JP2000089606A - フラッシュ定着装置 - Google Patents

フラッシュ定着装置

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JP2000089606A
JP2000089606A JP11204544A JP20454499A JP2000089606A JP 2000089606 A JP2000089606 A JP 2000089606A JP 11204544 A JP11204544 A JP 11204544A JP 20454499 A JP20454499 A JP 20454499A JP 2000089606 A JP2000089606 A JP 2000089606A
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Shigehiro Uno
茂浩 羽野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】記録紙に定着されるトナー像の定着性を良好に
維持することが可能なフラッシュ定着装置と前記装置を
用いた画像形成装置と画像形成方法を提供する。 【解決手段】フラッシュランプ6dから光エネルギーを照
射し、記録紙上のトナー像を定着するフラッシュ定着装
置6、画像形成装置および画像形成方法。フラッシュ定
着装置6には、フラッシュランプ6dにおける光エネルギ
ーの経時的な減衰を補償する補償手段9を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フラッシュ定着装
置と前記装置を用いた画像形成装置と画像形成方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】記録紙等の記録媒体上にトナー像を形成
する複写機,プリンタあるいはファクシミリ等の画像形
成装置においては、一般に電子写真法が使用されてい
る。
【0003】電子写真法は、光導電現象を利用して感光
ドラム、ベルト等の静電潜像形成媒体上に静電潜像を形
成し、この静電潜像をトナーで現像してトナー像(可視
像)とした後、このトナー像を記録紙上に転写・定着す
る方法である。電子写真法においては、このトナー像定
着の一手段として、フラッシュランプを用いた定着装置
を使用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記フラッ
シュランプは、発光に伴ってランプ内面が白濁,黄変
し、放射される光エネルギーが経時的に減衰するので、
トナー像の定着性も悪化してゆく。このため、上記定着
装置においては、光エネルギーが初期値から所定量、例
えば、20%減少したときを寿命としてフラッシュランプ
を交換している。
【0005】この場合、例えば、フラッシュランプの初
期発光強度を通常よりも強めにすることもあるが、この
ようにすると光エネルギーが無駄になる。
【0006】一方、上記定着装置においては、ランプの
発光によりランプ自身が高温になってランプが劣化し、
寿命が短くなったり、ランプ内圧の上昇によって点灯し
難くなる。このような弊害を避けるため、上記定着装置
においては、記録紙側となる前面に耐熱ガラス製のカバ
ーガラスを取り付けたランプハウス内に、反射板と共に
前記フラッシュランプを収容して空気を流し、強制的に
冷却している。
【0007】しかし、前記カバーガラスは、記録紙側に
配置されていることから、トナー像を記録紙へ定着する
際に、高温によってはじけたトナーが外面に付着した
り、ランプハウス内に紛れ込んだトナーやごみ等が内面
に付着する。このため、定着装置においては、カバーガ
ラスを透過する際に、光エネルギーが前記トナーやごみ
等によって減衰されるので、トナー像の定着性が悪化す
る。このとき、カバーガラス外面の汚れは表面を払拭し
たり、表面に透明な保護フィルムを貼っておき、汚れた
ら取り替える等の手段によって対応できるが、内面の汚
れまでは対応することができなかった。
【0008】また、フラッシュ定着装置では、フラッシ
ュランプの発光光を有効に利用するため、用紙と反対側
に反射板を設置し、この反射板でフラッシュ光を反射
し、用紙側へフラッシュ光が集まるようにしている。こ
