JP2011099944A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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浩史 納
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晃 岩石
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Abstract

【課題】照射光の光量ムラを低減しつつ、定着装置の媒体幅方向の長さを小型化すること。
【解決手段】媒体(P)との距離が予め設定された第1距離(d1)だけ離れた位置に配置された第1の発光部材(1a)と、第1の距離(d1)よりも長い第2距離(d2)離れた位置に配置された第2の発光部材(1b)と、を少なくとも有する定着部材(1)と、第1の発光部材(1a)を予め設定された発光周期(T)で発光させると共に、前記第2の発光部材(1b)を前記第1の発光部材(1a)と同時または前記発光周期(T)の半周期(T/2)よりも短い時間(td)ずらして発光させる発光制御手段(C1)と、を備えた定着装置(F)。
【選択図】図3

Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
画像形成装置の定着装置において、媒体上の未定着画像に対して、光を照射して定着を行う定着装置、いわゆるフラッシュランプ型の定着装置に関して、以下の特許文献1〜3に記載の技術が知られている。
特許文献1としての特開2007−10758号公報には、媒体幅方向に延びる主フラッシュランプ(48A〜48D)が搬送方向に4本並んで配置されたフラッシュランプ型の定着装置において、主フラッシュランプ(48A〜48D)の間には、主フラッシュランプ(48A〜48D)よりも記録媒体に近い位置に低光量の補助フラッシュランプ(54)を設け、主フラッシュランプ(48A〜48D)のN回目のフラッシュで光が照射された領域と、N+1回目のフラッシュで光が照射された境界部で補助フラッシュランプ(54)を発光させて、境界部での光量不足を補う技術が記載されている。
特許文献2としての特開2008−112115号公報には、媒体幅方向に延びるフラッシュランプ(14)が媒体との間隔が一定で搬送方向に沿って8本並んで配置されたフラッシュランプ型の定着装置において、各フラッシュランプ(14)のトリガーワイヤ(18)を保持するワイヤ保持バンド(19)が、隣接するフラッシュランプ(14)のワイヤ保持バンド(19)との間で放電が発生することを防止するために、ワイヤ保持バンド(19)を、隣接するフラッシュランプ(14)の間で、媒体幅方向にずらして配置する技術が記載されている。
特許文献3としての特開2006−119567号公報には、媒体幅方向に延びるフラッシュランプ(48、49)が媒体との間隔が一定で搬送方向沿って複数本並んで配置されたフラッシュランプ型の定着装置において、複数のフラッシュランプ(48、49)を2つのランプ群(A,B)に分け、各ランプ群(A,B)の間で発光ディレイだけタイミングをずらして発光させる技術が記載されている。
特開2007−10758号公報(「0055」〜「0062」、図13〜図15) 特開2008−112115号公報(「0039」〜「0045」、図5〜図7) 特開2006−119567号公報(「0018」、「0026」〜「0030」、図2)
本発明は、照射光の光量ムラを低減しつつ、定着装置の媒体搬送方向の長さを小型化することを技術的課題とする。
前記技術的課題を解決するために、請求項1に記載の発明の定着装置は、
搬送される媒体の搬送方向と交差する媒体幅方向に延び且つ前記媒体との距離が予め設定された第1距離だけ離れた位置に配置された第1の発光部材と、前記媒体幅方向に延び且つ前記媒体との距離が前記第1の距離よりも長い第2距離だけ離れた位置に配置された第2の発光部材と、を少なくとも有し、前記各発光部材からの発光により媒体表面の未定着画像を定着する定着部材と、
