JP4604744B2 - フラッシュ定着装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録媒体上に転写されたトナー像を、フラッシュランプから発せられたフラッシュ光を照射することで定着させるフラッシュ定着装置及びこれを用いた画像形成装置に関する。
電子写真方式で画像を形成する画像形成装置は、粉体のトナーにより形成したトナー像を記録媒体上に転写した後に、トナー像を転写した記録媒体(記録媒体上の粉体トナー)に熱エネルギーを加え、粉体トナーを溶融させることで記録媒体上にトナー像を定着させる構成となっている。トナー像定着のための熱エネルギーの供給にはヒートローラが用いられることが多いが、大量の画像を高速で形成可能な高能力の画像形成装置(例えばA4換算で1秒当り500枚程度の面積の記録媒体に画像を形成可能な画像形成装置)では、フラッシュランプを間欠点灯させ、点灯時にフラッシュランプから発せられるフラッシュ光を照射することで、粉体トナーを溶融させてトナー像を定着させるエネルギーを供給するフラッシュ定着方式が用いられている。フラッシュ定着方式は記録媒体に接触することなく高いエネルギーを供給できるため、記録媒体の搬送に影響を与えることがなく高速な画像形成に適している。
高能力の画像形成装置は帳票類の印刷が主な用途でモノクロが殆どであったが、帳票類の印刷であっても、例えば帳票類にヘッダー又はフッターとして付加する企業ロゴをカラーで印刷したい等、高能力の画像形成装置に対してもカラー化のニーズは徐々に高まってきている。電子写真方式でのカラー画像の形成はC,M,Y(及びK)各色のトナー像を重ね合わせることで実現できるが、これに伴って記録媒体に転写されるトナーの量(定着対象のトナーの量)が増大することになり、トナー像定着のためにより大きなエネルギーを供給する必要が生ずる。
フラッシュ定着方式において、供給エネルギーを増大させることは、記録媒体の搬送速度を低下させる(例えば搬送速度を1/2にすれば供給エネルギーは2倍になる)か、フラッシュランプの発光周期を短くする(例えば発光周期を1/2(発光周波数を2倍)にすれば供給エネルギーは2倍になる)ことで実現できる。しかしながら、記録媒体の搬送速度を低下させることは画像形成装置の処理能力の低下に繋がるので望ましくなく、フラッシュランプの発光周期を短くすることもフラッシュランプの短寿命化を招き、ランプ温度の上昇も大きくなってしまうという問題がある。また、フラッシュランプの数を増やせば、搬送速度を低下させたり発光周期を短くしたりすることなく供給エネルギーを増大させることができるが、大きなエネルギーをトナー像へ一気に供給すると、トナー組成分(例えばトナーに含有されている水分)が昇華することで、記録媒体上に形成される画像にドット抜け(白点)等の画質劣化が生ずることになる。
上記に関連して特許文献1には、フラッシュランプの発光期間中、フラッシュランプに流れる放電電流がほぼ平坦となるように給電するフラッシュ電源部を備えたフラッシュ定着装置が開示されている。
特開2001−142347号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、フラッシュランプに流れる放電電流がほぼ平坦となるように給電するために、フラッシュランプの発光に必要なエネルギーを静電エネルギーとして蓄積しておくためのメインバンクコンデンサを、2つの電解コンデンサを直列に接続して成る合成容量Cの大きなコンデンサとし、フラッシュランプの1回の発光中に必要なエネルギーより十分に大きな(例えば4倍程度)静電エネルギーを蓄積するようにしている。このため、上記のメインバンクコンデンサを含む電源部の回路構成が複雑となり、フラッシュ定着装置のコストが嵩むという問題がある。
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、記録媒体に転写されたトナー像を画質の劣化を生じさせることなく定着させることを、簡易な構成で実現できるフラッシュ定着装置及びこれを用いた画像形成装置を得ることが目的である。
上記目的を達成するために本発明に係るフラッシュ定着装置は、記録媒体上に転写されたトナー像を定着させるためのフラッシュ光を発する第1及び第2のフラッシュランプと、定着対象のトナー像が転写された記録媒体上の各部に対し、前記第1のフラッシュランプから発せられたフラッシュ光と前記第2のフラッシュランプから発せられたフラッシュ光が異なるタイミングで各々照射されるように、前記第1及び第2のフラッシュランプの発光を制御する発光制御手段と、を含んで構成されている。
本発明では、第1のフラッシュランプと第2のフラッシュランプが設けられており(第1及び第2のフラッシュランプは各々複数のフラッシュランプで構成してもよい)、発光制御手段は、定着対象のトナー像が転写された記録媒体上の各部に対し、第1のフラッシュランプから発せられたフラッシュ光と第2のフラッシュランプから発せられたフラッシュ光が異なるタイミングで各々照射されるように、第1及び第2のフラッシュランプの発光を制御する。これにより、記録媒体上のトナー像を形成している各トナーは、第1及び第2のフラッシュランプのうち、先に発光したフラッシュランプからのフラッシュ光が照射されることで供給されたエネルギーにより温度が上昇した後に、後に発光したフラッシュランプからのフラッシュ光が照射されることで供給されたエネルギーにより温度が更に上昇することで溶融し、記録媒体上にトナー像として定着されることになる。
このように本発明では、トナー像の定着(トナーの溶融)のためのエネルギーが、第1及び第2のフラッシュランプによって複数回に分けて供給されるため、前記エネルギーを一気に供給する場合と比較して、トナー組成分の昇華によるドット抜け等の画質劣化が生じないように1回当りの供給エネルギーの大きさを調整することで、上記の画質劣化を生じさせることなく、記録媒体に転写されたトナー像を定着(トナーを溶融)させることができる。また、本発明は第1のフラッシュランプと第2のフラッシュランプを異なるタイミングで発光させる、という簡単な制御で実現できるので、特許文献1に記載の技術のように、フラッシュランプに流れる放電電流をほぼ平坦とするために大容量のコンデンサを設けたりする必要はなく、本発明に係るフラッシュ定着装置を簡易な構成とすることができる。
以上説明したように本発明は、定着対象のトナー像が転写された記録媒体上の各部に対し、第1のフラッシュランプから発せられたフラッシュ光と第2のフラッシュランプから発せられたフラッシュ光が異なるタイミングで各々照射されるように、第1及び第2のフラッシュランプの発光を制御するので、記録媒体に転写されたトナー像を画質の劣化を生じさせることなく定着させることを、簡易な構成で実現できる、という優れた効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1には本実施形態に係るカラー画像形成装置10が示されている。カラー画像形成装置10は、切断用のミシン目が予め穿設された連続用紙から成る記録媒体12にカラー画像を形成する装置であり、カラー画像形成装置10の機体内へ挿入された記録媒体12は巻掛ローラ14,16に巻き掛けられ、機体内を横切るように形成された搬送路を一定速度で搬送される。記録媒体12の搬送路の下方側には、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック)各色のトナー像を形成する画像形成部18A,18B,18C,18Dが前記搬送路に沿って略等間隔で配置されている。