の反射板がランプハウス内に紛れ込んだトナーやほこり
等で汚れたり、反射板表面が酸化されて曇ったりする
と、反射率が低下し、用紙に達する光エネルギーが低下
し、トナー像の定着性が悪化する。
【0009】従って、フラッシュランプタイプの定着装
置やこの装置を用いた画像形成装置において、トナー像
の定着性を良好に保持するためには、単にフラッシュラ
ンプを交換するだけではなく、カバーガラスや反射板の
汚れも考慮する必要があった。
【0010】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、記録紙に定着されるトナー像の定着性を良好に維持
することが可能なフラッシュ定着装置と前記装置を用い
た画像形成装置と画像形成方法を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のフラッシュ定着装置においては、フラッシュラ
ンプから光エネルギーを照射し、記録紙上のトナー像を
定着するフラッシュ定着装置であって、前記フラッシュ
ランプにおける光エネルギーの経時的な減衰を補償する
補償手段が設けられた構成としたのである。
【0012】好ましくは、前記補償手段を、前記フラッ
シュランプに印加される点灯電圧および/または前記フ
ラッシュランプの点灯周波数を増加させる手段とする。
【0013】このとき、前記補償手段は、前記点灯周波
数を初期値から1.5倍まで増加させる。
【0014】また好ましくは、前記フラッシュランプを
ランプハウス内に収容し、前記ランプハウス外の前記記
録紙近傍に、照射される前記光エネルギー量をモニタす
るモニタ手段を設ける。
【0015】このとき、本発明のフラッシュ定着装置に
おいては、フラッシュランプから光エネルギーを照射
し、記録紙上のトナー像を定着するフラッシュ定着装置
であって、前記記録紙に照射される光エネルギー量をモ
ニタするモニタ手段を設けた構成としてもよい。
【0016】また、フラッシュ光を照射して記録紙上の
トナー像を定着させる上記フラッシュ定着においては、
前記フラッシュ光の経時的なエネルギー減衰を前記フラ
ッシュ光の点灯電圧あるいは点灯周波数の増加により補
償してもよい。
【0017】このとき、前記点灯周波数は初期値から1.
5倍まで増加させる。
【0018】また、前記記録紙近傍で前記フラッシュ光
の光エネルギー量をモニタする。
【0019】更に、上記目的を達成するため本発明の画
像形成装置においては、静電潜像形成手段、前記手段で
形成された静電潜像をトナー像に現像する現像手段、現
像された前記トナー像を記録紙に転写する転写手段及び
フラッシュランプから光エネルギーを照射し、前記記録
紙上のトナー像を定着する定着手段を備えた両像形成装
置であって、前記定着手段が、前記フラッシュランプに
おける光エネルギーの経時的な減衰を補償する補償手段
を有している構成としたのである。
【0020】好ましくは、前記補償手段が、前記フラッ
シュランプに印加される点灯電圧および/または前記フ
ラッシュランプの点灯周波数を増加させる。
【0021】このとき、前記補償手段は、前記点灯周波
数を初期値から1.5倍まで増加させる。
【0022】また、前記フラッシュランプをランプハウ
ス内に収容し、前記ランプハウス外の前記記録紙近傍
に、照射される前記光エネルギー量をモニタするモニタ
手段を設けてもよい。
【0023】また、上記目的を達成するため本発明の画
像形成装置においては、静電潜像形成手段、前記手段で
形成された静電潜像をトナー像に現像する現像手段、現
像された前記トナー像を記録紙に転写する転写手段、フ
ラッシュランプから光エネルギーを照射し、前記記録紙
上のトナー像を定着する定着手段および前記記録紙に照
射される光エネルギー量をモニタするモニタ手段を設け
た構成としたのである。
【0024】更に、上記目的を達成するため本発明の画
像形成方法においては、静電潜像をトナー像に現像し、
現像された前記トナー像を記録紙に転写した後、フラッ
シュ光によって前記トナー像を前記記録紙に定着して画
像を形成するに際し、前記フラッシュ光の経時的なエネ
ルギー減衰を前記フラッシュ光の点灯電圧および/また
は点灯周波数の増加により補償する構成としたのであ
る。
【0025】このとき、前記点灯周波数は初期値から1.
