進されず、気流をコントロールできなくなるため、空力雑音を抑制できなくなる。このため、気流制御を必要なときにだけ気流発生装置30を駆動(プラズマON)して、寿命を極力延ばすことがメンテナンスの上でも望まれる。また、省電力化の観点からも気流発生装置30を効率的に駆動することが望まれる。
そこで、本実施形態では、乗りかご11の外側、具体的には図1に示すように、かごドア13の敷居14の付近に集音装置40を乗場20側に向けて設置し、走行時にその集音装置40にて測定された騒音のレベルに応じて気流発生装置30を駆動制御する構成としている。なお、騒音の測定方法としては、例えばマイクロホンを通じて集音した音をデジタル信号処理して、その音の持つパワー(レベル)を求めるなどの方法があるが、本発明では、特にその測定方法に依存されるものではない。
図4は気流発生装置30の制御系の構成を示すブロック図である。
エレベータの制御装置41は、ビルの機械室などに設置されている。この制御装置41は、CPU、ROM、RAMなどを搭載したコンピュータによって構成され、所定のプログラムの起動によりエレベータ全体の運転制御を行うと共に、ここでは気流発生装置30の駆動制御を行う。
かご位置検出装置42は、図示せぬパルスエンコーダから巻上機の回転に同期して出力されるパルス信号に基づいて、昇降路10内の乗りかご11の位置をリアルタイムで検出する。
気流駆動装置43は、制御装置41からの駆動指示に従って、気流発生装置10を駆動する。この気流駆動装置43は、気流発生装置10の駆動に必要な電力を供給するためのバッテリなどを備える。
また、制御装置41には、乗りかご11に設置された集音装置40が接続されている。この集音装置40は、マイクロホンとそのマイクロホンにて集音された騒音のレベルを測定するための信号処理回路を備え、その測定結果とした得られた騒音レベルを示す信号を制御装置41に出力する。この制御装置41には、騒音レベルの閾値TH1を記憶した閾値記憶部41aが設けられており、騒音レベルが閾値TH1を越えた場合に気流発生装置30が駆動されるようになっている。
図5は乗りかご11の下降時に発生する騒音の変化を表した図であり、横軸は時間(秒)、縦軸は騒音(dB)を示している。
上述したように、乗りかご11が乗場20の狭隘部24に差し掛かったときに、パネル15の先端部で堰き止められた空気が剥離して乗りかご31の正面に流れ込み、かごドア13の前に局所的な増速流が生じる。これにより、大きな圧力変動を生じ、その結果として空力騒音が発生する。このため、図5に示すように、乗りかご11が各階を通過する毎に騒音レベルが上がることになる。
図中のTH1は騒音レベルの閾値であり、昇降路10内の騒音基準値に合わせて予め設定されている。すなわち、乗りかご11の走行速度や設置台数、昇降路10のサイズなどによっても異なるが、通常、昇降路10内における夏場の騒音基準値は70dB、冬場の騒音基準値は75dB程度である。夏場よりも冬場の騒音基準値が大きいのは、冬場は乗りかご11内に上昇気流が発生しやすく、その関係で相対的な増速流が速くなるためである。
夏場の騒音基準値を70dBとした場合には、閾値TH1は65dBに設定される。冬場の騒音基準値を75dBとした場合には、閾値TH1は70dBに設定される。なお、この閾値TH1の設定方法としては、例えば保守員が制御装置41に設けられた図示せぬ設定スイッチを操作して設定することでも良いし、図示せぬ端末装置を接続して設定データを転送するなどしても良い。
以下に、気流発生装置30の駆動制御について説明する。
図6は第1の実施形態における気流発生装置30の駆動制御を示すフローチャートである。
まず、乗りかご11が停止した状態(待機状態)にあるとき、気流発生装置30も停止した状態つまりプラズマ気流(誘起流36)はOFFしている(ステップS11)。
この状態で乗場呼びまたはかご呼びがあると、乗りかご11は所定の速度で目標の階床に向かって走行を開始する(ステップS12)。なお、「乗場呼び」とは、各階の乗場に設置された図示せぬ乗場呼び釦の操作により登録される呼びの信号であり、登録階と行先方向の情報を含む。「かご呼び」とは、かご室内に設けられた図示せぬ行先呼び釦の操作により登録される呼びの信号であり、行き先階の情報を含む。
今、乗りかご11が下降方向に向かって走行しているものとする。その走行中に、制御装置41は集音装置40を通じてかごドア13周辺の騒音のレベルを測定する(ステップS13)。その測定した騒音レベルが一定値を超えた場合、詳しくは、閾値記憶部41aに予め設定された閾値TH1を超えた場合に(ステップS14のYes)、制御装置41は、気流駆動装置43を通じて気流発生装置30を駆動することにより、プラズマ気流をONする(ステップS15)。
図1に示したように、気流発生装置30は乗りかご11の下端部に設置されて、乗りかご11の上昇方向に誘起流36を発生する。これにより、走行時に乗りかご11の下端部からかごドア13に回り込んで来る気流を上端部方向にスムーズに流して、各階の乗場20(狭隘部24)に差し掛かったときの空力騒音の発生を防ぐことができる。