画像形成部18A〜18Dは形成するトナー像の色以外は同一の構成であり、軸線が記録媒体12の搬送方向と直交するように配置された感光体ドラム20を備え、感光体ドラム20の周囲には、感光体ドラム20を帯電させるための帯電器22、帯電された感光体ドラム20上にレーザビームを照射して静電潜像を形成する光ビーム走査装置24、感光体ドラム20上の静電潜像形成部位に所定色のトナーを供給して静電潜像を現像することで感光体ドラム20上に所定色のトナー像を形成させる現像器26、記録媒体12の搬送路を挟んで感光体ドラム20と対向配置された転写器28、感光体ドラム20を除電する除電器30、感光体ドラム20上の残留トナーを除去するためのクリーナブレード32及びクリーナブラシ34が各々配置されて構成されている。
画像形成部18A〜18Dは、帯電器22、光ビーム走査装置24及び現像器26により感光体ドラム20の周面上に互いに異なる色のトナー像を形成した後に、形成したトナー像を転写器28によって記録媒体12に転写する。各画像形成部18A〜18Dにおける帯電・露光(静電潜像形成)・現像(トナー像形成)・転写の一連のプロセスは、各画像形成部18A〜18Dで形成したトナー像が記録媒体12上で互いに重なり合うように実行タイミングが制御される。これにより、記録媒体12上にフルカラーのトナー像が形成されることになる。
また、記録媒体12の搬送路は、画像形成部18A〜18Dの配設位置の下流側で巻掛ローラ38、40によって搬送方向が反転され、巻掛ローラ40と後段の巻掛ローラ42の間の区間では、記録媒体12は水平に近い角度で斜め下方へ搬送される。巻掛ローラ40,42の間の区間の搬送路の上方にはフラッシュ定着ユニット46が配設されている。
図2(A)にも示すように、フラッシュ定着ユニット46は、記録媒体12に転写されたトナー像を定着させる(トナーを溶融させる)エネルギーを供給するためのフラッシュ光を発する8本のフラッシュランプ48A〜48Hを備えている。各フラッシュランプ48は、長手方向が記録媒体12の幅方向(記録媒体12の搬送方向に直交する方向)に沿うように向けられ、記録媒体12の搬送方向に沿って一定間隔で配置されている。また、記録媒体12の搬送路側から見てフラッシュランプ48の背面側には、8本のフラッシュランプ48の背面側を包囲すると共に前面側(搬送路側)に開口が形成された形状とされ、フラッシュランプ48から背面側へ射出されたフラッシュ光を搬送路側へ反射する反射板50が設けられている。
本実施形態では、8本のフラッシュランプ48A〜48Hのうち、記録媒体12の搬送方向に沿って1つおきに配置されたフラッシュランプ48A,48C,48E,48Gを1つのグループと見なすと共に、同じく1つおきに配置されたフラッシュランプ48B,48D,48F,48Hを1つのグループと見なし(以下、フラッシュランプ48A,48C,48E,48Gを「第1のフラッシュランプ群」、フラッシュランプ48B,48D,48F,48Hを「第2のフラッシュランプ群」と称する)、各グループ毎にフラッシュランプを点灯させるが(詳細は後述)、反射板50は、第1のフラッシュランプ群の各フラッシュランプ48が点灯されたときにも、第2のフラッシュランプ群の各フラッシュランプ48が点灯されたときにも、記録媒体12に照射されるフラッシュ光が照射範囲の略全面に亘って略均一な光量(=エネルギー)になるように形状等が調整されている。
また、フラッシュランプ48の前面側(搬送路側)にはカバーガラス52が配置されている。カバーガラス52は反射板50の開口を閉止するように設けられており、このカバーガラス52によってフラッシュ定着ユニット46内部への塵埃等の侵入が阻止される。
フラッシュ定着ユニット46の個々のフラッシュランプ48は、図3に示すように両端が電源回路58に接続されている。すなわち、フラッシュランプ48の一端は電源端子64Bに接続され、ランプ48の他端はチョークコイル60の一端に接続されている。チョークコイル60の他端は電源端子64Aとコンデンサ62の一端に各々接続されており、コンデンサ62の他端は電源端子64Bに接続されている。電源端子64A,64Bには例えば商用交流電圧が整流されて昇圧されることで生成された直流電圧Vsが供給され、コンデンサ62は直流電圧Vsによって充電され、フラッシュランプ48の発光時に蓄積している静電エネルギーをフラッシュランプ48に供給する。
また、フラッシュランプ48のトリガ電極はトリガ回路66に接続されている。トリガ回路66はトランス68を備えており、フラッシュランプ48のトリガ電極は一端が接地されたトランス68の2次側コイル68Bの他端に接続されている。また、トランス68の1次側コイル68Aの一端は、抵抗70の一端及びコンデンサ72の一端に接続されており、抵抗70の他端は電源端子74Aに接続されている。1次側コイル68Aの他端はサイリスタ76の一端に接続されており、サイリスタ76の他端はコンデンサ72の他端及び電源端子74Bに接続されている。コンデンサ72は電源端子74A,74Bを介して供給される直流電圧Egによって充電され、サイリスタ76が導通状態になると、蓄積している静電エネルギーをトランス68を介してフラッシュランプ48のトリガ電極に供給することで、フラッシュランプ48を発光させる。
また、サイリスタ76のゲートはトランジスタ78のコレクタに接続されている。トランジスタ78のコレクタは抵抗80を介して給電線に接続されており、エミッタは接地されている。また、トランジスタ78のベースは、一端が接地された抵抗82の他端に接続されていると共に、抵抗84を介して制御信号入力端86に接続されている。そして、制御信号入力端86は、マイクロコンピュータ等を含んで構成された点灯制御回路88に接続されている。点灯制御回路88は制御信号入力端86を介し、フラッシュランプ48を消灯させている期間はハイレベル、フラッシュランプ48を点灯させる際はローレベルに切り替わる制御信号をトリガ回路66に供給する。制御信号がローレベルとなっている間は、トランジスタ78がオフすることでサイリスタ76が導通し、コンデンサ72に蓄積されていた静電エネルギーがトランス68を介してフラッシュランプ48のトリガ電極に供給されることで、フラッシュランプ48が発光される。
なお、フラッシュ定着ユニット46の8本のフラッシュランプ48には、上記の電源回路58及びトリガ回路66が各々接続されており、個々のフラッシュランプ48に接続されたトリガ回路66は点灯制御回路88に各々接続されている。点灯制御回路88は8本のフラッシュランプ48の点消灯を各々制御する。なお、フラッシュ定着ユニット46、個々のフラッシュランプ48に接続された電源回路58及びトリガ回路66、点灯制御回路88は本発明に係るフラッシュ定着装置に対応しており、電源回路58、トリガ回路66及び点灯制御回路88は本発明に係る発光制御手段に対応している。また、第1のフラッシュランプ群を構成する各フラッシュランプ48は本発明に係る第1のフラッシュランプに、第2のフラッシュランプ群を構成する各フラッシュランプ48は本発明に係る第2のフラッシュランプに各々対応している。
一方、巻掛ローラ42の後段には巻掛ローラ56,58が順に配置されており、フラッシュ定着ユニット46からのフラッシュ光が照射されることでトナー像が定着された記録媒体12は、巻掛ローラ56,58に案内されてカラー画像形成装置10の機体外へ排出される。なお、本実施形態に係るカラー画像形成装置10は記録媒体12の片面にのみカラー画像を記録する構成であるが、本実施形態に係るカラー画像形成装置10を2台用意すると共に、記録媒体12の表裏を反転する反転器を用意し、1台目のカラー画像形成装置10によって一方の面にのみカラー画像が記録されて排出された記録媒体12が、反転器によって表裏反転された後に2台目のカラー画像形成装置10の機体内に送り込まれるように、2台のカラー画像形成装置10及び反転器を配置すれば、記録媒体12の両面にカラー画像を記録することも可能である。