前記第1の発光部材を予め設定された発光周期で、前記媒体の前記定着部材に対向する被照射領域に対して発光させると共に、前記第2の発光部材を前記第1の発光部材と同時または前記発光周期の半周期よりも短い時間ずらして、前記第1の発光部材の場合と同一の前記被照射領域を対象として発光するように制御する発光制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の定着装置において、
複数の前記第1の発光部材と複数の前記第2の発光部材とを有し、前記第1の発光部材と前記第2の発光部材とが、媒体搬送方向に対して、交互に配置された前記定着部材、
を備えたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の定着装置において、
内部に発光用のガスが収容された中空の発光管と、前記媒体幅方向である前記発光管の軸方向に沿って延び且つ前記発光管の外周面に配置されて前記発光管内部のガスを励起して発光させる導線と、前記発光管の周方向に沿った形状に形成され且つ前記導線を前記発光管に沿って保持する保持部材と、を有する前記各発光部材、
を備え、
隣接して配置された各発光部材における前記保持部材が、前記発光管の軸方向に対して互いに異なった位置に配置された
ことを特徴とする。
前記技術的課題を解決するために、請求項4に記載の発明の画像形成装置は、
像保持体と、
前記像保持体表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体表面の前記潜像を可視像に現像する現像装置と、
前記像保持体表面の可視像を媒体に転写する転写器と、
前記媒体表面に転写された可視像を定着する請求項1ないし3のいずれかに記載の定着装置と、
を備えたことを特徴とする。
請求項1、4に記載の発明によれば、第1の距離と異なる第2の距離だけ離れた第2の発光部材を有しない構成に比べて、照射光の光量ムラを低減しつつ、定着装置の媒体搬送方向の長さを小型化することができる。
請求項2に記載の発明によれば、媒体までの距離が全て同一の複数の発光部材を使用する場合に比べて、設置可能な発光部材の数を増やすことができる。
請求項3に記載の発明によれば、保持部材が発光管の軸方向に対して同一の位置に配置されている構成に比べて、発光部材どうしの間隔を狭くすることができる。
図1は実施例1の画像形成装置の全体説明図である。 図2は実施例1のフラッシュランプ式の定着装置の要部斜視説明図である。 図3は実施例1のフラッシュランプ式の定着装置の説明図であり、図3Aは正面から見た図、図3Bはフラッシュランプを下方から見た図である。 図4は実施例1のフラッシュランプの要部説明図である。 図5は実施例1の発光制御の説明図である。 図6は従来のフラッシュランプ式の定着装置の説明図であり、図6Aは実施例1の図3Aに対応する図、図6Bは実施例1の図3Bに対応する図である。 図7は従来の定着装置の発光エネルギーの分布の説明図であり、図7Aは図6Aに対応する図、図7Bは横軸に図7Aに対応する位置をとり縦軸に記録用紙表面における照射エネルギーを取ったグラフである。 図8は実施例1の定着装置の発光エネルギーの分布の説明図であり、図8Aは実施例1の図3Aに対応する図、図8Bは横軸に図8Aに対応する位置をとり縦軸に記録用紙表面における照射エネルギーを取ったグラフである。 図9は従来の定着装置において、ディレイ発光をした場合の照射エネルギーの分布の説明図であり、図9Aは図7Bに対応するグラフ、図9Bは図9Aの位置A、位置B、位置Cでの発光エネルギーの時間変化と照射エネルギーとの関係を示すグラフである。 図10は実施例1の定着装置において、ディレイ発光をした場合の照射エネルギーの分布の説明図であり、図10Aは図8Bに対応するグラフ、図10Bは図10Aの位置A、位置B、位置Cでの発光エネルギーの時間変化と照射エネルギーとの関係を示すグラフである。
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(以下、実施例と記載する)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図1は実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