なお、実際には、図5の点線で示すように、最初に閾値TH1を超える騒音レベルを検知してプラズマONしたときには、乗場20の通過に間に合わない可能性が高いが、それ以後は、乗りかご11が各階の乗場20(狭隘部24)を通過するときにプラズマ気流の作用により空力騒音を抑えて、走行中の騒音を効果的に低減することができる。
乗りかご11が目的階に着床すると(ステップS16のYes)、気流発生装置30は、気流発生装置30の駆動を停止するように気流駆動装置43に指令を出して、プラズマ気流をOFFする(ステップS17)。
一方、走行中に測定された騒音レベルが一定値を超えなければ(ステップS14のNo)、そのまま気流発生装置30は駆動されずに、プラズマOFFの状態が維持されることになる。
通常、「ロングランモード」のときに、乗りかご11が定格速度まで加速して高速で走行するため、各階で各階の乗場20(狭隘部24)を通過するときに空力騒音が発生する可能性が高い。「ロングランモード」とは、乗りかご11が定格速度で所定距離以上の長い距離を走行するときの運転モードである。これに対し、「ショートランモード」とは、乗りかご11が定格速度よりに遅い速度で所定距離未満の短い距離を走行するときの運転モードである。例えば、乗りかご11が1階分だけ移動する場合などが、これに相当する。
「ロングランモード」では、乗りかご11の移動速度が早いため、その分、狭隘部24に差し掛かったときに、大きな空力騒音が発生する。したがって、気流発生装置30を動作させて空力騒音を低減させる必要がある。これに対し、「ショートランモード」では、乗りかご11の移動速度が遅いため、狭隘部24に差し掛かったときでも空力騒音が発生しないことが多い。したがって、消費電力と摩耗対策の観点からすれば、気流発生装置30を止めておくことが好ましい。
このように、乗りかご11の走行中に気流制御が必要になったとき、つまり、上記「ロングランモード」で乗りかご11が高速に移動中にあって、その間に測定された騒音レベルが閾値TH1を超えたときに気流発生装置30を駆動することで、走行中の騒音を低減すると共に、電極32,33の摩耗を極力抑えて装置寿命を引き延ばすことができる。また、常に気流発生装置30を駆動していない分、消費電力も抑えることができる。
なお、図6の例では、乗りかご11が目標階に着床したときに気流発生装置30の駆動を停止するものとしたが、目標階の手前で騒音レベルが閾値TH1以下になったときに気流発生装置30の駆動を早めに停止するようにしても良い。
また、図1の例では、集音装置40を乗りかご側に設置したが、乗場側に設置することでも良い。図7に乗場側に設置した場合の例を示す。この例では、乗場ドア21のパネル23に集音装置40が乗りかご11に向けて配置されている。この集音装置40にて測定された騒音レベルを制御装置41に与えて、その騒音レベルに応じて気流発生装置30を駆動制御する。
このような構成であっても上記同様の効果が得られる。ただし、各階の乗場20のすべてに集音装置40を設置することはコスト的な問題があるため、乗りかご11が必ず停止する最上階と最下階を除いて集音装置40を設置するか、あるいは、乗りかご11の速度が最も上がりやすい中間階に限定して集音装置40を設置することが好ましい。さらに、予め実験等により乗りかご11の走行時に騒音が激しくなる頻度の高い階床を調べておき、その階床に限定して集音装置40を設置することでも良い。
また、図8に示すように、乗りかご11内に集音装置40をかごドア13に向けて設置することでも良い。この場合、集音装置40にてかご室内の騒音レベルを測定することになり、図5に示した閾値TH1をかご室内の騒音基準値に合わせて設定される。例えば、かご室内の騒音基準値を48dBとすると、閾値TH1は45dB程度に設定される。
また、図9に示すように、乗りかご11の側面も含む各箇所に集音装置40a,40d,40c,40dを設置しておき、これらで測定された騒音のレベルのいずれかが閾値TH1を超えた場合に気流発生装置30を駆動するような構成でも良い。このような構成とすれば、乗りかご11の側面からかごドア13の正面に回り込んでくる増速流の影響も加味して騒音レベルを正確に測定でき、より適切な駆動制御を行うことができる。
さらに、昇降路10内の図示せぬ建築梁や機器などに集音装置40を設けて、その集音装置40の設置箇所で測定した騒音レベルに応じて気流発生装置30を駆動制御するようにしても良い。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
上記第1の実施形態では、乗りかご11の下降時に発生する空力騒音の低減化を図る構成であったが、第2の実施形態では、乗りかご11の上昇時も含めて空力騒音の低減化を図る構成としている。
