JP4604927B2 - 液晶装置、液晶装置の製造方法、投射型表示装置 - Google Patents

液晶装置、液晶装置の製造方法、投射型表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、液晶装置、液晶装置の製造方法、投射型表示装置に関する。
一般に、液晶プロジェクタ(投射型表示装置)のライトバルブや携帯電話等のディスプレイとして用いられる液晶装置には、一対の基板間に挟持された液晶の配向方向を制御する配向膜が設けられている。この配向膜には、従来よりポリイミド等の有機膜をラビング処理した有機配向膜が広く使用されている。
しかしながら、有機配向膜は、配向力に優れる反面、熱や光に弱く、長期間の使用によってその配向力が低下してしまうことがある。特に、高強度の光が照射される液晶プロジェクタでは、光源からの光や熱によって有機配向膜に変性が生じやすく、有機配向膜の劣化が進むと、液晶分子を所望の配向方向に配列できなくなる場合が生じてしまう。さらに、有機配向膜は、その分解生成物によって液晶の性能等に悪影響を及ぼすこともある。
また、液晶プロジェクタでは、高輝度化や小型化に伴って、ライトバルブの耐光信頼性を確保することが益々重要となってきている。高精細ライトバルブ向けの配向膜には、熱や光に強い材料の選択、並びに微細な画素領域においても液晶が安定して均一に配向できるような形状の制御がポイントとなる。さらに、製造面においては、数百nm以下の微細配向構造を低コストで実現できるプロセスが求められる。
そこで、配向膜の耐光性や耐熱性を向上させる技術として、SiOなどの無機配向膜を用いることが提案されている。例えば、特許文献1では、SiO層に斜め方向からイオンビームを照射することによって、SiO自身の自己マスキング(セルフシャドゥイング)効果を利用してカラム状の小突起を形成することが提案されている。一方、特許文献2では、多孔質膜の表面にイオンビームを斜め照射して多孔質膜中の空孔内を斜めに形成することが提案されている。
特開昭63−278031号公報 特開2005−31196号公報
しかしながら、これら特許文献1,2に記載される技術では、微細構造の形状制御は困難である。また、一軸配向の安定性も不充分である。このように、従来の無機配向膜では、耐光性や耐熱性に優れるものの、有機配向膜に比べて液晶分子を配向させる能力が低く、液晶の配向安定性を確保することが難しいといった問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、良好な配向特性と高い信頼性とを兼ね備えた液晶装置及びその製造方法を提供することを目的とする。また、このような液晶装置を備えることにより、良好な表示特性と高い信頼性とを兼ね備えた投射型表示装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る液晶装置は、一対の基板間に液晶を挟持してなる液晶装置であって、一対の基板の少なくとも一方の液晶側の面に液晶の配向方向を制御する配向膜を備え、配向膜は、無機化合物を含む薄膜からなると共に、液晶の配向方向と概略平行な方向に延在する複数の溝部と突状部とを表面部に有し、且つ、溝部が交差する部分の間で突状部が延在する構造を有することを特徴とする。
この構成によれば、配向膜の表面部を一軸配向性に優れた微細な配向構造とすることができる。また、耐光性や耐熱性に優れた配向力の高い配向膜を得ることができる。したがって、良好な配向特性と高い信頼性とを兼ね備えた液晶装置を提供することができる。
一方、本発明に係る液晶装置は、一対の基板間に液晶を挟持してなる液晶装置であって、一対の基板の少なくとも一方の液晶側の面に液晶の配向方向を制御する配向膜を備え、配向膜は、無機化合物を含む薄膜からなると共に、液晶の配向方向と概略平行な方向に延在する複数の突状部を表面部に有し、且つ、突条部の表面に空孔を有した多孔質構造であることを特徴とする。
この構成によれば、配向膜の表面部を一軸配向性に優れた微細な配向構造とすることができる。また、耐光性や耐熱性に優れた配向力の高い配向膜を得ることができる。したがって、良好な配向特性と高い信頼性とを兼ね備えた液晶装置を提供することができる。
一方、本発明に係る液晶装置は、一対の基板間に液晶を挟持してなる液晶装置であって、一対の基板の少なくとも一方の液晶側の面に液晶の配向方向を制御する配向膜を備え、配向膜は、エッチングレートの異なる2種類以上の無機化合物を含む薄膜からなると共に、指向性を有するビームの照射によってエッチング処理された表面部を有することを特徴とする。
この構成によれば、配向膜の表面部を一軸配向性に優れた微細な配向構造とすることができる。また、耐光性や耐熱性に優れた配向力の高い配向膜を得ることができる。したがって、良好な配向特性と高い信頼性とを兼ね備えた液晶装置を提供することができる。また、多種類の化合物を含むことで、微細な配向構造をより滑らかにすることができ、配向不良を防止することができる。
また、本発明においては、配向膜が無機酸化物を含む構成とすることができる。
この構成によれば、耐光性及び耐熱性に優れ、無機酸化物と液晶との強い相互作用に起因する配向力の高い配向膜を得ることができる。