次に本第1実施形態の作用を説明する。カラー画像形成装置10で記録媒体12への画像の記録が開始されると、点灯制御回路88は、例として図2(B)に示すように、第1のフラッシュランプ群が所定の発光周期で所定時間発光すると共に、第2のフラッシュランプ群が、第1のフラッシュランプ群の発光タイミングに対して図2(B)に示す発光ディレイだけ遅れたタイミングかつ所定の発光周期で所定時間発光するように、各フラッシュランプ48に接続されたトリガ回路66へ制御信号を出力する。
なお、本第1実施形態において、フラッシュランプ群の発光周期は、単一のフラッシュランプ群を発光させた場合の記録媒体12上でのフラッシュ光の照射範囲の記録媒体12の搬送方向に沿った長さに対し、1/2弱に相当する距離を記録媒体12が搬送されるのに要する時間に対応している。また発光ディレイは、フラッシュランプ群の発光周期の1/2よりも小さい時間であり(請求項3記載の発明に相当)、詳しくは、第1のフラッシュランプ群の発光が開始されてから、記録媒体12のうち該第1のフラッシュランプ群からのフラッシュ光が照射される部分へのフラッシュ光の照射光量がピークに達する以降で、かつ前記部分へのフラッシュ光の照射光量が0に戻る以前の期間内に第2のフラッシュランプ群の発光が開始されるように定めることができる(請求項4記載の発明に相当)。
発光周期を上記のように定めることで、図2(C)に示すように、記録媒体12上の各部分に対し、4回に分けてフラッシュ光が照射されることになる。また、発光ディレイを上記のように定めることで、記録媒体12上のトナー像を形成するトナーは、例として図4に示すように、まず第1のフラッシュランプ群が発光し、第1のフラッシュランプ群からのフラッシュ光が照射されることで供給されるエネルギーにより、トナー溶融温度まで温度が上昇することでトナーの溶融が始まる。その後、トナーは、第1のフラッシュランプ群の発光が終了することで温度が下降し始めるのと前後して第2のフラッシュランプ群が発光し、第2のフラッシュランプ群からのフラッシュ光が照射されることで供給されるエネルギーにより、トナー溶融温度を若干越える温度に比較的長期間維持されることになる。このように、発光ディレイを適切に定めることで、第1のフラッシュランプ群からのフラッシュ光が照射されることでトナーの温度が上昇してから、第2のフラッシュランプ群からのフラッシュ光が照射される迄の間のトナーの温度の下降を抑制することができ、フラッシュ光の照射によって供給したエネルギーをトナー像の定着(トナーの溶融)に有効に作用させることができる。
記録媒体12上のトナー像はC,M,Y,K各色のトナー像が重ね合わされたカラートナー像であり(請求項2記載の発明に相当)、単色のトナー像と比較してトナー像を形成するトナーの量が多量であるので、トナーの全量を溶融させるにはより大きなエネルギーを必要とするが、上記のように、発光ディレイ分の時間を空けて第1のフラッシュランプ群と第2のフラッシュランプ群を順次発光させることで、トナー像を形成するトナーはトナー溶融温度を若干越える温度に比較的長期間維持されるので、記録媒体12上のトナー像(カラートナー像)を確実に定着させることができる。また、フラッシュ光を1回のみ照射させることでトナーを溶融させる場合のトナー温度の推移(図4の破線を参照)と比較しても明らかなように、トナー温度の過度な上昇を抑制できる(トナー溶融温度を大きく越える温度迄上昇することを防止できる)ので、記録媒体12に転写されたトナー像をドット抜け(白点)等の画質の劣化を生じさせることなく定着させることができる。
また、上記の画質劣化を防止することを、フラッシュランプ48の発光中にフラッシュランプ48に流れる放電電流がほぼ平坦となるように給電したりすることなく実現できるので、特許文献1に記載の技術のように、コンデンサ62として過大な静電容量のコンデンサを用いる必要がなくなり、フラッシュ定着装置の簡単かつ低コストに構成することができる。
更に、本実施形態では記録媒体12の搬送方向に沿って1つおきに配置された4本のフラッシュランプ48から成る第1のフラッシュランプ群を同時に発光させると共に、同じく1つおきに配置された4本のフラッシュランプ48から成る第2のフラッシュランプ群を同時に発光させるので(請求項記載の発明に相当)、第1のフラッシュランプ群及び第2のフラッシュランプ群の1回の発光により記録媒体12上のより広い範囲にフラッシュ光を照射させることができ、各フラッシュランプ群の発光周期を長く(発光周波数を低く)することができる。これにより、フラッシュランプ48の長寿命化を実現することができる。
〔第2実施形態〕
次に本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図5(A)に示すように、本第2実施形態に係るフラッシュ定着ユニット46は、隣り合うフラッシュランプ48と第1の間隔だけ隔てられている部分と、隣り合うフラッシュランプ48と第1の間隔よりも小さい第2の間隔だけ隔てられている部分が、記録媒体12の搬送方向に沿って交互に出現するように、8本のフラッシュランプ48が配置されている(請求項記載の発明に相当)。これにより、図5(A)を図5(B)と比較しても明らかなように、第1のフラッシュランプ群を発光させたときのフラッシュ光の照射範囲(配光パターン)と第2のフラッシュランプ群を発光させたときのフラッシュ光の照射範囲(配光パターン)の、記録媒体12の搬送方向に沿ったずれ量は、第1実施形態で説明したフラッシュ定着ユニット46よりも小さくなる。
図2(C)にも示すように、本実施形態では第1のフラッシュランプ群からのフラッシュ光と第2のフラッシュランプ群からのフラッシュ光が記録媒体12上の略同一の範囲に照射されるように、第1及び第2のフラッシュランプ群の発光を制御しているが、上記のように、第1のフラッシュランプ群を発光させたときのフラッシュ光の照射範囲と第2のフラッシュランプ群を発光させたときのフラッシュ光の照射範囲のずれ量が小さい場合、図5(C)を図5(D)と比較しても明らかなように、第1のフラッシュランプ群からのフラッシュ光と第2のフラッシュランプ群からのフラッシュ光を記録媒体12上の略同一の範囲に照射させるための発光ディレイをより小さく設定することができる。これにより、第1のフラッシュランプ群からのフラッシュ光が照射されることでトナーの温度が上昇してから、第2のフラッシュランプ群からのフラッシュ光が照射される迄の間のトナーの温度の下降を更に抑制することができ、フラッシュ光の照射によって供給したエネルギーをトナー像の定着(トナーの溶融)に有効に作用させることができる。
〔第3実施形態〕
次に本発明の第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態及び第2実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、説明を省略する。
電源回路58のチョークコイル60のインダクタンスを2倍にした場合、フラッシュランプ48を流れる電流が抑制されることで、図6(A)に示すように、フラッシュランプ48からのフラッシュ光の光量変化の傾き及び光量のピークが小さくなる一方、フラッシュランプ48からフラッシュ光が射出されている期間が長くなる。本第3実施形態では上記の現象を利用し、第2のフラッシュランプ群に属する各フラッシュランプ48に接続された電源回路58のチョークコイル60のインダクタンスを、第1のフラッシュランプ群に属する各フラッシュランプ48に接続された電源回路58のチョークコイル60のインダクタンスよりも大きく(例えば2倍程度に)している。