図10は本発明の第2の実施形態に係るエレベータ装置の乗りかご11の構成を示す図である。なお、図1などに示した乗りかご11の構成と同じ部分には同一符号を付して、その説明を省略するものとする。
第2の実施形態では、乗りかご11の下端部と上端部の2箇所に気流発生装置30a,30bが設置されている。図10の例では、乗りかご11の下端部に取り付けられたパネル15の先端部の乗場20との対向面側に第1の気流発生装置30aが設置され、乗りかご11の上端部の乗場20との対向面側に第2の気流発生装置30bが設置されている。この場合、第1の気流発生装置30aはプラズマ気流である誘起流36aを乗りかご11の上昇方向に向けて設置され、第2の気流発生装置30bはプラズマ気流である誘起流36bを乗りかご11の下降方向に向けて設置される。
このような構成により、乗りかご11の下降時には、図3で説明したように、第1の気流発生装置30aから乗りかご11の移動方向とは逆方向(つまり上昇方向)に誘起流36aを発生させることで、パネル15の先端部から剥離して流れ込む空気の流れを円滑にかご廻りに拡散して空力騒音を抑制することができる。
一方、乗りかご11の上昇時には、第2の気流発生装置30bから下降方向に誘起流36bを発生させることで、乗りかご11の先端部から剥離して流れ込む空気の流れを円滑にかご廻りに拡散して低減して空力騒音を抑制することができる。
ここで、この2つの気流発生装置30a,30bを効率的に駆動するため、乗りかご11の下端部と上端部にそれぞれ集音装置40a,40bが設けられている。図10の例では、かごドア13の下端周辺に第1の集音装置40aが図示せぬマイクロホンを乗場20側に向けて設置され、かごドア13の上端周辺に第2の集音装置40bが図示せぬマイクロホンを乗場20側に向けて設置されている。
図11は第2の実施形態における気流発生装置30a,30bの制御系の構成を示すブロック図である。なお、図4と同じ部分には同一を付して、その説明を省略するものとする。
第2の実施形態において、気流駆動装置43は、制御装置41からの指示により気流発生装置30a,30bを個別に駆動する。
また、制御装置41には、乗りかご11に設置された集音装置40a,40bが接続されている。この集音装置40a,40bは、それぞれにマイクロホンとそのマイクロホンにて集音された騒音のレベルを測定するための信号処理回路を備え、その測定結果とした得られた騒音レベルを示す信号を制御装置41に出力する。この制御装置41には、騒音レベルの閾値TH1を記憶した閾値記憶部41aが設けられている。
以下に、気流発生装置30a,30bの駆動制御について説明する。
図12は第2の実施形態における気流発生装置30a,30bの駆動制御を示すフローチャートである。
まず、乗りかご11が停止した状態(待機状態)にあるとき、気流発生装置30a,30bも停止した状態つまりプラズマ気流(誘起流36)はOFFしている(ステップS21)。また、集音装置40a,40bの両方がOFFしているものとする。
この状態で乗場呼びまたはかご呼びがあると、乗りかご11は所定の速度で目標の階床に向かって走行を開始する(ステップS22)。このとき、制御装置41は、乗りかご11の運転方向を判断し、乗りかご11が下降方向に向かって走行している場合には(ステップS23のYes)、かごドア13の下端付近に設置された第1の集音装置40aをONしてかごドア13周辺の騒音のレベルを測定する(ステップS24)。
この第1の集音装置40aにて測定した騒音レベルが一定値を超えた場合、詳しくは、閾値記憶部41aに予め設定された閾値TH1を超えた場合に(ステップS25のYes)、制御装置41は、気流駆動装置43を通じて第1の気流発生装置30aを駆動することにより、プラズマ気流をONする(ステップS26)。
図10に示したように、第1の気流発生装置30aは乗りかご11の下端部に設置されて、乗りかご11の上昇方向に誘起流36aを発生する。これにより、走行時に乗りかご11の下端部からかごドア13に回り込んで来る気流を上端部方向にスムーズに流して、各階の乗場20(狭隘部24)に差し掛かったときの空力騒音の発生を防ぐことができる。
乗りかご11が目的階に着床すると(ステップS27のYes)、気流発生装置30は、第1の気流発生装置30aの駆動を停止するように気流駆動装置43に指令を出して、プラズマ気流をOFFする(ステップS28)。なお、このときに同時に第1の集音装置40aをOFFするものとする。
一方、走行中に測定された騒音レベルが一定値を超えなければ(ステップS25のNo)、そのまま第1の気流発生装置30aは駆動されずに、プラズマOFFの状態が維持されることになる。
また、乗りかご11が上昇方向に向かって走行している場合には(ステップS23のNo)、制御装置41は、かごドア13の上端付近に設置された第2の集音装置40bをONしてかごドア13周辺の騒音のレベルを測定する(ステップS29)。