また、本発明においては、配向膜が多孔質構造を有する構成とすることができる。
この構成によれば、極角方向の配向規制力に優れた配向膜を得ることができる。
一方、本発明に係る液晶装置の製造方法は、一対の基板間に液晶を挟持してなる液晶装置の製造方法であって、一対の基板の少なくとも一方の液晶側の面に液晶の配向方向を制御する配向膜を形成する際に、配向膜の形成面上にエッチングレートの異なる2種類以上の無機化合物を含む薄膜を形成する工程と、薄膜の表面部に指向性を有するビームを照射してエッチング処理を施す工程とを含むことを特徴とする。
この方法によれば、形成される配向膜の表面部を一軸配向性に優れた微細な配向構造とすることができる。また、耐光性や耐熱性に優れた配向力の高い配向膜を容易に形成ことができる。したがって、良好な配向特性と高い信頼性とを兼ね備えた液晶装置を容易に作製することができる。また、多種類の化合物を含むことで、微細な配向構造をより滑らかにすることができ、配向不良を防止することができる。
また、前記薄膜を形成する工程において、無機酸化物を含む薄膜を形成すれば、耐光性及び耐熱性に優れ、無機酸化物と液晶との強い相互作用に起因する配向力の高い配向膜を形成することができる。
また、前記薄膜を形成する工程において、多孔質構造を有する薄膜を形成すれば、エッチング処理にかかる時間を短縮すると共に、配向膜に対する配向処理を容易なものとすることができる。一方、配向膜中に多孔質構造を残すことで、極角方向の配向規制力に優れた配向膜を形成することができる。
また、前記薄膜を形成する工程において、非晶質体と結晶質体とを含む薄膜を形成すれば、エッチング処理を施す工程において、結晶質体よりもエッチングレートの高い非晶質体が優先的に除去されるため、一軸配向性に優れた微細な配向構造を有する配向膜を容易に形成することができる。
また、前記薄膜を形成する工程において、少なくとも金属アルコキシドと金属酸化物微粒子との中から選ばれる2種類以上の化合物を含むゾル溶液を調製し、調製したゾル溶液を配向膜の形成面上に塗布して薄膜を形成した後に、この薄膜を熱処理により硬化させることで、エッチングレートの異なる2種類以上の化合物を含む薄膜を容易に形成することができる。
また、本発明に係る投射型表示装置は、上述した本発明の液晶装置又は本発明の製造方法により製造されてなる液晶装置を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、良好な表示特性と高い信頼性とを兼ね備えた投射型表示装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態では、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;TFT)を画素スイッチング素子として備えたアクティブマトリクス型の液晶装置を例に挙げて説明する。この液晶装置は、例えば投射型表示装置のライトバルブ(光変調手段)として好適に用いることができるものである。
(液晶表示装置)
先ず、第1の実施形態として図1ないし図4に示す液晶装置100の構成について説明する。図1は、液晶装置100を各構成要素とともに対向基板の側から見た平面図であり、図2は、液晶装置100の図1中に示すH−H’線に沿う断面図である。図3は、液晶装置100の画像表示領域においてマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路を示す図である。図4は、液晶装置100の断面構造を拡大して示す図である。
この液晶表示装置100は、図1および図2に示すように、TFTアレイ基板10と対向基板20とがシール材52によって貼り合わされ、このシール材52によって区画された領域内に液晶層50が封入されている。シール材52の形成領域の内側の領域には、遮光性材料からなる遮光膜(周辺見切り)53が形成されている。シール材52の外側の領域には、データ線駆動回路201および外部回路実装端子202がTFTアレイ基板10の一辺に沿って形成されており、この一辺に隣接する2辺に沿って走査線駆動回路204が形成されている。TFTアレイ基板10の残る一辺には、画像表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路204の間を接続するための複数の配線205が設けられている。また、対向基板20の角部においては、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的導通をとるための基板間導通材206が配設されている。
なお、データ線駆動回路201および走査線駆動回路204をTFTアレイ基板10の上に形成する代わりに、例えば、駆動用LSIが実装されたTAB(Tape Automated Bonding)基板とTFTアレイ基板10の周辺部に形成された端子群とを異方性導電膜を介して電気的および機械的に接続するようにしてもよい。
また、液晶表示装置100においては、使用する液晶の種類、すなわち、TN(Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード等の動作モードや、ノーマリホワイトモード/ノーマリブラックモードの別に応じて、位相差板、偏光板等が所定の向きに配置されるが、ここでは図示を省略する。