これにより、例として図6(D)に示すように、第1のフラッシュランプ群からのフラッシュ光が比較的強いピーク光量かつ比較的短い照射期間で記録媒体12に照射され、このフラッシュ光の照射に伴ってトナーがトナー溶融温度を若干越える温度に迄上昇した後に、第2のフラッシュランプ群からのフラッシュ光が比較的弱いピーク光量かつ比較的長い照射時間で記録媒体12に照射され、このフラッシュ光の照射に伴ってトナーがトナー溶融温度を若干越える温度に維持されることが比較的長期間継続されることになる。上記の態様は、第1のフラッシュランプ群の発光に伴ってトナーに加えられるエネルギーと、第2のフラッシュランプ群の発光に伴ってトナーに加えられるエネルギーのピーク及び変化パターンを、チョークコイル60のインダクタンスを異ならせることで相違させているので、請求項記載の発明、詳しくは請求項記載の発明に対応しており、フラッシュ光の照射によって供給したエネルギーをより有効にトナー像の定着(トナーの溶融)に作用させることができる。
なお、電源回路58のコンデンサ62の静電容量を変化させた場合、コンデンサ62からフラッシュランプ48に供給される静電エネルギーの大きさが変化することで、図6(B)に示すように、静電容量が大きくなるに従ってフラッシュランプ48からのフラッシュ光の光量のピークが大きくなると共に、フラッシュランプ48からフラッシュ光が射出されている期間が長くなる。また、電源端子64A,64Bを介して電源回路58に供給される直流電圧Vs(すなわちフラッシュランプ48に供給される電圧)を変化させた場合には、図6(C)に示すように、直流電圧Vsが大きくなるに従ってフラッシュランプ48からのフラッシュ光の光量のピークが大きくなる。
このように、コンデンサ62の静電容量や直流電圧Vsを変えた場合にも、フラッシュランプの発光に伴って照射されるフラッシュ光の光量(トナーに加えられるエネルギー)のピーク及び変化パターンを相違させることができるので、第1のフラッシュランプ群と第2のフラッシュランプ群とでコンデンサ62の静電容量及び直流電圧Vsの少なくとも一方を相違させるか、チョークコイル60のインダクタンス、コンデンサ62の静電容量及び直流電圧Vsの中から選択した複数種の物理量を相違させることで、第1のフラッシュランプ群の発光に伴ってトナーに加えられるエネルギーと、第2のフラッシュランプ群の発光に伴ってトナーに加えられるエネルギーのピーク及び変化パターンを相対的に変化させる(具体的には、先に発光させるフラッシュランプ群については、トナー温度が或る程度大きな傾きでトナー溶融温度を若干越える温度迄上昇するようにフラッシュ光の光量のピーク及び変化パターンを調整し、後に発光させるフラッシュランプ群については、トナーがトナー溶融温度を若干越える温度に比較的長期間維持されるように、フラッシュ光の光量のピーク及び変化パターンを調整する))ようにしてもよい。この態様は請求項記載の発明、詳しくは請求項や請求項記載の発明に対応している。
〔第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態について説明する。なお、第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、説明を省略する。
第4実施形態は、複数のコンデンサを設けて、コンデンサからフラッシュランプへ供給される電流を複数系統にし、フラッシュランプの発光周期毎に複数回の発光を可能としたものである(請求項10に記載の発明に相当する)。
第4実施形態で使用されるフラッシュ定着ユニット47は、図7に示すように、4本のフラッシュランプ49A〜49Dを備えている。各フラッシュランプ49は、長手方向が記録媒体12の幅方向(記録媒体12の搬送方向に直交する方向)に沿うように向けられ、記録媒体12の搬送方向に沿って一定間隔で配置されている。
第4実施形態では、4本のフラッシュランプ49A〜49Dのうち、記録媒体12の搬送方向に沿って1つおきに配置されたフラッシュランプ49A、49Cを1つのグループと見なすと共に、同じく1つおきに配置されたフラッシュランプ49B、49Dを1つのグループと見なし(以下、第4実施形態では、フラッシュランプ49A、49Cを「フラッシュランプ群A」、フラッシュランプ49B、49Dを「フラッシュランプ群B」と称する)、各グループ毎にフラッシュランプ49を点灯させる。
フラッシュランプ群Aを構成する各フラッシュランプ49は本発明に係る第1のフラッシュランプに、フラッシュランプ群Bを構成する各フラッシュランプ49は本発明に係る第2のフラッシュランプに各々対応している。
図8には、フラッシュランプ49を点灯させる駆動系として、2つのコンデンサを並列に接続した駆動回路が示されている。個々のフラッシュランプ49のトリガ電極には、図3で示した駆動回路と同様のトリガ回路66に接続され、フラッシュランプ49の両端は、電源回路59に接続されている。電源回路59は、図3で示した電源回路58に、さらに、フラッシュランプ49の一端に、コンデンサ63の一端と電源端子65Bを接続し、フラッシュランプ49の他端には、チョークコイル60を介して、コンデンサ63の他端と電源端子65Aを接続したものである。
また、コンデンサ62の一端とフラッシュランプ49の一端との間には、サイリスタ92が接続され、コンデンサ63の一端とフラッシュランプ49の一端との間には、サイリスタ93が接続されている。
このサイリスタ92、93は点灯制御回路88に管理されており、点灯制御回路88によってサイリスタ92、93が導通状態となると、コンデンサ62、63に充電された電流が各々のフラッシュランプに49に供給可能とされる。
すなわち、トリガ回路66からフラッシュランプ49のトリガ電極に電流が供給され、さらに、サイリスタ92、93が導通状態となると、コンデンサ62、63からフラッシュランプ49に電流が供給され、各々のフラッシュランプ49が発光するようになっている。
このように、コンデンサを2つ設けているので、各々のフラッシュランプ49の発光周期毎に、2系統から電流を投入でき、2回の発光が可能となる。
なお、本第4実施形態では、コンデンサを2つとしているが、2つに限られず、3つ又は3つ以上接続し、それに応じてサイリスタを3つ又は3つ以上接続したものでもよく、その場合は、各々のフラッシュランプ49の発光周期毎に、3回又は3回以上の発光が可能となる。
次に、フラッシュランプ49の発光タイミングの例について、図9、図10に基づいて説明する。
図9の(A)は、フラッシュランプ群A及びBのトリガ電極に電流が供給されるタイミングを示したものである。(B)は、フラッシュランプ群Aのサイリスタ92が導通状態となり、コンデンサ62からの電流が供給されることによるフラッシュランプ群Aの第1次発光を示したものである。(C)は、フラッシュランプ群Aのサイリスタ93が導通状態となり、コンデンサ63からの電流が供給されることによるフラッシュランプ群Aの第2次発光を示したものである。
(D)は、フラッシュランプ群Bのサイリスタ92が導通状態となり、コンデンサ62からの電流が供給されることによるフラッシュランプ群Bの第1次発光を示したものである。(E)は、フラッシュランプ群Bのサイリスタ93が導通状態となり、コンデンサ63からの電流が供給されることによるフラッシュランプ群Bの第2次発光を示したものである。
すなわち、図9に示すように、フラッシュランプ群A及びBのトリガ電極に電流が供給されるのとほぼ同時に、コンデンサ62から電流が供給され、フラッシュランプ群A及びBを、所定時間第1次発光させる((A)、(B)、(D)参照)。
次に、第1次発光のタイミングに対して、図9に示す発光ディレイAだけ遅れたタイミングで、コンデンサ63から電流が供給され、フラッシュランプ群Aのみを、所定時間第2次発光させる((C)参照)。
次に、第1次発光のタイミングに対して、図9に示す発光ディレイBだけ遅れたタイミング(ディレイAより遅いタイミング)で、コンデンサ63から電流が供給され、フラッシュランプ群Bを、所定時間第2次発光させる((E)参照)。また、この例では、フラッシュランプ群Bの第2次発光を、フラッシュランプ群Aの第2次発光の終了とほぼ同時にさせている((C)、(E)参照)。