図1において、本発明の実施例1の画像形成装置の一例としてのプリンタUは、連続用紙用の印刷機により構成されている。プリンタUは、画像情報の送信装置の一例としてのホストコンピュータHCから送信される画像情報に基づいて印刷をする。プリンタUは、制御部の一例としてのコントローラC、入力部の一例としてのユーザインタフェースUI、電源回路E、書込駆動回路の一例としてのレーザ駆動回路DL等を有している。
前記プリンタUは、像保持体の一例として、回転する感光体PRを有している。回転する感光体PRの表面は、帯電器の一例としての帯電ロールCRにより一様に帯電される。前記帯電した感光体PR表面は、発光素子の一例としてのレーザダイオードLDと、回転多面鏡KKを有する光学系と、を有する潜像形成装置ROSが出射する潜像書込光の一例としてのレーザビームLにより静電潜像が形成される。なお、前記レーザダイオードLDは、レーザ駆動回路DLにより駆動される。
前記感光体PR表面に形成された静電潜像は、現像装置Gにより、可視像の一例としてのトナー像に現像される。前記トナー像は、転写器の一例としての転写ロールTrと感光体PRとの接触領域により形成される転写領域Q1において、前記転写領域Q1を通過する送り孔付き連続用紙Pに転写される。前記転写後の感光体PR表面の残留物は、清掃器の一例としてのクリーナCLにより除去、清掃、すなわち、クリーニングされる。
なお、前記帯電ローラCR、転写ローラTrは、例示した構成に限定されず、転写コロトロン、チャージコロトロン等の従来公知の構成を採用可能である。
前記プリンタUの外側の右側下部には、媒体の一例としての送り孔付き連続用紙Pを収容する媒体供給部の一例としての給紙部TR1が配置されている。また、プリンタUの左側の外側下部には、媒体排出部の一例として、送り孔付き連続用紙Pが排出される排紙トレイTR2が配置されている。プリンタUの前記給紙部TR1側の外壁U1には、給紙部TR1の連続用紙Pを画像形成装置U内部に進入させる窓部U1aが形成されている。
前記給紙部TR1に収容された送り孔付き連続用紙Pは、前記窓部U1aを通じて、プリンタU本体内部に配置された媒体搬送部材の一例としての第1トラクタユニットK1に装着される。
前記給紙部TR1に収容された送り孔付き連続用紙Pは、連続用紙搬送用の第1トラクタユニットK1と、媒体搬送部材の一例としての一対のロールR1a,R1bを有する用紙搬送ロールR1とにより前記転写領域Q1に搬送される。
前記転写領域Q1に搬送された前記送り孔付き連続用紙Pは、前記感光体PR表面に形成されたトナー像が前記転写ロールTrにより転写される。
前記転写領域Q1においてトナー像が転写された送り孔付き連続用紙Pは、被照射領域の一例としての定着領域Q2に搬送される。定着領域Q2には、フラッシュランプ式の定着装置Fが配置されている。前記送り孔付き連続用紙P上のトナー像は前記定着領域Q2を通過する際に前記定着装置Fのフラッシュにより加熱定着される。定着後の連続用紙Pは、案内部材Bで案内されて、排出ローラR2から排出口Hに配置された案内部材の一例としての用紙ガイドYGを通過して、前記排紙トレイTR2に排出される。
(定着装置の説明)
図2は実施例1のフラッシュランプ式の定着装置の要部斜視説明図である。
図3は実施例1のフラッシュランプ式の定着装置の説明図であり、図3Aは正面から見た図、図3Bはフラッシュランプを下方から見た図である。
図2、図3において、実施例1の定着装置Fは、発光部材の一例として、連続用紙Pの幅方向である前後方向に延びる9本のフラッシュランプ1を有する。実施例1のフラッシュランプ1は、第1の発光部材の一例としての下側の5本の下側ランプ1aと、第2の発光部材の一例としての上側の4本の上側ランプ1bとを有する。前記各下側ランプ1aは、連続用紙Pとの距離が、第1距離の一例としての下側間隔d1だけ離れて配置されており、各上側ランプ1bは、連続用紙Pとの距離が、第2距離の一例として、下側間隔d1よりも長い上側間隔d2だけ離れて配置されている。そして、各下側ランプ1aと上側ランプ1bとは、搬送方向に対して交互に配置されている。すなわち、搬送方向に対して、下側ランプ1aには上側ランプ1bが隣接し、上側ランプ1bには下側ランプ1aが隣接している。