このような構造を有する液晶表示装置100の画像表示領域においては、図3に示すように、複数のドット100aがマトリクス状に構成されているとともに、これらのドット100aの各々には、画素スイッチング用のTFT30が形成されており、画素信号S1、S2、…、Snを供給するデータ線6aがTFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画素信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次で供給してもよく、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。また、TFT30のゲートには走査線3aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmをこの順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9は、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけオン状態とすることにより、データ線6aから供給される画素信号S1、S2、…、Snを各画素に所定のタイミングで書き込む。このようにして画素電極9を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画素信号S1、S2、…、Snは、図2に示す対向基板20の対向電極21との間で一定期間保持される。また、保持された画素信号S1、S2、…、Snがリークするのを防ぐために、画素電極9と対向電極21との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量60が付加されている。符号3bは蓄積容量60を構成する容量線である。
液晶表示装置100は、図4に示すように、上下に対向配置された透明のガラス等からなるTFTアレイ基板10及び対向基板20の間に液晶層50が挟持された基本構造を具備している。
TFTアレイ基板10の内面には、マトリクス状に配置されたそれぞれの画素100aに対して、TFT30及びITO等の透明導電膜からなる画素電極9が設けられている。
実際には、データ線6a、走査線3a等の配線が形成されているが、図4(a)ではこれらの図示を省略している。また、TFTアレイ基板10の内面には、これらTFT30や画素電極9を覆うように、液晶層50の配向を制御する配向膜1が画像表示領域全体に亘って設けられている。
対向基板20の内面には、遮光膜23が設けられている。遮光膜23は、TFT30や配線等(データ線6a、走査線3a等)が形成される各画素100aの縁に沿って、格子状に設けられている。遮光膜23によって照明光が遮られる領域が非照明領域であり、遮光膜23の開口部を通して照明光が透過する領域が照明領域である。照明領域のみが表示に寄与する。対向基板20の内面には、ITO等の透明導電膜からなる対向電極21が遮光膜23を覆うように全面に設けられており、さらに対向電極21を覆うように、液晶層50の配向を制御する配向膜2が画像表示領域全体に亘って設けられている。
これらの基板10,20の間には、液晶層50が保持されている。液晶層50を構成する液晶材料としては、ネマチック液晶、スメクチック液晶など配向し得るものであればいかなる液晶材料を用いても構わないが、TN型液晶パネルの場合、ネマチック液晶を形成させるものが好ましく、例えば、フェニルシクロヘキサン誘導体液晶、ビフェニル誘導体液晶、ビフェニルシクロヘキサン誘導体液晶、テルフェニル誘導体液晶、フェニルエーテル誘導体液晶、フェニルエステル誘導体液晶、ビシクロヘキサン誘導体液晶、アゾメチン誘導体液晶、アゾキシ誘導体液晶、ピリミジン誘導体液晶、ジオキサン誘導体液晶、キュバン誘導体液晶等が挙げられる。さらに、これらネマチック液晶分子にモノフルオロ基、ジフルオロ基、トリフルオロ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基などのフッ素系置換基を導入した液晶分子も含まれる。
配向膜1,2は、エッチングレートの異なる2種類以上の無機化合物を含む薄膜からなる。この薄膜は、後述するゾル・ゲル法によって形成されたものである。また、配向膜1,2は、例えばイオンビームエッチングなどの指向性を有するビームの照射によってエッチング処理された表面部1a,2aを有している。具体的に、配向膜1,2の表面部1a,2aには、図5に模式的に示すように、液晶層50の配向方向(液晶層50の液晶分子にプレティルトを与える方向)と概略平行な方向に延在する溝部61と突状部62とが複数設けられている。また、配向膜1,2の表面部1a,2aは、溝部61が交差する部分の間で突状部62が延在する構造を有している。
配向膜1,2は、このようにエッチングレートの異なる2種類以上の無機化合物を含む薄膜からなると共に、表面部1a,2bが指向性を有するビームの照射によってエッチング処理されている。