図9で示す例では、フラッシュランプ群A及びBの第1次発光を同時に行い、フラッシュランプ群A及びBの第2次発光をずらすようにしている。従って、フラッシュランプ49は、見かけ上、発光周期毎に、3回のフラッシュ発光をしていることになる。
図10の(A)は、フラッシュランプ群Aのトリガ電極に電流が供給されるタイミングを示したものである。(B)はフラッシュランプ群Aのサイリスタ92が導通状態となり、コンデンサ62からの電流が供給されることによるフラッシュランプ群Aの第1次発光を示したものである。(C)はフラッシュランプ群Aのサイリスタ93が導通状態となり、コンデンサ63からの電流が供給されることによるフラッシュランプ群Aの第2次発光を示したものである。
(D)は、フラッシュランプ群Bのトリガ電極に電流が供給されるタイミングを示したものである。(E)はフラッシュランプ群Bのサイリスタ92が導通状態となり、コンデンサ62からの電流が供給されることによるフラッシュランプ群Bの第1次発光を示したものである。(F)はフラッシュランプ群Bのサイリスタ93が導通状態となり、コンデンサ63からの電流が供給されることによるフラッシュランプ群Bの第2次発光を示したものである。
すなわち、図10に示すように、フラッシュランプ群Aのトリガ電極に電流が供給されるのとほぼ同時に、コンデンサ62から電流が供給され、フラッシュランプ群Aのみを所定時間第1次発光させる((A)、(B)参照)。
次に、フラッシュランプ群Bのトリガ電極に電流を供給されるのとほぼ同時に、コンデンサ62から電流が供給され、フラッシュランプ群Bを所定時間第1次発光させる((D)、(E)参照)。この例では、フラッシュランプ群Bの第1次発光を、フラッシュランプ群Aの第1次発光の終了とほぼ同時にさせている((B)、(E)参照)。
次に、フラッシュランプ群Aの第1次発光のタイミングに対して、図10に示す発光ディレイAだけ遅れたタイミングで、コンデンサ63から電流が供給され、フラッシュランプ群Aを、所定時間第2発光させる((C)参照)。それと同時に、フラッシュランプ群Bの第1次発光のタイミングに対して、図10に示す発光ディレイBだけ遅れたタイミング(ディレイAより早いタイミング)で、コンデンサ63から電流が供給され、フラッシュランプ群Bを、所定時間第2発光させる((F)参照)。
この例では、フラッシュランプ群A及びBの第1次発光をずらし、フラッシュランプ群A及びBの第2次発光を同時に行っている。
このように、発光周期毎に、異なるタイミングで2回発光させることにより、4本のフラッシュランプであっても、8本のフラッシュランプを備えるフラッシュ定着ユニットでフラッシュ発光させる場合と同様の作用効果(第1実施形態で述べる作用効果)が奏される。それに加えて、フラッシュランプの本数を減らすことができるので、8本のフラッシュランプを備える場合に比べ、隣接するフラッシュランプ同士の間隔を広くとれる。そのため、隣接するフラッシュランプが遮蔽することが無く、フラッシュ光を吸収や反射することがないので、エネルギー効率がよくなる。
なお、上記ではフラッシュ定着ユニット46の複数本のフラッシュランプ48を、第1のフラッシュランプ群と第2のフラッシュランプ群にグループ分けし、第1のフラッシュランプ群と第2のフラッシュランプ群を異なるタイミングで発光させる例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば複数本のフラッシュランプを3つ以上のグループに分け、記録媒体12上の各部に対して各グループに属する各フラッシュランプから発せられたフラッシュ光を異なるタイミングで各々照射させる等、フラッシュ光の照射によるエネルギーの供給を3回以上の多数回に分けて行うことも本発明の権利範囲に含まれることは言うまでもない。
また、上記では本発明をカラートナー像の定着に適用した例を説明したが、これに限定されるものではなく、モノクロのトナー像の定着に適用することも可能であることは言うまでもない。
〔第5実施形態〕
次に、本発明の第5実施形態について説明する。なお、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態及び第4実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、適宜、説明を省略する。なお、本実施形態及び後述する第6実施形態、第7実施形態は、請求項1215に記載の発明に相当する。
図11(A)、(B)に示すように、第5実施形態で使用されるフラッシュ定着ユニット47は、第4実施形態と同様に、4本のフラッシュランプ49A〜49Dを備えている。各フラッシュランプ49は、長手方向が記録媒体12の幅方向(記録媒体12の搬送方向に直交する方向)に沿うように向けられ、記録媒体12の搬送方向に沿って一定間隔で反射板54内に配置されている。また、各フラッシュランプ49は、搬送される記録媒体12との距離が、例えば、30mmになるように構成されている。
図12には、各フラッシュランプ49A〜49Dから記録媒体上へ照射されるフラッシュ光の光量と、その光量を合計した光量の分布が示されている。
図12に示すように、各フラッシュランプ49が発光したときに、記録媒体12へ照射されるフラッシュ光が照射領域の略全面に亘って略均一な光量(=エネルギー)分布となるように、反射板54の形状等が調整されている。
本実施形態の各フラッシュランプ49を点灯させる駆動回路としては、第1実施形態で説明した図3に示す駆動回路が適用される。すなわち、各フラッシュランプ49には、電源回路58及びトリガ回路66が各々接続され、個々のフラッシュランプ49に接続されたトリガ回路66は点灯制御回路88に各々接続されている。点灯制御回路88は各フラッシュランプ49の点消灯を各々制御する。なお、回路定数は、例えば、電圧V=1600V、コンデンサC=260μF、コイルL=440μHとされる。
次に、本実施形態のおける発光タイミングについて、図13に基づき説明する。
図13には、本実施形態の発光タイミングが、発光パターン4、5に示され、本実施形態の発光タイミングと比較するための比較例が、発光パターン1〜3に示されている。
発光パターン1に示す発光タイミングは、従来から行われていた各フラッシュランプ49A〜49Dを同時に発光させるものである。
発光パターン2は、第1実施形態で示した発光パターンであり、記録媒体12の搬送方向に沿って一つおきに配置されたフラッシュランプ49A、49Cを一つのグループとみなし、同じく一つおきに配置されたフラッシュランプ49B、49Dを一つのグループとみなし、それぞれのグループごとに、異なったタイミングで発光させるものである。なお、第1実施形態では、フラッシュランプの本数は、8本であったが、発光パターン2では4本としている。
発光パターン3は、記録媒体12の搬送方向下流側から配列順に異なったタイミングで発光させるもの、すなわち、フラッシュランプ49A、49B、49C、49Dの順で発光させるものである。
発光パターン4は、フラッシュランプ定着ユニット47の中央部に配置されたフラッシュランプ49B(請求項12の第1のフラッシュランプに相当)を最初に発光させ、フラッシュランプ49C(請求項12の他のフラッシュランプに相当)、49A(請求項12の他のフラッシュランプに相当)、49D(請求項12の他のフラッシュランプに相当)の順で発光させるものである。なお、この発光パターン4のバリエーションとしては、フラッシュランプ49Cを最初に発光させ、フラッシュランプ49B、49D、49Aの順で発光させてもよい。