この第2の集音装置40bにて測定した騒音レベルが一定値を超えた場合、詳しくは、閾値記憶部41aに予め設定された閾値TH1を超えた場合に(ステップS30のYes)、制御装置41は、気流駆動装置43を通じて第2の気流発生装置30bを駆動することにより、プラズマ気流をONする(ステップS31)。
図10に示したように、第2の気流発生装置30bは乗りかご11の上端部に設置されて、乗りかご11の下降方向に誘起流36aを発生する。これにより、走行時に乗りかご11の上端部からかごドア13に回り込んで来る気流を下端部方向にスムーズに流して、各階の乗場20(狭隘部24)に差し掛かったときの空力騒音の発生を防ぐことができる。
乗りかご11が目的階に着床すると(ステップS32のYes)、気流発生装置30は、気流発生装置30の駆動を停止するように気流駆動装置43に指令を出して、プラズマ気流をOFFする(ステップS33)。なお、このときに同時に第2の集音装置40bをOFFするものとする。
一方、走行中に測定された騒音レベルが一定値を超えなければ(ステップS30のNo)、そのまま第2の気流発生装置30bは駆動されずに、プラズマOFFの状態が維持されることになる。
このように、乗りかご11の上下端部に設けられた気流発生装置30a,30bを乗りかご11の運転方向に応じて選択的に駆動することにより、下降時でも上昇時でも騒音発生の防ぐことが可能となる。
さらに、上記第1の実施形態と同様に、乗りかご11の走行中に騒音レベルが閾値TH1を超えたときにプラズマ気流をONすることで、電極32,33の摩耗を極力抑えて装置寿命を引き延ばすことができる。
なお、図12の例では、乗りかご11が目標階に着床したときに気流発生装置30a,30bの駆動を停止するものとしたが、目標階の手前で減速して騒音レベルが閾値TH1以下になったときに気流発生装置30a,30bの駆動を停止するようにしても良い。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
上記第1の実施形態では、乗りかご11の走行中の騒音レベルに基づいて気流発生装置30の駆動を制御したが、第3の実施形態では、音の周波数に着目して気流発生装置30の駆動を制御するようにしたものである。
図13は本発明の第3の実施形態に係る気流発生装置30の制御系の構成を示すブロック図である。なお、図4と同じ部分には同一を付して、その説明を省略するものとする。
気流発生装置30は、乗りかご11の下端部、具体的にはパネル15の下端部に乗りかご11の上昇方向に誘起流36を発生するように設置されている(図1参照)。また、集音装置40は、乗りかご11の外側、具体的にはかごドア13の敷居14の付近に乗場20側に向けて設置されている。
この集音装置40は、マイクロホンとそのマイクロホンにて集音された騒音のレベルを測定するための信号処理回路を備え、その測定結果とした得られた騒音レベルを示す信号を制御装置41に出力する。
第3の実施形態において、制御装置41には、騒音レベルの閾値TH1が記憶された閾値記憶部41aの他に、音声信号の周波数を分析する周波数分析部41bが設けられている。この周波数分析部41bによって特定の周波数SHを有する騒音が検知され、その騒音のレベルが閾値TH1を越えた場合に気流発生装置30が駆動される。
上記周波数SHは、乗客が聴覚的に不快に感じる周波数に合わせて設定されている。すなわち、通常、人が聞こえる周波数の範囲は約20Hz〜2KHzであり、その範囲の中で不快に感じる周波数を実験等で調べて、これを低減対象周波数(SH)として設定している。なお、この周波数SHの設定方法としては、例えば保守員が制御装置41に設けられた図示せぬ設定スイッチを操作して設定することでも良いし、図示せぬ端末装置を接続して設定データを転送するなどしても良い。
以下に、気流発生装置30の駆動制御について説明する。
図14は第3の実施形態における気流発生装置30の駆動制御を示すフローチャートである。
まず、乗りかご11が停止した状態(待機状態)にあるとき、気流発生装置30も停止した状態つまりプラズマ気流(誘起流36)はOFFしている(ステップS41)。この状態で乗場呼びまたはかご呼びがあると、乗りかご11は所定の速度で目標の階床に向かって走行を開始する(ステップS42)。
今、乗りかご11が下降方向に向かって走行しているものとする。その走行中に、制御装置41は集音装置40を通じてかごドア13周辺の騒音の信号を入力すると共に(ステップS43)、その入力信号を周波数分析部41bに与えて周波数分析を行う(ステップS44)。
ここで、特定の周波数SHを有する騒音のレベルが一定値を超えた場合、詳しくは、閾値記憶部41aに予め設定された閾値TH1を超えた場合に(ステップS45のYes)、制御装置41は、気流駆動装置43を通じて気流発生装置30を駆動することにより、プラズマ気流をONする(ステップS46)。