これにより、配向膜1,2の表面部1a,2aを一軸配向性に優れた微細な配向構造(凹凸構造)とすることができる。また、耐光性や耐熱性に優れた配向力の高い配向膜1,2を得ることができる。また、多種類の化合物を含むことで、微細な配向構造をより滑らかにすることができ、配向不良を防止することができる。
したがって、良好な配向特性と高い信頼性とを兼ね備えた液晶装置100を得ることができる。
(液晶装置の製造方法)
次に、第1の実施の形態に係る液晶装置100の製造方法について説明する。
上述した液晶装置100は、TFTアレイ基板10の表面に配向膜1を形成したものと、対向基板20の表面に配向膜2を形成したものとを枠状に設けたシール材52を介して貼り合わせ、そのシール材52の枠内に液晶を充填した後、基板10,20の外面側に必要に応じて偏光板等を貼着することによって作製することができる。
図6は、本発明の特徴部分である前記配向膜1,2を形成する際の各工程を示すフローチャートである。前記配向膜1,2は、図6に示すように、これら配向膜1,2の形成面上にエッチングレートの異なる2種類以上の無機化合物を含む薄膜を形成する薄膜形成工程S1と、形成された薄膜の表面部に指向性を有するビームを照射してエッチング処理を施す配向処理工程S2とを経ることで形成される。
具体的に、薄膜形成工程S1では、前記配向膜1,2の前駆体(或いは金属酸化物微粒子)を含むゾル溶液を調製し、調製したゾル溶液を配向膜1,2の形成面上に塗布してゲル状の薄膜を形成した後に、この薄膜を熱処理により硬化させる、いわゆるゾル・ゲル法によって多孔質薄膜を形成する。
一般に、ゾル・ゲル法は、ゾルと呼ばれる溶液から出発し、加水分解・縮重合を経てゼリー状の固体であるゲルを作製した後に、熱処理を行なうことによって、内部に残された溶媒を取り除き、更に緻密化を促進させることによって薄膜を得る方法である。このため、原料を溶融し、再固化させるような方法に比べて、プロセス温度を低く抑えることができ、また、斜方蒸着法等の気相法を用いる場合に比べて、製造装置の小型化及びプロセスの簡略化を図ることができる。また、ゾル・ゲル法では、化学反応を利用して低温で作製することができることから、無機材料だけでなく、有機材料と無機材料との複合化も可能である。
本発明では、ゾル・ゲル法によって形成された多孔質薄膜がエッチングレートの異なる2種類以上の無機化合物を含むように、少なくとも金属アルコキシドと金属酸化物微粒子との中から選ばれる2種類以上の無機化合物を含んだゾル溶液を調製する。
金属アルコキシドは、一般式:M(OR)n(M:金属、R:アルキル基)で表される材料である。金属Mとしては、Si,Al,Ti,In,Zn,Sn,V,Sr,La等の種々の材料を用いることができる。また、アルキル基Rとしては、C1〜C5のアルキル基を代表例として挙げることができる。一方、金属酸化物微粒子としては、金属Mの酸化物微粒子を挙げることができる。これら化合物は、必要に応じて、選択して又は組み合わせて用いることができる。
また、前記ゾル溶液には、必要に応じて溶剤等を添加することができる。また、必要に応じて硬化剤(重合開始剤)を添加してもよい。この場合、後述するような薄膜の硬化を容易に行うことができる。さらに、必要に応じてゾル溶液の濾過してもよい。この場合、ゾル溶液中に含まれる不純物を取り除くことができ、薄膜を均一な膜厚で効率良く形成することができる。
このゾル溶液を塗布する方法としては、例えば、グラビアコート法や、バーコート法、スプレーコート法、スピンコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ダイコート法、インクジェット法、フレキソコート法等を挙げることができる。これらの方法は、必要に応じて、選択して又は組み合わせて用いることができる。
薄膜の硬化は、例えば、加熱処理や、エネルギー線照射処理等により行う。エネルギー線としては、例えば、可視光線や、紫外線、放射線、赤外線等を挙げることができる。このような処理を施すことにより、薄膜中の硬化反応基同士が、ラジカル重合や、カチオン重合、重縮合により硬化する。また、薄膜の硬化は、特に、薄膜中に含まれる水分や溶媒等を除去した後(薄膜に対して乾燥処理を施した後)に行うのが好ましい。これにより、膜厚の安定化を図ることができる。また、薄膜の硬化は、例えば、エネルギー線を照射して薄膜を仮硬化させた後に、加熱処理することによって本硬化させてもよい。すなわち、薄膜の硬化は、薄膜を一旦比較的低いエネルギーで仮硬化させた後に、完全に硬化させるものであってもよい。これにより、膜厚の更なる安定化を図ることができる。また、硬化温度を調整することにより、薄膜の多孔質度(ポーラス度)の制御も可能である。
配向処理工程S2では、例えばイオンビームエッチングなどの指向性を有するビームを多孔質薄膜の表面部に斜め照射してエッチング処理を行う。このとき、多孔質薄膜に含まれるエッチングレートの異なる無機酸化物(例えばアルミナとシリカ)のうち、エッチングレートの低い方の無機酸化物(例えばアルミナ)がマスクとなって、エッチングレートの高い方の無機酸化物(例えばシリカ)が優先的に除去される。これにより、一軸配向性に優れた微細な配向構造を有する配向膜1,2を容易に形成することができる。