発光パターン5は、フラッシュランプ49B(請求項12の第1のフラッシュランプに相当)を最初に発光させ、次にフラッシュランプ49C(請求項12の他のフラッシュランプに相当)を発光させ、次にフラッシュランプ49A(請求項12の他のフラッシュランプに相当)、49D(請求項12の他のフラッシュランプに相当)を同時に発光させるものである。なお、この発光パターン5のバリエーションとしては、フラッシュランプ49Cを最初に発光させ、次にフラッシュランプ49Bを発光させ、次にフラッシュランプ49A、49Dを同時に発光させてもよい。
すなわち、発光パターン4及び発光パターン5は、中央部に配置されたフラッシュランプから遠ざかる両方向へ向かって遅れるように、各フラッシュランプ49を発光させるものである。
なお、各フラッシュランプ49の発光ディレイtdは、発光パターン2では、4msであり、発光パターン1、3では、2msである。
また、発光パターン4、5の発光ディレイtdは、2msであり、一のフラッシュランプの発光が開始されてから、記録媒体12のうち該のフラッシュランプからのフラッシュ光が照射される部分へのフラッシュ光の照射光量がピークに達する以降に、次のフラッシュランプの発光が開始されるように定められている。
また、発光パターン4、5は、最初のフラッシュランプ(発光パターン4、5では、フラッシュランプ48B)が発光してから最後のフラッシュランプ(発光パターン4では、フラッシュランプ48C、発光パターン5では、フラッシュランプ48A及びD)が発光するまでの時間が、各ランプの発光周期τの1/2未満となっている。このように、発光間隔を定めることにより、トナーの融解温度を若干越える温度を比較的長時間、維持することが可能となる。
次に、上記の発光パターン1〜5を比較したシミュレーション結果について図14〜16に基づき説明する。
図14(A)に示すように、フラッシュランプ49Aの直下に位置する記録媒体上のポイントA、フラッシュランプ49Dの直下に位置する記録媒体のポイントC、ポイントAとCとの中間に位置するポイントBにおけるフラッシュ光のエネルギー密度を、各発光パターン1〜5ごとに求めた。その結果が図14(B)及び図15に示されている(縦軸には1m2あたりの熱量を示し、横軸には時間(単位は秒)を示している)。
フラッシュ定着では、エネルギー不足になると定着不良を起こし、エネルギー過多になるとドット抜け(白点)等の画像劣化や発煙、異臭の原因となる。従って、適切なエネルギーをある程度の時間(数ms〜数十ms)で平均的に与えることが望ましい。
発光パターン1では、約1msという短時間で、約18MJ/m2という大きなエネルギーが照射されてしまうのに対して、発光パターン3〜5では、数度に分けて照射しており、上記の条件の範疇に含まれている。
図14(B)に示すように、本実施形態の発光パターン4では、約7msの間に、平均的にエネルギー(最大で約8MJ/m2)が照射されている。また、本実施形態の発光パターン5では、約5msの間に、平均的にエネルギー(最大で約9MJ/m2)が照射されている。
図16(A)に示すように、図14(B)図15に示すエネルギーを受けて加熱されたトナー層の表面での温度変化(T1)及び、記録媒体12の界面での温度変化(T2)を、同じく記録媒体のポイントA〜Cで求めた。その求めた結果が、図16(B)及び図17に示されている(縦軸には温度を示し、横軸には時間(単位は秒)を示している)。
図16(B)、図17に示すように、発光パターン及び記録媒体12上の位置により温度上昇カーブと最大到達温度に違いがある。
図18には、図16(B)図17示されたT1、T2の最大到達温度を抜き出したものが示されている。
定着性に最も影響するのは、記録媒体12の界面での温度(T2)の最大到達温度であり、このT2の最大到達温度が、トナーを十分に溶融する温度以上であり、かつ記録媒体12上の位置によらず一定であることが必要である。この条件として、トナーや記録媒体にも依存するが、T2の最大到達温度が130℃以上(好ましくは140℃以上)であり、記録媒体12上の位置におけるT2の最大到達温度の温度ムラが、10℃以下(好ましくは5℃以下)で良好な定着性が得られる。
発煙・異臭は、表面温度T1が高くなりすぎることによりトナーの成分が昇華することが主な原因である。これはT1の最大到達温度が300℃前後で発生することが知られているが、環境等への影響を考慮すると200℃程度にとどめておくことが望ましい。
また、ボイドと呼ばれるドット抜け(白点)は、T1の最大到達温度とT2の最大到達温度との温度差が大きすぎると発生しやすくなる。これもトナーの材質や層厚に依存するが、温度差が40℃以下(好ましくは20℃以下)が望ましい。
発光パターン1では、T1の最大到達温度が200℃を超えているのに対して、本実施形態の発光パターン4のT1の最大到達温度は、約165℃であり、発光パターン5のT1の最大到達温度は、約180℃である。
また、発光パターン2、3では、T2の最大到達温度の記録媒体12のポイントA、B、Cにおける温度ムラが約10℃程度あるのに対して、本実施形態の発光パターン4、5では、温度ムラが約5℃である。
以上のように、上記の条件を総合して判断すると、本実施形態による発光パターン4と発光パターンと5が良好な結果が得られることになる。特に発光パターン5は、発光パターン4の最小ピークがほとんど加熱に寄与していなかった点に着目して、離れた位置にあるフラッシュランプ49A、49Dを同時発光に変えたものである。この結果、加熱効率が良くなり、発光パターン4に比較してT2の最大到達温度が10℃以上高くなっている。これは現状より入力エネルギーを下げたり、各フラッシュランプ49と記録媒体12との距離を離すことが可能であることを示しており、省エネ、均一配光、熱ストレス低下等の観点からも優れている。
なお、フラッシュランプ49は、図19に示すように、長手方向が記録媒体12の搬送方向に沿うように向けられ、記録媒体12の幅方向に沿って一定間隔で反射板54内に配置されている場合でも良く、この場合でも同様の効果が得られる。
〔第6実施形態〕
次に、本発明の第6実施形態について説明する。なお、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、第4実施形態及び第5実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、適宜、説明を省略する。
第6実施形態で使用されるフラッシュ定着ユニット55は、図20に示すように、5本のフラッシュランプ57A〜57Eを備えている。各フラッシュランプ57は、長手方向が記録媒体12の幅方向(記録媒体12の搬送方向に直交する方向)に沿うように向けられ、記録媒体12の搬送方向に沿って一定間隔で反射板56内に配置されている。また、各フラッシュランプ57は、第5実施形態と同様に、搬送される記録媒体12との距離が、例えば、30mmになるように構成されている。
本実施形態の各フラッシュランプ57を点灯させる駆動回路としては、第1実施形態で説明した図3に示す駆動回路が適用される。すなわち、各フラッシュランプ57には、電源回路58及びトリガ回路66が各々接続されており、個々のフラッシュランプ57に接続されたトリガ回路66は点灯制御回路88に各々接続されている。点灯制御回路88は各フラッシュランプ57の点消灯を各々制御する。なお、回路定数は、第5実施形態と同様に、例えば、電圧V=1600V、コンデンサC=260μF、コイルL=440μHとした。
次に、本実施形態のおける発光タイミングについて、図21に基づき説明する。
本実施形態では、図21に示すように、フラッシュランプ57Cを最初に発光させ、次に、フラッシュランプ57B、57Dを同時に発光させ、次に、フラッシュランプ57A、57Eを同時に発光させる。なお、各フラッシュランプ57の発光ディレイtdは、2msである。