5倍まで増加させる。
【0026】好ましくは、前記記録紙近傍で前記フラッ
シュ光の光エネルギー量をモニタするモニタ手段を有
し、そのモニタ手段を用いて前記フラッシュ光の経時的
なエネルギー減衰を補償する。
【0027】なお、フラッシュ光の光エネルギー量をモ
ニタするモニタ手段としては、少なくとも次の3種類が
利用可能である。すなわち、フラッシュランプからの光
エネルギーを直接モニタするシリコンフォトダイオード
などの直接的光量センサ、フラッシュランプからの光を
受けた用紙等に光を吸収性の部位(たとえば、用紙上で
あれば、印字領域外に設けたベタ黒マーカー)を設け、
フラッシュ光の照射を受ける上記光吸収性の部位の温度
を放射温度計のような温度計で測定することにより間接
的に光エネルギー量をモニタする用紙など被照射部位の
温度計、フラッシュランプからの光を受ける用紙上に印
字領域外等に設けたベタ黒マーカーを設け、フラッシュ
光の光エネルギー量とベタ黒マーカーの印字濃度との相
関を利用してベタ黒部の印字濃度を光センサ等で測定す
ることにより間接的に光エネルギー量をモニタする印字
濃度センサなどである。後2者のごとく、フラッシュ光
の光エネルギー量を直接測定せず、これに強い相関を有
する量を測定することで光エネルギー量を推定するもの
を間接的光量センサと呼ぶ。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
乃至図4に基づいて詳細に説明する。
【0029】画像形成装置1は、図1に示すように、感光
ドラム2の周囲に配置される前帯電器3、現像ユニット
4、転写帯電器5、定着ユニット6及び制御ユニット9を有
し、記録紙Pを搬送する搬送ベルト10を含む搬送経路Rが
これらの下側に水平方向に形成されている。
【0030】感光ドラム2は、有機物感光体等を利用し
て表面に静電潜像が形成されるドラムで、静電潜像の形
成に先立って前帯電器3によって均一に帯電される。感
光ドラム2は、LEDやレーザ等の露光手段(図示せず)によ
って図中矢印Aで示すように露光され、画像情報に対応
した静電潜像が形成される。
【0031】現像ユニット4は、感光ドラム2上に形成さ
れた静電潜像を乾式トナーあるいは湿式トナーにより現
像するもので、ユニット化されて画像形成装置1内に収
納されている。
【0032】転写帯電器5は、感光ドラム2上に現像され
たトナー像を記録紙Pに転写する帯電器である。
【0033】定着ユニット6は、後述する光センサ8又は
用紙温度センサ11又は濃度センサ11及び制御ユニット9
と共に定着装置を構成し、ランプハウス6a内にはそれぞ
れ反射板6bを有するハロゲンランプ6cとキセノンランプ
6dが収容され、図示しない電源に接続されている。
【0034】ハロゲンランプ6cは、直径6〜10mmで、発
光部の長さは記録紙Pの幅によって異なるが、記録紙Pの
幅よりも約40mm長く、定格点灯電圧230V、定格ランプ放
射エネルギー630Wのものを使用する。ハロゲンランプ6c
は、ランプハウス6a内において搬送経路Rの上流側に配
置され、例えば、記録紙に転写されたトナー像や定着ユ
ニット6の使用開始時におけるランプハウス6aの予備加
熱に用いられる。
【0035】一方、キセノンランプ6dは、直径10〜20mm
で、発光部の長さは記録紙Pの幅によって異なるが、記
録紙Pの幅よりも約50mm長く、定格点灯電圧1850V、定格
ランプ放射エネルギー343Jのものを使用する。キセノン
ランプ6dは、ランプハウス6a内において搬送経路Rの下
流側に配置され、記録紙に転写されたトナー像の定着に
用いられる。
【0036】また、ランプハウス6aは、搬送経路R側の
下部に耐熱ガラス製のカバーガラス7が設けられ、図2に
示すように、長手方向一側にブロワ6eが、他側にはエア
フィルタ6fが、それぞれ配置され、内部に冷却風の流通
路が形成されている。更に、ランプハウス6a内に配置さ
れるキセノンランプ6dの反射板6bには、温度センサ6gが
設けられ、ランプハウス6a内の温度をモニタしている。
【0037】一方、定着ユニット6下部の搬送ベルト10