具体的に、配向膜1,2の表面部1a,2aには、上述した図5に示す液晶層50の配向方向(液晶層50の液晶分子にプレティルトを与える方向)と概略平行な方向に延在する複数の溝部61と突状部62とが形成される。特に、第1の実施の形態では、多孔質薄膜の空孔を破壊する程度にエッチング処理を行うことによって、上述した溝部61が交差する部分の間で突状部62が延在する構造を表面部1a,2aに有する配向膜1,2を形成することができる。
なお、イオンビームエッチングに用いるイオン源としては、例えばNe、Ar、Kr、Xe等の不活性ガスや、CHF、CF等のフロン系のガス、塩素系のガス等を用いることができる。このうち、一般的には安価で効率の良いArを用いるのが好ましい。活性ガスなのでイオン源が簡単で腐食対策なしで使用可能である。また、フロン系のガスは、FラジカルでSiOを選択的にエッチングできる上に、コンタミの発生が少ない。
このように、本発明の方法によれば、形成される配向膜1,2の表面部1a,2aを一軸配向性に優れた微細な配向構造(凹凸構造)とすることができる。また、耐光性や耐熱性に優れた配向力の高い配向膜1,2を容易に形成ことができる。また、多種類の化合物を含むことで、微細な配向構造をより滑らかにすることができ、配向不良を防止することができる。したがって、良好な配向特性と高い信頼性とを兼ね備えた液晶装置100を容易に製造することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る液晶装置及びその製造方法について説明する。
第2の実施の形態は、上述した配向膜1,2の配向構造が異なる以外は、第1の実施の形態とほぼ同様なことから、この配向膜1,2以外の詳細な説明を省略するものとする。
第2の実施の形態における配向膜1,2の表面部1a,2aには、図7に模式的に示すように、液晶層50の配向方向(液晶層50の液晶分子にプレティルトを与える方向)と概略平行な方向に断続して延在する突状部72が複数設けられている。また、突状部72は、微細な空孔73を含んだ多孔質構造を有している。
なお、配向膜1,2の表面部1a,2aには、突状部72にある微細な空孔73を延在方向に断続的に結むように複数の溝部71が形成されている。これら複数の溝部71は、突条部72との区別が必ずしも明確ではないものの、液晶50の配向方向と概略平行な方向に延在したものとなっている。
この配向膜1,2は、上述した第1の実施の形態の配向膜1,2と同様に、エッチングレートの異なる2種類以上の無機化合物を含む薄膜からなると共に、表面部1a,2bが指向性を有するビームの照射によってエッチング処理されたものである。
これにより、配向膜1,2の表面部1a,2aを一軸配向性に優れた微細な配向構造(凹凸構造)とすることができる。また、耐光性や耐熱性に優れた配向力の高い配向膜1,2を得ることができる。また、多種類の化合物を含むことで、微細な配向構造をより滑らかにすることができ、配向不良を防止することができる。
したがって、良好な配向特性と高い信頼性とを兼ね備えた液晶装置100を得ることができる。
配向膜1,2は、上述した図6に示すフローチャートに従って、エッチングレートの異なる2種類以上の無機化合物を含む薄膜を形成する薄膜形成工程S1と、形成された薄膜の表面部に指向性を有するビームを照射してエッチング処理を施す配向処理工程S2とを経ることで形成される。
薄膜形成工程S1では、第1の実施の形態と同様に、前記配向膜1,2の前駆体(或いは金属酸化物微粒子)を含むゾル溶液を調製し、調製したゾル溶液を配向膜1,2の形成面上に塗布してゲル状の薄膜を形成した後に、この薄膜を熱処理により硬化させることによって多孔質薄膜を形成する。
配向処理工程S2では、例えばイオンビームエッチングなどの指向性を有するビームを多孔質薄膜の表面部に斜め照射してエッチング処理を行う。このとき、多孔質薄膜に含まれるエッチングレートの異なる無機酸化物(例えばアルミナとシリカ)のうち、エッチングレートの低い方の無機酸化物(例えばアルミナ)がマスクとなって、エッチングレートの高い方の無機酸化物(例えばシリカ)が優先的に除去される。これにより、一軸配向性に優れた微細な配向構造を有する配向膜1,2を容易に形成することができる。
具体的に、配向膜1,2の表面部1a,2aには、上述した図7に示す液晶層50の配向方向(液晶層50の液晶分子にプレティルトを与える方向)と概略平行な方向に延在する複数の突状部72とが形成される。特に、第2の実施の形態では、多孔質薄膜中の空孔73が残る程度にエッチング処理を行う。これにより、配向膜1,2は、突状部72内に微細な空孔73を残した多孔質構造を有することになる。
なお、イオンビームエッチングに用いるイオン源としては、例えばNe、Ar、Kr、Xe等の不活性ガスや、CHF、CF等のフロン系のガス、塩素系のガス等を用いることができる。このうち、一般的には安価で効率の良いArを用いるのが好ましい。活性ガスなのでイオン源が簡単で腐食対策なしで使用可能である。また、フロン系のガスは、FラジカルでSiOを選択的にエッチングできる上に、コンタミの発生が少ない。