また、第5実施形態と同様に、最初のフラッシュランプ(フラッシュランプ57C)が発光してから最後のフラッシュランプ(フラッシュランプ57A及び57E)が発光するまでの時間が、各ランプの発光周期τの1/2未満となっている。
図22には、トナー層の表面での温度変化(T1)及び、記録媒体の界面での温度変化(T2)各々の最大到達温度を記録媒体12のポイントA〜C(図20参照)で求めた結果が示されている。
本実施形態では、T1の最大到達温度が183〜184℃であり、T2の最大到達温度が170〜172℃であり、T2の最大到達温度の各ポイントにおける温度ムラが2℃であり、T1の最大到達温度とT2の最大到達温度の温度差が14℃となった。このように、記録媒体12上の位置によらず均一な加熱となり、良好な定着性が得られる結果となった。発光パターンとしては第5実施形態の発光パターン5に近いが、こちらの方が奇数本のため、加熱のバランスが良くなっている。
〔第7実施形態〕
次に、本発明の第7実施形態について説明する。なお、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、第4実施形態、第5実施形態及び第6実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、適宜、説明を省略する。
第7実施形態で使用されるフラッシュ定着ユニット48は、図23に示すように、第1実施形態と同様に、8本のフラッシュランプ48A〜48Hを備えている。各フラッシュランプ48は、長手方向が記録媒体12の幅方向(記録媒体12の搬送方向に直交する方向)に沿うように向けられ、記録媒体12の搬送方向に沿って一定間隔で反射板50内に配置されている。
プロセス速度が1000mm/sを越えるような超高速プリンタの場合は、発光周期が間に合わなくなるために、このようなフラッシュランプを多連構成し、一度に大面積を定着することが必要となる。しかし、本数が増えると、照射領域の略全面に亘って略均一な光量(=エネルギー)分布となるように反射板を設計することが複雑になるので、記録媒体12上のエネルギー密度ムラを減らすため、各フラッシュランプ48は、搬送される記録媒体12との距離が、例えば、90mmになるように構成されている。
本実施形態の各フラッシュランプ49を点灯させる駆動回路としては、第1実施形態で説明した図3に示す駆動回路が適用される。すなわち、各フラッシュランプ49には、電源回路58及びトリガ回路66が各々接続されており、個々のフラッシュランプ49に接続されたトリガ回路66は点灯制御回路88に各々接続されている。点灯制御回路88は各フラッシュランプ49の点消灯を各々制御する。なお、回路定数は、例えば、電圧V=1700V、コンデンサC=260μF、コイルL=440μHとする。第5及び第6実施形態より電圧を高くしたのは、フラッシュランプ48と記録媒体12との距離を離したことで発生するエネルギーの減少を補うためである。
次に、本実施形態のおける発光タイミングについて、図24に基づき説明する。
本実施の形態では、フラッシュランプ48Dを最初に発光させ、次に、フラッシュランプ48Eを発光させ、次に、フラッシュランプ48C、48Fを同時に発光させ、次に、フラッシュランプ48B、48Gを同時に発光させ、次に、フラッシュランプ48A、48Hを同時に発光させる。なお、各フラッシュランプ48の発光ディレイtdは、1msである。
また、第5実施形態と同様に、最初のフラッシュランプ(フラッシュランプ48E)が発光してから最後のフラッシュランプ(フラッシュランプ48A及び48H)が発光するまでの時間が、各ランプの発光周期τの1/2未満となっている。
図25には、トナー層の表面での温度変化(T1)及び、記録媒体の界面での温度変化(T2)各々の最大到達温度を記録媒体12のポイントA〜C(図23参照)で求めた結果が示されている。
本実施形態では、T1の最大到達温度が178〜181℃であり、T2の最大到達温度が166〜168℃であり、T2の最大到達温度の各ポイントにおける温度ムラが2℃であり、T1の最大到達温度とT2の最大到達温度の温度差が13℃となった。このように、記録媒体12上の位置によらず均一な加熱となり、良好な定着性が得られる結果となった。
本実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 (A)は第1実施形態に係るフラッシュ定着ユニットの概略図、(B)は第1のフラッシュランプ群及び第2のフラッシュランプ群の発光タイミングを示すタイミングチャート、(C)は記録媒体に供給されるエネルギーの積算値の分布を示す概念図である。 フラッシュランプ駆動系の概略構成図である。 フラッシュ光が照射されたトナーの温度の推移の一例を示す線図である。 (A)は第2実施形態に係るフラッシュ定着ユニットの概略図及び配向パターンを示すイメージ図、(B)は比較例としての第1実施形態に係るフラッシュ定着ユニットの概略図及び配向パターンを示すイメージ図、(C)は第2実施形態に係るフラッシュ定着ユニットにおける照射光量の変化パターン、(D)は比較例としての第1実施形態に係るフラッシュ定着ユニットにおける照射光量の変化パターンを各々示す線図である。 (A)はチョークコイルのインダクタンスとランプ単体の照射光量の変化パターンとの関係、(B)はコンデンサの静電容量とランプ単体の照射光量の変化パターンとの関係、(C)は印加電圧とランプ単体の照射光量の変化パターンとの関係を各々示す線図、(D)は第3実施形態における照射光量の変化パターンを示す線図である。 図7は、第4実施形態に係るフラッシュ定着ユニットの概略図である。 図8は、第4実施形態に係るフラッシュランプ駆動系の概略構成図である。 図9は、第4実施形態に係るフラッシュランプの発光タイミングを示す図である。 図10は、図9で示す発光タイミングの変形例を示す図である。 図11は、第5実施形態に係るフラッシュ定着ユニットの概略図である。 図12は、第5実施形態に係るフラッシュランプから記録媒体上へ照射されるフラッシュ光の光量分布を示す図である。 図13は、第5実施形態に係るフラッシュランプの発光タイミングを示す図である。 図14は、発光パターン4、5における記録媒体のポイントA、B、Cでのフラッシュ光のエネルギー密度を示す図である。 図15は、発光パターン1〜3における記録媒体のポイントA、B、Cでのフラッシュ光のエネルギー密度を示す図である。 図16は、発光パターン4、5において、図14に示すエネルギーを受けて加熱されたトナー層の表面での温度変化(T1)及び、記録媒体の界面での温度変化(T2)を示す図である。 図17は、発光パターン1〜3において、図14に示すエネルギーを受けて加熱されたトナー層の表面での温度変化(T1)及び、記録媒体の界面での温度変化(T2)を示す図である。 図18は、図16、図17で示されたT1、T2の最大到達温度を抜き出した温度を示す図である。 図19は、第5実施形態に係るフラッシュ定着ユニットの変形例である。 図20は、第6実施形態に係るフラッシュ定着ユニットの概略図である。 図21は、第6実施形態に係るフラッシュランプの発光タイミングを示す図である。 図22は、第6実施形態に係るトナー層の表面での温度変化(T1)及び、記録媒体の界面での温度変化(T2)各々の最大到達温度を示す図である。 図23は、第7実施形態に係るフラッシュ定着ユニットの概略図である。 図24は、第7実施形態に係るフラッシュランプの発光タイミングを示す図である。 図25は、第7実施形態に係るトナー層の表面での温度変化(T1)及び、記録媒体の界面での温度変化(T2)各々の最大到達温度を示す図である。
符号の説明
10 カラー画像形成装置
12 記録媒体
46 フラッシュ定着ユニット
48 フラッシュランプ
50 反射板
58 電源回路
60 チョークコイル