図4は実施例1のフラッシュランプの要部説明図である。
図4において、各フラッシュランプ1は、内部が中空の発光管2を有し、発光管2の内部には、キセノンガス等の発光用のガスが封入されている。前記発光管2の外周面には、前後方向に延びる電極部材の一例としてのトリガーワイヤ3が配置されている。前記トリガーワイヤ3は、保持部材の一例として、発光管2の周方向に沿った円弧形状に形成されて発光管2を挟んだ状態で支持され且つ前後方向に予め設定された間隔をあけて複数配置されたトリガーリング4で発光管2の外周に保持されている。
なお、図3において、実施例1の定着装置Fでは、トリガーワイヤ3に電気的に接続する各トリガーリング4どうしの間隔は、同一の発光管2に支持されたトリガーリング4どうしの間で放電が発生しない間隔に設定される。また、隣接するフラッシュランプ1のトリガーリング4との間でも放電が発生しないように、各トリガーリング4は、隣接するフラッシュランプ1のトリガーリング4に対して、前後方向の位置が異なる位置に配置されている。したがって、各トリガーリング4は、最も近い他のトリガーリング4との間隔g1が、放電が発生しない程度の十分な間隔に設定されている。
図4において、発光管2の長手方向両端部には、放電電極6が配置されている。したがって、両端の放電電極6の間に電圧が印加された状態で、トリガーワイヤ3からの放電により、内部の発光用のガスが励起されて発光が発生する。
図1において、前記放電電極6やトリガーワイヤ3への電力供給は、前記電源回路Eから行われ、発光の時期はコントローラCの発光制御手段C1により制御される。なお、実施例1の画像形成装置UのコントローラCは、小型の情報処理装置、いわゆるマイクロコンピュータにより構成されており、外部との信号の入出力、および、入出力信号レベルの調節等を行うI/O、必要な処理を実行するためのプログラム、および、データ等が記憶されたROM、必要なデータを一時的に記憶するためのRAMや、HDD、前記ROMや、前記HDDに記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU、ならびにクロック発振器等を有しており、前記ROMに記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
図5は実施例1の発光制御の説明図である。
図5において、実施例1の発光制御手段C1は、記録用紙Pの通過に応じて、予め設定された発光周期T毎に下側ランプ1aを発光させると共に、下側ランプ1aの発光時期に対して発光周期Tの半周期T/2よりも短い時間であるディレイ時間tdだけずらして発光させる。なお、前記周期Tやディレイ時間tdは記録用紙Pの搬送速度や定着領域Q2の幅に応じて変化するが、一例として、周期Tとして150ms、ディレイ時間tdとして1ms〜数msに設定することができる。実施例1では、定着領域Q2の搬送方向に沿った幅だけ記録用紙Pが搬送される毎にフラッシュランプ1が発光するように設定されている。そして、ディレイ時間tdが記録用紙Pの搬送速度に比べて十分短く設定されており、ディレイ時間tdだけ遅れて発光する上側ランプ1bも下側ランプ1aと記録用紙P上のほぼ同一の領域を対象として発光している。
図2、図3において、各フラッシュランプ1を囲むように、反射部材の一例としての反射板11が配置されている。前記反射板11は、内面がフラッシュランプ1からの光を記録用紙P側に反射する加工がされており、用紙搬送方向の中央部には、中央に集中しやすい光を外側、すなわち用紙搬送方向上流または下流側に反射するために、下方に凹んだ形状に形成されている。図3において、前記フラッシュランプ1と記録用紙Pとの間には、光を透過する窓材12が支持されている。
(実施例1の作用)