このように、本発明の方法によれば、形成される配向膜1,2の表面部1a,2aを一軸配向性に優れた微細な配向構造(凹凸構造)とすることができる。また、耐光性や耐熱性に優れた配向力の高い配向膜1,2を容易に形成ことができる。また、多種類の化合物を含むことで、微細な配向構造をより滑らかにすることができ、配向不良を防止することができる。したがって、良好な配向特性と高い信頼性とを兼ね備えた液晶装置100を容易に製造することができる。
(第1の実施の形態と第2の実施の形態との違い)
ところで、本発明では、調製が容易なゾル溶液からエッチングレートの異なる2種類以上の無機酸化物を含んだ多孔質薄膜を形成した後に、イオンビームを多孔質薄膜の表面部に斜め照射してエッチング処理を行い、微細な配向構造(凹凸構造)を有する配向膜1,2を形成する。
この場合、無機酸化物を含む多孔質薄膜を形成することによって、耐光性及び耐熱性に優れ、無機酸化物と液晶との強い相互作用に起因する配向力の高い無機配向膜を形成することができる。また、エッチング処理にかかる時間を短縮すると共に、配向膜に対する配向処理を容易なものとすることができる。
また、本発明では、配向膜1,2の表面部1a,2aに対するエッチング処理の度合いと、配向膜1,2の硬化温度調節による多孔質度の制御によって、上述した微細な配向構造を容易に作り出すことができる。
具体的に、第1の実施の形態では、多孔質薄膜の空孔73を破壊する程度にエッチング処理を行う、すなわち第2の実施の形態よりもビームの照射時間を長くすることによって、配向膜1,2の表面部1a,2aに、上述した図5に示す溝部61が交差する部分の間で突状部62が延在する構造を作り出すことができる。この場合、特に溝部61及び突状部62が延在する方向への配向力が強まるため、水平配向性に優れた配向膜1,2を得ることができる。
一方、第2の実施の形態では、多孔質薄膜中の空孔73が残る程度にエッチング処理を行う、すなわち第1の実施の形態よりもビームの照射時間を短くする、或いは予め粗い多孔質形状を形成しておくことによって、配向膜1,2の表面部1a,2aに、上述した図7に示す突状部72内に微細な空孔73を残した多孔質構造を作り出すことができる。この場合、特に突状部72内に残った空孔73による極角方向の配向力が強まるため、垂直配向性に優れた配向膜1,2を得ることができる。
また、エッチング処理の度合いによっては、配向膜1,2の表面部1a,2aに、第1の実施の形態と第2の実施の形態との中間的な配向構造を作り出すこともできる。
なお、配向膜1,2の配向構造は、多孔質薄膜の膜厚によっても制御することができる。例えば、多孔質薄膜の膜厚を厚くすれば、突状部72内に微細な多孔質構造を残した配向膜1,2を容易に形成することができる。また、液晶層50の液晶分子に対してプレティルトを与える方向及びそのプレティルト角の制御は、多孔質膜に対するビームの照射方向及び照射角度によっても制御することができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係る液晶装置の製造方法について説明する。
この第3の実施の形態は、上述した図6に示す薄膜形成工程S1において、非晶質体と結晶質体とを含む多孔質薄膜を形成する。
具体的に、薄膜形成工程S1では、上述した配向膜1,2の前駆体(或いは金属酸化物微粒子)を含むゾル溶液を調製し、調製したゾル溶液を配向膜1,2の形成面上に塗布してゲル状の薄膜を形成した後に、この薄膜を熱処理により硬化させることによって、非晶質体中に結晶質体が分散された多孔質薄膜を形成する。
配向処理工程S2では、例えばイオンビームエッチングなどの指向性を有するビームを多孔質薄膜の表面部に斜め照射してエッチング処理を行う。このとき、多孔質薄膜に含まれる非晶質体と結晶質体とのうち、エッチングレートの低い結晶質体がマスクとなって、エッチングレートの高い非晶質体が優先的に除去される。これにより、一軸配向性に優れた微細な配向構造を有する配向膜1,2を容易に形成することができる。
なお、イオンビームエッチングに用いるイオン源としては、例えばNe、Ar、Kr、Xe等の不活性ガスや、CHF、CF等のフロン系のガス、塩素系のガス等を用いることができる。このうち、一般的には安価で効率の良いArを用いるのが好ましい。活性ガスなのでイオン源が簡単で腐食対策なしで使用可能である。また、フロン系のガスは、FラジカルでSiOを選択的にエッチングできる上に、コンタミの発生が少ない。
[投射型表示装置]
次に、本発明の電子機器の具体例として図8に示す投射型表示装置について説明する。図8は、投射型表示装置の要部を示す概略構成図である。この投射型表示装置は、上述した各実施形態に係る液晶装置を、光変調手段として備えたものである。
この投射型液晶表示装置は、図8に示すように、光源810と、ダイクロイックミラー813、814と、反射ミラー815、816、817と、入射レンズ818と、リレーレンズ819と、出射レンズ820と、本発明の液晶装置からなる光変調手段822、823、824と、クロスダイクロイックプリズム825と、投射レンズ826とを備えている。