の近傍には、図2に示すように、光センサ8が設けられて
いる。
【0038】光センサ8は、主としてキセノンランプ6d
から記録紙Pに照射されるトナー像定着用の放射エネル
ギーをモニタし、例えば、シリコンフォトダイオードと
NDフィルターの組み合わせ等を使用することができる。
【0039】また、定着ユニット6の排出側には、図1
に示すように、温度センサ11又は濃度センサ11が設けら
れている。
【0040】用紙温度センサ11は、たとえば、放射温度
計であり、非接触で用紙の温度を測定するものである。
たとえば、印字領域外に10mm2程度のベタ黒マーカーを
印字し、この部分の温度を測定する。フラッシュ定着の
場合、トナー(擬似的に黒体とみなせる)がフラッシュ光
を吸収して温度が上昇することにより、ランプ放射エネ
ルギーをモニタする。
【0041】反射濃度センサ11の場合は、たとえば、印
字領域外に、10mm2程度のベタ黒マーカーを印字し、こ
の部分の印字濃度を測定する。フラッシュ定着の場合、
ランプ放射エネルギーが高いほどベタ黒印字部の光沢が
上昇し、見掛けの印字濃度も高くなる。この原理を利用
してランプの放射エネルギーをモニタする。
【0042】制御ユニット9は、画像形成装置1における
各部の作動を制御する電子制御手段(CPU)で、定着ユニ
ット6の温度センサ6gや光センサ8及び用紙温度センサ11
もしくは濃度センサ11から出力される温度信号や光信
号、濃度信号等が入力される。制御ユニット9は、これ
によりハロゲンランプ6cやキセノンランプ6dの前記電源
に制御信号を出力し、点灯,消灯及ぴ/又は点灯電圧を増
減させたり、あるいはブロワ6eによるランプハウス6a内
の冷却を制御する等、種々の制御態様により定着ユニッ
ト6のトナー像の記録紙Pへの定着性を向上させる。
【0043】画像形成装置1は上記のように構成され、
以下のようにして記録紙Pに画像が形成される。
【0044】先ず、所定の画像情報に基づいて露光手段
(図示せず)によって感光ドラム2上に静電潜像が形成さ
れる。このとき、感光ドラム2は、前帯電器3によってあ
らかじめ表面が均一に帯電される。
【0045】次に、前記静電潜像は、現像ユニット4に
よってトナー像に現像され、転写帯電器5によって搬送
経路Rを搬送されて来る記録紙Pに転写される。
【0046】次いで、記録紙Pへ転写されたトナー像
は、搬送ベルト10によって定着ユニット6へ搬送され、
記録紙Pに定着される。
【0047】ところで、画像形成装置1においては、前
記のように定着ユニット6におけるトナー像の定着の繰
り返しにより、キセノンランプ6dから放射される光エネ
ルギーが経時的に減衰し、トナー像の定着性が悪化して
ゆく。このとき、キセノンランプ6dが放射する光エネル
ギーの減衰量は、使用時間、従って、記録紙へのプリン
ト枚数と略相関関係がある。
【0048】このため、一般に、画像形成装置1にはカ
ウンタ(図示せず)が設けられているので、このカウンタ
を制御ユニット9と接続して、プリント枚数を制御ユニ
ット9に出力すれば、プリント枚数を計数することがで
きる。
【0049】そこで、本発明においては、光エネルギー
の減衰を補償する第1の態様として、プリント枚数に基
づいてキセノンランプ6dの点灯電圧を増加させるフィー
ドフォワード制御をすることとした。
【0050】即ち、制御ユニット9においては、前記カ
ウンタからの出力が予め設定されたプリント枚数になっ
たら、キセノンランプ6dを点灯させる前記電源に電圧信
号を出力し、点灯電圧を増加させる。
【0051】このとき、キセノンランプ6dを点灯させる
前記電源の点灯制御回路で使用しているコンデンサの容
量をC、点灯電圧をVとすると、1枚の記録紙Pに関し、ト
ナー像の定着に要するフラッシュ光のエネルギーEは、E
=(1/2)C・V2となる。従って、初期点灯電圧(=定格点灯
電圧)が前記のように1850Vで、例えば、前記コンデンサ
容量が200μFの場合には、エネルギーEは343Jとなる。
【0052】このため、例えば、キセノンランプ6dから