図6は従来のフラッシュランプ式の定着装置の説明図であり、図6Aは実施例1の図3Aに対応する図、図6Bは実施例1の図3Bに対応する図である。
前記構成を備えた実施例1のプリンタUでは、フラッシュランプ1を有する定着装置Fは、記録用紙Pに近い下側ランプ1aと、記録用紙Pから離れた上側ランプ1bとが、搬送方向に対して交互に配置されている。これに対して、図6に示す従来のフラッシュランプ01では、フラッシュランプ01と記録用紙Pとの距離dが全て同一に設定された状態で用紙搬送方向に配置されており、トリガーリング04間で放電しないように、トリガーリング04が前後方向にずれた位置に配置されている。
したがって、従来の構成において、最も近いトリガーリング04までの距離を間隔g2とした場合に、間隔g2を実施例1の間隔g1に一致させると、図6に示す従来構成におけるフラッシュランプ01どうしの間隔、いわゆるピッチp2は、図3に示す実施例1におけるフラッシュランプ1どうしの間隔であるピッチp1に対して、p2>p1となる。よって、図3、図6に示すように、実施例1では、定着領域の用紙搬送方向の幅L1の間に9本のフラッシュランプ1が配置可能であるのに対して、従来の構成では、幅L1<幅L2の間に8本のフラッシュランプ01しか配置できない。
図7は従来の定着装置の発光エネルギーの分布の説明図であり、図7Aは図6Aに対応する図、図7Bは横軸に図7Aに対応する位置をとり縦軸に記録用紙表面における照射エネルギーを取ったグラフである。
図6に示す従来の定着装置において、フラッシュランプ01と記録用紙P間での距離dを実施例1の下側ランプ1aと記録用紙Pとの距離d1と同一、すなわちd=d1とした場合、各フラッシュランプ01の照射エネルギーは、図7Bの破線で示すように、ピークが鋭く且つ高くなる。したがって、図7Bの実線で示すように、各フラッシュランプ01からの直接の光および反射板11からの反射光も含めた合成されたエネルギー分布では、用紙搬送方向に沿って「うねり」状のムラが発生する。したがって、この発光エネルギー分布のムラに伴い、記録用紙Pに定着された定着画像には、帯状の定着ムラが発生しやすくなる。
図8は実施例1の定着装置の発光エネルギーの分布の説明図であり、図8Aは実施例1の図3Aに対応する図、図8Bは横軸に図8Aに対応する位置をとり縦軸に記録用紙表面における照射エネルギーを取ったグラフである。
図8において、実施例1の定着装置Fでは、図8Bの破線で示すように記録用紙Pに近い下側ランプ1aの照射エネルギーはエネルギー分布のピークが鋭く且つ高くなっており、図8Bの一点鎖線で示すように記録用紙Pから遠い上側ランプ1bの照射エネルギーはピークがなだらか且つ低くなっている。そして、この2つの波形のエネルギー分布のランプ1a、1bが交互に配置された実施例1の定着装置Fでは、各ランプ1a、1bと反射板11からの反射光も合わせた合成のエネルギー分布は、図8Bの実線で示すように、合成分布にムラが少なくなっている。
図9は従来の定着装置において、ディレイ発光をした場合の照射エネルギーの分布の説明図であり、図9Aは図7Bに対応するグラフ、図9Bは図9Aの位置A、位置B、位置Cでの発光エネルギーの時間変化と照射エネルギーとの関係を示すグラフである。
図9において、特許文献3に開示された従来技術のように、8本のフラッシュランプ01において、用紙搬送方向下流側から奇数番目のフラッシュランプ01を第1ランプ群とし、偶数番目のフラッシュランプ01を第2ランプ群とした場合に、第1ランプ群と第2ランプ群とで、ディレイ時間tdだけずらして発光をした場合、図9Aに示す照射エネルギーとなる。すなわち、第1ランプ群の発光では、図9Aの実線で示す照射エネルギーの分布となり、第2ランプ群の発光では、図9Aの二点鎖線で示す照射エネルギーの分布となる。