図1に示したように、気流発生装置30は乗りかご11の下端部に設置されて、乗りかご11の上昇方向に誘起流36を発生する。これにより、走行時に乗りかご11の下端部からかごドア13に回り込んで来る気流を上端部方向にスムーズに流して、各階の乗場20(狭隘部24)に差し掛かったときの空力騒音の発生を防ぐことができる。
乗りかご11が目的階に着床すると(ステップS47のYes)、気流発生装置30は、気流発生装置30の駆動を停止するように気流駆動装置43に指令を出して、プラズマ気流をOFFする(ステップS48)。
一方、走行中に測定された騒音が特定の周波数SHでない場合、あるいは、特定の周波数SHであっても一定値を超えなければ(ステップS45のNo)、そのまま気流発生装置30は駆動されずに、プラズマOFFの状態が維持されることになる。
このように、低減対象とする騒音の周波数が一定値を超えたときに気流発生装置30を駆動すれば、単に騒音レベルだけで気流発生装置30の駆動を制御する場合よりも無駄な駆動を省いて装置寿命をさらに引き延ばすことができる。
なお、図14の例では、乗りかご11が目標階に着床したときに気流発生装置30の駆動を停止するものとしたが、目標階の手前で周波数SHの騒音レベルが閾値TH1以下になったときに気流発生装置30の駆動を早めに停止するようにしても良い。
また、上記第1の実施形態で説明したように、集音装置40の設置箇所は乗場側であっても良いし(図7参照)、乗りかご11内であっても良い(図8参照)。また、乗りかご11に複数の集音装置40a,40b,40c,40dを設置した構成であれば(図9参照)、それらの中で最もレベルの高い騒音の信号を選択して周波数分析を行うようにすれば良い。
さらに、乗りかご11の下降時と上昇時の両方の騒音を低減させる構成とした場合でも同様に適用可能である。この場合、図10に示した構成において、乗りかご11の下降時であれば、第1の集音装置40aを通じて騒音を測定し、特定の周波数SHの騒音レベルが閾値TH1を超える場合に第1の気流発生装置30aを駆動する。上昇降時であれば、第2の集音装置40bを通じて騒音を測定し、特定の周波数SHの騒音レベルが閾値TH1を超える場合に第2の気流発生装置30bを駆動する。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図3で説明したように、乗りかご11の下降時であれば、乗りかご11が各階の乗場20(狭隘部24)に差し掛かったときに、パネル15の先端部で堰き止められた空気が剥離して乗りかご31の正面に流れ込み、かごドア13の前に局所的な増速流が生じる。そのとき、パネル15の端部には縦渦37が発生し、その縦渦37によってかごドア13の前の増速流がさらに加速し、これらの増速流によって大きな圧力変動を生じ、その結果として空力騒音が発生する。そこで、第4の実施形態では、乗りかご11の走行時の圧力変動に着目して、気流発生装置30の駆動を制御するようにしたものである。
図15は本発明の第4の実施形態に係るエレベータ装置の乗りかご11の構成を示す図である。なお、図1などに示した乗りかご11の構成と同じ部分には同一符号を付して、その説明を省略するものとする。
第4の実施形態では、乗りかご11の両側面の一方に、走行時の圧力変動を測定するための圧力計50が設置されている。図15の例では、乗りかご11の下降時に両側面からのかごドア13に回り込んで来る増速流による圧力変動を測定するために、乗りかご11の一側面のかごドア13の下側付近に圧力計50が設置されている。
なお、圧力測定の方法としては、一般的に知られているどのような方法であっても良く、本発明では特にその測定方法に依存されるものではない。
図16は第4の実施形態における気流発生装置30の制御系の構成を示すブロック図である。なお、図4と同じ部分には同一を付して、その説明を省略するものとする。
第4の実施形態において、制御装置41には、乗りかご11に設置された圧力計50が接続されている。この圧力計50は、走行時の圧力変動を測定し、その測定結果を示す信号を制御装置41に出力する。この制御装置41には、圧力変動の閾値TH2を記憶した閾値記憶部41cが設けられている。
図17は乗りかご11の下降時に発生する圧力変動を表した図であり、横軸は時間(秒)、縦軸は圧力(Pa)を示している。
乗りかご11が乗場20の狭隘部24に差し掛かるときに圧力が急激に上がり、その後、一旦、圧力が下がってから元の状態に戻る。なお、図17の例では、乗りかご11が狭隘部24に突入する前の安定した圧力の状態を基準値0として表している。
図中のTH2は圧力変動の閾値であり、乗りかご11が狭隘部24に突入する前の状態を基準にして、実験等により突入音である空力騒音が発生しない値に設定されている。なお、この閾値TH2の設定方法としては、例えば保守員が制御装置41に設けられた図示せぬ設定スイッチを操作して設定することでも良いし、図示せぬ端末装置を接続して設定データを転送するなどしても良い。
以下に、気流発生装置30の駆動制御について説明する。