62 コンデンサ
66 トリガ回路
88 点灯制御回路

Claims (15)

  1. 記録媒体上に転写されたトナー像を定着させるためのフラッシュ光を発する第1及び第2のフラッシュランプと、
    定着対象のトナー像が転写された記録媒体上の各部に対し、前記第1のフラッシュランプから発せられたフラッシュ光と前記第2のフラッシュランプから発せられたフラッシュ光が異なるタイミングで各々照射されるように、前記第1及び第2のフラッシュランプの発光を制御する発光制御手段と、
    を含むと共に、前記第1及び第2のフラッシュランプは、各々複数設けられ、所定方向に沿って1個ずつ交互に配置されており、前記発光制御手段は、第1のフラッシュランプ群を同時に発光させると共に、第2のフラッシュランプ群を同時に発光させることを特徴とするフラッシュ定着装置。
  2. 前記定着対象のトナー像は、複数色のトナー像が重ね合わされたカラートナー像であることを特徴とする請求項1記載のフラッシュ定着装置。
  3. 前記発光制御手段は、前記第1及び第2のフラッシュランプが各々一定周期で発光すると共に、記録媒体上の同一の部分への前記第1及び第2のフラッシュランプからのフラッシュ光の照射タイミングのずれが前記第1及び第2のフラッシュランプの発光周期の1/2未満となるように、前記第1及び第2のフラッシュランプの発光を制御することを特徴とする請求項1記載のフラッシュ定着装置。
  4. 前記照射タイミングのずれは、記録媒体上の或る部分へ一方のフラッシュ光の照射が開始されてから、前記或る部分への前記一方のフラッシュ光の照射光量がピークに達する以降で、かつ前記或る部分への前記一方のフラッシュ光の照射光量が0に戻る以前の期間内に、前記或る部分への他方のフラッシュ光の照射が開始されるように定められていることを特徴とする請求項3記載のフラッシュ定着装置。
  5. 前記第1及び第2のフラッシュランプは、隣り合うフラッシュランプと第1の間隔だけ隔てられている部分と、隣り合うフラッシュランプと前記第1の間隔よりも小さい第2の間隔だけ隔てられている部分が所定方向に沿って交互に出現するように配置されており、前記発光制御手段は、第2の間隔を隔てて隣り合う第1のフラッシュランプと第2のフラッシュランプからのフラッシュ光が記録媒体上の略同一の範囲に照射されるように、前記第1及び第2のフラッシュランプ群の発光を制御することを特徴とする請求項1記載のフラッシュ定着装置。
  6. 記録媒体上に転写されたトナー像を定着させるためのフラッシュ光を発する第1及び第2のフラッシュランプと、
    定着対象のトナー像が転写された記録媒体上の各部に対し、前記第1のフラッシュランプから発せられたフラッシュ光と前記第2のフラッシュランプから発せられたフラッシュ光が異なるタイミングで各々照射されるように、前記第1及び第2のフラッシュランプの発光を制御する発光制御手段と、
    を含むと共に、前記発光制御手段は、前記第1のフラッシュランプの発光に伴ってトナーに加えられるエネルギーと、前記第2のフラッシュランプの発光に伴ってトナーに加えられるエネルギーのピーク及び変化パターンの少なくとも一方が相違するように、前記第1及び第2のフラッシュランプの発光を制御することを特徴とするフラッシュ定着装置。
  7. 前記発光制御手段は、前記第1のフラッシュランプに供給する電圧と前記第2のフラッシュランプに供給する電圧を相違させることを特徴とする請求項6記載のフラッシュ定着装置。
  8. 前記発光制御手段は、個々のフラッシュランプに並列に接続されたコンデンサを含んで構成されており、前記第1のフラッシュランプに並列に接続された第1のコンデンサと前記第2のフラッシュランプに並列に接続された第2のコンデンサの静電容量が相違されていることを特徴とする請求項6記載のフラッシュ定着装置。
  9. 前記発光制御手段は、個々のフラッシュランプに直列に接続されたチョークコイルを含んで構成されており、前記第1のフラッシュランプに直列に接続された第1のチョークコイルと前記第2のフラッシュランプに直列に接続された第2のチョークコイルのインダクタンスが相違されていることを特徴とする請求項6記載のフラッシュ定着装置。
  10. 記録媒体上に転写されたトナー像を定着させるためのフラッシュ光を発する第1及び第2のフラッシュランプと、
    定着対象のトナー像が転写された記録媒体上の各部に対し、前記第1のフラッシュランプから発せられたフラッシュ光と前記第2のフラッシュランプから発せられたフラッシュ光が異なるタイミングで各々照射されるように、前記第1及び第2のフラッシュランプの発光を制御する発光制御手段と、
    を含むと共に、前記発光制御手段は、前記第1及び第2のフラッシュランプの発光周期毎に各々が複数回発光すると共に、その複数回のうち少なくとも一回の第1及び第2のフラッシュランプの照射タイミングが異なるように、前記第1及び第2のフラッシュランプの発光を制御することを特徴とするフラッシュ定着装置。
  11. 請求項1に記載のフラッシュ定着装置を用いて記録を行う画像形成装置。
  12. 記録媒体上に転写されたトナー像を定着させるためのフラッシュ光を発する第1及び第2のフラッシュランプと、
    定着対象のトナー像が転写された記録媒体上の各部に対し、前記第1のフラッシュランプから発せられたフラッシュ光と前記第2のフラッシュランプから発せられたフラッシュ光が異なるタイミングで各々照射されるように、前記第1及び第2のフラッシュランプの発光を制御する発光制御手段と、
    を含むと共に、前記第1及び第2のフラッシュランプを含んで構成され、記録媒体上に転写されたトナー像を定着させるためのフラッシュ光を発するフラッシュランプが所定方向に沿って3本以上配列されたフラッシュランプ群を有し、
    前記第1のフラッシュランプは、前記フラッシュランプ群の中央部に配置され、
    前記第1のフラッシュランプ以外の他のフラッシュランプは、前記第1のフラッシュの両側に配置され、
    前記発光制御手段は、定着対象のトナー像が転写された記録媒体上の各部に対し、前記フラッシュランプ群の各フラッシュランプから発せられたフラッシュ光が照射されると共に、その照射タイミングが前記第1のフラッシュランプから遠ざかる両方向へ向かって遅れるように、前記フラッシュランプ群の各フラッシュランプの発光を制御することを特徴とするフラッシュ定着装置。
  13. 前記発光制御手段は、前記第1のフラッシュランプの一方側に配置された前記他のフラッシュランプからのフラッシュ光と、前記第1のフラッシュランプの他方側に配置された前記他のフラッシュランプからのフラッシュ光と、が同時に照射されるように、前記他のフラッシュランプの発光を制御することを特徴とする請求項12記載のフラッシュ定着装置。
  14. 前記フラッシュランプ群の各フラッシュランプから発せられるフラッシュ光の照射タイミングの遅れは、記録媒体上の或る部分へ一のフラッシュ光の照射が開始されてから、前記或る部分への前記一のフラッシュ光の照射光量がピークに達する以降に、前記或る部分への次のフラッシュ光の照射が開始されるように定められていることを特徴とする請求項12又は請求項13記載のフラッシュ定着装置。
  15. 前記発光制御手段は、前記フラッシュランプ群の各フラッシュランプが各々一定周期で発光すると共に、前記第1フラッシュランプからのフラッシュ光と前記他のフラッシュランプのうち最後に発せられるフラッシュ光との照射タイミングの遅れが、各フラッシュランプの発光周期の1/2未満となるように、前記フラッシュ群の各フラッシュランプの発光を制御することを特徴とする請求項12〜14のいずれか1項に記載のフラッシュ定着装置。
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