放射される光エネルギーが10%減衰したとき、この減衰
分を補償するには、(1/2)C・V2×0.9=343より、点灯電
圧を1952Vに増加する必要がある。
【0053】そこで、制御ユニット9においては、例え
ば、図3(a),(b)に示すように、記録紙Pのプリント枚数
が500K枚(=50万枚)及び700K枚となったときに、点灯電
圧をそれぞれ1900V,1980Vに増加させてキセノンランプ6
dが放射する光エネルギーを増し、キセノンランプ6dに
おける光エネルギーの経時的な減衰を補償する。
【0054】そして、キセノンランプ6dから放射される
光エネルギーが初期値の80%に相当する、例えば、記録
紙Pのプリント枚数で900K枚になった時点で、制御ユニ
ット9においては、画像形成装置1の所定の図示しない表
示装置にその旨を表示する。この表示に基づいて、画像
形成装置1のサービスマンがキセノンランプ6dを交換す
る。
【0055】このように、光エネルギーの減衰をキセノ
ンランプ6dの点灯電圧の増加によって補償すると、トナ
ー像には常に定着に必要な光エネルギーが照射されるの
で、トナー像の定着性が経時的に良好に維持される。
【0056】一方、本発明においては、光エネルギーの
減衰を補償する第2の態様として、プリント枚数に基づ
き、制御ユニット9によりキセノンランプ6dの点灯周波
数を増加させるフィードフォワード制御をすることとし
た。
【0057】即ち、制御ユニット9においては、予め設
定されたプリント枚数になったら、キセノンランプ6dを
点灯させる前記電源に周波数信号を出力し、点灯周波数
を増加させる。
【0058】例えば、キセノンランプ6dの光エネルギー
が10%減衰したときは、以下のようにしてこの10%の減
衰を補償する。
【0059】先ず、キセノンランプ6dを点灯させる前記
電源で使用しているコンデンサの容量をC(=200μF)、初
期点灯電圧(=定格点灯電圧)をV(=1850V)とすると、1枚
の記録紙Pに関し、トナー像の定着に要するフラッシュ
光のエネルギーEは、前記のようにE=(1/2)C・V2よりE=3
43Jとなる。
【0060】このとき、画像形成装置1における記録紙P
の搬送速度VPを225.777mm/sec、キセノンランプ6dの点
灯周波数fを6.5Hzとすると、キセノンランプ6dの点灯間
隔をモデル的に説明する図4(a)に示す初期点灯間隔LlN
は、次式のように求められる。
【0061】LlN=VP/f=34.7(mm) 従って、キセノンランプ6dが1回発光することにより、
搬送方向において記録紙Pにトナー像が定着される定着
面積S(cm2)は、画像形成装置1で使用される記録紙Pの搬
送方向に直交する方向の最大幅Wを37cmとし、光エネル
ギー量の有効範囲を考慮して、初期点灯間隔LlNを3.4cm
とすると、次式のように求められる。
【0062】S=LlN×W=3.4×37=125.8(cm2) 従って、記録紙Pの単位定着面積当たりにおけるエネル
ギー密度DEは、次式で与えられる。
【0063】DE=E/S=2.73(J/cm2) 従って、10%減衰した光エネルギーを補償するには、点
灯間隔をモデル的に示す図4(b)のように、点灯間隔LCP
に点灯周波数を増加させればよい。
【0064】このとき、点灯間隔LCPは、上記E/S=2.73
に、フラッシュ光のエネルギ一Eに代えて0.9E(但し、E=
343J)を、S=LCP×37を、それぞれ代入して以下のように
求めることができる。
【0065】 (0.9×343)/(LCP×37)=2.73 ∴LCP=3.056cm 求めたこの値に基づき、前記LlN=VP/fを書き換えた式L
CP=VP/fからエネルギー補償のための点灯周波数fCPを求
めると、 fCP=VP/LCP=225.777/30.56=7.39(Hz) この7.39(Hz)という値は、キセノンランプ6dのフラッシ
ュ光をいわゆる重ね打ちすることで減衰した光エネルギ
ーを補償するときの点灯周波数である。しかしフラッシ
ュ光は、光エネルギーが弱い部分(エネルギー分布のす
そ野部分)を重ねてもその効果は単純和とならず、何ら