光源810は、メタルハライド等のランプ811とランプの光を反射するリフレクタ812とからなる。ダイクロイックミラー813は、光源810からの白色光に含まれる赤色光を透過させるとともに、青色光と緑色光とを反射する。透過した赤色光は反射ミラー817で反射されて、赤色光用光変調手段822に入射される。また、ダイクロイックミラー813で反射された緑色光は、ダイクロイックミラー814によって反射され、緑色光用光変調手段823に入射される。さらに、ダイクロイックミラー813で反射された青色光は、ダイクロイックミラー814を透過する。青色光に対しては、長い光路による光損失を防ぐため、入射レンズ818、リレーレンズ819および出射レンズ820を含むリレーレンズ系からなる導光手段821が設けられている。この導光手段821を介して、青色光が青色光用光変調手段824に入射される。なお、上記各光変調手段822,823,824には、上記各実施形態の液晶装置が採用されている。
各光変調手段により変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム825に入射する。このクロスダイクロイックプリズム825は4つの直角プリズムを貼り合わせたものであり、その界面には赤光を反射する誘電体多層膜と青光を反射する誘電体多層膜とがX字状に形成されている。これらの誘電体多層膜により3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が形成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ826によってスクリーン827上に投影され、画像が拡大されて表示される。
この投射型表示装置には、上記各実施形態の液晶装置が採用されているので、高強度の光照射を行なっても配向膜の光劣化は従来ほど大きくは進行しない。したがって、長期間にわたって品質に優れた且つ安定した表示を行なうことができる。
以上、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれらの例に限定されないことは言うまでもない。すなわち、上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々の変更が可能である。
また、本発明の液晶装置は、投射型表示装置の光変調手段に限らず、電子ブック、パーソナルコンピュータ、ディジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々の画像表示手段として好適に用いることができ、いずれにおいても信頼性が高く表示品質に優れた電子機器を提供することができる。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
(実施例1)
実施例1では、先ず、アルミニウムアルコキシドと、シリコンアルコキシドとを含むゾル溶液を調製し、調製したゾル溶液を基板表面にスピンコート法により塗布した後に、250℃で焼成することによって、アルミナ(Al)とシリカ(SiO)とを含む無機多孔質薄膜を基板上に形成した。次に、基板の法線に対して30゜の角度からArイオンを用いたイオンビームを多孔質薄膜の表面部に斜め照射してエッチング処理を行うことによって、実施例1の配向膜を形成した。この実施例1の配向膜の表面部を撮影した顕微鏡写真を図9に示す。
図9に示すように、実施例1の配向膜は、エッチング処理の際にエッチングレートの低いアルミナがマスクとなって、エッチングレートの高いシリカが優先的に除去されるため、アルミナを主体とする微細な配向構造となった。具体的に、実施例1では、多孔質薄膜の空孔を破壊する程度にエッチング処理を行うことによって、溝部が交差する部分の間で突状部が延在する構造を表面部に有する配向膜を形成することができた。なお、突状部の幅は30nm程度であり、突状部の長さは200nm程度であった。
(実施例2)
実施例2では、実施例1よりも低温の150℃で焼成を行い、イオンビームの照射時間を短くした以外は、実施例1と同様の方法により配向膜を形成した。この実施例2の配向膜の表面部を撮影した顕微鏡写真を図10に示す。
図10に示すように、実施例2では、多孔質薄膜中の空孔が残る程度にエッチング処理が行われることによって、突状部内に微細な空孔を残した多孔質構造を表面部に有する配向膜を形成することができた。
(実施例3)
実施例3では、先ず、アルミニウムアルコキシドに、ベーマイトアルミナ(γ−アルミナ)を分散させたゾル溶液を調製し、調製したゾル溶液を基板表面にスピンコート法により塗布した後に、250℃の低温で焼成することによって、非晶質アルミナに結晶質のベーマイトアルミナが分散された無機多孔質薄膜を基板上に形成した。次に、基板の法線に対して30゜の角度からArイオンを用いたイオンビームを多孔質薄膜の表面部に斜め照射してエッチング処理を行うことによって、実施例3の配向膜を形成した。
実施例3の配向膜は、エッチング処理の際にエッチングレートの低いベーマイトアルミナがマスクとなって、エッチングレートの高い非晶質アルミナが優先的に除去されることによって微細な配向構造となった。