図18は第4の実施形態における気流発生装置30の駆動制御を示すフローチャートである。
まず、乗りかご11が停止した状態(待機状態)にあるとき、気流発生装置30も停止した状態つまりプラズマ気流(誘起流36)はOFFしている(ステップS51)。
この状態で乗場呼びまたはかご呼びがあると、乗りかご11は所定の速度で目標の階床に向かって走行を開始する(ステップS52)。今、乗りかご11が下降方向に向かって走行しているものとすると、制御装置41は、乗りかご11の下端部に設置された圧力計50を通じて圧力変動を測定する(ステップS53)。その測定した圧力変動が一定値を超えた場合、詳しくは、閾値記憶部41bに予め設定された閾値TH2を超えた場合に(ステップS54のYes)、制御装置41は、気流駆動装置43を通じて気流発生装置30を駆動することにより、プラズマ気流をONする(ステップS55)。
図1に示したように、気流発生装置30は乗りかご11の下端部に設置されて、乗りかご11の上昇方向に誘起流36を発生する。これにより、走行時に乗りかご11の下端部からかごドア13に回り込んで来る気流を上端部方向にスムーズに流して、図17の点線で示すように、乗りかご11が乗場20(狭隘部24)に差し掛かったときの圧力変動を抑えて空力騒音の発生を防ぐことができる。
乗りかご11が目的階に着床すると(ステップS56のYes)、気流発生装置30は、気流発生装置30の駆動を停止するように気流駆動装置43に指令を出して、プラズマ気流をOFFする(ステップS57)。
一方、走行中に測定された圧力変動が一定値を超えなければ(ステップS54のNo)、そのまま気流発生装置30は駆動されずに、プラズマOFFの状態が維持されることになる。
このように、走行時の圧力変動を測定し、その圧力変動が閾値TH2を超えたときに気流発生装置30を駆動することでも、上記第1の実施形態と同様に、電極32,33の摩耗を極力抑えて気流発生装置30の寿命を引き延ばすことができる。
この場合、最初に閾値TH2を超える圧力変動を検知してプラズマONしたときには、乗場20の通過に間に合わずに空力騒音を抑えられなくとも、それ以後は、乗りかご11が各階の乗場20(狭隘部24)を通過するときにプラズマ気流の作用により圧力変動を抑えて空力騒音を低減することができる。
なお、乗りかご11の下降時と上昇時の両方の騒音を低減させる構成とした場合でも同様に適用可能である。
すなわち、図19に示すように、乗りかご11に下降用の第1の気流発生装置30aと上昇用の第1の気流発生装置30bが設けられた構成において、乗りかご11の一側面の下端部に第1の圧力計50a、同側面の上端部に第2の圧力計50bを設けておく。そして、下降時であれば、第1の圧力計50aを通じて圧力変動を測定し、その測定された圧力変動が閾値TH2を超える場合に第1の気流発生装置30aを駆動する。上昇降時であれば、第1の圧力計50bを通じて圧力変動を測定し、その測定された圧力変動が閾値TH2を超える場合に第2の気流発生装置30bを駆動する。
また、上記第1の実施形態における騒音レベルを測定する構成と組み合わせることでも良い。図20にその一例を示す。乗りかご11に集音装置40と圧力計50が設置されている。集音装置40はかご正面のかごドア13の下端付近に設置され、圧力計50はかご側面のかごドア13の下端付近に設置されている。
なお、圧力計50をかご側面に設置するのは、乗りかご11が各階の乗場20(狭隘部24)に差し掛かったときに生じる空力騒音は乗りかご11の両側面から正面に流れ込む増速流の影響が大きいからである。
このような構成において、乗りかご11の走行時(この例では下降時)に、集音装置40で測定された騒音レベルが一定値(閾値TH1)を超えた場合、あるいは、圧力計50で測定された圧力変動が一定値(閾値TH2)を超えた場合に気流発生装置30を駆動してプラズマONとする。これにより、騒音レベルと圧力変動の2つの観点から気流発生装置30をより効率的に駆動して、プラズマの作用により走行時の騒音を低減すると共に、装置寿命を極力延ばすことが可能となる。
なお、図9の例のように、乗りかご11に複数の集音装置40a,40d,40c,40dを設置した構成において、その中の少なくとも1つを圧力計50に代えることで良い。この例では、かご側面に設置された集音装置40c,40dのうちのどちらかを圧力計50に代えて構成することが好ましい。
また、図10の例のように、乗りかご11の下端と上端に気流発生装置30a,30bが設置された構成であれば、集音装置40a,40bと共に図18に示したように圧力計50a,50bを設置し、乗りかご11の運転方向に応じて、これらを切り替えて使うような構成であっても良い。
すなわち、乗りかご11の下降時には、第1の集音装置40aで測定された騒音レベルが一定値(閾値TH1)を超えた場合、あるいは、第1の圧力計50aで測定された圧力変動が一定値(閾値TH2)を超えた場合に第1の気流発生装置30aを駆動してプラズマONとする。乗りかご11の上昇時には、第2の集音装置40bで測定された騒音レベルが一定値(閾値TH1)を超えた場合、あるいは、第2の圧力計50bで測定された圧力変動が一定値(閾値TH2)を超えた場合に第2の気流発生装置30bを駆動してプラズマONとする。