そして、第1ランプ群の合成照射エネルギーのピーク位置である位置Aでは、図9Bの実線に示すように、時間0直後の第1ランプ群の発光で、高い照射エネルギーとなるが、時間td後の第2ランプ群の発光では、非常に低い照射エネルギーとなり、この間のエネルギーの差が大きくなっており、定着ムラが発生しやすくなっている。また、第1ランプ群の合成照射エネルギーと第2ランプ群の合成照射エネルギーとが同一の位置Bでは、図9Bの破線に示すように、各ランプ群の発光でのエネルギー差はない。さらに、第2ランプ群の合成照射エネルギーのピーク位置である位置Cでは、図9Bの一点鎖線に示すように、時間0直後の第1ランプ群の発光で、低い照射エネルギーとなるが、時間td後の第2ランプ群の発光では、高い照射エネルギーとなり、この間のエネルギーの差が大きくなっており、定着ムラが発生しやすい。
よって、従来技術では、ディレイ時間tdずらして発光するディレイ発光をした場合に、照射エネルギーの差が大きな位置と、無い位置とが発生し、定着ムラが発生する恐れがある。
図10は実施例1の定着装置において、ディレイ発光をした場合の照射エネルギーの分布の説明図であり、図10Aは図8Bに対応するグラフ、図10Bは図10Aの位置A、位置B、位置Cでの発光エネルギーの時間変化と照射エネルギーとの関係を示すグラフである。
図10において、実施例1の定着装置Fでは、下側ランプ1aを第1ランプ群として、上側ランプ1bを第2ランプ群とした場合に、第1ランプ群と第2ランプ群とで、ディレイ時間tdだけずらしたディレイ発光がされて、図10Aに示す照射エネルギーとなる。すなわち、第1ランプ群の発光では、図10Aの実線で示す照射エネルギーの分布となり、第2ランプ群の発光では、図10Aの二点鎖線で示す照射エネルギーの分布となる。
したがって、第1ランプ群の合成照射エネルギーのピーク位置である位置Aでは、図10Bの実線に示すように、時間0直後の第1ランプ群の発光と、時間td後の第2ランプ群の発光とで、照射エネルギーの差が、従来技術に比べて小さくなっている。同様に、図10Bの破線で示す位置Bや図10Bの一点鎖線で示す位置Cにおいても、照射エネルギーの差が従来技術に比べて小さくなっている。したがって、実施例1の定着装置Fでは、ディレイ発光に伴って従来技術に比べて、全体的に照射エネルギーの差が小さくなっており、定着ムラの発生が低減されている。
なお、実施例1のようにディレイ時間tdずらして照射するディレイ発光をして2段階に分けて照射エネルギーを供給すると、1回目の照射でトナーが昇温した状態で、2回目の照射がされてさらに昇温して溶融して定着される。
一度に全てのフラッシュランプ1が発光する場合、高エネルギーの光を短時間で照射することとなり、記録用紙P上のトナーの表面と、トナーと記録用紙Pとの界面との温度差が大きくなりやすく、トナー成分の昇華や気泡、記録用紙Pからの蒸気が発生して、白抜け等の画像欠陥、いわゆるボイドが発生する恐れがある。特に、画像の密度が低い部分では、トナーが溶けたときに滴状になりやすく、表面張力で、密度の濃い側にトナーが引っ張られて白抜けが発生することもある。さらに、多色の画像形成装置では、黒色のトナーの吸収率がよく、カラーのトナー、特に、黄色のトナーの吸収率が悪く、カラーのトナーに対してはエネルギー効率が悪いと共に、黒色のトナーに対してエネルギー過多となり、ガスの発生が多くなる。
これに対して、ディレイ発光をする実施例1の定着装置Fでは、2段階で昇温されており、一度に照射する場合に比べて、ボイドの発生やカラートナーと黒色のトナーとのエネルギー吸収の差が低減される。
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H06)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、画像形成装置の一例としてプリンタUを例示したが、これに限定されず、複写機、FAX、あるいはこれら複数の機能を備えた複合機等に適用可能である。また、単色、いわゆるモノクロの画像形成装置に限定されず、多色、いわゆるカラーの画像形成装置に適用することも可能である。
(H02)前記実施例において、ディレイ発光をすることが望ましいが、全てのランプ1a、1bを同時に発光させることも可能である。逆に、2段階のディレイ発光を行ったが、3段階以上のディレイ発光を行う構成とすることも可能である。
(H03)前記実施例において、例示したフラッシュランプ1の本数や時間等の具体的な数値は、設計や仕様等に応じて任意に変更可能である。