定着効果に寄与しない。
【0066】そこで、本発明者らはフラッシュ光におけ
る光エネルギーが弱い部分を除外すべく、これらの部分
を種々の割合でオーバーラップさせた定着実験を行っ
た。
【0067】その結果、このオーバーラップ率を5〜30
%、より好ましくは10〜20%、最も好ましくは、約15%
とすると、トナー像の定着性が良好に保持されることが
分かった。
【0068】従って、キセノンランプ6dの光エネルギー
が10%減衰した場合、少なくとも10%のエネルギー減衰
分を補償するには、点灯周波数fCPは、(1〜l.15)×7.39
=7.39〜8.50(Hz)とする必要がある。従って、点灯周波
数は、10%減衰した光エネルギーを補償するためには、
初期値の1.3倍まで増加する必要があることが分かっ
た。
【0069】一方、前記と同様にして、キセノンランプ
6dの光エネルギーが20%減衰した場合には、前記と同様
にして、 (0.8×343)/(LCP×37)=2.73 ∴LCP=2.717cmである
から、 点灯周波数fCPは、fCP=VP/LCPより fCP=225.777/27.17=8.31(Hz) となる。
【0070】従って、前記オーバーラップ率を考慮して
約15%とすると、点灯周波数fCPは、(1〜1.15)×8.31=
8.31〜9.56(Hz)とする必要があり、これらは、初期値の
約1.3〜1.5倍となる。
【0071】上記のように、この制御形態においては、
光エネルギーの減衰をキセノンランプ6dの点灯周波数の
増加によって補償するので、トナー像に常に定着に必要
な光エネルギーが照射され、トナー像の定着性が経時的
に良好に維持される。
【0072】一方、画像形成装置1において、定着ユニ
ット6のカバーガラス7及び反射板6bの汚れも含めて光エ
ネルギーの減衰を補償しようとすると、プリント枚数と
カバーガラス7や反射板6bの汚れとの間の相関は強くな
く、使用環境によってカバーガラス7や反射板6bの汚れ
は一様ではない。このため、画像形成装置1は、ランプ
ハウス6a外部の記録紙P近傍で、キセノンランプ6dの光
エネルギーをモニタした方が光エネルギーの減衰を補償
するうえでは好ましい。
【0073】そこで、光エネルギーの減衰を補償する第
3の態様として、光センサ8でモニタした光エネルギーお
よび/または用紙温度センサ11でモニターした用紙の温
度又は濃度センサ11でモニターした印字濃度に基づき、
制御ユニット9により前記第1及び第2の態様において説
明した手順に従ってキセノンランプ6dの点灯電圧や点灯
周波数をフィードバック制御してもよい。
【0074】尚、上記実施形態は、定着装置や画像定着
装置等として記録紙の片面のみにプリントするものにつ
いて説明したが、両面プリント用の定着装置や画像定着
装置等にも適用可能であり、また、単色プリント用のみ
ならず、カラープリント用にも適用可能なことは言うま
でもない。
【0075】
【発明の効果】請求項1,2,5,6,8の発明によれば、記録
紙に定着されるトナー像の定着性を良好に維持すること
が可能なフラッシュ定着装置と定着方法並びに前記装置
及び方法を用いた画像形成装置と画像形成方法を提供す
ることができる。
【0076】請求項3,4,9の発明によれば、ランプハウ
スの汚れを考慮して光エネルギ一の減衰を補償すること
ができる。
【0077】請求項7の発明によれば、記録紙に照射さ
れる光エネルギーに基づいてトナー像の定着性を良好に
維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフラッシュ定着装置と定着方法並びに
前記装置及ぴ方法を用いた画像形成装置と画像形成方法
に関する一実施形態を示すもので、画像形成装置の概略
構成を示す記録紙搬送方向に沿った断面図である。
【図2】図1の画像形成装置の主として定着ユニットを
示す側面図である。
【図3】本発明のラッシュランプにおける光エネルギー
の経時的な減衰を点灯電圧の増加で補償する一態様を説
明するもので、記録紙のプリント枚数とフラッシュラン
プの相対光エネルギーとの関係を示す光エネルギー分布