要するに、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の形態を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を省略してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
図1は本発明の第1の実施形態に係るエレベータ装置の構成を示す図であり、図1(a)は乗りかごの正面図、同図(b)は昇降路内を走行する乗りかごを側面から見た図である。 図2は同実施形態におけるエレベータ装置に設けられた気流発生装置の構成を示す図である。 図3は同実施形態における乗りかごの下降時に生じる気流の状態を示す図であり、図3(a)はプラズマOFF、同図(b)はプラズマONの状態、同図(c)はプラズマ両面ONの状態を示す図である。 図4は同実施形態における気流発生装置の制御系の構成を示すブロック図である。 図5は同実施形態における乗りかごの下降時に発生する騒音の変化を表した図である。 図6は同実施形態における気流発生装置の駆動制御を示すフローチャートである。 図7は同実施形態における集音装置を乗りかご側に設置した場合のエレベータ装置の構成を示す図であり、図7(a)は乗りかごの正面図、同図(b)は昇降路内を走行する乗りかごを側面から見た図である。 図8は同実施形態における乗りかご内に集音装置を設置した場合の構成を示す図である。 図9は同実施形態における乗りかごの外に複数の集音装置を設置した場合の構成を示す図である。 図10は本発明の第2の実施形態に係るエレベータ装置の乗りかごの構成を示す図である。 図11は同実施形態における気流発生装置の制御系の構成を示すブロック図である。 図12は同実施形態における気流発生装置の駆動制御を示すフローチャートである。 図13は本発明の第3の実施形態に係る気流発生装置の制御系の構成を示すブロック図である。 図14は同実施形態における気流発生装置の駆動制御を示すフローチャートである。 図15は本発明の第4の実施形態に係るエレベータ装置の乗りかごの構成を示す図である。 図16は同実施形態における気流発生装置の制御系の構成を示すブロック図である。 図17は同実施形態における乗りかごの下降時に発生する圧力変動を表した図である。 図18は同実施形態における気流発生装置の駆動制御を示すフローチャートである。 図19は同実施形態における乗りかごに下降時用と上昇時用の圧力計を設けた場合の構成を示す図である。 図20は同実施形態における乗りかごに乗りかごに集音装置と圧力計を設けた場合の構成を示す図である。
符号の説明
10…昇降路、11…乗りかご、12…ロープ、13…かごドア、14…敷居、15…パネル、20…乗場、21…乗場ドア、22…敷居、23…パネル、24…狭隘部、30…気流発生装置、31…誘電体、32,33…電極、34…ケーブル、35…放電用電源、36…誘起流、37…縦渦、40…集音装置、41…制御装置、41a…閾値記憶部、41b…周波数分析部、41c…閾値記憶部、42…かご位置検出装置、43…気流駆動装置、50…圧力計。

Claims (15)

  1. 昇降路内を昇降動作する乗りかごと、
    この乗りかごに設置され、走行時の気流の乱れを低減する方向に気流を発生する気流発生装置と、
    乗りかごの走行時に発生する騒音のレベルを測定する騒音測定手段と、
    上記乗りかごの走行時に上記騒音測定手段によって測定された騒音のレベルが予め設定された閾値を超えた場合に上記気流発生装置を駆動する駆動制御手段とを具備し
    上記気流発生装置は、
    放電プラズマの作用により気流を発生させるプラズマ気流発生装置からなることを特徴とするエレベータ装置。
  2. 上記駆動制御手段は、上記気流発生装置の駆動後、上記乗りかごが目的階に着床したときに、上記気流発生装置の駆動を停止することを特徴とする請求項1記載のエレベータ装置。
  3. 上記駆動制御手段は、上記気流発生装置の駆動後、上記騒音測定手段によって測定された騒音のレベルが上記閾値以下になったときに、上記気流発生装置の駆動を停止することを特徴とする請求項1記載のエレベータ装置。
  4. 上記騒音測定手段は、上記乗りかごの外側に設置されており、
    上記駆動制御手段は、上記騒音測定手段によって測定された騒音のレベルが予め上記昇降路内の騒音基準値に合わせて設定された閾値を超えた場合に上記気流発生装置を駆動することを特徴とする請求項1記載のエレベータ装置。
  5. 上記騒音測定手段は、上記昇降路の乗場側に設置されており、