(H04)前記実施例において、媒体として、連続用紙Pを例示したが、この構成に限定されず、分離された媒体、いわゆるカット紙を使用する画像形成装置に適用可能である。
(H05)前記実施例において、トリガーリング4は、隣接するフラッシュランプ1のトリガーリング4に対して前後方向にずれた位置に配置することが望ましいが、前後方向で同じ位置とすることも可能である。
(H06)前記実施例において、下側ランプ1aと、上側ランプ1bとの2列のフラッシュランプ1を有する定着装置Fを例示したが、この構成に限定されず、例えば、下側ランプ1aを一本置きに間引き、その対応する位置に上側ランプ1bよりもさらに上方に離れた3列目のランプ群を配置した定着装置Fとすることも可能である。同様にして、4列以上のランプ群を有する定着装置Fとすることも可能である。
1…定着部材、
1a…第1の発光部材、
1b…第2の発光部材、
2…発光管、
3…導線、
4…保持部材、
C1…発光制御手段、
d1…第1距離、
d2…第2距離、
F…定着装置、
G…現像装置、
P…媒体、
PR…像保持体、
Q2…被照射領域、
ROS…潜像形成装置、
T…発光周期、
td…時間、
Tr…転写器、
U…画像形成装置。

Claims (4)

  1. 搬送される媒体の搬送方向と交差する媒体幅方向に延び且つ前記媒体との距離が予め設定された第1距離だけ離れた位置に配置された第1の発光部材と、前記媒体幅方向に延び且つ前記媒体との距離が前記第1の距離よりも長い第2距離だけ離れた位置に配置された第2の発光部材と、を少なくとも有し、前記各発光部材からの発光により媒体表面の未定着画像を定着する定着部材と、
    前記第1の発光部材を予め設定された発光周期で、前記媒体の前記定着部材に対向する被照射領域に対して発光させると共に、前記第2の発光部材を前記第1の発光部材と同時または前記発光周期の半周期よりも短い時間ずらして、前記第1の発光部材の場合と同一の前記被照射領域を対象として発光するように制御する発光制御手段と、
    を備えたことを特徴とする定着装置。
  2. 複数の前記第1の発光部材と複数の前記第2の発光部材とを有し、前記第1の発光部材と前記第2の発光部材とが、媒体搬送方向に対して、交互に配置された前記定着部材、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 内部に発光用のガスが収容された中空の発光管と、前記媒体幅方向である前記発光管の軸方向に沿って延び且つ前記発光管の外周面に配置されて前記発光管内部のガスを励起して発光させる導線と、前記発光管の周方向に沿った形状に形成され且つ前記導線を前記発光管に沿って保持する保持部材と、を有する前記各発光部材、
    を備え、
    隣接して配置された各発光部材における前記保持部材が、前記発光管の軸方向に対して互いに異なった位置に配置された
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 像保持体と、
    前記像保持体表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
    前記像保持体表面の前記潜像を可視像に現像する現像装置と、
    前記像保持体表面の可視像を媒体に転写する転写器と、
    前記媒体表面に転写された可視像を定着する請求項1ないし3のいずれかに記載の定着装置と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015179115A (ja) * 2014-03-18 2015-10-08 富士ゼロックス株式会社 定着装置及び画像形成装置

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JP2015179115A (ja) * 2014-03-18 2015-10-08 富士ゼロックス株式会社 定着装置及び画像形成装置

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