図(a)と、記録紙のプリント枚数と点灯電圧との関係を
示す電圧制御図(b)である。
【図4】本発明のフラッシュランプにおける光エネルギ
ーの経時的な減衰を点灯周波数の増加で補償する他の態
様を説明するもので、点灯間隔の初期値を説明するモデ
ル図(a)と、光エネルギーの減衰を補償するための点灯
間隔を説明するモデル図(b)である。
【符号の説明】
1 画像形成装置 2 感光ドラム 3 前帯電器 4 現像ユニット 5 転写帯電器 6 定着ユニット 6a ランプハウス 6b 反射板 6c ハロゲンランプ 6d キセノンランプ 6e ブロワ 6f エアフィルタ 6g 温度センサ 7 カバーガラス 8 光センサ 9 制御ユニット 10 搬送ベルト P 記録紙 R 搬送経路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フラッシュランプから光エネルギーを照射
    し、記録紙上のトナー像を定着するフラッシュ定着装置
    であって、前記フラッシュランプにおける光エネルギー
    の経時的な減衰を補償する補償手段を設けたことを特徴
    とするフラッシュ定着装置。
  2. 【請求項2】前記補償手段が、前記フラッシュランプに
    印加される点灯電圧および/または前記フラッシュラン
    プの点灯周波数を増加させる手段である、請求項1のフ
    ラッシュ定着装置。
  3. 【請求項3】前記フラッシュランプがランプハウス内に
    収容され、前記ランプハウス外の前記記録紙近傍に、照
    射される前記光エネルギー量をモニタするモニタ手段が
    設けられている、請求項1又は2のフラッシュ定着装置。
  4. 【請求項4】前記モニタ手段が、前記フラッシュランプ
    における光エネルギーの経時的な減衰を補償する補償手
    段に接続されている、請求項3のフラッシュ定着装置。
  5. 【請求項5】静電潜像形成手段、前記手段で形成された
    静電潜像をトナー像に現像する現像手段、現像された前
    記トナー像を記録紙に転写する転写手段及びフラッシュ
    ランプから光エネルギーを照射し、前記記録紙上のトナ
    ー像を定着する定着手段を備えた画像形成装置であっ
    て、前記定着手段が、前記フラッシュランプにおける光
    エネルギーの経時的な減衰を補償する補償手段を有して
    いることを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】前記補償手段が、前記フラッシュランプに
    印加される点灯電圧および/または前記フラッシュラン
    プの点灯周波数を増加させる手段である、請求項5の画
    像形成装置。
  7. 【請求項7】静電潜像形成手段、前記手段で形成された
    静電潜像をトナー像に現像する現像手段、現像された前
    記トナー像を記録紙に転写する転写手段、フラッシュラ
    ンプから光エネルギーを照射し、前記記録紙上のトナー
    像を定着する定着手段および前記記録紙に照射される光
    エネルギー量をモニタするモニタ手段を設けたことを特
    徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】静電潜像をトナー像に現像し、現像された
    前記トナー像を記録紙に転写した後、フラッシュ光によ
    って前記トナー像を前記記録紙に定着して画像を形成す
    るに際し、前記フラッシュ光の経時的なエネルギー減衰
    を前記フラッシュ光の点灯電圧および/または点灯周波
    数の増加により補償することを特徴とする画像形成方
    法。
  9. 【請求項9】前記記録紙近傍で前記フラッシュ光の光エ
    ネルギー量をモニタするモニタ手段を有し、そのモニタ
    手段を用いて前記フラッシュ光の経時的なエネルギー減
    衰を補償する、請求項8の画像形成方法。
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