    上記駆動制御手段は、上記騒音測定手段によって測定された騒音のレベルが予め上記昇降路内の騒音基準値に合わせて設定された閾値を超えた場合に上記気流発生装置を駆動することを特徴とする請求項1記載のエレベータ装置。
  6. 上記騒音測定手段は、上記乗りかごの内側に設置されており、
    上記駆動制御手段は、上記騒音測定手段によって測定された騒音のレベルが予め上記乗りかご内の騒音基準値に合わせて設定された閾値を超えた場合に上記気流発生装置を駆動することを特徴とする請求項1記載のエレベータ装置。
  7. 上記乗りかごの両側面を含む複数の箇所に設置された複数の騒音測定手段を備え、
    上記駆動制御手段は、上記乗りかごの走行時に上記各騒音測定手段によって測定された騒音レベルの中のいずれかが予め設定された閾値を超えた場合に上記気流発生装置を駆動することを特徴とする請求項1記載のエレベータ装置。
  8. 昇降路内を昇降動作する乗りかごと、
    この乗りかごの下端部に設置され、上記乗りかごの下降時の気流の乱れを低減する方向に気流を発生する第1の気流発生装置と、
    上記乗りかごの上端部に設置され、上記乗りかごの上昇時の気流の乱れを低減する方向に気流を発生する第2の気流発生装置と、
    上記乗りかごの下端部に設置されて騒音のレベルを測定する第1の騒音測定手段と、
    上記乗りかごの上端部に設置されて騒音のレベルを測定する第2の騒音測定手段と、
    上記乗りかごの運転方向に基づいて、上記乗りかごが下降方向に走行する時に上記第1の騒音測定手段によって測定された騒音のレベルが予め設定された閾値を超えた場合に上記第1の気流発生装置を駆動し、上記乗りかごが上昇方向に走行する時に上記第2の騒音測定手段によって測定された騒音のレベルが予め設定された閾値を超えた場合に上記第2の気流発生装置を駆動する駆動制御手段とを具備し
    上記第1および第2の気流発生装置は、
    放電プラズマの作用により気流を発生させるプラズマ気流発生装置からなることを特徴とするエレベータ装置。
  9. 上記駆動制御手段は、上記第1または第2の気流発生装置の駆動後、上記乗りかごが目的階に着床したときに、上記第1たまは第2の気流発生装置の駆動を停止することを特徴とする請求項8記載のエレベータ装置。
  10. 上記駆動制御手段は、上記第1の気流発生装置の駆動後、上記第1の騒音測定手段によって測定された騒音のレベルが上記閾値以下になったときに、上記第1の気流発生装置の駆動を停止し、上記第2の気流発生装置の駆動後、上記第2の騒音測定手段によって測定された騒音のレベルが上記閾値以下になったときに、上記第2の気流発生装置の駆動を停止することを特徴とする請求項8記載のエレベータ装置。
  11. 昇降路内を昇降動作する乗りかごと、
    この乗りかごに設置され、走行時の気流の乱れを低減する方向に気流を発生する気流発生装置と、
    乗りかごの走行時に発生する騒音のレベルを測定する騒音測定手段と、
    上記乗りかごの走行時に上記騒音測定手段によって測定された騒音を周波数分析する周波数分析手段と、
    この周波数分析手段によって予め設定された周波数が検知され、その周波数の騒音レベルが予め設定された閾値を超えた場合に上記気流発生装置を駆動する駆動制御手段とを具備し
    上記気流発生装置は、
    放電プラズマの作用により気流を発生させるプラズマ気流発生装置からなることを特徴とするエレベータ装置。
  12. 上記駆動制御手段は、上記気流発生装置の駆動後、上記乗りかごが目的階に着床したときに、上記気流発生装置の駆動を停止することを特徴とする請求項11記載のエレベータ装置。
  13. 上記駆動制御手段は、上記気流発生装置の駆動後、上記周波数分析手段によって検知された周波数の騒音レベルが上記閾値以下になったときに、上記気流発生装置の駆動を停止することを特徴とする請求項11記載のエレベータ装置。
  14. 昇降路内を昇降動作する乗りかごと、
    この乗りかごに設置され、走行時の気流の乱れを低減する方向に気流を発生する気流発生装置と、
    乗りかごの走行時に発生する圧力変動を測定する圧力測定手段と、
    上記乗りかごの走行時に上記圧力測定手段によって測定された圧力変動が予め設定された閾値を超えた場合に上記気流発生装置を駆動する駆動制御手段とを具備し
    上記気流発生装置は、
    放電プラズマの作用により気流を発生させるプラズマ気流発生装置からなることを特徴とするエレベータ装置。
  15. 乗りかごの走行時に発生する騒音のレベルを測定する騒音測定手段を備え、
    上記駆動制御手段は、上記乗りかごの走行時に上記騒音測定手段によって測定された騒音のレベルが予め設定された閾値を超えた場合、あるいは、上記圧力測定手段によって測定された圧力変動が予め設定された閾値を超えた場合に上記気流発生装置を駆動することを特徴とする請求項14記載のエレベータ装置。
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