以上のように、本発明によれば、配向膜を蒸着により形成する場合とは異なり、蒸気圧が異なる材料であっても自在にゾル溶液として調製を行い、エッチングレートの異なる化合物を含んだ配向膜をゾル・ゲル法によって容易に形成することができる。
また、予め多孔質構造を有する薄膜を形成することによって、その後のイオンビームエッチングを容易に行うことができる。
また、イオンビームの斜め照射によって一軸配向方向を規定し、プレティルトを制御することができる。
また、突状部が不規則的に配置された構造により、モアレや配向不良の発生を防ぐことができる。
また、この程度の微細な配向構造を有することにより、充分な配向規制力を液晶に与えることができ、長時間の使用に対しても配向力を維持することができる。
また、配向膜中に多孔質構造を残すことで、液晶を垂直配向に制御できるため、黒表示やコントラストを向上させることができる。
液晶装置の構成を示す平面図である。 図1のH−H’線に沿う断面図である。 液晶装置の画像表示領域においてマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。 液晶装置の断面構造を示す模式図である。 第1の実施の形態として示す配向膜の模式図である。 液晶装置の製造方法を示すフローチャートである。 第2の実施の形態として示す配向膜の模式図である。 電子機器の一例である投射型表示装置を示す模式図である。 実施例1の配向膜の表面部を示す顕微鏡写真である。 実施例2の配向膜の表面部を示す顕微鏡写真である。
符号の説明
1,2…配向膜、1a,2a…表面部、10…TFTアレイ基板、20…対向基板、50…液晶、61…溝部、62…突状部、71…溝部、72…突状部、73…空孔、100…液晶装置

Claims (11)

  1. 一対の基板間に液晶を挟持してなる液晶装置であって、
    前記一対の基板の少なくとも一方の前記液晶側の面に前記液晶の配向方向を制御する配向膜を備え、
    前記配向膜は、無機化合物を含む薄膜からなると共に、前記液晶の配向方向と概略平行な方向に延在する複数の溝部と突状部とを表面部に有し、且つ、前記溝部が交差する部分の間で前記突状部が延在する構造を有することを特徴とする液晶装置。
  2. 一対の基板間に液晶を挟持してなる液晶装置であって、
    前記一対の基板の少なくとも一方の前記液晶側の面に前記液晶の配向方向を制御する配向膜を備え、
    前記配向膜は、無機化合物を含む薄膜からなると共に、前記液晶の配向方向と概略平行な方向に延在する複数の突状部を表面部に有し、且つ、前記突条部の表面に空孔を有した多孔質構造であることを特徴とする液晶装置。
  3. 一対の基板間に液晶を挟持してなる液晶装置であって、
    前記一対の基板の少なくとも一方の前記液晶側の面に前記液晶の配向方向を制御する配向膜を備え、
    前記配向膜は、エッチングレートの異なる2種類以上の無機化合物を含む薄膜からなると共に、指向性を有するビームの照射によってエッチング処理された表面部を有することを特徴とする液晶装置。
  4. 前記配向膜は、無機酸化物を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の液晶装置。
  5. 前記配向膜は、多孔質構造を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の液晶装置。
  6. 一対の基板間に液晶を挟持してなる液晶装置の製造方法であって、
    前記一対の基板の少なくとも一方の前記液晶側の面に前記液晶の配向方向を制御する配向膜を形成する際に、
    前記配向膜の形成面上にエッチングレートの異なる2種類以上の無機化合物を含む薄膜を形成する工程と、
    前記薄膜の表面部に指向性を有するビームを照射してエッチング処理を施す工程とを含むことを特徴とする液晶装置の製造方法。
  7. 前記薄膜を形成する工程において、無機酸化物を含む薄膜を形成することを特徴とする請求項6に記載の液晶装置の製造方法。
  8. 前記薄膜を形成する工程において、多孔質構造を有する薄膜を形成することを特徴とする請求項6または7に記載の液晶装置の製造方法。
  9. 前記薄膜を形成する工程において、非晶質体と結晶質体とを含む薄膜を形成することを特徴とする請求項6ないし8のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
  10. 前記薄膜を形成する工程において、少なくとも金属アルコキシドと金属酸化物微粒子との中から選ばれる2種類以上の化合物を含むゾル溶液を調製し、調製したゾル溶液を前記配向膜の形成面上に塗布して薄膜を形成した後に、この薄膜を熱処理により硬化させることを特徴とする請求項6ないし9のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
  11. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の液晶装置または請求項6ないし10のいずれか一項に記載の製造方法により製造されてなる液晶装置を備えたことを特徴とする投射型表示装置。
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